JPH06193443A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置

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JPH06193443A
JPH06193443A JP34564292A JP34564292A JPH06193443A JP H06193443 A JPH06193443 A JP H06193443A JP 34564292 A JP34564292 A JP 34564292A JP 34564292 A JP34564292 A JP 34564292A JP H06193443 A JPH06193443 A JP H06193443A
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temperature
passage
head
cooling water
block
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JP34564292A
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English (en)
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Sakuyoshi Hasefuji
作美 長谷藤
Masanori Douhou
正礼 道法
Tetsuo Muto
哲郎 武藤
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P3/00Liquid cooling
    • F01P3/02Arrangements for cooling cylinders or cylinder heads
    • F01P2003/027Cooling cylinders and cylinder heads in parallel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P2025/00Measuring
    • F01P2025/08Temperature
    • F01P2025/50Temperature using two or more temperature sensors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P2060/00Cooling circuits using auxiliaries
    • F01P2060/08Cabin heater
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P7/00Controlling of coolant flow
    • F01P7/14Controlling of coolant flow the coolant being liquid
    • F01P7/16Controlling of coolant flow the coolant being liquid by thermostatic control
    • F01P7/165Controlling of coolant flow the coolant being liquid by thermostatic control characterised by systems with two or more loops

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジン冷間時におけるシリンダヘッドの早期
昇温を図る。 【構成】シリンダヘッド側ウォータジャケット6とシリ
ンダブロック側ウォータジャケット7とを並列に設け
て、各々の出口と入口とをラジエータ3が介設された第
1還流通路8及びラジエータが介設されていない第2還
流通路9によって連絡し、上記シリンダブロック側ウォ
ータジャケット7の冷却水温度が所定温度未満のとき
に、上記シリンダヘッド側ウォータジャケット6におけ
る冷却水の流れを制限することによって、シリンダヘッ
ド1の早期昇温を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの冷却装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に用いられるエンジンの冷却装
置として、そのシリンダヘッドに設けられたヘッド側ウ
ォータジャケットと、シリンダブロックに設けられたブ
ロック側ウォータジャケットとを直列的に結ぶのではな
く、冷却水循環路に並列的に組み込んでなる言わば2系
統の冷却システムは一般に知られている。
【0003】例えば、特公昭64−573号公報には、
上記両ウォータジャケットの各々の出口をそれらの入口
に接続し途中にラジエータが介設された第1還流通路
と、上記両ウォータジャケットの各々の出口をそれらの
入口に接続し途中にラジエータが介設されていない第2
還流通路とを備え、エンジン冷間時のシリンダヘッドの
早期昇温を図りながら、その昇温後に該シリンダヘッド
側の熱を利用してシリンダブロックの昇温を図るように
した冷却装置が記載されている。すなわち、このもので
は、エンジン冷間時にはヘッド側ウォータジャケットと
第2還流通路との間のみで冷却水を循環させ、冷却水が
ブロック側ウォータジャケットへ流れないようにするこ
とによってシリンダヘッドの早期昇温を図り、その昇温
後はヘッド側ウォータジャケットの冷却水とブロック側
ウォータジャケットの冷却水とを合流させて上記第2還
流通路によって循環させることにより、シリンダヘッド
側の熱を利用してシリンダブロックの昇温を図るように
なされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合、冷間時にヘッド側ウォータジャケットの冷却水
のみを循環させることによってシリンダブロック側へ熱
が奪われることを防止することができるものの、シリン
ダヘッドの熱が当該循環によって冷却水自体に奪われて
いく。このことは、シリンダヘッドのみの早期昇温を図
ろうとしながら、結局はシリンダヘッド、第2還流通路
及び冷却水からなる循環系全体を同時に昇温させている
ことに他ならないものであり、シリンダヘッドの早期昇
温という点では不利である。
【0005】すなわち、本発明の課題は、シリンダヘッ
ドの昇温をより速やかに行なうことができるようにする
ことにある。また、本発明の他の課題は、シリンダヘッ
ドの早期昇温を図りながらもその過熱を招かないように
すること、ラジエータによって冷却水を冷却する場合で
も、その冷却によってシリンダヘッドの過熱を防止しな
がらシリンダブロックが過度に冷却されることがないよ
うにすること、さらには、このような課題を確実に且つ
簡単な構成によって達成すること、また、このような課
題を解決するにあたって、シリンダヘッド側とシリダブ
ロック側とで冷却水の所期の分配を行なうことができる
ようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明は、
このような課題を解決するために、基本的にはエンジン
冷間時にはシリンダヘッドのウォータジャケットの冷却
水の流れを制限するという構成を採用するものである。
【0007】[第1の解決手段(請求項1に記載の発
明)]すなわち、上記課題を解決する第1の手段は、エ
ンジンの冷却装置であって、エンジンのシリンダヘッド
に設けられたヘッド側ウォータジャケットと、上記エン
ジンのシリンダブロックに設けられたブロック側ウォー
タジャケットと、上記両ウォータジャケットを通る冷却
水の流れを付勢するためのウォータポンプと、ラジエー
タと、上記両ウォータジャケットの各々の入口をそれら
の出口に上記ラジエータを介して接続し上記両ウォータ
ジャケットの冷却水を上記ウォータポンプの作動により
上記ラジエータに通して循環させるための第1還流通路
と、上記両ウォータジャケットの各々の出口をそれらの
入口に上記ラジエータをバイパスして接続し上記両ウォ
ータジャケットの冷却水を上記ウォータポンプの作動に
より上記ラジエータに通さずに循環させるための第2還
流通路と、上記ブロック側ウォータジャケットの冷却水
