JPH06218810A - 化粧板製造用型の製造方法 - Google Patents

化粧板製造用型の製造方法

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JPH06218810A
JPH06218810A JP1164493A JP1164493A JPH06218810A JP H06218810 A JPH06218810 A JP H06218810A JP 1164493 A JP1164493 A JP 1164493A JP 1164493 A JP1164493 A JP 1164493A JP H06218810 A JPH06218810 A JP H06218810A
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resin
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JP1164493A
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Hiroshi Sato
弘 佐藤
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ARUBOORU KOGYO KK
Original Assignee
ARUBOORU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエステル化粧板、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂等を塗装・注型することによりエ
ンボス化粧板を製造するための注型用の化粧板製造用型
を、熱プレス法のような大きな装置を必要とせず、安価
な材料で提供することである。 【構成】 元原稿又はコピー原稿の表面に流動性反応硬
化性樹脂を流し込み、枠に枠張りした布を埋設した反応
硬化性樹脂の表面に、元原稿又はコピー原稿の表面の凹
凸を移し取り、型を得ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル化粧板、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等を塗装・
注型することによりエンボス化粧板を製造するための注
型用の化粧板製造用型の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、凹凸模様のある、いわゆるエン
ボス化粧板を製造するための製造用型及びそれを使った
化粧板は以下の(1)〜(5)のような方法で作ってい
る。
【0003】(1)金属板又は金属ロール表面にエッチ
ングにより凹凸を付けて凹凸模様成形型を造り、この型
を対象物に強圧で押付けエンボス化粧板を製造する。或
いは手工芸的方法で彫られた金属製の母型を作り、この
母型を強圧で金属ロール表面に押付け、母型表面凹凸を
金属ロール表面に移して凹凸模様成形型を造り、この型
を、上記と同様に対象物に強圧で押付けエンボス化粧板
を製造する。
【0004】(2)凹凸表面を持つビニロンフィルムや
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィル
ム)を印刷したチタン紙やプリント用紙等の化粧紙を貼
った基材の上に、例えば不飽和ポリエステル樹脂等の流
動性反応硬化性樹脂を流し、その上から上記凹凸表面を
持つフィルムを押付けつつ、フィルムの下の流動性反応
硬化性樹脂を薄く延ばし、そのまま硬化させた後、ビニ
ロンフィルムやPETフィルムを剥離することにより、
ビニロンフィルム表面あるいはPETフィルム表面の凹
凸を樹脂硬化物の表面に移し、凹凸のある化粧板を製造
する。
【0005】(3)前記(2)のビニロンフィルム、P
ETフィルムの代わりに原稿から直接型取りしたシリコ
