JPH0619261U - 蓄電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボルトとナットの締結時に適正以上の締め付
けトルクが加えられてもシ−ル部や接続部が破壊するこ
とのない板板状端子を有する蓄電池を提供する。 【構成】 接続ボルト用の貫通口５と、貫通口５と端子
固定部４との間に形成された切り欠き部６と、を有する
板状端子２とする。ボルトとナットの締結時に適正以上
の締め付けトルクが加わった場合にも、シ−ル部や端子
本体と内部エレメントの接続部の破壊が防げ、電動工具
等をもちいても安心して外部機器等との接続をすること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は板状端子を備えた蓄電池に関する。

【０００２】

【従来の技術】

蓄電池は、用途によって、様々な端子を有している。この１つに、ボルトとナ ットを用いて他の蓄電池や外部機器との接続ができるよう板状に形成された端子 を有する蓄電池がある。

【０００３】 従来の板状端子を有する蓄電池の１例の要部を図１に示す。同図において、２ は板状端子であり、板状端子２の下部は蓄電池のエレメント１に接続されている 。板状端子２とエレメント１との接続部はポッティング樹脂等のシ−ル部材３で 被覆固定されている。板状端子２の上部は突出し、接続ボルト用の貫通口５が形 成されている。７は電槽である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような板状端子を有する蓄電池の接続に際しては、最近著しく普及してい る電動工具が用いられるケースが多い。その為、ボルトとナットの締結に適正以 上の締め付けトルクが加えられてしまい、端子２に大きな曲げ応力が生じ、端子 の変形のみならず、シ−ル部の破壊や端子と内部エレメントの接続部の破壊が発 生することがある。特にシ−ル部や接続部の破壊は、それぞれ気密不良や接触不 良につながり、蓄電池にとって致命的なダメ−ジとなる。

【０００５】 本考案はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的と するところは、ボルトとナットの締結時に適正以上の締め付けトルクが加えられ てもシ−ル部や接続部が破壊することのない板状端子を有する蓄電池を提供する ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案では、接続ボルト用の貫通口と、貫通口と端子固定部との間に形 成された切り欠き部と、を有する板状端子を備えた蓄電池、とすることにより上 記課題を解決するものである。板状端子の捩れ自体は蓄電池性能に影響が無いの で、そのまま使用することができる。

【０００７】

【作用】

本考案にかかる蓄電池では、接続ボルト用の貫通口と、貫通口と端子固定部と の間に切り欠き部が形成されているので、ボルトとナットの締結時に適正以上の 締め付けトルクが加えられると、板状端子は切り欠き部で捩じれを生じる。従っ て、締め付けトルクが直接シ−ル部や端子とエレメントとの接続部まで達せず、 シ−ル部や接続部の破損を防ぐことができる。

【０００８】 尚、本考案において、貫通口と端子固定部との間に形成された切り欠き部とは 、締結時の過大締め付けトルクがかかってもシ−ル部や接続部の破損を防ぐため の捩じれが板状端子に生ずるよう、ポッティング樹脂で被覆されたり電槽蓋で固 定されたりした部分以外の板状端子部分に形成された切り欠き部をいうものとす る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案をその実施例を示す図面に従い記述する。図２は第１の実施例の 要部を示すものである。同図において、２は板状端子であり、５はボルトを挿通 するための貫通口であり、３はポッティング樹脂であり、４はポッティング樹脂 ３により固定された端子固定部であり、７は電槽である。６は貫通口５と端子固 定部４との間形成された切り欠き部である。この実施例にかかる板状端子２は黄 銅にスズメッキを施した厚さ１．５ｍｍ、幅１０ｍｍであり、幅１．５ｍｍ、奥 行き１．５ｍｍの切り欠き部６ａ、６ｂが設けられている。

【００１０】 図３は第２の実施例の要部を示すものである。同図において、８はボルトとナ ットの締結時にナットの空回りを防止するためのナット押さえ爪部であり、板状 端子２の端部を折曲させたものである。９はナット押さえ爪部８を形成し易くす るための切り欠き部である。本発明にかかる切り欠き部６は、９と同じくナット 押さえ爪部８を形成し易くするための切り欠き部の効果も有している。その他は 第１の実施例と同一である。

【００１１】 これらの実施例では、切り欠き部が２つ形成されているが、片方のみにするこ ともできる。また、切り欠き部の大きさは、板状端子部材の強度やトルクとの関 係をもとに、周知の計算方法を用いて適宜設定することができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上述べた如く、本考案にかかる板状端子を有する蓄電池によれば、ボルトと ナットの締結時に適正以上の締め付けトルクが加わった場合にも、シ−ル部や端 子本体と内部エレメントの接続部の破壊が防げ、電動工具等をもちいても安心し て外部機器等との接続をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の板状端子を有する蓄電池の要部を示す図
である。

【図２】本考案の１例にかかる蓄電池の要部を示す図で
ある。

【図３】本考案の他の例にかかる要部を示す図である。

【符号の説明】

１ 内部エレメント ２ 板状端子 ３ シ−ル部 ４ 端子固定部 ５ 貫通口 ６ 切り欠き部 ７ 電槽 ８ ナット押さえ爪部 ９ 切り欠き部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接続ボルト用の貫通口（５）と、貫通口
   （５）と端子固定部（４）との間に形成された切り欠き
   部（６）と、を有する板状端子（２）、 を備えた蓄電池。