JPH06211790A - フタルイミド誘導体 - Google Patents

フタルイミド誘導体

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JPH06211790A
JPH06211790A JP5006959A JP695993A JPH06211790A JP H06211790 A JPH06211790 A JP H06211790A JP 5006959 A JP5006959 A JP 5006959A JP 695993 A JP695993 A JP 695993A JP H06211790 A JPH06211790 A JP H06211790A
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ethyl
phthalimide
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propyl
amino
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JP5006959A
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English (en)
Inventor
Tateshi Osawa
澤 立 志 大
Toyoo Nakao
尾 豊 男 中
Akira Adachi
立 晃 足
Atsushi Miwa
輪 篤 史 三
Yasuhiro Jinno
野 康 弘 神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 クラスIII の抗不整脈作用を有する新規化合
物を提供する。 【構成】 次式のフタルイミド誘導体および薬学的に許
容されうるその塩、および当該化合物またはその塩を含
有する抗不整脈剤。 〔式中XはNO、水素原子を表わし、Rは、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基を表わし、Yは、N
、NH、NHSOMe、炭素数1〜3の低級ア
シルアミド、水素原子を表わし、ZはCH、S、Oを
表わし、およびnは2〜4の整数、mは1〜3の整数を
表わす。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景
【産業上の利用分野】本発明は、心筋梗塞、心不全など
の心疾患に伴って起こる不整脈に対して有効なクラスII
I 抗不整脈薬として期待されうるフタルイミド誘導体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】不整脈は、心筋梗塞や心不全のような心
臓疾病に伴い発生することが多く、重篤な場合には、心
室頻拍、心室細動に至り、突然死を引き起こすことも知
られている。現在、いろいろな抗不整脈薬が臨床の場で
用いられているが、満足しうる効果と高い安全性の双方
を有している薬剤は、未だ得られていない。ボーンウィ
リアムス(Vaughan-Williams)の分類によれば、クラス
I抗不整脈薬は、活動電位の最大立ち上り速度(Vmax
)の選択的な阻害を引き起こすナトリウムチャンネル
ブロッカーであるとされているが、これらは、心室細動
の予防に対する効果は十分でなく、また安全面において
も心筋収縮力を抑制し易い上に、伝導抑制による催不整
脈作用が問題となっている。最近発表されたCardiac Ar
rhythmia Suppression Trial Study (ニューイングラ
ンド ジャーナル オブ メディスン,1989,32
,406)によれば、クラスIcに分類される抗不整
脈薬は、プラセボに比較して死亡率を高めたと報告され
ている。
【0003】クラスIIおよびIVにそれぞれ分類されるβ
‐アドレノ受容体遮断薬およびカルシウムブロッカー
は、ある種の不整脈には有効だがその適応範囲はせま
く、また、心臓機能を低下させる性質を有しているた
め、心臓に器質的疾患のある患者にとっては禁忌である
という欠点を有している。安全性については、これらは
クラスI抗不整脈薬よりも一般的に高いとされている。
【0004】一方、クラスIII 抗不整脈薬は、深刻なV
max の低下を起こさず活動電位持続時間(APD)を選
択的に延長させ、有効不応期(ERP)も延長させうる
薬物である。この分類の薬剤で公知のものは多くなく、
例えば、ソタロール(sotalol )、アミオダロン(amio
darone)などが知られているだけである。ソタロールは
この分類に属するとされていても、心機能を低下させる
クラスIIの作用も有しているので、心臓機能の低下して
いる人や感受性の高い患者にとっては禁忌の場合があ
る。アミオダロンもその効果についての報告はあるが、
副作用が強いので、その使用は限定されている。これら
に対して純粋なクラスIII 抗不整脈薬は、クラスIに見
られるような活動電位阻害による心筋機能低下、あるい
は不整脈の誘発も少ないほか、心室細動の予防にも有効
であると考えられており、この面からもクラスIII に分
類される抗不整脈剤の開発が要望されている。
【0005】発明の概要
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の要望
に答えうるクラスIII の抗不整脈作用を有する新規化合
物を提供することを主たる目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の構造を
有するフタルイミド誘導体および薬学的に許容されうる
その塩によって上記目的を達成させたものである。すな
わち、本発明の化合物は、次式〔I〕で表わされるフタ
ルイミド誘導体および薬学的に許容されうるその塩であ
る。
【化2】 〔式中XはNO、水素原子を表わし、Rは、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基を表わし、Yは、N
、NH、NHSOMe、炭素数1〜3の低級ア
シルアミド、水素原子を表わし、ZはCH、S、Oを
表わし、およびnは2〜4の整数、mは1〜3の整数を
表わす。〕本発明は、上記の化合物の抗不整脈薬として
の用途にも関する。すなわち、本発明による抗不整脈薬
は、上記のフタルイミド誘導体および薬学的に許容され
うるその塩の1種またはそれ以上を有効成分として含む
ものである。
【0007】発明の具体的説明 フタルイミド誘導体およびその塩 本発明によるフタルイミド誘導体は、次式〔I〕で表わ
されるものである。
【化3】
【0008】また、式〔I〕で表わされる化合物は、塩
基性の窒素原子を有しているので、この位置における酸
付加塩があり得る。酸付加塩を形成しうる酸としては、
薬学的に許容されうるもの、例えば塩酸、硫酸等の無機
酸、およびクエン酸、マレイン酸、フマル酸、安息香
酸、コハク酸、酢酸、酒石酸等の有機酸をあげることが
できる。従って、式〔I〕で表わされる化合物の薬学的
に許容されうる塩も本発明の化合物の範囲内のものであ
る。
【0009】また、式〔I〕で表わされる化合物のう
ち、〔I〕式中のXがベンゼン環の4位に結合し、Rが
炭素数1〜3のアルキル基であり、nが3である化合物
