JPH06204367A - 剣山形ヒートシンクの適用構造 - Google Patents

剣山形ヒートシンクの適用構造

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JPH06204367A
JPH06204367A JP21445692A JP21445692A JPH06204367A JP H06204367 A JPH06204367 A JP H06204367A JP 21445692 A JP21445692 A JP 21445692A JP 21445692 A JP21445692 A JP 21445692A JP H06204367 A JPH06204367 A JP H06204367A
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heat
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sword
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度剣山形ヒートシンクの圧力損失を引き
下げ、騒音増加要因を減少せしめると共に放熱性能を向
上せしめる。 【構成】 剣山形状ピン群の根元から所定の高さまでを
除くピン群の外周面を覆い、且つピン群の先端高さより
所定の高さまで延長されてある薄肉筒状の対流制御管を
挿着して構成した。またセパレータ平板との組み合わせ
により対流の流れを制御する構造とした。 【効果】 対流制御管の挿着範囲、その先端部の配設位
置、対流流路の構成、対流の種類、等の組み合わせによ
り各種の効果が得られた。何れの場合もピン群に対する
対流流入部の面積が拡大され、ピン群内対流の一部また
は総てがピン群に対し平行流に変換され圧力損失が大幅
に低減された。複数配列の場合のヒートシンク相互間の
熱的干渉もなくなった。何れの場合も放熱性能が大幅に
向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートシンクによる発熱
体冷却の為のヒートシンクの適用構造に関するもので、
特に発熱体冷却の為の剣山形ヒートシンクの新規な適用
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来構造のプレートフイン群形ヒートシ
ンクはフィン群の整流作用により冷却対流の流れは一定
の方向のみに流れ、乱流の発生が少なく、冷却効率が低
かった。その改善のためルーバ形を初めとして各種のヒ
ートシンクが提案され実用化された。然し近来の半導体
技術の進歩によるIC、LSI等の小型化、高密度化、
に対応する小型ヒートシンクには決定的な改善構造が実
用化に至らず未だに図5の斜視図に示すごとき小型化さ
れたプレートフイン群形ヒートシンクが使用されている
例が多い。図において11はプレートフィン群、2は受
熱平板、2−1は受熱平板の受熱面、2−2は受熱平板
の放熱面であり、3は発熱素子、また4の矢印は冷却対
流を示し4−1は冷却の為の低温対流であり、4−2は
冷却完了後の高温対流である。
【0003】現在のIC、LSI等の冷却用ヒートシン
クの改善は、受熱面と放熱面を有する受熱平板の放熱面
に放熱ピン群が剣山形状に形成されてなる剣山形ヒート
シンクの改善実用化が主流となりつつある。その改善
は、ピンの熱伝達係数を大きくするためのピンの細径化
及び高密度化、乱流発生を容易にする為のピンの断面形
状の改善、製造の困難さを克服する為の製造方法の改善
等が主な目標となっている。図6は高密度剣山形ヒート
シンクの一例の斜視図を示す。図に於て図5と異なる点
は12のみであって、12は高密度に形成された剣山形
状ピン群である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題は以下に述べる3点の問題点であって本発明はそ
れらを解決するものである。剣山形ヒートシンクは改善
されつつあるにも拘わらず、改善の目標が熱輸送性能の
向上を第一としていた為、問題点は少しも改善されずむ
しろ悪化しつつあるのが実情である。即ちピンの細径化
及び高密度化により受熱平板に平行な強制対流の圧力損
失が増加し、風量、風速を保持する為には冷却ファンを
強力なものにする必要があり、それに伴って騒音が増加
する点が問題であった。この対策として剣山形ヒートシ
ンクの垂直上方から受熱平板に垂直な強制対流を吹きつ
ける手段も採られているが、受熱平板に衝突の後の対流
の流れ方向は結局受熱平板に平行な流れとなり、この場
合の圧力損失が大きいので冷却ファンを強力なものにす
る必要があり、騒音の問題は解消されなかった。これら
の点が解決すべき第一の問題点になっていた。
【0005】又第二の問題点としてピンの細径化の推進
及び高密度化の推進はピン群の製作を加速度的に困難な
ものとし、製作費用を高謄せしめ実用を困難ならしめつ
つある。又ピンの細径化及び高密度化は加工技術の点か
らピンに必要な高さを与えることを困難ならしめ、必要
な放熱面積を維持することをも困難ならしめ、目標とす
る冷却性能を発揮することを困難ならしめる恐れをも発
生せしめていた。
【0006】更に第3の問題点は最も重要な問題点であ
って、剣山形ヒートシンクのみの問題点ではなく従来の
ヒートシンクのすべてに共通する問題点であり従来は全
く解決は不可能とされてきた困難な問題点である。それ
は発熱体が大きかったり、発熱素子の複数個が冷却流体
の対流の流れに沿って直列に配置されてある場合に発生
する。その状態を図7の(イ)及び(ロ)に示す。
【0007】(イ)は長大な発熱体3に従来型のプレー
トフィン形ヒートシンクを適用して放熱せしめる場合を
示してある。このの場合はプレートフィン群も長大とな
り、対流4は長いフィン間隙を通過する間に熱交換が進
行し、進行につれて大きく温度上昇せしめられる。図に
於て4−1はプレートフィン内に導入される低温対流を
示し、4−2はプレートフィンから排出される高温対流
を示す。温度上昇に伴って対流は次第に熱交換能力を失
い、従ってプレートフィンは下流側に至るに従い放熱効
率が低下しその存在意義を失うに至る。即ちプレートフ
ィン形ヒートシンクの長大化は放熱手段として有効な手
段とは言えないものであった。
【0008】(ロ)は3−1、3−2、3−3に示すが
如く発熱素子の複数個が冷却流体の対流の流れに沿って
直列に配置されてある場合を示し、従ってそれらの個々
に配設されるヒートシンクも流れに沿って直列に配置さ
れることになる。図に於ては剣山形ヒートシンクが直列
に配置された例を示してあり、低温対流4−1は上流側
剣山形状ピン群12−1に導入された後順次下流側剣山
形状ピン群12−2及び12−3に導入される。夫々の
ピン群を通過した対流は夫々に熱交換されて温度上昇し
て対流4−2、4−3となり、下流側ピン群内に導入さ
れ、最終的には高温対流4−4になって排出される。こ
の場合も対流4−2の温度上昇により剣山形状ピン群1
2−2の放熱効率は著しく低下し、その影響で対流4−
3の温度は対流4−2の温度より更に大幅に上昇するの
で剣山形状ピン群12−3の放熱効率は剣山形状ピン群
12−2の放熱効率より更に著しく悪化する。従って剣
山形ヒートシンク群全体としての放熱能力は大幅に減殺
されるに至る。即ち対流の同一流れ内に於けるヒートシ
ンク群の直列配置は放熱手段として好ましくない手段と
云える。
【0009】
【課題を解決する為の手段】解決すべき問題点のなかの
第2の問題点は先に本発明者が提案し実用化している出
願中の特許、特願平3−264238号(ワイヤヒート
シンクとその製造方法)及び特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)、を適
用すれば解決することができる。特に特願平4−135
507号の適用はピン群の高さを十分に高くすることが
出来る。後述する課題を解決する為の手段はピン群の高
さを高くすることによりその効果が大きくなる。
【0010】図1は問題点を解決する為の手段の基本的
な構造を示す斜視図である。2は受熱平板、3は発熱素
子で受熱平板2の受熱面2−1と接着されてある。12
は剣山形状ピン群で受熱平板2の放熱面2−2に直立し
て且つ高密度ににろう接または溶接により接着されて一
体化され、剣山形状に形成されてある。1は対流制御管
であって、剣山形状ピン群12の外周面に沿って、放熱
面2−2から所定の高さに至る迄の部分を除き、この所
