JPH06219067A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JPH06219067A
JPH06219067A JP50A JP3123293A JPH06219067A JP H06219067 A JPH06219067 A JP H06219067A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3123293 A JP3123293 A JP 3123293A JP H06219067 A JPH06219067 A JP H06219067A
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heat
protective layer
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transfer recording
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JP50A
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English (en)
Inventor
Nariyuki Harada
成之 原田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スティッキング現象やブロッキング現象が抑
制され、表面層がサーマルヘッドとの摩擦力によって削
られることも抑制できる高感度熱転写記録媒体を提供す
ること。以上に示した特性が、高速度プリンター使用時
も発揮できるものであること。 【構成】 支持体上面に熱転写性インク層を設け、該支
持体の下面に耐熱保護層を設けてなる熱転写記録媒体に
おいて、該耐熱保護層が下記重合体AとBの両者で形成
されていることを特徴とする熱転写記録媒体。 A:アミノ変性ポリシロキサンとポリイソシアネートと
の反応生成物 B:イソシアネート基と反応可能な官能基を持つフッ素
化合物とポリイソシアネートとの反応生成物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録媒体に関する
ものであり、更に詳しくはスティッキング現象やブロッ
キング現象の発生が抑制されると共に、保存安定性及び
印字品質に優れた熱転写記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】熱転写記録方式では、支持
体及びその表面に設けられた熱転写性インク層からなる
熱転写記録媒体を使用し、該熱転写性インク層と被転写
紙とを加圧接触させると共に、支持体の反対面にサーマ
ルヘッドを接触させてそれにパルス状の信号電流を送
り、この電流で加熱されたサーマルヘッドによって熱転
写性インク層を溶融又は昇華させて被転写紙に画像を記
録させる。
【0003】熱溶融型転写方式では、黒色印字の場合は
インク層にカーボンブラックを加えた熱転写記録媒体で
印字すれば良い。フルカラー印字の場合はイエロー、マ
ゼンタ、シアンの3原色及び黒色の熱転写記録媒体を別
個に用意し、前記3原色及び黒色に色分解された画像を
各色調毎に同一被転写紙に重ねて転写し、全部で4回の
転写画像を重ね合わせる方式で画像が形成される。一
方、昇華型熱転写方式では昇華するインク量をサーマル
ヘッドの熱量で制御して容易に階調印字ができる。この
場合、高濃度に画像を印字するには印加電圧を上げるか
又は電流パルスの印加時間を長くすればよく、低濃度に
画像を印字するには印加電圧を下げるか又は電流パルス
の印加時間を短くすればよい。昇華型方式によるカラー
印字は熱溶融型と同様に行えば良く、サーマルヘッド上
の熱量を変化させることにより階調性のあるカラー印字
が可能となる。
【0004】従来、熱転写記録媒体の支持体にはポリエ
チレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィ
ルムが汎用されているが、これらは転写時のサーマルヘ
ッドの熱で下部がサーマルヘッドに融着し、記録媒体が
安定した速度で搬送できなくなる場合が多い。スティッ
キングと言われるこの現象は、融着したフィルムがサー
マルヘッドからはがれる時に大きな音を発生させたり、
搬送を停止させたり支持体を破断させたりする原因とな
ると共に、印字品質を著しく低下させる。スティッキン
グ現象を防止するため、支持体の裏面に耐熱保護層を形
成させる方法が種々提案されている。例えば、特開昭5
5−7467号や特開昭63−172688号公報等に
は、支持体の一面にシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリアミド樹脂又はセルロース樹脂等からなる耐
熱保護層を設けることが提案されている。また、特開昭
60−201989号公報には芳香族ポリアミドからな
る耐熱保護層を設けることが、特開昭63−20338