ーン樹脂型、あるいは原稿から直接型取りしたシリコー
ン樹脂の凹凸模様を一旦母型に移し、その母型から新た
に型取りしたシリコーン樹脂型を印刷したチタン紙やプ
リント用紙等の化粧紙を貼った基材の上に流した、例え
ばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の
流動性の反応硬化性樹脂に押付けつつシリコーン樹脂の
凹凸面に接した流動性反応硬化性樹脂を薄く延ばし、そ
のまま硬化させた後、樹脂硬化物からシリコーン樹脂型
を剥離し、シリコーン樹脂型表面の凹凸を樹脂硬化物の
表面に移し、凹凸のある化粧板を製造する。
【0006】(4)原稿から、その凹凸模様を型取りし
たシリコーン樹脂型をもって先ず母型を造る。熱可塑性
フィルム又は複数種類の熱可塑性フィルムをラミネート
したフィルムと母型を積層し、熱と圧力をかけて母型表
面の凹凸を熱可塑性フィルム表面に移し、化粧板製造用
の型(以後熱圧成形型という)とする。この型をチタン
紙やプリント用紙等に印刷された化粧紙を貼った基材の
上に流した、例えば不飽和ポリエステル樹脂等の流動性
反応硬化性樹脂に押し付けつつ流動性樹脂を薄く延ばし
そのまま硬化させ、硬化後に熱圧成形型を分離・剥離し
て型表面の凹凸模様を硬化樹脂表面に移し、化粧板を製
造する。
【0007】(5)元原稿の表面にポリビニルアルコー
ル溶液を塗り、更に不織布や布をその上に重ねて不織布
や布の下に入った気泡を抜いてから乾燥し、固化一体化
する。しかる後、元原稿から分離・剥離することにより
化粧板成形用型を作る。この型をチタン紙やプリント用
紙に印刷された化粧紙を貼った基材の上に流した、例え
ば不飽和ポリエステル樹脂等の流動性反応硬化性樹脂に
押し付けつつ流動性樹脂を薄く延ばしそのまま硬化さ
せ、硬化後に化粧板製造用型を剥離して型表面の凹凸模
様を硬化樹脂表面に移し、化粧板を製造する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで化粧板成形型
として求められる条件は下記の〜である。 原稿の表面凹凸を出来る限りリアルに再現できる型で
あること。
【0009】建材用に使用される化粧板の場合、建材
業界でいうところの4尺×8尺あるいは4尺×10尺等
の大きなサイズが求められるので、これらのサイズの化
粧板が製造できること。
【0010】型の製造が大型の機械、高価な機械を出
来るだけ使用せずにできること。 しかしながら前記(1)の方法は、エッチングにより型
を作るとき、写真的な像をレジスト層に焼き付け、金属
を部分的に腐食する方法により凹凸型を作るので実物の
凹凸模様の近似的なものにすぎず、リアル感がない。同
じく(1)の母型による型造りは母型自体が実物から型
取りするのではなく、あくまで手工芸的技術(彫刻な
ど)による近似の凹凸物であり、それによって出来た型
はこれまたリアル感に欠ける欠点がある。
【0011】前記(2)のビニロンフィルム単体、PE
Tフィルム単体をエンボス型として使うためには、その
表面に凹凸を成形する必要がある。しかしビニロンフィ
ルムへの凹凸成形は、前記(1)の金属型で熱圧をかけ
て行われるため、ビニロンフィルム単体、PETフィル
ム単体型の場合は原稿に対して近似的な凹凸形状しか成
形出来ない。したがってこの型を使って成形した化粧板
の表面の凹凸はリアルな形状にはならず、それによって
作られた化粧板はリアル感に欠ける。
【0012】前記(3)のシリコーン樹脂型はリアルな
型取りが可能であり、リアルな凹凸表面の化粧板が出来
る。又シリコーン樹脂は酸素透過性が大きくシリコーン
樹脂と接したワックス入り不飽和ポリエステル樹脂(ポ
リエステル化粧板製造用樹脂として広く使用されている
もの)は、酸素による硬化疎外を起す。そのためシリコ
ーン樹脂型で硬化させるためには空乾性不飽和ポリエス
テルを使用する必要がある。つまり不飽和ポリエステル
の内、空乾性不飽和ポリエステルしか使用できない欠点
