JPH06221711A - ケミカルヒートポンプシステム - Google Patents

ケミカルヒートポンプシステム

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Publication number
JPH06221711A
JPH06221711A JP2491893A JP2491893A JPH06221711A JP H06221711 A JPH06221711 A JP H06221711A JP 2491893 A JP2491893 A JP 2491893A JP 2491893 A JP2491893 A JP 2491893A JP H06221711 A JPH06221711 A JP H06221711A
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JP
Japan
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reactor
heat
reaction
exothermic
butanol
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Pending
Application number
JP2491893A
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English (en)
Inventor
Junichi Ito
潤一 伊藤
Takashi Yoshizawa
隆 吉澤
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Publication date
Application filed by COSMO SOGO KENKYUSHO KK, Cosmo Oil Co Ltd filed Critical COSMO SOGO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機を必要とすることなく、低温熱源から
200°C以上の高温熱源を高いCOPで得ることので
きる経済的なケミカルヒートポンプシステムを提供す
る。 【構成】 ケミカルヒートポンプシステムは、2−ブタ
ノールをメチルエチルケトンと水素に分解する吸熱反応
と、メチルエチルケトンを水素化して2−ブタノールを
生成する発熱反応とを組み合わせたものである。発熱反
応の圧力より高い圧力で吸熱反応を行う吸熱反応器1
と、発熱反応を行う発熱反応器6と、吸熱反応器からの
流出物を塔頂のメチルエチルケトン及び水素留分と塔底
の2−ブタノール留分とに分離する蒸留塔3とを備えて
いる。更に、吸熱反応器の流出物と流入物との間で及び
発熱反応器の流出物と流入物との間でそれぞれ熱交換を
行う第1熱交換器2と第2熱交換器5とを備えている。
吸熱反応器からの流出物を蒸留塔に導入して得た塔頂留
分を発熱反応器に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケミカルヒートポンプ
システムに関するもので、更に詳しくは、有機化合物を
脱水素、分解する吸熱反応と、その逆反応である、分解
生成物を水素化して元の有機化合物を生成する発熱反応
とを組合せ、工場廃熱や地熱、或いはコジェネレーショ
ンなどの100〜200°Cの比較的低温の熱源を20
0〜600°Cの利用価値の高い熱源に高いCOPで変
換するケミカルヒートポンプシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの手段として、或い
は温排水による環境汚染問題に対する解決策の一つとし
て、価値の低い低温熱源を価値の高い高温熱源に変換し
てエネルギーの利用価値を高めるヒートポンプが注目さ
れている。ヒートポンプは、機械エネルギーを用いる圧
縮式ヒートポンプと、化学反応を利用したケミカルヒー
トポンプとに大別されるが、圧縮式ヒートポンプは、蒸
気の圧縮に大きな仕事量を必要とするので、COPの向
上に限界があり、また利用熱源や回収できる熱の温度レ
ベルに制限がある。尚、COP(Coefficient of Perfor
mance :成績係数)とは、ヒートポンプの効率を表す係
数であり、回収した熱エネルギーQと与えられた機械エ
ネルギーWの比(Q/W)で定義される。但し、Wは化
学反応の平衡を有利にするための変圧操作や、分離のた
めの気体の凝縮などに用いられるコンプレッサーの仕事
によるものであり、単に流体を循環させるためだけに用
いられるポンプなどの仕事は含まれないものとする。一
方、化学反応を利用するヒートポンプ、特に有機化合物