定の高さから剣山形状ピン群12の高さに至る迄か、ま
たは剣山形状ピン群12の高さを越える所定の高さに至
る迄、薄肉筒状体として挿着されてあり、この対流制御
管1の内壁面は剣山形状ピン群12の外周のピン群に接
着されるか若しくは近接して配置されてある。
【0011】
【作用】図1に例示の如き剣山形ヒートシンクの適用構
造には基本的な作用として剣山形状ピン群12の内部を
通過する冷却対流4の流れの一部または総てをピン群に
直交する流れからピン群に平行する流れに変える作用が
あり、この流れの変化はヒートシンク応用の放熱方式に
各種の変革と改善をもたらす。 各種の流れの変化とそ
の応用の各種放熱方式及びそれらの効果については以下
の各種実施例により詳述する。
【0012】
【実施例】第1実施例 第1実施例に於ける剣山型ヒートシンクは図1に例示の
適用構造のものがそのまま発熱素子3が搭載されてある
基板表面に平行な対流の中に於て発熱素子3の上に配設
される。このような適用構造の場合には、剣山形状ピン
群12の内部を通過する冷却対流の流れは基板表面に平
行な流れ即ちピン群に直交する流れと基板表面に垂直な
流れ即ちピン群に平行な流れとに分流される。この作用
は対流制御管1の上縁を通過する低温対流4−1の作用
により対流制御管1の上縁部分の気圧が降下し、吸引力
を発生し、これによりピン群内部に上昇対流を発生せし
めることにより発揮される。この作用はピン群12の内
部における冷却対流の圧力損失を低下せしめヒートシン
クの放熱能力を向上せしめる効果がある。従って性能向
上の為のファン強力化の必要性を緩和せしめることが出
来る。
【0013】この作用は特に特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)に於て
特に大きな効果が発揮される。これはl字形状ピン群に
於てはピンに直交する対流よりピンに平行する対流の方
が熱交換効率が高く圧力損失も小さい特性を有すること
による。又この効果はピン群の高さが高いほど良好な効
果を発揮する。これはピンに平行する流れの部分が長く
なることによる。
【0014】第2実施例 図2は第2実施例を示す説明図であって、一部を断面と
した側面図である。本実施例に於ては発熱素子3が冷却
対流4の流れに沿って直列に配置されてある場合の剣山
形ヒートシンクの適用構造例である。図において冷却対
流の流路は受熱平板に平行なセパレータ平板6により上
下2層に分離されてあり、下側層は熱交換未了の低温対
流の流路9になっており、上側層は熱交換完了後の高温
対流の流路8になっており、剣山形ヒートシンクの受熱
平板側は下側層の低温対流の流路9の中に配置されてあ
り、対流制御管1−1、1−2、1−3、及び1−4の
上側端末はセパレータ平板6を貫通して上側層の高温対
流の流路8の中に開口せしめられてある。
【0015】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造に於ては、総てのヒートシンクの剣山形状ピ
ン群12−1、12−2、12−3、及び12−4に導
入される対流は総て熱交換未了の低温対流4−1とな
り、熱交換完了後の高温対流4−2は総て高温対流流路
8の中を流れて排出され、下流側のヒートシンク内に流
入することは全くない。従って従来のヒートシンク群の
配設構造に於ける大きな問題点となっていた、上流側の
ヒートシンクから排出された高温対流が下流側のヒート
シンク群の中に流入することにより、下流側のヒートシ
ンク群の放熱性能が大幅に低下する点は完全に解決され
ることになる。このようであるから図2に例示の本発明
の第2実施例は従来に比べて放熱性能が大幅に向上す
る。又本実施例の場合ヒートシンク群内を流れる冷却対
流は総てピンに平行な流れになるから圧力損失が小さく
なる効果がある。更にl字形状ピン群を有する剣山形ヒ
ートシンクを適用することにより放熱性能は更に向上さ
せることが出来る。またl字形状ピン群は高さを高くす
ることが自由であるからそれ以上に放熱性能を改善せし
めることも可能である。これらは放熱性能を改善せしめ
る為にファンを強力化する必要性を減少せしめ、騒音を
緩和せしめる効果もある。
【0016】第3実施例 図3(イ)(ロ)は本発明の第3実施例を示す一部断面
の側面図である。図は何れも自然対流方式の剣山形ヒー
トシンクであるから、剣山形状ピン群12の高さは充分
に高く形成されてあり、(イ)は剣山形状ピン群12が
垂直に保持されてある適用例であり、(ロ)は剣山形状
ピン群12が水平に保持されてある適用例である。何れ
の例とも対流制御管1は煙突効果が充分に発揮される高
さまで延長されてあり、何れも対流制御管1の延長部分
は垂直に保持されてある。対流制御管1は剣山形状ピン
群12の高さの少なくも先端の1/2を覆っており、こ
の部分が上昇気流の発生を助ける。(イ)においては発
熱素子3が搭載される基板5と機器の筐体壁7との間は
大きな距離が隔てられてあり、対流制御管1はその間に
おいて延長されて、その上端は筐体壁7を貫通して機器
外に開口せしめられてある。(ロ)に於ては基板5と機
器の筐体壁7との間の距離は剣山形状ピン群12の高さ
程度になっており、対流制御管1は筐体壁7を貫通した
後垂直上方に屈曲せしめられ、充分な煙突効果が発揮さ
れる高さまで延長されてある。このように構成された剣
山形ヒートシンクの適用構造に於ては、剣山形状ピン群
12の底部付近から吸入され、ピン群に平行に流れる低
温対流4−1は対流制御管1の煙突効果と剣山形状ピン
群12自身の煙突効果により増速されて剣山形状ピン群
12及び対流制御管1の延長部分の中を通過し、対流制
御管1の延長部分の端末から高温対流4−2として排出
される。実験によればこの冷却対流の増速により剣山形
ヒートシンクの自然対流による放熱性能は20%〜30
%改善される。
【0017】第4実施例 図4は第4実施例を示す説明図であって一部断面の側面
図である。本実施例に適用される剣山形ヒートシンクは
自然対流方式ヒートシンクであるか、または剣山形ピン
群内の対流がピン群の底部から吹き込まれる方式の強制
対流方式ヒートシンクであるかの何れかであって、図4
においては複数個の剣山形ヒートシンクが配設されてあ
る。2−1、2−2、2−3は夫々それらのヒートシン
クの受熱平板、12−1、12−2、12−3は夫々剣
山形状ピン群であり、夫々のピン群には夫々対流制御管
1−1、1−2、1−3が挿着されてある。各対流制御
管1の先端部は剣山形ヒートシンクが配設されてある機
器の筺体壁7を貫通して機器の外部に開口せしめられて
ある。これらの対流制御管1は煙突効果を発揮せしめる
ための高さの延長のごとき手段は特に施されていない。
【0018】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造の場合、自然対流方式であっても機器筐体内
に高温対流の流路を設ける必要がないから機器筺体を小
型化出来る利点がある。更に大きな利点は、配設される
剣山形ヒートシンクの数が如何に多数であっても、熱交
換完了後の高温対流によるヒートシンク間相互の熱的干
渉がなく、総てのヒートシンクにそれらの機能を100
%発揮させることが出来る点である。従来の自然体流方
式のごとく、ピン群を水平に保持して配設する場合は、
多数のヒートシンクの中には上下関係に配設されること
が避けられず、上側のヒートシンクは下側のヒートシン
クから排出される高温対流の影響により性能が大幅に低
下するものであった。
【0019】このような剣山形ヒートシンクの適用構造
は必ずしも自然対流方式に限定されるものでなく、強制
対流方式の場合にも同様な効果を発揮する。本実施例の
適用構造において最も有効な強制対流方式の実施手段と
しては、筐体の任意の部分に対流吸い込み手段又は対流
吹き込み手段を設け、筐体の内圧を上昇せしめることが
最も適切である。その場合には図4に例示の如く、低温
対流4−1が発生し、内圧の上昇の程度に応じた流速で
剣山形状ピン群12の中を、ピン群に平行に流れ、ピン
群の熱量を吸収しながら高温対流4−2となって筐体外
に排出される。この実施例は剣山形ヒートシンクの放熱
能力が筐体の内圧の上昇の程度を加減することにより容
易に制御することが出来ることも大きな特徴である。ま
たこの実施例における剣山形状ピン群12の中の対流は
ピン群に平行である上に、低温対流4−1の流入部の面
積は円筒外周面積であり、充分に面積が広いのでピン群
内に対流が流入する際の圧力損失が少なく、筺体の内圧
を上昇せしめる為の手段は特に強力にする必要がなく、