がある。又シリコーン樹脂で成形した化粧板には微量の
シリコーンが付着し、このため化粧板に塗装する際にこ
の付着したシリコーンの影響で塗膜を撥き、ムラな表面
になってしまう。いわゆるユズ肌状になる。特に型が老
化してくるとこのような現象が起り易くなる。このよう
にシリコン樹脂は非常に高価であるという欠点の外に、
その撥油性、撥水性による塗膜のムラが生じ易いのみな
らず、空乾性不飽和ポリエステルしか使用できない。
【0013】前記(4)の熱成形型は、熱と圧力をかけ
る工程があるのでホットプレス機が必要になる。そのた
めにホットプレス機の最大サイズ、最大圧力により化粧
板製造用の型の最大サイズが制約される欠点がある。例
えば1230mm×2440mmの化粧板を作るための
型を作りたい場合、最大サイズが1300mm×260
0mm以上の熱盤を持つプレス機を用意しなければなら
ない。又、15kg/cm2 程度の強圧で加圧すること
が必要であり、この強圧で1230mm×2440mm
の面積に加圧するためには450屯の圧力を要する。こ
のような大きな能力の能力のプレス機を用意しなければ
この型は実現できない。また母型がプレスの条件に耐え
るために耐熱性、耐圧性を備えた材質・構造にしておく
必要がある。しかも熱可塑性フィルムを均一に凹凸模様
を転移させるためには120〜140℃、圧力15〜3
0kg、印加時間1〜1.5時間を必要とする。このよ
うな高温、高圧、長時間のプレス作業のために母型が劣
化し易い。また異物が挟まると母型が凹む。生産型の製
造コストが高い。このような種々の問題がある。
【0014】前記(5)の原稿の上に塗った枠張りした
不織布や布を重ね、ポリビニルアルコールをしみこま
せ、乾燥し固めた後、固化一体化したシートを原稿から
剥離して成形型とする方法には次の、のような欠点
がある。
【0015】原稿が平らでなく、わずかでも反りがあ
ったりうねっている場合、枠張りした不織布や布を重ね
ると原稿表面と不織布や布が直接接触し、原稿から剥離
した型の表面に不織布の繊維や布が露出するか、あるい
は露出しそうな状態になり、この型をもって成形した場
合、原稿表面から転移した凹凸模様以外の不織布や布の
繊維の目に起因する模様が化粧板表面に転移することに
なる。
【0016】不織布、布の繊維は多少とも毛羽立って
いるものであり、ポリビニルアルコール溶液を塗って乾
燥させる方法ではこの毛羽立ちがそのまま固まり、成形
型の裏に突起が発生する。化粧板を成形する際にはこの
突起の上から流動性樹脂を広げ伸ばす作業が行われる
が、突起のある型ではこの作業が困難になるばかりでな
く、流動性樹脂を広げ伸ばすためのロール押し付け作業
の際、突起の部分は他の部分より強く押しつけられるた
め流動性樹脂が部分的に押し退けられ、樹脂厚が薄くな
り、成形品になったときに凹みになるという欠点があ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記問題点を改善するた
め、本発明では、図1(A)に示す如く、枠3に枠張り
した紗2を埋設した反応硬化性樹脂4の表面に、元原稿
1の表面の凹凸を移し取り、化粧板製造用型を得る。元
原稿1の代わりにコピー原稿を使用してもよい。
【0018】本発明の第2実施例では、図1(B)に示
す如く、枠3に枠張りした紗2を埋設した反応硬化性樹
脂4の元原稿と接しない、側にビニロンフィルム(フィ
ルム状ポリビニルアルコール)5を積層し、元原稿1と
接する側の表面に、元原稿1の表面の凹凸を移し取り、
化粧板製造用型を得る。元原稿1の代わりにコピー原稿
を使用してもよい。
【0019】本発明の第3実施例では、図1(C)に示
す如く、枠6に枠張りしたビニロンフィルム7と一体化
した反応硬化性樹脂4の表面に、元原稿1の表面の凹凸
を移し取り、化粧板製造用型を得る。元原稿1の代わり
にコピー原稿を使用してもよい。
【0020】本発明の第4実施例では、図1(D)に示
