JPH0618955B2 - 熱封緘用接着性樹脂組成物 - Google Patents

熱封緘用接着性樹脂組成物

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JPH0618955B2
JPH0618955B2 JP59195984A JP19598484A JPH0618955B2 JP H0618955 B2 JPH0618955 B2 JP H0618955B2 JP 59195984 A JP59195984 A JP 59195984A JP 19598484 A JP19598484 A JP 19598484A JP H0618955 B2 JPH0618955 B2 JP H0618955B2
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resin
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正光 中林
雄三 古川
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱封緘用接着性組成物に関する。更に詳しく
は、たとえば食品などのガラス容器の口部熱封緘用アル
ミシートの接着性樹脂層として有用な組成物に関する。
従来の技術 近年食品業界においては、食品をガラス容器に充填した
のち、その口部をネジキャップで密封するという従来技
術に代わり、口部を特殊なアルミシートを用いて熱封緘
(ヒートシール)する、いわゆるキャップレスシール包
装技術が注目されている。このアルミシートは、通常2
0μ〜70μ程度の厚みを有するアルミ箔の片面に直
接、あるいはポリエチレンフィルムなどのプラスチック
層を介して、各種接着剤をコーティングあるいはラミネ
ーションした積層構造を有している。
このような接着剤としては、基材であるアルミニウムあ
るいはポリエチレンなどのフィルムに対しては強固な接
着性を、またガラスに対しては適度な接着力を示すこと
が要求される。すなわち、ガラス容器を完全に密封する
ための充分な接着力を有すると共に開封時には容易に剥
すことのできる、いわゆるイージーピール性を有するこ
とがまず必要である。また、食品などの内容物でガラス
容器のシール部が少々汚染されているようなことがあっ
ても充分な接着力を示すものでなければならない。
他方、開封時には接着剤の一部が瓶口に残って瓶口を汚
すようなことのない、いわゆるクリーンピール性を有す
ることが要求される。さらに、食品をガラス容器に充填
した製品は長期にわたって保存されることもあり、この
間に接着性能が低下することがあってはならない。とく
に、ガラス容器の内容物が、たとえばジュース類あるい
は酒類といった液状物であったり、また、たとえばジャ
ムやマーマレードなど水分を高率で含む食品である場合
には、常に水分と接するという状態においても接着性能
が長期間にわたって低下しないことが必須の要件とな
る。
また、シーリングまでの作業性からみて、アルミシート
はその接着剤層がブロッキング性を示さないことが要求
される。一般に食品業界では食品のガラス容器への充填
作業とアルミシートによるシーリング作業とを一連の工
程で行なっている。アルミシートはまず所定の形状に打
ち抜かれて成型されたのち、コレクター、シューターな
どを経由して1枚ずつ容器口上部の正しい位置にセット
されるが、アルミシートがブロッキング性を有する場
合、打ち抜き成型時の型離れ性が悪くなり、またシート
の容器口までの円滑な移送が妨げられ、このことが食品
充填作業能率を大幅に低下させることになる。
従来からヒートシール用接着剤として種々公知のホット
メルト型接着剤を利用することが試みられている。本願
発明者らは、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化し
て得られたケン化物にカルボキシル基を導入した変性樹
脂(以下、HEVA−Cと略することもある)にエチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共
重合体あるいはそれらのアイオノマーを溶融混合(メル
トブレンド)して得られる樹脂組成物は、熱封緘用アル
ミシートの接着剤に要求される数々のすぐれた特性を保
有しておりヒートシール用接着剤として特に有用である
ことを見い出した。
従来、熱封緘用接着剤としては、たとえばモノオレフィ
ン−不飽和カルボン酸共重合体の金属塩あるいはこれに
モノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体をブレンド