従って騒音が発生する問題もない。
【0020】
【発明の効果】本発明の効果については夫々の実施例に
於て詳述した如く、極めて単純な構造の付加部品である
対流制御管を装着したのみにに過ぎないにも拘らず、剣
山形ヒートシンク内の対流の流れはピン群に平行な流れ
に変換され、圧力損失は大幅に低下し、ヒートシンクの
放熱特性を向上せしめるのみならず、騒音を小さくす
る、機器の小型化を可能にする、複数のヒートシンク間
の相互の熱的干渉を防いでそれらの総合的な放熱特性を
向上せしめる、自然対流放熱器の新規な構造を提供す
る、等多くの効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構造及び第一実施例を示す斜視図
である。
【図2】本発明の第2実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図3】本発明の第3実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図4】本発明の第4実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図5】プレートフィン群形ヒートシンクの斜視図であ
る。
【図6】剣山形ヒートシンクの斜視図である。
【図7】従来形の放熱状態説明図である。
【符号の説明】
1 対流制御管 2 受熱平板 3 発熱素子 4 対流 5 素子搭載基板 6 セパレータ平板 7 筺体壁 8 高温対流流路 9 低温対流流路 11 プレートフィン群 12 剣山形状ピン群
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 剣山形ヒートシンクの適用構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートシンクによる発熱
体冷却の為のヒートシンクの適用構造に関するもので、
特に発熱体冷却の為の剣山形ヒートシンクの新規な適用
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来構造のプレートフイン群形ヒートシ
ンクはフィン群の整流作用により冷却対流の流れは一定
の方向のみに流れ、乱流の発生が少なく、冷却効率が低
かった。その改善のためルーバ形を初めとして各種のヒ
ートシンクが提案され実用化された。然し近来の半導体
技術の進歩によるIC、LSI等の小型化、高密度化、
に対応する小型ヒートシンクには決定的な改善構造が実
用化に至らず未だに図5の斜視図に示すごとき小型化さ
れたプレートフイン群形ヒートシンクが使用されている
例が多い。図において11はプレートフィン群、2は受
熱平板、2−1は受熱平板の受熱面、2−2は受熱平板
の放熱面であり、3は発熱素子、また4の矢印は冷却対
流を示し4−1は冷却の為の低温対流であり、4−2は
冷却完了後の高温対流である。
【0003】現在のIC、LSI等の冷却用ヒートシン
クの改善は、受熱面と放熱面を有する受熱平板の放熱面
に放熱ピン群が剣山形状に形成されてなる剣山形ヒート
シンクの改善実用化が主流となりつつある。その改善
は、ピンの熱伝達係数を大きくするためのピンの細径化
及び高密度化、乱流発生を容易にする為のピンの断面形
状の改善、製造の困難さを克服する為の製造方法の改善
等が主な目標となっている。図6は高密度剣山形ヒート
シンクの一例の斜視図を示す。図に於て図5と異なる点
は12のみであって、12は高密度に形成された剣山形
状ピン群である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題は以下に述べる3点の問題点であって本発明はそ
れらを解決するものである。剣山形ヒートシンクは改善
されつつあるにも拘わらず、改善の目標が熱輸送性能の
向上を第一としていた為、問題点は少しも改善されずむ
しろ悪化しつつあるのが実情である。即ちピンの細径化
及び高密度化により受熱平板に平行な強制対流の圧力損
失が増加し、風量、風速を保持する為には冷却ファンを
強力なものにする必要があり、それに伴って騒音が増加
する点が問題であった。この対策として剣山形ヒートシ
ンクの垂直上方から受熱平板に垂直な強制対流を吹きつ
ける手段も採られているが、受熱平板に衝突の後の対流
の流れ方向は結局受熱平板に平行な流れとなり、この場
合の圧力損失が大きいので冷却ファンを強力なものにす
る必要があり、騒音の問題は解消されなかった。これら
の点が解決すべき第一の問題点になっていた。
【0005】又第二の問題点としてピンの細径化の推進
及び高密度化の推進はピン群の製作を加速度的に困難な
ものとし、製作費用を高騰せしめ実用を困難ならしめつ
つある。又ピンの細径化及び高密度化は加工技術の点か
らピンに必要な高さを与えることを困難ならしめ、必要
な放熱面積を維持することをも困難ならしめ、目標とす
る冷却性能を発揮することを困難ならしめる恐れをも発
生せしめていた。
【0006】更に第3の問題点は最も重要な問題点であ
って、剣山形ヒートシンクのみの問題点ではなく従来の
ヒートシンクのすべてに共通する問題点であり従来は全
く解決は不可能とされてきた困難な問題点である。それ
は発熱体が大きかったり、発熱素子の複数個が冷却流体
の対流の流れに沿って直列に配置されてある場合に発生
する。その状態を図7の(イ)及び(ロ)に示す。
【0007】(イ)は長大な発熱体3に従来型のプレー
トフィン形ヒートシンクを適用して放熱せしめる場合を
示してある。この場合はプレートフィン群も長大とな
り、対流4は長いフィン間隙を通過する間に熱交換が進
行し、進行につれて大きく温度上昇せしめられる。図に
於て4−1はプレートフィン内に導入される低温対流を
示し、4−2はプレートフィンから排出される高温対流
を示す。温度上昇に伴って対流は次第に熱交換能力を失
い、従ってプレートフィンは下流側に至るに従い放熱効
率が低下しその存在意義を失うに至る。即ちプレートフ
ィン形ヒートシンクの長大化は放熱手段として有効な手
段とは言えないものであった。
【0008】(ロ)は3−1、3−2、3−3に示すが
如く発熱素子の複数個が冷却流体の対流の流れに沿って
直列に配置されてある場合を示し、従ってそれらの個々
に配設されるヒートシンクも流れに沿って直列に配置さ
れることになる。図に於ては剣山形ヒートシンクが直列
に配置された例を示してあり、低温対流4−1は上流側
剣山形状ピン群12−1に導入された後順次下流側剣山
形状ピン群12−2及び12−3に導入される。夫々の
ピン群を通過した対流は夫々に熱交換されて温度上昇し
て対流4−2、4−3となり、下流側ピン群内に導入さ
れ、最終的には高温対流4−4になって排出される。こ
の場合も対流4−2の温度上昇により剣山形状ピン群1
2−2の放熱効率は著しく低下し、その影響で対流4−
3の温度は対流4−2の温度より更に大幅に上昇するの
で剣山形状ピン群12−3の放熱効率は剣山形状ピン群
12−2の放熱効率より更に著しく悪化する。従って剣
山形ヒートシンク群全体としての放熱能力は大幅に減殺
されるに至る。即ち対流の同一流れ内に於けるヒートシ
ンク群の直列配置は放熱手段として好ましくない手段と
云える。
【0009】
【課題を解決する為の手段】解決すべき問題点のなかの
第2の問題点は先に本発明者が提案し実用化している出
願中の特許、特願平3−264238号(ワイヤヒート
シンクとその製造方法)及び特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)、を適
用すれば解決することができる。特に特願平4−135
507号の適用はピン群の高さを十分に高くすることが
出来る。後述する課題を解決する為の手段はピン群の高
さを高くすることによりその効果が大きくなる。
【0010】図1は問題点を解決する為の手段の基本的
な構造を示す斜視図である。2は受熱平板、3は発熱素
子で受熱平板2の受熱面2−1と接着されてある。12
は剣山形状ピン群で受熱平板2の放熱面2−2に直立し
て且つ高密度ににろう接または溶接により接着されて一
体化され、剣山形状に形成されてある。1は対流制御管
であって、剣山形状ピン群12の外周面に沿って、放熱
面2−2から所定の高さに至る迄の部分を除き、この所
定の高さから剣山形状ピン群12の高さに至る迄か、ま
たは剣山形状ピン群12の高さを越える所定の高さに至
る迄、薄肉筒状体として挿着されてあり、この対流制御
管1の内壁面は剣山形状ピン群12の外周のピン群に接
