JPH06224104A - アライメント装置 - Google Patents

アライメント装置

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JPH06224104A
JPH06224104A JP5012188A JP1218893A JPH06224104A JP H06224104 A JPH06224104 A JP H06224104A JP 5012188 A JP5012188 A JP 5012188A JP 1218893 A JP1218893 A JP 1218893A JP H06224104 A JPH06224104 A JP H06224104A
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Hiroki Okamoto
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置合わせ方向に周期的に配列された凹部よ
りなるアライメントマークに位置検出用の光を照射し
て、そのアライメントマークから発生する光を用いて位
置検出を行うアライメント装置において、その凹部の底
部の非対称性の影響を小さくする。 【構成】 金属膜2上に計測方向であるX方向にピッチ
Pでそれぞれ幅dの凹部2aを配列することにより、ウ
エハマークWMを形成する。凹部2aの幅dを位置検出
用の光の波長程度に設定すると共に、そのウエハマーク
WMに照射される位置検出用の光の偏光状態を、凹部2
aの周期方向であるX方向に垂直なY方向に偏光した直
線偏光にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子、液
晶表示素子又は薄膜磁気ヘッド等を製造する際に使用さ
れる投影露光装置のアライメント系に適用して好適なア
ライメント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子又は薄膜磁気
ヘッド等をフォトリソグラフィ技術を用いて製造する際
に、フォトマスク又はレチクル(以下、「レチクル」と
総称する)のパターンの像を投影光学系を介して感光基
板上に転写する投影露光装置が使用されている。一般に
半導体素子等は多数層のパターンから形成されているた
め、それを製造する際には感光基板上に種々のレチクル
のパターンを所定の順序で転写する必要がある。このよ
うに、既に各ショット領域にパターンが転写された感光
基板に対して別のレクチルの回路パターンを転写する際
には、その感光基板の各ショット領域と今回露光するレ
クチルのパターンとのアライメントを正確に行う必要が
ある。
【0003】そのようなアライメントを正確に行う方法
として、例えば特開平2−227603号公報及び特開
平2−272305号公報に開示されたように、2本の
レーザービームを用いる2光束干渉方式が知られてい
る。図8に示すように、その2光束干渉方式では、感光
基板としてのウエハ1上の各ショット領域の近傍に、ア
ライメントマークとしての位相型の回折格子よりなるウ
エハマークWMが形成されている。位置の計測方向をX
方向とすると、ウエハマークWMはX方向にピッチPで
形成されている。このウエハマークWMに投影光学系を
介して2本のレーザービームLB1及びLB2が対称に
照射される。この場合、レーザービームLB1によるウ
エハマークWMからの+1次回折光LB11とレーザー
ビームLB2によるウエハマークWMからの−1次回折
光LB21とが互いに平行で、且つウエハ1から垂直上
方に反射されるように、ピッチP及びそれらレーザービ
ームLB1,LB2の入射角が設定されている。
【0004】それら回折光LB11及びLB21を投影
光学系を介してアライメント光学系で干渉させ、干渉光
を光電変換することにより、ウエハマークWMの位置に
応じた信号が得られる。そして、レーザービームLB1
とLB2との周波数を異ならしめるヘテロダイン方式の
場合には、その干渉による信号は所定のビート周波数の
信号となり、この信号の位相と基準信号の位相とを比較
することによりX方向のウエハ1の位置を正確に検出す
ることができる。同様にX方向に直交するY方向にもウ
エハマークが形成され、このウエハマークによりY方向
の位置が検出される。また、レクチル側にもアライメン
トマークとしての振幅型の回折格子等よりなるレクチル
マークが形成され、このレクチルマークによりレクチル
の位置検出が行われる。そして、ウエハマークとレクチ
ルマークとを直接的に又は間接的に所定の位置関係に設
定することにより、アライメントが行われる。
【0005】次に、ウエハマークWMの形成工程の従来
例につき説明する。図9はウエハマークWMの詳細な構
成を示し、この図9に示すように、ウエハマークWMの
形成時には、先ずウエハ1の表面上にX方向にピッチP
で凹部1aが形成される。その後、その凹部1aを含む
ウエハ1の表面にアルミニウム等の金属膜2をスパッタ
リング又は蒸着等により堆積することにより、凹部1a
に対応してそれぞれX方向にピッチPで幅dの凹部2a
が形成される。図9ではその凹部2aの幅dは狭く表現
されているが、従来のウエハマークではその凹部2aの
幅dはピッチPの1/2程度である。このようにX方向
にピッチPで配列された凹部2aよりウエハマークWM
が形成されている。但し、隣り合う2個の凹部2aの中
間は凸部とも言えるので、ウエハマークWMは、X方向
にピッチPで配列された凸部より形成されているとも言
え、更に、ウエハマークWMは、凸部と凹部とを計測方
