JPH06213233A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JPH06213233A
JPH06213233A JP829593A JP829593A JPH06213233A JP H06213233 A JPH06213233 A JP H06213233A JP 829593 A JP829593 A JP 829593A JP 829593 A JP829593 A JP 829593A JP H06213233 A JPH06213233 A JP H06213233A
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magnetic bearing
coefficient
rotating body
electromagnet
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Hirotomo Kamiyama
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転体の並進運動と傾斜運動の制御を完全に
分離できるようにする。 【構成】 制御装置6が、回転体1のラジアル方向変位
量が零になるような並進運動制御信号を出力する並進運
動制御回路、および回転体1の重心回りの傾斜量が零に
なるような傾斜運動制御信号を出力する傾斜運動制御回
路を備え、第1のラジアル方向電磁石(4a)(4b)の駆動回
路に、並進運動制御信号と傾斜運動制御信号とが1対1
の割合で入力し、第2のラジアル方向電磁石(5a)(5b)の
駆動回路に、並進運動制御信号に第1の係数を乗じた信
号から、傾斜運動制御信号に第2の係数を乗じた信号を
減算した信号が入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気軸受装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気軸受装置として、従来、回転体を非
接触支持する1つのアキシアル方向磁気軸受と2つのラ
ジアル方向磁気軸受とを備えた5自由度制御型磁気軸受
装置が知られている。
【0003】このような5自由度制御型磁気軸受装置に
おいては、回転体の重心に関する並進運動と傾斜運動を
制御する制御系が知られている。このうち、回転体のア
キシアル方向の並進運動は、アキシアル方向磁気軸受に
より独立に制御される。回転体のラジアル方向の並進運
動および傾斜運動は、回転体のアキシアル方向の2箇所
に配置された第1および第2のラジアル方向磁気軸受に
より制御される。このラジアル方向の制御系では、次の
ように並進運動と傾斜運動が分離して制御される。すな
わち、回転体のアキシアル方向の2箇所に配置された第
1および第2の位置検出装置により回転体のラジアル方
向の位置が検出され、これら第1および第2の位置検出
装置の出力より回転体の重心のラジアル方向変位量およ
び重心回りの傾斜量が演算され、回転体の重心の変位量
が零になるような並進運動制御信号が並進運動制御回路
から出力され、回転体の重心回りの傾斜量が零になるよ
うな傾斜運動制御信号が傾斜運動制御回路から出力さ
れ、並進運動制御回路および傾斜運動制御回路の出力に
基づいて第1および第2の電磁石駆動回路(電力増幅
器)により第1および第2の磁気軸受の電磁石が駆動さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような磁気軸受
装置において、ラジアル方向の並進運動と傾斜運動を完
全に分離して制御するためには、並進運動制御回路の出
力により発生する第1および第2の磁気軸受の電磁石の
吸引力により新たに傾斜運動を発生させないことと、傾
斜運動制御回路の出力により発生する第1および第2の
磁気軸受の電磁石の吸引力により新たに並進運動を発生
させないこととが必要である。ところが、従来の磁気軸
受装置では、第1および第2の電磁石駆動回路のいずれ
にも、並進運動制御回路の出力と傾斜運動制御回路の出
力とが1対1の割合で入力しているだけであるから、回
転体の重心とラジアル方向磁気軸受の位置関係による幾
何学的条件や、ラジアル方向磁気軸受の電磁石の吸引力
係数および定常電流値による磁気的条件によっては、並
進運動の制御と傾斜運動の制御が相互に影響し合い、こ
れらを完全に分離できないことがある。
【0005】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