着されるか若しくは近接して配置されてある。
【0011】
【作用】図1に例示の如き剣山形ヒートシンクの適用構
造には基本的な作用として剣山形状ピン群12の内部を
通過する冷却対流4の流れの一部または総てをピン群に
直交する流れからピン群に平行する流れに変える作用が
あり、この流れの変化はヒートシンク応用の放熱方式に
各種の変革と改善をもたらす。 各種の流れの変化とそ
の応用の各種放熱方式及びそれらの効果については以下
の各種実施例により詳述する。
【0012】
【実施例】第1実施例 第1実施例に於ける剣山型ヒートシンクは図1に例示の
適用構造のものがそのまま発熱素子3が搭載されてある
基板表面に平行な対流の中に於て発熱素子3の上に配設
される。このような適用構造の場合には、剣山形状ピン
群12の内部を通過する冷却対流の流れは基板表面に平
行な流れ即ちピン群に直交する流れと基板表面に垂直な
流れ即ちピン群に平行な流れとに分流される。この作用
は対流制御管1の上縁を通過する低温対流4−1の作用
により対流制御管1の上縁部分の気圧が降下し、吸引力
を発生し、これによりピン群内部に上昇対流を発生せし
めることにより発揮される。この作用はピン群12の内
部における冷却対流の圧力損失を低下せしめヒートシン
クの放熱能力を向上せしめる効果がある。従って性能向
上の為のファン強力化の必要性を緩和せしめることが出
来る。
【0013】この作用は特に特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)に於て
特に大きな効果が発揮される。これはl字形状ピン群に
於てはピンに直交する対流よりピンに平行する対流の方
が熱交換効率が高く圧力損失も小さい特性を有すること
による。又この効果はピン群の高さが高いほど良好な効
果を発揮する。これはピンに平行する流れの部分が長く
なることによる。
【0014】受熱平板2の面積40mm×40mm、剣
山形状ピン群12の高さ40mm、対流制御管1の高さ
15mmでその10mmが剣山形状ピン群12の先端に
挿着されて構成されたl字形状ピン群を有する剣山型ヒ
ートシンクを、風速3m/sの受熱平板2に平行な対流
のなかに配設して実施した所、熱入力40wの場合の熱
抵抗値は0.67℃/wであった。また対流制御管1を
挿着しない場合同様にして測定した測定値は0.75℃
/wであった。即ち本実施例の適用によって熱抵抗値は
0.08℃/w 改善されたことになる。
【0015】第2実施例 図2は第2実施例を示す説明図であって、一部を断面と
した側面図である。本実施例に於ては発熱素子3が冷却
対流4の流れに沿って直列に配置されてある場合の剣山
形ヒートシンクの適用構造例である。図において冷却対
流の流路は受熱平板に平行なセパレータ平板6により上
下2層に分離されてあり、下側層は熱交換未了の低温対
流の流路9になっており、上側層は熱交換完了後の高温
対流の流路8になっており、剣山形ヒートシンクの受熱
平板側は下側層の低温対流の流路9の中に配置されてあ
り、対流制御管1−1、1−2、1−3、及び1−4の
上側端末はセパレータ平板6を貫通して上側層の高温対
流の流路8の中に開口せしめられてある。
【0016】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造に於ては、総てのヒートシンクの剣山形状ピ
ン群12−1、12−2、12−3、及び12−4に導
入される対流は総て熱交換未了の低温対流4−1とな
り、熱交換完了後の高温対流4−2は総て高温対流流路
8の中を流れて排出され、下流側のヒートシンク内に流
入することは全くない。従って従来のヒートシンク群の
配設構造に於ける大きな問題点となっていた、上流側の
ヒートシンクから排出された高温対流が下流側のヒート
シンク群の中に流入することにより、下流側のヒートシ
ンク群の放熱性能が大幅に低下する点は完全に解決され
ることになる。このようであるから図2に例示の本発明
の第2実施例は従来に比べて放熱性能が大幅に向上す
る。
【0017】又本実施例の場合各ヒートシンク内を流れ
る冷却対流は総てピンに平行な流れになるから剣山形状
ピン群12内に於ける圧力損失が小さくなる効果があ
る。このことは同一の冷却ファンを使用した場合、静圧
の低下により冷却対流の流速、流量が増加し、各ヒート
シンクの放熱性能が向上する。またファンを小型化せし
め、これにより騒音を緩和せしめる効果もある。
【0018】更に本実施例にl字形状ピン群を有する剣
山形ヒートシンクを適用すれば、ピン群に平行な対流に
於て特に性能が良好なその特性により、放熱性能は更に
向上させることが出来る。
【0019】更にまたl字形状ピン群は高さを高くする
ことが自由であるからそれにより放熱性能を極めて大幅
に改善せしめることも可能である。その場合の性能の改
善の割合は、対流制御管1の高さの選択によって自在に
制御することができる。対流制御管1の高さが低い場合
はピン群12に於ける低温対流4−1の流入部分の表面
積が十分に大きくなる。この表面積が仮にこの剣山形ヒ
ートシンクの高温対流4−2の排出口即ち対流制御管1
の上端の開口面積の3倍であったとすれば、流入部分で
の風速が2m/sの低温対流4−1は風速6m/sの高
温対流4−2として、増速されて排出される。このよう
な冷却対流の増速は剣山形ヒートシンクの放熱性能を凡
そ2倍前後に能力増加せしめる。この様で有るから本実
施例に於ては各剣山形ヒートシンクの放熱能力は、対流
制御管1の高さの選択によって自在に制御することがで
きる。
【0020】第3実施例 図3(イ)(ロ)は本発明の第3実施例を示す一部断面
の側面図である。図は何れも自然対流方式の剣山形ヒー
トシンクであるから、剣山形状ピン群12の高さは充分
に高く形成されてあり、(イ)は剣山形状ピン群12が
垂直に保持されてある適用例であり、(ロ)は剣山形状
ピン群12が水平に保持されてある適用例である。何れ
の例とも対流制御管1は煙突効果が充分に発揮される高
さまで延長されてあり、何れも対流制御管1の延長部分
は垂直に保持されてある。対流制御管1は剣山形状ピン
群12の高さの少なくも先端の1/2を覆っており、こ
の部分が上昇気流の発生を助ける。(イ)においては発
熱素子3が搭載される基板5と機器の筐体壁7との間は
大きな距離が隔てられてあり、対流制御管1はその間に
おいて延長されて、その上端は筐体壁7を貫通して機器
外に開口せしめられてある。(ロ)に於ては基板5と機
器の筐体壁7との間の距離は剣山形状ピン群12の高さ
程度になっており、対流制御管1は筺体壁7を貫通した
後垂直上方に屈曲せしめられ、充分な煙突効果が発揮さ
れる高さまで延長されてある。このように構成された剣
山形ヒートシンクの適用構造に於ては、剣山形状ピン群
12の底部付近から吸入され、ピン群に平行に流れる低
温対流4−1は対流制御管1の煙突効果と剣山形状ピン
群12自身の煙突効果により増速されて剣山形状ピン群
12及び対流制御管1の延長部分の中を通過し、対流制
御管1の延長部分の端末から高温対流4−2として排出
される。実験によればこの冷却対流の増速により剣山形
ヒートシンクの自然対流による放熱性能は20%〜30
%改善される。
【0021】第4実施例 図4は第4実施例を示す説明図であって一部断面の側面
図である。本実施例に適用される剣山形ヒートシンクは
自然対流方式ヒートシンクであるか、または剣山形ピン
群内の対流がピン群の底部から吹き込まれる方式の強制
対流方式ヒートシンクであるかの何れかであって、図4
においては複数個の剣山形ヒートシンクが配設されてあ
る。2−1、2−2、2−3は夫々それらのヒートシン
クの受熱平板、12−1、12−2、12−3は夫々剣
山形状ピン群であり、夫々のピン群には夫々対流制御管
1−1、1−2、1−3が挿着されてある。各対流制御
管1の先端部は剣山形ヒートシンクが配設されてある機
器の筺体壁7を貫通して機器の外部に開口せしめられて
ある。これらの対流制御管1は煙突効果を発揮せしめる
ための高さの延長のごとき手段は特に施されていない。
【0022】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造の場合、自然対流方式であっても機器筺体内
に高温対流の流路を設ける必要がないから機器筐体を小
型化出来る利点がある。更に大きな利点は、配設される
剣山形ヒートシンクの数が如何に多数であっても、熱交
換完了後の高温対流によるヒートシンク間相互の熱的干
渉がなく、総てのヒートシンクにそれらの機能を100