温度を代表する温度(以下、簡単のため「ブロック側冷
却水温度」という)が所定温度未満のときに、上記ヘッ
ド側ウォータジャケットにおける冷却水の流れを制限す
る一方、ブロック側ウォータジャケットの冷却水を上記
第2還流通路によって循環させるバルブ手段とを備えて
いることを特徴とする。
【0008】上記第1の手段において、上記バルブ手段
としては、冷却水循環路中にソレノイド式バルブを配設
する一方、ブロック側冷却水温度(例えばブロック側ウ
ォータジャケットを流出する冷却水の温度やシリンダブ
ロックの壁温度)を温度センサで検出して上記ソレノイ
ドバルブを作動させる電気式バルブ手段、あるいは後述
する課題解決手段で説明する弁体と該弁体を作動させる
ための感温部とを有するサーモバルブを冷却水循環路中
に配設してなる機械式バルブ手段のいずれをも採用する
ことができる。このことは、後述する他の各解決手段に
おいても、特にバルブの種類を特定していない限りは同
様である。
【0009】−作用− ブロック側冷却水温度が所定温度未満のエンジン冷間時
においては、ヘッド側ウォータジャケットにおける冷却
水の流れが制限される。このことは、エンジンの運転に
伴って発生する熱は、ヘッド側ウォータジャケットに滞
留する冷却水を昇温させるのに消費されるものの、シリ
ンダブロック、第1還流通路及び第2還流通路、並びに
それらに存する冷却水へ伝わることが実質的にはないこ
とを意味する。よって、シリンダヘッドの早期昇温が図
れるものである。また、ブロック側ウォータジャケット
の冷却水は第2還流通路を通って循環する。よって、ウ
ォータポンプをエンジンの運転に連動させて常時作動さ
せる構成をとることができる。そして、当該循環はラジ
エータを通過しないため、シリンダブロックの昇温に悪
影響を及ぼすことは少ない。
【0010】シリンダヘッドの暖機完了後は、上記ヘッ
ド側ウォータジャケット及びブロック側ウォータジャケ
ットの冷却水を第1還流通路に通して循環させることに
よって、シリンダヘッド及びシリンダブロックの過熱を
防止することができる。
【0011】[第2の解決手段(請求項2に記載の発
明)]本手段は、上記第1の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記バルブ手段が、上記ヘッド側
ウォータジャケットの冷却水温度を代表する温度(以
下、簡単のため「ヘッド側冷却水温度」という)が上記
所定温度よりも高い第2温度以上に上昇したときには、
上記ヘッド側ウォータジャケットの冷却水の流れの制限
を解除し当該冷却水を上記ブロック側ウォータジャケッ
トの冷却水と共に上記第2還流通路によって循環させる
点に特徴がある。
【0012】−作用− 上述の如く、ヘッド側ウォータジャケットにおける冷却
水の流れを制限した場合には、当該シリンダヘッドの過
熱が懸念されるが、第2の手段においては、ヘッド側冷
却水温度が高くなったときには、上記制限が解除され、
当該冷却水はブロック側ウォータジャケットの冷却水と
共に上記第2還流通路によって循環する。よって、ヘッ
ド側ウォータジャケットを流出する冷却水が低温のブロ
ック側ウォータジャケットの冷却水と混り合うことによ
ってシリンダヘッドの放熱が促される。このため、シリ
ンダヘッドの過熱が防止され、その熱歪みを招くことが
なくなるとともに、シリンダブロックは上記冷却水を介
してシリンダヘッドの熱を受けることにより暖機が促進
される。そして、この場合、冷却水の循環はラジエータ
が介設されていない第2還流通路を通ることによって行
なわれるから、冷却水全体が過度に冷却されること、つ
まり、シリンダヘッド及びシリンダブロックの暖機に不
利になることはない。
【0013】[第3の解決手段(請求項3に記載の発
明)]本手段は、上記第2の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記ヘッド側ウォータジャケット
の出口から延設されたヘッド側出口路と、上記ブロック
側ウォータジャケットの出口から延設されたブロック側
出口路と、上記ヘッド側出口路とブロック側出口路とを
連絡する連絡路とを備え、上記第1還流通路が上記ヘッ
ド側出口路に接続されている一方、上記第2還流通路が
上記ブロック側出口路に接続されており、上記バルブ手
段が、上記ブロック側冷却水温度が上記所定温度以上に
なったときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブ
と、上記ヘッド側冷却水温度が上記第2温度以上になっ
たときに上記連絡路を開通させる第2バルブとによって
構成されている点に特徴がある。
【0014】このように、第1バルブと第2バルブとを
用いる場合、これらには電気式及び機械式のいずれを採
用することできるが、第1還流通路の開閉制御のための
第1バルブについては信頼性が高いサーモバルブを採用
し、第2バルブについては例えば連絡路の開度を調節す
るために、あるいはブロック側冷却水温度をも加味して
より細かな制御を行なうために、電気式バルブを採用す
ることが好適である。このことは後述する他の各解決手
段においても同様に言えることである。
【0015】−作用− ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡路によって
連絡し、第1還流通路を上記ヘッド側出口路に接続し、
第2還流通路を上記ブロック側出口路に接続しているの
は、第1還流通路の開閉と連絡路の開閉との組み合わせ
によって、ヘッド側ウォータジャケットから流出する冷
却水が連絡路を通って第2還流通路に流れる状態と、ブ
ロック側ウォータジャケットから流出する冷却水が上記
連絡路を先の場合とは逆方向に流れて第1還流通路に流
れる状態とをつくることができるようにするためであ
る。
【0016】具体的には、上記ブロック側冷却水温度が
上記所定温度未満で且つ上記ヘッド側冷却水温度が第2
温度未満のときには、上記第1還流通路は第1バルブに
よって閉鎖され、上記連絡路は第2バルブによって閉鎖
されている。この場合は、ヘッド側ウォータジャケット
での冷却水の流れはなく、ブロック側ウォータジャケッ
トでは第2還流通路を通って冷却水が循環する。よっ
て、上記第1の解決手段と同様の作用が得られる。
【0017】上記ブロック側冷却水温度が所定温度未満
のままで上記ヘッド側冷却水温度が第2温度以上になっ
たときには、第1還流通路は閉じられたままであるが、
連絡路が開通する。よって、ヘッド側ウォータジャケッ
トを流出した冷却水が連絡路を通ってブロック側ウォー
タジャケットを流出した冷却水と合流し第2還流通路を
通って循環することになり、上記第2の解決手段と同様
の作用が得られる。
【0018】そうして、ブロック側冷却水温度が所定温
度以上で且つヘッド側冷却水温度が第2温度以上になっ
たときには、第1還流通路及び連絡路が共に開通する。
よって、ブロック側ウォータジャケットを流出した冷却
水は上記連絡路を通ってヘッド側ウォータジャケットを
流出した冷却水と合流し、第1還流通路を通って循環す
る。
【0019】[第4の解決手段(請求項4に記載の発
明)]本手段は、上記第3の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記第2バルブが、上記連絡路を
開閉する弁体と、上記ヘッド側冷却水温度を感知し該冷
却水温度が上記第2温度以上になったときに上記弁体を
開状態とする感温部とを備えたサーモバルブによって構
成されている点に特徴がある。
【0020】−作用− 第2バルブがサーモバルブによって構成されているか
ら、温度センサ及び検出温度の送信線は不要になり、故
障を招く要素が少なくなるとともに、コスト的にも有利
になる。
【0021】[第5の解決手段(請求項5に記載の発
明)]本手段は、上記第1の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記ヘッド側ウォータジャケット
の出口から延設されたヘッド側出口路と、上記ブロック
側ウォータジャケットの出口から延設されたブロック側
出口路と、上記ヘッド側出口路とブロック側出口路とを
連絡する連絡路とを備え、上記第1還流通路が上記ヘッ
ド側出口路に接続されている一方、上記第2還流通路が
上記ブロック側出口路に接続されており、上記バルブ手
