JPH0620727A - 圧着接続コネクタ - Google Patents

圧着接続コネクタ

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Publication number
JPH0620727A
JPH0620727A JP17407692A JP17407692A JPH0620727A JP H0620727 A JPH0620727 A JP H0620727A JP 17407692 A JP17407692 A JP 17407692A JP 17407692 A JP17407692 A JP 17407692A JP H0620727 A JPH0620727 A JP H0620727A
Authority
JP
Japan
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sleeve
aluminum
heat
connector
connection connector
Prior art date
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Pending
Application number
JP17407692A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruyuki Takayama
輝之 高山
Akira Okasato
晃 岡里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0620727A publication Critical patent/JPH0620727A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性に優れたアルミニウム合金からなるス
リーブを使用して、そのクリープ変形を防止することが
でき、接続部の温度上昇を低減することができる圧着接
続コネクタを提供する。 【構成】 スリーブ1,4は0.01乃至0.2 重量%のジル
コニウム(Zr)を含有し、残部がアルミニウム(A
l)及び不可避的不純物からなる耐熱アルミニウム合金
で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力用機器等に使用さ
れるアルミニウム電線を相互に接続する圧着接続コネク
タに関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電線の接続方法としては従
来からスリーブを使用する圧着接続法が実施されてい
る。即ち、送電線の接続においては、純アルミニウムか
らなるスリーブ内に、その両端部からアルミニウム送電
線の端部を夫々挿入する。その後、油圧等の手段によ
り、このスリーブを押しつぶして送電線にかしめ、スリ
ーブを介して両アルミニウム電線を圧着接続する。
【0003】即ち、先ず、アルミニウム電線の端部の表
面を紙やすり等を使用して研磨し、接触性を阻害する酸
化皮膜を除去した後、このアルミニウム送電線の端部を
耐食性及び圧縮加工性が優れた純アルミニウム製のスリ
ーブの両端部に挿入する。その後、スリーブの上下に所
定の形状を有するダイスを配置し、スリーブを間に挟ん
で油圧によりダイスを相互に押圧し、スリーブを圧縮加
工する。このダイスによるスリーブの圧縮加工を繰り返
し実施することにより、スリーブを6角柱の形状に成形
すると共に、アルミニウム送電線とスリーブとを機械的
及び物理的に一体化させることにより、接続部を形成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
送電容量の増大に伴い、アルミニウム送電線の負荷が増
大してくるにつれて、従来の純アルミニウムからなるス
リーブでは種々の不都合が生じるようになってきた。即
ち、アルミニウム送電線に対する負荷の増大によりアル
ミニウム送電線自体の温度が上昇する。その結果、純ア
ルミニウム製スリーブが圧縮変形した接続部の温度も上
昇し、この接続部でスリーブのクリープ変形が生じる。
そうすると、スリーブによるアルミニウム送電線の把持
力が低下し、スリーブとアルミニウム送電線との境界に
酸化皮膜が形成される。この酸化皮膜によりスリーブと
アルミニウム送電線との境界での接触抵抗が増大し、こ
れにより発熱量も増大する。このように、発熱、圧縮ス
リーブのクリープ変形、酸化皮膜の形成、発熱というよ
うに、これらの減少が繰り返し生じ、接続部の発熱が著
しく増大する。これにより、極端な場合には、アルミニ
ウム送電線の融点以上に温度が上昇し、アルミニウム送
電線の溶融が生じるという虞がある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、耐熱性に優れたアルミニウム合金からなる