した製品が知られている。しかし、これらは耐水性の点
で問題が残されており、このため水分を含有する食品が
充填された容器のシールには利用が困難であった。ま
た、このような共重合体樹脂フィルムは本来ブロッキン
グ性を有しており、このため種々の添加剤の使用が不可
欠であった。
また、エチレン−酢酸ビニール共重合体をケン化して得
られたケン化物に、カルボキシル基を導入した変性樹脂
が提案されている。しかしながら、この樹脂を単独で用
いて作成したアルミシートはブロッキング性を有してお
り、これを用いて実際に充填、シール作業を行なう際作
業スピードが上がらないという欠点を有している。一方
この樹脂を用いることにより耐水性能は改良されるもの
の、瓶口にシートを熱封緘させる際、通常200℃以
上、実際には250〜270℃もの高い温度を加えなけ
ればガラスに対して充分な接着力を示さない。このよう
な高温で熱封緘することは、ヒートシール時に瓶口附近
に付着した食品を変質させることがある上に、封緘の
際、たとえば瓶口の破損防止のためヒートシーラーの熱
源部に、たとえば耐熱性ゴムなどのクッション材を併用
するのが通例であるが、これを劣化、分解させるなどの
問題が生ずる。そこで食品業界では200℃以下、好ま
しくは150〜180℃の低温度においてヒートシール
することが可能で、しかもそのような緩和な条件下でヒ
ートシールした場合でも、すぐれた接着力と耐水性能を
示す熱接着性樹脂組成物の開発が強く要望されている
が、未だこのような組成物は提案されるまでには至って
いない。
問題点を解決するための手段 本発明は、低温ヒートシール性を有し、しかもイージー
ピール性、クリーンピール性、耐水性にすぐれた熱接着
性樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明のも
う一つの目的はアルミシートにした場合にブロッキング
性が極めて少ない熱接着性樹脂組成物を提供することに
ある。
すなわち、本発明は、(a)酢酸ビニル含量が10〜55
重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン
化物に不飽和カルボン酸またはジカルボン酸無水物を反
応させて得られるカルボキシル基を有する変性樹脂と
(b)(メタ)アクリル酸含量が1〜30重量%であるモ
ノオレフィン−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂または
そのアイオノマーとを(a)対(b)が30/70〜97/3
の重量割合で含有する熱封緘用接着性樹脂組成物であ
る。
まず本発明において用いる熱封緘用接着性樹脂組成物の
樹脂成分(a)について説明する。
この樹脂成分を製造する際の原料となるエチレン−酢酸
ビニル共重合体(以下、EVAと略称する)は酢酸ビニ
ル含量が10〜55重量%のものであるが、更に好まし
くは25〜45重量%のものを使用する。このような含
量のEVAは、高圧法など公知の製造法によって製造さ
れ、通常そのメルトインデックス(g/10min:AS
TM1238−65Tによる。以下同じ)が0.1〜5
00、好ましくは1〜300のものを使用することがで
きる。EVA原料は、次いでケン化反応に付すことによ
り、EVAの部分ケン化物(HEVAと略称する)が得
られる。ケン化度は通常10%〜98%、好ましくは2
0〜80%、更に好ましくは30〜70%である。ケン
化反応は従来公知の方法で行なえばよく、たとえばメタ
ノール、エタノールなどの低沸点アルコールとたとえば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラ
ートなどのアルカリからなる系で行なうことができる。
次いでこのようなHEVAを用いてカルボキシル基を有
する変性樹脂(a)を製造することができる。HEVAに
カルボキシル基を導入する方法としては、グラフト反応
を利用する方法とエステル化反応を利用する方法とがあ
る。グラフト反応を利用するには不飽和カルボン酸を反
応させる。このような不飽和カルボン酸としては、たと
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸などのような不飽和モノカルボン酸、あるいは、たと
えばマレイン酸などのような不飽和ジカルボン酸(また
はこの無水物)を挙げることができるが、通常アクリル
酸が用いられる。グラフト反応は、たとえば過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイル、α,α′−アゾビスイソブ
チロニトリルなどのラジカル開始剤を用いて通常の反応
