JPH06204193A - Soi基板の製造方法 - Google Patents

Soi基板の製造方法

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JPH06204193A
JPH06204193A JP35912692A JP35912692A JPH06204193A JP H06204193 A JPH06204193 A JP H06204193A JP 35912692 A JP35912692 A JP 35912692A JP 35912692 A JP35912692 A JP 35912692A JP H06204193 A JPH06204193 A JP H06204193A
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JP
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layer
stopper
single crystal
semiconductor layer
substrate
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JP35912692A
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Toshiyuki Nishihara
利幸 西原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 張り合わせ型SOI基板の製造方法において
も半導体層を制御性良く薄膜化でき、パンチスルー耐性
に優れたトランジスタを作ることが可能なSOI基板の
製造方法を提供すること。 【構成】 半導体基板2の表面に、所定のパターンで開
口部12が形成されたストッパ層10を形成する工程
と、エピタキシャル成長法により、開口部により露出し
ている半導体基板の表面に単結晶半導体層14aを成長
させると共に、ストッパ層10の表面には多結晶半導体
層14bを成長させる工程と、これら単結晶半導体層1
4aおよび多結晶半導体層14bの表面に、絶縁層16
を形成し、支持基板20を張り合わせる工程と、半導体
基板2の裏面を、ストッパ層10を研磨ストッパーとし
て研削研磨し、単結晶半導体層14aの表面を露出させ
る工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、張り合わせ型SOI基
板の製造方法に係り、さらに詳しくは、張り合わせ型S
OI基板の製造方法において、半導体層を制御性良く薄
膜化することが可能なSOI基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁層上に形成されたシリコン単結晶の
半導体層にトランジスタを作り込むSOI技術は、ソフ
トエラー耐性や高速動作に優れたトランジスタを形成す
るために、近年盛んに研究が進められている。特に、張
り合わせ技術と選択研磨技術とによって形成される張り
合わせ型SOI基板は、結晶性に優れ、リーク電流も小
さいことから、DRAMなどのメモリ素子への応用が期
待されている。
【0003】張り合わせ技術と選択研磨技術とによって
SOI構造の基板を得るには、図6(A)に示すよう
に、シリコン単結晶半導体基板2の表面(図示では、下
面)に、分離ストッパー段差3を形成した後、その表面
に、酸化シリコン膜などの絶縁層4およびポリシリコン
膜などの平坦化膜6を成膜する。そして、平坦化膜6の
表面に、シリコン単結晶半導体基板などで構成される支
持基板8を張り合わせる。
【0004】次に、同図(B)に示すように、半導体基
板2の表面を選択研磨することにより、分離ストッパー
段差3が形成された絶縁層4が研磨のストッパーとな
り、これら段差3間にシリコン単結晶で構成される半導
体層2a,2bを得ることができる。MOSトランジス
タは、この半導体層2a,2b上に、ゲート絶縁層およ
びゲート電極を形成し、イオン注入法などで、ゲート電
極に対して自己整合的に、ソース・ドレイン領域を半導
体層2a,2bに形成することで得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、SOI構造
を、張り合わせ技術と選択研磨技術とを用いて製造する
場合には、厚いシリコン単結晶ウェーハを研削および研
磨して薄いシリコン単結晶半導体層を残す手法であるた
