JPH06200125A - 半導体封止用低圧トランスファ成形材料 - Google Patents

半導体封止用低圧トランスファ成形材料

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JPH06200125A
JPH06200125A JP1673793A JP1673793A JPH06200125A JP H06200125 A JPH06200125 A JP H06200125A JP 1673793 A JP1673793 A JP 1673793A JP 1673793 A JP1673793 A JP 1673793A JP H06200125 A JPH06200125 A JP H06200125A
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JP
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filler
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low
silica
molding material
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JP1673793A
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Makoto Yamagata
誠 山縣
Hiroyuki Yano
博之 矢野
Hirotoshi Manako
裕俊 真名子
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低吸湿性で、はんだ耐熱性の良好な、成形性
に優れた半導体封止用低圧トランスファ成形材料を提供
することにある。 【構成】 (a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)
硬化促進剤、(d)充填剤を必須成分とし、(d)充填
剤中の主成分が溶融シリカで、全組成物中の充填剤量が
88wt%以上であり、かつ、175℃における最低溶
融粘度が500ポイズ以下である半導体封止用低圧トラ
ンスファ成形材料あって、特に溶融シリカとして球状シ
リカを用い、それぞれ異なる粒度分布を有する大きい平
均粒径を有する球状シリカと小さい粒径を有する球状シ
リカを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器に使用される
エポキシ封止半導体装置が回路基板への表面実装時に受
けるはんだ付けによる熱衝撃を低減し、優れた信頼性を
与えることが可能な、成形性に優れた半導体封止用低圧
トランスファ成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コイル、コンデンサ、トラン
ジスタ、IC等の電子部品の封止用途では、機械的強度
等の材料特性面での要求を満たし、生産性にも優れてい
ることから、エポキシ成形材料による、低圧トランスフ
ァ成形が広範に行われている。このエポキシ成形材料
は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、充填剤を主成
分とし、着色剤、難燃剤、離型剤、カップリング剤等の
他、応力特性、耐湿性、密着性等を改善するための各種
添加剤を含んでいる。
【0003】この用途では、硬化性、耐熱性、耐湿性と
いった観点から、フェノール硬化型エポキシ樹脂が樹脂
成分として使用されている。広く用いられている主なエ
ポキシ樹脂はオルソクレゾールノボラックのグリシジル
エーテルであり、最近、ビフェニル骨格やナフタレン骨
格を有するエポキシ樹脂が一部使用されるようになって
きた。
【0004】硬化剤としては、フェノール性OH基を有
するものが広く使用されており、フェノールノボラック
が最も一般的である他、ナフトール等を分子中に有する
ものや、各種改質用途にテルペン骨格、ジシクロペンタ
ジエン骨格を有するものが提案されている。
【0005】一方で機械的強度の向上や吸湿性の改善の
ため、これら樹脂成分にシリカを主成分とする充填剤が
相当量混合される。充填剤の添加量は成形材料の機械的
強度が充分発揮され、かつ、成形性が損なわれない範囲
で混合されるが、従来の技術では、全組成物の60〜8
5重量%の範囲で混合されている。
【0006】充填剤の高充填化のために検討されてきた
技術としては、ビフェニル骨格を有する2官能性の低粘
度エポキシを用いる技術、充填剤の主成分として球状シ
リカを用いる技術などがあるが、いずれの技術を用いて
も優れた成形性を維持したまま、全組成物の88重量%
以上の高充填を達成できた例は無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年電子機器の軽薄短