条件下に行なえばよい。不飽和カルボン酸はHEVA重
量に対して0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜5
重量%の割合で使用する。このような反応により得られ
たカルボキシル基を有する変性樹脂は、通常、その酸価
が0.5〜120、好ましくは3〜50である。また、
エステル化反応を利用する場合にはジカルボン酸無水物
を通常用いられるエステル化条件下で反応させる。この
ようなジカルボン酸無水物としては、たとえば無水マレ
イン酸、無水コハク酸、無水フタール酸、無水ヘキサヒ
ドロフタール酸などを挙げることができる。ジカルボン
酸無水物の使用量はHEVA中の水酸基の5〜60モル
%、好ましくは10〜50モル%をエステル化するに必
要な量である。そしてこのエステル化反応によって得ら
れたカルボキシル基を有する変性樹脂は、通常、その酸
価が10〜200、好ましくは20〜150である。
次に、本発明で用いる熱封緘用接着性樹脂組成物の樹脂
成分(b)について説明する。
モノオレフィン−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂〔以
下、樹脂成分(b−1)と略すこともある〕はモノオレ
フィン−アクリル酸共重合体樹脂またはモノオレフィン
−メタクリル酸共重合体樹脂であり、基本的には、たと
えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテン、
4−メチルペンテン−1、ヘキサン−1、ヘプテン−1
などのα−モノオレフィンとアクリル酸またはメタアク
リル酸とを共重合させて得られた樹脂であり、通常エチ
レン−アクリル酸共重合体樹脂あるいはエチレン−メタ
アクリル酸共重合体樹脂が用いられる。このような共重
合体樹脂成分の分子量は、1000〜200,000で
あり、該共重合体中の(メタ)アクリル酸含有量は1〜
30重量%、好ましくは2〜20重量%である。このよ
うな樹脂成分およびその製法は公知である。本発明では
市販品(たとえば、EAA435,EAA452,EA
A455,EAA459,EAA XO−2375.3
3などのエチレン−アクリル酸共重合体樹脂;ダウ・ケ
ミカル・日本(株)販売)をそのまま利用することがで
きる。
また、モノオレフィン−(メタ)アクリル酸共重合体樹
脂のアイオノマーとしては、前述の共重合体樹脂、特に
エチレン−メタアクリル酸共重合体樹脂をベースとし、
この樹脂が有するカルボキシル基を、たとえばナトリウ
ムのようなアルカリ金属イオンあるいはたとえば亜鉛、
マグネシウムのような周規律表第II族の金属イオンで中
和することにより得られるイオン架橋の樹脂〔以下、樹
脂成分(b−2)と略することもある)を挙げることが
できる。本発明では、Zn++タイプのアイオノマー樹脂を
使用することが好ましい。このような樹脂成分(b−
2)それ自体およびその製法は公知(たとえば英国特許
第1,011,981号明細書など)である。本発明で
は市販品(たとえばHI−MILAN 1554,1
555,1557,1601,1605,1650,1
652,1702,1706,1707,1855,1
856などのアイオノマー樹脂;三井デュポンポリケミ
カル(株)製)をそのまま利用することができる。この
ものの酸含量(メタクリル酸、アクリル酸)は5〜18
%、イオン化度は数%〜90%である。本発明では、上
記樹脂成分(b−1)とそのアイオノマー(b−2)と
の混合物を用いてもよい。
本発明の熱封緘用接着性樹脂組成物は、上記樹脂成分
(a),(b)を溶融混合することによって製造することがで
きる。両成分の配合割合は、樹脂成分(a)30〜97重
量%に対して樹脂成分(b)70〜3重量%(合計100
重量%;以下同じ)である。本発明組成物の特徴である
低温ヒートシール性および耐水性、あるいはイージーピ
ール性、さらにはブロッキング性などを考慮した場合、
成分(a)30〜90重量%に対して成分(b)70〜10重
量%、特に成分(a)50〜90重量%に対して成分(b)5
0〜10重量%が好ましい。樹脂成分(a)が上記範囲を
越えると、シート接着剤層にブロッキング性が強く現わ
れるようになり、また上記範囲より少ないと、耐水性、
クリーンピール性などの物性が劣るようになる。
両成分(a),(b)の溶融混合は、たとえば単軸押出機、二
軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用い
て、通常ほぼ120〜180℃の温度条件下で行なわれ
る。このようにして均一に溶融混合された熱封緘用接着