向に周期的に配列して形成されているとも言える。
【0006】また、従来はウエハマークWM上に照射さ
れるレーザービームLB1及びLB2の偏光状態は、共
に円偏光の状態に設定されていた。図10は、ウエハマ
ークWMへのレーザービームとウエハマークWMからの
レーザービームとを分離するための従来の光学系(アイ
ソレータ)を示し、この図10において、図示省略され
た合成プリズムから射出された2本のレーザービームL
B1,LB2が偏光ビームスプリッター51に入射す
る。偏光ビームスプリッター51に入射するレーザービ
ームLB1,LB2の偏光状態は、図10の紙面に平行
な方向の直線偏光、即ち偏光ビームスプリッター51の
接合面に対してP偏光の直線偏光である。従って、レー
ザービームLB1,LB2はそのまま偏光ビームスプリ
ッター51の接合面を通過する。
【0007】偏光ビームスプリッター51を通過したP
偏光のレーザビームLB1,LB2は、1/4波長板5
2を通過して円偏光となり、ミラー53で反射された
後、例えば投影光学系を介してウエハマークWM上に照
射される。この際に、ウエハマークWMから垂直上方に
回折される回折光(図8の回折光LB11,LB21)
は、逆回りの円偏光であり、この逆回りの円偏光の回折
光は投影光学系及びミラー53を経て1/4波長板52
に入射する。従って、このように戻された回折光は1/
4波長板52を通過することによりS偏光に変換され、
このS偏光の回折光は偏光ビームスプリッタ51の接合
面で全部反射されて受光素子54に入射していた。この
従来例では、偏光ビームスプリッター51と1/4波長
板52とを組み合わせることにより、光量損失が最小に
抑えられていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
においては、図9に示すように、ウエハマークの各凹部
2aの底部は計測方向(X方向)に対して一般に平行で
はなく、計測方向に対して非対称に形成されている。そ
のため、ウエハマークの凹部2aの底部から反射されて
来る光には所定の方向性があり、その反射光を検出して
ウエハマークの位置検出を行うと、ウエハマークの実際
の位置と計測された位置との間に誤差が生じるという不
都合があった。
【0009】このような位置検出結果の誤差を解消する
ため、本出願人は特開平4−284370号でウエハマ
ークが金属膜であるとして、それら凹部2aの計測方向
の幅をレーザービームの波長の3倍程度以下、特に波長
程度より小さくすることを提案した。ところで、従来例
ではウエハマークに照射されるレーザビームLB1,L
B2が円偏光状態であり、ウエハマークの計測方向に対
するレーザービームLB1,LB2の電気ベクトル(電
場ベクトル)には、計測方向に平行な方向の偏光成分及
び計測方向に垂直な方向の偏光成分が含まれている。こ
の場合、ウエハマークの計測方向、即ち凹部2aの周期
方向(X方向)に垂直な方向の偏光成分は凹部2aの底
部に達するまでに吸収及び減衰があるが、凹部2aの周
期方向に平行な偏光成分は減衰が無く、凹部2aの底部
まで達して反射される。従って、レーザービームLB
1,LB2が円偏光の状態でウエハマークに照射される
と、仮に凹部2aの計測方向の幅をレーザービームの波
長程度に設定しても、凹部2aの非対称性による計測誤
差が生じ得るという不都合があった。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、位置合わせ方向
に周期的に配列された凹部よりなるアライメントマーク
に位置検出用の光を照射して、そのアライメントマーク
から発生する光を用いて位置検出を行うアライメント装
置において、その凹部の底部の非対称性の影響を小さく
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるアライメン
ト装置は、例えば図1及び図2に示す如く、被検物
(1)上に位置合わせ方向に周期的に配列された凹部
(2a)よりなるアライメントマーク(WM)と、アラ
イメントマーク(WM)に位置検出用の光を照射する照
射光学系(12)と、その位置検出用の光の照射により
アライメントマーク(WM)から発生する光を受光する
受光光学系(12)とを有し、アライメントマーク(W
M)から発生する光を用いて被検物(1)の位置を検出
するアライメント装置において、その位置検出用の光の
アライメントマーク(WM)上での偏光状態を、アライ
メントマーク(WM)の周期方向によって定まる方向の
直線偏光にしたものである。
【0012】この場合、アライメントマーク(WM)が
金属より形成されているときに、その位置検出用の光の
アライメントマーク(WM)上での電気ベクトル(電場
ベクトル)の方向を、アライメントマーク(WM)の周
期方向に垂直にすることが望ましい。但し、そのアライ
メントマーク(WM)が金属より形成されているとき
に、その位置検出用の光のアライメントマーク(WM)
上での電気ベクトルの方向を、アライメントマーク(W
M)の周期方向にしても良い場合がある。また、そのア
ライメントマーク(WM)の凹部(2a)の周期方向の
幅をその位置検出用の光の波長の3倍程度以下にするこ
とが望ましい。また、その位置検出用の光のアライメン
トマーク(WM)上での直線偏光の方向を、アライメン
トマーク(WM)の周期方向によって定まる方向に設定
するための偏光状態可変手段を設けることが望ましい。
【0013】
【作用】斯かる本発明によれば、アライメントマーク
(WM)に照射される位置検出用の光は直線偏光であ
る。その直線偏光の方向を、アライメントマーク(W