の可逆的な吸熱・発熱反応を利用したケミカルヒートポ
ンプでは、システムを駆動する機械エネルギーが小さい
ため、高いCOPを得ることが可能である。しかも、利
用熱源の種類、その温度レベル並びに回収できる熱の温
度レベルに適した有機化合物とそれに係る吸熱・発熱反
応を選定することによって、ケミカルヒートポンプシス
テムの適用用途が拡大することができる。
【0003】これまでに、有機化合物の可逆的な吸熱・
発熱反応を利用したケミカルヒートポンプとして、2−
プロパノールの脱水素反応とアセトンの水素化反応とを
組み合わせた、2−プロパノール/アセトン・水素系の
ケミカルヒートポンプが特開昭61−116252号な
どに、或いはシクロヘキサンの脱水素反応とベンゼンの
水素化反応とを組み合わせた、シクロヘキサン/ベンゼ
ン・水素系のケミカルヒートポンプが特開昭61−20
8474号などにそれぞれ提案されている。2−プロパ
ノール/アセトン・水素系では、50〜120°Cの低
温熱源を利用して、150〜200°Cの高温熱源が得
られるとしている。また、シクロヘキサン/ベンゼン・
水素系では、200〜250°Cの低温熱源を利用し、
発熱反応器の圧力を10〜20kg/cm2に設定することに
より、250〜400°Cの高温熱源が得られるとして
いる。本発明者の知る限りでは、上述の二つの系以外で
は、ケミカルヒートポンプシステムとして満足する結果
が未だ得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の2−プ
ロパノール/アセトン・水素系では、発熱反応器の圧力
を常圧に設定すると、回収熱エネルギーの温度の上限は
約200°Cに制限される。更に、高い温度を得ようと
すれば、発熱反応器の圧力を上昇させることが必要にな
り、そのためには、圧縮機で蒸気を圧縮して発熱反応器
に送入しなければならないので、COPが低下する。一
方、シクロヘキサン/ベンゼン・水素系でも、同じよう
な理由から、発熱反応器の圧力を10〜20kg/cm2に保
つ必要があり、前述の特開昭61−208474号で
は、そのために高価な水素吸蔵合金を用いているので、
コスト的に不利である。また、水素吸蔵合金を用いずに
10〜20kg/cm2の圧力を得ようとすれば、圧縮機を用
いることになるので、COPが低下する。更に、発熱反
応器の圧力を高くすると、圧縮機が必要となるのみなら
ず、発熱反応器及びその周辺機器の製作コスト及び圧縮
機等の保守点検費用が嵩むので、経済的に不利となる。
【0005】従来のケミカルヒートポンプシステムは、
以上説明したような技術的及び経済的な問題点を有する
ために、その実用化が進んでいないのが実情である。そ
こで、以上説明した従来のケミカルヒートポンプシステ
ムの問題点に鑑み、本発明の目的は、圧縮機を必要とす
ることなく利用価値の低い低温熱源から200°C以上
の高温熱源を高いCOPで得ることのできる経済的なケ
ミカルヒートポンプシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、研究と実
験を重ねた末、ケミカルヒートポンプに用いる有機化合
物として、後述する理由から2−ブタノールとその脱水
素生成物であるメチルエチルケトンを選定し、2−ブタ
ノールからメチルエチルケトンと水素を生成する吸熱脱
水素反応と、その逆反応である、メチルエチルケトンと
水素から2−ブタノールを生成する発熱水素化反応とを
組み合わせることにより、本発明の目的を達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】上記目的を達成するために、本発明に係る
2−ブタノールをメチルエチルケトンと水素に分解する
吸熱反応と、メチルエチルケトンを水素化して2−ブタ
ノールを生成する発熱反応とを組み合わせたケミカルヒ
ートポンプシステムであって、吸熱反応を行う吸熱反応
器と、発熱反応を行う発熱反応器と、少なくともいずれ
かの反応器に流入させる流入物から該反応器での反応に
とって所望でない成分を予め分離する蒸留塔とを備えた
ことを特徴としている。更に、上記目的を達成するため
に、本発明に係る好適な第1の実施態様のケミカルヒー
トポンプシステムは、2−ブタノールをメチルエチルケ
トンと水素に分解する吸熱反応と、メチルエチルケトン
を水素化して2−ブタノールを生成する発熱反応とを組
み合わせたケミカルヒートポンプシステムであって、吸
熱反応を行う吸熱反応器と、発熱反応を行う発熱反応器
と、吸熱反応器からの流出物を塔頂のメチルエチルケト
ン及び水素留分と塔底の2−ブタノール留分とに分離す
る蒸留塔とを備え、吸熱反応器からの流出物を蒸留塔に