性樹脂組成物は、通常ほぼ1〜150のメルトインデッ
クスを有し、溶融流動性にすぐれている。このものは使
用目的に応じて、たとえば粉末、ペレット、繊維、シー
ト、フィルムなど各種形状に加工することができるが、
特に溶融流動性が良好なため、たとえばインフレーショ
ン成形法、キャスト成形法などにより容易にフィルムと
することができる。
なお、本発明の組成物には、その低温ヒートシール性お
よび耐水性などの効果を損なわない範囲で、適宜酸化防
止剤、光安定剤、熱安定剤、着色剤、滑剤、可塑剤、加
工性改良剤など通常用いられる各種添加剤が添加されて
いてもよい。これら添加剤、充填剤の配合割合は特に制
限はないが、通常樹脂組成物に対してほぼ10重量%以
下が好ましい。
本発明の熱封緘用接着性樹脂組成物は、各種基材、たと
えばガラス、石英などの無機材料、たとえば鉄、アルミ
ニウムなどの金属材料、たとえばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂
材料、などの接着剤として用いることができる。本発明
の組成物を用いて基材を接着するには、150〜250
℃、好ましくは160〜220℃で熱接着する方法が採
られる。一般に接着圧は接触圧〜ほぼ10kg/cm2、また
接着時間は1秒〜30分であり、目的に応じて適宜これ
ら条件を設定すればよい。
本発明の熱封緘用接着性組成物は、たとえば食品工業に
おいてガラス容器の口部を密封包装する際に使われるア
ルミ箔製熱封緘シートの接着剤層として有用である。
本発明の熱封緘用接着性樹脂組成物のうちでも、樹脂成
分(a)と樹脂成分(b−2)とを溶融混合して得られる
組成物を用いて作成した熱封緘用アルミシートはブロッ
キング性が極めて低く、このためアンチブロック剤の添
加を全く必要としないという特長を有している。またこ
のアルミシートは高温シール性をも併せ有しており、高
温パック用アルミシートとしても利用できるメリットを
有している。
以下、本発明の熱封緘用接着性樹脂組成物をこのような
熱封緘シートに使用する場合について説明する。
一般にガラス容器などの熱封緘アルミシートとしては、
厚さ20〜70μ程度のアルミ箔の片面に直接20〜7
0μ厚程度の熱接着性樹脂層を設けたシート、あるいは
アルミ箔が内容物によって腐蝕することを防止したり、
ヒートシール時のクッション材の役目をさせるため予め
アルミ箔と接着性樹脂層との間に厚さ15〜30μ程度
のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレートなどの熱可塑性プラスチックフィルム層を設け
た積層シートなどがある。このようなシートの熱接着性
樹脂層として本発明の組成物を用いることができる。た
とえばアルミ箔と接着剤層からなるシートの場合には、
アルミ箔上へ本発明の熱封緘用接着性組成物を押出しラ
ミネーションしたり、あるいはフィルム状の本発明の組
成物をイソシアネート系接着剤を用いてドライラミネー
ションすることによって製造することができる。また、
フィルム層を介した積層シートの場合には、まずアルミ
箔上にイソシアネート系アンカーコート剤を塗布し、そ
の上にたとえば押出ラミネーションによってポリエチレ
ン層を形成させ、引き続いてこのポリエチレン層の上に
本発明の熱封緘用接着性樹脂組成物を押出ラミネーショ
ンすることにより製造することができる。また、アルミ
箔へイソシアネート系接着剤を用いてポリエチレンフィ
ルムを接着し、さらに引き続いてこの上に同様の接着剤
を用いてフィルム状の本発明の熱封緘用接着性樹脂組成
物をドライラミネーションすることによっても製造する
ことができる。
このようにして製造された熱封緘シートを用いてガラス
容器の口部を封緘するには、高周波を用いたインダクシ
ョンシール法や加熱板を用いる方法など常用の加熱手段
を用いることができる。加熱温度は150〜250℃で
あり、通常0.1〜10kg/cm2の加圧下、1〜5秒間ヒ
ートシールすればよく、組成物によっても左右される
が、好ましいヒートシール条件は160〜220℃、2
〜6kg/cm2、1〜2秒である。
発明の効果 このようにしてヒートシールされたガラス容器は、たと
え内容物が水分を含む液状物であっても長期間の貯蔵に
対しても何ら接着力の低下はみられず、密封性において
極めてすぐれている。しかも、使用時にシール部分を引
き剥す際にはイージーピール性を有しており、接着剤が
そのまま瓶口に残って瓶口を汚すことがない(クリーン
ピール性)という利点を有している。また本発明の樹脂
組成物を用いて作成したアルミシートはブロッキング性
が低く、このため食品の充填、、密封作業能率を大幅に