め、図6(B)に示すように、大面積の半導体層2bを
得ようとすると、選択研磨工程時に用いる研磨布などの
ダレなどが原因で、半導体層2bの中央部に凹みが生じ
るなどの問題点を有している。すなわち、薄膜の膜厚制
御が困難であった。
【0006】ところで、SOI構造を用いたMOSトラ
ンジスタは、半導体層の薄膜化によって、チャネル領域
へのゲート電界の支配性を高め、パンチスルーを抑制す
ることができる。すなわち、デバイスの微細化に伴っ
て、シリコン単結晶半導体層の薄膜化が要求されてい
る。
【0007】このようなSOI構造の半導体層の薄膜化
が進むと、半導体層の中央部に形成される凹みが大きく
影響し、その上に形成されるMOSトランジスタの特性
を劣化させるおそれがある。
【0008】さらに、従来技術では、得られる半導体層
2a,2bの膜厚は、半導体基板2の表面エッチングに
より形成された段差3によって決定されるため、エッチ
ング量のばらつきが誤差として含まれる。段差3の形成
のために通常のRIE装置を用いた場合には、前記ばら
つきを5%以内に抑えることは困難であり、半導体層の
膜厚制御の障害となっていた。
【0009】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、張り合わせ型SOI基板の製造方法においても半導
体層を制御性良く薄膜化でき、パンチスルー耐性に優れ
たトランジスタを作ることが可能なSOI基板の製造方
法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の観点に係るSOI基板の製造方法
は、半導体基板の表面に、所定のパターンで開口部が形
成されたストッパ層を形成する工程と、エピタキシャル
成長法により、開口部により露出している半導体基板の
表面に単結晶半導体層を成長させると共に、ストッパ層
の表面には多結晶半導体層を成長させる工程と、これら
単結晶半導体層および多結晶半導体層の表面に、絶縁層
を形成し、支持基板を張り合わせる工程と、上記半導体
基板の裏面を、上記ストッパ層を研磨ストッパーとして
研削研磨し、単結晶半導体層の表面を露出させる工程と
を有する。
【0011】本発明の第2の観点に係るSOI基板の製
造方法は、半導体基板の表面に、所定のパターンで開口
部が形成され、素子分離パターンに対応して厚肉に形成
された多段膜厚のストッパ層を形成する工程と、エピタ
キシャル成長法により、開口部により露出している半導
体基板の表面に単結晶半導体層を成長させると共に、多
段膜厚のストッパ層の表面には多結晶半導体層を成長さ
せる工程と、上記単結晶シリコン層および多結晶シリコ
ン層の表面を、素子分離パターンに対応する厚肉部分の
ストッパ層部分を研磨ストッパとして研磨し、半導体基
板の表面に堆積された単結晶半導体層と、薄肉部分のス
トッパ層部分に堆積された多結晶半導体層とを残す工程
と、これら単結晶半導体層および多結晶半導体層の表面
に、絶縁層を形成し、支持基板を張り合わせる工程と、
上記半導体基板の裏面を、上記ストッパ層を研磨ストッ
パーとして研削研磨し、単結晶半導体層の表面を露出さ
せる工程とを有する。
【0012】
【作用】本発明の第1の観点に係るSOI基板の製造方
法では、半導体基板の表面にエッチングなどで分離スト
ッパー段差を形成する従来の方法を改め、トランジスタ
のチャネル領域などの比較的狭い領域を除いた半導体基
板の全面をストッパ層で覆い、その表面にエピタキシャ
ル層を成長させる。後工程では、前記ストッパ層を研磨
ストッパとして、半導体基板の裏面を選択的に研削およ
び研磨する。したがって、この選択研磨時に露出する半
導体基板の表面は、トランジスタのチャネル領域などの
比較的狭い領域に限定される。その結果、選択研磨時に
半導体層の中央部に凹みが形成されるなどの不都合を解
消することができる。また、本発明の方法では、絶縁層
上に形成される半導体層の膜厚は、ばらつきの大きいエ
ッチング工程で決定されるのではなく、半導体基板上へ
のエピタキシャル成長膜の膜厚で決定される。そのた
め、半導体層の膜厚制御が容易となる。たとえば本発明
では、半導体層の膜厚のばらつきを5%以下に低減する
ことが可能である。したがって、本発明では、半導体層
の薄膜化によって、チャネル領域へのゲート電界の支配
性を高め、パンチスルーを抑制することができる。
【0013】なお、エピタキシャル成長に際しては、ス
トッパ層の開口部を通して半導体基板の表面から成長す
