JPH06212108A - すかし印刷用インク及びこれを使用するすかし印刷方法 - Google Patents

すかし印刷用インク及びこれを使用するすかし印刷方法

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JPH06212108A
JPH06212108A JP28396293A JP28396293A JPH06212108A JP H06212108 A JPH06212108 A JP H06212108A JP 28396293 A JP28396293 A JP 28396293A JP 28396293 A JP28396293 A JP 28396293A JP H06212108 A JPH06212108 A JP H06212108A
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JP28396293A
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Hitoshi Ueda
仁士 上田
Masahiro Koike
正洋 小池
Shoichi Sugiyama
正一 杉山
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望のすかし入り紙を少量でも安価で簡単に
提供することを基本的な目的としており、そのため小規
模で簡単に印刷することができる孔版印刷用すかし印刷
インクを提供し、更にそのすかし印刷インクを使用する
すかし印刷方法を提供する。 【構成】 常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の透明
樹脂の有機溶剤溶液と界面活性剤と水を含み、w/o型
エマルジョンを形成していることを特徴とする印刷用イ
ンク及び該インクを使用するすかし印刷方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷によって紙にすか
しを入れる技術に関し、より具体的には光屈折率がセル
ローズに近い1.3〜1.6の透明樹脂を含有する印刷
インクによって、印刷部分を半透明なすかし状態にする
技術に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】すかしは、重要書類や紙幣
などの改ざん防止を目的に古くから発達してきた紙加工
方法の一つであり、抄紙の際に紙厚に厚薄の差をつけた
り、紙を構成する繊維量に疎密の差を与えることで製造
されている。また、紙を部分的に加圧して加圧部分と加
圧されない部分の間に光透過度の差を作り、種々の模様
や文字をすかし状に表わすことも可能である。すかし入
り紙は、高級感等のため最近では重要書類以外の分野で
も強い要望があり、例えば社名入り用紙、社名入り伝
票、個人的需要等が顕在的又は潜在的用途として挙げら
れる。しかし、前記のようにすかし入り紙の製造は主に
抄紙段階で行われ、少量生産では極めてコスト高とな
る。前記の加圧によるすかし方法も、大型プレス機が必
要なうえすかし模様毎に高価な金型を変えねばならない
から、少量の需要に低価格で応じるわけには行かない。
【0003】特公昭44−21574号公報、特公昭6
4−9957号公報、特開昭63−58716号公報、
特開平2−127599号公報等には、光屈折率がセル
ローズに類似した物質をインク主剤とする印刷法による
すかし形成法が提案されている。例えば、特公昭64−
9957号公報ではセルローズの光屈折率1.49に近
い光屈折率1.45のサクロース・アセテート・イソブ
チレートをインク主剤とし、その有機溶剤溶液をそのま
ま、あるいは該溶液に光屈折率がセルローズと類似して
いる常温固体の樹脂を加えて印刷インクとする印刷方法
により、印画部分を半透明のすかし状態とするすかし印
刷方法が提案されている。これらのすかし印刷方法で
は、インクが印画部分の紙面に良く浸透しなければ該紙
面を半透明化できないが、印画部分以外にインクが浸透
するとすかし画像が不鮮明になるから好ましくなく、該
インクでは縦方向に浸透し易く横方向に浸透し難い性能
が要求される。そのため、特公昭64−9957号公報
では、常温付近で浸透性が少なく高温時に浸透性が向上
するインクを使用し、印刷後に印刷物を高温処理する方
法が提案されている。また、特開平2−127599号
公報では、印刷インクにセルローズと類似した光屈折率
を持つ常温固体の樹脂のほか、ワックスや動植物油等を
配合して粘度、紙への浸透性、曳糸性、剥離性等のイン