向上させることができる。さらに、本発明の樹脂組成物
を用いて作成したアルミシートは、ガラス容器の口部周
辺が食品で汚染されているような場合でも、良好なヒー
トシール性を有しており、密封が不完全な製品の発生率
が極めて少ない。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 15
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル33重量
%、メルトインデックス30)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率70%)にアクリル酸1.0重量%を
グラフトさせて製造したHEVA−C(メルトインデッ
クス15)とエチレン−アクリル酸共重合体(EAA
XO−2375.33;ダウケミカル・日本(株)製:
アクリル酸20重量%、メルトインデックス300)と
を表Iに示す割合で配合し、それぞれを30mmφの一軸
押出機を用いて130℃で溶融混合し9種類の熱封緘用
接着性樹脂組成物を調製した。
各組成物について次の実験を行なった。
すなわち、組成物を50μ厚のアルミ箔上に置き、これ
を加圧プレス機を用いて150℃でプレス成形して10
0μ厚の接着性樹脂層をアルミ箔上に設けた。得られた
樹脂層を有するアルミ箔シートを平板フロートガラス板
(30×100×3mm)上へ箔の樹脂層がガラス板と接
するようにして載置し、これをヒートシーラーを用いて
160℃、2kg/cm2の条件下、1秒間ヒートシールして
接着試験片を作成した。
この試験片を用いて180°剥離接着強さ試験(JIS
K−6854)を行なった。また同じ試験片を水中に
6ケ月浸漬させ、接着力の経時変化を調べた。その結果
を次表に示す。
実施例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 15
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル33重量
%、メルトインデックス30)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率50%)にアクリル酸3.0重量%を
グラフトさせて製造したHEVA−C(メルトインデッ
クス8.5)70重量部とエチレンアクリル酸共重合体
(EAA XO−2375.33;ダウケミカル・日本
(株)製;アクリル酸20重量%、メルトインデックス
300)30重量部とを30mmφの一軸押出機を用いて
130℃で溶融混合して、メルトインデックス27の熱
封緘用接着性樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用いて、アルミ箔(50μ厚)とポリ
エチレンフィルム(15μ厚)との積層シート(イソシ
アネート系接着剤を用いて貼り合わせたもの)のポリエ
チレンフィルム側に樹脂層の厚さが50μになるように
押出しラミネーションを行ない熱封緘シートを作成し
た。
このシートをガラス容器(内容物300cc、口径77mm
φ、無処理、水を充填)の瓶口にセットし、ヒートシー
ラーを用いて160℃×2.0kg/cm2の条件下で1秒間
加熱圧着して、瓶口を密封した。
このものは、封緘強度(180°剥離接着強さ)260
0g/15mm(4ケ所の平均値)を示した。また同じ封
緘された瓶を用いて耐圧強度を測定したところ1.1kg
/cm2を示した。封緘部を引き剥したところ、容易に剥離
し、容器口端ガラス面に、樹脂成分の付着は何ら認めら
れなかった。
上記と同様に水を充填したのち密封した容器を作成し、
この容器の上下を逆にした状態で6ケ月間室温に放置し
た。このものの封緘部の接着強度は2500g/15mm
であった。
実施例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル40重量
%、メルトインデックス55)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率40%)にアクリル酸2.5重量%を
グラフト反応させて製造したHEVA−C(メルトイン
デックス10)80重量部とエチレン−アクリル酸共重
合体(EAA 459;ダウケミカル・日本(株)製;
アクリル酸8重量%、メルトインデックス9)20重量
部とを140℃で溶融混合して均一な熱封緘用接着性樹
脂組成物を製造した。
この組成物を150℃でプレス成形して100μ厚の接
着シートを作成した。このシートを2枚のアルミニウム
板(200×200×0.2mm)の間に挾み、これを加