段が、上記ブロック側冷却水温度が上記所定温度以上に
なったときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブ
と、上記ブロック側冷却水温度が上記所定温度よりも高
い第2温度以上になったときに上記連絡路を開通させる
第2バルブとによって構成されている点に特徴がある。
【0022】−作用− ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡路によって
連絡し、第1還流通路を上記ヘッド側出口路に接続し、
第2還流通路を上記ブロック側出口路に接続しているの
は、第3の手段の場合と同様の理由からであるが、本手
段の場合は、第1還流通路を開閉する第1バルブ及び連
絡路を開閉する第2バルブが共にブロック側冷却水温度
に基づいて作動し、且つブロック側冷却水温度の上昇過
程において、第1還流通路が先に開通し、後から連絡路
が開通する。よって、ヘッド側ウォータジャケットの冷
却水のみが先に第1還流通路によって循環し、ラジエー
タによってシリンダヘッドの過熱防止が図れるととも
に、そのときにはブロック側ウォータジャケットの冷却
水はラジエータが介設されていない第2還流通路によっ
て循環するから、シリンダブロックが過剰に冷却される
ことはない。このことは、シリンダブロック壁面を所期
の高温度に維持し、エンジン潤滑油によるシリランダラ
イナ部の潤滑性を確保して摩擦損失の低減を図る上で有
利に働く。
【0023】[第6の解決手段(請求項6に記載の発
明)]本手段は、上記第5の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記第2バルブが、上記連絡路を
開閉する弁体と、冷却水温度が上記第2温度以上になっ
たときに上記弁体を開状態とする感温部とを備えたサー
モバルブであり、上記感温部が上記ブロック側出口路に
配設されているとともに、該ブロック側出口路の感温部
配設部位と上記ヘッド側出口路とが上記連絡路をバイパ
スして上記ヘッド側ウォータジャケットの冷却水を上記
感温部に導くバイパス路によって連絡されていて、該バ
イパス路の通路断面積は上記ブロック側出口路よりも冷
却水流量が少なくなるように小さく形成されている点に
特徴がある。
【0024】−作用− 連絡路を開閉する第2バルブがサーモバルブであって、
その感温部がブロック側出口路に配設されているから、
当該第2バルブは基本的にはブロック側ウォータジャケ
ットを流出する冷却水の温度に基づいて連絡路を開閉す
る。よって、上記第5の手段と同様の作用が得られる。
そして、上記ブロック側出口路の感温部配設部位にヘッ
ド側ウォータジャケットの冷却水をバイパス路によって
導くようにしているから、第2バルブは当該冷却水の温
度の影響も受けることになり、シリンダブロックの暖機
完了前でもヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度が
高温になったときには連絡路が開通する。このため、シ
リンダヘッドが過熱することが未然に防がれる。
【0025】なお、上記バイパス路が存在することによ
ってヘッド側ウォータジャケットにおいて冷却水の流れ
を生ずるが、当該バイパス路の通路断面積はブロック側
出口路よりも小さいため、ヘッド側ウォータジャケット
における冷却水の流量は少なく、第1の解決手段と同様
のようにエンジン冷間時にシリンダヘッドの早期昇温を
図ることに支障はない。
【0026】[第7の解決手段(請求項7に記載の発
明)]本手段は、上記第6の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記バイパス路に、エンジンのア
イドル運転時の吸入空気量を調節する水温感知式アクチ
ュエータ(以下、簡単のため、「ISCアクチュエー
タ」という)の感温部が配設されている点に特徴があ
る。
【0027】−作用− 上記バイパス路に、ISCアクチュエータの感温部が配
設されているから、このアクチュエータ専用のバイパス
路を別途設ける必要がなくなる。
【0028】すなわち、ISCアクチュエータはエンジ
ンの吸気系のスロットル弁近傍、つまり、シリンダヘッ
ドから離れた位置に配設する必要があるため、これをヘ
ッド側冷却水温度によって作動させようとすると、どう
しても冷却水導入路を別途設ける必要がある。本手段の
場合、上述のバイパス路をISCアクチュエータの作動
に利用するから、第2バルブをヘッド側ウォータジャケ
ットの冷却水温度によって作動させる場合でも、ヘッド
側出口路から分岐させる冷却水通路は1本で済むことに
なる。このことは、構造の簡単化が図れるというだけで
なく、エンジン冷間時にヘッド側ウォータジャケットか
ら流出する冷却水流量を少なくすることできることを意
味し、シリンダヘッドの早期昇温を図る上で有利に働
く。
【0029】[第8の解決手段(請求項8に記載の発
明)]本手段は、上記第5の解決手段にかかるエンジン
の冷却装置において、上記第2バルブが、上記連絡路を
開閉する弁体と、各々冷却水温度を感知し該冷却水温度
が上記第2温度以上になったときに上記弁体を開状態と
する第1及び第2の感温部とを備えたサーモバルブであ
り、上記第1感温部が上記ブロック側出口路に配設さ
れ、上記第2感温部がヘッド側ウォータジャケットに配
設されている点に特徴がある。
【0030】−作用− 本手段の場合、第2バルブが、ブロック側ウォータジャ
ケットから流出する冷却水の温度を第1感温部によって
感知して連絡路を開閉する一方、ヘッド側ウォータジャ
ケット内の冷却水温度を第2感温部によって感知して連
絡路を開閉するから、ヘッド側出口路からバイパス路を
延設することなく第6の手段と同様の作用が得られる。
【0031】[第9の解決手段(請求項9に記載の発
明)]本手段は、上記第5の手段にかかるエンジンの冷
却装置において、上記ヘッド側ウォータジャケットの冷
却水を上記第2還流通路に導くよう上記ヘッド側出口路
もしくは上記第1還流通路と上記第2還流通路とを連絡
し、途中にISCアクチュエータの感温部が配設された
水路を備えていて、上記第2バルブは、上記連絡路を開
閉する弁体と、各々冷却水温度を感知し該冷却水温度が
上記第2温度以上になったときに上記弁体を開状態とす
る第1及び第2の感温部とを備えたサーモバルブであ
り、上記第1感温部が上記ブロック側出口路に配設さ
れ、上記第2感温部が上記ヘッド側ウォータジャケット
の出口から上記水路の上流端に至る間の途中に配設され
ている点に特徴がある。
【0032】−作用− ヘッド側ウォータジャケットの出口からISCアクチュ
エータ用水路に至る間の途中に第2バルブの第2感温部
が配設されているから、第2バルブ専用のバイパス路を
設けることなく、ISCアクチュエータ用水路にヘッド
側ウォータジャケットの冷却水が流れることを利用して
当該冷却水を上記第2バルブの第2感温部に積極的に導
くことができる。
【0033】[第10の解決手段(請求項10に記載の
発明)]本手段は、上記第3〜9の各解決手段にかかる
エンジンの冷却装置において、上記連絡路における上記
第2バルブと上記ヘッド側出口路との間に、上記第1還
流通路を通って循環する冷却水の上記ヘッド側ウォータ
ジャケットと上記ブロック側ウォータジャケットとに対
する分配比を調整する流量調整部が設けられている点に
特徴がある。
【0034】−作用− 上記連絡路における上記第2バルブから上記ヘッド側出
口路に至る間に設けられている流量調整部によって、各
々上記第1還流通路を通って循環する上記ヘッド側ウォ
ータジャケットの冷却水量と上記ブロック側ウォータジ
ャケットの冷却水量との割合が調整される。すなわち、
第1還流通路と連絡路とが開通した状態では、上記ヘッ
ド側ウォータジャケット及びブロック側ウォータジャケ
ットの冷却水はラジエータが介設された第1還流通路を
通って循環する。その場合、この循環する冷却水の両ウ
ォータジャケットに対する分配の要求はエンジン(排気
量、例えばボア径の違い)によって相違する。これに対
して、本手段の場合、上記連絡路に流量調整部を設ける
ことによって比較的簡単に所期の分配を行なうことがで
きるようになる。
【0035】[第11の解決手段(請求項11に記載の
発明)]本手段は、第2の解決手段にかかるエンジンの
冷却装置において上記ヘッド側ウォータジャケットの出