幾何学的条件や磁気的条件に影響されずに回転体の並進
運動と傾斜運動の制御を完全に分離できる磁気軸受装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による磁気軸受
装置は、回転体のアキシアル方向の2箇所に配置されて
回転体を非接触支持する第1および第2のラジアル方向
磁気軸受、回転体のアキシアル方向の2箇所に配置され
て回転体のラジアル方向の位置を検出する第1および第
2の位置検出手段、上記第1および第2の位置検出手段
の出力より回転体の重心のラジアル方向変位量を演算す
る変位量演算手段、上記第1および第2の位置検出手段
の出力より回転体の重心回りの傾斜量を演算する傾斜量
演算手段、回転体の重心の変位量が零になるような並進
運動制御信号を出力する並進運動制御手段、回転体の重
心回りの傾斜量が零になるような傾斜運動制御信号を出
力する傾斜運動制御手段、ならびに上記並進運動制御手
段および傾斜運動制御手段の出力に基づいて上記第1お
よび第2の磁気軸受の電磁石をそれぞれ駆動する第1お
よび第2の電磁石駆動手段を備えた磁気軸受装置におい
て、上記第1の電磁石駆動手段に、上記並進運動制御手
段の出力と上記傾斜運動制御手段の出力とが1対1の割
合で入力し、上記第2の電磁石駆動手段に、上記並進運
動制御手段の出力に第1の係数を乗じた信号から、上記
傾斜運動制御手段の出力に第2の係数を乗じた信号を減
算した信号が入力し、上記第1の係数が、上記第1およ
び第2の磁気軸受の電磁石の吸引力係数、上記第1およ
び第2の磁気軸受の電磁石に供給される定常電流値、な
らびに上記回転体の重心位置から上記第1および第2の
磁気軸受までの距離に基づいて定められ、上記第2の係
数が、上記第1および第2の磁気軸受の電磁石の吸引力
係数、ならびに上記第1および第2の磁気軸受の電磁石
に供給される定常電流値に基づいて定められることを特
徴とするものである。
【0007】たとえば、上記第1の磁気軸受の電磁石の
吸引力係数をK1 、上記第2の磁気軸受の電磁石の吸引
力係数をK2 、上記第1の磁気軸受の電磁石に供給され
る定常電流値をI01、上記第2の磁気軸受の電磁石に供
給される定常電流値をI02、上記回転体の重心位置から
上記第1のラジアル方向磁気軸受までの距離をM1 、上
記第2のラジアル方向磁気軸受までの距離をM2 とした
とき、上記第1の係数A1 が、 A1 =(K1 /K2 )・(I01/I02)・(M1 /M2
) であり、上記第2の係数A2 が、 A2 =(K1 /K2 )・(I01/I02) である。
【0008】
【作用】第1の電磁石駆動手段に、並進運動制御手段の
出力と傾斜運動制御手段の出力とが1対1の割合で入力
し、第2の電磁石駆動手段に、並進運動制御手段の出力
に第1の係数を乗じた信号から、傾斜運動制御手段の出
力に第2の係数を乗じた信号を減算した信号が入力し、
第1の係数が、第1および第2の磁気軸受の電磁石の吸
引力係数、第1および第2の磁気軸受の電磁石に供給さ
れる定常電流値、ならびに回転体の重心位置から第1お
よび第2の磁気軸受までの距離に基づいて定められ、第
2の係数が、第1および第2の磁気軸受の電磁石の吸引
力係数、ならびに第1および第2の磁気軸受の電磁石に
供給される定常電流値に基づいて定められるので、回転
体の重心とラジアル方向磁気軸受の位置関係による幾何
学的条件や、ラジアル方向磁気軸受の電磁石の吸引力係
数および定常電流値による磁気的条件に影響されず、並
進運動と傾斜運動を完全に分離して制御することができ
る。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0010】図1は、5自由度制御型磁気軸受装置とそ
の制御装置の主要部を示している。なお、以下の説明に
おいて、上下左右は図1についていうものとする。
【0011】磁気軸受装置は、回転体(1) を非接触支持
する1つのアキシアル方向磁気軸受(図示略)と上下2
つのラジアル方向磁気軸受(2)(3)を備えている。
【0012】アキシアル方向磁気軸受は、回転体(1) を
Z軸方向(上下方向)に支持するものである。ラジアル
方向磁気軸受(2)(3)は、回転体(1) をラジアル方向に支
持するものである。各ラジアル方向磁気軸受(2)(3)に
は、回転体(1) をZ軸と直交するX軸方向(左右方向)
に支持する部分(X軸方向磁気軸受)と、Z軸およびX
軸と直交するY軸方向(図1の紙面と直交する方向)に
支持する部分と(Y軸方向磁気軸受)とがあり、図1に
はX軸方向磁気軸受(4)(5)が示されている。上側のラジ
アル方向磁気軸受(2) を第1ラジアル方向磁気軸受、下
