JPH06200121A - 半導体封止用低圧トランスファ成形材料 - Google Patents

半導体封止用低圧トランスファ成形材料

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JPH06200121A
JPH06200121A JP1673993A JP1673993A JPH06200121A JP H06200121 A JPH06200121 A JP H06200121A JP 1673993 A JP1673993 A JP 1673993A JP 1673993 A JP1673993 A JP 1673993A JP H06200121 A JPH06200121 A JP H06200121A
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epoxy
low
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filler
transfer molding
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JP1673993A
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Makoto Yamagata
誠 山縣
Kazunori Matsugaki
一徳 松垣
Hiroyuki Ono
裕之 小野
Noriko Nakayama
紀子 中山
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低吸湿性で、はんだ耐熱性の良好な、成形性
に優れた半導体封止用低圧トランスファ成形材料を提供
することにある。 【構成】 (a)エポキシ、(b)硬化剤、(c)硬化
促進剤、(d)充填剤を必須成分とし、(a)エポキシ
の全部または一部が、下記式(1) 【化1】 で示されるジフェニルエーテル骨格を含有するエポキ
シ、及び分子中に少なくとも1個のナフタレン骨格と少
なくとも1個のナフタレン骨格に結合した水酸基を有す
るナフトール類のグリシジルエーテルであるエポキシの
混合物である半導体封止用低圧トランスファ成形材料

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器に使用される
エポキシ封止半導体装置が回路基板への表面実装時に受
けるはんだ付けのための熱衝撃を低減し、優れた信頼性
を与えることが可能な、成形性に優れた半導体封止用低
圧トランスファ成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コイル、コンデンサ、トラン
ジスタ、IC等の電子部品の封止用途では、機械的強度
等の材料特性面での要求を満たし、生産性にも優れてい
ることから、エポキシ成形材料による、低圧トランスフ
ァ成形が広範に行われている。このエポキシ成形材料
は、エポキシ、硬化剤、硬化促進剤、充填剤を主成分と
し、着色剤、難燃剤、離型剤、カップリング剤等の他、
応力特性、耐湿性、密着性等を改善するための各種添加
剤を含んでいる。
【0003】この用途では、硬化性、耐熱性、耐湿性と
いった観点から、フェノール硬化型エポキシが樹脂成分
として使用されている。広く用いられている主なエポキ
シはオルソクレゾールノボラックのグリシジルエーテル
であり、最近、ビフェニル骨格やナフタレン骨格を有す
るエポキシが一部使用されるようになってきた。
【0004】硬化剤としては、フェノール性OH基を有
するものが広く使用されており、フェノールノボラック
が最も一般的である他、ナフトール等を分子中に有する
ものや、各種改質用途にテルペン骨格、ジシクロペンタ
ジエン骨格を有するものが提案されている。
【0005】一方で、充填剤の高充填により機械的強度
の向上や吸湿性改善が検討されてきた。これまで充填剤
の高充填化のために検討された技術としては、ビフェニ
ル骨格を有する2官能性の低粘度エポキシを用いる技
術、ガラス転移温度を高く保つため、剛直なナフタレン
骨格を有するエポキシを用いる技術等がある。充填剤の
添加量は成形材料の機械的強度が充分発揮され、かつ、
成形性が損なわれない範囲で混合されるが、従来の技術
では、全組成物の7ないし8割混合されている。
【0006】ナフタレン骨格を有するエポキシには粘度
が高いという欠点があり、ビフェニル骨格を有する2官
能性の低粘度エポキシを用いる技術、充填剤の主成分と
して球状シリカを用いる技術、充填剤の粒度分布を最適
化する技術などを併用して充填剤の高充填化が図られて
きた。しかし、いずれの技術を用いても、優れた成形性
を維持したまま、全組成物の85重量%以上の高充填を
達成できた例は無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年電子機器の軽薄短
小化は、急激に進展し、電子部品の回路基板に対する実
