JPH06219130A - 車両懸架装置 - Google Patents

車両懸架装置

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JPH06219130A
JPH06219130A JP3280991A JP28099191A JPH06219130A JP H06219130 A JPH06219130 A JP H06219130A JP 3280991 A JP3280991 A JP 3280991A JP 28099191 A JP28099191 A JP 28099191A JP H06219130 A JPH06219130 A JP H06219130A
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JP
Japan
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damping coefficient
shock absorber
roll
control
vehicle
Prior art date
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Pending
Application number
JP3280991A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Shimizu
浩行 清水
Satoru Takahashi
哲 高橋
Makoto Kimura
誠 木村
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Publication of JPH06219130A publication Critical patent/JPH06219130A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2500/00Indexing codes relating to the regulated action or device
    • B60G2500/10Damping action or damper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2600/00Indexing codes relating to particular elements, systems or processes used on suspension systems or suspension control systems
    • B60G2600/18Automatic control means
    • B60G2600/184Semi-Active control means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/01Attitude or posture control
    • B60G2800/012Rolling condition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/24Steering, cornering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/90System Controller type
    • B60G2800/91Suspension Control
    • B60G2800/912Attitude Control; levelling control

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 急激な転舵による過渡ロールを抑制し、ロー
ル制御時における乗り心地を確保できる車両懸架装置の
提供。 【構成】 伸側・圧側の一方の行程側を高減衰係数側に
制御する時はその逆行程側が低減衰係数となる構造の減
衰係数変更手段aを有したショックアブソーバbと、転
舵状態検出手段dで検出された検出値が所定のしきい値
以上である時は、所定時間だけその転舵方向に対して内
輪側となるショックアブソーバbの伸側及び外輪側とな
るショックアブソーバbの圧側がそれぞれ高減衰係数と
なるように各減衰係数変更手段aに切換信号を出力し、
その後所定時間を経過するまでの間はロール状態検出手