M)の周期方向に応じて定まる方向に設定することによ
り、凹部(2a)の底部の非対称性の影響が少なくな
り、位置検出誤差が小さくなる。
【0014】また、アライメントマーク(WM)が金属
より形成されているときに、その位置検出用の光のアラ
イメントマーク(WM)上での電気ベクトルの方向を、
アライメントマーク(WM)の周期方向に垂直にした場
合には、以下の作用を奏する。即ち、位置検出用の光の
電気ベクトルの方向が凹部(2a)の内面に平行(周期
方向に垂直)になっていると、電気ベクトルの振動に応
じて凹部(2a)の内面の電子も振動するため、位置検
出用の光は凹部(2a)の中を伝播する際に指数関数的
に減衰する。従って、たとえ凹部(2a)の底部が非対
称であったとしても、その非対称性の影響が非常に小さ
くなり、位置検出の誤差も非常に小さくなる。
【0015】これに対して、位置検出用の光の電気ベク
トルの方向が凹部(2a)の内面に垂直(周期方向に平
行)になっていると、電気ベクトルが振動しても凹部
(2a)の内面の電子は振動せず、位置検出用の光は凹
部(2a)の中を伝播する際でも減衰することがなく凹
部(2a)の底部に達する。従って、凹部(2a)の底
部の非対称性の影響を受けてしまう。ところが、アライ
メントマークの凹部の幅が波長の3倍程度以下、特に波
長よりも狭くなった場合、アライメントマークの凹部
(2a)の底部は対称に形成されるようになる(形成さ
れていると見なせることがある)。このとき、周期方向
に平行な偏光状態の光は減衰がないので、その回折光の
強度は、周期方向に垂直な偏光の光よりも大きくなって
検出精度が向上する。また、アライメントマークによっ
ては周期方向と偏光方向とを一致させた方が、凹部(2
a)の溝に沿った方向と偏光方向とを一致させる場合に
比べて、S/N比の点で有利になることもある。
【0016】なお、凹部(2a)の幅が波長の3倍程度
以下、特に波長以下になると、回折光の強度が低下する
という問題がある。凹部幅が波長以下になると、底部が
対称に形成される(形成されると見なせることがある)
ため、入射光の偏光方向には左右されなくなる。この場
合アライメントマーク(WM)の周期方向に垂直にする
よりも平行に入射させた方が光量が得られ易くなり、S
/N比が向上する。また、凹部(2a)の幅を波長の3
倍程度以下とすると、より精度が向上する。また、その
位置検出用の光のアライメントマーク(WM)上での直
線偏光の方向を、アライメントマーク(WM)の周期方
向及びアライメントマーク(WM)の材質によって定ま
る方向に設定するための偏光状態可変手段を設けた場合
には、アライメントマーク(WM)の周期方向及び材質
が変化したときでも、アライメントマーク(WM)の凹
部(2a)の底部に達する位置検出用の光の量を少なく
することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明によるアライメント装置の第1
実施例につき図1〜図4を参照して説明する。図2は本
例のアライメント装置を備えた投影露光装置の要部を示
し、この図2において、レチクルRをレクチルホルダー
3上に保持し、レクチルRに形成された回路パターンを
図示省略された照明光学系からの露光光ILで照明す
る。その回路パターンが投影光学系4によって例えば5
分の1に縮小されて、レジスト等の感光材が塗布された
ウエハ1上に転写される。ウエハ1の各ショット領域の
近傍にはそれぞれ計測方向に所定ピッチでアライメント
マークとしてのウエハマークWMが形成されている。
【0018】図1はウエハ1の各ショット領域の近傍に
形成されたウエハマークWMを示し、この図1におい
て、ウエハの基板(例えばシリコン基板)上に金属膜2
が堆積され、金属膜2上にX方向にピッチPでそれぞれ
幅dの凹部2aが形成されている。従って、このウエハ
マークWMの周期方向はX方向であり、このX方向が計
測方向(位置合わせ方向)でもある。また、本例では凹
部2aのX方向の幅dは、位置検出用の光の波長λの3
倍程度以下、特に波長λより小さく設定されている。こ
れにより、凹部2a内で位置検出用の光が減衰し易くな
っている。
【0019】図2に戻り、ウエハ1をウエハホルダー5
を介してウエハステージ6上に載置する。ウエハステー
ジ6は投影光学系4の光軸に垂直な2次元平面内でウエ
ハ1を位置決めするXYステージ及びその光軸方向にウ
エハ1を位置決めするZステージ等より構成されてい
る。ウエハステージ6上には移動鏡7を設置し、レーザ
ー干渉計8のレーザービームを移動鏡7で反射すること
により、ウエハステージ6中のXYステージの座標を常
時計測する。また、駆動装置9を介してウエハステージ
6を動作させることにより、例えばステップ・アンド・
リピート方式でウエハ1の各ショット領域の位置決めを
行う。
【0020】ウエハ1上の各ショット領域に既に形成さ
れているパターンとレクチルRのパターンとは、通常は
パターンの幅寸法の5分の1程度以下の精度で位置合わ
せする必要がある。この位置合わせを行うために、ウエ
ハステージ6上のウエハ1の近傍に基準マーク10を取
り付け、レクチルRの上部側方に露光光ILと同じ波長
の照明光の光源を備えたアライメント顕微鏡11を配置
する。また、投影光学系4の側方にアライメント光学系
12を配置し、ウエハ1上のウエハマークWMの位置を
アライメント光学系12によって検出する(詳細は特開
平2−272305号公報等に開示されている)。
【0021】アライメント光学系12からは2本のレー
ザービームLB1及びLB2が射出され、これらレーザ