るエピタキシャル層は、単結晶半導体層となり、ストッ
パ層の表面から成長するエピタキシャル層は、多結晶半
導体層となる。少なくともトランジスタのチャネル領域
が単結晶半導体層で構成されれば、トランジスタの特性
が向上することから、多結晶半導体層が形成されること
によるトランジスタの特性低下は生じない。
【0014】本発明の第2の観点に係るSOI基板の製
造方法では、基本的に本発明の第1の観点に係るSOI
基板の製造方法と同様な作用を有するが、ストッパー層
の膜厚を多段にすることにより、厚い方のストッパー層
の領域を素子分離領域として用いることができ、たとえ
ばLOCOSにより後工程で素子分離領域を形成するた
めの工程が不要となる。また、本発明では、得られる半
導体層の膜厚は、厚い方のストッパ層の膜厚から薄い方
のストッパ層の膜厚を引いた値によって決定される。こ
の場合にも、半導体層の膜厚のばらつきを5%以内に低
減することが可能であり、トランジスタのパンチスルー
耐性を向上させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るSOI基板の
製造方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】図1,2は本発明の一実施例に係るSOI
基板の製造過程を示す概略断面図、図3〜5は本発明の
他の実施例に係るSOI基板の製造過程を示す概略断面
図である。
【0017】図1,2に示す本発明の一実施例に係るS
OI基板の製造方法では、まず図1(A)に示すよう
に、半導体基板2の表面に、ストッパ層10を成膜す
る。半導体基板2としては、たとえばシリコン単結晶ウ
ェーハ基板が用いられる。また、半導体基板2の表面に
成膜されるストッパ層10は、たとえば熱酸化法により
成膜される酸化シリコン層、CVD法により成膜される
窒化シリコン層などで形成される。このストッパ層10
の膜厚は、特に限定されないが、たとえば10〜30n
m程度である。
【0018】次に、本実施例では、同図(A)に示すよ
うに、ストッパ層10に対し、トランジスタのチャネル
領域に対応するパターンで、開口部12を形成する。開
口部12の開口幅は、チャネル領域の大きさに応じて決
定され、たとえば0.5μmルールでは、チャネル幅に
合わせズレを考慮し、約1.0μm程度である。
【0019】その後、同図(B)に示すように、エピタ
キシャル成長法により、開口部12を持つストッパ層1
0が形成された半導体基板2の表面に、エピタキシャル
層14a,14bを形成する。エピタキシャル層は、開
口部12により露出する半導体基板2の表面では、良質
な単結晶シリコン層14aとなり、ストッパ層10の表
面では、多結晶シリコン層14bとなる。単結晶シリコ
ン層14aの膜厚が、最終的に得られるチャネル領域が
形成される半導体層の膜厚となり、その膜厚のばらつき
は5%以内にすることができる。この単結晶シリコン層
14aの膜厚は、たとえば50nm程度である。
【0020】次に、同図(C)に示すように、エピタキ
シャル層14a,14bの表面に、絶縁層16を成膜す
る。絶縁層16は、熱酸化法およびCVD法で成膜され
る酸化シリコン層あるいは窒化シリコン層などで構成さ
れる。この絶縁層16の膜厚は、たとえば200〜50
0nm程度である。
【0021】次に、同図(D)に示すように、絶縁層1
6の表面に、平坦化層18を成膜する。平坦化層18と
しては、たとえばCVD法により成膜される多結晶シリ
コン層が用いられ、その膜厚は、たとえば5μm程度で
ある。平坦化層18の表面は、たとえば3μm程度研磨
されることにより平坦化される。なお、平坦化層18を
別途設けることなく、絶縁層16を厚く形成し、この絶
縁層16を研磨することにより平坦化することもでき
る。その場合には、絶縁層16が平坦化層を兼ねること
になる。
【0022】次に、図2(E)に示すように、表面が平
坦化された平坦化層18の表面に、シリコンウェーハな
どで構成される支持基板20を張り合わせ、熱接着す
る。熱接着のための張り合わせ温度は、たとえば900
〜1100℃程度である。熱接着後の基板の張り合わせ
強度は、一般に、200kg/cm2 以上であり、場合
によっては、2000kg/cm2 にも成る。
【0023】その後、図1(D)に示す半導体基板2を
裏面から研削および研磨し、図2(E)に示すように、
ストッパ層10を研磨ストッパーとして、半導体基板の
研磨を終了する。その結果、絶縁層16の表面に、エピ