段eで検出されたロール方向に基づきロール方向側ショ
ックアブソーバbの伸側及びロール方向とは逆方向側と
なるショックアブソーバbの圧側がそれぞれ高減衰係数
となるように各減衰係数変更手段aに切換信号を出力す
るロール制御部hとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のばね上−ばね下
間に設けられたショックアブソーバの減衰係数を制御す
る車両懸架装置に関し、特に転舵時のロール抑制制御を
行なうものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような車両懸架装置として
は、例えば、実開昭59−117510号公報に記載さ
れているものが知られている。
【0003】この車両懸架装置は、車両の車幅方向へ加
わる加速度を検出する車体横加速度センサからの検出横
加速度のレベルに応じ、レベルが高いとショックアブソ
ーバの減衰係数及び空気ばねのばね定数の少なくとも一
方を増加させてハード状態に保持させるロール制御を行
なうことにより、急激な転舵操作に基づいて発生する車
体の過渡ロールを抑制して車両の操縦安定性を確保する
ことができるようにしたものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両懸架装置にあっては、ロール制御時にハ
ード状態に保持するようにしたものであるため、ロール
制御を行なっている時に悪路を走行すると、ばね下振動
が車体に伝達して、乗り心地が著しく悪化するという問
題があった。
【0005】本発明は、このような問題に着目して成さ
れたもので、急激な転舵による過渡ロールを抑制すると
共に、ロール制御時における乗り心地を確保することが
できる車両懸架装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、図1のクレ
ーム対応図に示すように、車体と各車輪との間にそれぞ
れ設けられ、伸側・圧側の一方の行程側を高減衰係数側
に制御する時はその逆行程側が低減衰係数となる構造の
減衰係数変更手段aを有したショックアブソーバbと、
車両挙動に関する因子を検出する車両挙動検出手段c
と、車両の転舵状態を検出する転舵状態検出手段dと、
車両のロール状態を検出するロール状態検出手段eと、
前記転舵状態検出手段dで検出された検出値が所定のし
きい値未満である時は、車両挙動検出手段dで検出され
た検出値に基づいて各ショックアブソーバbを最適の減
衰係数に制御すべく減衰係数変更手段aに切換信号を出
力する減衰係数制御部fを有する制御手段gと、該制御
手段gに設けられ、転舵状態検出手段dで検出された検
出値が所定のしきい値以上である時は、所定時間だけそ
の転舵方向に対して内輪側となるショックアブソーバb
の伸側及び外輪側となるショックアブソーバbの圧側が
それぞれ高減衰係数となるように各減衰係数変更手段a
に切換信号を出力し、その後所定時間を経過するまでの
間はロール状態検出手段eで検出されたロール方向に基
づきロール方向側ショックアブソーバbの圧側及びロー
ル方向とは逆方向側となるショックアブソーバbの伸側
がそれぞれ高減衰係数となるように各減衰係数変更手段
aに切換信号を出力するロール制御部hとを備えている
手段とした。なお、ここでロール方向とは、車体がロー
ルした際に、沈み込む側の方向をいい、転舵方向とは逆
方向となる。
【0007】
【作用】本発明の作用について説明する。尚、説明中の
符号は、図1に対応している。車両の走行中に転舵操作
が行なわれると車体がロールする。この時、転舵状態検
出手段dで検出された検出値が所定のしきい値未満であ
る時は、転舵により発生するロールも小さいため、ロー
ル制御部hは作動せず、減衰係数制御部fでは、車両挙
動検出手段cからの信号に基づいてショックアブソーバ
bを最適の減衰係数に制御すべく減衰係数変更手段aに
切換信号を出力し、これにより、直進走行時や定常旋回
時における車両の乗り心地と操縦安定性が確保される。
【0008】また、転舵状態検出手段dで検出された検
出値が所定のしきい値以上である時は、急激な転舵によ
り車体に大きなロールを発生させることになるため、ロ
ール制御部hでは、まず、所定の時間だけ転舵方向に対
して内輪側となるショックアブソーバbの伸側及び外輪
側となるショックアブソーバbの圧側がそれぞれ高減衰
係数となるように各減衰係数変更手段aに切換信号が出
力され、その後所定時間は、ロール方向に基づき、ロー