導入して得た塔頂のメチルエチルケトン及び水素留分を
発熱反応器に導入するとともに塔底の2−ブタノール留
分を発熱反応器からの流出物と混合して吸熱反応器に導
入することを特徴としている。
【0008】更に、上記目的を達成するために、本発明
に係る好適な第2の実施態様のケミカルヒートポンプシ
ステムは、2−ブタノールをメチルエチルケトンと水素
に分解する吸熱反応と、メチルエチルケトンを水素化し
て2−ブタノールを生成する発熱反応とを組み合わせた
ケミカルヒートポンプシステムであって、吸熱反応を行
う吸熱反応器と、発熱反応を行う発熱反応器と、吸熱反
応器及び発熱反応器からの流出物を塔頂のメチルエチル
ケトン及び水素留分と塔底の2−ブタノール留分とに分
離する蒸留塔とを備え、吸熱反応器からの流出物及び発
熱反応器からの流出物を共に蒸留塔に導入して得た塔頂
のメチルエチルケトン及び水素留分と塔底の2−ブタノ
ール留分をそれぞれ発熱反応器と吸熱反応器に導入する
ことを特徴としている。
【0009】ケミカルヒートポンプは、低い温度で吸熱
反応を行い、一方、その逆反応である発熱反応を吸熱反
応の温度よりも高い温度で行い、比較的温度の低い廃熱
などの利用価値の小さい熱を利用価値の高い熱源に変換
し回収することを目的としている。その目的から言っ
て、ケミカルヒートポンプに用いる有機化合物は、その
吸熱分解反応が低い温度で進行し易く、一方、その分解
生成物の発熱付加反応が逆になるべく高い温度で進行し
易いものであって、かつ吸熱・発熱反応の可逆反応以外
の副反応が起き難いことが要求される。以上の要求を満
たすため、本発明者は、次の式1の示すような2−ブタ
ノールとメチルエチルケトン及び水素との可逆反応を本
発明に係るケミカルヒートポンプにおいて利用した。 CH3(C2H5)CHOH =CH3(C2H5)CO +H2 (式1) ΔH =13.0kcal/mol 尚、一般に反応方程式は、左辺に反応物質を、右辺に生
成物質を書くことになっており、方程式とともに併記さ
れる反応熱の値は、方程式の左辺から右辺へ反応が進ん
だ結果起こるエンタルピー変化を表す。吸熱反応の場
合、エンタルピーが増加するので、ΔH は正となる。
【0010】図1は、下記の式2および式3にそれぞれ
反応式を示すシクロヘキサン/ベンゼン・水素系及び2
−プロパノール/アセトン・水素系と比較して、2−プ
ロパノール/アセトン・水素系の常圧における温度に対
する平衡組成の変化を示している。図中、四角形印を含
む実線は2−ブタノール/メチルエチルケトン・水素
系、+印を含む点線はシクロヘキサン/ベンゼン・水素
系、菱形印を含む破線は2−プロパノール/アセトン・
水素系を示す。また、MEKはメチルエチルケトン、S
BAは2−ブタノール、BZはベンゼン、CHはシクロ
ヘキサン、DMKはアセトン、IPAは2−プロパノー
ルを示し、AはMEK、BZ及びDMKを表し、BはS
BA、CH及びIPAを表している。A/(A+B)
は、式1、式2及び式3で左側から右側への平衡状態に
おける転化率を示している。
【0011】 C6H12 =C6H6+3H2 (式2) ΔH =49.2kcal/mol (CH3)2CHOH=(CH3)2CO+H2 (式3) ΔH =10.4kcal/mol
【0012】一般的な有機化合物の系は、温度の高い領
域で吸熱反応を行い、温度の低い領域で発熱反応を行
う。それに対して、本発明で用いた2−ブタノール/メ
チルエチルケトン・水素の系は、図1から判る通り、高
温領域、例えば400°Cから600°Cに近い温度の
領域でも経済的な転化率で発熱反応を行うことが可能で
あり、一方比較的低い温度域、例えば150°C前後で
も経済的な転化率で吸熱反応を行うことが可能である。
図1中、R1 及びR2 で示す長さは、それぞれ吸熱反応
及び発熱反応の転化率を示している。更に、説明すれ
ば、2−ブタノール/メチルエチルケトン・水素系は、
150°Cで式1の反応が左側から右側に約4%の転化
率で進み、200°Cで式1の反応が左側から右側に約
9%の転化率で進む。これは、150〜200°Cの温
度範囲で吸熱反応が経済的に許容できる程度の転化率で
進行することを示している。因みに、200°Cの転化
率は、2−プロパノール/アセトン・水素系での100
°Cのときと同等である。また、350°Cでは式1の
反応は、右側から左側に約54%の転化率で進む。これ
は、高温域で発熱反応が経済的に許容できる程度の転化
率で進行することを示している。因みに、この転化率
は、2−プロパノール/アセトン・水素系での200°
Cのときと同等である。以上説明した2−ブタノール/
メチルエチルケトン・水素系の反応特性により、本発明
は、150〜200°Cの熱エネルギーを350°C以