%発揮させることが出来る点である。従来の自然体流方
式のごとく、ピン群を水平に保持して配設する場合は、
多数のヒートシンクの中には上下関係に配設されること
が避けられず、上側のヒートシンクは下側のヒートシン
クから排出される高温対流の影響により性能が大幅に低
下するものであった。
【0023】このような剣山形ヒートシンクの適用構造
は必ずしも自然対流方式に限定されるものでなく、強制
対流方式の場合にも同様な効果を発揮する。本実施例の
適用構造において最も有効な強制対流方式の実施手段と
しては、筐体の任意の部分に対流吸い込み手段又は対流
吹き込み手段を設け、筐体の内圧を上昇せしめることが
最も適切である。その場合には図4に例示の如く、低温
対流4−1が発生し、内圧の上昇の程度に応じた流速で
剣山形状ピン群12の中を、ピン群に平行に流れ、ピン
群の熱量を吸収しながら高温対流4−2となって筺体外
に排出される。
【0024】この実施例に於ける強制対流方式の場合に
は剣山形ヒートシンクの放熱能力が筐体の内圧の上昇の
程度を加減することにより容易に制御することが出来る
ことは優れた特徴である。またこの実施例における剣山
形状ピン群12の中の対流はピン群に平行である上に、
低温対流4−1の流入部の面積は円筒外周面積であり、
充分に面積が広いので、ピン群内に低温対流4−1を流
入せしめる場合の圧力損失が少なく、僅かな静圧で流入
せしめることが可能で有る。このことは各剣山形ヒート
シンクの放熱性能を向上せしめる利点が有るだけでな
く、また放熱性能を大幅に上昇せしめる場合の、筺体の
内圧を上昇せしめる為の手段は特に強力にする必要がな
く、従って騒音の増加も少なくて済む利点が有る。
【0025】この実施例に於ても第2実施例の場合とま
ったく同様に、剣山形ヒートシンクとしてl字形状ピン
群を有する剣山形ヒートシンクを適用すれば、ピン群1
2の高さを十分に高くすることが容易になる。ピン群1
2の高さが十分高い場合は、対流制御管1の高さのおよ
び挿着位置の選択によってピン群12に於ける低温対流
4−1の流入部分の表面積を調節することが出来る。こ
の表面積と、対流制御管1の上端の開口面積との比率を
選択することにより、ピン群12に流入する低温対流4
−1が増速されて対流制御管1の上端の開口端から、高
温対流4−2として排出される流速の増速率を任意に選
択することが可能で有る。これは各剣山形ヒートシンク
の大幅な性能改善を意味する。
【0026】第5実施例及び第6実施例 図2及び図4はそのままで夫々第5実施例及び第6実施
例の剣山形ヒートシンクの適用構造を示す説明図となっ
ている。図2に例示の第2実施例及び図4に例示の第4
実施例に於いては対流制御管1は剣山形ヒートシンクの
剣山形状ピン群12の所定の位置の外周に接着又は近接
して挿着されてある。これに対し第5実施例及び第6実
施例に於ては、対流制御管1は夫々図2に於けるセパレ
ータ平板6の貫通孔、及び図4に於ける筺体壁7の貫通
孔に挿着されて所定の手段にて固定されてあり、剣山形
ヒートシンクはその先端から所定の深さに至るまでこの
対流制御管1の中に挿入配設されて適用される。
【0027】このように適用される第5実施例及び第6
実施例に於ける剣山形ヒートシンクは夫々第2実施例及
び第4実施例に於ける剣山形ヒートシンクと全く同等に
作用する。即ち剣山形状ピン群の中を通過する低温対流
4−1の大部分はピン群に平行な流れになり、圧力損失
が大幅に低下し熱交換効率は大幅に向上する。特に剣山
形ヒートシンクがl字形状ピン群からなる剣山形ヒート
シンクである場合は、ピン群に平行な対流により特に高
性能を発揮するその特性により、第2、第4、及び第
5、第6の各実施例による性能の向上は極めて著しい。
【0028】第7実施例及び第8実施例 第7実施例及び第8実施例に於ては夫々図2に例示の第
2実施例、及び図4に例示の第4実施例、から何れも対
流制御管1が削除省略されて適用される。これらの場合
は夫々図2に於けるセパレータ平板6に形成された貫通
孔の内壁面、及び図4に置ける筐体壁に形成された貫通
孔の内壁面、が省略された対流制御管1の代替として適
用されほぼ同等に作用する。この場合はセパレータ平板
6及び筐体壁7が十分に厚肉である場合は、内壁面は管
体の内壁面と同等に作用する。それらが薄肉である場合
は図5の(イ)(ロ)に例示の如きバーリング13が形
成されてあることが望ましい。この場合はバーリング1
3は対流制御管1に近い作用を発揮することが出来る。
【0029】セパレータ平板6及び筐体壁7が薄肉のま
までバーリングが形成されていない場合は対流制御管1
の如き整流機能が無いので、対流のピン群に平行な流れ
が減少するので作用効果の一部が失われ剣山形ヒートシ
ンクの性能向上が不完全になる。
【0030】
【発明の効果】本発明の効果については夫々の実施例に
於て詳述した如く、極めて単純な構造の付加部品である
対流制御管を装着したのみにに過ぎないにも拘らず、剣
山形ヒートシンク内の対流の流れはピン群に平行な流れ
に変換され、圧力損失は大幅に低下し、ヒートシンクの
放熱特性を向上せしめるのみならず、騒音を小さくす
る、機器の小型化を可能にする、複数のヒートシンク間
の相互の熱的干渉を防いでそれらの総合的な放熱特性を
向上せしめる、自然対流放熱器の新規な構造を提供す
る、等多くの効果を発揮する。また対流制御管はその高
さおよび剣山形状ピン群に対する挿着位置の選択によっ
て剣山形ヒートシンクの性能をほぼ任意に調節すること
が出来る。これも大きな効果のひとつである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構造及び第一実施例を示す斜視図
である。
【図2】本発明の第2実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図3】本発明の第3実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図4】本発明の第4実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図5】本発明の第7実施例及び第8実施例に共通の説
明図であって一部断面の側面図である。
【図6】プレートフィン群形ヒートシンクの斜視図であ
る。
【図7】剣山形ヒートシンクの斜視図である。
【図8】従来形の放熱状態説明図である。
【符号の説明】 1 対流制御管 2 受熱平板 3 発熱素子 4 対流 5 素子搭載基板 6 セパレータ平板 7 筺体壁 8 高温対流流路 9 低温対流流路 11 プレートフィン群 12 剣山形状ピン群 13バーリング
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図6】
【図5】
【図7】
【図8】
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 剣山形ヒートシンクの適用構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートシンクによる発熱
体冷却の為のヒートシンクの適用構造に関するもので、
特に発熱体冷却の為の剣山形ヒートシンクの新規な適用
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来構造のプレートフイン群形ヒートシ
ンクはフィン群の整流作用により冷却対流の流れは一定
の方向のみに流れ、乱流の発生が少なく、冷却効率が低
かった。その改善のためルーバ形を初めとして各種のヒ
ートシンクが提案され実用化された。然し近来の半導体
技術の進歩によるIC、LSI等の小型化、高密度化、
に対応する小型ヒートシンクには決定的な改善構造が実
用化に至らず未だに図8の斜視図に示すごとき小型化さ
れたプレートフイン群形ヒートシンクが使用されている
例が多い。図において11はプレートフィン群、2は受
熱平板、2−1は受熱平板の受熱面、2−2は受熱平板
の放熱面であり、3は発熱素子、また4の矢印は冷却対
流を示し4−1は冷却の為の低温対流であり、4−2は
冷却完了後の高温対流である。
【0003】現在のIC、LSI等の冷却用ヒートシン
クの改善は、受熱面と放熱面を有する受熱平板の放熱面
に放熱ピン群が剣山形状に形成されてなる剣山形ヒート
シンクの改善実用化が主流となりつつある。その改善
は、ピンの熱伝達係数を大きくするためのピンの細径化
及び高密度化、乱流発生を容易にする為のピンの断面形
状の改善、製造の困難さを克服する為の製造方法の改善
