JPH06180851A - 光ヘッド - Google Patents

光ヘッド

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JPH06180851A
JPH06180851A JP4331860A JP33186092A JPH06180851A JP H06180851 A JPH06180851 A JP H06180851A JP 4331860 A JP4331860 A JP 4331860A JP 33186092 A JP33186092 A JP 33186092A JP H06180851 A JPH06180851 A JP H06180851A
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light
optical head
optical
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condensing
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JP4331860A
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English (en)
Inventor
Toshinori Sugiyama
寿紀 杉山
Yoshito Tanaka
義人 田中
Masashi Suenaga
正志 末永
Hisataka Sugiyama
久貴 杉山
Akira Arimoto
昭 有本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立、メインテナンス、使用時の初期調整が
容易な超解像光ヘッド又は共焦点光ヘッドを提供する。 【構成】 少なくとも半導体レーザ3と、該半導体レー
ザからの出射光4aを光情報記録媒体8の情報記録面8
aに合焦する対物レンズ10と、入射光4aと反射光4
bとを分離するビームスプリッタ6と、前記反射光を集
光する検出レンズ12と、反射光信号を検出する光検出
器15,17とから、光ヘッドの投光光学系1及び受光
光学系2を構成する。前記検出レンズ12の焦点面もし
くはその近傍に、開口の大きさ及び位置を調整可能な液
晶シャッタ21を設けるか、あるいは低照度の光ビーム
に対しては透過率が低く、高照度の光ビームに対しては
透過率が高い非線形な光透過特性を有する光制御素子3
1を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光情報記録媒体に対し
て情報の記録、再生等を行なう光ヘッドに係り、より詳
しくは、高密度記録対応形の光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より一般的に用いられている光ヘッ
ドは、レーザ等の光源から出射された光ビームを対物レ
ンズによって回折限界まで絞り込み、光情報記録媒体の
記録膜(追記型又は書換型の場合)又は反射膜(再生専
用形の場合)に合焦するものであった。これに対して、
近年、光情報記録媒体に照射される光ビームスポットの
直径を対物レンズの回折限界値よりも格段に小径化する
ことで、情報の記録密度及び再生信号の分解能の劇的な
向上を図った光ヘッドが提案されている。
【0003】図5に、従来より提案されている高密度記
録対応形光ヘッドの一例を示す。この光ヘッドは、超解
像ヘッドと呼ばれるものであって、従来より知られてい
る一般的な光ヘッドの投光光学系に、平行ビームの中心
部を遮光する遮光体あるいは平行ビームに位相分布を持
たせる位相付加体を付加したことを特徴とする。
【0004】図5において、符号1は投光光学系を、符
号2aはデータ信号受光光学系を、符号2bはサーボ信
号受光光学系を示している。投光光学系1は、半導体レ
ーザ3と、半導体レーザ3から出射されたレーザビーム
4を平行ビームにするコリメータレンズ5と、入射光4
aと反射光4bとを分離するビームスプリッタ6aと、
前記コリメータレンズ5とビームスプリッタ6との間に
設けられた遮光体あるいは位相付加体7と、光磁気ディ
スク8の情報記録面8aにレーザスポット9を合焦する
対物レンズ10とからなる。ここで、前記反射光4b
は、第2のビームスプリッタ6bにより、データ信号受
光光学系2aとサーボ信号受光光学系2bへと分けられ
る。データ信号受光光学系2aは、反射光4bの偏光角
を調整する半波長板11と、検出レンズ12と、反射光
4bをS偏光成分とP偏光成分に分離する検光子13
と、S偏光成分14を検出する第1の光検出器15と、
P偏光成分16を検出する第2の光検出器17とからな
り、サーボ信号受光光学系2bは、図示はしないが一般
的に既知な光学系、例えばフォーカス信号の検出には非
点収差法、トラッキング信号の検出にはプッシュプル法
を用いた光学系となっている。
【0005】本例の光ヘッドは、コリメータレンズ5と
ビームスプリッタ6との間に遮光体あるいは位相付加体
7を設けたので、情報記録面8aに照射されるレーザス
ポット9の直径を従来の遮光体あるいは位相付加体7を
有しない光ヘッドに比べて格段に小径化でき、情報の記
録密度の向上及び再生信号の分解能の向上に効果があ
る。
