JPH06210146A - 中空糸不均質膜及びその製法 - Google Patents

中空糸不均質膜及びその製法

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JPH06210146A
JPH06210146A JP665693A JP665693A JPH06210146A JP H06210146 A JPH06210146 A JP H06210146A JP 665693 A JP665693 A JP 665693A JP 665693 A JP665693 A JP 665693A JP H06210146 A JPH06210146 A JP H06210146A
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gas
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Masayoshi Takatake
正義 高武
Yasushi Tomita
康司 富田
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリ−4メチル−1−ペンテンを主成分とする
結晶性熱可塑性樹脂を中空糸状に溶融押出した後、延伸
することにより得られる中空糸膜において、中空糸膜が
外表面にのみ面積開孔率が3%以下で結晶化度が55%
以上の緻密層を有し、且つ膜内部に多孔質層を有するこ
とを特徴とする中空糸不均質膜及び結晶性熱可塑性樹脂
を引き取り張力0.8g〜6.0gの条件で溶融押出した
後、延伸することにより上記中空糸不均質膜を得る。 【効果】本発明の中空糸不均質膜は、気体透過特性及び
気体分離特性に優れ、膜の外表部に緻密層を安定して形
成しているため、膜の総合強度が高いので、気体−液体
接触膜、気体−気体分離膜として人工肺用隔膜、超純水
の脱酸素や、ボイラ−の環水の脱酸素等の溶存気体脱気
用隔膜に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融成形法により製造さ
れる結晶性熱可塑性樹脂、好ましくはポリ−4メチル−
1−ペンテンを主成分とする結晶性熱可塑性樹脂からな
る中空糸膜の外表部にのみに高結晶性の緻密な薄膜層を
有し、且つ膜内部に表面の緻密層を支持する多数の細孔
からなる多孔質層を持つ中空糸不均質膜及びその製造法
に関するものである。
【0002】本発明の中空糸不均質膜は気体−気体系の
分離膜(気体分離膜)として、酸素冨化空気の製造、窒
素冨化空気の製造、炭酸ガス/窒素の分離、メタン/炭
酸ガスの分離、水素/一酸化炭素の分離、排ガスからの
窒素酸化物や硫黄酸化物の分離除去などに利用され、ま
た気体−液体系の分離膜(気液接触用膜)として、人工
肺用膜、人工腎臓透析膜、またボイラ−用水、半導体製
造用超純水、発電用水等の水からの溶存酸素の除去、上
水の脱酸素による赤水対策、純水中の溶存酸素や溶存炭
酸ガスの除去、有機溶剤や酸アルカリ等脱気や脱泡、上
水からの塩素臭やかび臭の除去、水中に溶解あるいは分
散して存在する揮発性物質、たとえばクロロホルム、ト
リクロロエチレン、メタノ−ル、アセトン、トルエン、
塩化メチレン、ジクロロエタン、ジクロロメタンなどの
除去、水への酸素溶解装置、排煙や発酵メタンガスや石
油3次回収の排ガスからの炭酸ガス回収などの分野で利
用される。
【0003】
【従来の技術】従来気体分離膜や、気体は透過するもの
の液体は透過しない特性を持った気液接触膜として使用
される不均質膜は、高分子重合体の溶液を非溶剤中へ押
しだして製造する湿式法や、多孔質膜の表面に他の重合
体をコ−ティングする等の方法で製造されていた。
【0004】近年これらとは別の新しい製膜法として、
従来のポリエチレンやポリプロピレンといった高結晶性
熱可塑性高分子重合体を使用し、膜壁を貫く多数の連通
孔を持つMF膜やUF膜として応用されるいわゆる微多
孔均質膜の製造法として公知の溶融紡糸ー延伸法と基本
的には同じ原理で、従来の多孔質膜とはその構造をまっ
たく異にする不均質構造を持つ膜を製造しうる事が提案
された。
【0005】即ち特公平2-38250号公報には、熱
可塑性結晶性重合体を溶融温度Tm〜Tm+200℃で
吐出口下1〜30cmの範囲を1m/sec程度の横風
で冷却しつつドラフト50≦Df≦1500で溶融押し