す如く、内部に補強のため、不織布、織布等の含浸性シ
ート8を埋設した反応硬化性樹脂4に、枠6に枠張りし
たビニロンフィルム7を積層し、かつ反応硬化性樹脂4
の表面に元原稿1の表面の凹凸を移し取り、化粧板製造
用型を得る。元原稿の代わりにコピー原稿を使用しても
よい。
【0021】
【作用】流動性反応硬化性樹脂を使用した注型により、
化粧板製造用型を製造できるので元原稿の凹凸表面をリ
アルに再現できる。また熱プレス法のような大型装置を
必要とせず、簡単に化粧板製造用型を得ることができ
る。
【0022】
【実施例】本発明を各実施例について説明するに先立
ち、共通の原稿処理の工程について先ず説明する。
【0023】(1)元原稿又は元原稿表面の凹凸を複製
したコピー原稿を準備する。元原稿又は元原稿表面の凹
凸を複製したコピー原稿(以下コピー原稿という)は、
通常表面凹凸模様が意匠的に美しいものを選ぶ。例えば
突板、和紙、布、紙布、エンボス付き壁紙などか又はこ
れらのコピー原稿でも構わない。コピー原稿は様々な方
法で作ることができる。
【0024】(2)シート状の元原稿又はシート状のコ
ピー原稿の場合は基材に貼る。シート状の元原稿又はコ
ピー原稿は、破れ易い、折れやすい等のため取り扱いが
難しい。従ってこのようなシート状の元原稿又はシート
状のコピー原稿は、型取り作業での取り扱いが容易にな
るように、例えば厚さ1mm〜20mmの基材に貼る。
以後このように基材に貼った元原稿を板貼り元原稿とい
う。またコピー原稿を基材に貼ったものを板貼り元原稿
という。基材としては、例えば合板、中密度繊維板、パ
ーティクルボード、ランバーコアーアルミ板、プラステ
ィック板、石膏ボード、パルプセメント板、珪酸カルシ
ューム板などの木質系、無機質系、金属系の基材が使用
できる。勿論元原稿又はコピー原稿が取り扱い容易な厚
さと形状を備えている場合はこれを基材に貼る必要はな
い。
【0025】A.本発明の第1実施例 本発明の第1実施例を図2にもとづき説明する。第1実
施例は図1(A)を製造する場合である。
【0026】(1)図2に示す如く、基材10上に貼付
した元原稿1の表面に、例えば離型剤を均一に塗布し
て、その上に積層される流動性反応硬化性樹脂が接着し
ないような処理を施す。ここでいう流動性反応硬化性樹
脂は硬化したときにそれを構成する成分がすべて反応硬
化するタイプの樹脂をいう。つまり溶剤乾燥により硬化
するタイプではない。
【0027】(2)元原稿1上に、例えば不飽和ポリエ
ステル樹脂の如き流動性反応硬化性樹脂4を薄く塗布し
硬化させる。厚みは0.1〜2.0mmが好ましいが、
これに限定されるものではない。また流動性反応硬化性
樹脂の反応硬化前の粘度は1〜20ポイズが好ましい。
【0028】(3)枠3に張った枠張りの紗2をこの上
に重ねる。 (4)前記(2)において、薄く塗布した流動性反応硬
化性樹脂硬化物(以後薄塗り硬化層という)の上の紗2
に更に流動性反応硬化性樹脂を流し、枠20に張った枠
張りのフィルム状ポリビニルアルコール(以後ビニロン
フィルム)21を被せる。そしてこのビニロンフィルム
の上から例えばロール22等で流動性反応硬化性樹脂を
広げ、伸ばし、反応硬化性樹脂硬化物を0.2〜3.0
mm厚の層にして反応硬化性樹脂を硬化させる。
【0029】(5)枠張りビニロンフィルム21を流動
性反応硬化性樹脂の硬化物すなわち反応硬化性樹脂から
剥がす。 (6)枠張り紗2と反応硬化性樹脂の一体化物(図2に
斜線部分)を元原稿から剥がすと、エンボスポリエステ
ル化粧板製造用の生産型が出来る。
【0030】(7)なお、この生産型の表面すなわち紗
2により枠張りされた反応硬化性樹脂の型取り表面から
前記(1)により転移した離型剤を除去する。なお、耐
久性を上げるためと、ポリエステル化粧板との剥離を良
好にし、作業性を良くするために生産型の表面に化粧板
に転移しないタイプの離型処理をする。