口から延設されたヘッド側出口路と、上記ブロック側ウ
ォータジャケットの出口から延設されたブロック側出口
路と、上記ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡
する連絡路とを備え、上記第1還流通路が上記ヘッド側
出口路に接続されている一方、上記第2還流通路が上記
ブロック側出口路に接続されており、上記バルブ手段
が、上記ブロック側冷却水温度が上記所定温度以上にな
ったときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブ
と、上記ヘッド側出口路に配設されヘッド側ウォータジ
ャケットの冷却水温度が上記第2温度以上になったとき
に当該ヘッド側出口路を開通させる第2バルブとによっ
て構成されている点に特徴がある。
【0036】−作用− ブロック側冷却水温度が所定温度未満で且つヘッド側ウ
ォータジャケットの冷却水温度が第2温度未満のときに
は、第1バルブが第1還流通路を閉鎖し、第2バルブが
ヘッド側出口路を閉鎖する。このため、ヘッド側ウォー
タジャケットでの冷却水の流れが制限される一方、ブロ
ック側ウォータジャケットの冷却水は第2還流通路を通
って循環する。よって、シリンダヘッドの早期昇温が図
れる。
【0037】ブロック側冷却水温度が所定温度未満のま
までヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度が第2温
度以上に上昇したときには、第2バルブがヘッド側出口
路を開通させる。これにより、ヘッド側ウォータジャケ
ットの冷却水はブロック側ウォータジャケットの冷却水
と共に第2還流通路を循環する。よって、シリンダヘッ
ドの過熱を防止しながらシリンダブロックの暖機を促進
させることができることになる。
【0038】ブロック側冷却水温度が所定温度以上に上
昇しヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度が第2温
度以上に上昇したときには、第1還流通路及びヘッド側
出口路が共に開通した状態になるから、ブロック側ウォ
ータジャケットの冷却水は第1還流通路及び第2還流通
路を通って循環し、ヘッド側ウォータジャケットの冷却
水は第1還流通路を通って循環することになる。
【0039】
【発明の効果】従って、上記第1の解決手段(請求項1
に記載の発明)によれば、ヘッド側ウォータジャケット
とブロック側ウォータジャケットとが並列に設けられた
2系統冷却システムにおいて、ブロック側冷却水温度が
所定温度未満のときに、ヘッド側ウォータジャケットに
おける冷却水の流れを制限する一方、ブロック側ウォー
タジャケットの冷却水を第2還流通路によって循環させ
るようにしたから、シリンダブロックの暖機及びウォー
タポンプの運転に支障をきたすことなく、シリンダヘッ
ドの熱がシリンダブロックや冷却水循環用の還流通路及
びその内部の冷却水に奪われることを防止して、シリン
ダヘッドの早期昇温を図ることができ、エンジンの冷間
時における燃焼性を早期に高めて排気ガス中のHC、C
Oの量を下げることができる。
【0040】第2の解決手段(請求項2に記載の発明)
によれば、ヘッド側冷却水温度が上記所定温度よりも高
い第2温度以上に上昇したときには、ヘッド側ウォータ
ジャケットの冷却水流れの制限を解除し当該冷却水をブ
ロック側ウォータジャケットの冷却水と共に上記第2還
流通路によって循環させるようにしたから、シリンダヘ
ッドの過熱、つまりは熱歪みを防止しながらシリンダブ
ロックの暖機を促進させることができる。
【0041】第3の解決手段(請求項3に記載の発明)
によれば、ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡
路によって連絡し、第1還流通路を上記ヘッド側出口路
に、第2還流通路を上記ブロック側出口路に接続すると
ともに、ブロック側冷却水温度が所定温度以上になった
ときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブと、ヘ
ッド側冷却水温度が第2温度以上になったときに上記連
絡路を開通させる第2バルブとを備えているから、冷却
水通路の構成を複雑にすることなく、2つのバルブによ
って上記第2の解決手段にかかる発明を実施することが
できる。
【0042】第4の解決手段(請求項4に記載の発明)
によれば、第2バルブが、連絡路を開閉する弁体と、ヘ
ッド側冷却水温度を感知し該冷却水温度が第2温度以上
になったときに上記弁体を開状態とする感温部とを備え
たサーモバルブによって構成されているから、第2バル
ブの信頼性の向上が図れ、上記第3の解決手段にかかる
発明の実施に有利になる。
【0043】第5の解決手段(請求項5に記載の発明)
によれば、ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡
路によって連絡し、第1還流通路を上記ヘッド側出口路
に接続し、第2還流通路を上記ブロック側出口路に接続
するとともに、ブロック側冷却水温度が所定温度以上に
なったときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブ
と、ブロック側冷却水温度が第2温度以上になったとき
に上記連絡路を開通させる第2バルブとを備えているか
ら、シリンダヘッドを早期に昇温させることができると
ともに、シリンダブロックの暖機が完了した後にラジエ
ータによってシリンダヘッドの過熱を防止しながら、ラ
ジエータによってシリンダブロックが過剰に冷却される
ことを防止して、シリランダライナ部の潤滑性を確保し
て摩擦損失の低減を図ることができる。
【0044】第6の解決手段(請求項6に記載の発明)
によれば、第2バルブをサーモバルブとしその感温部を
ブロック側出口路に配設するとともに、該配設部位にヘ
ッド側ウォータジャケットの冷却水をバイパス路によっ
て導くようにしているから、シリンダヘッドを早期に昇
温させ、また、シリンダブロック暖機完了後のシリンダ
ヘッドの過熱及びシリンダブロックの過剰冷却を防止す
ることができるとともに、上記暖機完了前でもシリンダ
ヘッドの過熱を防止することができる。
【0045】第7の解決手段(請求項7に記載の発明)
によれば、ISCアクチュエータの感温部を上記バイパ
ス通路に配設するようにしたから、ヘッド側出口路から
分岐させる冷却水通路を少なくして通路配設構造の簡単
化が図れるとともに、シリンダヘッドの早期昇温を図る
という所期の目的を達成する上で有利になる。
【0046】第8の解決手段(請求項8に記載の発明)
によれば、第2バルブが2つの感温部を備えたサーモバ
ルブであり、その第1感温部がブロック側出口路に配設
され、第2感温部がヘッド側出口路に配設されているか
ら、バイパス路を別途設けることなく、第6の解決手段
と同様の作用効果が得られ、冷却水通路構造の簡単化が
図れる。
【0047】第9の解決手段(請求項9に記載の発明)
によれば、ヘッド側ウォータジャケットの出口からIS
Cアクチュエータ用水路に至る間の途中に第2バルブの
第2感温部が配設されているから、冷却水通路構造を複
雑にすることなく、第6の解決手段と同様の作用効果を
得ることができる。
【0048】第10の解決手段(請求項10に記載の発
明)によれば、連絡路における第2バルブと上記ヘッド
側出口路との間に、第1還流通路を通って循環する冷却
水のヘッド側ウォータジャケットとブロック側ウォータ
ジャケットとに対する分配比を調整する流量調整部が設
けられているから、ヘッド側ウォータジャケットとブロ
ック側ウォータジャケットとに対する冷却水の所期の分
配を比較的簡単に行なうことができるようになる。
【0049】第11の解決手段(請求項11に記載の発
明)によれば、第2バルブをヘッド側出口路に配設して
ヘッド側ウォータジャケットの冷却水の温度が第2温度
以上になると当該出口路が開通するようにしたから、上
記第3の解決手段と同様の効果が得られる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0051】(実施例1) −全体構成− 図1に示す自動車用エンジンの冷却装置において、1は
エンジンのシリンダヘッド、2は同シリンダブロック、
3はラジエータ、4は車内暖房用のヒータコア、5はI
SCアクチュエータの感温部が配設されるISC配設部