上の利用価値の高い熱エネルギーに転換できる。
【0013】一方、従来のシクロヘキサン/ベンゼン・
水素系は、2−ブタノール/メチルエチルケトン・水素
系に比べて、廃熱として利用し易い200°C以下の温
度では吸熱反応が進み難く、また価値の高い温度として
要求される200°C以上では発熱反応が進み難い。よ
って、この系を用いる場合には、常圧下の反応では経済
的に引き合わず、発熱反応は、化学平衡を有利にするた
めに反応圧力を高く設定せざるを得ない。そのため、圧
縮機を用いることになるので、前述のCOPが低下す
る。また、2−プロパノール/アセトン・水素系は、約
220°C以上で式3の右側から左側に進む発熱反応が
不利になるので、約220°C以上の高温で発熱反応を
効率よく進行させ、その熱を回収することは困難であ
る。つまり、図1は、この系を常圧で運転する限り、1
00°C前後の熱を200°C少々までの温度の熱にし
か転換できないことを示している。
【0014】従来提案されている有機化合物の系に比較
して、以上のように、本発明の2−ブタノール/メチル
エチルケトン・水素系は、常圧において、所望の温度範
囲で吸熱反応とその逆の発熱反応が経済的な転化率で進
行すると言う顕著な利点を有している。後述の構成例に
おいて添付図面を参照して説明するように、本発明に係
るケミカルヒートポンプシステムは、この利点を最大限
活用するように、構成されている。
【0015】吸熱反応、発熱反応とも転化率を高くし、
かつ副反応を抑制するためには、吸熱反応器には水素及
びメチルエチルケトンを、発熱反応器には2−ブタノー
ルを流入させないことが重要である。蒸留塔は、第1発
明において、吸熱反応器から流出した未反応の2−ブタ
ノールを分離して発熱反応器へ流入するのを抑制するた
めに、第2発明においてはそれに加えて発熱反応器から
流出した未反応のメチルエチルケトン及び水素を分離し
て吸熱反応器へ流入するのを抑制するために設けられて
いる。第1発明に比べて、第2発明は、吸熱反応器への
メチルエチルケトンの流入が更に抑制されているので、
後述の実施例1と実施例3との比較及び実施例2と実施
例5との比較から判るように、低温の熱を高温の熱に転
換する転換率が高い。本発明で塔頂のメチルエチルケト
ン及び水素留分は、メチルエチルケトンと水素を主成分
とし、僅かの2−ブタノールを含むものであり、塔底の
2−ブタノール留分とは、2−ブタノールを主成分と
し、僅かのメチルエチルケトンを含むものである。蒸留
塔での所望の分離程度は、与えられた熱源の温度、熱量
或いは回収する熱の温度等を考慮して蒸留塔の設計条件
及び運転条件を設定することにより、工学的に実現でき
る。
【0016】吸熱反応器の反応温度は、転化率及び反応
速度を上げるため、利用できる熱源の温度範囲で高い温
度ほど好ましい。吸熱反応温度の下限は、式1で反応が
左側から右側に進行する限り、いくら低い温度でもよい
が、経済的な転化率を得るために、好ましくは100°
C以上、更に好ましくは150°C以上である。発熱反
応器の反応温度は、回収すべき熱の所望温度に設定す
る。この温度を低くすれば、回収できる熱量が増加し、
高くすれば、熱量が低下するので、回収した熱の使用目
的に合わせて、反応温度を設定する。上限の温度は、式
1で反応が右側から左側に進む温度範囲の上限であるか
ら、図1から600°C、好ましくは500°C、更に
好ましくは400°Cである。発熱反応器に導入される
メチルエチルケトンと水素の混合物の温度は、回収熱量
を増加させるために可能な限り高いほうが望ましい。
【0017】蒸留塔の塔頂コンデンサーの温度を低くす
れば、発熱反応器に導入される混合物中の2−ブタノー
ルの割合が低下し、水素化発熱反応に有利となるが、コ
ンデンサーからの熱損失が大きくなる。逆に、コンデン
サーの温度を高くすれば、発熱反応器に導入される混合
物中の2−ブタノールの割合が増加し、水素化発熱反応
には不利になるが、コンデンサーからの熱損失は小さく
なる。
【0018】蒸留塔に導入される吸熱反応器からの生成
物の温度は、熱交換器の運転条件の設定或いはリボイラ
ーを設けることによって、変えることができる。この温
度を高くすると、吸熱反応器に供給される混合物中のメ
チルエチルケトンの割合が低下し、脱水素吸熱反応には
有利となるが、コンデンサーからの熱損失が大きくな
る。逆に、この温度を低くすると、吸熱反応器に供給さ
れる混合物中のメチルエチルケトンの割合が増加し、脱
水素吸熱反応には不利となるが、コンデンサーからの熱
損失が小さくなる。以上述べた塔頂コンデンサーの温
度、発熱反応器への導入温度、蒸留塔への供給温度等の
温度条件の設定は、経済計算を行って最適な条件に設定
される。