ービームは折り返しミラー13及び投影光学系4を経て
ウエハ1上に照射される。この場合、ウエハマークWM
からウエハ1に対してほぼ垂直上方に回折光LB0が発
生するように、2本のレーザービームの入射角及びウエ
ハマークWMのピッチPを設定する。その回折光LB0
はレーザービームLB1の+1次回折光とレーザービー
ムLB2の−1次回折光とが混合された光であり、その
回折光LB0は投影光学系4及び折り返しミラー13を
経てアライメント光学系12に入射する。
【0022】この場合、ウエハ1上に照射されるそれら
2本のレーザービームLB1,LB2の位置とレクチル
Rとの相対位置は、ウエハステージ6上に設けられた基
準マーク10をアライメント顕微鏡11を用いてレクチ
ルR越しに観察し、且つその同じ基準マーク10をアラ
イメント光学系12で検出することにより知ることがで
きる。
【0023】図3は、図2中のアライメント光学系12
の構成を示し、この図3において、レーザー光源14か
ら射出されたレーザービームLBは、2分割プリズム1
5によって2本のレーザービームLB1及びLB2に分
割される。一方のレーザービームLB1は、第1の音響
光学変調素子(AOM)16及び直角プリズム17を経
て合成プリズム20に入射し、他方のレーザービームL
B2は直角プリズム18及び第2の音響光学変調素子
(AOM)19を経て合成プリズム20に入射する。音
響光学変調素子16及び19はそれぞれ異なる周波数f
1 及びf2 で駆動され、音響光学変調素子16及び19
によって回折された光の内の+1次回折光はそれぞれの
駆動周波数f1 及びf2 の分だけ周波数が高くなる。こ
れら周波数の異なる2本の+1次回折光(これらをもレ
ーザービームLB1及びLB2と呼ぶ)が合成プリズム
20に入射する。
【0024】合成プリズム20を透過したレーザービー
ムLB1及び合成プリズム20で反射されたレーザービ
ームLB2は、対物レンズ21により参照格子22上に
集束され、この参照格子22を透過した光の内で参照格
子22に対してほぼ垂直下方に回折される2つの回折光
が受光素子23で混合されて検出される。一方、合成プ
リズム20で反射されたレーザービームLB1及び合成
プリズム20を透過したレーザービームLB2は、偏光
ビームスプリッター24を透過した後に対物レンズ25
により集束されて図2の折り返しミラー13に入射す
る。この際、偏光ビームスプリッター24に入射するレ
ーザービームLB1,LB2は直線偏光であり、その偏
光方向(電気ベクトルの方向)は偏光ビームスプリッタ
ー24に関してP偏光(偏光ビームスプリッター24の
接合面に対する入射面に平行な方向)に設定されてい
る。
【0025】また、図3では図示省略しているが、図3
の偏光ビームスプリッター24と対物レンズ25との間
に、図4に示すように、偏光方向を45°回転させるフ
ァラデーローテータ28及び所定の回転角に調整した1
/2波長板29を配置する。図4において、偏光ビーム
スプリッター24を通過したP偏光のレーザビームLB
1,LB2はファラデーローテータ28に入射する。フ
ァラデーローテータ28から射出されるレーザービーム
LB1,LB2は、入射時の偏光方向から45°回転し
た方向に偏光した直線偏光である。それらレーザービー
ムLB1,LB2が更に1/2波長板29を通過するこ
とにより、それらレーザービームLB1,LB2の偏光
方向が更に+45°又は−45°回転する。
【0026】このように偏光状態が設定されたレーザー
ビームが対物レンズ25、折り曲げミラー13及び投影
光学系4を経て図1のウエハマークWM上に照射され
る。本例では、1/2波長板29の回転角を調整するこ
とにより、図1のウエハマークWM上に照射されるレー
ザービームLB1,LB2の偏光方向は、凹部2aの周
期方向に垂直なY方向、周期方向であるX方向に設定で
きる。
【0027】そのウエハマークWMからほぼ垂直上方に
回折される回折光LB0は、直線偏光を保ったまま投影
光学系4、折り曲げミラー13及び対物レンズ25を経
て図4の1/2波長板29に入射する。1/2波長板2
9を透過した回折光LB0は、元のように偏光方向が4
5°回転した直線偏光ビームとなってファラデーローテ
ータ28に入射する。ファラデーローテータ28を透過
した回折光LB0の偏光方向は更に45°回転してお
り、偏光ビームスプリッター24に戻って来るまでに偏
光方向が90°回転したことになる。従って、回折光L
B0は、S偏光のレーザービームとして偏光ビームスプ
リッター24に入射し、偏光ビームスプリッター24の
接合面で全て反射される。偏光ビームスプリッター24
で反射された回折光LB0は受光素子26に入射する。
【0028】図3に戻り、受光素子23からの参照信号
及び受光素子26からのアライメント信号をそれぞれア
ライメント処理ユニット27に供給する。受光素子26
により回折光LB0を光電変換して得られたアライメン
ト信号は、音響光学変調素子16及び19のそれぞれの
駆動周波数f1 及びf2 の差の周波数Δfを周波数とす
る正弦波であり、同様に受光素子23から出力される参
照信号も周波数がΔfの正弦波である。この参照信号と
アライメント信号との位相差を検出することにより、ウ
エハ1の位置ずれを知ることができる。アライメント処
理ユニット27によって検出されたウエハの位置ずれ量
は装置全体の動作を制御するメインコンピュータへ送ら
れる。
【0029】次に、図1を参照して本例の動作につき説
明する。図1は本例のウエハマークWMを示し、この図
1において、ウエハマークWM上に照射されるレーザー