出し製膜し、必要に応じてTg〜Tm-10℃で熱処理
し、Tg-50℃〜Tm-10℃なる温度(ただし、Tg
はガラス転移温度を表す)で延伸倍率1.1〜5.0に延
伸し、ついで延伸温度〜Tmの温度で熱固定することに
より、直径0.003μm以上の細孔が存在しない厚さ
0.01〜1μmの非多孔質層と直径0.01〜50μm
の細孔からなる多孔質層を有する気体分離、気体透過、
力学特性に優れた不均質膜を能率よく生産できることが
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、膜素材として
高結晶性熱可塑性高分子重合体を使用し、前記公知の溶
融法の中空糸タイプ不均質膜を、実際の産業分野に応用
しようとすると必ずしも満足のゆくものではなかった。
【0007】即ち従来の溶融法の高結晶性熱可塑性高分
子重合体の不均質膜は、緻密層の位置が安定に固定され
ておらず、一部では緻密層が中空糸の内側にできたり、
一部ではその膜断面中にできたり、また一部では中空糸
内−外両面にできたり、同じ中空糸中に多種の不均質構
造を有していた。さらにはその緻密層の緻密度や厚さも
安定しておらず、極端な場合、膜壁を完全に貫く大きな
孔が多数存在するいわゆる微多孔膜と同じ均質構造を取
っていたり、またこれとは逆に、全く多孔層の存在しな
い均質構造を有する箇所が認められ、特性むらの大きい
不均質膜であった。これらの欠点は、膜を工業的に応用
しようとした場合、きわめて不都合であった。
【0008】例えば、かかる中空糸不均質膜を空気分離
膜として応用する場合、膜を数km〜数10km使用し
モジュール化する事になるが、従来の中空糸不均質膜は
分離係数のばらつき(緻密層緻密度の変動)が大きく、
一部に存在する酸素/窒素の分離係数αが低い箇所によ
り、膜モジュール全体の性能が極度に低下する場合があ
るのである。
【0009】また、従来の中空糸不均質膜を、例えば気
(酸素)−液(血液)接触膜として、血液を中空糸の外
側に流す外部還流方式でいわゆる次世代型の人工肺用膜
に応用しようとした場合、気体交換能(血液中の二酸化
炭素を除去し、酸素を富化する)を大幅に高め、かつ長
期間の使用にも性能の低下が無く、また血液成分の漏れ
がないという点で必ずしも満足のゆくものではなかっ
た。即ち従来の中空糸不均質膜は、中空糸1本の中にお
いてすらその緻密層が膜外表面に安定して存在しておら
ず、膜外表面が多孔質となっている場合が頻度多く認め
られ、長期使用中に次第にその多孔質部に血液中の水分
が凝結し、従来のポリプロピレン(PP)の微多孔膜と
同様に大幅な気体交換性能の低下を引き起こしてしまう
現象、いわゆるウェットラング現象が発生した。さら
に、最悪の場合、血液血しょう成分の漏洩も発生してし
まう場合があった。
【0010】本発明は中空糸膜の外表部にのみ緻密層を
安定して形成しており、膜の総合強度が高く、かつ気体
−液体接触膜として産業上の各用途に最適な緻密層の厚
さ、緻密度を有し、さらには気体−気体分離膜として、
特に空気分離膜として高い酸素/窒素の分離能力を有す
る優れた中空糸不均質膜及び、かかる不均質膜を特性の
変動が無く工業化レベルで安定して生産し得る方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題につ
いて鋭意研究した結果、本発明を完成させるに至ったも
のである。
【0012】即ち本発明は、結晶性熱可塑性樹脂、好ま
しくはポリ4−メチル−1−ペンテンを主成分とする結
晶性熱可塑性樹脂(以下PMP系重合体という)を中空
糸状に溶融押出した後、延伸することにより得られる中
空糸膜において、中空糸膜が外表面にのみ、好ましくは
面積開孔率が3%以下の緻密層を有し、且つ膜内部に多
孔質層を有することを特徴とする中空糸不均質膜及び引
き取り張力0.8g〜6.0gの条件で溶融押出した後、
延伸することを特徴とする中空糸不均質膜の製法に関す
る。
【0013】本発明を以下さらに詳細に説明する。本発
明で云う結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリ4−メチル
−1−ペンテン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
オキシメチレン等が挙げられるが、この内ポリ4−メチ
ル−1−ペンテンが好ましい。