が特に好ましいといえる。これら特に好ましい化合物の
例としては、次に示すものがあげられる。なお、末尾の
( )中に対応する実施例を付記してある。 ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フェニルエチ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例1) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフ
ェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例
2) ・N‐〔3‐〔N‐メチル‐N‐(2‐フェニルエチ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例3) ・N‐〔3‐〔N‐メチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフ
ェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例
4) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フェノキシエチ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例5) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフ
ェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(例6) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アミノフ
ェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例
7) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アミノフ
ェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(例8) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンス
ルホニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕
フタルイミド(例9) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンス
ルホニルアミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピ
ル〕フタルイミド(例10) ・N‐〔3‐〔N‐〔2‐(4‐ニトロフェニルチオ)
エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例11) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフ
ェニルチオ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(例12) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アセチル
アミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイ
ミド(例13) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐tert‐ブ
トキシカルボニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プ
ロピル〕フタルイミド(例14) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフ
ェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕‐4‐ニトロフタ
ルイミド(例15) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンス
ルホニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕
‐4‐ニトロフタルイミド(例16) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンス
ルホニルアミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピ
ル〕‐4‐ニトロフタルイミド(例17) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐フェニルプロピ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例18) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔3‐(4‐ニトロフ
ェニル)プロピル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(例19) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐フェノキシプロ
ピル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(例20) ・N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔3‐(4‐ニトロフ
ェノキシ)プロピル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(例21)
【0010】フタルイミド誘導体の製造 式〔I〕で表わされる本発明の化合物は、多数の反応経
路により製造されうるが、例えば、以下のようなA)〜
D)の反応経路によって製造することができる。 反応経路A) この経路は、一般的に次の様に示され
る。
【化4】
【0011】この製造法は、二工程から成っており、第
一の工程は、アミン体(2)とブロミド体(3)の縮合
反応である。この反応は、種々の非プロトン性溶媒、好
ましくはジメチルホルムアミド、アセトニトリル中で、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基の存在下50〜
150℃で加熱することにより達成することができ、化
合物(4)を得る。次いでこの化合物(4)を塩化メチ
レン、クロロホルム等の溶媒中硝酸、発煙硝酸などと反
応させることによりニトロ化を行ない、化合物(5)を
得る(第二の工程)。生成物は、常法により単離精製す
る。
【0012】反応経路B) この経路は、一般的に次の
様に示される。
【化5】 この製造法では、まずニトロ基を還元し、アミノ基とす
る。すなわち、ニトロ体(5)をメタノール、エタノー
ル等のアルコール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等
の溶媒中、5−20%パラジウム−カーボンの存在下に