装は、従来の挿入方式から表面実装方式へ急速に移行し
つつある。表面実装方式では、はんだ実装面に電子部品
本体が実装されるため、フローはんだ、リフローはんだ
のいずれのはんだ付け方法においても、200℃以上、
最大約260℃という非常な高温に、電子部品本体が晒
される。
【0008】特にエポキシ封止半導体装置には、この熱
衝撃のために、パッケージの樹脂硬化物中の吸湿水分が
急激に装置内で膨張し、クラックを発生したり、界面剥
離を生じさせ信頼性を悪化させるという重大問題、所謂
はんだ耐熱性の問題がある。
【0009】本発明は、かかる問題を解決するために、
成されたものであり、低吸湿性であるために、はんだ耐
熱性の良好な、成形性に優れた半導体封止用低圧トラン
スファ成形材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、超低粘度の
ジフェニルエーテル骨格を含有するエポキシと、耐熱性
(高ガラス転移温度)と低吸湿性の特徴を併せ持つナフ
トール類又はその誘導体のグリシジルエーテルであるエ
ポキシを併用することにより、エポキシ封止半導体装置
の吸湿を極小に抑さえて、はんだ耐熱性を向上できるこ
とを見い出し、発明を完成するに至ったものである。特
に、本発明のエポキシを用いると、耐熱性のナフタレン
骨格を含む半導体封止用低圧トランスファ成形材料にお
いて、500ポイズ以下に粘度の上昇を抑さえたまま、
85重量%以上の溶融シリカ高充填化を達成することが
可能であり、最大限の効果が期待できることを明らかに
した。
【0011】すなわち本発明は、(a)エポキシ、
(b)硬化剤、(c)硬化促進剤、(d)充填剤を必須
成分とし、(a)エポキシの全部または一部が、下記式
(1)
【化4】 で示されるジフェニルエーテル骨格を含有するエポキ
シ、及び分子中に少なくとも1個のナフタレン骨格と少
なくとも1個のナフタレン骨格に結合した水酸基を有す
るナフトール類のグリシジルエーテルであるエポキシの
混合物であることを特徴とする半導体封止用低圧トラン
スファ成形材料である。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる(a)エポキシとしては、下記式(1)
【化5】 で表される、ジフェニルエーテル骨格を含有するエポキ
シと、分子中に少なくとも1個のナフタレン骨格と少な
くとも1個のナフタレン骨格に結合した水酸基を有する
ナフトール類のグリシジルエーテルであるエポキシを、
必須の成分として配合し、エポキシ全量の7割以上の相
当量用いることが、本発明の効果を発揮させる上で最も
好ましい。
【0013】前記式(1)で表されるエポキシ樹脂とし
ては、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルビフェニ
ルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,
5’−テトラメチルビフェニルエーテルのジグリシジル
エーテル類などがある。
【0014】また、1個のナフタレン骨格と少なくとも
1個のナフタレン骨格に結合した水酸基を有するナフト
ール類のグリシジルエーテルであるエポキシとしては、
1−ナフトール、2−ナフトール、1,5−ナフトー
ル,1,6−ナフトール、2,6−ナフトール、ビスナ
フトール、ナフトールノボラック等のグリシジルエーテ
ル類があり、好ましくは下記式(3)
【化6】 で表されるランダム共縮合構造物のグリシジルエーテル
である。このようなランダム共縮合構造物は、ナフトー
ルとジメチロールフェノール、p−キシリレングリコー
ル等とのランダム共縮合により容易に得ることができ
る。
【0015】また、前記必須のエポキシと併用可能なそ
の他のエポキシとしては、1分子中にエポキシ基を有す
るものであればいかなるものでもよく、例えば、ビスフ
ェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、
ビフェニル型エポキシ等や、フェノール、クレゾール、
ビスフェノールA等と、アルデヒド類、キシレングリコ
ール類等を酸性触媒下で、単独または共縮合して得られ
る樹脂を原料として、エピクロルヒドリンでグリシジル
エーテル化するなどしてエポキシ化したものが用いられ
る。また、難燃性付与の目的で、エポキシの一部に上述
のエポキシの臭素化物を含むことが可能である。
【0016】本発明で用いられる(b)硬化剤として
は、フェノール性OH基を有するものを広く使用するこ
とができ、その他、酸無水物、アミン類、チオール類等
を用いることもできる。フェノール硬化型では、例えば
フェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ナフトー
ル等と、アルデヒド類、キシレングリコール類等を酸性
触媒下で、単独または共縮合して得られる樹脂や、テル
ペンジフェノール、フェノール類のジシクロペンタジエ