【0019】好適には、吸熱反応器の流出物及び発熱反
応器の流出物から熱を回収するために、それぞれの流入
物との間で熱交換する熱交換器を設け、ケミカルヒート
ポンプシステム内での熱効率を向上させる。
【0020】本発明では、通常、吸熱反応器の方を発熱
反応器よりも高い圧力に設定され、例えば発熱反応器は
常圧に、吸熱反応器は、それよりやや高い圧力に設定さ
れる。流体は、それにより圧力差で、吸熱反応器から蒸
留塔に入り、更に蒸留塔塔頂から発熱反応器に入る。経
路途中に、熱交換器を設けて熱を回収する場合には、そ
の熱交換器の圧力損失をも考慮して圧力差を定める。従
って、従来のケミカルヒートポンプシステムのように、
蒸気を圧縮するための圧縮機を必要としない。尚、発熱
反応器からの流出物を吸熱反応器に導入するには、流出
物を熱交換器等で冷却して液化した後、ポンプで送入し
循環する。このポンプを駆動するために用いられる動力
は、液状のものを移送するために使用されるので、その
仕事量は小さく、また前述のCOPにも関与しない。
【0021】
【実施例】以下、添付図面を参照し、構成例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。第1の構成例 図2は、本発明に係るケミカルヒートポンプシステムの
第1の構成例を示す。第1の構成例では、吸熱反応器1
において、外部の熱源1Aから熱を吸収して2−ブタノ
ールの吸熱脱水素反応が行われる。生成したメチルエチ
ルケトンと水素並びに未反応の2−ブタノールの混合物
は、ライン8を通って第1熱交換器2で冷却された後、
ライン9を介して蒸留塔3に導入され、そこでメチルエ
チルケトンと及び水素留分と2−ブタノール留分に分離
されて、それぞれ塔頂と塔底に留出する。蒸留塔3は、
塔頂にコンデンサー4を備えており、それにより塔頂留
分を冷却、凝縮するとともに必要な還流を行う。塔頂か
ら流出した水素およびメチルエチルケトンと少量の2−
ブタノールの混合物は、ライン10から第2熱交換器5
を経て昇温された後、ライン12により発熱反応器6に
導入される。そこで、メチルエチルケトンは、水素化さ
れて2−ブタノールに変換される。この水素化反応は、
発熱反応であって、適当な伝熱手段6Aを介して発熱し
た熱を外部に供給する。
【0022】生成した2−ブタノールと未反応の水素お
よびメチルエチルケトンは、ライン13から第2熱交換
器5を経て冷却された後、ライン14を経由、混合器7
に入る。蒸留塔3で分離されて塔底から出た未反応の2
−ブタノールと僅かな量のメチルエチルケトンの混合物
は、ライン11によって混合器7に送られ、そこでライ
ン14を経由入ってきた発熱反応器6からの2−ブタノ
ールを主成分とする流れと混合される。混合器7で混合
された2−ブタノールを主成分とする流れは、ライン1
5から第1熱交換器2を経て昇温された後、ライン16
によって吸熱反応器1に戻る。そこで、再び2−ブタノ
ールの脱水素反応が行われ、以下、同じ経路、反応工程
を循環する。
【0023】第2の構成例 図3は、本発明に係るケミカルヒートポンプシステムの
第2の構成例を示す。第2の構成例では、第1の構成例
と同様に、吸熱反応器17において、外部の熱源17A
から熱を吸収して2−ブタノールの脱水素反応が行われ
る。生成したメチルエチルケトンと水素並びに未反応の
2−ブタノールの混合物は、ライン24を通って混合器
18に送られ、そこでライン31を経由発熱反応器23
で生成した2−ブタノールを主成分とし、未反応のメチ
ルエチルケトン及び水素を含む流れと混合される。次い
で、共に第1熱交換器19を経て冷却された後、ライン
26から蒸留塔20に導入され、そこでメチルエチルケ
トン及び水素留分と2−ブタノール成分に分離されて、
それぞれ塔頂と塔底に留出する。蒸留塔20は、塔頂に
コンデンサー21を備えており、それにより塔頂留分を
冷却、凝縮するとともに必要な還流を行う。塔頂から流
出した水素およびメチルエチルケトンと少量の2−ブタ
ノールの混合物は、ライン27から第2熱交換器22を
経て昇温された後、ライン29により発熱反応器23に
導入される。そこで、メチルエチルケトンは、水素化さ
れて2−ブタノールに変換される。この水素化反応は、
発熱反応であって、適当な伝熱手段23Aを介して発熱
した熱を外部に供給する。
【0024】生成した2−ブタノールと未反応の水素お
よびメチルエチルケトンの混合物は、ライン30から第
2熱交換器22を経て冷却された後、ライン31を経
由、混合器18に入る。一方、蒸留塔20で分離されて
塔底から出た未反応の2−ブタノールと僅かな量のメチ
ルエチルケトンの混合物は、ライン28から第1熱交換
器19を経て昇温された後、ライン32によって吸熱反