【0014】また本発明のPMP系重合体とは4−メチ
ル−1−ペンテンの単独重合体もしくは4−メチル−1
−ペンテンを85%以上含む共重合体または混合物であ
り、共重合されるモノマ−としては他のα−オレフィ
ン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−オクタデセン、1−テトラ
デセン等の炭素数2ないし20のα−オレフィン、その
他ビニル系モノマ−、ビニリデン系モノマ−、アクリル
系モノマ−、含ハロゲン系モノマ−、含シリコン系モノ
マ−等を挙げる事ができる。
【0015】また混合物としては、例えば有機ポリマ
−、オリゴマ−、可塑剤、無機フィラ−等を挙げる事が
できる。本発明の不均質膜は、中空糸膜断面が膜の厚み
方向に同一素材からなる実質的に互いに連通した多孔質
部分と緻密層部分からなる膜であって、且つ緻密層が中
空糸外表面にのみ安定的に存在しているものをいう。か
かる不均質構造は中空糸膜の外表面、内表面、膜壁の糸
方向の断面の高分解能走査電子顕微鏡観察像により容易
に確認できる。また、本発明の不均質膜の多孔質部が実
質的に互いに連通している事は、膜をエタノールに含浸
したときの重量増加により容易に確認できる。
【0016】本発明の不均質膜は緻密層が高結晶性であ
り、その結晶化度が好ましくは55%以上さらに好まし
くは60%以上のものである。緻密層が高結晶性である
ことは、ミクロト−ムにより慎重に不均質膜の表層部の
緻密層のみをそぎとり、その薄膜の電子線回折による高
結晶性の回折図形により確認できる。また、緻密層の結
晶化度はミクロトームでそぎとった表層部の緻密層の融
解熱を測定する事により式により容易に知ることがで
きる。
【0017】 但し Wc :PMP系樹脂からなる不均質膜の結晶
化度 ΔHf :PMP系樹脂からなる不均質膜の融解熱(cal
・g-1) ΔHfcry:PMP系樹脂100%結晶物の融解熱(14.8
cal・g-1) 膜を各種産業分野に応用する場合、その力学強度、耐薬
品性、耐熱性が優れていることが望まれる。これらの特
性は結晶化度の増加と共に向上するものであり、かかる
結晶化度は高いほど好ましい。特に物質分離活性層とな
る緻密層は結晶化度が高い程好ましい。
【0018】膜を透過する非凝集性気体の透過機構はそ
の孔径の大きさにより次に述べる3種が存在する(例え
ば、中川勤:高圧ガス,18(9),471,(198
1))。(1)膜に極限的に小さな孔しか存在しない場
合(ここで言う極限的に小さい孔とは膜を構成する高分
子鎖間に、ある確率で発生する自由体積と考えてよい:
通説ではこの孔径は0.001μm以下であると言われ
ている)、この場合気体の膜透過機構は[溶解・拡散流
れ]となる。気体の透過係数P[cm3.(STP)c
2/cm2.sec.cmHg]は重合体に固有の値と
なり、膜の実用上重要となる透過速度Q=P/L[cm
3(STP)/cm2.sec.cmHg]は膜厚Lが薄
いほど大きくなる。また膜を透過する気体の速度の比、
たとえばP O2/PN2=QO2/QN2(PO2:酸素透過係
数、PN2:窒素透過係数、QO2:酸素透過速度、QN2
窒素透過速度をそれぞれ示す)は膜厚によらず重合体に
特有の値を持つ。 (2)膜に大きくても気体の平均自由行程程度の孔しか
存在しない場合(気体が酸素、窒素の場合273K、1
atmで0.06μm程度である)気体の膜透過機構の律速
はクヌーセン流れとなる。
【0019】この場合、気体の透過は気体の分子量の平
方根に逆比例する。しかも数種の混合気体であってもそ
れぞれの分子が他の分子とは無関係に孔を通過する。従
って例えば酸素と窒素の混合気体を同時に膜を透過させ
た分離係数αは誤差の範囲内で必ず(MN2/MO2=28
/32)0.5=0.935となる。ただしMN2及びMO2
それぞれ窒素の分子量と酸素の分子量を示す。 (3)膜に連通した孔径の半径が気体の平均自由行程の
約5倍以上になると、気体の透過機構の律速はポアズイ
ユ流れとなる。この場合気体の透過量は気体の粘性に逆
比例する。このような条件のもとでは、混合気体を同時
に膜を透過させた場合、もはや混合気体は分離されな
い。しかし各々純気体を別に透過させた場合、その透過
量は気体の粘度の比に逆比例する。例えば気体としてお
のおの酸素と窒素の純ガスを使用した場合、25℃での
その透過量の比は誤差の範囲内で0.866となる。