圧プレス機を用いて150℃×100kg/cm2の条件で1
0分間加熱圧着し、接着試験片を得た。このものの18
0°剥離接着試験を行なったところ14kg/25mmの値
を示した。同じ試験片を水中に6ケ月浸漬し、このもの
の接着力を測定したところ12.8kg/25mmの値を示
した。
実施例4 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 20
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル28重量
%、メルトインデックス150)をケン化して得られた
ケン化物(ケン化率90%)に無水ヘキサヒドロフタル
酸をエステル化反応させて製造したHEVA−C(エス
テル化率25%、メルトインデックス65)60重量部
とエチレン−アクリル酸共重合体(EAA 435;ダ
ウケミカル・日本(株)製;アクリル酸3.5重量%、
メルトインデックス11.0)40重量部とを130℃
で溶融混合して均一な熱封緘用接着性樹脂組成物を製造
した。
この組成物を用いて実施例2と同様に熱封緘シート材を
作成した。
このシート材を用いて実施例2と同様にしてガラス容器
の瓶口を密封した。このものの180°剥離接着強さは
2000g/15mmであった。剥離後容器口端ガラス面
に樹脂成分の付着は認められなかった。
実施例5 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 15
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル33重量
%、メルトインデックス30)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率70%)にアクリル酸1.0重量%を
グラフトさせて製造したHEVA−C(メルトインデッ
クス15)75重量部と亜鉛イオンタイプのアイオノマ
ー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体の亜鉛塩;ハ
イミラン 1702;三井デュポンポリケミカル
(株)、メルトインデックス14)25部とを30mmφ
の一軸押出機を用いて130℃で溶融混合して熱封緘用
接着性樹脂組成物を調製した。
この組成物を50μ厚のアルミ箔上に置き、これを加圧
プレス機を用いて150℃でプレス成形して100μ厚
の接着性樹脂層をアルミ箔上に設けた。得られた樹脂層
を有するアルミ箔を平板フロートガラス板(30×10
0×3mm)上へ箔の樹脂層がガラス板と接するようにし
て載置し、これをヒートシーラーを用いて180℃、
1.1kg/cm2の条件下、2秒間ヒートシールして接着試
験片を作成した。試験片の接着剤層面はいずれもブロッ
キング性を示さなかった。
この試験片を用いて180°剥離接着強さ試験(JIS
K−6854)を行なったところ2000g/10mm
の接着力を示した。剥離試験後ガラス面はクリーンで何
ら樹脂層は付着していなかった。また同じ試験片を水中
に6ケ月間浸漬させ、接着力の経時変化を調べたところ
1950g/10mmの接着力を示した。
実施例6 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 15
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル33重量
%、メルトインデックス30)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率50%)にアクリル酸3.0重量%を
グラフトさせて製造したHEVA−C(メルトインデッ
クス8.5)75重量部と亜鉛イオンタイプのアイオノ
マー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体の亜鉛塩;
ハイミラン 1702;三井デュポンポリケミカル
(株)製、メルトインデックス14)25部とを30mm
φの一軸押出機を用いて130℃で溶融混合して、メル
トインデックス27の熱封緘用接着性樹脂組成物を得
た。
この樹脂組成物を用いて、アルミ箔(50μ厚)とポリ
エチレンフィルム(15μ厚)との積層シート(イソシ
アネート系接着剤を用いて貼り合わせたもの)のポリエ
チレンフィルム側に樹脂層の厚さが50μになるように
押出しラミネーションを行ない熱封緘シートを作成し
た。
このシートを打ち抜きプレスを用いてガラス容器の口部
に対応する特定の形状に打ち抜いた。プレス加工の際、
シートの接着剤層にブロッキング性はなく、円滑に成型
加工することができた。