ル方向側ショックアブソーバbの圧側及びロール方向と
は逆方向側となるショックアブソーバbの伸側がそれぞ
れ高減衰係数となるように各減衰係数変更手段aに切換
信号が出力される。
【0009】一方、以上のようなロール制御が成されて
いる間に、ショックアブソーバbの行程とは逆行程側の
路面入力があった場合、この路面入力はショックアブソ
ーバbの逆行程側の所定の低減衰係数で吸収され、これ
により、車体側への伝達が抑制される。
【0010】このように、本発明では、最初の転舵方向
に基づいて予測的にロール制御を行なった後、ロールが
実際に発生する時点では実際のロール方向に基づいてロ
ール制御を行なうようにしたことで、実際のロール方向
に対応した各ショックアブソーバbの行程側の伸縮速度
及びストロークが高減衰係数で確実に抑制され、これに
より、制御遅れや制御タイミングのずれを生じさせるこ
となく、急激な転舵操作に基づく車体の過渡ロールを抑
制することができると共に、逆行程側の路面入力は所定
の低減衰係数で確実に吸収されてロール制御中における
車両の乗り心地を確保することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。まず、実施例の構成について説明する。図2は、本
発明実施例のシステムブロック図であって、図において
SAは減衰力可変型のショックアブソーバ、2はパルス
モータ、3はばね上加速度センサ、4はステアリングセ
ンサ、5はコントロールユニットを示している。
【0012】前記ショックアブソーバSAは、4つの車
輪のそれぞれと車体との間に、合計4つ設けられてい
る。
【0013】前記パルスモータ2は、ショックアブソー
バSAの減衰係数ポジションを切り換えるもので、ステ
ップ駆動により、各ショックアブソーバSAの減衰係数
ポジションを多段階に変化させる。
【0014】前記ばね上加速度センサ3は、車両挙動検
出手段及びロール状態検出手段を構成するもので、ばね
上の車体に取り付けられ、ばね上の上下方向加速度を検
出し、この検出されたばね上加速度に応じた電気信号を
出力する。そして、このばね上加速度センサ3も、各シ
ョックアブソーバSA毎に1つづつ設けられている。そ
して、このばね上加速度に基づいて、各車輪部における
ばね上速度が演算されると共に、左車輪部と右車輪部と
のばね上速度偏差に基づいて車体のロール方向が演算さ
れる。
【0015】前記ステアリングセンサ4は、転舵状態検
出手段を構成するもので、ステアリングに設けられ、転
舵角に応じた電気信号を出力する。そして、この転舵角
の変化から転舵速度が演算される。
【0016】前記コントロールユニット5は、制御手段
を構成するもので、その減衰係数制御部では、ばね上加
速度センサ3からの入力信号に基づいて、ショックアブ
ソーバSAを最適の減衰係数とすべく、ステップモータ
2に制御信号を出力すると共に、そのロール制御部で
は、ロールを抑制すべくショックアブソーバSAの減衰
係数を高めに設定する制御を行なう。即ち、このコント
ロールユニット5は、インタフェース回路5a,CPU
5b,駆動回路5cを備え、前記インタフェース回路5
aには上下加速度センサ3及びステアリングセンサ4か
らの出力信号がそれぞれ入力される。
【0017】次に、図3はショックアブソーバSAの構
成を示す断面図であって、このショックアブソーバSA
は、シリンダ30と、シリンダ30を上部室と下部室B
とに画成したピストン31と、シリンダ30の外周にリ
ザーバ室Cを形成した外筒33と、下部室Bとリザーバ
室Cとを画成したベース34と、ピストン31に連結さ
れたピストンロッド7の摺動をガイドするガイド部材3
5と、外筒33と車体との間に介在されたサスペンショ
ンスプリング36と、バンパラバー37とを備えてい
る。
【0018】さらに詳述すると、前記ショックアブソー
バSAは、図4に示すように、伸行程で圧縮された上部
室A内の流体が下部室B側へ流通可能な流路として、伸
側内側溝11の位置から伸側減衰バルブ12の内側及び
外周部を開弁して下部室Bに至る伸側第1流路Dと、第
2ポート13,縦溝23及び第4ポート14を経由して
伸側外側溝15位置から伸側減衰バルブ12の外周部を
開弁して下部室Bに至る伸側第2流路Eと、第2ポート
13,縦溝23及び第5ポート16を経由して伸側チェ
ックバルブ17を開弁して下部室Bに至る伸側第3流路
Fと、第3ポート18,第2横孔25及び中空部19を
経由して下部室Bに至るバイパス流路Gとの4つの流路