【0020】膜の気体透過機構は、厳密にいえば上記3
種類の機構の混合である。本発明の不均質膜は、気体の
透過機構が粘性流律速となるような膜壁を貫く大きな連
通孔はまったく存在せず、好ましくは酸素や窒素に代表
される非凝集気体の標準状態で、クヌーセン流れ律速と
なる孔径以下の連通孔しか存在せず、最も好ましくは気
体の膜透過機構が溶解・拡散律速となり、もはや物理的
な連通孔が存在しないものである。
【0021】中空糸膜に膜壁を貫く連通孔の孔径は各純
気体の膜を透過する速度の比から判断できる。たとえ
ば、純気体として酸素と窒素とを採用した場合、中空糸
膜に膜壁を連通する粘性流れを引き起こす大きな連通孔
が多く存在すると、膜を透過する酸素透過速度と窒素透
過速度の比は誤差の範囲内で0.935以下となる。
【0022】たとえば近年家庭用浄水器に盛んに使用さ
れているポリエチレンやポリプロピレン等の多孔質中空
糸膜の場合、膜の種類に関係なく酸素と窒素の透過速度
の比(分離係数)は0.935以下を示す。
【0023】本発明の不均質膜は酸素と窒素の分離係数
が0.935以上、好ましくは1.0以上であり、さらに
好ましくは4.0以上である。本発明の不均質膜の連通
孔の開孔率は、好ましくは3%以下、より好ましくは0
%である。開孔率が3%以上になると応用可能な実用分
野が限られ甚だ好ましくない。例えば開孔率が3%以上
である不均質膜を空気分離膜として応用した場合、その
孔径がいかに小さくとも高い酸素と窒素の分離係数は望
めない。また人工肺用隔膜として応用した場合、ガス交
換能の経時低下が大きくなり長時間の使用が困難とな
る。
【0024】膜の開孔率を知ることは甚だ難しいが、次
の方法で求めることができる。1974年、ジャーナ
ル.オブ.アプライド.ポリマー・サイエンス(JOURNAL.O
F.APPLIED.POLYMER.SCIENCE VOL.18, PP.805-819 )第
18号、805ページ記載のヤスダ(YASUDA)他による
「ポアサイズ.オブ.ミクロポーラス.ポリマー.メンブレ
ンズ」(PORE.SIZE.OF.MICROPOROUS.POLYMER.MEMBRENE
S)の方法により膜壁を貫く連通孔の平均孔径を求め、
次にこの不均質膜を液体として透過するエタノールの透
過量を測定し、次の式で求めることができる。
【0025】 但し VEt-oH:膜のエタノール透過量[cm3/sec.cm2] L :膜厚[cm] η :エタノールの粘度 1.78×10-8[kgf.sec/cm2] ΔP :膜壁内-外の圧力差(エタノール透過の駆動力)[kgf
/cm2] r :連通孔の平均孔径(半径)[cm] εs :膜の面積開孔率 もちろん開孔率が0%の膜は液体としてエタノールを全
く透過しない。
【0026】本発明の不均質膜の緻密層の膜厚は特に制
限はないが、気体分離膜や気液接触隔膜に使用する場合
においても、物質の透過速度を大きくするため薄いほど
好ましい。
【0027】不均質膜の緻密層の平均厚さを正確に且つ
直接的に測定することは極めて困難であるが、膜を透過
する酸素と窒素の透過速度の測定値から式で近似でき
る。式は、膜にごく小数で、かつ最も精度が高く敏感で
ある気体の透過試験でのみ検知できる微小なピンホ−ル
(ここで言う微少なピンホールとはその大きさが高々、
膜を透過する気体の平均自由行程以下までの非常に小さ
なものを言う)がある場合にも適用できる。酸素と窒素
の透過速度の割合から微少なピンホ−ル透過による部分
を除去し、完全非多孔層の酸素透過速度から緻密層の厚
みを算出したものである。
【0028】 但し L :緻密層厚み [μm] PO2 :膜素材の酸素透過係数[cm3(STP).cm/cm2.se
c.cmHg] QO2 :膜の酸素透過速度 [cm3(STP)/cm2.sec.cm
Hg] α :膜の酸素/窒素の分離係数[−] α1 :膜素材の酸素/窒素の分離係数 α2=0.935:クヌ−セン流れの酸素/窒素分離係数。
【0029】PMP系重合体の場合には、延伸操作を行
う前の均質な構造を有する紡出糸の酸素/窒素の分離係
数α1=3.8と、酸素透過係数Po2=1.8×10-9[cm
3(STP).cm/cm2.sec.cmHg]を用いる。
【0030】本発明の不均質膜は各産業の応用分野にお
いてその要求性能に最適な特性(緻密層緻密度及び厚
さ)を有するものを提供できる。例えば気液接触用隔膜
