JPH06211303A - ガス充填方法及び設備 - Google Patents

ガス充填方法及び設備

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JPH06211303A
JPH06211303A JP681793A JP681793A JPH06211303A JP H06211303 A JPH06211303 A JP H06211303A JP 681793 A JP681793 A JP 681793A JP 681793 A JP681793 A JP 681793A JP H06211303 A JPH06211303 A JP H06211303A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス充填工場における作業員の負担を軽減す
るとともに、ガス充填の効率を向上できるガス充填方法
及び設備を提供する。 【構成】 複数のガス容器Bを載置するパレットPと、
パレットを収納する複数の収納部11を有するパレット
収納ラック1と、ガス容器をパレットに積み卸しするガ
ス容器入出庫部2a,2bと、パレットに載置されてい
るガス容器にガスを充填するガス充填部3と、前記各部
にパレットを搬送する搬送装置であるクレーン4とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入庫した空容器に所望
のガスを充填して出庫するガス充填工場におけるガス充
填方法及びそのためのガス充填設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガス充填工場では、トラック等で
搬送されてきた空容器(内部にガスが充填されていない
か、または、少量の残ガスが残っているガス容器)を積
み卸し場所で入庫した後、必要に応じて空容器を空容器
保管場所に一時的に保管し、ガスの充填スケジュールに
従って空容器を所定のガス充填場所に搬送し、ガス充填
を行った後、ガス充填後のガス容器(充填容器)を、必
要に応じて一時的に前記空容器保管場所とは別の充填容
器保管場所に保管し、次いで、充填容器保管場所から所
望の充填容器を前記積み卸し場所に搬送して再びトラッ
クに載せて出庫している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガス充填工
場では、空容器及び充填容器を、工場内の前記各場所に
搬送する場合、作業員がガス容器1本1本を手作業で搬
送しているため、作業効率が悪く、また、重いガス容器
を搬送するため重労働でもあった。
【0004】そこで本発明は、ガス充填工場における作
業員の負担を軽減するとともに、一連のガスの充填スケ
ジュールを効率よく行うことができるガス充填方法及び
ガス充填設備を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明のガス充填方法は、空容器に所望のガスを
充填して出庫するガス充填方法において、空容器の入
庫,保管,空容器へのガス充填,充填容器の保管,出庫
等を、ガス容器をパレットに載置した状態のまま行うこ
とを特徴としている。
【0006】また、本発明のガス充填設備は、複数のガ
ス容器を載置するパレットと、パレットを収納保管する
パレット保管部と、ガス容器をパレットに積み卸しする
ガス容器入出庫部と、パレットに載置されているガス容
器にガスを充填するガス充填部と、前記各部にパレット
を搬送する搬送装置とを備えたことを特徴としている。
【0007】
【作 用】前記充填方法によれば、空容器の入庫から充
填容器の出庫までの一連の工程を、全て複数のガス容器
をパレットに載置した状態のまま行うので、作業員がガ
ス容器1本1本を手作業で搬送していた従来方法に比べ
作業効率が高く、作業も楽になる。また、入庫時の空容
器をパレット上に載置する際に、パレットのデータ又は
該パレット上の空容器のデータを記録しておけば、その
後の充填スケジュールを自動化することもできる。ま
た、前記ガス充填設備によれば、本発明方法を良好に実
施することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を、図面に示す実施例に基づい
てさらに詳細に説明する。なお、説明中、「ガス容器」
という用語は、空容器、充填容器を総称する。まず、図
1はガス充填設備の全体構成を示す概略斜視図であっ
て、このガス充填設備は、鉄骨等を適宜組合わせて組み
立てられたパレット収納ラック1(パレット保管部)
と、該パレット収納ラック1に付設された2組のガス容
器入出庫部2a,2b及びガス容器Bにガスを充填する
ガス充填部3と、パレット収納ラック1,ガス容器入出
庫部2a,2b及びガス充填部3にパレットPを搬送す