7号公報には芳香族ポリサルフォン系樹脂からなる耐熱
保護層を設けることが、夫々提案されている。
【0005】しかし、これらの耐熱性樹脂層はスティッ
キング現象を防止するには不充分であるし、ロール状態
での保存中に耐熱保護層と熱転写性インク層とが張り付
いたりする、いわゆるブロッキング現象の発生を抑制す
ることも困難である。ブロッキング現象が発生すると、
ロール状態の熱転写記録媒体が円滑に搬送されなくなっ
たり、耐熱保護層に移行・付着したインク層成分がサー
マルヘッドの発熱体及びその近傍に融着又は付着し、印
字品質を著しく低下させる。特開昭61−143195
号公報には、シリコーングラフト又はブロックアクリル
系共重合体からなる背面層を設けることが提案されてい
る。該背面層はスべリ性に優れるからスティッキング現
象を防止し、耐熱性及び耐ブロッキング性にも優れてい
る。しかし、この共重合体は成膜性が悪いため、前記の
背面層は連続印字の際にサーマルヘッドで削られ、サー
マルヘッドの発熱体及びその近傍に背面層構成物が融着
又は付着し、ブロッキング現象発生時と同様な印字品質
の低下が起る。それゆえ、この熱転写記録媒体を使用し
て良好な印字品質を得るためには、サーマルヘッドの清
掃を頻繁に行わねばならない。
【0006】特開平1−221281号公報には、エチ
ルセルロース樹脂にシリコーンオイルを添加した層を設
けることが提案されている。この方法は、常温で固体又
は半固体の界面活性剤などを添加した樹脂層を設ける方
法(特開昭57−129789号公報)と同様に、高温
下での放置又は長時間の保存中にシリコーンオイル又は
界面活性剤などの添加物がインク層に移行し、転写むら
や画像の欠けを発生させて著しく印字品質を低下させる
という難点がある。以上に述べたように、これまで熱転
写記録媒体の耐熱保護層として種々のものが提案されて
いるが、長時間印字等の条件下では搬送不良やサーマル
ヘッドの摩耗が発生したり、或は支持体の破断等が発生
したり等して印字品質の低下を引き起こすうえ、耐ブロ
ッキング性や耐サーマルヘッドカス性等の面も不充分で
あって、未だ満足されるものは見出されていないのが現
状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、スティッキング現象の発生を防止可能な熱転写記録
媒体を提供することである。第2の目的は、熱転写記録
媒体をロール状態で長期間又は高温下で保存した場合
に、背面層の構成成分がインク層表面に移行したり、ブ
ロッキング現象が発生したりすることのない熱転写記録
媒体を提供することである。第3の目的は、背面層がサ
ーマルヘッドとの摩擦力によって削られることがなく、
良好な印字品質が得られる熱転写記録媒体を提供するこ
とである。第4の目的は、高速度プリンターに使用して
も、上記第1〜第3の目的が達成できる高感度熱転写記
録媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明によれば、支持体上面に熱
転写性インク層を設け、該支持体の下面に耐熱保護層を
設けてなる熱転写記録媒体において、該耐熱保護層が下
記重合体AとBの両者で形成されていることを特徴とす
る熱転写記録媒体が提供される。 A:アミノ変性ポリシロキサンとポリイソシアネートと
の反応生成物 B:イソシアネート基と反応可能な官能基を持つフッ素
化合物とポリイソシアネートとの反応生成物
【0009】本発明で使用されるアミノ変性ポリシロキ
サンは、シロキサンセグメントの末端又は側鎖にアミノ
基を有する化合物であり、好ましいものとしては下記一
般式(1)〜(6)に示す化合物や化合物(A)が挙げ
られる。もちろん、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4はメチル基又はメトキシ
基を、R5及びR6は炭素数1以上の鎖状二価炭化水素基
を、m及びnは1〜20の整数を表す)
【0010】
【化2】 (式中、R1、R2、R3及びR4はメチル基又はメトキシ
基を、R5は炭素数1以上の鎖状二価炭化水素基を、m
及びnは1〜20の整数を表す)
【化3】 (式中、nは1〜300の整数を表す)
【0011】
【化4】 (式中、R7は炭素数1〜10の鎖状二価炭化水素基
を、nは1〜300の整数を表す)
【化5】 (式中、nは2〜20の整数を表す)
【0012】
【化6】 (式中、R8は炭素数1以上の鎖状二価炭化水素基を、
l,m及びnは1〜300の整数を表す)
【化7】
【0013】本発明で使用されるポリイソシアネート
は、脂肪族化合物であっても芳香族化合物であっても良
く、分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を持つ
化合物である。その具体例としては、例えば次の化合物
が挙げられる。トルエン−2,4−ジイソシアネート,
トルエン−2,6−ジイソシアネート、4−イソプロピ