ン縮合物や、その誘導体が用いられる。硬化剤のエポキ
シに対する配合量は、1エポキシ当量に対して、0.5
〜1.2当量が望ましく、それ以外では成形性に重大な
欠陥を起こすことがある。
【0017】本発明で用いられる(c)硬化促進剤とし
ては、トリブチルアミン、1,8−シアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン類、トリフェ
ニルホスフィン、テトラフェニルホスフォニウムテトラ
フェニルボレート等のホスフィン類、2−メチルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイ
ミダゾール類などが用いられる。
【0018】本発明で用いられる(d)充填剤として
は、破砕状または球状のシリカ粉末を充填剤総量の90
重量%以上用いることが好ましい。破砕状のシリカはボ
ールミル等で粉砕したものの他、摩砕方式で角を取った
形状のもの等も使用することが可能である。球状シリカ
は、溶射方式で球状に加工したものの他、シリカ金属を
直接酸化法により微粉の球状シリカとしたもの等も使用
することが可能である。溶融シリカ以外の充填剤として
は、アルミナ、窒化硅素、窒化アルミなどの無機粉末等
を使用することができる他、難燃助剤として、充填剤の
一部に三酸化アンチモンを使用することができる。充填
剤の含有量は、耐熱性の向上のためには、多いほうが効
果があるが、多すぎると成形性を損なう恐れがある。
【0019】また、本発明のトランスファ成形材料に
は、必要に応じて着色剤、難燃剤、離型剤、カップリン
グ剤等の他、応力特性、耐湿性、密着性等を改善するた
めの各種添加剤を使用することができる。
【0020】着色剤としては、例えばカーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、ベンガラ等を使用することが
できる。
【0021】難燃剤としては、上述の臭素化エポキシ、
三酸化アンチモンの他に、ヘキサブロモベンゼン等を使
用することができる。
【0022】離型剤としては、カルナバなどの天然ワッ
クス、高級脂肪酸エステル類などの合成ワックス、変性
シリコーンオイル類等を使用することができる。
【0023】カップリング剤としては、エポキシシラ
ン、アミノシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン
などのシランカップリング剤の他、チタネート系等のカ
ップリング剤を使用することができる。
【0024】低応力化剤としては、固体、液体のシリコ
ーンゴム、シリコーンオイル、合成ゴム(ポリブタジエ
ン、ポリイソプレンなど)、熱可塑性エラストマ(SB
S、SIS、SEBS、SEPSなど)等やその誘導体
が用いられる。耐湿性向上剤としては、ハイドロタルサ
イト類などのイオン交換体等が用いられる。
【0025】密着性向上剤としては、液状ポリブタジエ
ンや、石油樹脂、ロジン、テルペンなどの粘着付与剤等
が用いられる。
【0026】これら添加物についても、全組成物の重量
に計算し、また、添加剤中の無機質成分は充填剤として
計算する。本発明では、これら充填剤の総量が、全組成
物中の85重量%以上であることが、耐熱性の効果を最
大限にする意味で最も好ましい。また、この配合物の1
75℃における最低溶融粘度は、良好な成形性を維持す
るために、500ポイズ以下であることが最も好まし
い。
【0027】
【作用】吸湿によるクラック発生の根本原因としては、
樹脂成分が空気中の水分を吸湿し、はんだ実装時に水分
が急激に膨張し、パッケージクラックを引き起こしてい
た。このようなメカニズムで、はんだ実装時の信頼性劣
化は発生するため、根本的なはんだ耐熱対策は、エポキ
シ成形材料の低吸湿化を図ることである。また、充分な
信頼性を確保するには、半導体の使用温度(最大150
℃程度)域で、充分な耐熱性を示す必要があり、成形物
のガラス転移温度は充分に高く保つ必要がある。
【0028】本発明によれば、超低粘度のジフェニルエ
ーテル骨格を含有するエポキシと、耐熱性(高ガラス転
移温度)と低吸湿性の特徴を併せ持つナフトール類のグ
リシジルエーテルであるエポキシを併用することで、高
いガラス転移温度を保ったまま、エポキシ封止半導体装
置の吸湿を極小に抑えて、はんだ耐熱性を向上すること
が可能となった。
【0029】さらに、従来用いられている樹脂を使用し
て充填剤の高充填化を図った場合、低圧トランスファ成
形時における、粘度の上昇は避けがたく、未充填、金線
変形、アイランド変形、ボイドなどが発生し、成形品質
を確保することができなかった。
【0030】本発明では、溶融粘度の上昇を抑さえる方
法として、非常に低分子量であり、かつ、エーテル基と
いう屈曲構造を分子中に含むため、非常に低粘度であ
り、また、エーテル基の極性構造のため融点が高く、常
温で固体であり、低圧トランスファ成形材料用のエポキ
シとして使用可能な式(1)で示されるジフェニルエー