る搬送装置となるクレーン4及びローラーコンベア5
a,5b,5cとにより構成されている。
【0009】本実施例に示す上記パレット収納ラック1
は、パレットPを寝かせた状態で収納するパレット収納
部11を、上下方向に8段,長手方向に10列設けたも
のを対向させて2組設けたものであって、その間にクレ
ーン4の走行路41が設けられるとともに、前記ガス容
器入出庫部2a,2b及びガス充填部3に対応する部分
には、これらの各部とクレーン4との間でパレットPを
受け渡すための前記ローラーコンベア5a,5b,5c
が設けられている。
【0010】上記クレーン4は、走行路41に敷設され
たレール41a上を走行する台車42と、該台車42に
立設した昇降枠43にガイドされて昇降する昇降台44
と、該昇降台44から前記パレット収納部11やガス容
器入出庫部2a,2b及びガス充填部3のローラーコン
ベア5a,5b,5c上にパレットPを移載するための
フォーク45とを備えており、台車42には、走行用駆
動源や昇降用駆動源が設けられ、昇降枠43の上端部に
は、上部レール(図示せず)にガイドされるガイド輪4
6が設けられている。
【0011】ガス容器入出庫部2a,2bには、ガス容
器Bを載置したパレットPを略90度回動させて、ガス
容器Bを寝かせた収納状態と略直立させた入出庫状態と
にするためのパレット起伏装置21が設けられている。
このパレット起伏装置21は、前記ローラーコンベア5
a,5bに接続するローラーコンベア付きの転回台22
と、該転回台22を回動させるための図示しない油圧シ
リンダ等の駆動装置とにより構成されており、転回台2
2を回動させてガス容器Bを直立状態にしたときに、ガ
ス容器Bの底部と床面とが略同一高さになるように形成
されている。
【0012】さらに、ガス容器入出庫部2a,2bに
は、例えば、入出庫するガス容器Bのそれぞれのガス容
器ナンバーや該ガス容器Bを載置するパレットPのパレ
ットナンバー等のデータを入力することにより、ガス容
器Bの入出庫を管理する制御装置の端末24が設けられ
ている。
【0013】また、ガス充填部3は、前記ローラーコン
ベア5cに接続したローラーコンベア付きのパレット載
置部31と、パレット上に載置されるガス容器Bの数に
対応した充填装置32とにより構成されるもので、複数
種類のガスを充填する場合には、必要に応じて複数のガ
ス充填部を設けることができる。
【0014】図2、図3は、本発明で用いるのに適した
パレットの一実施例を示すもので、このパレット61
は、その横幅が10本のガス容器Bを並べられる大きさ
で、縦寸法がガス容器Bの高さより大きな枠組み構造に
形成されており、四方組された4本の外枠62と、該外
枠62内に設けられた補強用の中骨63とからなる枠体
部64と、横方向の中骨63上に設けられたガス容器保
持板65と、枠体部64の一側でガス容器Bの底部方向
に設けられた底部支持板66と、ガス容器Bの肩部に対
応して設けられた上部規制凸条67と、枠体部64の背
面上下に設けられた補強板68とから構成されている。
【0015】上記形状のパレット61は、外枠62及び
中骨63からなる枠組み構造で形成されているので、ガ
ス漏れが生じてもパレット61上にガスが滞留すること
がなく、安全性の面で優れている。
【0016】次に、図4を参照しながら、上記構成のガ
ス充填設備を用いたガス充填方法を説明する。トラック
71により空容器Bが、例えば入出庫部2aに搬送され
てきたときに、前記端末24から入出庫部2aでの入庫
開始を入力すると、クレーン4及びローラーコンベア5
aが作動して適当な空のパレットPが入出庫部2aに搬
送される。
【0017】入出庫部2aに搬送されたパレットPは、
パレット起伏装置21により垂直状態に転回され、下端
部となる底部支持板66が入出庫部2aの床面72と略
面一になる。この状態でトラック71から降ろした空容
器BをパレットPに立て掛けるようにする。
【0018】所定数のガス容器BをパレットPに載せ、
必要なデータを端末24に入力し、入庫完了を指示する
と、パレット起伏装置21がパレットPを水平状態に転
回させた後、ローラーコンベア5a及びクレーン4が作
動して所定の収納部11aにパレットPを搬送して収納
保管する。
【0019】次に、ガス充填部3に設けた端末(図示せ
ず)から、前記空容器へのガス充填を行う指示、例えば
パレットナンバーやガス容器ナンバーを入力すると、ク
レーン4及びローラーコンベア5cが作動して前記収納
部11aのパレットPがガス充填部3に搬送されてく
る。
【0020】ガス充填部3での所定の充填作業が終了
し、端末から充填終了が入力されると、再びクレーン4
及びローラーコンベア5cが作動してパレットPを収納
部11bに搬送し、収納保管する。