ク性能と関連する諸物性を調整し、すかし印刷に好適な
インクを得ている。
【0004】しかしながら、以上に示したこれまでのす
かし印刷方法は、いずれもオフセット印刷やグラビア印
刷を印刷手段としており、需要者が手軽にすかし印刷で
きる状況ではない。すなわち、近年、製版一体型孔版印
刷機が開発されたため需要者が手軽に印刷できるように
なったが、従来のすかし印刷用インクで孔版印刷を行な
うと、孔版印刷時の印刷に適正なインク条件とすかし印
刷に適正なインク条件が両立しないため、需要者が手軽
な孔版印刷機ですかし印刷を行うのは困難である。この
点について更に詳細に記述すると以下の通りである。孔
版印刷ではインクが孔版面の微細孔を通して紙に供給さ
れるから、オフセット印刷用インクより孔版印刷用イン
クの方が低粘度を要求される。また、グラビア印刷用イ
ンクよりは高粘度が要求される。しかしながら、これら
のインクの粘度を調整して曳糸性や粘着性を適度に減少
させても、印刷時の巻き上がりや排版性等の印刷適正は
改善されない。また、オフセット印刷やグラビア印刷用
に開発された前記のすかし印刷用インクでは、孔版印刷
用に好適な粘度まで調節して使用すると、インク付着量
がオフセット印刷時やグラビア印刷時の2〜4倍以上に
なり、そのためインクのにじみや、印刷面に過剰のイン
クが堆積する皮張り等の困った現象が発生する。更に、
前記の粘度を調節したインクが付着したまま印刷機を放
置しておくと、版胴が目詰まりするような問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる前記の諸問題を解決し、所望のすかし入り紙を
少量でも安価に且つ簡単に得ることのできる孔版印刷用
すかし印刷インク、及び該インクを使用するすかし印刷
方法を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明によれば、常温固体で光屈
折率が1.3〜1.6の透明樹脂の有機溶剤溶液と界面
活性剤と水を含み、W/O型エマルジョンを形成してい
ることを特徴とするすかし印刷用インク、及び該インク
を使用するすかし印刷方法が提供される。
【0007】本発明のすかし印刷用インクに使用される
透明樹脂は、常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の範
囲内のものである。このような樹脂としては、例えば脂
環族飽和炭化水素樹脂、鎖状飽和炭化水素樹脂、アルキ
ッド樹脂等が挙げられる。脂環族飽和炭化水素樹脂とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、インデン、メチ
ルインデン、プロペニルベンゼン、ビニルキシレン等の
1種又は2種以上の混合物を重合させ、ついで炭素鎖中
のベンゼン環を水素化してシクロヘキサン環に転換した
樹脂を使用するのが一般的であるが、炭素鎖中にシクロ
ペンタン環を含む石油樹脂やテルペン系のオリゴマーを
水素化精製した固体樹脂も使用可能である。また、鎖状
飽和炭化水素樹脂には、エチレン、プロピレン、ブテン
等の1種又は2種以上混合物を重合させた固体状オリゴ
マー等が含まれる。本発明で好ましく用いられる樹脂は
分子量200〜3000の脂環族飽和炭化水素樹脂であ
る。これらの透明樹脂は、単独又は2種以上混合して使
用されるが、混合物を使用する場合は、該混合樹脂の光
屈折率をセルローズの光屈折率に近い1.3〜1.6に
すれば良い。また、透明樹脂の添加量はインク全重量の
10〜50%、好ましくは20〜40%とするのが良
い。
【0008】透明樹脂の溶剤には非極性有機溶剤の全部
が使用できるが、特に沸点140〜400℃程度のパラ
フィン系溶剤が良い。有機溶剤の使用量は、透明樹脂等
の添加物が充分溶解して安定なW/O型エマルジョンの
形成可能な範囲で少ない方が好ましく、一般的にはイン
ク全重量の10〜40%、好ましくは15〜25%であ
り、使用量過大では印刷後の乾燥性の悪化や印刷すかし
のにじみのような問題がある。このにじみは、該溶液に
インク重量の3〜10%に相当する12−ヒドロキシス
テアリン酸を添加することで抑制されるが、これは該化
合物が溶解した樹脂を硬めるためと推定される。本発明
では、沸点250℃以上の溶剤をインク全体の5重量%
以上加えると、印刷後に印刷機を掃除しなくても付着し
たインクによる版胴の目詰まりを防止できるが、この場
合の沸点250℃以上の溶剤にもパラフィン系溶剤が好
ましく、該溶剤の沸点範囲は250〜600℃、好まし
くは250〜350℃である。ここで使用される沸点2
50℃以上の溶剤使用量は、過大では印刷物から揮発し