スリーブを使用して、クリープ変形を防止することがで
き、接続部の温度上昇を抑制してアルミニウム電線を確
実に接続することができる圧着接続コネクタを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧着接続コ
ネクタは、アルミニウム電線を圧着して接続する圧着接
続コネクタにおいて、その少なくともアルミニウム電線
と接触する部分が、0.01乃至0.2 重量%のジルコニウム
を含有し、残部がアルミニウム及び不可避的不純物から
なる耐熱アルミニウム合金により成形されていることを
特徴とする。
【0007】なお、本明細書にてアルミニウム電線と
は、純アルミニウムの他に、アルミニウム合金で作られ
た電線も含むことは勿論である。
【0008】
【作用】本発明は、アルミニウム電線と接触する部分を
耐熱アルミニウム合金で成形することにより、昇温した
ときのクリープ変形を抑制し、これにより酸化皮膜の形
成を防止して、接続部での接触抵抗に起因する昇温を防
止する。
【0009】本発明に係る圧着接続コネクタを構成する
耐熱アルミニウム合金は、Zr(ジルコニウム)を0.01
乃至0.2重量%含有する。Zrはアルミニウム合金の耐
熱性を著しく向上させる作用を有する。しかも、Zrを
添加したアルミニウム合金は、圧縮加工性が良好であ
り、かしめ作業において十分な変形能を有する。また、
この合金は耐食性が純アルミニウムと同程度と優れてい
る。
【0010】Zr含有量が0.01重量%未満の場合は、耐
熱性が不十分である。また、Zrを0.2 重量%を超えて
添加しても、その含有量の増加に見合う耐熱性の向上効
果の増大が得られず、逆に製造コストが上昇するという
欠点が生じる。このため、Zr含有量は0.01乃至0.2 重
量%とする。なお、このような微量のZrの添加では、
アルミニウム合金の導電率の低下は実質的に問題となら
ない。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。
【0012】図1(a)及び(b)は本発明の実施例に
係る圧着接続コネクタの使用方法を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、直径が3mm の硬アルミニウム
電線2,3の端部を、内径が3.5mm 、外径が5.5mm 、長
さが20mmの円筒形をなすアルミニウム合金製スリーブ1
内にその中央まで挿入する。このスリーブ1は、下記表
1に示す所定量のZrを含有するアルミニウム合金で成
形されている。なお、硬アルミニウム電線とは、伸線加
工したままのアルミニウム電線をいう。
【0013】その後、アルミニウムスリーブ1の一方の
端部から硬アルミニウム電線2をアルミニウムスリーブ
1の長さ方向の中央付近まで挿入し、他方の端部から硬
アルミニウム電線3をアルミニウムスリーブ1の長さ方
向の中央付近まで挿入する。次に、ダイス及び油圧工具
を使用してアルミニウムスリーブ1の高さが4.0mm とな
るようにアルミニウムスリーブ1を圧縮する。この圧縮
工程にて使用する圧縮治具の幅(スリーブの長手方向の
長さ)は例えば5mmである。この圧縮幅で1工程を成形
し、治具をスリ−ブ長手方向に順次ずらせていくことに
より、その全長にわたりスリーブを成形する。これによ
り、図1(b)に示すように、硬アルミニウム電線2,
3を圧着接続した外形断面が六角形のスリーブ4が得ら
れ、圧着接続コネクタが完成する。
【0014】次に、本発明の実施例に係る圧着接続コネ
クタについて、その特性を試験した結果について、本願
特許請求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0015】先ず、前述の工程により本発明の実施例に
係る圧着接続コネクタと共に、比較例の圧着接続コネク
タを製造し、これらの圧着接続コネクタを試験材とし
た。
【0016】この試験材にヒートサイクル処理を施し
た。ヒートサイクルにおいては200 ℃の温度で50分間保
持した後、水中で10分間冷却する工程を1 サイクルとし
た。そして、ヒートサイクル処理では圧着接続コネクタ
に上述の工程を合計100 サイクル繰り返した。
【0017】更に、この試験材について、硬さ、導電率
及び電気抵抗を測定した。なお、硬さはスリーブ4の圧
縮部において測定した。また、電気抵抗は、試験材のヒ
ートサイクル処理前の電気抵抗値と、ヒートサイクル処
理後の電気抵抗値とを比較して、電気抵抗値の増加が 5
%以上ある場合を×、電気抵抗値の増加が 5%未満の場
合を○で示した。更に、経済性が悪化する場合を×、経
済性が悪化しない場合を○で示した。更にまた、耐食性