である。上記シリンダヘッド1及びシリンダブロック2
には各々ウォータジャケット6,7が別個に設けられて
おり、これらウォータジャケット6,7を冷却水が互い
に独立した流れをもって個別に通過できるようになって
いる。上記ヘッド側及びブロック側のウォータジャケッ
ト6,7の各々の出口6a,7aとそれらの入口6b,
7bとは、上記ラジエータ3が途中に介設された第1還
流通路8と、ラジエータが途中に介設されていない第2
還流通路9とによって接続されている。また、11は上
記両ウォータジャケット6,7を通る冷却水流を付勢す
るためのウォータポンプであり、上記エンジンによって
駆動される。以下、詳細に説明する。
【0052】−ウォータジャケット6,7の出口側と入
口側− 上記ヘッド側ウォータジャケット6の出口6aからはヘ
ッド側出口路12が延設され、上記ブロック側ウォータ
ジャケット7の出口7aからはブロック側出口路13が
延設されている。そして、上記ヘッド側出口路12とブ
ロック側出口路13とは連絡路14によって連絡されて
いる。また、上記ヘッド側ウォータジャケット6の入口
6aには上記ウォータポンプ11のヘッド用吐出ポート
が水路15を介して接続されている。同ポンプ11はシ
リンダブロック2に取付けられていて、そのブロック用
吐出ポートがブロック側ウォータジャケット7の入口7
aに接続されている。
【0053】−第1還流通路8及び第2還流通路9− 上記第1還流通路8は、その上流端が上記ヘッド側出口
路12に接続されているとともに、下流端が上記ウォー
タポンプ11の吸入ポートに接続されている。そして、
当該第1還流通路8におけるラジエータ3よりも下流部
位に第1バルブ16が介設されている。一方、第2還流
通路9は、その上流端が上記ブロック側出口路13に接
続されているとともに、下流端が上記第1還流通路8に
おける第1バルブ16よりも下流部位に接続されてい
る。そして、当該第2還流通路9に上記ヒータコア4が
介設されている。
【0054】この場合、上記ヘッド側出口路12とブロ
ック側出口路13とが連絡路14によって連絡されてい
るから、上記第1還流通路8はブロック側出口路13に
対し連絡路14を介して接続されていることになり、第
2還流通路9はヘッド側出口路12に対し連絡路14を
介して接続されていることになる。そして、上記連絡路
14に第2バルブ17が介設されている。
【0055】−第1バルブ16、第2バルブ17及び流
量調整部18− 上記第1バルブ16は、サーモバルブによって構成され
ていて、その感温部16aが第1還流通路8に対する第
2還流通路9の合流部に配設されており、ブロック側ウ
ォータジャケット7から流出して第2還流通路9を流れ
る冷却水の温度に感応し得るようになっている。上記感
温部16aは、当該冷却水が所定の第1温度T1c以上に
なったときに、第1バルブ16の弁体を上記第1還流通
路8が開通するように開作動させ、温度T1oで第1還流
通路8を全開にさせる。
【0056】上記第2バルブ17は、第1バルブよりも
小型のサーモバルブによって構成されていて、図2に具
体的に示されている。すなわち、第2バルブ17は、連
絡路14の通路壁に固定された枠部材17aと、該枠部
材17aに固定されたスピンドル17bと、枠部材17
aに固定された弁座17cと、スピンドル17bに進退
可能に支持され且つスプリング17dによって弁座17
cに当接するよう閉方向に付勢された弁体17eと、該
弁体17eと一体に設けられワックスの膨張によって当
該弁体17eを開方向に移動させるワックス・ペレット
型の感温部17fとよりなる。
【0057】そして、上記感温部17fが上記ブロック
側出口路13に配設されていて、ブロック側ウォータジ
ャケット7から流出して第2還流通路9を流れる冷却水
の温度に感応し得るようになっている。上記感温部17
aは、当該冷却水が上記温度T1oよりも高い第2温度T
2c以上になったときに、第2バルブ17の弁体17eを
上記連絡路14が開通するように開作動させ、温度T2o
で連絡路14を全開にさせる。なお、第1バルブ16も
感温部16aがワックス・ペレット型のサーモバルブで
ある。
【0058】そうして、上記連絡路14における第2バ
ルブ17とヘッド側出口路12との間に上記第1還流通
路8を通って循環する冷却水の上記ヘッド側ウォータジ
ャケット6と上記ブロック側ウォータジャケット7とに
対する分配比を調整する流量調整部としてのオリフィス
18が設けられている。
【0059】−第2バルブ用バイパス路21− 上記ヘッド側出口路12と、上記ブロック側出口路13
における上記第2バルブ17の感温部配設部位とは、上
記連絡路14をバイパスして上記ヘッド側ウォータジャ
ケット7の冷却水を上記感温部17aに導くバイパス路
21によって連絡されている。このバイパス路21の通
路断面積は上記ブロック側出口路13よりも冷却水流量
が少なくなるように小さく形成されている。従って、上
記第2バルブ17は、ヘッド側ウォータジャケット6か
ら流出する冷却水の温度にも感応し得るようになってい
る。
【0060】−ISC路22及びボトムバイパス路23
− 上記ヘッド側出口路12と第2還流通路9とは、上記ヒ
ータコア4をバイパスしてヘッド側ウォータジャケット
6から流出する冷却水を当該ヒータコア4よりも下流部
位に導くISC路22によって連絡されている。そし
て、このISC路22に上述のISC配設部5が形成さ
れている。
【0061】また、上記ブロック側ウォータジャケット
7における出口7aの近傍から上記第1還流通路8に対
する第2還流通路9の合流部にボトムバイパス路23が
延設されている。このバイパス路23はエンジン回転数
の上昇に伴ってウォータポンプ11の回転数が上昇した
際に第1バルブ16が負圧によって偶発的に開動しない
ように圧力補償をするためのものである。
【0062】本例のISCアクチュエータは、吸気通路
のスロットル弁をバイパスする通路に介設されたバルブ
を駆動するものであり、このバルブをヘッド側冷却水温
度が所定値以下のときに開作動させて、所期のエンジン
回転数にするものである。
【0063】(作用)以下、本実施例の作用を図3乃至
図6に示す冷却水の流れの態様及び図7及び図8に示す
冷却水温度及び冷却水流量についてのタイムチャートを
参照しながら説明する。
【0064】−外気温が常温のとき− (1) ブロック側冷却水温度が第1温度T1c未満のエンジ
ン冷間時 第1バルブ16及び第2バルブ17は共に閉じられてい
る。よって、図3に示すように、ブロック側ウォータジ
ャケット7→ブロック側出口路13→第2還流通路9
(ヒータコア4)→ウォータポンプ11→ブロック側ウ
ォータジャケット7という冷却水の流れを生ずるととも
に、ブロック側ウォータジャケット7→ボトムバイパス
路23→ウォータポンプ11→ブロック側ウォータジャ
ケット7という冷却水の流れも生ずる。しかし、ヘッド
側ウォータジャケット6における冷却水流れは、バイパ
ス路21とISC路22によるだけであって制限され、
その流量は図7に示すようにブロック側ウォータジャケ
ット7を通ってヒータコア4に流れる流量よりも少ない
(なお、図7においては、右下り斜線部分がヒータコア
4を流れる冷却水流量を示し、左下り斜線部分がヘッド
側ウォータジャケット6を流れる冷却水流量を示す)。
【0065】従って、エンジンの運転に伴って発生する
熱は、ヘッド側ウォータジャケット6に滞留する冷却水
を昇温させるのに消費されるものの、シリンダブロック
2、第1還流通路8及び第2還流通路9、並びにそれら
に存する冷却水へ伝わることは少ない。よって、図7に
示すように、ヘッド側出口路12での冷却水温度は従来
の冷却装置(ヘッド側ウォータジャケットとブロック側
ウォータジャケットとが直列的に結ばれているもの)に
よるものよりも、その上昇速度が速くなり、シリンダヘ
ッド1の早期昇温が図れ、排気ガス中のHC量を減らす
ことができることになる。
【0066】また、ブロック側ウォータジャケット7の
冷却水は第2還流通路9を通って循環しラジエータ3を
通過しないため、シリンダブロック2の昇温及びヒータ
コア4の昇温に大きな支障はないが、図7に示すよう
に、ヒータコア4の入口(ブロック側出口路13)の冷
却水温度は、従来よりもその上昇速度が遅くなる。しか
し、上述のバイパス路21によってヘッド側ウォータジ