ル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル
−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ
−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイ
ソシアネート−ジフェニルエーテル、4,4′−メチレ
ンビス(フェニルイソシアネート)、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジイソシアネートジベ
ンル、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネ
ート、1,4キシリレンジイソシアネート等。
【0014】上記のポリイソシアネートと他の化合物と
の付加体、例えば下に示す(B)〜(H)の化合物も本
発明で好ましく使用される。
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0015】
【化13】
【化14】
【0016】本発明で使用されるアミノ変性ポリシロキ
サンとポリイソシアネートとの反応生成物は、アミノ基
に対するイソシアネート基の官能基比が1分子中で1以
下、好ましくは1〜0.5である。すなわち、等モル又
はアミノ変性ポリシロキサン過剰の状態で、触媒の存在
又は不存在下に有機溶媒中0〜150℃、好ましくは2
0〜80℃で10分〜10時間反応させることによって
得られる。本発明で使用されるイソシアネートとの反応
性官能基を持つフッ素化合物は、 などが挙げられる。もちろん本発明は、これらに限定さ
れるものではない。
【0017】イソシアネート基と反応可能な官能基を持
つフッ素化合物とポリイソシアネートとの反応生成物
は、反応性官能基に対するイソシアネート基の官能基比
が1分子中で1以上、好ましくは1〜2である。しか
し、一般にイソシアネート基含有化合物と反応性官能基
含有化合物を反応させる場合は、前者が当量値から計算
される量より大幅に過剰でないと生成するポリマー中に
イソシアネート基を充分に残存させ難いから、反応に関
与する前者と後者の官能基比1〜2のポリマーを形成す
るためには、前者と後者の混合比を官能基比から計算さ
れる価の3〜10倍とするのが望ましい。また、前記し
たイソシアネート基を持つポリマーを製造する場合は、
原料混合比を前記のようにして触媒の存在又は不存在下
に有機溶媒中0〜150℃、好ましくは20〜80℃で
10分〜24時間反応させれば良い。
【0018】アミノ変性ポリシロキサンとポリイソシア
ネートとの反応生成物(重合体A)、及びイソシアネー
ト基と反応可能な官能基を持つフッ素化合物とポリイソ
シアネートとの反応生成物(重合体B)とから成るキャ
ストフィルムの機械的特性は、引張強度110−700
kg/cm2、破断伸度50%以上であり、好ましくは引
張強度150〜300kg/cm2、破断伸度250〜8
00%である。これらの条件を満たす反応生成物は、ア
ミノ変性ポリシロキサンとポリイソシアネートとの組み
合せ、イソシアネート基と反応可能な官能基を持つフッ
素化合物とポリイソシアネートとの組み合せ、反応温
度、反応時間、及び前記二つの重合体の混合比によって
得られる。また、耐熱保護層は前記機械的特性を持ち重
合体AとBとから形成されるものであれば、AとBの混
合物であってもAとBの反応生成物であっても良いが、
一般的にはA及びBの少なくとも一部が反応することで
巨大分子化して形成される。すなわち、重合体A及びB
にはアミノ基やイソシアネート基が残っているから、保
護層形成工程で行われる加熱・乾燥時等に前記活性基が
反応して巨大分子が形成される。
【0019】アミノ変性ポリシロキサンとポリイソシア
ネートとの反応生成物、及びイソシアネート基と反応可
能な官能基を持つフッ素化合物とポリイソシアネートと
の反応生成物とから成るキャストフィルムの引張強度
が、100kg/cm2未満及び/又は破断伸度が50%
未満となると、耐熱保護層を形成した際にサーマルヘッ
ドとの接点での動摩擦力により耐熱保護層が破壊され易
くなり、サーマルヘッド付近に粒状物が付着あるいは融
着して印字品質が低下し易くなる。一方、引張強度が7
00kg/cm2以上の反応生成物は有機溶剤に対する溶
解性が低下し、耐熱保護層形成のための塗布・乾燥工程
が困難になると共に、可撓性が低下するため熱転写プリ
ンター内での搬送性が低下し易くなる。本発明の耐熱保
護層は0.1〜3.0μm、好ましくは0.2〜1.2
μmの膜厚で使用される。
【0020】本発明において、支持体としては従来公知
の支持体がそのまま用いられ、特に制限されるものでは
ない。例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニルエーテ
ル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエチレンナフ
タレート、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテルエー
テルケトン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタ
レート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン等
のフィルムが使用できる。これらの支持体は、好ましく
は2軸配向性を持つフィルムである。本発明では、熱転
写性インク層には従来公知の溶融型及び昇華型熱転写性
インク層がそのまま用いられ、特に制限されるものでは
ない。すなわち、本発明で用いられる熱転写性インク層
は、着色剤、ワックス類、樹脂類及び滑剤、界面活性剤
等の添加剤等から構成される。この場合、着色剤として
は、例えばカーボンブラック、ベンガラ、レーキレッド
C、ファーストスカイブルー、ベンジジンイエロー、フ
タロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、直接染
料、油性染料、塩基性染料等の顔料及び染料等が使用さ
れる。
【0021】ワックス類としては、例えばカルナウバワ
ックス、オリキュリーワックス、キャンデリラワック
ス、ジャパンワックス、ケーンワックス、モンタンワッ
クス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、
セレシンワックス、パラフィンワックス等の天然ワック
スや、フィッシャー・トロピシュワックス、低分子量ポ
リエチレン、酸化ワックス、水素化ワックス等の合成ワ
ックスが挙げられる。また、樹脂類としては例えばポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、
ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂:
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチ
ルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース
系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアセタール樹脂;エポ
キシ樹脂、:テルペン樹脂;ロジン樹脂;フッ素樹脂;
シリコーン樹脂等が挙げられる。添加剤は特に制限され
ず、脂肪酸、脂肪酸の金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸
アミド、無機塩及び各種の界面活性剤等が使用される。
また、熱転写性インク層の設置方法も何ら制限されな
い。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって制限されるも
のではない。また、以下に示す各成分の量はいずれも重
量部で示した。
【0023】〈製造例1〉150部の前記(3)式で示
されるアミノ変性ポリシロキサン(数平均分子量約14
00)を、100部のジメチルアセトアミドに加え、窒
素気流下に0℃で撹拌しながら、27部の水素添加4,
4′−メチレンビス(フェニルイソシアネート)を10
0部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を、15分間
かけて滴下した。滴下後、0℃で30分間撹拌してから
徐々に昇温させ、50℃で6時間撹拌した。反応生成物
の固有粘度は0.65dL/gであった。 〈製造例2〉150部の前記(3)式で示されるアミノ
変性ポリシロキサンを、100部のジメチルアセトアミ
ドに加え、窒素気流下に0℃で撹拌しながら、45部の
前記(C)式で示されるポリイソシアネートを100部
のメチルエチルケトンに溶解した溶液を、15分間かけ
て滴下した。滴下後、0℃で30分間撹拌してから徐々
に昇温させ、50℃で6時間撹拌した。反応生成物の固
有粘度は0.70dL/gであった。
【0024】〈製造例3〉150部の前記(3)式で示
されるアミノ変性ポリシロキサンを、100部のジメチ
ルアセトアミドに加え、窒素気流下に0℃で撹拌しなが
ら、30部の前記(E)式で示されるポリイソシアネー
トを100部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を、
15分間かけて滴下した。滴下後、0℃で30分間撹拌
してから徐々に昇温させ、50℃で12時間撹拌した。
反応生成物の固有粘度は0.72dL/gであった。 〈製造例4〉3モルのトリレンジイソシアネートと、1
モルのトリメチロールプロパンとの付加体100部を5
0部のジメチルアセトアミドに加え、窒素気流下に0℃
で撹拌しながら、40部の下記式(I)で示されるフッ
素化アルコールを30分間かけて滴下した。滴下後、0
℃で30分間撹拌してから徐々に昇温させ、50℃で1
0時間撹拌した。反応生成物の固有粘度は0.46dL
/gであった。 CF3(CF2CF210CH2CH2OH (I)