【0006】図6は、従来より提案されている高密度記
録対応形光ヘッドの他の例を示す光学系の図であって、
図5に示した超解像ヘッドの改良型である。すなわち、
図5に示した超解像ヘッドは、コリメータレンズ5とビ
ームスプリッタ6との間に遮光体あるいは位相付加体7
を設けたので、図7に示すように、光軸と直交する方向
の光の強度分布がガウシアン分布にならず、メインビー
ム18aの周囲にサイドフリンジ18bが発生する。こ
のため、光磁気ディスク8の隣接トラックからのクロス
トークを生じやすいという問題がある。図6の超解像ヘ
ッドは、サイドフリンジ18bの影響を除くため、検出
レンズ12の焦点面にピンホール19が配置されてい
る。
【0007】その他、例えばISOM'91の「POSSIBILITY
OF SUPER-RESOLUTION READOUT INOPTICAL DISC HEAD
S」で報告されているように、前記した通常の光ヘッド
又は超解像ヘッドにおける検出レンズ12の焦点面に、
当該検出レンズ12で形成される光ビーム径よりも小さ
なピンホール又は該光ビーム径よりも幅の狭いスリット
を配置した、共焦点ヘッドと呼ばれる高密度記録対応型
光ヘッドもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記改良型
の超解像ヘッド及び共焦点ヘッドは、いずれもピンホー
ル又はスリットを検出レンズの焦点面に厳密に設定しな
いと所望の効果が得られないため、組立時の調整が困難
で生産性が悪いという不都合がある。また、組立時に完
全な調整を行なったとしても、例えば機械的な振動や衝
撃それに気温変化など、影響を完全に防止することが困
難な外乱によってピンホール又はスリットの設定位置が
ずれやすいために、メインテナンスや使用時の初期調整
が面倒であるという不都合がある。
【0009】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、組立性が良好でかつ
耐環境性に優れた光ヘッドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、少なくとも光源と、該光源から出射され
た光ビームを集光して光情報記録媒体に合焦する第1の
集光手段と、前記光情報記録媒体への入射光と前記光情
報記録媒体からの反射光を分離する光分離手段と、前記
反射光を集光する第2の集光手段と、該第2の集光手段
によって集光された前記反射光を検出する光検出手段と
を備えた光ヘッドにおいて、前記第2の集光手段の焦点
面もしくはその近傍に、開口の大きさ及び位置を調整可
能な液晶シャッタを設けた。
【0011】また、他の手段として、前記と同様の光ヘ
ッドにおいて、前記第2の集光手段の焦点面もしくはそ
の近傍に、低照度の光ビームに対しては透過率が低く、
高照度の光ビームに対しては透過率が高い非線形な光透
過特性を有する光制御素子を設けた。
【0012】前記手段は、投光光学系に平行ビームの中
心部を遮光する遮光体あるいは平行ビームに位相分布を
持たせる位相付加体が付加されていない通常の光ヘッド
に応用することもできるし、投光光学系にこれら遮光体
又は位相付加体が付加された超解像ヘッドにも応用でき
る。
【0013】前記光制御素子としては、3次の非線形光
透過特性を有する有機物系の光制御膜を有するもの、誘
電体中に半導体微粒子を分散させた光制御膜を有するも
の、誘電体上に半導体微粒子を積層させた光制御膜を有
するもの、誘電体中に金属微粒子を分散させた光制御膜
を有するもの、誘電体上に金属微粒子もしくは金属酸化
物微粒子を積層させた光制御膜を有するものなどを用い
ることができる。
【0014】前記微粒子としては、平均粒径が20nm
以下のものが特に好適である。前記半導体としては、不
純物半導体であるシリコーン、化合物半導体であるガリ
ウム−砒素系、硫化カドミウム、あるいはセレン化カド
ミウム、もしくはこれらの固溶体が特に好適であり、前
記金属としては、金、白金、銅、塩化銅のいずれか、又
はこれらの混合物が特に好適である。
【0015】
【作用】液晶シャッタは、開口の大きさ及び開口位置を
電気的な操作で容易に調整、制御できるので、シャッタ
面が第2の集光手段(検出レンズ)の焦点面に厳密に設
定されなくても、あるいはシャッタの中心が光軸からず
れても、液晶シャッタの開口の大きさ及び開口位置を調
整、制御することによって、光検出手段に第2の集光手
段の回折限界径よりも小径の光スポットを入射させるこ
とができる。よって、前記第1の手段によれば、高密度
記録対応型光ヘッドの組立てが容易化されると共に、外
乱によって第2の集光手段と液晶シャッタとの位置関係
が変動した場合の調整が容易になり、メインテナンス及
び使用時の初期調整が容易になる。
【0016】また、レーザビームのように、光軸に垂直
な面に対する強度分布がガウシアン分布になっている光
ビームを前記非線形の光透過率特性を有する光制御素子
に通すと、周辺部の低照度の光ビームが光制御素子に遮
られて光検出手段に達せず、中央部の高照度にして第2
の集光手段の回折限界径よりも小径の光ビームのみが光
検出手段に達する。光制御素子は、第2の集光手段の焦
点面に厳密に設定されなくても、あるいは光制御素子の
中心が光軸からずれても、同様の効果を発揮できる。よ
って、前記第2の手段によれば、高密度記録対応型光ヘ
