JPH06212202A - 高緻密質の高融点金属焼結体の製造方法 - Google Patents

高緻密質の高融点金属焼結体の製造方法

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JPH06212202A
JPH06212202A JP5026175A JP2617593A JPH06212202A JP H06212202 A JPH06212202 A JP H06212202A JP 5026175 A JP5026175 A JP 5026175A JP 2617593 A JP2617593 A JP 2617593A JP H06212202 A JPH06212202 A JP H06212202A
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JP
Japan
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sintering
sintered body
powder
density
treatment
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JP5026175A
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English (en)
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Toshiaki Morichika
俊明 森近
Tsutomu Shimizu
勉 清水
Takahiro Kitagawa
貴宏 北川
Takashi Nishi
隆 西
Hiroyuki Ran
裕幸 蘭
Yasushi Yamamoto
裕史 山本
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Cr、Cr−Fe合金等の高融点金属粉末の
成形焼結において、焼結設備の負荷が大きい高温焼結を
不要とし、工業的な実施に適した温度域での焼結処理に
より、高密度の焼結体を製造する。 【構成】 高融点金属(母合金)の粉末に、母合金の焼
結温度を下げ、焼結を促進する元素(例えばNi)を少
量加える。冷間静水圧プレス成形(CIP成形)で粉末
成形体を成形し、低温焼結(例えば1200〜1400
℃)して得られる焼結体は約90%以上の相対密度を有
し、カプセルを使用しない熱間静水圧加圧焼結処理によ
り真密度に近い焼結製品に仕上げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高融点金属からなる高
緻密質の焼結製品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末冶金法により製造される焼結金属製
品を、強度、靱性等にすぐれたものとするには、その焼
結処理において焼結体の高密度化を十分に達成すること
が必要である。焼結体の高密度化には高温焼結処理を必
要とするが、高加圧力を作用させて焼結を行う場合は、
高圧力エネルギー付加の効果として焼結温度をそれ程高
めずに焼結体を高密度化することができ、従来よりその
焼結法として熱間静水圧加圧焼結法(HIP焼結法)が
行われてきた。HIP焼結法によれば、不活性ガス(A
rガス)を圧力媒体とする高加圧力の均一な作用下に焼
結反応を生じ、真密度に近い高緻密性を有する、均質か
つ寸法精度の良好な焼結製品を得ることができる。HI
P焼結法には、原料粉末をカプセルで真空密封してHI
P処理する方法と、予め他の成形焼結法により所定形状
を有する焼結体を製造し、これをカプセルに封入するこ
となくHIP処理する方法(カプセルフリーHIP法)
とがあり、複雑形状を有する焼結製品を製造する場合に
は、焼結処理後のストリツピング(機械加工によるカプ
セルの除去処理工程)を必要としないカプセルフリーH
IP法が適用される。カプセルフリーHIP法では、被
処理物の表面に直接圧力媒体(Arガス)が接触するの
で、ポロシテイの大きい被処理物では、圧力媒体ガスが
被処理物の空孔に侵入し、有効圧力伝達を確保し得ず、
HIP処理効果としての高密度化を十分に達成すること
ができない。このため、焼結体を被処理物としてカプセ
ルフリーHIP処理による十分な高密度化を達成するに
は、その焼結体は相対密度約90%以上の緻密性を有す
るものであることが必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記カプセルフリーH
IP処理に供する焼結体は、代表的には、高圧力成形法
である冷間静水圧プレス成形法(CIP成形法、成形圧
力:例えば1000〜1500kgf/cm2 )で成形
した粉末成形体に焼結処理(焼結温度:約1000〜1
350℃)を施して得られる相対密度90%以上の焼結
体が使用されている。しかるに、焼結原料粉末が、例え
ばCr(融点:約1860℃)やCr基合金(例えば9
0%Cr−10%Fe合金の融点:約1800℃)など