があり、また、圧行程で圧縮された下部室B内の流体が
上部室A側へ流通可能な流路として、圧側減衰バルブ2
0を開弁して上部室Aに至る圧側第1流路Hと、中空部
19,第1横孔24及び第1ポート21を経由して圧側
チェックバルブ22を開弁して上部室Aに至る圧側第2
流路Jと、中空部19,第2横孔25及び第3ポート1
8を経由して上部室Aに至る前記バイパス流路Gとの3
つの流路がある。
【0019】また、前記縦溝23と第1及び第2横孔2
4,25が形成された調整子6は、パルスモータ2の駆
動によるステップ回動に基づいて減衰係数のポジション
を図5〜図7に示す3つのポジション間で多段階に切り
換え可能となっている。
【0020】まず、図5に示す第2ポジション(図8の
のポジション)では、伸側第1流路Dと、圧側第1流
路Hと圧側第2流路Jとが流通可能となっていて、これ
により、図9に示すように、伸側が高減衰係数(図12
の+Xmax ポジション)でその逆行程の圧側が所定の低
減衰係数(図12の−Xsoftポジション)となる。
【0021】次に、図6に示す第1ポジション(図8の
のポジション)では、前記圧行程の4つの流路D,
E,F,Gと、圧行程の3つの流路H,J,Gのすべて
が流通可能となっていて、これにより、図10に示すよ
うに、伸側及び圧側が共に所定の低減衰係数(図12の
±Xsoftポジション)となる。
【0022】次に、図7に示す第3ポジション(図8の
のポジション)では、伸側第1〜第3流路D,E,F
および圧側第1流路Hが流通可能となっていて、これに
より、図11に示すように、圧側が高減衰係数(図12
の−Xmax ポジション)でその逆行程の伸側が所定の低
減衰係数(図12の+Xsoftポジション)となる。そし
て、前記第1および第3ポジション側は、調整子6のス
テップ回転角度に応じてそれぞれ多段階に切り換え可能
となっていて、そのステップ回転角度に応じて高減衰係
数側の減衰係数のみを比例的に変化可能となっている。
【0023】即ち、このショックアブソーバSAは、調
整子6を回動させることにより、その回動に基づいて減
衰係数を、伸側・圧側いずれとも図12に示すような特
性で、低減衰係数から高減衰係数の範囲で多段階に変更
可能に構成されている。また、図8に示すように、伸側
・圧側いずれも低減衰係数(図12の±Xsoftポジショ
ン)としたのポジションから調整子6を反時計方向へ
回動させると、伸側のみ高減衰係数側に変化し、逆に、
調整子6を時計方向へ回動させると、圧側のみ高減衰係
数側に変化する構造となっている。
【0024】次に、図13に示すフローチャートに基づ
き、コントロールユニット5における減衰係数ポジショ
ン制御の作動流れについて説明する。
【0025】まず、ステップ101では、ばね上加速度
センサ3で検出された各車輪部のばね上加速度Gと、ス
テアリングセンサ4で検出された転舵角θと、左輪側ば
ね上加速度値と右輪側ばね上加速度値との偏差から得ら
れる車両のロール方向信号Rをそれぞれ読み込んだ後、
ステップ102へ進む。
【0026】ステップ102では、ばね上加速度GR
L からばね上速度VR ,VL を算出すると共に、転舵
角θの変化から転舵速度ωが算出された後、ステップ1
03へ進む。
【0027】ステップ103は、転舵速度±ωの絶対値
|ω| が所定のしきい値±aの絶対値 |a| を越えたか
どうかを判定するステップであって、所定のしきい値±
aの絶対値 |a| 未満(NO)であればステップ104
へ進み、所定のしきい値±aの絶対値 |a| 以上(YE
S)であればステップ105へ進む。
【0028】前記ステップ104は、減衰係数の基本制
御を行なうステップである。即ち、この基本制御では、
図11の±Xhardポジションを最高減衰係数とするばね
上速度±VR ,±VL にそれぞれ比例した減衰係数ポジ
ションに切り換え制御された後、一回の制御フローを終
了する。
【0029】前記ステップ105以降のステップは、ロ
ールを抑制するロール制御を行なうステップであり、ス
テップ105では、タイマT1 をスタートさせた後、ス
テップ106へ進む。
【0030】このステップ106は、転舵速度ωの方向
から判定された転舵方向に基づき、右転舵中かどうかを
判定するステップで、右転舵中(YES)である時は、
ステップ107へ進んで右輪の伸側及び左輪の圧側を図
12の±Xmax ポジションで示す高減衰係数ポジション
への切り換え制御が成され、また、右転舵中(NO)で