【0031】なお、前記説明は元原稿1を使用した場合
の例であるが、元原稿に代わりコピー原稿を使用して
も、同様にして生産型を得ることができる。勿論元原稿
又はコピー原稿が取り扱い容易な厚さと形状を備えてい
る場合は基材に貼る必要はない。又紗の代わりに含浸性
の不織布等を使用してもよい。
【0032】B.本発明の第2実施例 本発明の第2実施例を説明する。第2実施例は図1
(B)を製造する場合である。
【0033】(1)前記Aの(1)と同様に元原稿又は
コピー原稿表面にその上に積層される流動性反応硬化性
樹脂が接着しないような離型処理を施す。 (2)紗張りビニロンフィルムに流動性反応硬化性樹脂
と接着する接着剤を予め塗布しておく。
【0034】(3)前記(1)の元原稿又はコピー原稿
の上に、例えば不飽和ポリエステル樹脂の如き、流動性
反応硬化性樹脂を流し、元原稿又はコピー原稿の上にう
すく塗布し、硬化させる。この硬化層の上に、前記
(2)の枠張りの紗を被せ、流動性反応硬化性樹脂を流
し、更に枠張りビニロンフィルムを被せ、ビニロンフィ
ルムの上からロール等で流動性反応硬化性樹脂を広げ、
伸ばして、0.1〜2.0mm厚の層にし、層の中に枠
張りの紗が埋設された状態にして反応硬化性樹脂を硬化
させる。反応硬化前の粘度は1〜20ポイズが好まし
い。
【0035】(4)枠張りビニロンフィルムの枠の部分
をビニロンフィルムから切り離す。 (5)枠張り紗と反応硬化性樹脂、ビニロンフィルムの
一体化物を元原稿又はコピー原稿から剥がす。これによ
り図1(B)に示す如き生産型が得られる。
【0036】(6)紗によって枠張りされた反応硬化性
樹脂の型取り表面から前記(1)により転移した離型剤
を除去する。なお、耐久性を上げるためと、ポリエステ
ル化粧板との剥離を良好にし、作業性を良くするために
生産型の表面に化粧板に転移しないタイプの離型処理を
する。
【0037】勿論紗の代わりに含浸性の不織布等を使用
することもできる。ビニロンフィルムは静電気が起きな
いので作業性がよい。 C.本発明の第3実施例 本発明の第3実施例を説明する。第3実施例は図1
(C)を製造する場合である。
【0038】(1)前記Aの(1)と同様に元原稿又は
コピー原稿表面にその上に積層される流動性反応硬化性
樹脂が接着しないような処理を施す。 (2)前記(1)の元原稿又はコピー原稿の上に、例え
ば不飽和ポリエステル樹脂の如き、流動性反応硬化性樹
脂を流し、予め反応硬化性樹脂と接着する接着剤を塗布
しておいた枠張りのビニロンフィルムを被せ、ビニロン
フィルムの上からロール等で流動性反応硬化性樹脂を広
げ伸ばし、流動性反応硬化性樹脂を硬化させると同時に
枠張りのビニロンフィルムと反応硬化性樹脂を一体化物
させる。反応硬化前の粘度は1〜20ポイズが好まし
い。
【0039】(3)この枠張りビニロンフィルムと反応
硬化性樹脂硬化物(反応硬化性樹脂)の一体化物を元原
稿又はコピー原稿から剥がす。これにより図1(C)に
示す如き生産型が得られる。
【0040】(4)ビニロンによって枠張りされた反応
硬化性樹脂の型取り表面から前記(1)により転移した
離型剤を除去する。なお、耐久性を上げるためと、ポリ
エステル化粧板との剥離を良好にし、作業性を良くする
ために生産型の表面に化粧板に転移しないタイプの離型
処理をする。
【0041】D.本発明の第4実施例 本発明の第4実施例を説明する。第4実施例は図1
(D)を製造する場合である。
【0042】(1)前記Aの(1)と同様に元原稿又は
コピー原稿表面にその上に積層される流動性反応硬化性
樹脂が接着しないような処理を施す。 (2)前記(1)の元原稿又はコピー原稿の上に、例え
ば不飽和ポリエステル樹脂の如き流動性反応硬化性樹脂
を薄く塗布し、硬化させる。それから不織布等の含浸性
シートを積層する。次に流動性反応硬化性樹脂を流し、
反応硬化性樹脂と接着させる接着剤を塗布しておいた枠
張りのビニロンフィルムを被せ、ビニロンフィルムの上