難いためにすかし模様がにじんで不鮮明になるから、使
用量をインク全体の5〜20重量%、好ましくは7〜1
4重量%にするのが良い。なお、この場合のにじみ防止
にも、前記12−ヒドロキシステアリン酸を前記と同量
添加するのが良い。
【0009】本発明において、W/O型エマルジョン形
成のために使用される界面活性剤は、非イオン性、アニ
オン性又は両性界面活性剤である。非イオン性界面活性
剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル及び脂肪族モノ
グリセリドのほか、高級アルコールやアルキルフェノー
ルや脂肪酸等の酸化エチレン付加物等が用いられる。こ
れらのうちソルビタン脂肪酸エステルは特に好ましく、
具体的にはソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノ
パルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソル
ビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート等
が好ましい。また、脂肪族モノグリセリドではオレイン
酸モノグリセリド等が好ましい。アニオン性界面活性剤
としてはアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルリン酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩等が
好ましく用いられる。両性界面活性剤としてはベタイン
型、グリシン型、アラニン型等を1種又は2種以上組合
わせて使用すれば良い。これらの界面活性剤は単独又は
2種以上混合して使用すれば良く、その添加量はインク
全体の1〜10重量%、好ましくは3〜6重量%であ
る。
【0010】なお、本発明法によってすかし模様が形成
されてる紙に電子写真方式のコピーやレーザープリント
を行う場合、コピーされる紙にイオン性化合物が存在す
ると、該イオン性化合物が潜像を形成する電子写真等の
ドラムを汚染する可能性がある。このようにしてドラム
が汚染されるとドラムの潜像形成能が低下するから、コ
ピーされる紙にはイオン性化合物の存在しない方が望ま
しい。それゆえ、本発明のすかし印刷用インクに使用さ
れる界面活性剤には非イオン性界面活性剤が望ましく、
非イオン性界面活性剤は能力の点でもアニオン性界面活
性剤や両性界面活性剤に勝るとも劣らないから、前記し
たコピー等にすかし入り紙を使用する場合だけでなく、
特別な場合を除いて非イオン性界面活性剤を使用するの
が良い。
【0011】本発明のエマルジョン型すかし印刷用イン
クにおいて内相に使用される水は、イオン交換水のよう
な高純度の水を使用するのが望ましく、この水にはエチ
レングリコールのような凍結防止剤、及びフェノール類
やP−オキシ安息香酸メチルやサリチル酸等の防腐剤を
添加することができる。また、必要に応じて水相の増粘
剤としてポリアクリル酸とトリエタノールアミン等を添
加しても良い。本発明のエマルジョン型すかし印刷用イ
ンクでは、水の含有率を20〜70重量%、好ましくは
30〜50重量%にするのが良く、水の含有率過少では
エマルジョンにすることによって得られる印刷適正を得
ることができない。また、含有率過大ではインクの安定
性が損なわれるうえ、印刷後の紙面にカールや凹凸等の
しわが発生するような問題がある。
【0012】本発明のすかし印刷用インクには、従来の
すかし印刷用インクに添加される種々の添加剤、例えば
ポリエチレンワックスのようなパラフィン系ワックス
や、パルミチン酸エステルのような高級脂肪酸エステル
を必要に応じて添加しても良く、これらの添加で該印刷
インクの印刷適正を更に向上させることができるうえ、
印刷後のブロッキング防止にも前記の添加物が有効であ
る。また、これらの添加剤は前記透明樹脂を有機溶剤に
溶解した溶液に添加すれば良く、該添加剤は本発明のエ
マルジョン型インクにおいて外相となる油相に存在する
ことになる。以上のほか、油相に微料の油溶性染料を添
加することによってすかし模様を淡く着色することが可
能であり、これによって特殊な風合いを出すことができ
る。また、透明顔料の添加で加筆性が改良される。透明
顔料は、本発明法ですかし模様が形成された部分が透明
樹脂の浸透で樹脂化し、そのため該表面への加筆が困難
になるのを防ぐための添加剤であり、疎水性シリカや酸
化チタンのほか、透明樹脂や硫酸バリウムやモンモリロ
ナイト等の微粉末が好ましく用いられる。
【0013】本発明によれば、インクをW/O型エマル