として、水中の溶存気体の脱気用隔膜や水中への気体の
給気膜として使用する場合、不均質膜の気体透過能のみ
が重要であり、緻密層の緻密度よりむしろ、その膜厚を
いかに薄くし、気体透過能を高めるかが重要となる。も
ちろんその緻密度は液体の漏れを完全に阻止するもので
なければならない。ポリー4メチルー1ーペンテンは本
来疎水性の高い素材であり、大きくてもクヌーセン流れ
が律速となるぐらいのごく微小なピンホ−ルを許す程度
であれば液体の漏れは全く発生しない。本発明はかかる
用途に最適な緻密層緻密性を保持させたまま、膜厚約2
μm以下、さらに好ましくは0.1μm程度の超薄膜化
を達成した不均質膜を提供し得る。
【0031】一方、本発明の不均質膜を、空気分離膜と
して応用する場合、緻密層を薄膜化させ気体の透過速度
を高めるのと併せて、酸素/窒素の分離能力が膜を実用
化する上で重要となる。すなわち不均質膜の分離活性層
である緻密層の緻密度を限界まで高めることが重要とな
る。本発明によりかかる用途に最適な、気体の膜透過機
構が前記、溶解・拡散律速となる高い緻密層の緻密度を
保持させたまま、緻密層の厚さを2μm以下、さらに好
ましくは0.5μm程度まで薄膜化した不均質膜を提供
し得る。
【0032】中空糸膜壁を貫通する微孔の発生を押え、
且つ中空糸膜の外表層部のみの緻密薄膜化を進行させた
不均質膜を工業的に安定して生産することは容易なこと
ではない。
【0033】本発明者等は溶融法にてPMP系重合体か
らなる中空糸膜の外表面に安定的に緻密層を有する不均
質膜を製造する方法を鋭意検討の結果、驚くべきこと
に、紡出糸の引き取り張力を制御することによりはじめ
て工業的に生産可能なことを発見した。
【0034】ここで、紡出糸の引き取り張力とは、紡糸
ノズル面垂直下5mで中空糸1本にかかる張力(グラム
ス)をいう。紡出糸の引き取り張力は0.8g〜6.0g
の範囲が好ましく、さらに好ましくは、2.0g〜3.5
gである。
【0035】引き取り張力を小さくするにつれ、中空糸
膜の外表面に明確に緻密層が形成されてくるが、緻密層
が厚くなる傾向にある。張力が0.8g以下になるとも
はや実用可能な薄い緻密層は形成できなくなるばかりで
なく、不均質膜の多孔層の空孔率も極度に低くなる。そ
の結果分離分離すべき気体の透過抵抗が増加することに
なり、気体分離膜として実用上極めて好ましくない。
【0036】一方、張力を大きくするにつれ、緻密層は
薄くなるもののその緻密層に連通孔が多く発生し、また
その孔径も大きくなり緻密度が低下してゆく。また緻密
層の形成場所も変動する傾向にある。さらに張力が6.
0gを越えると緻密層を貫く連通孔が多数発生するばか
りでなく、紡出糸の延伸性が極度に低下し、延伸工程で
糸切れが多発し、もはや工業的に量産することが困難と
なる。
【0037】産業上の利用分野により、最適な不均質膜
特性は自ずと異なる。例えば空気からの酸素と窒素の分
離用隔膜に代表される気体ー気体の分離用には緻密層に
全く連通孔の無い不均質膜が最も適しており、この不均
質膜を製造する場合には本発明の範囲内で引き取り張力
を低めに調整すればよい。また水系の液体からの脱気体
用隔膜及び人工肺用に代表される液体への給気用隔膜に
おいては、緻密層の緻密度は液体が漏れない程度で十分
であり、むしろ緻密層の厚さを可能な限り薄くし気体の
透過抵抗を小さくすることが重要となる。この場合には
本発明の範囲内で紡出糸の引き取り張力を高めに調整す
ればよい。
【0038】紡出糸の引き取り張力は、紡糸温度、樹脂
押し出し速度、引き取り速度等のバランスをとることに
より容易に調整することができる。例えば引き取り張力
を大きめに調節するには、紡糸温度を低くする、樹脂の
押し出し速度を速くする、もしくは引き取り速度を速く
することにより容易に調節することができる。
【0039】さらに驚くべきことであるが、我々は溶融
押し出しされた中空ストランドの冷却条件が、目的とす
る不均質膜特性を変動することなく安定させ、かつ糸切
れなく工業的に安定して製造するために最も重要な要因
の一つであることを発見した。即ち冷却風速を厳密に制
御し、中空糸製造用ノズルより押し出された極めて弾性
率の低い溶融状態のストランドの振動を極力抑え、溶融
樹脂の冷却ポイントを固定することが工業的に特性の安
定した中空糸膜を製造するのに極めて重要である。
【0040】本発明の中空糸不均質膜の製造に最適な冷