側のラジアル方向磁気軸受(3) を第2ラジアル方向磁気
軸受ということにする。また、上側のX軸方向磁気軸受
(4) を単に第1磁気軸受、下側のX軸方向磁気軸受(5)
を単に第2磁気軸受ということにする。ラジアル方向磁
気軸受(2)(3)には、X軸方向磁気軸受(4)(5)を制御する
部分(X軸方向制御装置)とY軸方向磁気軸受を制御す
る部分とがあり、図1にはX軸方向制御装置(6) が示さ
れている。
【0013】図1に示されているX軸方向磁気軸受(4)
(5)およびX軸方向制御装置(6) は、X−Z平面におけ
る回転体(1) の並進運動と傾斜運動を分離して制御する
ものである。ここで、並進運動とは回転体(1) の重心の
X軸方向の運動であり、傾斜運動とは回転体(1) の重心
を通りY軸と平行な軸を中心とする回転体(1) の回転運
動である。
【0014】各X軸方向磁気軸受(4)(5)は、回転体(1)
をX軸方向の両側から挟むように配置された1対の電磁
石(4a)(4b)(5a)(5b)を備えている。第1磁気軸受(4) の
1対の電磁石(4a)(4b)を第1電磁石、第2磁気軸受(5)
の1対の電磁石(5a)(5b)を第2電磁石ということにす
る。
【0015】各X軸方向磁気軸受(4)(5)の電磁石(4a)(4
b)(5a)(5b)の近傍に、1対の位置センサ(7a)(7b)(8a)(8
b)が回転体(1) をX軸方向の両側から挟むように配置さ
れている。上側の1対の位置センサ(7a)(7b)を第1位置
センサ、下側の1対の位置センサ(8a)(8b)を第2位置セ
ンサということにする。
【0016】1対の第1位置センサ(7a)(7b)の出力は第
1減算器(10)に入力し、これによって回転体(1) の上側
部分のX軸方向変位X1 が演算される。1対の第2位置
センサ(8a)(8b)の出力は第2減算器(11)に入力し、これ
によって回転体(1) の下側部分のX軸方向変位X2 が演
算される。第1位置センサ(7a)(7b)と第1減算器(10)に
より、回転体(1) の上側部分のX軸方向の位置を検出す
る第1の位置検出手段が構成されている。第2位置セン
サ(8a)(8b)と第2減算器(11)により、回転体(1) の下側
部分のX軸方向の位置を検出する第2の位置検出手段が
構成されている。
【0017】制御装置(6) の第1の出力である第1電磁
石(4a)(4b)の駆動信号C1 が、右側の第1電磁石(4a)を
駆動する第1の電磁石駆動手段を構成する第1電力増幅
器(12)に入力するとともに、インバータ(13)を介して、
左側の第1電磁石(4b)を駆動する第1の電磁石駆動手段
を構成する第2電力増幅器(14)に入力する。第1電磁石
(4a)(4b)のコイルには駆動信号C1 が零のときに一定の
定常電流が流されており、駆動信号C1 によりこれらの
コイルに流れる電流値が制御されるようになっている。
制御装置(6) の第2の出力である第2電磁石(5a)(5b)の
駆動信号C2 が、右側の第2電磁石(5a)を駆動する第2
の電磁石駆動手段を構成する第3電力増幅器(15)に入力
するとともに、インバータ(16)を介して、左側の第2電
磁石(5b)を駆動する第2の電磁石駆動手段を構成する第
4電力増幅器(17)に入力する。第2電磁石(5a)(5b)のコ
イルにも駆動信号C2 が零のときに一定の定常電流が流
されており、駆動信号C2 によりこれらのコイルに流れ
る電流値が制御されるようになっている。そして、この
ように第1および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)のコイル
に流れる電流値を制御することにより、回転体(1) の並
進運動と傾斜運動が分離して制御される。
【0018】図2は、回転体(1) 、電磁石(4a)(4b)(5a)
(5b)および位置センサ(7a)(7b)(8a)(8b)の位置関係を示
している。
【0019】図2において、回転体(1) の重心を(G) で
表わす。重心(G) から、第1電磁石(4a)(4b)までのアキ
シアル方向の距離をM1 、第2電磁石(5a)(5b)までの同
方向の距離をM2 、第1位置センサ(7a)(7b)までの同方
向の距離をS1 、第2位置センサ(8a)(8b)までの同方向
の距離をS2 とする。また、重心(G) のX軸方向の変位
量をXG 、X−Z平面における回転体(1) の重心(G) の
回りの傾斜量すなわち重心(G) を通るY軸と平行な軸の
回りの回転体(1) の傾斜量をθY で表わす。
【0020】図3に、制御装置(6) の1例が示されてい
る。