水素気流下室温にて撹拌するか、あるいは、ニトロ体
(5)をメタノール、エタノール等のアルコール、テト
ラヒドロフラン、水等の溶媒またはこれらの混合溶媒中
でハイドロサルファイトナトリウムを用いて室温〜10
0℃にて処理することにより化合物(6)を得る。次い
で、この化合物(6)を塩化メチレン、クロロホルム、
アセトニトリル、テトラヒドロフラン等の非プロトン性
溶媒中トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリ
ジン、4‐ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下
に、塩化メタンスルホニルあるいはメタンスルホニル酸
無水物と反応させることにより、化合物(7)を得る。
または、クロル炭酸アルキル、あるいは二炭酸ジアルキ
ルと反応させることにより化合物(8)を得ることがで
きる。さらに、上述の塩基の存在下に、酸クロライド、
酸ブロマイドまたは酸無水物と反応させることにより、
化合物(9)を得る。生成物は、常法により単離精製す
る。
【0013】反応経路C) この経路は、一般的に次の
様に示される。
【化6】 この製造法は、二つのアルキル化反応から成る。アミン
体(10)をブロミド体(3)と、アセトニトリル、ジ
メチルホルムアミド等の溶媒中炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等の塩基の存在下に50〜150℃で反応させる
ことにより化合物(11)を得る。次いで、化合物(1
1)をアセトニトリル、ジメチルホルムアミド等の溶媒
中炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基とともにアル
キルクロリドあるいはアルキルブロミドと室温〜150
℃、好ましくは80゜〜120℃にて反応させることに
より化合物(12)を得る。生成物は、常法により単離
精製する。
【0014】反応経路D) この経路は、一般的に次の
様に示される。
【化7】 この製造法は、二工程から成っている。第一の工程は、
フタルイミド体(12)をメタノール、エタノール等の
アルコール中でヒドラジン水和物と共に加熱還流するこ
とによりアミン体(13)に導く工程である。次いで、
この化合物(13)を酸無水物(14)と共に無溶媒に
て100〜200℃で加熱するかクロロホルム、1,2
‐ジクロロエタン等の溶媒中加熱還流することにより化
合物(I)を得る(第二の工程)。生成物は、常法によ
り単離精製する。上記のように反応経路A)〜D)によ
り製造した本発明の化合物は、常法により前述したよう
な酸付加塩の形態にすることができる。
【0015】本発明化合物の有用性 本発明の式〔I〕で表わされるフタルイミド誘導体およ
び薬学的に許容されうるその塩は、後述の薬理試験の結
果で示される様に抗不整脈作用を有しており、種々の不
整脈の予防および治療薬となりうるものである。本発明
の化合物を不整脈の予防もしくは治療薬として用いる場
合の投与量は、疾患の程度、患者の体重あるいは投与経
路などにより異なるので特に制限はないが、通常、成人
(平均体重60kg)1日あたり0.1mg〜300mg程度
を1日1〜3回程度の割合で経口的にあるいは非経口的
に(例えば静脈注射で)投与すればよい。投与剤型とし
ては、例えば散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル
剤、注射剤などがあげられる。また、製剤化の際、通常
の製剤担体(例えば、トウモロコシデンプン、結晶セル
ロース、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウムな
ど)を用い、常法によって所望する剤型に製造すること
ができる。
【0016】
【実施例】以下の例は、本発明を更に具体的に説明する
ものであるが、本発明は、その要旨を超えない限りこれ
らの例によって限定されるものではない。本発明の化合
物の製造例およびその物理化学的性質は、下記の通りで
ある。なお、核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定
は、テトラメチルシランを内部標準として用いて行な
い、結果はppmで表示してある。部は容量部を示す。
【0017】例1 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フェニルエチル)
アミノ〕プロピル〕フタルイミド(化合物1)の製造 N‐(3‐ブロモプロピル)フタルイミド(16.0
g)およびN‐エチルフェネチルアミン(7.5g)を
ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解し、炭酸カリ
ウム(16.6g)を加え、80℃にて2時間加熱し
た。冷却後水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、芒硝にて乾燥後減圧下で溶媒を留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200,550g)にて精製し、クロ
ロホルム(99部)+メタノール(1部)の混合溶媒に
て溶出し、標題化合物(13.6g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
2(3H,t,J=7.3Hz)、1.83〜1.91
(2H,m)、2.55〜2.62(4H,m)、2.
63〜2.77(4H,m)、3.73(2H,t,J
=6.1Hz)、7.16〜7.20(3H,m)、
7.23〜7.29(2H,m)、7.69〜7.74
(2H,m)、7.82〜7.88(2H,m) FD−MS(m/z):335(M+
【0018】例2 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(化合
物2)の製造 例1で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フ
ェニルエチル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(8.
1g)をクロロホルム(2ml)に溶解し、これを氷冷下
発煙硝酸(16ml)に滴下し、0℃にて30分間撹拌し
た。反応液を冷却した10%水酸化カリウム水溶液(1
00ml)に注ぎ、クロロホルムにて抽出した。抽出液を
飽和食塩水にて洗浄し、芒硝で乾燥後減圧下で溶媒を留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲル C−200,200g)にて精製し、ク
ロロホルム(99部)+メタノール(1部)の混合溶媒
にて溶出し、標題化合物(6.9g)を得た。 mp:122〜124゜(塩酸塩として、メタノール−
エーテルより再結晶)。 IR νCHCl3 max (cm-1):1330,1590,
1700,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.3
6(3H,t,J=7.3Hz)、2.11〜2.22
(2H,m)、3.17〜3.26(2H,m)、3.