テル骨格を含有するエポキシを用いるという方法を発明
した。本発明では、85重量%以上の高充填化を行って
も、175℃という低圧トランスファ成形温度域での溶
融粘度を500ポイズ以下に抑さえることが可能であ
り、これらの成形品質も確保できる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではな
い。実施例で用いた主要なエポキシとは次の通りであ
る。 エポキシA:ジフェニルエーテルジグリシジルエーテル
(エポキシ当量175g/eq、融点84℃、150℃
粘度 4cst) 標準構造式
【化7】 エポキシB:エポキシ化ナフトールパラキシレングリコ
ール縮合物(エポキシ当量280g/eq、融点85
℃、150℃粘度 3.6ポイズ) 標準構造式
【化8】 エポキシC:エポキシ化ナフタレンジオールパラキシレ
ングリコール縮合物(エポキシ当量170g/eq、融
点64℃、150℃粘度 2.0ポイズ) 標準構造式
【化9】 エポキシD:EOCN−7000−90(日本化薬社
製、エポキシ当量235g/eq、融点93℃、150
℃粘度 10.8ポイズ) 標準構造式
【化10】 エポキシE:YX−4000H(油化シェルエポキシ視
社製、エポキシ当量190g/eq、融点105℃、1
50℃粘度 12cst) 標準構造式
【化11】
【0032】実施例、比較例で用いた低圧トランスファ
成形材料の調製方法を次に示す。尚、実施例、比較例で
用いている配合量は全て重量部である。表1、2、3に
示す配合に従い、球状溶融シリカ(電気化学工業社製、
FB−48)を表中に示す部数、三酸化アンチモン粉末
(住友金属鉱山社製)10部に、シランカップリング剤
(日本ユニカー社製、A−186)3部を加え、ミキサ
ーで混合した。さらにエポキシA〜Eを表中に示す部
数、臭素化エポキシ(大日本インキ社製、エピクロン−
152S)10部、フェノールノボラック(群栄化学社
製、PSM−4261)を表中に示す部数、硬化促進剤
のトリフェニルフォスフィン(ケーアイ化成社製、PP
−360)を表中に示す部数、着色剤のカーボンブラッ
ク(三菱化成社製、MA−600)3部、離型剤(ヘキ
スト社製、ヘキストOP/ヘキストS=1/1)4部を
加え、混合したのち、コニーダで混練し、実施例、比較
例の低圧トランスファ成形材料を得た。
【0033】実施例1〜6 表1に示す実施例1〜6では、ナフトール類のグリシジ
ルエーテルであるエポキシとして、エポキシBを用いて
いる。実施例1〜3では、エポキシAとBの使用比率を
変えて配合した。実施例4〜6では、球状溶融シリカを
全組成物中の充填剤量が85重量%以上となるように配
合した。実施例4〜6の配合でも、エポキシAの使用に
より、溶融粘度は500ポイズ以下であった。表1の評
価結果から判るように、実施例1〜6は、低吸水性では
んだ耐熱性に優れ、低粘度であるため高流動性であり成
形性にも優れていることが判る。
【0034】比較例1〜5 比較例1、2では、ナフトール類のグリシジルエーテル
であるエポキシを用いていないため、ガラス転移温度が
低く、比較的吸水性が高く、はんだ耐熱性に劣る。比較
例3では、エポキシAを用いていないため、溶融粘度が
500ポイズ以上であり、成形性に劣る。比較例4、5
では、球状溶融シリカを全組成物中の充填剤量が85重
量%以上となるように配合したが、溶融粘度が500ポ
イズ以上であり、成形性に劣る。
【0035】
【表1】
【0036】実施例7〜12 表2に示す実施例7〜12では、ナフトール類のグリシ
ジルエーテルであるエポキシとして、エポキシCを用い
ている。実施例7〜9では、エポキシAとCの使用比率
を変えて配合した。実施例10〜12では、球状溶融シ
リカを全組成物中の充填剤量が85重量%以上となるよ
うに配合した。実施例10〜12の配合でも、エポキシ
Aの使用により、溶融粘度は500ポイズ以下であっ
た。表2の評価結果から判るように、実施例7〜12
は、低吸水性ではんだ耐熱性に優れ、低粘度であるため
高流動性であり成形性にも優れていることが判る。
【0037】比較例6〜8 比較例6では、エポキシAを用いていないため、溶融粘
度が500ポイズ以上であり、成形性に劣る。比較例
7、8では、球状溶融シリカを全組成物中の充填剤量が
85重量%以上となるように配合したが、溶融粘度が5
00ポイズ以上であり、成形性に劣る。
【0038】
【表2】
【0039】実施例13〜18 表3に示す実施例13〜18では、ナフトール類のグリ
シジルエーテルであるエポキシとして、エポキシDを用
いている。実施例13〜15では、エポキシAとDの使
用比率を変えて配合した。実施例16〜18では、球状
溶融シリカを全組成物中の充填剤量が85重量%以上と
なるように配合した。実施例16〜18の配合でも、エ
ポキシAの使用により、溶融粘度は500ポイズ以下で
あった。表3の評価結果から判るように、実施例13〜
18は、低吸水性ではんだ耐熱性に優れ、低粘度である