【0021】図3において、第1減算器(10)の出力X1
が第1増幅器(20)で{S2 /(S1+S2 )}倍されて
第1加算器(21)に入力するとともに、第2減算器(11)の
出力X2 が第2増幅器(22)で{S1 /(S1 +S2 )}
倍されて第1加算器(21)に入力し、第1加算器(21)でこ
れらを加算することにより、変位量XG が演算される。
第1および第2増幅器(20)(22)において、X1 およびX
2 に、重心(G) から位置センサ(7a)(7b)(8a)(8b)までの
距離S1 、S2 に基づく係数を乗じて加算しているの
で、これらの距離S1 、S2 が互いに等しくない場合で
も、常に変位量XG を正確に演算することができる。第
1および第2増幅器(20)(22)ならびに第1加算器(21)
は、第1および第2減算器(10)(11)の出力から回転体
(1) の変位量XG を演算する変位量演算手段を構成して
いる。第1および第2減算器(10)(11)の出力は、また、
第3減算器(23)の2つの入力端子に入力し、これによっ
て回転体(1) の傾斜量θY が演算される。第3減算器(2
3)は、第1および第2減算器(10)(11)の出力から回転体
(1) の傾斜量θY を演算する傾斜量演算手段を構成して
いる。第1加算器(21)の出力XG は並進運動制御手段を
構成する並進運動用PID制御回路(24)に入力し、この
回路(24)から変位量XG が零になるような並進運動制御
信号D1 が出力される。第3減算器(23)の出力θY は傾
斜運動制御手段を構成する傾斜運動用PID制御回路(2
5)に入力し、この回路(25)から傾斜量θY が零になるよ
うな傾斜運動制御信号D2 が出力される。2つの制御回
路(24)(25)の出力D1 、D2 は、第2加算器(26)の2つ
の入力端子にそれぞれ入力し、この加算器(26)から第1
電磁石(4a)(4b)の駆動信号C1 が出力される。並進運動
制御信号D1 が第3増幅器(27)を介して第4減算器(28)
に入力するとともに、傾斜運動制御信号D2 が第4増幅
器(29)を介して第4減算器(28)に入力する。第3増幅器
(27)からは並進運動制御信号D1 に第1の係数A1 を乗
じた信号が出力され、第4増幅器(29)からは傾斜運動制
御信号D2 に第2の係数A2 を乗じた信号が出力され
る。そして、第4減算器(28)において、並進運動制御信
号D1 をA1 倍した信号から傾斜運動制御信号D2 をA
2 倍した信号が減算され、第2電磁石(5a)(5b)の駆動信
号C2 が出力される。
【0022】第1の係数A1 および第2の係数A2 は、
次のように表わされる。
【0023】A1 =(K1 /K2 )・(I01/I02)・
(M1 /M2 ) A2 =(K1 /K2 )・(I01/I02) ここで、K1 は第1電磁石(4a)(4b)の吸引力係数、K2
は第2電磁石(5a)(5b)の吸引力係数、I01は第1電磁石
(4a)(4b)に供給される定常電流値、I02は第2電磁石(5
a)(5b)に供給される定常電流値である。
【0024】上記のような磁気軸受装置において、並進
運動と傾斜運動を完全に分離して制御するためには、並
進運動制御信号D1 により発生する第1および第2電磁
石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により新たに傾斜運動を発
生させないことと、傾斜運動制御信号D2 により発生す
る第1および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力によ
り新たに並進運動を発生させないこととが必要である。
【0025】並進運動制御信号D1 により発生する第1
および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により新た
に傾斜運動を発生させないための条件は、並進運動制御
信号D1 による制御電流値IC1に比例する第1電磁石(4
a)(4b)の吸引力F1 と、並進運動制御信号D1 による制
御電流値IC2に比例する第2電磁石(5a)(5b)の吸引力F
2 とによって、傾斜を発生させるモーメントが発生しな
いことである。このような条件を満足するIC1とIC2の
関係を求めると、次の式のようになる。
【0026】IC2/IC1=(K1 /K2 )・(I01/I
02)・(M1 /M2 ) この式の右辺は、第1の係数A1 と等しい。そして、上
記の磁気軸受装置では、第1電磁石(4a)(4b)の駆動信号
C1 を出力する第2加算器(26)に並進運動制御信号D1