等が主な目標となっている。図9は高密度剣山形ヒート
シンクの一例の斜視図を示す。図に於て図8と異なる点
は12のみであって、12は高密度に形成された剣山形
状ピン群である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題は以下に述べる3点の問題点であって本発明はそ
れらを解決するものである。剣山形ヒートシンクは改善
されつつあるにも拘わらず、改善の目標が熱輸送性能の
向上を第一としていた為、問題点は少しも改善されずむ
しろ悪化しつつあるのが実情である。即ちピンの細径化
及び高密度化により受熱平板に平行な強制対流の圧力損
失が増加し、風量、風速を保持する為には冷却ファンを
強力なものにする必要があり、それに伴って騒音が増加
する点が問題であった。この対策として剣山形ヒートシ
ンクの垂直上方から受熱平板に垂直な強制対流を吹きつ
ける手段も採られているが、受熱平板に衝突の後の対流
の流れ方向は結局受熱平板に平行な流れとなり、この場
合の圧力損失が大きいので冷却ファンを強力なものにす
る必要があり、騒音の問題は解消されなかった。これら
の点が解決すべき第一の問題点になっていた。
【0005】又第二の問題点としてピンの細径化の推進
及び高密度化の推進はピン群の製作を加速度的に困難な
ものとし、製作費用を高騰せしめ実用を困難ならしめつ
つある。又ピンの細径化及び高密度化は加工技術の点か
らピンに必要な高さを与えることを困難ならしめ、必要
な放熱面積を維持することをも困難ならしめ、目標とす
る冷却性能を発揮することを困難ならしめる恐れをも発
生せしめていた。
【0006】更に第3の問題点は最も重要な問題点であ
って、剣山形ヒートシンクのみの問題点ではなく従来の
ヒートシンクのすべてに共通する問題点であり従来は全
く解決は不可能とされてきた困難な問題点である。それ
は発熱体が大きかったり、発熱素子の複数個が冷却流体
の対流の流れに沿って直列に配置されてある場合に発生
する。その状態を図10及び図11に示す。
【0007】図10は長大な発熱体3に従来型のプレー
トフィン形ヒートシンクを適用して放熱せしめる場合を
示してある。この場合はプレートフィン群も長大とな
り、対流4は長いフィン間隙を通過する間に熱交換が進
行し、進行につれて大きく温度上昇せしめられる。図に
於て4−1はプレートフィン内に導入される低温対流を
示し、4−2はプレートフィンから排出される高温対流
を示す。温度上昇に伴って対流は次第に熱交換能力を失
い、従ってプレートフィンは下流側に至るに従い放熱効
率が低下しその存在意義を失うに至る。即ちプレートフ
ィン形ヒートシンクの長大化は放熱手段として有効な手
段とは言えないものであった。
【0008】図11は3−1、3−2、3−3に示すが
如く発熱素子の複数個が冷却流体の対流の流れに沿って
直列に配置されてある場合を示し、従ってそれらの個々
に配設されるヒートシンクも流れに沿って直列に配置さ
れることになる。図に於ては剣山形ヒートシンクが直列
に配置された例を示してあり、低温対流4−1は上流側
剣山形状ピン群12−1に導入された後順次下流側剣山
形状ピン群12−2及び12−3に導入される。夫々の
ピン群を通過した対流は夫々に熱交換されて温度上昇し
て対流4−2、4−3となり、下流側ピン群内に導入さ
れ、最終的には高温対流4−4になって排出される。こ
の場合も対流4−2の温度上昇により剣山形状ピン群1
2−2の放熱効率は著しく低下し、その影響で対流4−
3の温度は対流4−2の温度より更に大幅に上昇するの
で剣山形状ピン群12−3の放熱効率は剣山形状ピン群
12−2の放熱効率より更に著しく悪化する。従って剣
山形ヒートシンク群全体としての放熱能力は大幅に減殺
されるに至る。即ち対流の同一流れ内に於けるヒートシ
ンク群の直列配置は放熱手段として好ましくない手段と
云える。
【0009】
【課題を解決する為の手段】解決すべき問題点のなかの
第2の問題点は先に本発明者が提案し実用化している出
願中の特許、特願平3−264238号(ワイヤヒート
シンクとその製造方法)及び特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)、を適
用すれば解決することができる。特に特願平4−135
507号の適用はピン群の高さを十分に高くすることが
出来る。後述する課題を解決する為の手段はピン群の高
さを高くすることによりその効果が大きくなる。
【0010】図1は問題点を解決する為の手段の基本的
な構造を示す斜視図である。2は受熱平板、3は発熱素
子で受熱平板2の受熱面2−1と接着されてある。12
は剣山形状ピン群で受熱平板2の放熱面2−2に直立し
て且つ高密度ににろう接または溶接により接着されて一
体化され、剣山形状に形成されてある。1は対流制御管
であって、剣山形状ピン群12の外周面に沿って、放熱
面2−2から所定の高さに至る迄の部分を除き、この所
定の高さから剣山形状ピン群12の高さに至る迄か、ま
たは剣山形状ピン群12の高さを越える所定の高さに至
る迄、薄肉筒状体として挿着されてあり、この対流制御
管1の内壁面は剣山形状ピン群12の外周のピン群に接
着されるか若しくは近接して配置されてある。
【0011】
【作用】図1に例示の如き剣山形ヒートシンクの適用構
造には基本的な作用として剣山形状ピン群12の内部を
通過する冷却対流4の流れの一部または総てをピン群に
直交する流れからピン群に平行する流れに変える作用が
あり、この流れの変化はヒートシンク応用の放熱方式に
各種の変革と改善をもたらす。 各種の流れの変化とそ
の応用の各種放熱方式及びそれらの効果については以下
の各種実施例により詳述する。
【0012】
【実施例】第1実施例 第1実施例に於ける剣山型ヒートシンクは図1に例示の
適用構造のものがそのまま発熱素子3が搭載されてある
基板表面に平行な対流の中に於て発熱素子3の上に配設
される。このような適用構造の場合には、剣山形状ピン
群12の内部を通過する冷却対流の流れは基板表面に平
行な流れ即ちピン群に直交する流れと基板表面に垂直な
流れ即ちピン群に平行な流れとに分流される。この作用
は対流制御管1の上縁を通過する低温対流4−1の作用
により対流制御管1の上縁部分の気圧が降下し、吸引力
を発生し、これによりピン群内部に上昇対流を発生せし
めることにより発揮される。この作用はピン群12の内
部における冷却対流の圧力損失を低下せしめヒートシン
クの放熱能力を向上せしめる効果がある。従って性能向
上の為のファン強力化の必要性を緩和せしめることが出
来る。
【0013】この作用は特に特願平4−135507号
(l字形状ピン群を有する剣山型ヒートシンク)に於て
特に大きな効果が発揮される。これはl字形状ピン群に
於てはピンに直交する対流よりピンに平行する対流の方
が熱交換効率が高く圧力損失も小さい特性を有すること
による。又この効果はピン群の高さが高いほど良好な効
果を発揮する。これはピンに平行する流れの部分が長く
なることによる。
【0014】受熱平板2の面積40mm×40mm、剣
山形状ピン群12の高さ40mm、対流制御管1の高さ
15mmでその10mmが剣山形状ピン群12の先端に
挿着されて構成されたl字形状ピン群を有する剣山型ヒ
ートシンクを、風速3m/sの受熱平板2に平行な対流
のなかに配設して実施した所、熱入力40wの場合の熱
抵抗値は0.67℃/wであった。また対流制御管1を
挿着しない場合同様にして測定した測定値は0.75℃
/wであった。即ち本実施例の適用によって熱抵抗値は
0.08℃/w 改善されたことになる。
【0015】第2実施例 図2は第2実施例を示す説明図であって、一部を断面と
した側面図である。本実施例に於ては発熱素子3が冷却
対流4の流れに沿って直列に配置されてある場合の剣山
形ヒートシンクの適用構造例である。図において冷却対
流の流路は受熱平板に平行なセパレータ平板6により上
下2層に分離されてあり、下側層は熱交換未了の低温対
流の流路9になっており、上側層は熱交換完了後の高温
対流の流路8になっており、剣山形ヒートシンクの受熱
平板側は下側層の低温対流の流路9の中に配置されてあ
り、対流制御管1−1、1−2、1−3、及び1−4の
上側端末はセパレータ平板6を貫通して上側層の高温対
流の流路8の中に開口せしめられてある。図に於ける低
温対流4−1及び高温対流4−2は冷却ファンなどの対
流発生手段により低温対流流路9の内圧を高温対流流路
8の内圧より高圧に保持することにより発生する。