26〜3.40(4H,m)、3.41〜3.50(2
H,m)、3.81(2H,t,J=6.8Hz)、
7.58(2H,d,J=8.6Hz)、7.80〜
7.84(2H,m)、7.86〜7.89(2H,
m)、8.20(2H,d,J=8.6Hz) FD−MS(m/z):381(M+
【0019】例3 N‐〔3‐〔N‐メチル‐N‐(2‐フェニルエチル)
アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製造 N‐メチルフェネチルアミン(5.4g)、N‐(3‐
ブロモプロピル)フタルイミド(11.8g)および炭
酸カリウム(12.1g)を例1の製造法と同様に反応
させ、標題化合物(12.5g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.8
4〜1.91(2H,m)、2.29(3H,s)、
2.50(2H,t,J=7.2Hz)、2.58〜
2.63(2H,m)、2.70〜2.75(2H,
m)、3.73(2H,t,J=7.3Hz)、7.1
5〜7.29(5H,m)、7.69〜7.73(2
H,m)、7.83〜7.87(2H,m) FD−MS(m/z):323(M+
【0020】例4 N‐〔3‐〔N‐メチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(化合
物3)の製造 例3で得られるN‐〔3‐〔N‐メチル‐N‐(2‐フ
ェニルエチル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド(6.
8g)を発煙硝酸(20ml)と、例2の製造法と同様に
反応させ、標題化合物(5.9g)を得た。 mp:96〜97℃(メタノールより再結晶) IR νCHCl3 max (cm-1):1340,1580,
1705,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.8
1〜1.87(2H,m)、2.28(3H,s)、
2.46(2H,t,J=7.2Hz)、2.61〜
2.67(2H,m)、2.82〜2.87(2H,
m)、3.39〜3.75(2H,m)、7.36(2
H,d,J=8.6Hz)、7.69〜7.73(2
H,m)、7.82〜7.86(2H,m)、8.12
(2H,d,J=8.6Hz) FD−MS(m/z):367(M+
【0021】例5 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フェノキシエチ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製造 N‐エチルフェノキシエチルアミン(4.0g)、N‐
(3‐ブロモプロピル)フタルイミド(6.5g)およ
び炭酸カリウム(6.7g)を例1の製造法と同様に反
応させ、標題化合物(3.5g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,17601 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
3(3H,t,J=7.3Hz)、1.85〜1.92
(2H,m)、2.56〜2.65(4H,m)、2.
78(2H,t,J=6.1Hz)、3.76(2H,
t,J=7.4Hz)、4.02(2H,t,J=6.
1Hz)、6.86〜6.94(3H,m)、7.23
〜7.28(2H,m)、7.68〜7.71(2H,
m)、7.81〜7.84(2H,m) FD−MS(m/z):351(M+
【0022】例6 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(化
合物4)の製造 例5で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(2‐フ
ェノキシエチル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(2.0g)および発煙硝酸(4ml)を例2の製造法と
同様に反応させ、標題化合物(1.0g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1340,1510,
1710,17701 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
4(3H,t,J=7.3Hz)、1.83〜1.91
(2H,m)、2.57〜2.65(4H,m)、2.
87〜2.93(2H,m)、3.76(2H,t,J
=7.3Hz)、4.11(2H,t,J=5.5H
z)、6.96(2H,d,J=9.2Hz)、7.6
8〜7.73(2H,m)、7.80〜7.85(2
H,m)、8.18(2H,d,J=9.2Hz) FD−MS(m/z):397(M+
【0023】例7 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アミノフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(化合
物5)の製造 例2で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐ニトロフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミド(2.7g)をメタノール(30ml)に溶解
し、10%パラジウム−カーボン(0.27g)を加
え、水素気流下に室温にて12時間撹拌した。触媒をろ
別し、ろ液を濃縮し、得られた残留物をカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲル C−200,85g)にて精
製し、クロロホルム(98部)+メタノール(2部)の
混合溶媒で溶出し、標題化合物(2.5g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,1750,
3340,34501 H−NMR(CDCl,90MHz)δ:1.27
(3H,t,J=7.3Hz)、1.90〜2.35
(2H,m)、2.72〜3.13(8H,m)、3.