タキシャル成長法により形成された単結晶シリコン層1
4aと、多結晶シリコン層14bとが残る。単結晶シリ
コン層14aは、トランジスタのチャネル領域22と成
る。
【0024】次に、図2(F)に示すように、所定パタ
ーンの窒化シリコン膜などを用いた選択酸化法(LOC
OS法)により、素子分離領域を形成すべき多結晶シリ
コン層14bの部分を選択的に酸化し、素子分離領域2
4を形成する。
【0025】次に、図2(G)に示すように、チャネル
領域22と成る単結晶シリコン層14aの表面に、ゲー
ト絶縁層26を形成すると共に、その上にゲート電極2
8を形成する。ゲート絶縁層26は、たとえば熱酸化法
などで成膜される酸化シリコン膜などの絶縁膜で構成さ
れ、その膜厚は、特に限定されないが、たとえば10n
m程度である。ゲート電極28は、ポリシリコン、シリ
サイド、ポリサイド、金属などの導電層で構成され、R
IEなどのエッチング法により、ゲート電極を形成すべ
き所定のパターンに加工される。
【0026】その後、ソース・ドレイン領域形成用の不
純物を多結晶シリコン層14b,14bにイオン注入す
れば、その部分に、ソース・ドレイン領域30,30
が、ゲート電極28に対して自己整合的に形成される。
イオン注入条件としては、特に限定されないが、NMO
Sを形成する場合には、Asをドーズ量1×1015cm
-2、エネルギー50KeVの条件で行なう。ゲート電極
28下部の単結晶シリコン層14aの部分には、チャネ
ル領域22が形成される。
【0027】その後、同図(H)に示すように、層間絶
縁層32をゲート電極28の上から成膜し、ソース・ド
レイン領域30,30に対するコンタクトホール34,
34を層間絶縁層32に形成し、このコンタクトホール
34,34に対して、ソース・ドレイン領域に接続する
電極層36,36を埋め込み形成する。層間絶縁層32
は、特に限定されないが、CVD法で成膜される酸化シ
リコン膜、窒化シリコン膜、PSG膜、BPSG膜など
で構成される。電極層36は、たとえばアルミニウムな
どの金属で構成される。
【0028】本実施例に係るSOI基板の製造方法で
は、半導体基板2の表面にエッチングなどで分離ストッ
パー段差を形成する従来の方法を改め、トランジスタの
チャネル領域などの比較的狭い領域を除いた半導体基板
2の全面をストッパ層10で覆い、その表面にエピタキ
シャル層14a,14bを成長させる。後工程では、前
記ストッパ層10を研磨ストッパとして、図2(E)に
示すように、半導体基板2の裏面を選択的に研削および
研磨する。したがって、この選択研磨時に露出する半導
体基板の表面は、トランジスタのチャネル領域22など
の比較的狭い領域に限定される。その結果、選択研磨時
に半導体層14aの中央部に凹みが形成されるなどの不
都合を解消することができる。
【0029】また、本実施例の方法では、絶縁層16上
に形成されるチャネル領域となる単結晶シリコン層14
aの膜厚は、ばらつきの大きいエッチング工程で決定さ
れるのではなく、半導体基板上へのエピタキシャル成長
膜の膜厚で決定される。そのため、単結晶シリコン層1
4aの膜厚制御が容易となる。たとえば本発明では、単
結晶シリコン層14aの膜厚のばらつきを5%以下に低
減することが可能である。したがって、本発明では、単
結晶シリコン層14aの薄膜化によって、チャネル領域
22へのゲート電界の支配性を高め、パンチスルーを抑
制することができる。
【0030】なお、本実施例では、ソース・ドレイン領
域領域30,30は、単結晶シリコン層ではなく多結晶
シリコン層に形成されるが、トランジスタの性能に大き
く影響するチャネル領域22は、単結晶シリコン層14
aに形成されることから、トランジスタの特性が低下す
るなどの問題はない。
【0031】次に、本発明の多の実施例に係るSOI基
板の製造方法について、図3〜5に基づき説明する。
【0032】本実施例では、図3(A)に示すように、
単結晶シリコンウェーハなどで構成される半導体基板2
の表面に、比較的厚い第1ストッパ層33を成膜する。
第1ストッパ層33は、たとえば熱酸化法により成膜さ
れる酸化シリコン層、あるいはCVD法により成膜され
る窒化シリコン層などで形成される。この第1ストッパ
層の膜厚は、たとえば50〜60nm程度である。この
第1ストッパ層33には、トランジスタの活性領域と成
る領域に対応して薄膜形成用開口部31をエッチングな
どにより形成する。その結果、比較的厚肉の第1ストッ