また、このシート材をガラス容器(内容物300cc、口
径70mmφ、無処理、水を充填)の瓶口にセットし、ヒ
ートシーラーを用いて180℃×160kg/個の条件下
で2秒間加熱圧着して、瓶口を密封した。
このものは、封緘強度(180°剥離接着強さ)250
0g/15mm(4ケ所の平均値)を示した。また同じ封
緘された瓶を用いて耐圧強度を測定したところ0.9kg
/cm2を示した。封緘部を引き剥したところ、容易に剥離
し、容器口端ガラス面に、樹脂成分の付着は何ら認めら
れなかった。
上記と同様に水を充填したのち密封した容器を作成し、
この容器の上下を逆にした状態で6ケ月間室温に放置し
た。このものの封緘部の接着強度は2400g/15mm
であった。
実施例7 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル40重量
%、メルトインデックス55)をケン化して得られたケ
ン化物(ケン化率40%)にアクリル酸2.5重量%を
グラフトさせて製造したHEVA−C(メルトインデッ
クス10)80重量部と亜鉛イオンタイプのアイオノマ
ー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体の亜鉛塩;ハ
イミラン 1652三井デュポンポリケミカル(株)
製、メルトインデックス5)20重量部とを150℃で
溶融混合して均一な熱封緘用接着性樹脂組成物を製造し
た。
この組成物を150℃でプレス成形して100μ厚の接
着シートを作成した。このシートを2枚のアルミニウム
板(200×200×0.2mm)の間に挾み、これを加
圧プレス機を用いて150℃×100kg/cm2の条件で1
0分間加熱圧着し、接着試験片を得た。このものの18
0°剥離接着試験を行なったところ12kg/25mmの値
を示した。同じ試験片を水中に6ケ月浸漬し、このもの
の接着力を測定したところ11.5kg/25mmの値を示
した。
実施例8 エチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス 22
0;三井ポリケミカル(株)製:酢酸ビニル28重量
%、メルトインデックス150)をケン化して得られた
ケン化物(ケン化率90%)に無水ヘキサヒドロフタル
酸をエステル化反応させて製造したHEVA−C(エス
テル化率25%、メルトインデックス65)80重量部
とナトリウムイオンタイプのアイオノマー樹脂(エチレ
ン−メタクリル酸共重合体のナトリウム塩;ハイミラン
1707 三井デュポンポリケミカル(株)製、メル
トインデックス0.9)20重量部とを140℃で溶融
混合して均一な熱封緘用接着性樹脂組成物を製造した。
この組成物を用いて実施例6と同様に熱封緘シートを作
成した。このシートの樹脂層はブロッキング性が認めら
れなかった。
このシートを用いて実施例6と同様にしてガラス容器の
瓶口を密封した。このものの180°剥離接着強さは2
050g/15mmであった。剥離後容器口端ガラス面に
樹脂成分の付着は認められなかった。
実施例9 実施例1で用いたカルボキシル基を有する変性樹脂(H
EVA−C)70重量部、実施例1で用いたエチレン−
アクリル酸共重合体(EAA XO−2375.33)
15重量部および実施例5で用いたZn++イオンタイプの
アイオノマー樹脂(ハイミラン 1702)15重量部
とを140℃で溶融混合して均一な熱封緘用接着性樹脂
組成物を製造した。
この組成物を用いて実施例6と同様に熱封緘シートを作
成した。
このシートを用いて実施例6と同様にしてガラス容器の
口部を密封した。このものの180°剥離接着強さは2
000g/15mmであった。開封後、接着剤の容器口へ
の付着は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29/04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)酢酸ビニル含量が10〜55重量%
    であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物に
    不飽和カルボン酸またはジカルボン酸無水物を反応させ
    て得られるカルボキシル基を有する変性樹脂と(b)
    (メタ)アクリル酸含量が1〜30重量%であるモノオ
    レフィン−(メタ)アクリル酸共重合体またはそのアイ
    オノマーとを(a)対(b)が30/70〜97/3の重量割
    合で含有する熱封緘用接着性樹脂組成物。
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