【0016】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造に於ては、総てのヒートシンクの剣山形状ピ
ン群12−1、12−2、12−3、及び12−4に導
入される対流は総て熱交換未了の低温対流4−1とな
り、熱交換完了後の高温対流4−2は総て高温対流流路
8の中を流れて排出され、下流側のヒートシンク内に流
入することは全くない。従って従来のヒートシンク群の
配設構造に於ける大きな問題点となっていた、上流側の
ヒートシンクから排出された高温対流が下流側のヒート
シンク群の中に流入することにより、下流側のヒートシ
ンク群の放熱性能が大幅に低下する点は完全に解決され
ることになる。このようであるから図2に例示の本発明
の第2実施例は従来に比べて放熱性能が大幅に向上す
る。
【0017】又本実施例の場合各ヒートシンク内を流れ
る冷却対流は総てピンに平行な流れになるから剣山形状
ピン群12内に於ける圧力損失が小さくなる効果があ
る。このことは同一の冷却ファンを使用した場合、静圧
の低下により冷却対流の流速、流量が増加し、各ヒート
シンクの放熱性能が向上する。またファンを小型化せし
め、これにより騒音を緩和せしめる効果もある。
【0018】更に本実施例にl字形状ピン群を有する剣
山形ヒートシンクを適用すれば、ピン群に平行な対流に
於て特に性能が良好なその特性により、放熱性能は更に
向上させることが出来る。
【0019】更にまたl字形状ピン群は高さを高くする
ことが自由であるからそれにより放熱性能を極めて大幅
に改善せしめることも可能である。その場合の性能の改
善の割合は、対流制御管1の高さの選択によって自在に
制御することができる。対流制御管1の高さが低い場合
はピン群12に於ける低温対流4−1の流入部分の表面
積が十分に大きくなる。この表面積が仮にこの剣山形ヒ
ートシンクの高温対流4−2の排出口即ち対流制御管1
の上端の開口面積の3倍であったとすれば、流入部分で
の風速が2m/sの低温対流4−1は風速6m/sの高
温対流4−2として、増速されて排出される。このよう
な冷却対流の増速は剣山形ヒートシンクの放熱性能を凡
そ2倍前後に能力増加せしめる。この様で有るから本実
施例に於ては各剣山形ヒートシンクの放熱能力は、対流
制御管1の高さの選択によって自在に制御することがで
きる。
【0020】第3実施例 図3、図4は本発明の第3実施例を示す一部断面の側面
図である。図は何れも自然対流方式の剣山形ヒートシン
クであるから、剣山形状ピン群12の高さは充分に高く
形成されてあり、図3は剣山形状ピン群12が垂直に保
持されてある適用例であり、図4は剣山形状ピン群12
が水平に保持されてある適用例である。何れの例とも対
流制御管1は煙突効果が充分に発揮される高さまで延長
されてあり、何れも対流制御管1の延長部分は垂直に保
持されてある。対流制御管1は剣山形状ピン群12の高
さの少なくも先端の1/2を覆っており、この部分が上
昇気流の発生を助ける。図3においては発熱素子3が搭
載される基板5と機器の筐体壁7との間は大きな距離が
隔てられてあり、対流制御管1はその間において延長さ
れて、その上端は筐体壁7を貫通して機器外に開口せし
められてある。図4に於ては基板5と機器の筐体壁7と
の間の距離は剣山形状ピン群12の高さ程度になってお
り、対流制御管1は筐体壁7を貫通した後垂直上方に屈
曲せしめられ、充分な煙突効果が発揮される高さまで延
長されてある。このように構成された剣山形ヒートシン
クの適用構造に於ては、剣山形状ピン群12の底部付近
から吸入され、ピン群に平行に流れる低温対流4−1は
対流制御管1の煙突効果と剣山形状ピン群12自身の煙
突効果により増速されて剣山形状ピン群12及び対流制
御管1の延長部分の中を通過し、対流制御管1の延長部
分の端末から高温対流4−2として排出される。実験に
よればこの冷却対流の増速により剣山形ヒートシンクの
自然対流による放熱性能は20%〜30%改善される。
【0021】第4実施例 図5は第4実施例を示す説明図であって一部断面の側面
図である。本実施例に適用される剣山形ヒートシンクは
自然対流方式ヒートシンクであるか、または剣山形ピン
群内の対流がピン群の底部から吹き込まれる方式の強制
対流方式ヒートシンクであるかの何れかであって、図5
においては複数個の剣山形ヒートシンクが配設されてあ
る。2−1、2−2、2−3は夫々それらのヒートシン
クの受熱平板、12−1、12−2、12−3は夫々剣
山形状ピン群であり、夫々のピン群には夫々対流制御管
1−1、1−2、1−3が挿着されてある。各対流制御
管1の先端部は剣山形ヒートシンクが配設されてある機
器の筐体壁7を貫通して機器の外部に開口せしめられて
ある。これらの対流制御管1は煙突効果を発揮せしめる
ための高さの延長のごとき手段は特に施されていない。
【0022】このように構成された剣山形ヒートシンク
の適用構造の場合、自然対流方式であっても機器筐体内
に高温対流の流路を設ける必要がないから機器筐体を小
型化出来る利点がある。更に大きな利点は、配設される
剣山形ヒートシンクの数が如何に多数であっても、熱交
換完了後の高温対流によるヒートシンク間相互の熱的干
渉がなく、総てのヒートシンクにそれらの機能を100
%発揮させることが出来る点である。従来の自然対流方
式のごとく、ピン群を水平に保持して配設する場合は、
多数のヒートシンクの中には上下関係に配設されること
が避けられず、上側のヒートシンクは下側のヒートシン
クから排出される高温対流の影響により性能が大幅に低
下するものであった。
【0023】このような剣山形ヒートシンクの適用構造
は必ずしも自然対流方式に限定されるものでなく、強制
対流方式の場合にも同様な効果を発揮する。本実施例の
適用構造において最も有効な強制対流方式の実施手段と
しては、筐体の任意の部分に対流吸い込み手段又は対流
吹き込み手段を設け、筐体の内圧を上昇せしめることが
最も適切である。その場合には図5に例示の如く、低温
対流4−1が発生し、内圧の上昇の程度に応じた流速で
剣山形状ピン群12の中を、ピン群に平行に流れ、ピン
群の熱量を吸収しながら高温対流4−2となって筐体外
に排出される。
【0024】この実施例に於ける強制対流方式の場合に
は剣山形ヒートシンクの放熱能力が筐体の内圧の上昇の
程度を加減することにより容易に制御することが出来る
ことは優れた特徴である。またこの実施例における剣山
形状ピン群12の中の対流はピン群に平行である上に、
低温対流4−1の流入部の面積は円筒外周面積であり、
充分に面積が広いので、ピン群内に低温対流4−1を流
入せしめる場合の圧力損失が少なく、僅かな静圧で流入
せしめることが可能で有る。このことは各剣山形ヒート
シンクの放熱性能を向上せしめる利点が有るだけでな
く、また放熱性能を大幅に上昇せしめる場合の、筐体の
内圧を上昇せしめる為の手段は特に強力にする必要がな
く、従って騒音の増加も少なくて済む利点が有る。
【0025】この実施例に於ても第2実施例の場合とま
ったく同様に、剣山形ヒートシンクとしてl字形状ピン
群を有する剣山形ヒートシンクを適用すれば、ピン群1
2の高さを十分に高くすることが容易になる。ピン群1
2の高さが十分高い場合は、対流制御管1の高さのおよ
び挿着位置の選択によってピン群12に於ける低温対流
4−1の流入部分の表面積を調節することが出来る。こ
の表面積と、対流制御管1の上端の開口面積との比率を
選択することにより、ピン群12に流入する低温対流4
−1が増速されて対流制御管1の上端の開口端から、高
温対流4−2として排出される流速の増速率を任意に選
択することが可能で有る。これは各剣山形ヒートシンク
の大幅な性能改善を意味する。
【0026】第5実施例及び第6実施例 図2及び図5はそのままで夫々第5実施例及び第6実施
例の剣山形ヒートシンクの適用構造を示す説明図となっ
ている。図2に例示の第2実施例及び図5に例示の第4
実施例に於いては対流制御管1は剣山形ヒートシンクの
剣山形状ピン群12の所定の位置の外周に接着又は近接
して挿着されてある。これに対し第5実施例及び第6実
施例に於ては、対流制御管1は夫々図2に於けるセパレ
ータ平板6の貫通孔、及び図5に於ける筐体壁7の貫通
孔に挿着されて所定の手段にて固定されてあり、剣山形
ヒートシンクはその先端から所定の深さに至るまでこの
対流制御管1の中に挿入配設されて適用される。
【0027】このように適用される第5実施例及び第6
実施例に於ける剣山形ヒートシンクは夫々第2実施例及
び第4実施例に於ける剣山形ヒートシンクと全く同等に