パ層33は、素子分離領域のパターンに加工される。エ
ッチング加工に際しては、高選択比のエッチング液を用
いることで、半導体基板2の表面はほとんどエッチング
されない。
【0033】次に、同図(B)に示すように、薄膜形成
用開口部31により露出する半導体基板2の表面に、第
1ストッパ層33よりも薄い第2ストッパ層35を形成
する。第2ストッパ層35は、たとえば熱酸化法により
形成される酸化シリコン層で構成され、その膜厚は、た
とえば10nm程度である。第1ストッパ層33の膜厚
から第2ストッパ層35の膜厚を引いた膜厚が、最終的
に得られる半導体層の膜厚を決定するので、これら第
1,第2ストッパ層33,35の膜厚のばらつきは、5
%以内に抑えられる。
【0034】次に、本実施例では、同図(C)に示すよ
うに、比較的薄い第2ストッパ層10に対し、トランジ
スタのチャネル領域に対応するパターンで、開口部38
を形成する。開口部38の開口幅は、チャネル領域の大
きさに応じて決定され、たとえば0.5μmルールで
は、チャネル幅に合わせズレを考慮し、約1.0μm程
度である。
【0035】その後、同図(D)に示すように、エピタ
キシャル成長法により、開口部38を持つ第2ストッパ
層35および第1ストッパ層33が形成された半導体基
板2の表面に、エピタキシャル層40a,40bを形成
する。エピタキシャル層は、開口部38により露出する
半導体基板2の表面では、良質な単結晶シリコン層40
aとなり、ストッパ層33,35の表面では、多結晶シ
リコン層40bとなる。このエピタキシャル成長法によ
り成膜される単結晶シリコン層40aおよび多結晶シリ
コン層40bの膜厚は、たとえば200〜500nm程
度である。
【0036】次に、図4(E)に示すように、比較的厚
い第1ストッパー層33を研磨ストッパーとして、エピ
タキシャル成長法により成膜された単結晶シリコン層4
0aおよび多結晶シリコン層40bを選択研磨し、活性
領域にのみ半導体層である単結晶シリコン層42aおよ
び多結晶シリコン層42bを残す。この選択研磨に際し
ては、研磨量が少なくかつ均一であるため、従来技術で
見られたような半導体層における中央部の凹みは生じな
い。
【0037】次に、図4(F)に示すように、単結晶シ
リコン層42aおよび多結晶シリコン層42bの表面に
絶縁層44を成膜する。絶縁層44は、熱酸化法および
CVD法で成膜される酸化シリコン層あるいは窒化シリ
コン層などで構成される。この絶縁層44の膜厚は、た
とえば200〜500nm程度である。
【0038】次に、同図(G)に示すように、絶縁層4
4の表面に、平坦化層46を成膜する。平坦化層46と
しては、たとえばCVD法により成膜される多結晶シリ
コン層が用いられ、その膜厚は、たとえば5μm程度で
ある。平坦化層46の表面は、たとえば3μm程度研磨
されることにより平坦化される。なお、平坦化層46を
別途設けることなく、絶縁層44を厚く形成し、この絶
縁層44を研磨することにより平坦化することもでき
る。その場合には、絶縁層44が平坦化層を兼ねること
になる。
【0039】次に、図5(H)に示すように、表面が平
坦化された平坦化層46の表面に、シリコンウェーハな
どで構成される支持基板48を張り合わせ、熱接着す
る。熱接着のための張り合わせ温度は、たとえば900
〜1100℃程度である。熱接着後の基板の張り合わせ
強度は、一般に、200kg/cm2 以上であり、場合
によっては、2000kg/cm2 にも成る。
【0040】その後、図4(G)に示す半導体基板2を
裏面から研削および研磨し、図5(H)に示すように、
ストッパ層33,35を研磨ストッパーとして、半導体
基板の研磨を終了する。その結果、絶縁層44の表面
に、エピタキシャル成長法により形成された単結晶シリ
コン層42aと、多結晶シリコン層42bとが残る。単
結晶シリコン層42aは、トランジスタのチャネル領域
と成る。
【0041】次に、図5(I)に示すように、チャネル
領域56と成る単結晶シリコン層42aの表面に、ゲー
ト絶縁層50を形成すると共に、その上にゲート電極5
2を形成する。ゲート絶縁層50は、たとえば熱酸化法
などで成膜される酸化シリコン膜などの絶縁膜で構成さ
れ、その膜厚は、特に限定されないが、たとえば10n
m程度である。ゲート電極52は、ポリシリコン、シリ
サイド、ポリサイド、金属などの導電層で構成され、R
IEなどのエッチング法により、ゲート電極を形成すべ
き所定のパターンに加工される。