応器17に戻る。そこで、再び2−ブタノールの脱水素
反応が行われ、以下、同じ経路、反応工程を循環する。
【0025】第2の構成例では、発熱反応器23から流
出した未反応のメチルエチルケトンが蒸留塔20で分離
されるので、吸熱反応器17に流入する流入物中のメチ
ルエチルケトンの含有率が、第1の構成例に比べて遙に
低い。その結果、後述の実施例1と実施例3との比較及
び実施例2と実施例5との比較から判る通り、転換でき
る熱量の割合が高い。
【0026】第1及び第2の構成例において、混合器
は、2本のラインから合流する流れを混合する手段であ
って、合流した流体を混合できるものである限り、特
に、特別のものを要しない。また、混合器以外の反応
器、蒸留塔、熱交換器等も既知の機器を使用できる。第
1及び第2の構成例において、流体は、吸熱反応器から
蒸留塔を経由して発熱反応器に途中の熱交換器を含めて
圧力差により流れるので、圧縮機は不要である。尚、蒸
留塔の塔底に接続したライン及び第2熱交換器から混合
器に向かうラインには、流体を吸熱反応器に送入するた
めのポンプを設置する。また、本発明で直接関係しない
箇所、例えば蒸留塔の還流ポンプ、塔頂留分の受け槽等
については、説明を省略している。
【0027】以下、実施例に基づいて本発明をより具体
的に説明する。尚、本発明は、これら実施例に限定され
るものではなく、あくまでも例示的なものである。以下
に示す実施例は、Simulation Sciences Inc.のプロセス
シュミレーションソフトPRO/IIを用いて行ったシュミレ
ーション結果である。また、前述の図1に示した平衡組
成もPRO/IIによって求めたものである。実際の反応は、
反応器に充填した触媒の性能によっても影響されるが、
本実施例では、プロセスの性能を明らかにするためのも
のであるから、反応は化学平衡通りに進むものとした。
【0028】実施例1 第1の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次の条件でシュミレーションを行った。 シュミレーションの設定条件 蒸留塔3の段数:10段 吸熱反応器1への2−ブタノールの供給量:初期値10
0kg−mol/hr 吸熱反応器1、発熱反応器6の圧力:共に常圧 吸熱反応器1:150°C 発熱反応器6:250°C ライン9より蒸留塔3に供給される混合物:100°C コンデンサー4:60°C ライン12を経て発熱反応器6に導入される混合物:2
40°C 尚、各反応器、熱交換器、ライン及び蒸留塔での熱損失
は無いものとしてシュミレーションを行った。シュミレ
ーション結果を表1及び表2に示す。これにより、吸熱
反応器へ150°Cの熱を0.9795×106 kcal/h
r 投入し、発熱反応器から250°Cの熱を0.028
8×106 kcal/hr 回収できることが確認された。これ
は、時間当たり、250°C、40.56kg/cm2の乾き
飽和蒸気の約43.1kgに相当する熱量である。
【0029】実施例2 第1の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次に示す条件以外は実施例1と同じ条件でシュミレ
ーションを行った。 吸熱反応器1:200°C ライン9を経て蒸留塔3に供給される混合物:105°
C シュミレーション結果を表1及び表2に示す。これによ
り、吸熱反応器へ200°Cの熱を0.9373×10
6 kcal/hr 投入し、発熱反応器から250°Cの熱を
0.0651×106 kcal/hr 回収できることが確認さ
れた。これは、時間当たり、250°C、40.56kg
/cm2の乾き飽和蒸気の約97.3kgに相当する熱量であ
る。
【0030】
【表1】
【表2】
【0031】実施例3 第2の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次の条件でシュミレーションを行った。 シュミレーションの設定条件 蒸留塔20の段数:10段 吸熱反応器17への2−ブタノールの供給量:初期値1
00kg−mol/hr 吸熱反応器17、発熱反応器23の圧力:共に常圧 吸熱反応器17:150°C 発熱反応器23:250°C ライン26を経て蒸留塔20に供給される混合物:10
0°C コンデンサー21:60°C ライン29を経て発熱反応器23に導入される混合物:
240°C 尚、各反応器、熱交換器、ライン及び蒸留塔での熱損失
は無いものとしてシュミレーションを行った。シュミレ
ーション結果を表3、表4及表5に示す。これにより、
吸熱反応器へ150°Cの熱を0.9883×106 kc
al/hr 投入し、発熱反応器から250°Cの熱を0.0