【0025】〈製造例5〉3モルのトリレンジイソシア
ネートと、1モルのトリメチロールプロパンとの付加体
100部を50部のジメチルアセトアミドに加え、窒素
気流下に0℃で撹拌しながら、42部の下記(J)式で
示されるフッ素化チオールを30分間かけて滴下した。
滴下後、0℃で30分間撹拌してから徐々に昇温させ、
50℃で10時間撹拌した。反応生成物の固有粘度は
0.39dL/gであった。 CF3(CF2CF23CH2CH2SH (J)
【0026】実施例1 製造例1で得られた生成物18部と製造例4で得られた
生成物2部を、80部のメチルエチルケトン/メチルイ
ソブチルケトン(8/2)に溶解し、この溶液を膜厚が
0.45μmとなるように、45μm厚のポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム下面に塗布し、11
0℃で10秒間乾燥して耐熱保護層を得た。該耐熱保護
層の引張強度及び破断伸度は、それぞれ200kg/c
2及び140%であった。また、PETフィルムの上
面に80部のメチルメタクリレート/アクリロニトリル
/ブチルメタクリレート共重合体エマルジョン(固形分
50%)と、20部のカーボンブラック分散液(カーボ
ンブラック20%)との混合液を塗布・乾燥し、膜厚が
4μmのインク層を持つ本発明の熱転写記録媒体を得
た。
【0027】実施例2 製造例2で得られた生成物18部と製造例5で得られた
生成物2部を、80部のメチルエチルケトン/メチルイ
ソブチルケトン(8/2)に溶解し、この溶液を膜厚が
0.45μmとなるように45μm厚のPETフィルム
の下面に塗布し、110℃で10秒間乾燥して耐熱保護
層を得た。該耐熱保護層の引張強度及び破断伸度は、そ
れぞれ140kg/cm2及び300%であった。また、
PETフィルムの上面に80部のメチルメタクリレート
/アクリロニトリル/ブチルメタクリレート共重合体エ
マルジョン(固形分50%)と、20部のカーボンブラ
ック分散液(カーボンブラック20%)との混合液を塗
布・乾燥し、膜厚が4μmのインク層を持つ本発明の熱
転写記録媒体を得た。
【0028】実施例3 製造例3で得られた生成物18部と製造例4で得られた
生成物2部を、80部のメチルエチルケトン/メチルイ
ソブチルケトン(8/2)に溶解し、この溶液を膜厚が
0.45μmとなるように、45μm厚のPETフィル
ムの下面に塗布し、110℃で10秒間乾燥して耐熱保
護層を得た。該耐熱保護層の引張強度及び破断伸度は、
それぞれ200kg/cm2及び250%であった。ま
た、PETフィルムの上面に80部のメチルメタクリレ
ート/アクリロニトリル/ブチルメタクリレート共重合
体エマルジョン(固形分50%)と、20部のカーボン
ブラック分散液(カーボンブラック20%)との混合液
を塗布・乾燥し、膜厚が4μmのインク層を持つ本発明
の熱転写記録媒体を得た。
【0029】比較例1 5部のシリコーングラフトアクリル共重合体(引張強度
50kg/cm2以下、破断伸度10%以下)を95部の
メチルエチルケトンに溶解し、この溶解を膜厚が0.6
μmとなるように4.5μm厚のPETフィルムの下面
に塗布し、90℃で10秒間乾燥して耐熱保護層を形成
した。実施例1と同様にしてPETフィルムの上面にイ
ンク層を設け、比較例用の熱転写記録媒体を得た。 比較例2 製造例5で得られた生成物20部を80部のメチルエチ
ルケトン/メチルイソブチルケトン(8/2)に溶解
し、この溶液を膜厚が0.45μmとなるように4.5
μm厚のPETフィルムの下面に塗布し、110℃で1
0秒間乾燥して耐熱保護層を得た。該耐熱保護層の引張
強度及び破断伸度は、それぞれ150kg/cm2及び3
5%であった。また、実施例1と同様にしてPETフィ
ルムの上面にインク層を設け、比較例用の熱転写記録媒
体を得た。
【0030】実施例4 製造例1で得られた生成物10部と製造例4で得られた
生成物10部を、80部のメチルエチルケトン/メチル
イソブチルケトン(8/2)に溶解し、この溶液を膜厚
が0.45μmとなるように45μm厚のPETフィル
ムの下面に塗布し、110℃で10秒間乾燥して耐熱保
護層を得た。該耐熱保護層の引張強度及び破断伸度は、
それぞれ160kg/cm2及び40%であった。また、
PETフィルムの上面に80部のメチルメタクリレート
/アクリロニトリル/ブチルメタクリレート共重合体エ
マルジョン(固形分50%)と、20部のカーボンブラ
ック分散液(カーボンブラック20%)との混合液を塗
布・乾燥し、膜厚が4μmのインク層を持つ本発明の熱
転写記録媒体を得た。
【0031】実施例5 製造例2で得られた生成物10部と製造例5で得られた
生成物10部を、80部のメチルエチルケトン/メチル
イソブチルケトン(8/2)に溶解し、この溶液を膜厚
が0.45μmとなるように45μm厚のPETフィル
ムの下面に塗布し、110℃で10秒間乾燥して耐熱保
護層を得た。該耐熱保護層の引張強度及び破断伸度は、