からロール等で流動性反応硬化性樹脂を広げ伸ばし、流
動性反応硬化性樹脂を硬化させると同時にビニロンフィ
ルムと反応硬化性樹脂を一体化物させる。反応硬化前の
粘度は1〜20ポイズが好ましい。
【0043】(3)枠張りビニロンフィルムと含浸性シ
ートが埋設された反応硬化性樹脂硬化物の一体化物を元
原稿又はコピー原稿から剥がす。これにより図1(D)
に示す如き生産型が得られる。
【0044】(4)ビニロンによって枠張りされた反応
硬化性樹脂の型取り表面から前記(1)により転移した
離型剤を除去する。なお、耐久性を上げるためと、ポリ
エステル化粧板との剥離を良好にし、作業性を良くする
ために生産型の表面に化粧板に転移しないタイプの離型
処理をする。
【0045】なお前記説明では不織布を使用した例につ
いて説明したが、勿論シルクスクリーン用紗や布を使用
することもできる。 E.本発明の第5実施例 本発明の第5実施例を図3、図4にもとづき説明する。
第5実施例では元原稿からコピー原稿を作り、このコピ
ー原稿から生産型を製造する場合である。
【0046】(1)図3(A)に示す元原稿31とし
て、楢の突板(厚み0.3mm)を、5.5mm厚、幅
1070mm、長さ1980mmの中密度繊維板(以下
MDFという)32に貼る。以後は楢の突板を元原稿、
MDFに貼った元原稿を板貼り原稿と言う。図3(B)
はこの元原稿31とその元原稿から製造される化粧板3
0の大小関係を例示したものであり、これにより明らか
なように、元原稿は化粧板より一回り大きなサイズにし
ておく。
【0047】(2)前記楢の突板表面をサンディングペ
ーパー、金属ブラシ等にて研削処理する。これにより図
3(C)に示す如く、組織の柔らかい部分31−2は研
削されることにより、浮造り調の表面ができ上がる。そ
のあとで元原稿の虫穴などにパテを塗布し、布で拭き取
り穴埋めする。これにより図3(A)、(C)に示す如
く、元原稿の穴31−0は、31−1のようにパテ埋め
される。
【0048】(3)このようにして、MDF32上に元
原稿31を貼った板貼り原稿から、次の〜の工程に
よってシリコーン樹脂型を作る。 図4(A)に示す如く、板貼り元原稿の上に、信越化
学工業(株)のRTVシリコーンゴム(KE−1300
T)33を0.2〜1.0mm程度の厚みにできるだけ
均一に塗布する。
【0049】このシリコーンゴム33の硬化を待って
枠35に張った枠張りの紗34を重ねる。 この枠張りの紗34の上からRTVシリコーンゴム
(KE−1300T)33を図4(A)に示す如く、更
に塗り重ね、平らにする。
【0050】前記のシリコーンゴム33が硬化した
ら、板貼り元原稿から硬化シリコーンゴムを分離・剥離
すると、元原稿31の凹凸がシリコーン樹脂に転移した
シリコーン樹脂型33−0ができる。
【0051】(4)前記(3)により得られたシリコー
ン樹脂型から、図4(B)に示す如く、次の工程により
コピー原稿を作る。 MDF36に不飽和ポリエステル樹脂37を流し、シ
リコーン樹脂型33−0を被せる。そしてロール38を
シリコーン樹脂型33−0の裏から押して不飽和ポリエ
ステル樹脂37をMDF36一杯に広げ伸ばす。不飽和
ポリエステル樹脂はそのまま硬化させる。
【0052】硬化後にシリコーン樹脂型33−0を、
このMDF36上に硬化した不飽和ポリエステル樹脂3
7より分離・剥離することにより、シリコーン樹脂型の
凹凸がそのまま移された、不飽和ポリエステル樹脂から
なるコピー原稿が成形される。このようにして得たコピ
ー原稿はMDF36より剥離される。
【0053】(5)コピー原稿に欠点があればこれを修
整する。例えば傷を埋めたり、不自然な突起を平らにす
る等の修整処理を行う。 (6)(5)のコピー原稿に流動性反応硬化性樹脂に対
し離型効果をもつ離型剤を塗布する。
【0054】(7)前記(6)のコピー原稿の上に不飽
和ポリエステル樹脂を流す。別に予め図4(C)に示す