却風速は中空糸のディメンジョン(内径、外径、肉厚)
や紡糸速度によって多少異なることは言うまでもない
が、ノズル直下で0.1m/sec〜0.9m/secの
風をあてることが好ましい。0.1m/sec以下およ
び1.0m/sec以上の風になると、その後の延伸操
作において中空糸糸方向に延伸むら(この糸むらは延伸
時に透明な箇所と不透明な箇所が発生することにより容
易に判別できる:均一なものは多孔質層の乱反射の為白
く不透明な糸になる)が発生する。極端な場合は場所に
より糸径が大幅に変動し、糸むらのみにとどまらず延伸
時に糸切れが多発する。
【0041】中空糸の外表部に均一に冷却風をあてる方
法に制限は無いが、ノズルから押し出されてきた溶融状
態の中空ストランドの冷却の均一性、冷却効果、振動抑
制の為に中空糸引き取り方向と向流であることが好まし
い。中空糸の外表面への冷却風の当て方に差異がある場
合、例えば横風により中空糸の片側のみから風をあてた
場合、中空糸円周方向に特性むらが存在する極めて好ま
しくない不均質膜となる。
【0042】冷却風の温度は室内雰囲気温度程度であれ
ば良く、特別な温度調節等は必要ない。本発明の不均質
膜を例えば空気分離膜として応用する場合、酸素透過速
度及び酸素/窒素の分離係数αを高めることが最も重要
となる。
【0043】本発明者らは、この点について鋭意検討の
結果、酸素の透過速度を実質的に低下させずに、酸素/
窒素の分離係数αを向上するには冷却固化した不均質膜
をさらに十分に熱処理することが好ましいことを発見し
た。即ち温度80℃〜210℃で熱処理することであ
る。加熱雰囲気には特に制限は無く、例えば、加熱空気
中や、熱水中、シリコンオイル等の適当な熱媒中で熱処
理することは何等制限する所は無い。また処理は、中空
糸不均質膜の自由長、定長、延伸状態のいずれでも良い
が、膜の気体透過速度の低下を抑えかつαを向上させる
為には定長下での熱処理が好ましい。最も好ましくは、
処理温度140℃〜170℃で、かつ中空糸不均質膜の
収縮力に拮抗した張力を加えながら定長状態で15分〜
90分間熱処理を行うことである。
【0044】
【実施例】
実施例1 融点(Tm)231℃のポリ4−メチル−1−ペンテン
系ポリマ−(商品名:TPX、三井石油化学製)を直径
7mm、スリット幅1.5mm、中空糸内部にガス強制
供給可能な構造を持つ2重円管ノズルを用い、紡糸温度
286℃で、ノズル直下に風速0.42m/秒で中空糸
巻き取り方向と向流に冷却風を流し、溶融樹脂吐出速度
93g/hrに設定し、引き取り速度を77m/min
に調整して、引き取り張力を1.6gに調整した。中空
糸内圧入窒素の流量を制御し、外径190μm、内径1
20μmの紡出糸を得た。この際ノズル下約15cmに
おいて実質的な冷却固化は終了していた。この紡出糸を
連続で、ロ−ラ−間で延伸倍率2倍の延伸を行いさらに
210℃の雰囲気中で0.8倍に弛緩しながら約1秒間
熱固定を行い中空糸不均質膜の製造を行った。約120
時間の連続生産を行い約900kmの中空糸不均質膜を
製造した。連続生産中糸切れは一度も発生しなかった。
電子顕微鏡(以下SEMという)写真により中空糸の外
表面に全くピンホールの存在しない緻密層を有し、膜壁
内部には孔直径0.01μm〜0.5μmの細孔が多数存
在する不均質構造を有する事が確認できた。
【0045】図1に得られた不均質中空糸膜の内表面の
SEM写真を、図2に中空糸の外表面付近の中空糸糸方
向の縦断面のSEM写真を、図3に中空糸膜の外表面の
SEM写真を示す。
【0046】得られた不均質膜はエタノールを液体とし
て全く透過せず、したがって膜の緻密層に連通孔が全く
存在しない事が確認できた。またエタノール含浸後の重
量増加量により多孔層はほとんど互いに連通している事
が確認出来た。
【0047】得られた不均質中空糸膜の外表面をミクロ
トームにより約0.08μmの厚さで緻密層をそぎとっ
た。DSCによる結晶化度の測定により、得られた不均
質膜の緻密層の結晶化度は64%であった。
【0048】得られた不均質膜からランダムに、ワンサ
ンプルあたり中空糸長さ5mで、サンプル数210個サ
ンプリングを行ったところ、中空糸外径の平均値は19
0μmでその変動係数は1.2%であり、肉厚の平均値
は35μmでその変動係数は3.7%であった。酸素透
過速度と窒素透過速度の比(分離係数:α)の平均値は
3.8であり、その変動係数は0.8%であった。酸素透