ビームは、従来は円形の矢印P3で示すように円偏光で
照射されていた。それに対して本例のレーザービームの
偏光状態は、矢印P1で示すようにウエハマークWMの
凹部2aの周期方向(X方向)に平行な直線偏光、又は
矢印P2で示すように凹部2aの周期方向に垂直な直線
偏光となっている。
【0030】そして、本例のようにウエハマークWMが
金属膜2上にX方向に周期的に形成された凹部2aから
なる場合には、そのウエハマークWMに照射される直線
偏光のレーザービームの偏光方向(電気ベクトルの方
向)を、矢印P2で示すようにX方向に垂直なY方向に
設定する。これにより、凹部2a内をレーザービームが
通過する際に、電気ベクトルがY方向に振動するのに応
じて、凹部2aの側面の電子もY方向に振動するため、
レーザービームは指数関数的に急激に減衰する。そのた
め、レーザービームは凹部2aの底部に達する前にほと
んど減衰し、その底部からの反射光はほとんど存在する
ことがなく、凹部2aの底部がX方向に非対称になって
いる場合でも、ウエハマークWMの位置検出結果の誤差
は極めて小さくなる。
【0031】また、そのウエハマークWMが凹部2aを
Y方向に所定ピッチで形成したものである場合には、そ
のウエハマークWMに照射されるレーザービームの偏光
方向はY方向に垂直なX方向に設定する。これにより、
Y方向の位置検出結果の誤差も小さくなる。但し、ウエ
ハマークWMが非導電性の物体(絶縁体等)上にX方向
に周期的に凹部を形成したものである場合には、必ずし
もそのレーザービームの偏光方向をX方向に垂直なY方
向に設定する必要はない。
【0032】次に、本実施例においてウエハマークWM
に入射するレーザービームの偏光方向を種々に切り換え
る手法について説明する。この場合、図4に示すよう
に、ファラデーローテータ28によって45°回転した
直線偏光ビームが得られるというのは上述の通りであ
る。そして、45°回転した直線偏光ビームをウエハマ
ークWMの凹部2aの周期方向に対して垂直、又は平行
な方向等に偏光させて入射させるためには、第1の手法
として、1/2波長板29を回転させればよい。1/2
波長板29の回転角を調整することにより、所望の方向
に直線偏光したレーザービームをウエハマークWM上に
照射することができる。
【0033】また、ウエハマークWMに照射されるレー
ザービームの直線偏光の方向を所望の方向に設定するた
めの第2の手法は、図4の1/2波長板29の代わりに
ポッケルス素子を用いることである。ポッケルス素子
は、印加される電圧の大きさによって、射出されるレー
ザービームの直線偏光の角度を変えることができる素子
である。従って、45°回転した直線偏光の入射光に対
して、ポッケルス素子に例えば±45°回転するような
電圧を付加してやることにより、それぞれウエハマーク
WMの凹部2aの周期方向に対して垂直又は平行な方向
に偏光した直線偏光ビームを得ることができる。
【0034】次に、本実施例のアライメント光学系12
において、図3のレーザー光源14としてレーザーダイ
オードを用いた場合につき図5を参照して説明する。図
5はレーザーダイオード30を示し、この図5におい
て、レーザーダイオード30から出力されるレーザービ
ームは、レーザーダイオード30の電場方向の拡がりが
接合面に沿った方向の拡がりより大きくなる。従って、
レーザーダイオード30から射出されるレーザービーム
の断面形状は楕円状となり、しかもそのレーザービーム
はその楕円状の断面の幅が短い方向に直線偏光してい
る。
【0035】一般に、図1のウエハマークWM上に照射
されるレーザービームの断面形状は平行四辺形であり、
この断面形状はウエハと共役な位置に置かれた視野スリ
ットによって形成されている。そこで、レーザーダイオ
ード30を光源とした場合、そのレーザーダイオード3
0から射出されるレーザービームの楕円状の断面の長手
方向が、その視野スリットの長手方向と合致する様に調
整することにより、光量の損失が少なくなる。また、図
1のウエハマークWM上に照射されるレーザービーム
は、断面の幅が狭い方向が一般に凹部2aの周期方向に
垂直なY方向に設定されるため、図5のレーザーダイオ
ード30を用いた場合には、ウエハマークWMの凹部2
aの周期方向に垂直なY方向に偏光した直線偏光ビーム
を得やすいという利点がある。
【0036】次に、本発明の第2実施例につき図6及び
図7を参照して説明する。図6は本実施例でウエハ上に
形成されるウエハマークWMを示し、この図6に示すよ
うに、ウエハ上に金属膜2が堆積され、この金属膜2上
にX方向にピッチP1で配列された凹部2a及びY方向
にピッチP2(通常はピッチP1に等しい)で配列され
た凹部2bが形成されている。凹部2aのX方向の幅は
d1、凹部2bのY方向の幅はd2であり、幅d1及び
d2はそれぞれ位置検出用のレーザービームの波長の3
倍程度より狭く設定されている。これらの凹部2a及び
2bよりなる2次元的な回折格子よりウエハマークWM
が構成されている。本例ではこのウエハマークWMに対
して、X方向の位置計測用の2本のレーザービームとY
方向の位置計測用の2本のレーザービームとを混合して
照射することにより、ウエハマークWMのX方向及びY
方向の位置検出を同時に行う。
【0037】図7は、本例のアライメント光学系の要部
を示し、この図7において、図示省略された光学系(例
えば図3の合成プリズム20)から射出された2本の平
行なレーザービームLB1,LB2が、接合面が図7の
紙面に垂直な偏光ビームスプリッター31に入射する。