76(2H,t,J=6.8Hz)、6.60(2H,
d,J=8.4Hz)、6.97(2H,d,J=8.
4Hz)、7.60〜7.94(4H,m) FD−MS(m/z):351(M+
【0024】例8 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アミノフェ
ノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製
例6で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐ニトロフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕
フタルイミド(2.03g)および10%パラジウム−
カーボン(400mg)を例7の製造法と同様に反応さ
せ、標題化合物(1.38g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1710,1770,
3350,34501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
2(3H,t,J=7.3Hz)、1.81〜1.91
(2H,m)、2.57〜2.65(4H,m)、2.
81(2H,t,J=6.1Hz)、3.40(2H,
br s)、3.74(2H,t,J=7.3Hz)、
3.93(2H,t,J=6.1Hz)、6.62(2
H,d,J=8.5Hz)、6.72(2H,d,J=
8.5Hz)、7.67〜7.72(2H,m)、7.
80〜7.85(2H,m) FD−MS(m/z):367(M+
【0025】例9 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミドの製造 例7で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐アミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミド(2.3g)をテトラヒドロフラン(35m
l)およびアセトニトリル(15ml)に溶解し、トリエ
チルアミン(1.01ml)および塩化メタンスルホニル
(0.63ml)を加え、室温にて1時間撹拌した。飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥後減圧
下で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲル C−200,90g)にて
精製し、クロロホルム(97部)+メタノール(3部)
の混合溶媒にて溶出し、標題化合物(2.36g)を得
た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,1750,
33001 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
2(3H,t,J=6.8Hz)、1.83〜1.87
(2H,m)、2.52〜2.62(4H,m)、2.
62〜2.75(4H,m)、2.98(3H,s)、
3.72(2H,t,J=5.5Hz)、7.15(2
H,d,J=8.5Hz)、7.19(2H,d,J=
8.5Hz)、7.70〜7.75(2H,m)、7.
83〜7.89(2H,m) FD−MS(m/z):429(M+
【0026】例10 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕
フタルイミド(化合物6)の製造 例8で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐アミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕
フタルイミド(800mg)およびメタンスルホニル酸無
水物(760mg)を例9の製造法と同様に反応させ、標
題化合物(500mg)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1710,1770,
32501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
3(3H,t,J=6.7Hz)、1.83〜1.90
(2H,m)、2.58〜2.66(4H,m)、2.
85(2H,d,J=4.1Hz)、2.94(3H,
s)、3.75(2H,d,J=6.7Hz)、4.0
0(2H,d,J=5.5Hz)、6.19(1H,b
r s)、6.87(2H,d,J=8.6Hz)、
7.16(2H,d,J=8.6Hz)、7.69〜
7.73(2H,m)、7.80〜7.85(2H,
m) FD−MS(m/z):445(M+
【0027】例11 N‐〔3‐〔N‐〔2‐(4‐ニトロフェニルチオ)エ
チル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製造 2‐(4‐ニトロフェニルチオ)エチルアミン(2.5
0g)およびN‐(3‐ブロモプロピル)フタルイミド
(3.02g)をアセトニトリル(100ml)に溶解
し、これに炭酸カリウム(3.17g)を加え、4時間
加熱還流した。氷水中に注ぎ、クロロホルムにて抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、芒硝乾燥後減圧下で
溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル C−200,120g)にて精
製し、クロロホルム(98部)+メタノール(2部)の
混合溶媒にて溶出し、標題化合物(1.67g)を得
た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1705,17551 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.8
6(2H,quintet ,J=6.7Hz)、2.68(2
H,t,J=6.7Hz)、2.92(2H,t,J=
6.7Hz)、3.15(2H,t,J=6.7H
z)、3.77(2H,t,J=6.7Hz)、7.3
5(2H,d,J=8.5Hz)、7.70〜7.75
(2H,m)、7.81〜7.87(2H,m)、8.