【0042】その後、ソース・ドレイン領域形成用の不
純物を多結晶シリコン層42b,42bにイオン注入す
れば、その部分に、ソース・ドレイン領域54,54
が、ゲート電極52に対して自己整合的に形成される。
イオン注入条件としては、特に限定されないが、NMO
Sを形成する場合には、Asをドーズ量1×1015cm
-2、エネルギー50KeVの条件で行なう。ゲート電極
52下部の単結晶シリコン層42aの部分には、チャネ
ル領域56が形成される。
【0043】その後、図5(J)に示すように、層間絶
縁層57をゲート電極52の上から成膜し、ソース・ド
レイン領域54,54に対するコンタクトホール58,
58を層間絶縁層57に形成し、このコンタクトホール
58,58に対して、ソース・ドレイン領域に接続する
電極層60,60を埋め込み形成する。層間絶縁層57
は、特に限定されないが、CVD法で成膜される酸化シ
リコン膜、窒化シリコン膜、PSG膜、BPSG膜など
で構成される。電極層60,60は、たとえばアルミニ
ウムなどの金属で構成される。
【0044】本実施例に係るSOI基板の製造方法で
は、基本的に前述した図1,2に示す実施例に係るSO
I基板の製造方法と同様な作用を有するが、ストッパー
層33,35の膜厚を多段にすることにより、厚い方の
ストッパー層33の領域を素子分離領域として用いるこ
とができ、たとえばLOCOSにより後工程で素子分離
領域を形成するための工程が不要となる。
【0045】また、本実施例では、チャネル領域56が
形成される単結晶シリコン層42aの膜厚は、厚い方の
第1ストッパ層33の膜厚から薄い方の第2ストッパ層
35の膜厚を引いた値によって決定される。この場合に
も、単結晶シリコン層の膜厚のばらつきを5%以内に低
減することが可能であり、トランジスタのパンチスルー
耐性を向上させることができる。
【0046】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。
【0047】例えば、図3〜5に示す実施例では、図3
(B)に示す多段膜厚構造のストッパ層33,35を得
るために、第1ストッパ層33に対して薄膜形成用開口
部31をいったん形成した後に、比較的薄い第2ストッ
パ層35を形成するようにしたが、本発明は、これに限
定されず、次のようにして多段膜厚構造のストッパ層3
3,35を形成することも可能である。すなわち、半導
体基板2の全面に対して比較的厚い第1ストッパ層33
を形成した後、トランジスタの活性領域に相当するパタ
ーンで第1ストッパ層33をエッチングし、エッチング
深さを制御することで、比較的薄い第2ストッパ層35
を形成することもできる。ただし、この実施例の場合に
は、エッチング量により半導体層の膜厚が制御されるこ
とになる。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、張り合わせ型SOI基板形成のための選択研磨時に
露出する半導体基板の表面は、ストッパ層に形成された
開口部に相当するトランジスタのチャネル領域などの比
較的狭い領域に限定される。その結果、選択研磨時に半
導体層の中央部に凹みが形成されるなどの不都合を解消
することができる。
【0049】また、本発明の方法では、絶縁層上に形成
される半導体層の膜厚は、ばらつきの大きいエッチング
工程で決定されるのではなく、半導体基板上へのエピタ
キシャル成長膜の膜厚、または多段膜厚のストッパ層に
おける厚い方のストッパ層の膜厚から薄い方のストッパ
層の膜厚を引いた値で決定される。そのため、半導体層
の膜厚制御が容易となる。たとえば本発明では、半導体
層の膜厚のばらつきを5%以下に低減することが可能で
ある。したがって、本発明では、半導体層の薄膜化によ
って、チャネル領域へのゲート電界の支配性を高め、パ
ンチスルーを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るSOI基板の製造過程
を示す概略断面図である。
【図2】同実施例に係るSOI基板の製造過程を示す概
略断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るSOI基板の製造過
程を示す概略断面図である。
【図4】同実施例に係るSOI基板の製造過程を示す概
略断面図である。
【図5】同実施例に係るSOI基板の製造過程を示す概
略断面図である。