レーザービームLB1,LB2は図7の紙面に垂直な方
向から45°傾斜した方向に直線偏光しており、それら
レーザービームの内のS偏光成分(図7の紙面に垂直な
偏光成分)が偏光ビームスプリッター31の接合面で反
射され、X方向の位置計測用のレーザービームLB1
X,LB2Xとして取り出される。一方、それらレーザ
ービームの内のP偏光成分(図7の紙面に平行な偏光成
分)が偏光ビームスプリッター31の接合面を透過し
て、Y方向の位置計測用のレーザービームLB1Y,L
B2Yとして取り出される。
【0038】Y方向の位置計測用のレーザビームLB1
Y,LB2Yは、ミラー39a及び1/4波長板33b
を経て円偏光の状態で偏光ビームスプリッター34bに
入射する。それらレーザービームLB1Y,LB2Yの
内のS偏光成分は、偏光ビームスプリッター34bで反
射され、不図示の対物レンズ及び参照格子を経て受光素
子23bに入射する。一方、P偏光成分は偏光ビームス
プリッター34bを透過し、更に偏光ビームスプリッタ
ー35bを透過した後、ファラデーローテータ36b及
びポッケルス素子37bを通過する。これらファラデー
ローテータ36b及びポッケルス素子37bにより、ウ
エハマークWM上における偏光方向が最適な方向に調整
されたレーザービームLB1Y,LB2Yが、ミラー3
9bで反射されて例えば偏光ビームスプリッターよりな
る分離合成ミラー38に入射する。
【0039】また、X方向の位置計測用のレーザービー
ムLB1X,LB2Xは、ウエハマークWM上でY方向
に直交する方向に交差して照射されるように、ダブプリ
ズム32によって光軸が90°回転される。その後、レ
ーザビームLB1X,LB2Xは、1/4波長板33a
を経て円偏光の状態で偏光ビームスプリッター34aに
入射する。それらレーザービームの内のS偏光成分は、
偏光ビームスプリッター34aで反射され、不図示の対
物レンズ及び参照格子を経て受光素子23aに入射す
る。一方、P偏光成分は偏光ビームスプリッター34a
を透過し、更に偏光ビームスプリッター35aを透過し
た後、ファラデーローテータ36a及びポッケルス素子
37aを通過する。これらファラデーローテータ36a
及びポッケルス素子37aにより、ウエハマークWM上
における偏光方向が最適な方向に調整されたレーザービ
ームLB1X,LB2Xが分離合成ミラー38に入射す
る。
【0040】分離合成ミラー38で反射された4本のレ
ーザービームLB1X,LB2X及びLB1Y,LB2
Yは、対物レンズ25、折り返しミラー40及び投影光
学系4を経て図6のウエハマークWM上に照射される。
このとき、レーザービームLB1X,LB2Xの光軸と
レーザービームLB1Y,LB2Yの光軸とは直交して
おり、偏光方向も互いに直交している。ウエハマークW
Mに照射されたレーザービームLB1X,LB2X及び
レーザービームLB1Y,LB2Yにより、ウエハマー
クWMからそれぞれ偏光方向の直交した回折光LB0X
及びLB0Yが発生し、これら回折光は図7の投影光学
系4、折り返しミラー40及び対物レンズ25を経て分
離合成ミラー38に入射する。
【0041】分離合成ミラー38によって反射されたY
方向の位置計測用の回折光LB0Yは、ミラー38b、
ポッケルス素子37b、ファラデーローテータ36b及
び偏光ビームスプリッター35bを経て受光素子26b
に入射する。受光素子23bから出力されるY方向用の
参照信号及び受光素子26bから出力されるY方向用の
アライメント信号がそれぞれアライメント処理ユニット
27に供給される。また、分離合成ミラー38を透過し
たX方向の位置計測用の回折光LB0Xは、ポッケルス
素子37a、ファラデーローテータ36a及び偏光ビー
ムスプリッター35aを経て受光素子26aに入射す
る。受光素子23aから出力されるX方向用の参照信号
及び受光素子26aから出力されるX方向用のアライメ
ント信号がそれぞれアライメント処理ユニット27に供
給される。アライメント処理ユニット27は、供給され
た2組の信号より図6のウエハマークWMのX方向及び
Y方向の位置を検出する。
【0042】本例において、図6のウエハマークWMは
金属膜2上に形成されているので、X方向の位置計測用
のレーザービーム(図7のレーザービームLB1X,L
B2X)は、偏光方向がY方向の直線偏光としてウエハ
マークWM上に照射される。また、Y方向の位置計測用
のレーザービーム(図7のレーザービームLB1Y,L
B2Y)は、偏光方向がX方向の直線偏光としてウエハ
マークWM上に照射される。これにより、位置計測用の
レーザービームはウエハマークWMの凹部2a及び2b
内で急激に減衰し、ほとんど底部に達することがない。
従って、凹部2a及び2bの底部がそれぞれ計測方向に
非対称であっても、位置検出結果の誤差が小さくなる。
【0043】図7のアライメント光学系のように、X方
向及びY方向の位置検出を同時に行うには、次のような
手法も考えられる。先ず第1の手法では、X方向とY方
向とで音響光学変調素子に対する駆動周波数f1 及びf
2 の差の周波数△fを変え、X方向用の△fx の周波数
差のアライメント信号及びY方向用の△fy の周波数差
のアライメント信号を1つの受光素子で受光する。そし
て、その受光素子から出力される光電変換信号を、周波
数フィルタ回路で周波数△fx の成分と周波数△fy
成分とに分離することにより、X方向及びY方向の位置
計測を同時に行うことができる。
【0044】更に、第2の手法では、図6のウエハマー
クWMのX方向のピッチP1及びY方向のピッチP2
(通常P1に等しい)をそれぞれ1/2にする。ウエハ