ャケット6の冷却水の一部がヒータコア4に導かれるた
め、上記昇温の遅れが少なくなる。
【0067】また、ヘッド側ウォータジャケット6の冷
却水がISC路22に流れるため、ISCアクチュエー
タの作動に支障はない。
【0068】(2) ブロック側冷却水温度が第1温度T1c
以上T1o未満且つヘッド側冷却水温度が第2温度T2o未
満のとき このときは、第1バルブ16は第1還流通路8を開通さ
せるが、第2バルブ17は連絡路14を閉じたままであ
る。よって、図4に示すように、ブロック側ウォータジ
ャケット7→ブロック側出口路13→第2還流通路9
(ヒータコア4)→ウォータポンプ11→ブロック側ウ
ォータジャケット7という冷却水の流れを生ずるととも
に、ヘッド側ウォータジャケット6→ヘッド側出口路1
2→第1還流通路8(ラジエータ3)→ウォータポンプ
11→ヘッド側ウォータジャケット6という冷却水の流
れを生ずる。従って、図7に示すように、ヒータコア4
を流れる冷却水流量については(1) に比べて変化がない
が、ヘッド側ウォータジャケット6を流れる冷却水流量
が増加する。なお、ボトムバイパス路23の流量は相対
的に少なくなる。
【0069】すなわち、ブロック側冷却水温度の上昇過
程においては、第1還流通路8の方が連絡路14よりも
先に開通する。よって、ヘッド側ウォータジャケット6
の冷却水のみが先に第1還流通路8によって循環し、ラ
ジエータ3によって冷却される。このため、図7に示す
ように、ヘッド側出口路12の冷却水温度は第1還流通
路8が開通するまでは上昇していくが、当該開通後は低
下していく。この場合、上述の如くバイパス路21によ
ってヘッド側ウォータジャケット6の冷却水の一部が第
2還流通路9へ流れるから、上記ヘッド側出口路12の
冷却水温度の急激な上昇がなくなるとともに、ブロック
側冷却水温度の上昇も促されて上記第1バルブ16が比
較的早く開動することになり、ヘッド側出口路12の温
度の過度上昇、つまりはシリンダヘッド1の過熱が防止
される。なお、図7における2点鎖線はバイパス路21
がない場合のヘッド側出口路12の冷却水温度の上昇曲
線である。
【0070】また、そのときにはブロック側ウォータジ
ャケット7の冷却水はラジエータ3が介設されていない
第2還流通路9によって循環するから、シリンダブロッ
ク2が過剰に冷却されることはない。従って、シリンダ
ブロック壁面を所期の高温度に維持し、エンジン潤滑油
によるシリランダライナ部の潤滑性を確保して摩擦損失
の低減を図ることができる。
【0071】(3) ブロック側冷却水温度が温度T1o以上
且つ第2温度T2c未満、ヘッド側冷却水温度が第2温度
T2c未満のとき このときは、第1バルブ16は第1還流通路8を全開さ
せるが、第2バルブ17は連絡路14を閉じたままであ
る。よって、冷却水の流れの態様は先の(2) の場合と同
じであるが(図4参照)、冷却水流量については、エン
ジン回転数の増大に伴って、図7に示すように、ヒータ
コア4を流れる冷却水流量及びヘッド側ウォータジャケ
ット6を流れる冷却水流量は共に増加する。
【0072】(4) ブロック側冷却水温度が温度T2o以上
になったとき このときは、第1バルブ16及び第2バルブ17が共に
開となる。よって、図5に示すように、ヘッド側ウォー
タジャケット6に関しては先の場合と同様に第1還流通
路8を通って冷却水が循環するが、ブロック側ウォータ
ジャケット7に関しては、ブロック側出口路13→第2
還流通路9(ヒータコア4)→ウォータポンプ11とい
う冷却水の流れを生ずる一方、ブロック側出口路12→
連絡路14→第1還流通路8(ラジエータ3)→ウォー
タポンプ11という冷却水の流れも生ずる。冷却水流量
については、エンジン回転数の増大に伴って、図7に示
すように、ヒータコア4を流れる冷却水流量及びヘッド
側ウォータジャケット6を流れる冷却水流量は共に増加
する。また、ブロック側ウォータジャケット7における
冷却水流量は上記連絡路14→第1還流通路8(ラジエ
ータ3)の冷却水流があるために増加する。
【0073】従って、第1還流通路8のラジエータ3に
よる冷却水の冷却により、シリンダヘッド1及びシリン
ダブロック2の過熱防止が図れるとともに、ヒータコア
4による車内暖房も支障なく行なうことができる。この
場合、各々上記第1還流通路8を通って循環する上記ヘ
ッド側ウォータジャケット6の冷却水量と上記ブロック
側ウォータジャケット7の冷却水量との割合は、上記連
絡路14に設けられているオリフィス18によって調整
される。
【0074】−外気温が低いとき(ブロック側冷却水温
度は第1温度T1c未満)− このときは、当初は第1バルブ16及び第2バルブ17
が共に閉じられているため、図3に示す冷却水流れとな
り、先の(1) の場合と同様にシリンダヘッド1の早期昇
温が図れる。しかし、シリンダヘッド1が比較的高い温
度になっても、シリンダブロック2側は外気温が低く放
熱量が多いために温度上昇が遅れがちとなる。
【0075】これに対して、上記ヘッド側冷却水温度が
第2温度T2c以上になると、バイパス路21によってヘ
ッド側ウォータジャケット6の冷却水が第2バルブ17
の感温部17fに導かれているため、第2バルブ17が
連絡路14を開通させる。よって、図6に示すように、
ヘッド側ウォータジャケット6→ヘッド側出口路12→
連絡路14→第2還流通路9(ヒータコア4)→ウォー
タポンプ11→ヘッド側ウォータジャケット6という、
冷却水の流れを生ずる。
【0076】従って、ヘッド側ウォータジャケット6を
流出する高温の冷却水が低温のブロック側ウォータジャ
ケット7の冷却水と混り合うことによってシリンダヘッ
ド1の放熱が促され、該シリンダヘッド1の過熱(熱歪
みの発生)が防止されるとともに、シリンダブロック2
は上記冷却水を介してシリンダヘッド1の熱を受けるこ
とになるため、その暖機が促進される。また、当該冷却
水の循環はラジエータ3が介設されていない第2還流通
路9を通ることによって行なわれるから、冷却水全体が
過度に冷却されることはなく、シリンダブロック2の暖
機に不利になることはない。
【0077】また、上述の如く、ヘッド側ウォータジャ
ケット6を流出した高温の冷却水が第2還流通路9のヒ
ータコア4へ導かれるため、図8に示すように、ヒータ
コア4(ブロック側出口路13)の温度が速やかに上昇
し、車内暖房が比較的早く立上ることになる。よって、
極寒時においても、シリンダヘッド1の暖機が完了した
場合には、ヒータコア4が早く暖まるため、車内暖房に
有効である。
【0078】また、上記第2バルブ17は、ヘッド側ウ
ォータジャケット6からヒータコア4に流れる冷却水流
量や、ブロック側ウォータジャケット7から第1還流通
路8に流れる冷却水流量をコントロールするが、その前
後の水圧差は第1バルブ16のそれに比べて小さいか
ら、第1バルブ16よりも小型にすることができるもの
である。これにより、バイパス路21のバイパス流量を
少なくしても第2バルブ17を確実に所期の温度で作動
させることができるようになる。そして、このことはヘ
ッド側ウォータジャケット6の冷却水流れを制限しシリ
ンダヘッド1の早期昇温を図る上で有利に働く。
【0079】なお、上記実施例では常温時には基本的に
は第1バルブ16の方が先に開き、後から第2バルブ1
7が開くような感温部の温度設定を採用しているが、エ
ンジン暖機中(ブロック側冷却水温度の上昇過程)にお
いて、第2バルブ17が第1バルブ16の開弁からそれ
ほど遅れることなく開弁するよう、もしくは略同時に開
弁するように各々の感温部の作動温度を設定してもよ
い。このようにすることによって、シリンダヘッド1の
暖機性能は若干低くなるが、ヒータコア4を早期昇温さ
せて車内暖房の性能を高めることができる。
【0080】<実施例2>本例は図9に示されていて、
ISCアクチュエータの感温部が配設されるISC配設
部5が上記バイパス路21に設けられている点に特徴が
ある。他の構成は実施例1と同じである。
【0081】従って、本例の場合は、上述の第2バルブ
17用のバイパス路21をISCアクチュエータの作動
に利用するから、ISCアクチュエータ専用のバイパス
路を別途設ける必要がなくなる。すなわち、ヘッド側出
口路12から分岐させる冷却水通路は1本で済むことに
なり、よって、構造の簡単化が図れるとともに、エンジ