をそのまま入力し、第2電磁石(5a)(5b)の駆動信号C2
を出力する第4減算器(28)に並進運動制御信号D1 をA
1 倍して入力しているので、上記式の条件を満たしてい
る。したがって、並進運動制御信号D1 により発生する
第1および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により
新たに傾斜運動を発生させることはない。
【0027】傾斜運動制御信号D2 により発生する第1
および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により新た
に並進運動を発生させないための条件は、傾斜運動制御
信号D2 による制御電流値IC1に比例する第1電磁石(4
a)(4b)の吸引力F1 と、傾斜運動制御信号D2 による制
御電流値IC2に比例する第2電磁石(5a)(5b)の吸引力F
2 とが釣り合うことである。このような条件を満足する
IC1とIC2の関係を求めると、次の式のようになる。
【0028】 IC2/IC1=(K1 /K2 )・(I01/I02) この式の右辺は、第2の係数A2 と等しい。そして、上
記の磁気軸受装置では、第1電磁石(4a)(4b)の駆動信号
C1 を出力する第2加算器(26)に傾斜運動制御信号D2
をそのまま入力し、第2電磁石(5a)(5b)の駆動信号C2
を出力する第4減算器(28)に傾斜運動制御信号D2 をA
2 倍して入力しているので、上記式の条件を満たしてい
る。したがって、傾斜運動制御信号D2 により発生する
第1および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により
新たに並進運動を発生させることはない。
【0029】このように、上記の磁気軸受装置では、並
進運動制御信号D1 により発生する第1および第2電磁
石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引力により新たに傾斜運動を発
生させることがなく、かつ傾斜運動制御信号D2 により
発生する第1および第2電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)の吸引
力により新たに並進運動を発生させることがないので、
並進運動と傾斜運動を完全に分離して制御することがで
きる。
【0030】図4は、制御装置(6) の一部の変形例を示
している。
【0031】この場合、並進運動制御信号D1 は第1可
変増幅器(30)および第2可変増幅器(31)を介して第4減
算器(28)に入力し、傾斜運動制御信号D2 は上記第1可
変増幅器(30)を介して第4減算器(28)に入力する。第1
可変増幅器(30)からは並進運動制御信号D1 および傾斜
運動制御信号D2 に第2の係数A2 を乗じた信号が出力
され、第2可変増幅器(31)からは第1可変増幅器(30)の
出力にさらに係数B1を乗じた信号が出力される。
【0032】係数B1 は、次のように表わされる。
【0033】B1 =M1 /M2 また、各可変増幅器(30)(31)では、係数A2 、B1 の大
きさが任意に調整できるようになっている。他は、図3
の場合と同様である。係数係数A2 と係数B1の積は、
第1の係数A1 に等しい。したがって、この場合も、上
記実施例の場合と同様、第4減算器(28)において、並進
運動制御信号D1 をA1 倍した信号から傾斜運動制御信
号D2 をA2 倍した信号が減算されて、第2電磁石(5a)
(5b)の駆動信号C2 として出力される。また、回転体
(1) の重心(G) から電磁石(4a)(4b)(5a)(5b)までの距離
M1 、M2 が変わっても、第2可変増幅器(31)の係数B
1 を調整するだけですむ。
【0034】図5は、制御装置(6) の一部の他の変形例
を示している。
【0035】これは、図4における第1可変増幅器(30)
が第4減算器(28)の後段に移されたものである。そし
て、この第1可変増幅器(30)から第2電磁石(5a)(5b)の
駆動信号C2 が出力される。他は、図4の場合と同様で
ある。この場合も、上記実施例の場合と同様、並進運動
制御信号D1 をA1 倍した信号から傾斜運動制御信号D
2 をA2 倍した信号を減算した信号が、第2電磁石(5a)
(5b)の駆動信号C2 として出力される。
【0036】Y軸方向磁気軸受およびY軸方向制御装置
についても、制御方向がX軸方向からY軸方向に変わる
だけで、上記のX軸方向磁気軸受(4)(5)およびX軸方向
制御装置(6) と同様に構成される。