過速度の平均値は3.1×10-5[cm3/cm2.sec.cmHg]で
あり、その変動係数は6%であった。緻密層の厚さの平
均値は0.6μmであり変動係数は4%であった。
【0049】実施例2 実施例1と同じポリ4−メチル−1−ペンテン系ポリマ
−を直径5.0mm,スリット幅が1.0mm,中空糸内
部にガス強制供給可能な構造を持つ2重円管ノズルを用
い、紡糸温度278℃で、ノズル直下に風速0.25m
/秒で中空糸巻き取り方向と向流に冷却風を流し、溶融
樹脂吐出速度93g/hrに設定し、引き取り速度を5
9m/minに調整して、引き取り張力を3.8gに調
整した。中空糸内圧入窒素の流量を制御し、外径=29
0μm、内径=210μmの紡出糸を得た。この際ノズ
ル下約10cmにおいて実質的な冷却固化は終了してい
た。この紡出糸に実施例1と同じ延伸条件、熱固定条件
を施し中空糸不均質膜を得た。約150時間の連続生産
を行い約500kmの中空糸不均質膜を製造した。連続
生産中糸切れ及び糸むらの発生は無かった。緻密層の結
晶化度は66%であった。中空糸の開孔率は面積比率で
0.7%であり、連通孔の平均値(直径)は0.007μ
mであった。またエタノールを使用したバブルポイント
法による最大孔径の測定により、孔直径0.05μm以
上の連通孔は存在しない事が確認された。一方中空糸内
部及び断面には孔直径0.01〜0.8μmの多数の微細
孔の存在が認められた。この不均質膜を実施例1と同じ
サンプリングを行い特性の測定を行った。酸素透過速度
の平均値=6.7×10-4[cm3/cm2.sec.cmHg]、変動係
数=6.3%:酸素/窒素分離係数α=1.07、変動係
数=4.1%:緻密層厚さの平均値=0.17μm、変動
係数=9.5%であった。
【0050】比較例1 特公平2−38250号公報に開示された実施例1に従
い、MIが26のポリ−4−メチルペンテン−1を直径
5mm、スリット幅1mmのブリッジタイプのノズルを
用いて紡糸温度290℃、引き取り速度580m/分、
ドラフト420で紡糸を行い、この時、ノズル口下3〜
8cmの範囲を温度25℃、風速1m/秒の横風で冷却
をおこなった。この時の紡出糸引き取り張力は8.3g
であった。 得られた紡出糸は外径平均値58μm、肉
厚平均値11μmであったが糸径のばらつきが大きく外
径の変動係数が18%であり、肉厚の変動係数が22%
にも及ぶものであった。得られた紡出糸を190℃、定
長条件でそれぞれ1秒、5秒、30秒の熱処理を行った
後、それぞれ室温下でローラ間5cm、延伸速度50%
/秒で40%延伸し、さらに定長で190℃で3分間熱
固定を行った。この際、延伸速度を固定し、ライン速度
をいかに変更しても、熱処理時間如何にかかわらず糸切
れが多発し、すべて1時間以上の連続延伸は不可能であ
った。またかろうじて延伸された糸も、わずか数mの間
においてすら糸むらが存在し、糸に透明な部分と白く不
透明な部分が混在していた。延伸できた糸の白く不透明
な部分からサンプリングしてSEMによる膜観察を行っ
たところ、一部では中空糸膜の内外両面に多数の微孔が
形成されていた。図4は得られた中空糸の内表面のSE
M写真であり、図5は外表面のSEM写真である。内表
部、外表部ともに、多孔質部分と非多孔質部分の混在が
認められ、同一膜中に異なった構造を持つ部分が混在し
ている事が認められた。この膜の酸素透過速度は熱処理
時間にかかわらず、中空糸の一部(数十センチ)におい
ては3×10-5[cm3/cm2.sec.cmHg]、酸素/窒素分離係
数α=3.6、緻密層の厚さが0.7μmを示す場所の存
在が認められるものの、一部では酸素透過速度が14×
10-5,α=1.15,緻密層膜厚=0.6μmを示す部
分も存在した。実施例1と同様のサンプリングを行って
特性の変動を測定したところ熱処理時間によらず全て、
酸素の透過速度の変動係数は55%以上、酸素/窒素分
離係数αの変動係数62%以上、緻密層厚さの変動係数
64%以上であり非常に大きなものであった。得られた
中空糸膜の結晶化度は小さい箇所で51%、大きい箇所
で59%であった。
【0051】比較例2 紡糸温度を290℃、樹脂の吐出温度を57g/hrに
調整し、引き取り張力を0.6gに調整した以外は実施
例1と同様の方法で得られた不均質膜の酸素透過速度は
0.5×10-5[cm3/cm2・sec・cmHg]であり、αは3.