ため高流動性であり成形性にも優れていることが判る。
【0040】比較例9〜11 比較例9では、エポキシAを用いていないため、溶融粘
度が500ポイズ以上であり、成形性に劣る。比較例1
0、11では、球状溶融シリカを全組成物中の充填剤量
が85重量%以上となるように配合したが、溶融粘度が
500ポイズ以上であり、成形性に劣る。
【0041】
【表3】
【0042】評価方法 溶融粘度:直径1.0mmφ、長さ10mmの円管中
を、175℃溶融状態で流動する時の最低粘度を、高化
式フローテスタを用いて測定した。 流動性:EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー
測定用金型を用い、低圧トランスファ成形機にて、17
5℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、成形した
時の成形品の長さを判定した。 ガラス転移温度:低圧トランスファ成形機にて、175
℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、長さ10な
いし20mmの円筒状に成形し、175℃で12時間ポ
ストキュアしたものの線膨張挙動を、TMA法により測
定し、カーブの変曲点の温度から求めた。 吸水性:得られた成形材料をタブレット化し、低圧トラ
ンスファ成形機にて、175℃、70kg/mm2 、1
20秒の条件で、直径50mmφ×3mmの円盤に成形
し、175℃で12時間ポストキュアしたものを、85
℃85%RHの環境下100時間放置し、吸水率を測定
した。 成形性:得られた成形材料をタブレット化し、低圧トラ
ンスファ成形機にて、175℃、70kg/mm2 、1
20秒の条件で、14×20×2.2mmのQFP−8
0に7×7×0.4mmのアルミ配線模擬素子(TE
G)を封止した。未充填を目視で、金線変形、アイラン
ド変形、ボイドを軟X線透視装置を用いて検査し、いず
れかの不良が発生していれば不良パッケージと判定し
た。 はんだクラック性:前項の成形性試験で用いたと同じQ
FP−80を、175℃で12時間ポストキュアし、8
5℃85%RHの環境下100時間吸湿させた後、26
0℃のはんだ浴に10秒浸漬した時に発生するクラック
を目視検査し不良を判定した。 はんだ後耐湿性:前項の成形性試験で用いたと同じQF
P−80を、175℃で12時間ポストキュアし、85
℃85%RHの環境下24時間吸湿させた後、260℃
のはんだ浴に10秒浸漬し、更に、121℃100%R
Hの環境下に300時間放置した時に発生する回路のオ
ープンをテスタを用いて検査し不良を判定した。
【0043】
【発明の効果】本発明に従うと従来技術では得ることの
できなかった、低吸水性ではんだ耐熱性に優れ、成形性
にも優れた半導体封止用低圧トランスファ成形材料を得
ることができる。本発明の半導体封止用低圧トランスフ
ァ成形材料を、半導体装置の封止に用いた場合、特に表
面実装型パッケージに搭載された高集積大型IC等の高
信頼性を必要とする半導体装置に用いた場合、電子機器
に使用されるエポキシ封止半導体装置が回路基板への表
面実装時に受けるはんだ付けのための熱衝撃を低減し、
優れた信頼性を与えることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ、(b)硬化剤、(c)
    硬化促進剤、(d)充填剤を必須成分とし、(a)エポ
    キシの全部または一部が、下記式(1) 【化1】 で示されるジフェニルエーテル骨格を含有するエポキ
    シ、及び分子中に少なくとも1個のナフタレン骨格と少
    なくとも1個のナフタレン骨格に結合した水酸基を有す
    るナフトール類のグリシジルエーテルであるエポキシの
    混合物であることを特徴とする半導体封止用低圧トラン
    スファ成形材料。
  2. 【請求項2】 ジフェニルエーテル骨格を含有するエポ
    キシが、下記式(2) 【化2】 で示されるジフェニルエーテルジグリシジルエーテルで
    ある請求項1記載の半導体封止用低圧トランスファ成形
    材料。
  3. 【請求項3】 ナフトール類のグリシジルエーテルであ
    るエポキシが下記式(3) 【化3】 で示されるランダム共縮合構造物のグリシジルエーテル
    である請求項1記載の半導体封止用低圧トランスファ成
    形材料。
  4. 【請求項4】 (d)充填剤中の主成分が溶融シリカ
    で、全組成物中の充填剤量が85重量%以上であり、か
    つ、175℃における最低溶融粘度が500ポイズ以下
    である請求項1記載の半導体封止用低圧トランスファ成
    形材料。
JP1673993A 1993-01-06 1993-01-06 半導体封止用低圧トランスファ成形材料 Withdrawn JPH06200121A (ja)

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