が良好のものを○、耐食性が悪いものを×で示した。こ
れらの試験結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】この表1から明らかなように、実施例1乃
至4は硬度が28乃至30Hvであって、導電率も57%IACS 以
上と優れていると共に、経済性及び耐食性に優れ、電気
抵抗値の増加も少なかった。また、実施例1乃至4は圧
縮加工性は良好で、圧縮作業でも充分な変形能を有して
いた。なお、この実施例の圧縮部の硬度はいずれも非圧
縮部の硬度(18乃至20Hv)より高くなっていた。一
方、Zrを含有しない比較例1は硬度が十分でない。即
ち、ヒートサイクルの熱履歴により圧縮部が軟化して、
圧縮部の硬度が非圧縮部の硬度と同等の値まで低下し
た。また、この比較例1は圧縮部が軟化すると共に応力
緩和され、圧縮部の把持力が低下する。このため、比較
例1はヒートサイクル処理を実施後、電気抵抗値が著し
く増加した。更に、Zrを過剰に含有する比較例2は導
電率が低いと共に、経済性が悪いものであった。
【0020】このように、本発明の実施例に係る圧着接
続コネクタは、耐熱性に優れたアルミニウム合金からな
るスリーブを使用して、スリーブの軟化温度を増加さ
せ、スリーブを圧縮したときの把持力を維持することが
できる。これにより、スリーブのクリープ変形を低減
し、酸化皮膜の形成を防止して、硬アルミニウム電線と
スリーブとの接触抵抗の増加を防止することができ、接
続部の温度上昇を低減することができる。
【0021】なお、本実施例においては直線状のスリー
ブを使用したが、特にこの形状に限定されるものではな
く、圧縮して使用する他の形状のコネクタ類を使用して
も同様の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アルミニウム電線との接触部が0.01乃至0.2 重量%のZ
rを含有する耐熱性に優れたアルミニウム合金で成形さ
れているので、圧着接続コネクタのクリープ変形が抑制
され、コネクタによるアルミニウム電線の把持力の低減
を防止することができる。これにより、酸化皮膜の形成
を防止して、硬アルミニウム電線とコネクタとの接触抵
抗の増加を防止することができ、接続部の温度上昇を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の実施例に係る圧着
接続コネクタの使用方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1;アルミニウムスリーブ 2,3;硬アルミニウム電線 4;スリーブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム電線を圧着して接続する圧
    着接続コネクタにおいて、その少なくともアルミニウム
    電線と接触する部分が、0.01乃至0.2 重量%のジルコニ
    ウムを含有し、残部がアルミニウム及び不可避的不純物
    からなる耐熱アルミニウム合金により成形されているこ
    とを特徴とする圧着接続コネクタ。
JP17407692A 1992-07-01 1992-07-01 圧着接続コネクタ Pending JPH0620727A (ja)

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JP17407692A JPH0620727A (ja) 1992-07-01 1992-07-01 圧着接続コネクタ

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10166313A (ja) * 1996-12-11 1998-06-23 Yoshimaro Kurashina 木材もしくは類似材料への注入方法及び装置
JP2014180165A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Viscas Corp 電力ケーブルの接続方法および電力ケーブル接続部
JP2016502245A (ja) * 2012-11-30 2016-01-21 エレクトリック パワー リサーチ インスチテュート インコーポレイテッド 表面ドーピングによる電気的接触導電率の改善

Cited By (4)

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JP2018120869A (ja) * 2012-11-30 2018-08-02 エレクトリック パワー リサーチ インスチテュート インコーポレイテッド 表面ドーピングによる電気的接触導電率の改善
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