如く、枠39に張った枠張りのビニロンフィルム40に
反応硬化性樹脂と接着する接着剤50を塗布しておく。
そして前記不飽和ポリエステル樹脂の上に、この枠張り
のビニロンフィルム40を被せる。それからビニロンフ
ィルムの上からロール等で不飽和ポリエステル樹脂を広
げ伸ばし、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させると同時
にビニロンフィルムと不飽和ポリエステル樹脂を硬化一
体化させる。
【0055】(8)その後、この枠張りビニロンフィル
ムと不飽和ポリエステル樹脂の硬化一体化物をコピー原
稿から剥がす。このようにして得た硬化一体化物を生産
型として使用する。
【0056】F.本発明の第6実施例 本発明の第6実施例を図5にもとづき、他図を参照しつ
つ説明する。第6実施例では、コピー原稿を使用せずに
図1(D)に示す如く、ビニロンフィルム張りの生産型
を製造する場合である。
【0057】(1)図3(A)に示す如く、元原稿31
として、厚さ0.5mmの楢の突板を、5.5mm厚、
幅1070mm、長さ1980mmのMDF32に貼
り、板貼り元原稿を構成する。
【0058】(2)前記楢の突板表面を、#320のサ
ンディングペーパにて研削処理し、そのあとで節穴、虫
穴にパテなどを充填し、更に不飽和ポリエステル樹脂が
接着しないポリウレタン系塗料を塗布する。
【0059】(3)次に、下記の、に示す手法によ
り、図5(A)、(B)に示す鉄枠60にビニロンフィ
ルム61を貼る。 幅内寸1060mm、長さ内寸1970mm、パイプ
幅30mm、厚さ14mm鉄製角のパイプの鉄枠60を
作成する。
【0060】トーセロ(株)製ビニロンフィルムEの
如きビニロンフィルム61を鉄枠60に張る。このビニ
ロンフィルム61と鉄枠60は、酢酸ビニール系接着剤
により貼りつける。
【0061】(4)ビニロンフィルム61が貼張される
鉄枠60の内側に入り、かつ元原稿のサイズより一回り
大きい鉄枠62にシルクスクリーン用紗を張る。紗は、
例えばシルクスクリーン印刷の版に使用するポリアミド
製紗100メッシュのものを使用する。
【0062】(5)次に、図5(B)に示すビニロンフ
ィルム61のA面(内側)に、日本ポリウレタン社製コ
ロネートLの如きイソシアネートを溶剤にて3倍に希釈
した溶液を、接着剤として刷毛又はスプレーにて塗装す
る。
【0063】(6)前記(1)の板貼り元原稿に、流動
性不飽和ポリエステル樹脂を流し落とし、前記(4)の
紗貼り枠を被せ、更に前記(3)、(4)で構成した接
着剤が塗装された枠張りのビニロンフィルム61を被
せ、流動性不飽和ポリエステル樹脂中の泡を押し出すよ
うにしながら、図5(B)に示すビニロンフィルム61
のB面(外側)からゴムローラなどで、不飽和ポリエス
テル樹脂を板貼り元原稿一杯に広げ、伸ばし、そのまま
放置し、この流動性不飽和ポリエステル樹脂の硬化を待
つ。なお、この際の不飽和ポリエステル樹脂層の厚みは
0.1〜2.0mm程度を目標とする。
【0064】また不飽和ポリエステル樹脂として、例え
ば次のものを使用する。 日立化成(株)製 ポリセットK−57RP 100部 日本油脂(株)製 パーメックN 1部 (7)枠張りされたビニロンフィルムと接着され、枠張
りされた紗を自身の中に含包した不飽和ポリエステル樹
脂硬化物一体化物を板貼り元原稿から分離する。紗を枠
62より切り離して、図1(D)に示す如き生産型を得
る。
【0065】なお、上記(1)〜(7)の工程におい
て、(4)を省略し、紗張り枠をなくすることにより、
図1(C)の生産型を、コピー原稿を使用せずに元原稿
より製造することができる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば以下に示す効果がある。 (1)流動性反応硬化性樹脂を使用した注型による方法
であるので、原稿の凹凸表面をリアルに再現できる化粧
板成形用型を製造できる。