のような高融点金属の粉末である場合においては、上記
成形焼結により得られる焼結体の相対密度は、後記のよ
うに70%を若干上廻る程度にすぎず、カプセルフリー
HIP処理に必要な相対密度(約90%以上)の焼結体
を得ることができない。その粉末成形体の焼結処理を、
例えば1600℃を越えるような高温度で行えば、カプ
セルフリーHIP処理に供し得る焼結体に焼き上げるこ
とも不可能ではないが、設備上の制約や、メンテナン
ス、コスト等の点から、そのような高温焼結を工業的に
実施することは極めて困難である。本発明は、CrやC
r基合金等の高融点金属粉末を原料として、比較的低温
での焼結処理により、高密度を有する焼結体を得ること
ができ、また更に高密度化することを望む場合は、これ
をカプセルフリーHIP処理に付して真密度に近い焼結
製品に仕上げることができるようにしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、高
融点金属粉末を原料とする高緻密質焼結体の製造方法に
おいて、高融点金属に固溶して焼結温度を下げ焼結を促
進する元素を、高融点金属粉末に配合して粉末成形体を
成形し、焼結処理することを特徴としている。本発明方
法によれば、上記焼結体は、所望によりこれを更に高緻
密度化するためのカプセルフリーHIP処理が施され
る。
【0005】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明において母合金粉末に配合される第三元素は、母合
金に固溶、拡散して合金を形成し、母合金の融点を下
げ、焼結反応温度の降下、易焼結性をもたらす元素であ
る。母合金粉末に配合される上記第三元素は母合金の材
種に応じて選択される。母合金がCrまたはCr基合金
(例えば、Cr−Fe合金)である場合のこれに配合さ
れる元素の好適な例としてNiが挙げられる。その配合
量は、数%以下(例えば、1〜5重量%)の少量で十分
であり、従つて母合金の材料特性に実質的な影響を与え
ずに、その配合効果として、粉末成形体を低温焼結によ
り、相対密度90%以上の焼結体とすることができる。
【0006】母合金粉末に対する第三元素の配合は、例
えば母合金粉末に第三元素の粉末を加えボールミルで混
練する方法、またはアトライタ、振動ミル等により母合
金と第三元素との機械的合金化を生じさせる高エネルギ
ーボールミル混練、あるいは無電解めつき法により母合
金粉末の粒子表面を第三元素のめつき膜で被覆する方法
等を適用することができる。
【0007】第三元素が配合された母合金粉末の成形焼
結は、常法に従つて行えばよく、CIP成形法により、
約1000kgf/cm2 以上の成形圧で粉末成形体
(好ましくは、相対密度 60%以上)を成形し、つい
でこれを焼結する。焼結処理は、例えば1200〜14
00℃の低温度域で行うことができ、その低温焼結処理
により、90%以上の相対密度を有する焼結体を得るこ
とができる。
【0008】上記焼結体は、これをカプセルフリーHI
P処理に付して更に高密度化することができる。そのH
IP処理は常法に従つて行われ、例えば加圧力:約10
00kgf/cm2 以上、温度:約1200〜1400
℃の加熱加圧下に適当時間(例えば、2〜4Hr)保持
することにより、ほぼ真密度に等しい高緻密質の焼結品
に仕上げることができる。
【0009】こうして得られる高緻密質の高融点金属焼
結品は、高度の材料特性を具備し、特に高強度・高靱性
等が要求される部材として有用であり、例えばCrまた
はCr−Fe合金を母合金とする焼結品は、鋼材熱処理
炉の炉床部材(スキツドボタン、スキツドレール等)に
適用して卓抜した耐久性を示し、炉床メンテナンスの軽
減・操炉効率の向上に絶大な効果が得られる。
【0010】
【実施例】
〔I〕焼結原料粉末の調製 90%Cr−10%Fe合金(融点:約1800℃)の
粉砕粉末(平均粒径:10μm以下)とNiを使用して
下記の粉末を調製。実施例1 Cr−Fe合金粉末にNi粉末を添加し、ボールミルで
24時間混練した粉末(Ni量:3%)。実施例2 無電解めつきによりCr−Fe合金粉末の粒子表面をN
iめつき膜で被覆した粉末(Ni量:3%)。実施例3 Cr−Fe合金粉末にNi粉末を添加し、アトライター
で5時間混練して機械的合金化した粉末(Ni量:3
%)。比較例 Niの配合を省略したCr−Fe合金粉末単味の粉末
(組成、粒度等は上記と同一)。 〔II〕粉末成形体の成形 CIP成形法により円柱形状の粉末成形体を成形。成形
圧力・時間:1500kgf/cm2 ・1min。成形
体サイズ:φ30×30 l(mm)。 〔III〕焼結処理 焼結温度:1350℃,処理時間:4Hr、焼結雰囲
気:Ar+N2 ガス(大気圧) 〔IV〕カプセルフリーHIP処理 加圧力:1200kgf/cm2 ,焼結温度:1350
℃,処理時間:2Hr,圧力媒体:Arガス。
【0011】〔V〕結果 各実施例の粉末成形体、焼結体およびHIP処理後の焼
結体の密度(g/cm3 )を測定し、表1に示す結果を
得た。表中、カツコ内の数値は真密度比(%)を示して
いる。
【0012】