小化は、急激に進展し、電子部品の回路基板に対する実
装は、従来の挿入方式から表面実装方式へ急速に移行し
つつある。表面実装方式では、はんだ実装面に電子部品
本体が実装されるため、フローはんだ、リフローはんだ
のいずれのはんだ付け方法においても、200℃以上、
最大約260℃という非常な高温に、電子部品本体が晒
される。
【0008】特にエポキシ封止半導体装置には、この熱
衝撃のためにパッケージの樹脂硬化物中の吸湿水分が急
激に装置内で膨張し、クラックを発生したり、界面剥離
を生じさせ信頼性を悪化させるという重大問題、所謂は
んだ耐熱性の問題がある。
【0009】本発明は、かかる問題を解決するために成
されたものであり、低吸湿性で、はんだ耐熱性の良好
な、成形性に優れた半導体封止用低圧トランスファ成形
材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、充填剤の8
8重量%以上の高充填を達成することにより、エポキシ
封止半導体装置の吸湿を極小に抑さえて、はんだ耐熱性
を向上させるとともに、充填剤の高充填による溶融粘度
の上昇を500ポイズ以下に抑さえることにより成形性
を両立できることを見い出し、発明を完成するに至った
ものである。特に、粘度の上昇を抑さえる手段として、
シリカの形状を球状とすること、球状シリカの粒度分布
を最密充填粒度分布に調整し、かつ、比表面積の著しい
増大を規制すること、球状シリカの粗粒を減少させるこ
とにより、最大限の効果が期待できることを明らかにし
た。
【0011】すなわち本発明は、(a)エポキシ樹脂、
(b)硬化剤、(c)硬化促進剤、(d)充填剤を必須
成分とし、(d)充填剤中の主成分が溶融シリカで、全
組成物中の充填剤量が88重量以上であり、かつ、17
5℃における最低溶融粘度が500ポイズ以下であるこ
とを特徴とする半導体封止用低圧トランスファ成形材料
である。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる(a)エポキシ樹脂としては、1分子中にエ
ポキシ基を有するものであればいかなるものでもよく、
例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナ
フタレンジオール型エポキシ樹脂等や、フェノール、ク
レゾール、ビスフェノールA、ナフトール等と、アルデ
ヒド類、キシレングリコール類等を酸性触媒下で単独ま
たは共縮合して得られる樹脂を原料としてエピクロルヒ
ドリンでグリシジルエーテル化するなどしてエポキシ化
したものが用いられる。また、難燃性付与を目的とし
て、エポキシ樹脂の一部に上述のエポキシ樹脂の臭素化
物を含むことが可能である。
【0013】本発明で用いられる(b)硬化剤として
は、フェノール性OH基を有するものを使用することが
でき、その他、酸無水物、アミン類、チオール類等を用
いることもできる。フェノール硬化型では、例えばフェ
ノール、クレゾール、ビスフェノールA、ナフトール等
と、アルデヒド類、キシレングリコール類等を酸性触媒
下で、単独または共縮合して得られる樹脂や、テルペン
ジフェノール、フェノール類のジシクロペンタジエン縮
合物や、その誘導体が用いられる。硬化剤のエポキシ樹
脂に対する配合量は、エポキシ当量1に対して、0.5
〜1.2当量の範囲が望ましく、この範囲外では成形性
に重大な欠陥を起こすことがある。
【0014】本発明で用いられる(c)硬化促進剤とし
ては、トリブチルアミン、1,8−シアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン類、トリフェ
ニルホスフィン、テトラフェニルホスフォニウムテトラ
フェニルボレート等のホスフィン類、2−メチルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイ
ミダゾール類などが用いられる。
【0015】本発明で用いられる(d)充填剤として
は、球状の溶融シリカ粉末を、主成分として、充填剤総
量の90重量%以上用いる必要がある。球状シリカは、
溶射方式で球状に加工したものの他、ゾルゲル法による
再ゲル化過程で球状としたもの、シリカ金属を直接酸化
法により微粉の球状シリカとしたもの等も使用すること
が可能である。
【0016】溶融シリカ以外の充填剤としては、結晶シ
リカ、アルミナ、窒化硅素、窒化アルミなどの無機粉末
等を使用することができる他、難燃助剤として、充填剤
の一部に三酸化アンチモンを使用することができる。
【0017】粉体の粒度は、粒度の代表値(一般的には
平均粒径)と、粒度分布の広さで表現される。シリカの
場合は、原料や製品の造粒工程として、破砕工程が含ま
れる場合が多く、この場合の粒度分布は、ロジン−ラム