ある時はステップ108へ進んで右輪の圧側及び左輪の
伸側を図12の±Xmax ポジションで示す高減衰係数ポ
ジションへの切り換え制御が成され、その後ステップ1
09へ進む。
【0031】このステップ109は、タイマT1 で計測
されたタイムt1 が所定時間bsec、即ち、転舵操作に
より車両のロールが実際に発生するまでの時間(0.1 秒
程度)を越えたかどうかを判定するステップで、所定時
間bsec 未満(NO)であれば前記ステップ106へ戻
って車両の転舵方向を判定し、また、所定時間bsec以
上(YES)になると、ステップ110へ進んでタイマ
2 をスタートさせた後、ステップ111へ進む。
【0032】このステップ111は、左輪側ばね上速度
R と右輪側ばね上速度VL との偏差から得られるロー
ル方向信号Rから、車両のロール方向が右ロール方向か
どうかを判定するステップで、左ロール方向(NO)で
ある時はステップ112へ進んで右輪の伸側及び左輪の
圧側を図12の±Xmax ポジションで示す高減衰係数ポ
ジションへの切り換え制御が成され、また、右ロール方
向(YES)である時はステップ113へ進んで右輪の
圧側及び左輪の伸側を図12の±Xmax ポジションで示
す高減衰係数ポジションへの切り換え制御が成され、そ
の後ステップ114へ進む。
【0033】このステップ114は、タイマT2 で計測
されたタイムt2 が所定時間csec、即ち、転舵操作に
より発生した車両のロール状態が収束するまでの時間を
越えたかどうかを判定するステップで、所定時間csec
未満(NO)であれば前記ステップ111へ戻って車両
のロール方向を判定し、また、所定時間csec 以上(Y
ES)になると、これで一回の制御フローを終了する。
【0034】そして、コントロールユニット5では、以
上の制御フローを繰り返すものである。
【0035】次に、実施例の作動を図14に基づいて説
明する。即ち、図14は車両走行時の作動を説明するタ
イムチャートであり、同図(イ)は右輪ばね上速度VR
同図(ロ) は右輪減衰係数切換ポジション、同図(ハ) は左
輪ばね上速度VL 、同図(ニ) は左輪減衰係数切換ポジシ
ョン、同図(ホ) は転舵速度ω、同図(ヘ) はロール速度R
V をそれぞれ示している。
【0036】(イ)基本制御時 転舵速度±ωの絶対値 |ω| が所定のしきい値±aの絶
対値 |a| を越えない時は、転舵により発生するロール
も小さいので、±Xhardポジションを最高減衰係数とす
る通常の基本制御に切り換えられ、その時のばね上速度
±Vの方向と同一のショックアブソーバSAの行程側が
ばね上速度±Vに比例した高減衰係数となるような減衰
係数ポジションの切り換え制御が成される。即ち、 a) 図14のcで示すように、転舵速度±ωの絶対値 |
ω| が所定のしきい値±aの絶対値 |a| 未満であり、
かつ、ばね上速度Vの方向が上向き(+)である時は、
その時のばね上速度Vの方向と同一方向である伸側がば
ね上速度+Vに比例した高減衰係数ポジションで、その
逆の圧側が所定の低減衰係数(−Xsoftポジション)と
なる第2ポジション(図8のおよび図9のポジショ
ン)側に切り換える。
【0037】b) 図14のdで示すように、転舵速度±
ωの絶対値 |ω| が所定のしきい値±aの絶対値 |a|
未満であり、かつ、ばね上速度Vの方向が下向き(−)
である時は、その時のばね上速度Vの方向と同一方向で
ある圧側がばね上速度−Vに比例した高減衰係数ポジシ
ョンで、その逆の伸側が所定の低減衰係数(+Xsoftポ
ジション)となる第3ポジション(図8のおよび図1
1のポジション)側に切り換える。
【0038】従って、転舵速度の検出によりロールの発
生状態を予測し、ロールが激しくなる可能性がない時、
即ち、直進走行時や転舵速度が遅い定常旋回時には、そ
の時のばね上速度±Vの方向と同一のショックアブソー
バSAの行程方向側をばね上速度±Vに比例した適度な
高減衰係数に制御することで、ばね上(車体)の振動を
適度に抑制して操縦安定性と乗り心地の向上を図ること
ができると共に、その時のばね上速度±Vの方向とは逆
方向のショックアブソーバSAの行程側を所定の低減衰
係数として、制振制御時に行程方向とは逆方向の路面入
力を吸収して、車体への伝達を阻止して乗り心地をさら
に向上させることができる。
【0039】(ロ)ロール制御時 図14のeに示すように、転舵速度±ωの絶対値 |ω|
が所定のしきい値±aの絶対値 |a| を越える時は、急
激な転舵により発生するロールが過大となるため、その