マークWMのピッチP1(P2)を半分にすると、ウエ
ハマークWMに照射されたレーザービームの回折角が2
倍になるため、例えば一方のレーザービームLB1の入
射方向に、他方のレーザービームLB2の0次回折光と
レーザービームLB1の+1次回折光とが重なって射出
される。同様に、レーザービームLB2の入射方向に、
レーザービームLB1の0次回折光とレーザービームL
B2の−1次回折光とが重なって射出される。従って、
ウエハマークWMの垂直上方に回折光は発生しないた
め、X方向の位置検出用の回折光とY方向の位置検出用
の回折光との混合が無くなる。
【0045】以上の実施例では、アライメントマークの
凹部の幅をアライメント波長の3倍程度以下としたが、
アライメント光(直線偏光)の偏光偏光が周期方向と垂
直な方向と一致していれば、凹部の幅が波長の3倍を越
えても、凹部の非対称性の影響を低減することが可能で
ある。また、図1においてアライメントマーク(WM)
の凹部2aの幅dが、例えばアライメント光の波長の3
倍程度以下、特に波長よりも狭いとき、凹部2aの底部
は対称的に形成されていると見做せることがある。この
ような場合には、アライメントマークWMに照射される
レーザービームLB1,LB2の偏光方向を周期方向で
あるX方向と一致させると良い。このとき、凹部2aの
底部は対称なので、凹部2aからの回折光を用いても正
確に位置検出が行われる。従って、周期方向と垂直なY
方向と偏光方向とが一致している場合に比べて、回折光
が凹部2aで減衰しない分、回折光強度が大きくなる、
すなわちS/N比が良くなるという利点が得られる。
【0046】さらに、アライメントマークの凹部の幅、
及び/又はその底部の非対称性の程度に応じて、アライ
メント光の偏光方向を適宜変更するように構成しておく
と良い。すなわち、偏光方向を周期方向と垂直な方向に
一致させる第1モードと、偏光方向を周期方向に一致さ
せる第2モードを用意(例えば装置全体を統括制御する
制御ユニット内に設定)しておき、アライメントマーク
の凹部の幅、及び/又はその底部の非対称性の程度に応
じて第1モードと第2モードの一方を選択し、この選択
されたモードに従って偏光方向を調整(又は確認)した
上でマーク検出を行うようにすると良い。例えば、ウエ
ハ上のアライメントマークの凹部の幅がアライメント波
長を越えている場合には第1モードを選択し、凹部の幅
が波長よりも狭い場合には第2モードを選択する。この
とき、凹部の幅が波長よりも狭くても、その低部で非対
称性が存在している場合には、偏光方向を周期方向と垂
直な方向と一致させるようにすることが望ましい。
【0047】尚、マーク情報(凹部の幅、底部が非対称
性であるか否か等)に応じてオペレータがモードを選択
した上でキーボードを介して装置に設定するようにして
も、あるいは装置自身がウエハ、又はウエハカセットの
バーコードに記された情報(凹部の幅、底部が非対称性
であるか否か、又はウエハ名等)に従って自動的に選択
するようにしても良い。また、例えば特開平2−541
03号公報、特開平4−65603号公報に開示されて
いるような画像処理方式を採用したアライメントセンサ
ーを用いてアライメントマークを検出し、この検出結果
から求まる凹部の非対称性と凹部の幅とに応じてモード
選択を行うようにしても良い。尚、上記公報に開示され
たアライメントセンサーは、所定の波長幅を有する照明
光(例えば白色光)をアライメントマークに照射し、当
該マークの像をウエハと共役な面内に配置された指標板
上に結像する。さらに、リレーレンズ系によってアライ
メントマークの像と指標板上の指標マークの像とを撮像
素子の受光面上に結像して、両マークの相対的な位置ず
れ量を検出するものである。また、以上の実施例では2
光束干渉方式を採用したアライメントセンサーを例に挙
げて説明を行ったが、前述の如き画像処理方式を採用し
たアライメントセンサーに本発明を適用しても良く、上
記実施例と全く同様の効果を得ることができる。
【0048】なお、上述の実施例のアライメント系はヘ
テロダイン方式を採用しているものとしたが、例えばホ
モダイン方式、あるいは偏光方向が異なる2光束をアラ
イメントマークに照射し、マークからの回折光を検光子
等を介して干渉させて受光する方式等に対しても、本発
明を適用して全く同様の効果を得ることができる。ま
た、アライメントマークからの回折光の位相を検出する
方式のみならず、例えば所謂レーザー・ステップ・アラ
イメント方式で位置検出を行う場合、又は撮像素子を用
いた画像処理方式のアライメント装置に対しても、本発
明を適用して全く同様の効果を得ることができる。例え
ば、レーザー・ステップ・アライメント方式の場合に
は、アライメントマークとスリット状のプローブ光とを
相対的に走査し、そのプローブ光によりそのアライメン
トマークから所定の方向に射出される回折光の強度変化
を検出することにより、位置検出が行われる。
【0049】また、実際のプロセスでは、例えば図1の
金属膜2上に所定の膜厚(1μm程度)のフォトレジス
ト層が形成されるが、本発明はそのようなフォトレジス
ト層の有無に関係なく、アライメントマークの凹部の底
部の非対称に対して有効なものである。このように、本
発明は上述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で種々の構成を取り得る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、アライメントマークに
照射される位置検出用の光の偏光状態が直線偏光であ