ラー分布則に従うことが知られている。即ち、ロジン−
ラムラー分布則とは、篩径xに関して、篩上の粒子重量
の総重量に対する割合をR(x)と表すと、 lnR(x)=−kxn ここでk、n(分布係数)は定数である。
【0018】この他に、粉体の特性を表すものとして重
要なのは、比表面積である。比表面積は、前述の粒度に
よっても大きさが左右されるが、表面状態や微粒子の含
有量によって大きく値を変えるため、粉体の特性を表す
指標として、独自に押さえておかなければならない。
【0019】工業的には、充填剤用シリカの場合は、原
料や製品の造粒工程として、破砕工程が含まれる場合が
多いので、充填剤の粒度分布はロジン−ラムラー分布則
に従うことが多くなる。しかし、充填剤の高充填化を図
るには、最密充填となるような粒度分布をとり、流動に
与える溶融樹脂分を可能なかぎり、粒子と粒子の間に押
し出してやる必要がある。最密充填の理論には色々なも
のがあるが、粒度分布を持った粉体の最密充填理論とし
ては、経験則であるフューラー分布が知られている。
【0020】ロジン−ラムラー分布と、フューラー分布
は大きく分布形態が異なっており、ロジン−ラムラー分
布を持つ単一粉体でフューラー分布に近付けることは不
可能である。そこで、本発明では、工業的に利用可能な
ロジン−ラムラー分布を持った球状シリカの組合せで高
充填化を可能にするよう検討した。その結果、次のよう
な2峰性の粒度分布を取るように、シリカを混合するこ
とにより、高充填化が図れることを見い出した。
【0021】大きい平均粒径を持つ球状シリカの平均粒
径は、10〜20μmの範囲が最も良いことを見い出し
た。また、この分布係数は、一般的な0.8から1.5
の範囲にあることが望ましく、これ以外の範囲で分布が
狭くなっても大きくなっても良い結果は得られなかっ
た。また、比表面積が5m2 /g以下であれば、チキソ
性の発現による急激な粘度変化を防止できる。
【0022】また、小さい平均粒径を持つ球状シリカの
平均粒径は、大きい平均粒径を持つ球状シリカの平均粒
径の約10分の1、すなわち、0.5〜2μmの範囲が
良いことを見い出した。また、分布係数は、少し大きめ
の1.5から2.5の範囲にあることが望ましく、これ
以外の範囲で分布が狭くなっても大きくなっても良い結
果は得られなかった。また、比表面積が15m2 /g以
下であれば、チキソ性の発現による急激な粘度変化を防
止できる。
【0023】小径のシリカには、球状のヒュームドシリ
カ、ホワイトカーボン、アエロジルなども知られている
が、これらのシリカは1次粒径が小さく、比表面積が大
きいため、チキソ性の発現による急激な粘度変化を防止
できないため、本発明には使用できない。
【0024】大きい平均粒径を持つ球状シリカと、小さ
い平均粒径を持つ球状シリカの混合比については、6対
4から9対1の範囲が好ましく、これ以外の配合比では
良い結果は得られなかった。
【0025】また、本発明のトランスファ成形材料に
は、必要に応じて着色剤、難燃剤、離型剤、カップリン
グ剤等の他、応力特性、耐湿性、密着性等を改善するた
めの各種添加剤を使用することができる。
【0026】着色剤としては、例えばカーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、ベンガラ等を使用することが
できる。難燃剤としては、上述の臭素化エポキシ樹脂、
三酸化アンチモンの他に、ヘキサブロモベンゼン等を使
用することができる。
【0027】離型剤としては、カルナバなどの天然ワッ
クス、高級脂肪酸エステル類などの合成ワックス、変性
シリコーンオイル類等を使用することができる。
【0028】カップリング剤としては、エポキシシラ
ン、アミノシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン
などのシランカップリング剤の他、チタネート系等のカ
ップリング剤を使用することができる。
【0029】低応力化剤としては、固体、液体のシリコ
ーンゴム、シリコーンオイル、合成ゴム(ポリブタジエ
ン、ポリイソプレンなど)、熱可塑性エラストマ(SB
S、SIS、SEBS、SEPSなど)等やその誘導体
が用いられる。
【0030】耐湿性向上剤としては、ハイドロタルサイ
ト類などのイオン交換体等が用いられる。密着性向上剤
としては、液状ポリブタジエンや、石油樹脂、ロジン、
テルペンなどの粘着付与剤等が用いられる。
【0031】これら添加物についても、全組成物の重量
に計算し、また、添加剤中の無機質成分は充填剤として
計算する。本発明では、これら充填剤の総量が、全組成
物中の88重量以上であることが、低吸湿性確保のため
必要である。
【0032】本発明は、以上のような組成の配合物であ
るが、また、この配合物の175℃における最低溶融粘
度は、良好な成形性を維持するために、500ポイズ以
下であることが必要である。