転舵方向に基づいて予測的にロール制御が開始される。
【0040】即ち、その時の転舵方向が右転舵方向であ
る時は、左方向へのロールが発生するため、浮き上り側
となる右輪側のショックアブソーバSAではその伸側が
高減衰係数(+Xmax ポジション)で、その逆の圧側が
所定の低減衰係数(−Xsoftポジション)となる第2ポ
ジション(図8のおよび図9のポジション)に切り換
えられ、また、沈み込み側となる左輪側のショックアブ
ソーバSAではその圧側が高減衰係数(−Xmax ポジシ
ョン)で、その逆の伸側が所定の低減衰係数(+Xsoft
ポジション)となる第3ポジション(図8のおよび図
11のポジション)に切り換えられる。
【0041】そして、この状態は転舵操作によりロール
が発生するまでの所定の時間bsecだけ保持され、その
時間経過後は、実際のロール方向に基づいてロール制御
が行なわれる。
【0042】即ち、図14のfに示すように、その時の
ロール方向が右ロール方向である時は、沈み込み側とな
る右輪側のショックアブソーバSAではその圧側が高減
衰係数(−Xmax ポジション)で、その逆の伸側が所定
の低減衰係数(+Xsoftポジション)となる第3ポジシ
ョン(図8のおよび図11のポジション)に切り換え
られ、また、浮き上り側となる左輪側のショックアブソ
ーバSAではその伸側が高減衰係数(+Xmax ポジショ
ン)で、その逆の圧側が所定の低減衰係数(−Xsoftポ
ジション)となる第2ポジション(図8のおよび図9
のポジション)に切り換えられる。
【0043】また、その後、図14のgに示すように、
ロール方向が左ロール方向に変化すると、それまでとは
逆に、浮き上り側となる右輪側のショックアブソーバS
Aではその伸側が高減衰係数(+Xmax ポジション)
で、その逆の圧側が所定の低減衰係数(−Xsoftポジシ
ョン)となる第2ポジション(図8のおよび図9のポ
ジション)に切り換えられ、また、沈み込み側となる左
輪側のショックアブソーバSAではその圧側が高減衰係
数(−Xmax ポジション)で、その逆の伸側が所定の低
減衰係数(+Xsoftポジション)となる第3ポジション
(図8のおよび図11のポジション)に切り換えられ
る。
【0044】そして、このロール方向に基づいたロール
制御は、切り返し転舵によるロールが収束されるまでの
所定時間csec だけ継続される。
【0045】このように、最初の転舵速度が大きい時に
は、まず、最初の転舵方向に基づいて予測的にロール制
御を行なった後、ロールが実際に発生した時点では実際
のロール方向に基づいてロール制御を行なうようにした
ことで、各ロール方向に対応した各ショックアブソーバ
SAの行程側の伸縮速度及びストロークが確実に抑制さ
れ、これにより、制御遅れや制御タイミングのずれを生
じさせることなく、急激な転舵操作に基づく車体の過渡
ロールを抑制することができるという特徴を有してい
る。
【0046】また、その時のばね上速度±Vの方向とは
逆方向のショックアブソーバSAの行程側を所定の低減
衰係数として、行程方向とは逆方向の路面入力を確実に
吸収し、これにより、ロール制御時における乗り心地を
確保することができるという特徴を有している。
【0047】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等が
あっても本発明に含まれる。
【0048】例えば、実施例では、転舵状態検出手段で
検出する検出値として転舵角度から演算で求めた転舵速
度を用いる場合を示したが、転舵角度を用いたしきい値
制御を行なうようにしてもよい。
【0049】また、実施例では、ロール状態検出手段と
して、ばね上加速度センサを用いたが、車両の幅方向加
速度を検出する加速度センサによりロール状態を検出す
ることもできる。
【0050】また、実施例では、その減衰係数の基本制
御において、ばね上速度に応じて減衰係数を比例制御す
る場合を示したが、減衰係数制御の基礎となる車両挙動
に関する因子は任意であり、また、その制御方式として
も、複数の因子の組み合わせによる制御や、しきい値制
御を行なうこともできる。
【0051】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の車両
懸架装置では、伸側・圧側の一方の行程側を高減衰係数
側に制御する時はその逆行程側が低減衰係数となる構造
の減衰係数変更手段を有したショックアブソーバと、転