る。その位置検出用の光の偏光方向を、そのアライメン
トマークの凹部内でその位置検出用の光が減衰される方
向に設定することにより、その凹部の底部の非対称性の
影響を小さくすることができる。従って、アライメント
マークの位置検出の誤差を小さくできる利点がある。
【0051】また、アライメントマークが金属より形成
されているときに、位置検出用の光のそのアライメント
マーク上での電気ベクトルの方向を、そのアライメント
マークの周期方向に垂直にした場合、そのアライメント
マークの凹部の周期方向の幅を例えばその位置検出用の
光の波長程度に狭くしたときに、その凹部内でその位置
検出用の光が急激に減衰する。従って、その凹部の底部
の非対称性の影響が小さくなる。但し、アライメントマ
ークの凹部の底部がほぼ対称であるような場合には、そ
の位置検出光のアライメントマーク上での電気ベクトル
の方向をその周期方向にすることで、検出信号のS/N
比を高めることができる。
【0052】特に、アライメントマークの凹部の幅を位
置検出光の波長の3倍程度以下、特に波長以下にする
と、凹部の底部が対称に形成される。このとき、位置検
出用の光のアライメントマーク上での電気ベクトルの方
向を、そのアライメントマークの周期方向に平行にする
と、凹部での減衰がないので回折光の強度が保たれる。
また、位置検出用の光のアライメントマーク上での直線
偏光の方向を、そのアライメントマークの周期方向によ
って定まる方向に設定するための偏光状態可変手段を設
けた場合には、アライメントマークの周期方向及び材質
が変化したときでも、そのアライメントマークの凹部の
底部の非対称性の影響を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアライメント装置の第1実施例で
位置検出の対象とされるウエハマークを示す拡大平面図
である。
【図2】第1実施例のアライメント装置が装着された投
影露光装置の要部を示す構成図である。
【図3】図2中のアライメント光学系を示す一部を省略
した構成図である。
【図4】図3のアライメント光学系において、ウエハマ
ークへのレーザービームとウエハマークからのレーザー
ビームとを分離するための光学系を示す構成図である。
【図5】レーザー光源の他の例としてのレーザーダイオ
ードを示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例で位置検出の対象とされる
ウエハマークを示す拡大平面図である。
【図7】第2実施例のアライメント光学系の要部を示す
構成図である。
【図8】従来のウエハマークの位置検出の原理の説明に
供する側面図である。
【図9】従来のウエハマークの製造工程の説明に供する
断面図である。
【図10】従来のアライメント光学系において、ウエハ
マークへのレーザービームとウエハマークからのレーザ
ービームとを分離するための光学系を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
R レチクル 1 ウエハ 2 金属膜 2a 凹部 4 投影光学系 10 基準マーク 11 アライメント顕微鏡 12 アライメント光学系 14 レーザー光源 16,19 音響光学変調素子 22 参照格子 23,26 受光素子 24 偏光ビームスプリッター 27 アライメント処理ユニット 28 ファラデーローテータ 29 1/2波長板 32 ダブプリズム 36a,36b ファラデーローテータ 37a,37b ポッケルス素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物上に位置合わせ方向に周期的に配
    列された凹部よりなるアライメントマークと、該アライ
    メントマークに位置検出用の光を照射する照射光学系
    と、前記位置検出用の光の照射により前記アライメント
    マークから発生する光を受光する受光光学系とを有し、
    前記アライメントマークから発生する光を用いて前記被
    検物の位置を検出するアライメント装置において、 前記位置検出用の光の前記アライメントマーク上での偏
    光状態を、前記アライメントマークの周期方向によって
    定まる方向の直線偏光にした事を特徴とするアライメン
    ト装置。
  2. 【請求項2】 前記アライメントマークが金属より形成
    されているときに、前記位置検出用の光の前記アライメ
    ントマーク上での電気ベクトルの方向を、前記アライメ
    ントマークの周期方向に垂直にした事を特徴とする請求
    項1記載のアライメント装置。
  3. 【請求項3】 前記アライメントマークが金属より形成
    されているときに、前記位置検出用の光の前記アライメ
    ントマーク上での電気ベクトルの方向を、前記アライメ
    ントマークの周期方向にした事を特徴とする請求項1記
    載のアライメント装置。
  4. 【請求項4】 前記アライメントマークは、前記周期方
    向に関する前記凹部の幅が前記位置検出用の光の波長の
    3倍程度以下に定められている事を特徴とする請求項
    1、2、又は3記載のアライメント装置。
  5. 【請求項5】 前記位置検出用の光の前記アライメント
    マーク上での直線偏光の方向を、前記アライメントマー
    クの周期方向によって定まる方向に設定するための偏光
    状態可変手段を設けた事を特徴とする請求項1記載のア
    ライメント装置。
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