12(2H,d,J=8.5Hz) FD−MS(m/z):385(M+
【0028】例12 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニルチオ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミドの
製造 例11で得られるN‐〔3‐〔N‐〔2‐(4‐ニトロ
フェニルチオ)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミ
ド(406mg)、ヨウ化エチル(0.3ml)、炭酸カリ
ウム(290mg)を例11の製造法と同様に反応させ、
標題化合物(210mg)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1705,17551 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
1(3H,t,J=7.3Hz)、1.83(2H,qu
intet ,J=7.3Hz)、2.55〜2.61(4
H,m)、2.74(2H,t,J=7.3Hz)、
3.76(2H,t,J=7.3Hz)、7.34(2
H,d,J=8.5Hz)、7.70〜7.74(2
H,m)、7.81〜7.86(2H,m)、8.12
(2H,d,J=8.5Hz) FD−MS(m/z):413(M+
【0029】例13 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐アセチルア
ミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミ
ドの製造 例7で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐アミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミド(462mg)を塩化メチレン(13ml)に溶
解し、無水酢酸(0.18ml)、およびトリエチルアミ
ン(0.54ml)を加え、室温にて12時間撹拌した。
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルム
にて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾
燥後減圧下で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,15
g)にて精製し、クロロホルム(98部)+メタノール
(2部)の混合溶媒にて溶出し、標題化合物(388m
g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1650,1700,
1750,33501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
7(3H,t,J=6.7Hz)、1.89〜1.99
(2H,m)、2.15(3H,s)、2.64〜2.
80(8H,m)、3.66〜3.76(2H,m)、
7.08(2H,d,J=8.6Hz)、7.47(2
H,d,J=8.6Hz)、7.68〜7.75(2
H,m)、7.79〜7.88(2H,m)、8.54
(1H,br s) FD−MS(m/z):393(M+
【0030】例14 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐tert‐ブト
キシカルボニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロ
ピル〕フタルイミド(化合物7)の製造 例7で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐
(4‐アミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミド(1.34g)、トリエチルアミン(0.7
ml)および二炭酸ジtert‐ブチル(995mg)を例13
の製造法と同様に反応させ、標題化合物(1.32g)
を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,1750,
33601 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
1(3H,t,J=6.7Hz)、1.52(9H,
s)、1.81〜1.89(2H,m)、2.53〜
2.61(4H,m)、2.59〜2.70(4H,
m)、3.73(2H,m)、6.35〜6.62(1
H,br s)、7.10(2H,d,J=8.5H
z)、7.26(2H,d,J=8.5Hz)、7.6
9〜7.74(2H,m)、7.82〜7.88(2
H,m) FD−MS(m/z):451(M+
【0031】例15 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕‐4‐ニトロフタル
イミドの製造 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミド(2.
52g)をエタノール(35ml)に溶解し、ヒドラジン
一水和物(2.4ml)を加え、30分間加熱還流した。
反応液に水を注ぎ、クロロホルムにて抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐ニトロフェ
ニル)エチル〕アミノ〕プロピルアミン(1.50g)
を得た。この化合物(540mg)を、1,2‐ジクロロ
エタン(20ml)に溶解し、無水4‐ニトロフタル酸
(460mg)を加え、1時間加熱還流した。飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥後減圧下
で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲル C−200,25g)にて精
製し、クロロホルム(95部)+メタノール(5部)の
混合溶媒にて溶出し、標題化合物(693mg)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1380,1510,
1700,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
0(3H,t,J=6.7Hz)、1.78〜1.89
(2H,m)、2.55〜2.61(4H,m)、2.
70〜2.74(2H,m)、2.80〜2.86(2
H,m)、3.72〜3.79(2H,m)、7.38
(2H,d,J=8.5Hz)、8.05(1H,d,
J=8.5Hz)、8.14(2H,d,J=8.5H
z)、8.62(1H,d,J=8.5Hz)、8.6
7(1H,s) FD−MS(m/z):426(M+
【0032】例16 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕‐
4‐ニトロフタルイミドの製造 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェニル)エチル〕アミノ〕プロピル〕フ
タルイミド(1.20g)およびヒドラジン一水和物
(1.2ml)をエタノール(20ml)に溶解し、30分
間加熱還流した。反応液を濃縮し、酢酸エチルで抽出し
た。減圧下で溶媒を留去し、3‐〔N‐エチル‐N‐
〔2‐(4‐メタンスルホニルアミノフェニル)エチ
ル〕アミノ〕プロピルアミン(803mg)を得た。この
化合物(400mg)および無水4‐ニトロフタル酸(6
50mg)を例15の製造法と同様に反応させ、標題化合
物(103mg)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1380,1510,
1700,17601 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:0.9
9(3H,t,J=6.8Hz)、1.82〜1.86
(2H,m)、2.52〜2.57(4H,m)、2.