【表1】 密 度 (g/cm3 ) CIP密度 SINTER密度 HIP密度 実施例1 4.7(65%) 6.8(94%) 7.2(100%) 実施例2 4.6(64%) 6.8(94%) 7.2(100%) 実施例3 4.6(64%) 6.8(94%) 7.2(100%) 比較例 4.4(61%) 5.3(74%) 5.4(75%)
【0013】表1に示したように、CIP成形による粉
末成形体の密度は、各実施例および比較例の間に実質的
な差はないが、その焼結体の密度は、比較例(Ni配合
なし)では真密度の約74%にすぎないのに対し、Ni
を少量配合した実施例1〜3のそれは約94%と著しく
高い密度を有している。また、比較例の焼結体の密度
は、HIP処理を行つても、処理前のそれと変わらず、
HIP処理効果としての高密度化は全く見られないのに
対し、実施例1〜3の各焼結体は、HIP処理により更
に高密度化し、真密度とほぼ同等の密度に達している。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、高融点金属粉末を原料
とする焼結品の製造において、焼結処理設備の負荷が大
きい高温焼結を必要とせず、工業的な実施に困難のない
比較的低温度域での焼結処理により、高緻密質の焼結品
を得ることができ、その焼結品はカプセルに封入するこ
となくHIP処理に付して更に高密度化し、真密度と同
等の密度を有する焼結品に仕上げることができる。本発
明は、高融点金属からなる高密度の焼結品をコスト的に
有利に製造することができ、またカプセルフリーHIP
処理により更に密度を高めることができるので、複雑形
状を有する高融点金属焼結品の製造法として特に有用で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 27/06 (72)発明者 西 隆 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内 (72)発明者 蘭 裕幸 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 山本 裕史 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点金属粉末を原料とする高緻密質焼
    結体の製造方法において、高融点金属に固溶して焼結温
    度を下げ焼結を促進する元素を、高融点金属粉末に配合
    して粉末成形体を成形し、焼結処理することを特徴とす
    る高緻密質の高融点金属焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法により製造さ
    れた焼結体を、カプセルに封入することなく熱間静水圧
    加圧焼結処理することを特徴とする高緻密質の高融点金
    属焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 高融点金属粉末がCrまたはCr−Fe
    合金粉末であり、これに1〜5重量%のNiを配合する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高緻
    密質の高融点金属焼結体の製造方法。
JP5026175A 1993-01-20 1993-01-20 高緻密質の高融点金属焼結体の製造方法 Pending JPH06212202A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11634797B2 (en) 2013-03-14 2023-04-25 Massachusetts Institute Of Technology Sintered nanocrystalline alloys
US11644288B2 (en) 2015-09-17 2023-05-09 Massachusetts Institute Of Technology Nanocrystalline alloy penetrators

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US11634797B2 (en) 2013-03-14 2023-04-25 Massachusetts Institute Of Technology Sintered nanocrystalline alloys
US11674205B2 (en) * 2013-03-14 2023-06-13 Massachusetts Institute Of Technology Alloys comprising chromium and second metal material
US11644288B2 (en) 2015-09-17 2023-05-09 Massachusetts Institute Of Technology Nanocrystalline alloy penetrators

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