JP3191446B2 - 孔版印刷用インキ - Google Patents

孔版印刷用インキ

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JP3191446B2
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oil
ink
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solvent
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貴弘 湯浅
万里 国行
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Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエマルション安定性、顔
料固着性に優れ、低臭、低毒性の孔版用印刷インキに関
する。
【0002】
【従来の技術】簡易印刷等に使用される孔版印刷用イン
キは、乾燥性に優れた油中水滴型エマルションが多く使
用されている。油中水滴型エマルションの孔版印刷用イ
ンキは、溶剤からなるあるいは樹脂と溶剤とを含む油相
に水滴を微分散させたもので、樹脂としては、アルキッ
ド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、ロジン変性フェノ
ール樹脂、石油樹脂等が使用され、溶剤としてはこれら
の樹脂に対して溶解性が良好であるという理由で芳香族
成分を含むスピンドル油等が使用されてきた。しかしな
がら、溶剤中の芳香族成分は、臭気があり印刷機の置か
れている環境を悪くするという欠点があった。又、一般
に芳香族溶剤は皮膚刺激性が強く、使用時孔版用印刷イ
ンキが皮膚に接触した場合にこれが問題となることがあ
った。非芳香族系のパラフィン系、ナフテン系の溶剤に
置き換えると樹脂の溶解性が低下し、インキ化が困難で
あるという問題点が生じた。又、樹脂の含まれていない
孔版印刷用インキは顔料固着性が悪く、印刷したインキ
層に顔料が十分保持されていないため、印刷物をこする
と汚れが発生するという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全衛生性
に優れた孔版印刷用インキを提供することを目的とす
る。さらに又、本発明は顔料固着性に優れた孔版印刷用
インキを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族系溶剤
成分が0.5重量%以下である溶剤5〜15重量%及び
油長60〜90%、水酸基価20〜100で、ヨウ素価
80以下のアルキッド樹脂3〜15重量%を含む油相1
5〜45重量%中に水相85〜55重量%が分散されて
なる孔版印刷用インキに関する。
【0005】本発明の孔版印刷用インキは油相中に水相
が微分散した油中水滴型エマルションインキである。油
相は主として、有機溶剤と有機溶剤に溶解したアルキッ
ド樹脂からなる。有機溶剤は芳香族溶剤が0.5重量%
以下の溶剤成分であるパラフィン系、ナフテン系の炭化
水素成分からなる。溶剤は350℃以下の留分を含むも
のが好ましい。このような非芳香族系溶剤としては、例
えば、日本石油株式会社製商品名AFソルベント、アイ
ソゾール、エクソン化学株式会社製エクソール等の市販
品を挙げることができる。
【0006】本発明のアルキッド樹脂は、油脂と多塩基
酸と多価アルコールを構成成分とする。油脂としては、
ヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿
実油等の不乾性油あるいは半乾性油およびこれらの脂肪
酸がヨウ素価を80以下とするために好ましいが、大豆
油、アマニ油、キリ油等の乾性油等を一部使用すること
ができる。
【0007】多塩基酸としては、無水フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シ
トラコン酸等の不飽和多塩基酸が使用できる。多価アル
コールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリ
ン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエ
リスリット、マンニット、ソルビット等が使用できる。
【0008】アルキッド樹脂の油長は、油脂中の脂肪酸
がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の重量%で
示される。油長が70〜80が好ましく、60より短い
と非芳香族系溶剤に対する溶解性が低下し、90より長
いとインキの流動性が低下するので好ましくない。アル
キッド樹脂の水酸基価が20より小さくなると又は10
0より大きくなるとエマルションの安定性が低下するの
で好ましくない。又、ヨウ素価が80より大きくなると
印刷機の版胴上で皮膜形成しやすく、長期間放置すると
版胴スクリーンの目詰まりを起こすので好ましくない。
【0009】アルキッド樹脂は、油長、水酸基価および
ヨウ素価が上記範囲になるように適宜原料を選択し、ア