作用する。即ち剣山形状ピン群の中を通過する低温対流
4−1の大部分はピン群に平行な流れになり、圧力損失
が大幅に低下し熱交換効率は大幅に向上する。特に剣山
形ヒートシンクがl字形状ピン群からなる剣山形ヒート
シンクである場合は、ピン群に平行な対流により特に高
性能を発揮するその特性により、第2、第4、及び第
5、第6の各実施例による性能の向上は極めて著しい。
【0028】第7実施例及び第8実施例 第7実施例及び第8実施例に於ては夫々図2に例示の第
2実施例、及び図5に例示の第4実施例、から何れも対
流制御管1が削除省略されて適用される。これらの場合
は夫々図2に於けるセパレータ平板6に形成された貫通
孔の内壁面、及び図5に置ける筐体壁に形成された貫通
孔の内壁面、が省略された対流制御管1の代替として適
用されほぼ同等に作用する。この場合はセパレータ平板
6及び筐体壁7が十分に厚肉である場合は、内壁面は管
体の内壁面と同等に作用する。それらが薄肉である場合
は図6、図7に例示の如きバーリング13が形成されて
あることが望ましい。この場合はバーリング13は対流
制御管1に近い作用を発揮することが出来る。
【0029】セパレータ平板6及び筐体壁7が薄肉のま
までバーリングが形成されていない場合は対流制御管1
の如き整流機能が無いので、対流のピン群に平行な流れ
が減少するので作用効果の一部が失われ剣山形ヒートシ
ンクの性能向上が不完全になる。
【0030】第9実施例 図12は本発明の剣山形ヒートシンクの適用構造の第9
実施例であって、小型の冷却ファン14が剣山形ヒート
シンクのフィン群12の上部先端に取りつけられてあ
る。対流制御管1は冷却ファン14内の対流流路の円筒
状内壁及び剣山形ヒートシンクのフィン群12の上部外
周に跨がって共通して取りつけられてある。冷却ファン
14の対流流路14−1の円筒形状内壁を対流制御管と
して併用する場合は対流制御管1は省略される。15は
冷却ファン支持手段であって、多数の通風口が設けられ
た円筒であっても良く、複数本の支柱であっても良い。
このように小型冷却ファンと剣山形ヒートシンクが一体
になりユニット化された適用構造は、冷却ファン14の
対流排出口14−2を、筐体壁にそれを貫通して設けら
れた高温対流排出口(図面は省略する)に取りつけて配
設することにより、第2実施例の構造を、高温対流流路
が省略された簡易な構造にすることが出来るので機器筺
体を簡易小型なものとすることが出来る。また図12の
適用構造はそのまま小型放熱器として使用して、発熱素
子個々の簡易放熱器として使用することも出来る。
【0031】前述の第2実施例及び第4〜第9実施例に
於ける強制対流方式適用の場合、対流発生手段のファン
を逆方向に作用せしめて適用しても本発明を実施するこ
とは可能である。この場合は図2及び図5、図12の対
流の流れ方向はすべて逆方向となり、高温対流は低温対
流となり、低温対流は高温対流になる。このような適用
構造を第10実施例とする。第10実施例の作用効果は
夫々第2実施例及び第4〜第9実施例の夫々とほぼ同等
に近い。然し第10実施例は何れもフィン群12から熱
吸収を完了した高温対流が発熱素子側に吹きつけられる
ことになるので、第2実施例及び第4〜第9実施例の夫
々より冷却効果が低下することは免れない。また機器内
の各種部品実装部分に近接して高温対流が流れることに
なるからその影響についても配慮する必要がある。それ
にも拘らず機器設計上やむを得ない場合には第10実施
例の如く適用しても良く、その場合も従来の問題点はほ
ぼ解決することが出来る。
【0032】
【発明の効果】本発明の効果については夫々の実施例に
於て詳述した如く、極めて単純な構造の付加部品である
対流制御管を装着したのみに過ぎないにも拘らず、剣山
形ヒートシンク内の対流の流れはピン群に平行な流れに
変換され、圧力損失は大幅に低下し、ヒートシンクの放
熱特性を向上せしめる。またセパレータ平板との組み合
わせによりその放熱特性は更に向上するのみならず、騒
音を小さくする、機器の小型化を可能にする、複数のヒ
ートシンク間の相互の熱的干渉を防いでそれらの総合的
な放熱特性を向上せしめる、自然対流放熱器の新規な構
造を提供する、等多くの効果を発揮する。 また対流制
御管はその高さおよび剣山形状ピン群に対する挿着位置
の選択によって剣山形ヒートシンクの性能をほぼ任意に
調節することが出来る。これも大きな効果のひとつであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構造及び第一実施例を示す斜視図
である。
【図2】本発明の第2実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図3】
【図4】本発明の第3実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図5】本発明の第4実施例を示す一部断面の側面図で
ある。
【図6】
【図7】本発明の第7実施例及び第8実施例に共通の説
明図であって一部断面の側面図である。
【図8】従来のプレートフィン群形ヒートシンクの斜視
図である。
【図9】従来の剣山形ヒートシンクの斜視図である。
【図10】
【図11】従来形ヒ〜トシンクの放熱状態説明図であ
る。
【図12】本発明の第9実施例を示す説明図で一部断面
の側面図である。
【符号の説明】 1 対流制御管 2 受熱平板 3 発熱素子 4 対流 5 素子搭載基板 6 セパレータ平板 7 筺体壁 8 高温対流流路 9 低温対流流路 11 プレートフィン群 12 剣山形状ピン群 13 パーリング 14 冷却ファン 15 ファン支持手段
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図4】
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受熱面と放熱面を有する受熱平板の放熱
    面に放熱ピン群が剣山形状に形成されてなる剣山形ヒー
    トシンクの適用構造であって、放熱面に垂直な剣山形状
    ピン群の外周面に沿って、放熱面から所定の高さに至る
    迄の部分を除き、この所定の高さから剣山形状ピン群の
    高さに至る迄か、または剣山形状ピン群の高さを越える
    所定の高さに至る迄、薄肉筒状の対流制御管が挿着され
    てあり、この対流制御管の内壁面は剣山形状ピン群の外
    周ピン群に接着されるか若しくは近接せしめられてある
    ことを特徴とする剣山形ヒートシンクの適用構造。
  2. 【請求項2】 冷却対流の流路は受熱平板に平行なセパ
    レータ平板により上下2層に分離されてあり、下側層は
    熱交換未了の低温対流の流路になっており、上側層は熱
    交換完了の高温対流の流路になっており、剣山形ヒート
    シンクの受熱平板側は下側層の低温対流の流路内に配置
    されてあり、対流制御管の上側端末はセパレータ平板を
    貫通して上側層の高温対流の流路内に開口せしめられて
    あることを特徴とする請求項1に記載の剣山形ヒートシ
    ンクの適用構造。
  3. 【請求項3】 剣山形ヒートシンクは自然対流方式ヒー
    トシンクであって、対流制御管の高さは、煙突効果が発
    生するに充分な高さであることを特徴とする請求項1に
    記載の剣山形ヒートシンクの適用構造。
  4. 【請求項4】 剣山形ヒートシンクは自然対流方式ヒー
    トシンクであるか、または剣山形ピン群内に対流がピン
    群底部から吹き込まれる方式の強制対流方式ヒートシン
    クであるかの何れかであって、対流制御管の先端部は剣
    山形ヒートシンクが配設されてある機器の筺体壁を貫通
    して機器の外部に開口せしめられてあることを特徴とす
    る請求項1に記載の剣山形ヒートシンクの適用構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0849991A (ja) * 1994-08-02 1996-02-20 Akutoronikusu Kk クローズドシステム温度制御装置
JPH08232869A (ja) * 1994-12-06 1996-09-10 Siemens Ag 圧縮機装置
JP2024055719A (ja) * 2022-10-06 2024-04-18 国立大学法人東京農工大学 熱輸送デバイス及び炉

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