【0021】そして、前記充填容器Bを出庫する際は、
入出庫部2aの端末24からパレットナンバーやガス容
器ナンバー、あるいは出庫先,ガス容器本数等を入力す
ると、クレーン4及びローラーコンベア5aが作動して
対応する充填容器を載置したパレットPが入出庫部2a
に搬送される。入出庫部2aでのガス容器Bの出庫は、
入庫時と同様に、パレット起伏装置21でパレットPを
垂直状態にして行い、トラック71等に移載する。
【0022】このように、上記のように構成したガス充
填設備によれば、作業員は、入出庫部2a,2bにおい
て、ガス容器Bをトラック71の荷台等からパレットP
上に載置し、あるいはパレットP上から降ろしてトラッ
ク71の荷台等に搬送する作業を行うだけでよく、ガス
容器の保管や、ガス充填の際のガス容器の搬送作業、据
付作業から解放される。また、コンピューターによる自
動運転が可能であり、ガス充填作業の大幅な効率向上が
図れるとともに、ガス容器Bの管理も容易に行える。
【0023】次に、図5及び図6は、本発明の他の実施
例を示すもので、前記実施例と異なるのは、パレット収
納ラック1の横に図示しない障壁を介して事務室30を
設け、該事務室30の上にガス充填部3Aを、その上に
充填装置32Aを配置したことであり、ガス容器の搬送
等の作業は、前記実施例に準じて行うことができるの
で、前記実施例と同一要素のものには同一符号を付し
て、その詳細な説明は省略する。
【0024】ガス充填工場においては、法規制により、
空容器保管場所、充填容器保管場所及びガス充填部の上
方は、軽い材料からなる屋根にしなければならず、ま
た、ガス容器の搬入・搬出を考慮すると、ガス容器入出
庫部は、トラック等の出入りが容易なように、どうして
も地上面に建設することになり、平屋建てにせざるを得
なかった。また、人が常時いる事務室等は、異常時にお
けるガス容器の爆発による爆風よけの障壁を介して隣接
させている。このように、従来のガス充填工場では、平
屋のガス充填用建屋とは別個に事務室用の建屋等を建設
しなければならず、ガス充填工場として広い土地を必要
とし、経済的に問題があった。
【0025】上記問題に対し、本実施例では、ガス充填
部3Aの下方に事務室30を配置したから、万一ガス充
填部3Aで爆発があっても、爆風は上方及び水平方向に
向き、下方の事務室30は影響を受けないので安全であ
り、また、パレット収納ラック1で爆発があっても前記
図示しない障壁によって守られるから安全である。
【0026】このように、パレット収納ラック1が多段
であることを利用してガス充填部3Aを高い位置に設
け、該ガス充填部3Aの下方に事務室30を設けること
により、土地の利用効率を高めることができる。なお、
上記ガス充填部3Aの下部に設けられる施設は特に限定
されるものではなく、事務室30の他、倉庫,駐車場
等、ガス充填工場に必要な施設を設けることができる。
また、ガス充填部3Aを2階部分ではなく、3階以上の
床面に設けることも可能である。
【0027】上記構成のガス充填工場によれば、軽い材
料からなる屋根を設けなければならないガス充填部3A
を,事務室や倉庫,駐車場等の上に設けることができ、
土地の有効利用が図れるとともに、ガス容器入出庫部2
a,2bは、従来と同様に1階部分に設けられているの
で、ガス容器Bの入出庫は,従来と同様に行うことがで
きる。
【0028】なお、以上の実施例では、入庫時の空容器
Bを一時的にパレット収納ラック1に保管したが、直ち
にガス充填部3,3Aに搬送して充填することもでき
る。充填容器についても同様で、一時的な保管をせずに
直ちに出庫することも可能である。
【0029】また、パレットPに載置する複数のガス容
器Bは、異種のガスを充填するガス容器の混載とするこ
ともできるが、一つのパレットPには同一種類のガス容
器Bを載置することが好ましい。
【0030】一般に、ガス容器Bは、特定のガス専用と
して繰り返し充填され使用されるので、パレット上の複
数のガス容器Bを同一種類とすることは、多種類,多本
数のガス容器を取り扱う工場においては、本来充填すべ
きガスを間違えて充填する充填ミスや、注文とは異なる
充填容器を出庫してしまう出庫ミスを防止する上で極め
て効果的である。
【0031】すなわち、充填ミスや出庫ミスは、作業員
がガス容器Bを選別する際の選別ミスに起因して発生す
るので、従来のガス充填工場では、空容器保管場所や充
填容器保管場所において、同一種類のガス容器を一つの
ブロックとして他種のガス容器とは1〜2m程度の間隔
をあけて分離し、選別ミスの発生を防止している。しか
し、このため、前記保管場所として広い保管スペースが
必要になり、経済的に問題があった。
【0032】このような不都合に対し、同一種類のガス
をパレット単位で扱うことによって、前記選別作業を省