【0033】
【作用】吸湿によるクラック発生の根本原因としては、
樹脂成分が空気中の水分を吸湿し、はんだ実装時に水分
が急激に膨張し、パッケージクラックを引き起こしてい
たが、本発明においては、充填剤の高充填によりパッケ
ージ硬化物の吸湿の原因である樹脂成分の含有量を最低
限に抑え、吸湿の極小化を図ることが可能となった。
【0034】また、従来用いられている粒度分布の充填
剤を使用し、本発明のような高充填を行った場合、低圧
トランスファ成形時における粘度の上昇は避けがたく、
未充填、金線変形、アイランド変形、ボイドなどが発生
し、成形品質を確保することができなかったが、本発明
では、175℃という低圧トランスファ成形温度域での
溶融粘度を500ポイズ以下に抑さえることによって、
これらの成形品質も確保できることを明らかにした。
【0035】また、本発明において、溶融粘度を500
ポイズ以下に抑さえる方法として、特に、シリカの形状
を球状とすること、球状シリカの粒度分布を最密充填粒
度分布に調整し、かつ、比表面積の著しい増大を規制す
ること、球状シリカの粗粒を減少させることにより、最
大限の効果が期待できることを明らかにした。本発明
の、粒度分布を有するシリカを充填剤として用いると、
最密充填となるような粒度分布に近付くことによって、
流動に与る溶融樹脂分が最大限、充填剤粒子と粒子の間
に押し出され、材料の溶融粘度が低く抑さえられる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例で用いた球状シリカは次の通りであ
る。平均粒径、粒度分布はレーザ回折法により、比表面
積はBET法により求めた。 FB−48:(電気化学工業社製、平均粒径14.8μ
m、分布係数1.3、比表面積3.0m2 /g、48μ
m以上95重量%、96μm以上100重量%) FB−74:(電気化学工業社製、平均粒径29.8μ
m、分布係数1.2、比表面積2.0m2 /g、48μ
m以上76重量%、96μm以上97重量%) SO−25R:(龍森社製、平均粒径1.0μm、分布
係数2.0、比表面積11.0m2 /g、48μm以上
100重量%、96μm以上100重量%) FB−01:(電気化学工業社製、平均粒径0.1μm
(電子顕微鏡観察)、比表面積36.0m2 /g、48
μm以上100重量%、96μm以上100重量%)
【0037】また、実施例で用いた主剤のエポキシ樹脂
は次の通りである。3,3’,5,5’−テトラメチル
ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル(油化シ
ェルエポキシ社製、YX−4000H、エポキシ当量1
90g/eq、融点105℃、150℃粘度12cs
t) 標準構造式
【化1】
【0037】実施例、比較例で用いた低圧トランスファ
成形材料の調製方法を次に示す。尚、実施例、比較例で
用いている配合量は全て重量部である。表1に示す配合
に従い、球状溶融シリカ表示部数、三酸化アンチモン粉
末(住友金属鉱山社製)10部に、シランカップリング
剤(日本ユニカー社製、A−186)3部を加え、ミキ
サーで混合した。さらにYX−4000Hを90部、臭
素化エポキシ樹脂(大日本インキ社製、エピクロン−1
52S)10部、フェノールノボラック(群栄化学社
製、PSM−4261)50部、硬化促進剤のトリフェ
ニルフォスフィン(ケーアイ化成社製、PP−360)
1.6部、着色剤のカーボンブラック(三菱化成社製、
MA−600)3部、離型剤(ヘキスト社製、ヘキスト
OP/ヘキストS=1/1)4部を加え、混合したの
ち、コニーダで混練し、実施例、比較例の低圧トランス
ファ成形材料を得た。
【0038】実施例1〜4 表1に示す組成で、本発明に従う粒度分布を有する球状
溶融シリカを、全組成物中の充填剤量が88重量以上と
なるように配合した。実施例1〜4の配合では、溶融粘
度は500ポイズ以下であった。表1の評価結果から、
実施例1〜4のトランスファ成形材料は、低吸水性では
んだ耐熱性に優れ、低粘度であるため高流動性であり成
形性にも優れていることが判る。
【0039】比較例1〜3 表1に示す組成で実施例と同様にトランスファ成形材料
調製した。比較例1では、球状溶融シリカの配合量が少
ないため、全組成物中の充填剤量が88重量以下であ
り、吸水性が高く、はんだ耐熱性に劣る。比較例2で
は、本発明以外の大きな平均粒径の球状溶融シリカを用
いているため、溶融粘度が500ポイズ以上であり、成
形性に劣る。比較例3では、本発明以外の小さい平均粒
径で比表面積の大きい球状溶融シリカを用いているた
め、溶融粘度が500ポイズ以上であり、成形性に劣
る。
【0040】
【表1】
【0041】評価方法 溶融粘度:直径1.0mmφ、長さ10mmの円管中
を、175℃溶融状態で流動する時の最低粘度を、高化