65〜2.75(4H,m)、2.98(3H,s)、
3.76(2H,t,J=7.3Hz)、7.13(2
H,d,J=7.9Hz)、7.18(2H,d,J=
7.9Hz)、8.04(1H,d,J=8.5H
z)、8.60(1H,d,J=8.5)、8.66
(1H,s) FD−MS(m/z):474(M+
【0033】例17 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕
‐4‐ニトロフタルイミドの製造 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスル
ホニルアミノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピル〕
フタルイミド(720mg)およびヒドラジン一水和物
(0.7ml)を例16の製造法と同様に反応させ、3‐
〔N‐エチル‐N‐〔2‐(4‐メタンスルホニルアミ
ノフェノキシ)エチル〕アミノ〕プロピルアミン(49
5mg)を得た。この化合物(120mg)および無水4‐
ニトロフタル酸(90mg)を例15の製造法と同様に反
応させ、標題化合物(103mg)を得た。 IR νneat max (cm-1):1340,1510,1
720,17801 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:1.0
1(3H,t,J=7.3Hz)、1.84〜1.92
(2H,m)、2.57〜2.66(4H,m)、2.
83(2H,t,J=6.1Hz)、2.95(3H,
s)、3.82(2H,t,J=7.3Hz)、3.9
7(2H,t,J=6.1Hz)、6.17(1H,b
r s)、6.86(2H,d,J=8.5Hz)、
7.16(2H,d,J=8.5Hz)、8.01(1
H,d,J=8.5Hz)、8.57(1H,dd,J
=1.8Hz)、8.62(1H,d,J=1.8H
z) FD−MS(m/z):491(M+
【0034】例18 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐フェニルプロピ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製造 N‐エチル‐3‐フェニルプロピルアミン(2.5
g)、N‐(3‐ブロモプロピル)フタルイミド(4.
8g)および炭酸カリウム(4.1g)を例1の製造法
と同様に反応させ、標題化合物(3.0g)を得た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1700,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:0.9
7(3H,t,J=7.5Hz)、1.50〜2.00
(4H,m)、2.30〜2.73(8H,m)、3.
72(2H,t,J=7.5Hz)、7.08〜7.3
1(5H,m)、7.62〜7.92(4H,m) FD−MS(m/z):349(M+
【0035】例19 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔3‐(4‐ニトロフェ
ニル)プロピル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製
例18で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐
フェニルプロピル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(3.0g)および発煙硝酸(6.0ml)を例2の製造
法と同様に反応させ、標題化合物(1.07g)を得
た。 IR νCHCl3 max (cm-1):1340,1560,
1705,17501 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:0.9
7(3H,t,J=7.3Hz)、1.72〜1.87
(4H,m)、2.41〜2.55(6H,m)、2.
76(2H,t,J=6.3Hz)、3.73(2H,
t,J=6.3Hz)、7.34(2H,d,J=8.
6Hz)、7.70〜7.76(2H,m)、7.83
〜7.89(2H,m)、8.13(2H,d,J=
8.6Hz) FD−MS(m/z):395(M+
【0036】例20 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐フェノキシプロピ
ル)アミノ〕プロピル〕フタルイミドの製造 N‐エチル‐N‐(3‐フェノキシ)プロピルアミン
(8.1g)、N‐(3‐ブロモプロピル)フタルイミ
ド(9.1g)および炭酸カリウム(9.4g)を例1
の製造法と同様に反応させ、標題化合物(8.15g)
を得た。 IR νneat max (cm-1):1710,17701 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:0.9
9(3H,t,J=7.3Hz)、1.78〜1.93
(4H,m)、2.47〜2.56(4H,m)、2.
59(2H,t,J=7.3Hz)、3.72(2H,
t,J=7.3Hz)、4.01(2H,t,J=6.
1Hz)、6.85〜6.93(3H,m)、7.21
〜7.29(2H,m)、7.68〜7.73(2H,
m)、7.80〜7.85(2H,m) FD−MS(m/z):366(M+
【0037】例21 N‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐〔3‐(4‐ニトロフェ
ノキシ)プロピル〕アミノ〕プロピル〕フタルイミドの
製造 例20で得られるN‐〔3‐〔N‐エチル‐N‐(3‐
フェノキシプロピル)アミノ〕プロピル〕フタルイミド
(8.45g)および発煙硝酸(17ml)を例2の製造
法と同様に反応させ、標題化合物(5.20g)を得
た。 IR νKBr max (cm-1):1340,1500,1
700,17601 H−NMR(CDCl,500MHz)δ:0.9
9(3H,t,J=6.7Hz)、1.76〜1.88
(2H,m)、2.46〜2.56(4H,m)、2.
58(2H,t,J=6.7Hz)、3.71(2H,
t,J=7.3Hz)、4.14(2H,t,J=6.