7であり、緻密層結晶化度は61%であった。また緻密
層の面積開孔率は実質的に0%あった。 実施例3 実施例1と同じ方法で得られた不均質膜を、さらに定長
下で、周囲温度160℃の空気雰囲気中で50分間の熱
処理を行った。得られた不均質膜の酸素透過速度は2.
5×10-5[cm3/cm2.sec.cmHg]、緻密層結晶化度は78
%、酸素/窒素分離係数α=4.5であった。また緻密
層の面積開孔率は実質的に0%であった。 実施例4 ポリ4−メチル−1−ペンテン系ポリマ−がPHILL
IPS 66 COMPANY製のHBN020である
以外は実施例1と同じ方法で得られた不均質膜の酸素透
過速度は2.1×10-5[cm3/cm2.sec.cmHg]、緻密層結
晶化度は72%、酸素/窒素分離係数α=4.3であっ
た。また緻密層の面積開孔率は実質的に0%であった。
【0052】実施例5 実施例4で得られた中空糸不均質膜を、さらに定長下
で、周囲温度180℃の空気雰囲気中で60分間の熱処
理を行った。得られた不均質膜の酸素透過速度は1.6
2×10ー5[cm3/cm2.sec.cmHg]、αは4.9であった。
また緻密層の面積開孔率は実質的に0%であった。
【0053】
【発明の効果】本発明により各種産業上の利用分野に最
適な特性を有するPMP系重合体不均質膜を工業レベル
で安定して製造する事を可能とした。
【0054】本発明の不均質膜は気体透過特性及び気体
分離特性、製膜性に優れ、中空糸の外表部に安定に緻密
層を形成するため、膜の総合強度が高いので、気体−液
体接触膜、気体−気体分離膜として有用である。
【0055】例えば人工肺用隔膜に応用した場合、長期
の使用においても高い酸素交換能を保持し、血液成分の
漏れも全く無く、開心術用のみならず次世代型人工肺で
ある呼吸補助肺用の隔膜として極めて有用である。これ
により、心不全患者や未熟児用の新規で画期的な生命維
持装置の開発を可能とした。
【0056】また本発明の不均質膜を溶存気体脱気用隔
膜として、例えば半導体の洗浄に欠かせない超純水の脱
酸素や、ボイラ−の環水の脱酸素、上水中のトリハロメ
タンに代表される発ガン性物質の除去等に応用した場
合、優れた脱気体性能を発揮する。
【0057】さらに、PMP系重合体不均質膜では従来
全く知られていなかった、酸素と窒素の分離係数の極め
て高い中空糸不均質膜の製造を可能とし、これは空気分
離用膜として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
図1〜5は不均質中空糸膜の構造を示す図面代用写真で
ある。
【図1】実施例1の不均質中空糸膜の内壁面の形状を示
す電子顕微鏡(SEM)写真
【図2】実施例1の不均質中空糸膜の外壁面の形状を示
すSEM写真
【図3】実施例1の不均質中空糸膜の膜壁断面の形状を
示すSEM写真
【図4】比較例1の中空糸膜の内表面のSEM写真
【図5】比較例1の中空糸膜の外表面のSEM写真

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性熱可塑性樹脂を中空糸状に溶融押出
    した後、延伸することにより得られる中空糸膜におい
    て、中空糸膜が外表面にのみ緻密層を有し、且つ膜内部
    に多孔質層を有することを特徴とする中空糸不均質膜。
  2. 【請求項2】結晶性熱可塑性樹脂が、ポリ−4メチル−
    1−ペンテンを主成分とすることを特徴とする請求項1
    記載の中空糸不均質膜。
  3. 【請求項3】緻密層の面積開孔率が3%以下であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の中空糸不均質膜。
  4. 【請求項4】緻密層の結晶化度が55%以上であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の中空糸
    不均質膜。
  5. 【請求項5】結晶性熱可塑性樹脂を、引き取り張力0.
    8g〜6.0gの条件で溶融押出した後、延伸すること
    を特徴とする中空糸不均質膜の製法。
  6. 【請求項6】溶融押出した後、吐出口直下で風速0.1
    〜0.9m/秒の風をあて冷却固化させることにより溶
    融押出製膜することを特徴とする請求項5記載の製法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の中空糸不均質膜を80〜2
    10℃の温度で熱処理することを特徴とする請求項5又
    は6記載の製法。
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