【図6】従来例に係るSOI基板の製造過程を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
2… 半導体基板 10… ストッパ層 12… 開口部 14a,40a,42a… 単結晶シリコン層 14b,40b,42b… 多結晶シリコン層 16,44… 絶縁層 18,46… 平坦化層 20,48… 支持基板 22,56… チャネル領域 26,50… ゲート絶縁層 28,52… ゲート電極 30,54… ソース・ドレイン領域領域 31… 薄膜形成用開口部 33… 第1ストッパ層 35… 第2ストッパ層 38… 開口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面に、所定のパターンで
    開口部が形成されたストッパ層を形成する工程と、 エピタキシャル成長法により、開口部により露出してい
    る半導体基板の表面に単結晶半導体層を成長させると共
    に、ストッパ層の表面には多結晶半導体層を成長させる
    工程と、 これら単結晶半導体層および多結晶半導体層の表面に、
    絶縁層を形成し、支持基板を張り合わせる工程と、 上記半導体基板の裏面を、上記ストッパ層を研磨ストッ
    パーとして研削研磨し、単結晶半導体層の表面を露出さ
    せる工程とを有するSOI基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板の表面に、所定のパターンで
    開口部が形成され、素子分離パターンに対応して厚肉に
    形成された多段膜厚のストッパ層を形成する工程と、 エピタキシャル成長法により、開口部により露出してい
    る半導体基板の表面に単結晶半導体層を成長させると共
    に、多段膜厚のストッパ層の表面には多結晶半導体層を
    成長させる工程と、 上記単結晶シリコン層および多結晶シリコン層の表面
    を、素子分離パターンに対応する厚肉部分のストッパ層
    部分を研磨ストッパとして研磨し、半導体基板の表面に
    堆積された単結晶半導体層と、薄肉部分のストッパ層部
    分に堆積された多結晶半導体層とを残す工程と、 これら単結晶半導体層および多結晶半導体層の表面に、
    絶縁層を形成し、支持基板を張り合わせる工程と、 上記半導体基板の裏面を、上記ストッパ層を研磨ストッ
    パーとして研削研磨し、単結晶半導体層の表面を露出さ
    せる工程とを有するSOI基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記単結晶半導体層に対してチャネル領
    域を形成し、上記多結晶半導体層に対してソース・ドレ
    イン領域領域を形成する工程をさらに有する請求項1ま
    たは2に記載のSOI基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 トランジスタの活性領域に相当するパタ
    ーンで薄膜形成用開口部が形成された比較的厚肉のスト
    ッパ層を半導体基板の表面に形成し、その後この薄膜形
    成用開口部により露出する半導体基板の表面に比較的薄
    肉のストッパ層を形成し、この比較的薄肉のストッパ層
    に対して、トランジスタのチャネル領域に相当するパタ
    ーンで開口部を形成することにより、上記多段膜厚のス
    トッパ層を形成することを特徴とする請求項2または3
    に記載のSOI基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記絶縁層の表面には、平坦化層が積層
    され、この平坦化層を介して上記支持基板が張り合わさ
    れることを特徴とする請求項1〜4に記載のSOI基板
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100511900B1 (ko) * 1999-06-28 2005-09-02 주식회사 하이닉스반도체 에스오아이 기판의 제조방법
KR100516677B1 (ko) * 2000-12-29 2005-09-22 주식회사 하이닉스반도체 트랜지스터의 제조 방법
KR100612885B1 (ko) * 2004-12-30 2006-08-14 삼성전자주식회사 국부적으로 단결정 실리콘층이 집적된 기판의 제조방법

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