【0067】(2)熱プレス法のような装置を必要とせ
ず、台とロールという簡単な装置で型の製造が可能であ
る。 (3)型を作るのに必要な材料も流動性反応硬化性樹
脂、ビニロンフィルム、枠であり、極めて安価な材料で
型を製造することができる。
【0068】(4)従来の生産型の製法に比較して工程
が極めて短い。以下に記載のように従来の熱プレス法に
しても、ロールエンボス法にしても型を作る工程は本発
明に比較して長い。
【0069】ロールエンボス法では、原稿→母型→ロ
ール型(生産型)と3段階の工程が必要である。 熱プレス法では、原稿→シリコーン樹脂型→母型→プ
レス→生産型と5段階の工程が必要である。
【0070】本発明では、原稿→生産型と2段階の工
程でよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例により得られた化粧板成形型
を示す。
【図2】本発明の第1実施例説明図である。
【図3】本発明の第5実施例説明図(その1)である。
【図4】本発明の第5実施例説明図(その2)である。
【図5】本発明の第6実施例説明図である。
【符号の説明】
1 元原稿 2 紗 3 枠 4 反応硬化性樹脂

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元原稿又はコピー原稿(1)の表面に流
    動性反応硬化性樹脂を積層し、枠(3)に枠張りした布
    (2)を埋設した反応硬化性樹脂(4)の表面に、元原
    稿又はコピー原稿(1)の表面の凹凸を移し取り、型を
    得ることを特徴とする化粧板製造用型の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記布として、紗又は不織布を使用した
    ことを特徴とする請求項1記載の化粧板製造用型の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記反応硬化性樹脂として不飽和ポリエ
    ステルを使用したことを特徴とする請求項1記載の化粧
    板製造用型の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記反応硬化性樹脂上にポリビニルアル
    コール層を形成したことを特徴とする請求項1記載の化
    粧板製造用型の製造方法。
  5. 【請求項5】 元原稿又はコピー原稿(1)の表面に流
    動性反応硬化性樹脂を積層し、枠(6)に枠張りしたポ
    リビニルアルコールフィルム(7)と一体化した反応硬
    化性樹脂(4)の表面に、元原稿又はコピー原稿(1)
    の表面の凹凸を移し取り、型を得ることを特徴とする化
    粧板製造用型の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記反応硬化性樹脂(4)に布(8)を
    埋設したことを特徴とする請求項5記載の化粧板製造用
    型の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記反応硬化性樹脂として不飽和ポリエ
    ステルを使用したことを特徴とする請求項5記載の化粧
    板製造用型の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記布として紗又は不織布を使用したこ
    とを特徴とする請求項6記載の化粧板製造用型の製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013248749A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Toshiba Mach Co Ltd 型および型の製造方法

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