それぞれ90kg/cm2及び200%であった。また、
PETフィルムの上面に80部のメチルメタクリレート
/アクリロニトリル/ブチルメタクリレート共重合体エ
マルジョン(固形分50%)と、20部のカーボンブラ
ック分散液(カーボンブラック20%)との混合液を塗
布・乾燥し、膜厚が4μmのインク層を持つ本発明の熱
転写記録媒体を得た。
【0032】(評価)以上の実施例及び比較例で得られ
た熱転写記録媒体を使用し、これに印字を行ってスティ
ッキング防止性、ブロッキング防止性、耐熱保護層のイ
ンク層への移動性及びサーマルヘッドの汚れを比較し
た。 (1)スティッキング防止性 A:プリンターに日本電気(株)製のTEC B−30
を用い、25mJ/mm2の印字エネルギー下に2インチ
/秒の印字速度で印字した。 B:プリンターにUBI社製のSWEDOT196を用
い、23mJ/mm2の印字エネルギー下に7インチ/秒
の印字速度で印字した。 評価結果: ◎:全くスティッキングせず安定して搬送する ○:殆どスティッキングしない △:若干スティッキングする ×:スティッキングが著しく、搬送しない
【0033】(2)ブロッキング防止法 1)インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/
cm2の圧力下に40℃で72時間放置し、剥離させた
時のインク層の耐熱保護層への転写程度を目視で観察し
た。 2)インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/
cm2の圧力下に50℃で72時間放置し、剥離させた
時のインク層の耐熱保護層への転写程度を目視で観察し
た。 評価結果: ○:全くブロッキングによる転写がない △:若干ブロッキングによる転写が認められる ×:明らかに転写している
【0034】(3)耐熱保護層のインク層への移行性 インク層と耐熱保護層を重ね合わせ、4.0kg/cm2
の圧力下に室温で72時間放置し、以下に示す昇華型プ
リンター又はライン型プリンターを用いて評価した。な
お、印字はIntermec8646の標準の転写エネ
ルギーで行い、表1の結果は耐熱保護層と接触させない
で上記と同様にして得られた画像(P)と比較して得た
ものである。 評価結果: ○:Pと全く同様の画像が得られる △:画像ヌケや転写ムラが若干見られる ×:画像ヌケや転写ムラが著しい
【0035】(4)サーマルヘッドの汚れ性 以下に示すプリンターで連続500m印字し、サーマル
ヘッドの汚れを目視で観察した。また、最初と最後の印
字品質を比較した。 A:プリンターにTEC B−30を用い、20mJ/
mm2の印字エネルギー下に2インチ/秒の速度で印字
した。 B:プリンターにSWEDOT196を用い、22mJ
/mm2の印字エネルギー下に7インチ/秒の速度で印字
した。 評価結果: ○:全くサーマルヘッドの汚れがない △:少量の汚れがあり、印字品質に若干の低下がある ×:かなりひどく汚れ、印字品質が著しく低下する
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体は、請求項1で
示される構成の耐熱保護層を支持体の下面に設けたこと
から、以下のような卓越した効果が得られるため、良好
な印字品質を得ることができる。 (イ)スティッキング現象の発生を充分に防止すること
ができる。 (ロ)熱転写記録媒体をロール状態で長期間又は高温下
で保存した場合にも、耐熱保護層の構成成分がインク層
表面に移行したり、ブロッキング現象が発生したりする
ことが抑制される。 (ハ)耐熱保護層がサーマルヘッドとの摩擦力で削られ
ることが抑制される。 請求項2及び3の熱転写記録媒体は、フィルムとしたと
きの引張強度及び破断伸度をそれぞれ50%以上及び1
00〜700kg/cm2にしたことから、前記(ハ)の
サーマルヘッドによる保護層切削が更に抑制される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上面に熱転写性インク層を設け、
    該支持体の下面に耐熱保護層を設けてなる熱転写記録媒
    体において、該耐熱保護層が下記重合体AとBの両者で
    形成されていることを特徴とする熱転写記録媒体。 A:アミノ変性ポリシロキサンとポリイソシアネートと
    の反応生成物 B:イソシアネート基と反応可能な官能基を持つフッ素
    化合物とポリイソシアネートとの反応生成物
  2. 【請求項2】 前記耐熱保護層の被膜が、100〜70
    0kg/cm2の引張強度を有することを特徴とする請求
    項1記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記耐熱保護層の被膜が、50%以上の
    破断伸度を有することを特徴とする請求項1記載の熱転
    写記録媒体。
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