ン冷間時にヘッド側ウォータジャケット6から流出する
冷却水流量を少なくすることでき、シリンダヘッドの早
期昇温を図る上で有利になる。
【0082】<実施例3>本例は第2バルブ17の作動
手段に特徴があり、図10に示されている。すなわち、
実施例1では第2バルブ17をヘッド側冷却水温度に基
づいて作動させるためにバイパス路21が設けられてい
るが、本例は、バイパス路をなくして第2バルブ17に
第1及び第2の感温部17f,17gを設けた点に特徴
がある。
【0083】具体的に説明すると、上記第1感温部17
fは実施例1のものと同様にブロック側出口路13に配
設されているが、上記第2感温部17gはヘッド側出口
路12におけるヘッド側ウォータジャケット6の出口6
aからISC路22の入口に至る間の途中に配設されて
いて、該出口路12の通路壁に固定されている。
【0084】スピンドル17bは、連絡路14の通路壁
に固定された枠部材17aに進退自在に支持されてい
て、上記第2感温部17gによってその進退が駆動され
るようになっている。上記スピンドル17bと弁体17
e及び第1感温部17fとの関係は実施例1のものと同
じである。この場合、上記第2感温部17gは冷却水温
度が上記温度T1oよりも高い第2温度T2c以上になった
ときに、スピンドル17bを駆動して弁体17eを上記
連絡路14が開通するように開作動させ、温度T2oで連
絡路14を全開にさせる。
【0085】従って、本例の場合、第2バルブ17に第
2感温部17gを設けてこれをヘッド側出口路12に配
設したから、専用のバイパス路を設けることなく、該第
2バルブ17をヘッド側冷却水温度によって作動させる
ことができ、しかも、ISC路22にヘッド側ウォータ
ジャケット6の冷却水が流れることを利用して当該冷却
水を上記第2感温部17gに積極的に導くことができ
る。
【0086】<実施例4>本例は図11に示されてい
て、第2バルブ17の第2感温部17gの配設場所に特
徴がある。すなわち、第2バルブ17の全体構成は実施
例3と略同じであるが、第2感温部17gが枠部材17
aに対してスプリング17hによって保持されていて、
ヘッド側ウォータジャケット6の内部に挿入されている
点が実施例3のものと相違する。従って、本例の場合
は、ISC路の有無に拘らず実施例3と同様の作用効果
が得られる。
【0087】<実施例5>本例は図12に示されてい
て、ヘッド側冷却水温度に基づく第2バルブ17の駆動
を外部の駆動手段によって行なうようにした点に特徴が
ある。
【0088】すなわち、当該第2バルブ17は、外部駆
動手段として、上記第2感温部17gに代わるヒータ付
感温部17iを備えている。この感温部17iは、ワッ
クス・ペレット型であって周囲に電気ヒータを備えたも
のであり、ヘッド側出口路12の通路壁に固定されてい
る。そして、上記ヘッド側ウォータジャケット6の燃焼
室近傍には該ジャケット内の冷却水温度を検出する水温
センサ24が設けられていて、該水温センサ24の出力
に基づいて上記電気ヒータへの通電が制御手段25によ
って制御されるようになっている。この場合、制御手段
25は、上記水温センサ24によって検出される上記冷
却水温度が上記第2温度T2c以上になると上記電気ヒー
タに通電するように構成されている。従って、本例の場
合もISC路の有無に拘らず実施例3と同様の作用効果
が得られる。
【0089】<実施例6>本例は図13に示されてい
て、第2バルブ17の配設場所が先の各実施例とは異な
る例である。すなわち、当該第2バルブ17は、実施例
1と同様のサーモバルブによって構成されていて、ヘッ
ド側出口路12に配設されている。そうして、ヘッド側
ウォータジャケット6を流出する冷却水が上記第2バル
ブ17の感温部17fを通過してISC配設部5に導か
れるように、当該感温部17fの近傍よりISC路22
が延設されている。
【0090】従って、本例の場合、ブロック側冷却水温
度が第1温度T1c未満且つヘッド側ウォータジャケット
6の冷却水温度が第2温度T2c未満のときには、第1バ
ルブ16が第1還流通路8を閉鎖し第2バルブ17がヘ
ッド側出口路12を閉鎖するため、ブロック側ウォータ
ジャケット7の冷却水は第2還流通路9(ヒータコア
4)を通って循環するものの、ヘッド側ウォータジャケ
ット6での冷却水の流れは制限される(破線矢符参
照)。よって、シリンダヘッド1の早期昇温が図れるこ
とになる。
【0091】ブロック側冷却水温度が第1温度T1c以上
になると第1バルブ16が開となるが、本例の場合は先
の各実施例とは違って第2バルブ17が閉であればブロ
ック側ウォータジャケット7の冷却水が第1還流通路8
を通って循環するようになる(実線矢符参照)。しか
し、第2バルブ17はヘッド側ウォータジャケット6の
冷却水温度が第2温度T2c以上になると開になり、当該
冷却水が第1還流通路8に流れるから、シリンダヘッド
1の過熱の問題はない(1点鎖線矢符参照)。
【0092】また、極寒時にはヘッド側冷却水温度が早
く高くなるから、第2バルブ17が第1バルブ16より
も先に開くことになり、この場合はヘッド側ウォータジ
ャケット6の冷却水が連絡路14を通りブロック側ウォ
ータジャケット7を流出する冷却水と合流してヒータコ
ア4へ流れるから、ヒータコア4の早期昇温及びシリン
ダブロック2の暖機には支障はない(白抜き矢符参
照)。
【0093】ブロック側冷却水温度が第1温度T1c以上
に上昇しヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度が第
2温度T2c以上に上昇したときには、第1及び第2の量
バルブが共に開になるから、ブロック側ウォータジャケ
ット7の冷却水は第1還流通路8及び第2還流通路9を
通って循環し、ヘッド側ウォータジャケット6の冷却水
は第1還流通路8を通って循環することになる。
【0094】なお、上記各実施例では第2バルブ17が
一定温度になると開弁するサーモバルブによって構成さ
れているが、実施例1〜5の場合は、第2バルブを電磁
式のバルブとする一方し、ヘッド側冷却水温度とブロッ
ク側冷却水温度とを水温センサによって検出するように
し、この両温度の差に応じて開度を変えることにより、
ヘッド側ウォータジャケット6からヒータコア4に流れ
る冷却水流量や、ブロック側ウォータジャケット7から
第1還流通路8に流れる冷却水流量をコントロールする
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のエンジンの冷却装置の全体構成図
【図2】第2バルブの拡大断面図
【図3】常温時であってブロック側冷却水温度が第1温
度T1c未満のときの冷却水流れを示す図1と同様の図
【図4】常温時であってブロック側冷却水温度が第1温
度T1c以上T1o未満且つヘッド側冷却水温度が第2温度
T2c未満のときの冷却水流れを示す図1と同様の図
【図5】常温時であってブロック側冷却水温度が温度T
2o以上のときの冷却水流れを示す図1と同様の図
【図6】外気温が低い時であってブロック側冷却水温度
が第1温度T1c未満且つヘッド側冷却水温度が第2温度
T2c以上のときの冷却水流れを示す図1と同様の図
【図7】常温時における冷却水の温度及び流量のタイム
チャート図
【図8】外気温が低い時における冷却水の温度のタイム
チャート図
【図9】実施例2のエンジンの冷却装置の全体構成図
【図10】実施例3の要部を示す断面図
【図11】実施例4の要部を示す断面図
【図12】実施例5の要部を示す断面図
【図13】実施例6のエンジンの冷却装置の全体構成図
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 シリンダブロック 3 ラジエータ 4 ヒータコア 5 ISC配設部 6 ヘッド側ウォータジャケット 6a 出口 6b 入口 7 ブロック側ウォータジャケット 7a 出口 7b 入口 8 第1還流通路 9 第2還流通路 11 ウォータポンプ 12 ヘッド側出口路 13 ブロック側出口路 14 連絡路 16 第1バルブ 16a 感温部 17 第2バルブ 17e 弁体 17f,17g, 17i 感温部 18 オリフィス(流量調整部) 21 バイパス路 22 ISC路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのシリンダヘッドに設けられたヘ