【0037】
【発明の効果】この発明の磁気軸受装置によれば、上述
のように、幾何学的条件や磁気的条件に影響されずに回
転体の並進運動と傾斜運動の制御を完全に分離すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す磁気軸受の主要部の概
略構成図である。
【図2】磁気軸受装置の回転体、磁気軸受の電磁石およ
び位置センサの位置関係を表わす説明図である。
【図3】X軸方向制御装置の1例を示すブロック図であ
る。
【図4】X軸方向制御装置の一部の変形例を示すブロッ
ク図である。
【図5】X軸方向制御装置の一部の他の変形例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
(1) 回転体 (2) 第1のラジアル方向磁気軸受 (3) 第2のラジアル方向磁気軸受 (4) X軸方向磁気軸受 (4a)(4b) 電磁石 (5) X軸方向磁気軸受 (5a)(5b) 電磁石 (6) X軸方向制御装置 (7a)(7b) 第1位置センサ (8a)(8b) 第2位置センサ (10) 第1減算器 (11) 第2減算器 (12) 第1電力増幅器 (13) インバータ (14) 第2電力増幅器 (15) 第3電力増幅器 (16) インバータ (17) 第4電力増幅器 (20) 第1増幅器 (21) 第1加算器 (22) 第2増幅器 (23) 第3減算器 (24) 並進運動用PID制御回路 (25) 傾斜運動用PID制御回路 (26) 第2加算器 (27) 第3増幅器 (28) 第4減算器 (29) 第4増幅器 (30) 第1可変増幅器 (31) 第2可変増幅器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体のアキシアル方向の2箇所に配置さ
    れて回転体を非接触支持する第1および第2のラジアル
    方向磁気軸受、回転体のアキシアル方向の2箇所に配置
    されて回転体のラジアル方向の位置を検出する第1およ
    び第2の位置検出手段、上記第1および第2の位置検出
    手段の出力より回転体の重心のラジアル方向変位量を演
    算する変位量演算手段、上記第1および第2の位置検出
    手段の出力より回転体の重心回りの傾斜量を演算する傾
    斜量演算手段、回転体の重心の変位量が零になるような
    並進運動制御信号を出力する並進運動制御手段、回転体
    の重心回りの傾斜量が零になるような傾斜運動制御信号
    を出力する傾斜運動制御手段、ならびに上記並進運動制
    御手段および傾斜運動制御手段の出力に基づいて上記第
    1および第2の磁気軸受の電磁石をそれぞれ駆動する第
    1および第2の電磁石駆動手段を備えた磁気軸受装置に
    おいて、 上記第1の電磁石駆動手段に、上記並進運動制御手段の
    出力と上記傾斜運動制御手段の出力とが1対1の割合で
    入力し、上記第2の電磁石駆動手段に、上記並進運動制
    御手段の出力に第1の係数を乗じた信号から、上記傾斜
    運動制御手段の出力に第2の係数を乗じた信号を減算し
    た信号が入力し、上記第1の係数が、上記第1および第
    2の磁気軸受の電磁石の吸引力係数、上記第1および第
    2の磁気軸受の電磁石に供給される定常電流値、ならび
    に上記回転体の重心位置から上記第1および第2の磁気
    軸受までの距離に基づいて定められ、上記第2の係数
    が、上記第1および第2の磁気軸受の電磁石の吸引力係
    数、ならびに上記第1および第2の磁気軸受の電磁石に
    供給される定常電流値に基づいて定められることを特徴
    とする磁気軸受装置。
  2. 【請求項2】上記第1の磁気軸受の電磁石の吸引力係数
    をK1 、上記第2の磁気軸受の電磁石の吸引力係数をK
    2 、上記第1の磁気軸受の電磁石に供給される定常電流
    値をI01、上記第2の磁気軸受の電磁石に供給される定
    常電流値をI02、上記回転体の重心位置から上記第1の
    ラジアル方向磁気軸受までの距離をM1 、上記第2のラ
    ジアル方向磁気軸受までの距離をM2 としたとき、上記
    第1の係数A1 が、 A1 =(K1 /K2 )・(I01/I02)・(M1 /M2
    ) であり、上記第2の係数A2 が、 A2 =(K1 /K2 )・(I01/I02) であることを特徴とする請求項1の磁気軸受装置。
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