式フローテスタを用いて測定した。 流動性:EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー
測定用金型を用い、低圧トランスファ成形機にて、17
5℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、成形した
時の成形品の長さを判定した。 吸水性:得られた成形材料をタブレット化し、低圧トラ
ンスファ成形機にて、175℃、70kg/mm2 、1
20秒の条件で、直径50mmφ×3mmの円盤に成形
し、175℃で12時間ポストキュアしたものを、85
℃、85%RHの環境下100時間放置し、吸水率を測
定した。 成形性:得られた成形材料をタブレット化し、低圧トラ
ンスファ成形機にて、175℃、70kg/mm2 、1
20秒の条件で、14×20×2.2mmのQFP−8
0に7×7×0.4mmのアルミ配線模擬素子(TE
G)を封止した。未充填を目視で、金線変形、アイラン
ド変形、ボイドを軟X線透視装置を用いて検査し、いず
れかの不良が発生していれば不良パッケージと判定し
た。 はんだクラック性:前項の成形性試験で用いたと同じQ
FP−80を、175℃で12時間ポストキュアし、8
5℃、85%RHの環境下100時間吸湿させた後、2
60℃のはんだ浴に10秒浸漬した時に発生するクラッ
クを目視検査し不良を判定した。 はんだ後耐湿性:前項の成形性試験で用いたと同じQF
P−80を、175℃で12時間ポストキュアし、85
℃85%RHの環境下24時間吸湿させた後、260℃
のはんだ浴に10秒浸漬し、更に、121℃100%R
Hの環境下に300時間放置した時に発生する回路のオ
ープンをテスタを用いて検査し不良を判定した。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では得ること
のできなかった、低吸水性ではんだ耐熱性に優れ、成形
性にも優れた半導体封止用低圧トランスファ成形材料を
得ることができる。本発明の半導体封止用低圧トランス
ファ成形材料を、半導体装置の封止に用いた場合、特に
表面実装型パッケージに搭載された高集積大型IC等の
高信頼性を必要とする半導体装置に用いた場合、電子機
器に使用されるエポキシ封止半導体装置が回路基板への
表面実装工程においてはんだ付け時に受ける熱衝撃を低
減し、優れた信頼性を与えることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 23/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、
    (c)硬化促進剤、(d)充填剤を必須成分とし、
    (d)充填剤中の主成分が溶融シリカで、全組成物中の
    充填剤量が88重量以上であり、かつ、175℃におけ
    る最低溶融粘度が500ポイズ以下であることを特徴と
    する半導体封止用低圧トランスファ成形材料。
  2. 【請求項2】 (d)充填剤中の主成分である溶融シリ
    カの全量が、球状シリカであることを特徴とする請求項
    1記載の半導体封止用低圧トランスファ成形材料。
  3. 【請求項3】 (d)充填剤中の主成分の溶融シリカの
    全量である球状シリカが、2つの異なるロジン−ラムラ
    ー分布則に従う粒度分布を持つ球状シリカの混合物であ
    って、大きい平均粒径を持つ球状シリカの平均粒径が1
    0から20μmの範囲にあり、かつ、粒度分布の5%か
    ら95%までの間で算出された分布の大きさを示す分布
    係数が0.8から1.5の範囲にあり、かつ、比表面積
    が5m2 /g以下であり、小さい平均粒径を持つ球状シ
    リカの平均粒径が0.5から2μmの範囲にあり、か
    つ、分布係数が1.5から2.5の範囲にあり、かつ、
    比表面積が15m2 /g以下であることを特徴とする請
    求項2記載の半導体封止用低圧トランスファ成形材料。
  4. 【請求項4】 大きい平均粒径を持つ球状シリカと、小
    さい平均粒径を持つ球状シリカの混合比が、6対4から
    9対1の範囲にあることを特徴とする請求項3記載の半
    導体封止用低圧トランスファ成形材料。
  5. 【請求項5】 (d)充填剤中の主成分の溶融シリカの
    99重量%以上が、粒径100μm以下であり、かつ、
    90重量%以上が、粒径48μm以下であることを特徴
    とする請求項4記載の半導体封止用低圧トランスファ成
    形材料。
JP1673793A 1993-01-06 1993-01-06 半導体封止用低圧トランスファ成形材料 Withdrawn JPH06200125A (ja)

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