舵状態検出手段で検出された検出値が所定のしきい値以
上である時は、所定時間だけその転舵方向に対して内輪
側となるショックアブソーバの伸側及び外輪側となるシ
ョックアブソーバの圧側がそれぞれ高減衰係数となるよ
うに各減衰係数変更手段に切換信号を出力し、その後所
定時間を経過するまでの間はロール状態検出手段で検出
されたロール方向に基づきロール方向側ショックアブソ
ーバの伸側及びロール方向とは逆方向側となるショック
アブソーバの圧側がそれぞれ高減衰係数となるように各
減衰係数変更手段に切換信号を出力するロール制御部と
を備えた構成としたことで、実際のロール方向に対応し
た各ショックアブソーバの行程側の伸縮速度及びストロ
ークを確実に抑制し、これにより、制御遅れや制御タイ
ミングのずれを生じさせることなく、急激な転舵操作に
基づく車体の過渡ロールを抑制することができると共
に、逆行程側の路面入力を所定の低減衰係数で確実に吸
収してロール制御中における車両の乗り心地を確保する
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両懸架装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】本発明実施例の車両懸架装置を示すシステムブ
ロック図である。
【図3】実施例装置に適用したショックアブソーバを示
す断面図である。
【図4】前記ショックアブソーバの要部を示す拡大断面
図である。
【図5】第2ポジションの状態を示す断面図で、(イ) は
図4のK−K断面図、(ロ) は図4のL−L断面図、(ハ)
は図4のN−N断面図である。
【図6】第1ポジションの状態を示す断面図で、(イ) は
図4のK−K断面図、(ロ) は図4のL−L断面図、(ハ)
は図4のN−N断面図である。
【図7】第3ポジションの状態を示す断面図で、(イ) は
図4のK−K断面図、(ロ) は図4のL−L断面図、(ハ)
は図4のN−N断面図である。
【図8】前記ショックアブソーバの減衰係数切換特性を
示す図である。
【図9】第2ポジションにおけるピストン速度に対する
減衰係数特性図である。
【図10】第1ポジションにおけるピストン速度に対す
る減衰係数特性図である。
【図11】第3ポジションにおけるピストン速度に対す
る減衰係数特性図である。
【図12】実施例装置のピストン速度に対する減衰係数
の可変特性図である。
【図13】実施例装置のコントロールユニットの作動流
れを示すフローチャートである。
【図14】実施例装置の車両走行時の作動を説明するタ
イムチャートである。
【符号の説明】
a 減衰係数変更手段 b ショックアブソーバ c 車両挙動検出手段 d 転舵状態検出手段 e ロール状態検出手段 f 減衰係数制御部 g 制御手段 h ロール制御部
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と各車輪との間にそれぞれ設けら
    れ、伸側・圧側の一方の行程側を高減衰係数側に制御す
    る時はその逆行程側が低減衰係数となる構造の減衰係数
    変更手段を有したショックアブソーバと、 車両挙動に関する因子を検出する車両挙動検出手段と、 車両の転舵状態を検出する転舵状態検出手段と、 車両のロール状態を検出するロール状態検出手段と、 前記転舵状態検出手段で検出された検出値が所定のしき
    い値未満である時は、車両挙動検出手段で検出された検
    出値に基づいて各ショックアブソーバを最適の減衰係数
    に制御すべく減衰係数変更手段に切換信号を出力する減
    衰係数制御部を有する制御手段と、 該制御手段に設けられ、転舵状態検出手段で検出された
    検出値が所定のしきい値以上である時は、所定時間だけ
    その転舵方向に対して内輪側となるショックアブソーバ
    の伸側及び外輪側となるショックアブソーバの圧側がそ
    れぞれ高減衰係数となるように各減衰係数変更手段に切
    換信号を出力し、その後所定時間を経過するまでの間は
    ロール状態検出手段で検出されたロール方向に基づきロ
    ール方向側ショックアブソーバの圧側及びロール方向と
    は逆方向側となるショックアブソーバの伸側がそれぞれ
    高減衰係数となるように各減衰係数変更手段に切換信号
    を出力するロール制御部と、を備えていることを特徴と
    する車両懸架装置。
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