7Hz)、6.96(2H,d,J=9.2Hz)、
7.69〜7.73(2H,m)、7.80〜7.84
(2H,m)、8.17(2H,d,J=9.2Hz) FD−MS(m/z):412(M+
【0038】薬理試験1 モルモット摘出心筋における有効不応期(ERP)延長
作用 ハートレイ系モルモット(雄700〜800g)の右室
乳頭筋を摘出し、32℃の、クレブス−ヘンゼライト溶
液を含む10mlの器官浴に取付けた。該乳頭筋の取付け
は電極に接続したクランプを介して行なった。組織の先
端を、ポリグラフに連結させた等尺性張力測定器につな
いだ。この溶液に95%のOと5%のCOからなる
気体を通気した。この組織に固定している電極を介して
電圧閾値の2倍の電圧で矩形波刺激器によって2msecの
パルス時間、1Hzの刺激間隔で該組織を刺激した。1
Hzの刺激を与えつつ15分間隔で洗浄しながら2〜3時
間かけて該乳頭筋の収縮力を安定化させた。安定化後、
1Hzの基本振動数で15回刺激した後、2msecのパル
スを早期刺激として送った。伝播応答を生じる最短遅延
をERPと定義した。器官浴に低用量から段階的に試験
化合物(前述の実施例で示した化合物1〜7)を添加
し、ERPの測定を行なった。ERPの測定は試験化合
物の添加10分後に行なった。上記の試験の結果、本発
明の化合物2、3、6は10-7Mの濃度でERPを10
%以上延長し、また、化合物1、4、5、7は10-6
の濃度でERPを10%以上延長することがわかった。
このように、本発明の化合物はクラスIII 抗不整脈剤と
しての性質を有しており、しかも不応期を基準の10%
以上増加させるのに有効な濃度は、1マイクロモルかそ
れ以下であることが明らかとなった。
【0039】薬理試験2 イヌを用いたプログラム電気刺激(PES)不整脈に対
する作用 (斉藤洋、野村靖幸、医薬品の開発(1990) 「第9巻医薬品の探索」広川書店) イヌをペントバルビタール麻酔下に開胸し、左冠動脈前
下行枝を結紮し閉胸した。手術後1週間後に、ペントバ
ルビタール麻酔下に開胸し、300msecで10回刺激
(S)を行ない、更にプログラムセットしたsingle
(S)、double(S,S)、triple(S
,S)の期外刺激を加え、非持続性心室頻拍(N
SVT)または持続性心室頻拍(SVT)を誘発するP
ESの条件を見つけた。試験化合物を静脈内に投与し、
同一条件のPESを加え、不整脈の誘発が抑制されるか
否かを調べた。SVTをNSVTまたは誘発不可能(N
I)とするか、またはNSVTをNIとした場合を有効
とした。化合物2および3は、この実験において100
μg/kgの静注あるいは10μg/kg/min の持続静注
することによりSVTをNSVTまたはNIに、また、
NSVTをNIにしたことから、これら化合物は不整脈
の誘発を抑制することが明らかとなった。なお、上記の
PESモデルは、人における心室頻拍に関して他のいか
なる不整脈試験のモデルよりも正確に反映しているとみ
なされている(J. Pharmacol. Exp. Ther. 230, 519, 1
984)。上記二つの薬理試験の結果より、本発明の化合物
は、例えば心室性不整脈などの不整脈の治療や予防に極
めて有効であることがわかった。
【0040】
【発明の効果】本発明の化合物は、強力なクラスIII 抗
不整脈作用を有しているものであり、優れた不整脈の予
防および治療剤を提供することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三 輪 篤 史 群馬県高崎市宮原町3番地 麒麟麦酒株式 会社医薬開発研究所内 (72)発明者 神 野 康 弘 群馬県高崎市宮原町3番地 麒麟麦酒株式 会社医薬開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式〔I〕で表わされるフタルイミド誘導
    体および薬学的に許容されうるその塩: 【化1】 〔式中XはNO、水素原子を表わし、 Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を表わし、 Yは、NO、NH、NHSOMe、炭素数1〜3
    の低級アシルアミド、水素原子を表わし、 ZはCH、S、Oを表わし、およびnは2〜4の整
    数、mは1〜3の整数を表わす。〕
  2. 【請求項2】〔I〕式中のXがベンゼン環の4位に結合
    し、Rが炭素数1〜3のアルキル基であり、nが3を表
    わす、請求項1記載のフタルイミド誘導体および薬学的
    に許容されうるその塩。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のフタルイミド誘
    導体および薬学的に許容されうるその塩の1種または2
    種以上を有効成分として含む抗不整脈薬。
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