ジョンにすることで高粘度を保持したまま低粘着性のイ
ンクが得られる。そのため、高粘度のまま孔版印刷に使
用可能となり、インク量過剰によるにじみや印刷面の皮
張り現象なしに孔版によるすかし印刷が可能になる。ま
た、インクを印刷機上に放置した場合にしばしば認めら
れる排版性悪化等の現象も、本発明のW/O型エマルジ
ョンインクを使用することで改善される。これは、本発
明のW/O型エマルジョンインクがチクソトロピーの点
でも従来の油性インクと異っているためと推定される。
さらに、本発明に使用される有機溶剤の一部を沸点25
0℃以上の有機溶剤にすると、該インクを印刷機上に放
置してもインクが硬化しないから版胴の目詰まりが起こ
らない。また、上記W/O型エマルジョンインクを用い
た本発明のすかし印刷方式は、孔版印刷機であれば製版
一体型のものでも簡易型のものでも実施可能である。更
に、本発明のすかし印刷方式では紙の表面側からでも裏
面側からでもすかし印刷が可能であるし、本発明のすか
し印刷用インクに透明顔料、例えば疎水性シリカ等を添
加することで印刷面の加筆性を改良することもできる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定さ
れるものではない。なお、本実施例及び比較例でインク
組成を示す数字はいずれも重量部で記した。
【0015】実施例1〜9、比較例1 実験に使用したすかし印刷用インクの組成を表1及び表
2に示す。
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1及び2において、透明樹脂に使ったア
ルコンは荒川化学製脂環族飽和炭化水素樹脂であり、P
−90は重量平均分子量570、P−125は重量平均
分子量750、M−100は重量平均分子量620、M
−135は重量平均分子量860である。また、これら
透明樹脂の20℃における光屈折率はそれぞれ1.52
8、1.535、1.546、1.522である。これ
らの樹脂は、いずれも側鎖にオレフィン結合を持つ芳香
族炭化水素を重合後に水素化して製造される。表1で添
加したワックスは、いずれもモービル社製マイクロワッ
クスであり、マイクロワックス160は融点68℃、マ
イクロワックス180は融点83℃である。また、溶剤
に使用したアイソパーはエクソン社製イソパラフィン系
溶剤であり、アイソパーLは沸点188〜210℃、ア
イソパーVは沸点273〜310℃の溶剤である。
【0018】表1及び2に記載した界面活性剤はいずれ
も日光ケミカル製品であり、SO−30及びSO−10
は両者ともソルビタントリオレエートであるが、HLB
が異なっている。すなわち、SO−30は1.7であ
り、SO−10は4.3である。なお、HLBはhyd
rophile−lipophile balance
の略であり、界面活性剤の効果を示す指標の一つであ
る。また、DOP−8NはPOE 8部とオレイルエー
テルリン酸ナトリウム1部の混合物であるが、POEは
ポリオキシエチレンの略である。実施例2のすかし印刷
用インクに添加される油溶性染料は赤色の染料であり、
オリエント化学社製 oil Pink 312である。
また、実施例5のすかし印刷用インクに添加される疎水
性シリカは富士デビィソン製サイロイド266であり、
粒径1〜7μm(平均粒径3.0μm)の微粉状シリカ
である。
【0019】表1及び2に示した組成のすかし印刷用イ
ンクは、透明樹脂を所定量で所定組成の有機溶剤に溶解
後、これに添加物の12−ヒドロキシステアリン酸やワ
ックスや油溶性染料を溶解し、更に所定量のイオン交換
水と界面活性剤を添加して良く撹拌すれば容易に形成さ
れる。また、実施例5の疎水性シリカは有機溶剤溶液と
イオン交換水を混合する際に添加したが、これはエマル
ジョン形成後に添加して均一になるまで撹拌しても良
い。以上のようにして作製したすかし印刷用インクを使
用し、リコー製孔版印刷機プリポートVT−2500で
通常のコピー紙〔リコー製 タイプ6000〕に印刷し
たところ、実施例1〜9のインク使用時には巻き上がり
や排版性が全く認められず、すかし印刷製品がにじみ等
で不鮮明な状態になる等の問題もなかった。しかし、比
較例1のインク使用時には巻き上がりして印刷できなか
った。
【0019】表2には、ワックスを添加しないで12−
ヒドロキシステアリン酸を添加したインクの組成を示し
たが、表2に記載されている実施例6〜9のインクは表
1に記載した組成のインクよりにじみ防止効果が大き
く、そのためインク調合時の有機溶剤使用量の範囲が拡
がるころが確認された。実施例3及び8のインクを使用
したすかし印刷物では、電子写真式のコピーに使用して