    ッド側ウォータジャケットと、 上記エンジンのシリンダブロックに設けられたブロック
    側ウォータジャケットと、 上記両ウォータジャケットを通る冷却水の流れを付勢す
    るためのウォータポンプと、 ラジエータと、 上記両ウォータジャケットの各々の入口をそれらの出口
    に上記ラジエータを介して接続し上記両ウォータジャケ
    ットの冷却水を上記ウォータポンプの作動により上記ラ
    ジエータに通して循環させるための第1還流通路と、 上記両ウォータジャケットの各々の出口をそれらの入口
    に上記ラジエータをバイパスして接続し上記両ウォータ
    ジャケットの冷却水を上記ウォータポンプの作動により
    上記ラジエータに通さずに循環させるための第2還流通
    路と、 上記ブロック側ウォータジャケットの冷却水温度を代表
    する温度が所定温度未満のときに、上記ヘッド側ウォー
    タジャケットにおける冷却水の流れを制限する一方、ブ
    ロック側ウォータジャケットの冷却水を上記第2還流通
    路によって循環させるバルブ手段とを備えていることを
    特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記バルブ手段が、上記ヘッド側ウォータジャケットの
    冷却水温度を代表する温度が上記所定温度よりも高い第
    2温度以上に上昇したときには、上記ヘッド側ウォータ
    ジャケットの冷却水の流れの制限を解除し当該冷却水を
    上記ブロック側ウォータジャケットの冷却水と共に上記
    第2還流通路によって循環させるエンジンの冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記ヘッド側ウォータジャケットの出口から延設された
    ヘッド側出口路と、上記ブロック側ウォータジャケット
    の出口から延設されたブロック側出口路と、上記ヘッド
    側出口路とブロック側出口路とを連絡する連絡路とを備
    え、上記第1還流通路が上記ヘッド側出口路に接続され
    ている一方、上記第2還流通路が上記ブロック側出口路
    に接続されており、 上記バルブ手段が、上記ブロック側ウォータジャケット
    の冷却水温度を代表する温度が上記所定温度以上になっ
    たときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブと、
    上記ヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度を代表す
    る温度が上記第2温度以上になったときに上記連絡路を
    開通させる第2バルブとによって構成されているエンジ
    ンの冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記第2バルブが、上記連絡路を開閉する弁体と、上記
    ヘッド側ウォータジャケットの冷却水温度を代表する温
    度を感知し該冷却水温度が上記第2温度以上になったと
    きに上記弁体を開状態とする感温部とを備えたサーモバ
    ルブによって構成されているエンジンの冷却装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記ヘッド側ウォータジャケットの出口から延設された
    ヘッド側出口路と、上記ブロック側ウォータジャケット
    の出口から延設されたブロック側出口路と、上記ヘッド
    側出口路とブロック側出口路とを連絡する連絡路とを備
    え、上記第1還流通路が上記ヘッド側出口路に接続され
    ている一方、上記第2還流通路が上記ブロック側出口路
    に接続されており、 上記バルブ手段が、上記ブロック側ウォータジャケット
    の冷却水温度を代表する温度が上記所定温度以上になっ
    たときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブと、
    上記ブロック側ウォータジャケットの冷却水温度を代表
    する温度が上記所定温度よりも高い第2温度以上になっ
    たときに上記連絡路を開通させる第2バルブとによって
    構成されているエンジンの冷却装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記第2バルブが、上記連絡路を開閉する弁体と、冷却
    水温度が上記第2温度以上になったときに上記弁体を開
    状態とする感温部とを備えたサーモバルブであり、 上記感温部が上記ブロック側出口路に配設されていると
    ともに、該ブロック側出口路の感温部配設部位と上記ヘ
    ッド側出口路とが上記連絡路をバイパスして上記ヘッド
    側ウォータジャケットの冷却水を上記感温部に導くバイ
    パス路によって連絡されていて、該バイパス路の通路断
    面積は上記ブロック側出口路よりも冷却水流量が少なく
    なるように小さく形成されているエンジンの冷却装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記バイパス路に、エンジンのアイドル運転時の吸入空
    気量を調節する水温感知式アクチュエータの感温部が配
    設されているエンジンの冷却装置。
  8. 【請求項8】請求項5に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記第2バルブが、上記連絡路を開閉する弁体と、各々
    冷却水温度を感知し該冷却水温度が上記第2温度以上に
    なったときに上記弁体を開状態とする第1及び第2の感
    温部とを備えたサーモバルブであり、 上記第1感温部が上記ブロック側出口路に配設され、上
    記第2感温部がヘッド側ウォータジャケットに配設され
    ているエンジンの冷却装置。
  9. 【請求項9】請求項5に記載のエンジンの冷却装置にお
    いて、 上記ヘッド側ウォータジャケットの冷却水を上記第2還
    流通路に導くよう上記ヘッド側出口路もしくは上記第1
    還流通路と上記第2還流通路とを連絡し、途中にエンジ
    ンのアイドル運転時の吸入空気量を調節する水温感知式
    アクチュエータの感温部が配設された水路を備えてい
    て、 上記第2バルブは、上記連絡路を開閉する弁体と、各々
    冷却水温度を感知し該冷却水温度が上記第2温度以上に
    なったときに上記弁体を開状態とする第1及び第2の感
    温部とを備えたサーモバルブであり、 上記第1感温部が上記ブロック側出口路に配設され、上
    記第2感温部が上記ヘッド側ウォータジャケットの出口
    から上記水路の上流端に至る間の途中に配設されている
    エンジンの冷却装置。
  10. 【請求項10】請求項3乃至請求項9のいずれか一つに
    記載のエンジンの冷却装置において、 上記連絡路における上記第2バルブと上記ヘッド側出口
    路との間に、上記第1還流通路を通って循環する冷却水
    の上記ヘッド側ウォータジャケットと上記ブロック側ウ
    ォータジャケットとに対する分配比を調整する流量調整
    部が設けられているエンジンの冷却装置。
  11. 【請求項11】請求項2に記載のエンジンの冷却装置に
    おいて上記ヘッド側ウォータジャケットの出口から延設
    されたヘッド側出口路と、上記ブロック側ウォータジャ
    ケットの出口から延設されたブロック側出口路と、上記
    ヘッド側出口路とブロック側出口路とを連絡する連絡路
    とを備え、上記第1還流通路が上記ヘッド側出口路に接
    続されている一方、上記第2還流通路が上記ブロック側
    出口路に接続されており、 上記バルブ手段が、上記ブロック側ウォータジャケット
    の冷却水温度を代表する温度が上記所定温度以上になっ
    たときに上記第1還流通路を開通させる第1バルブと、
    上記ヘッド側出口路に配設されヘッド側ウォータジャケ
    ットの冷却水温度が上記第2温度以上になったときに当
    該ヘッド側出口路を開通させる第2バルブとによって構
    成されているエンジンの冷却装置。
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