362×106 kcal/hr 回収できることが確認された。
これは、時間当たり250°C、40.56kg/cm2の乾
き飽和蒸気の約54.1kgに相当する熱量である。
【0032】実施例4 第2の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次に示す条件以外は実施例3と同じ条件でシュミレ
ーションを行った。 発熱反応器23:400°C ライン29を経て発熱反応器23に供給される混合物:
390°C シュミレーション結果を表3、表4及び表5に示す。こ
れにより、吸熱反応器へ150°Cの熱を0.9655
×106 kcal/hr 投入し、発熱反応器から400°Cの
熱を0.0220×106 kcal/hr 回収できることが確
認された。
【0033】実施例5 第2の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次に示す条件以外は実施例3と同じ条件でシュミレ
ーションを行った。 吸熱反応器17:200°C ライン26を経て蒸留塔20に供給される混合物:10
5°C シュミレーション結果を表3、表4及び表5に示す。こ
れにより、吸熱反応器へ200°Cの熱を1.0192
×106 kcal/hr 投入し、発熱反応器から250°Cの
熱を0.0809×106 kcal/hr 回収できることが確
認された。これは、時間当たり250°C、40.56
kg/cm2の乾き飽和蒸気の約121.0kgに相当する熱量
である。
【0034】実施例6 第2の構成例のケミカルヒートポンプシステムについ
て、次に示す条件以外は実施例3と同じ条件でシュミレ
ーションを行った。 吸熱反応器17:200°C 発熱反応器23:400°C ライン26を経て蒸留塔20に供給される混合物:10
5°C ライン29を経て発熱反応器23に供給される混合物:
390°C シュミレーション結果を表3、表4及び表5に示す。こ
れにより、吸熱反応器へ200°Cの熱を0.9502
×106 kcal/hr 投入し、発熱反応器から400°Cの
熱を0.0487×106 kcal/hr 回収できることが確
認された。
【0035】
【表3】
【表4】
【表5】
【0036】実施例7 第2の構成例のケミカルヒートポンプシステムにおい
て、蒸留塔20の塔底にリボリラーを設け、蒸留塔20
の塔底の温度を100°Cに設定したこと以外は、実施
例6と同じ条件でシュミレーションを行った。シュミレ
ーション結果を表6及び表7に示す。これにより、吸熱
反応器へ200°Cの熱を0.9256×106 kcal/h
r 、リボイラーへ100°Cの熱を9.0877×10
6 kcal/hr それぞれ投入し、発熱反応器から400°C
の熱を0.0787×106 kcal/hr 回収できることが
確認された。
【0037】
【表6】
【表7】
【0038】比較例 図4は、本発明に係るケミカルヒートポンプシステムに
対する比較例を示す。図4のケミカルヒートポンプシス
テムは、2−ブタノールを気相でメチルエチルケトンと
水素に分解する吸熱反応器33と、メチルエチルケトン
と水素を主成分とする混合物を発熱反応させ、メチルエ
チルケトンの水素化により2−ブタノールを生成させる
発熱反応器35と、吸熱反応器33からの流出物と発熱
反応器35からの流出物とを熱交換させて、前者を昇温
し、後者を冷却する熱交換器34とから構成されてい
る。
【0039】比較例のケミカルヒートポンプシステムに
ついて、次の条件でシュミレーションを行った。 シュミレーションの設定条件 吸熱反応器33への2−ブタノールの供給量:初期値1
00kg−mol/hr 吸熱反応器33、発熱反応器35の圧力:共に常圧 吸熱反応器33:150°C 発熱反応器35:250°C ライン37を経て発熱反応器35に導入される混合物:
240°C 尚、各反応器、熱交換器及びラインでの熱損失は無いも
のとしてシュミレーションを行った。
【0040】しかし、意図に反し、発熱反応器35では
2−ブタノールの脱水素吸熱反応が起こり、吸熱反応器
33でメチルエチルケトンの水素化発熱反応が起こっ
た。これは、未反応の2−ブタノールが吸熱反応器33
から分離されることなく発熱反応器35に導入されるた
めであり、一方、吸熱反応器33には発熱反応器35か
ら生成したメチルエチルケトンと水素が導入されたため
である。換言すれば、ライン39から吸熱反応器33に
供給される混合物の組成が、化学平衡上、水素化発熱反
応を進行させるのに適した組成になっていたからであ
り、また発熱反応器35側ではこの逆であったためであ
る。表8に示したものは、かかる反応の後、化学平衡に
達した後のシュミレーション結果である。これにより、