いて充填ミスや出庫ミスを防止できるだけでなく、パレ
ットPを隣接して、または、多段に積載しておけるので
省スペースの点でも有利である。さらに、ガス容器Bが
複数の所有者の所有でなく、汎用に共通して扱える場合
には、ガスの種類をパレットPで管理することが可能に
なるので管理も容易になる。
【0033】なお、以上の実施例では、パレット保管部
として上下方向に多段のパレット収納ラック1を用いた
ので、土地の有効利用が図れ、全体でのコストダウンを
達成し得るが、パレット収納ラック1を用いずに、単に
パレットPだけで行っても良い。
【0034】また、両実施例では、パレット搬送手段と
してクレーン4とローラーコンベア5a,5b,5cを
用いたが、フォークリフト等の他の搬送手段を用いても
良く、さらには、特別の搬送装置を用いずに、パレット
Pの底部に車輪を設けることによって作業員がパレット
Pを押し引きして搬送するようにしても良い。
【0035】その他、細部の構成は、扱うガス容器Bの
本数等に応じて適宜最適に決定することができ、例えば
ガス充填部3の個数は任意であり上記実施例に限るもの
ではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガス充填
方法によれば、空容器の入庫から充填容器の出庫までの
一連の工程をすべて複数のガス容器をパレットに載置し
たまま行うので、作業員がガス容器1本1本を手作業で
搬送していた従来方法に比べ作業効率が高く、作業員の
負担も軽減できる。また、入庫時の空容器をパレット上
に載置する際に、パレットのデータは該パレット上の空
容器のデータを記録しておけば、その後の充填スケジュ
ールを自動化することもできる。また、本発明のガス充
填設備によれば、前記ガス充填方法を良好に実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すガス充填設備の概略
斜視図である。
【図2】 パレットの一実施例を示す平面図である。
【図3】 同じく正面図である。
【図4】 図1のガス充填設備におけるガス容器の流れ
を示す説明図である。
【図5】 本発明の他の実施例を示すガス充填設備の概
略斜視図である。
【図6】 図5のガス充填設備におけるガス容器の流れ
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…パレット収納ラック、2a,2b…ガス容器入出庫
部、3,3A…ガス充填部、4…クレーン、5a,5
b,5c…ローラーコンベア、11…パレット収納部、
21…パレット起伏装置、22…転回台、30…事務
室、31…パレット載置部、32…充填装置、B…ガス
容器、P…パレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤沼 清 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 國枝 一郎 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 (72)発明者 里谷 省僖 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 石 川島播磨重工業株式会社本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空容器に所望のガスを充填して出庫する
    ガス充填方法において、空容器の入庫,保管,空容器へ
    のガス充填,充填容器の保管,出庫等を、ガス容器をパ
    レットに載置した状態のまま行うことを特徴とするガス
    充填方法。
  2. 【請求項2】 前記パレット上に載置するガス容器を同
    一種類とすることを特徴とする請求項1記載のガス充填
    方法。
  3. 【請求項3】 複数のガス容器を載置するパレットと、
    パレットを収納保管するパレット保管部と、ガス容器を
    パレットに積み卸しするガス容器入出庫部と、パレット
    に載置されているガス容器にガスを充填するガス充填部
    と、前記各部にパレットを搬送する搬送装置とを備えた
    ことを特徴とするガス充填設備。
  4. 【請求項4】 前記パレット保管部が、上下方向に複数
    段のパレット収納部を備えたパレット収納ラックであ
    り、前記搬送装置がパレットを昇降させる手段を備えて
    いることを特徴とする請求項3記載のガス充填設備。
  5. 【請求項5】 前記ガス容器入出庫部を1階に、ガス充
    填部を2階以上に配置したことを特徴とする請求項4記
    載のガス充填設備。
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