ルカリ触媒の存在下で180〜260℃でエステル交換
反応およびエステル反応により得ることができる。油相
は全孔版印刷用インキを基準として15〜45重量%を
構成し、前記非芳香族有機溶剤およびアルキッド樹脂の
他に着色剤、乳化剤等を含有する。着色剤としては、カ
ーボンブラック、二酸化チタン、紺青等の無機顔料、フ
タロシアニン顔料、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、キ
ナクリドン顔料等の有機顔料を使用することができる。
着色剤の含有量は全インキを基準として、1〜20重量
%である。
【0010】乳化剤としては、ソルビタン系脂肪酸エス
テル、グリセリンもしくはポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のHLBが1
0以下のものを使用することができる。水相は、水以外
に凍結防止、蒸発抑制のために、エチレングリコール、
グリセンリン、プロピレングリコール等の多価アルコー
ルを添加することができる。又、インキのエマルション
安定性向上のために、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等の水溶性高分子、防腐剤、電解質等を
添加することができる。
【0011】本発明の孔版印刷用インキは、着色剤を油
層成分の全部あるいは一部に添加し、三本ロールミル、
サンドミル等の分散機で練肉、分散し、乳化剤を添加し
て水を徐々に添加しながら、ホモミキサー、サンドミ
ル、ディスパー等の分散機で油中水滴型エマルションと
する。微分散される水相の粒子径は50μm以下が好ま
しい。以下本発明を実施例に基づいてより詳細に説明す
る。
【0012】
【実施例】攪拌機付4ツ口フラスコにやし油76部、ペ
ンタエリスリット7部、水酸化ナトリウム0.05部を
仕込み、窒素気流下で240℃でエステル交換反応を行
い、その後イソフタル酸17部を仕込み、さらに反応さ
せアルキッド樹脂を得た。この樹脂の水酸基価は50、
ヨウ素価は10以下であった。この樹脂10部、日石A
Fソルベント5(パラフィン系溶剤)10部を混合し、
さらにファーネスカーボンブラック5部、ソルビタンセ
スキオレエート5部を混合し、3本ロールで連肉し油相
とする。この油相に対して予め硫酸ナトリウム1部、グ
リセリン10部、水59部を混合した水相を徐々に加え
ながら、ディスパーで攪拌乳化し、孔版印刷用インキを
得た。このインキを用い株式会社リコー製プリポートV
T−3500(単胴式孔版印刷機)を用いて印刷したと
ころ問題なかった。さらにこのインキを入れた状態で4
8時間放置後印刷を再開したが版の詰まりもなく良好で
あった。また、臭気も非常に少なく、インキの経時安定
性(室温2ケ月放置後)も良好であった。
【0013】実施例2、3および比較例1〜5 実施例1と同様にしてアルキッド樹脂および溶剤を代え
てインキを調整し、評価した。結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用インキは、芳香族系
溶剤を含まないため、芳香族系溶剤特有の臭気がなく、
印刷機の置かれている環境を悪化させず、衛生性に優れ
ている。また、油相に特定のアルキッド樹脂を使用して
いるためエマルションの安定性がよいので、長期間保存
しても油相と水相が分離することがなく、印刷機上に長
時間印刷インキを入れた状態で放置した後印刷を再開し
ても印刷版の目詰まりを起こすことがない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族系溶剤成分が0.5重量%以下で
    ある溶剤5〜15重量%及び油長60〜90%、水酸基
    価20〜100で、ヨウ素価80以下のアルキッド樹脂
    3〜15重量%を含む油相15〜45重量%中に水相8
    5〜55重量%が分散されてなる孔版印刷用インキ。
JP28052292A 1992-09-25 1992-09-25 孔版印刷用インキ Expired - Lifetime JP3191446B2 (ja)

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JPH06107998A JPH06107998A (ja) 1994-04-19
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JPH08100142A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Riso Kagaku Corp 孔版印刷用エマルジョンインク
JP4080098B2 (ja) * 1998-04-27 2008-04-23 東北リコー株式会社 孔版印刷用油中水型エマルションインキ
JP4080080B2 (ja) * 1998-04-27 2008-04-23 東北リコー株式会社 孔版印刷用油中水型エマルションインキ
JP4080121B2 (ja) * 1999-06-03 2008-04-23 東北リコー株式会社 孔版印刷用油中水型エマルションインキ

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