吸熱反応器と発熱反応器とを単に熱交換器を介して連結
しただけでは、ケミカルヒートポンプとしての機能を果
たさないことが明白に確認された。
【0041】
【表8】
【0042】実施例1から7は、圧縮機を必要とするこ
となく、150〜200°Cの熱源を250〜400°
Cの利用価値の高い熱源に変換することができることを
実証している。圧縮機を使用していないので、定義上、
COPは無限大となる。また、本システムに用いる動力
は、流体を循環させるためのポンプだけであるので、シ
ステム全体の効率も極めて高い。一方、蒸留塔を有しな
い比較例は、ケミカルヒートポンプシステムとしての機
能を果たすことができないことを示している。
【0043】
【発明の効果】本発明は、2−ブタノールをメチルエチ
ルケトンと水素に分解する吸熱反応と、常圧下でメチル
エチルケトンを水素化して2−ブタノールを生成する発
熱反応とを組み合わせ、かつ反応器に流入させる流入物
から所望でない成分を予め蒸留塔で分離する共に圧力差
で吸熱反応器から蒸留塔を経て発熱反応器に流体を流す
ことにより、圧縮機を要することなく、利用価値の低い
低温熱源から所望により200°C以上600°C程度
の高温熱源を高い効率で得ることのできる経済的なケミ
カルヒートポンプシステムを実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】シクロヘキサンとベンゼンおよび2−プロパノ
ールとアセトンの平衡組成の変化と比較して、2−ブタ
ノールとメチルエチルケトンの常圧における温度に対す
る平衡組成の変化を示した図である。
【図2】本発明に係るケミカルヒートポンプシステムの
第1の構成例のフローシートである。
【図3】本発明に係るケミカルヒートポンプシステムの
第2の構成例のフローシートである。
【図4】比較例のケミカルヒートポンプシステムのフロ
ーシートである。
【符号の説明】
1、17、33 吸熱反応器 2、19 第1熱交換器 3、20 蒸留塔 4、21 コンデンサー 5、22 第2熱交換器 6、23、35 発熱反応器 34 熱交換器 7、18 混合器 8〜16 各機器を連結するライン 24〜32 各機器を連結するライン 36〜39 各機器を連結するライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−ブタノールをメチルエチルケトンと
    水素に分解する吸熱反応と、メチルエチルケトンを水素
    化して2−ブタノールを生成する発熱反応とを組み合わ
    せたケミカルヒートポンプシステムであって、 前記吸熱反応を行う吸熱反応器と、前記発熱反応を行う
    発熱反応器と、少なくともいずれかの反応器に流入させ
    る流入物から該反応器での反応にとって所望でない成分
    を予め分離する蒸留塔とを備えたことを特徴とするケミ
    カルヒートポンプシステム。
  2. 【請求項2】 2−ブタノールをメチルエチルケトンと
    水素に分解する吸熱反応と、メチルエチルケトンを水素
    化して2−ブタノールを生成する発熱反応とを組み合わ
    せたケミカルヒートポンプシステムであって、 前記吸熱反応を行う吸熱反応器と、前記発熱反応を行う
    発熱反応器と、吸熱反応器からの流出物を塔頂のメチル
    エチルケトン及び水素留分と塔底の2−ブタノール留分
    とに分離する蒸留塔とを備え、 前記吸熱反応器からの流出物を前記蒸留塔に導入して得
    た塔頂のメチルエチルケトン及び水素留分を前記発熱反
    応器に導入するとともに塔底の2−ブタノール留分を発
    熱反応器からの流出物と混合して吸熱反応器に導入する
    ことを特徴とするケミカルヒートポンプシステム。
  3. 【請求項3】 2−ブタノールをメチルエチルケトンと
    水素に分解する吸熱反応と、メチルエチルケトンを水素
    化して2−ブタノールを生成する発熱反応とを組み合わ
    せたケミカルヒートポンプシステムであって、 前記吸熱反応を行う吸熱反応器と、前記発熱反応を行う
    発熱反応器と、吸熱反応器及び発熱反応器からの流出物
    を塔頂のメチルエチルケトン及び水素留分と塔底の2−
    ブタノール留分とに分離する蒸留塔とを備え、 前記吸熱反応器からの流出物及び前記発熱反応器からの
    流出物を共に前記蒸留塔に導入して得た塔頂のメチルエ
    チルケトン及び水素留分と塔底の2−ブタノール留分を
    それぞれ前記発熱反応器と前記吸熱反応器に導入するこ
    とを特徴とするケミカルヒートポンプシステム。
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