も潜像形成用感光体が劣化するようなトラブルは発生し
なかった。また、実施例4及び9のインクについては、
印刷機に入れたまま4週間放置する実験を試みたが、版
胴が目詰まりするようなトラブルは発生しなかった。実
施例5のインクを使用した印刷物は、印刷面に万年筆で
容易に筆記することができた。
【0020】
【発明の効果】請求項1のw/o型エマルジョンインク
は高粘度で且つ低粘着性なため、孔版印刷に使用しても
巻き上がり等の問題を起すことなくすかし印刷可能であ
る。請求項2及び5のw/o型エマルジョンインクは、
請求項1のインクと同様に孔版印刷で問題なくすかし印
刷可能なうえ、印刷されたすかし模様に淡く着色される
から独特の風合いを持たせることができる。請求項3の
w/o型エマルジョンインクは、請求項1のインクと同
様に孔版印刷で問題なくすかし印刷可能なうえ、すかし
印刷面が透明顔料添加で改善できるから、加筆性の良い
すかし印刷物が得られる。請求項4のw/o型エマルジ
ョンインクは、請求項1のインクと同様に孔版印刷で問
題なくすかし印刷が可能なうえ、インク調合時に有機溶
剤の使用量がやや多い場合や、該溶剤中の高沸点分の含
有比が多い場合にもインクのにじみを防止できるから、
インク調合時の自由度が増加する。
【0021】請求項6のw/o型エマルジョンインク
は、請求項1のインクと同様に孔版印刷で問題なくすか
し印刷可能なうえ、得られたすかし印刷物を電子写真方
式のコピー紙に使用したりレーザー印刷用紙に使用して
も、コピー機やレーザー印刷機の潜像形成用感光体を汚
染して感光性を劣化させるようなことがない。請求項7
のw/o型エマルジョンインクは、請求項1のインクと
同様に孔版印刷で問題なくすかし印刷可能なうえ、印刷
後の印刷機を清掃しないで放置しておいても版胴の目詰
まりを起すことがないから、素人が簡単にすかし印刷を
行うのに好適である。また、このインクは前記のように
版胴の目詰まりを起さないのに、長期保存中に変色やに
じみ等のトラブルを起すこともない。請求項1〜7のw
/o型エマルジョンインクは、製版一体型孔版印刷機に
も簡易型孔版印刷機にも使用可能であり、素人が家庭で
手軽にすかし印刷を行うこともできる。請求項8の印刷
方法によれば、所望のすかし入り紙を少量でも安価に且
つ簡単に得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の
    透明樹脂の有機溶剤溶液と界面活性剤と水を含み、W/
    O型エマルジョンを形成していることを特徴とするすか
    し印刷用インク。
  2. 【請求項2】 常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の
    透明樹脂の有機溶剤溶液と着色剤と界面活性剤と水を含
    み、W/O型エマルジョンを形成していることを特徴と
    するすかし印刷用インク。
  3. 【請求項3】 常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の
    透明樹脂の有機溶剤溶液と透明顔料と界面活性剤と水を
    含み、W/O型エマルジョンを形成していることを特徴
    とするすかし印刷用インク。
  4. 【請求項4】 常温固体で光屈折率が1.3〜1.6の
    透明樹脂の有機溶剤溶液と界面活性剤と12−ヒドロキ
    システアリン酸と水を含み、W/O型エマルジョンを形
    成していることを特徴とするすかし印刷用インク。
  5. 【請求項5】 着色剤が油溶性染料であることを特徴と
    する請求項2のすかし印刷用インク。
  6. 【請求項6】 界面活性剤が非イオン性界面活性剤であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかのすかし印
    刷用インク。
  7. 【請求項7】 透明樹脂を溶解する有機溶剤が混合溶剤
    であり、該混合溶剤のうち沸点250℃以上の溶剤量
    が、インク全重量の5重量%以上であることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかのすかし印刷用インク。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかのすかし印刷用
    インクを使用し、孔版印刷法によって印画部分を半透明
    なすかし状態にすることを特徴とするすかし印刷方法。
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