ッドの組立てが容易化されると共に、外乱によって第2
の集光手段と液晶シャッタとの位置関係が変動した場合
の調整が不要になり、メインテナンス及び初期調整の煩
わしさが解消される。
【0017】なお、投光光学系のコリメータレンズと光
分離手段(ビームスプリッタ)との間に、平行ビームの
中心部を遮光する遮光体あるいは平行ビームに位相分布
を持たせる位相付加体を付加した場合には、光情報記録
媒体上に照射される光スポットの直径を小径化できるの
で、記録密度の向上を併せて図ることができる。
【0018】
【実施例】
〈第1実施例〉第1実施例に係る光ヘッドの第1例を、
図1及び図2に基づいて説明する。図1は本例に係る光
ヘッドの説明図、図2は液晶シャッタの説明図である。
【0019】図1に示すように、本例の光ヘッドは、超
解像ヘッドの受光光学系に液晶シャッタ21を備えたこ
とを特徴とするものであって、図5に示した超解像ヘッ
ドと共通する部分については、それと同一の符号が表示
されている。
【0020】液晶シャッタ21は、図2に示すように、
多数の微小なアレイ素子21aの集合からなり、X軸端
子群22a及びY軸端子群22bに含まれる各端子に選
択的に通電することによって、所望のアレイ素子を光透
過性とし、他のアレイ素子を遮光性にすることができる
ように構成されている。本例においては、図2に示すよ
うに、メインビーム18aのみが透過し、メインビーム
18aの周囲に発生するサイドフリンジ18bが遮光さ
れるように各アレイ素子21aが制御され、検出レンズ
12の焦点面にシャッタ面が一致するように、受光光学
系2に設定されている。
【0021】以下、この光ヘッドの機能について説明す
ると、半導体レーザ3から出射された拡散ビーム4は、
コリメータレンズ5によって平行ビームに変換され、ビ
ームスプリッタ6aによって光路が変更されたのち、対
物レンズ10によってその回折限界まで絞り込まれ、光
磁気ディスク8の情報記録面8aに合焦される。前記コ
リメータレンズ5とビームスプリッタ6aとの間には、
平行ビームの中心部を遮光する遮光体あるいは平行ビー
ムの中心部分の位相分布を周辺部分の位相分布よりも早
める位相付加体が付加されているので、情報記録面8a
に合焦されるレーザスポット9の半径方向の強度分布は
ガウシアン分布にならず、図2に示すように対物レンズ
10の回折限界径よりも小径のメインビーム18aの周
囲にサイドフリンジ18bが発生した形になる。よっ
て、光磁気記録膜の記録感度をサイドフリンジ18bの
ピーク値以上、メインビーム18aのピーク値以下に設
定しておくことによって、光磁気記録膜に形成される磁
化ドメインを小径化でき、記録密度を高密度化できる。
【0022】情報再生時には、磁化ドメインを消去しな
い程度の弱いレーザビーム4が半導体レーザ3から出射
される。光磁気ディスク8の情報記録面8aにレーザス
ポット9を合焦するまでの装置各部の機能については、
前記記録時と同じである。情報記録面8aによって反射
されたレーザビーム4bは、対物レンズ10を介してビ
ームスプリッタ6aに戻り、入射光4aと分離される。
そして、半波長板11にて偏光面が45度回転された
後、検出レンズ12によって絞り込まれ、検光子13に
入射される。入射光4aは、該検光子13によってS偏
光成分とP偏光成分とに分離され、分離された各偏光成
分14,16は、液晶シャッタ21を通って各光検出器
15,17に入射される。前記したように、情報記録面
8aに合焦されるレーザスポット9の半径方向の強度分
布は、メインビーム18aの周囲にサイドフリンジ18
bが発生した形になるので、反射光4bの光軸に直角な
面の強度分布も、これと同様にサイドフリンジ18bを
有する形になっている。本実施例においては、液晶シャ
ッタ21の開口が、メインビーム18aのみを透過し、
サイドフリンジ18bが遮光されるように制御され、か
つ開口の中心が反射光4bの光軸と合致するように調整
されているので、該液晶シャッタ21によってサイドフ
リンジ18bの影響が除去される。したがって、メイン
ビーム18aによって読みだされた信号のみが光検出器
15,17にて再生されるので、再生信号の分解能が高
められると共に、隣接トラックからのクロストークが防
止される。なお、サーボ信号検出系2bは、従来の光ヘ
ッドと同等の光学系で構成されている。
【0023】本例の光ヘッドは、光検出器15,17の
前面に開口の大きさ及び位置を適宜調整可能な液晶シャ
ッタ21を設けたので、液晶シャッタ21を検出レンズ
の焦点面の近傍におおまかに設定したのちに、反射光4
bに応じて開口の大きさ及び位置を調整することがで
き、液晶シャッタ21の設定位置に厳密性を要しないの
で、光ヘッドの組立を格段に容易化できる。また、機械
的な振動や衝撃それに気温変化などの外乱によって所望
とする開口の大きさ及び開口位置がずれたとしても、容
易にそれらの調整ができるので、メインテナンスや使用
前に行なう初期調整が容易になるという効果がある。
【0024】〈第2実施例〉次に、本発明の第2実施例
を図3及び図4によって説明する。図3は光制御素子の
断面図であり、図4は光制御素子の光透過特性を示すグ
ラフ図である。本例の光ヘッドは、液晶シャッタに代え
て図3及び図4に示す光制御素子を検出レンズの焦点面
又はその近傍に配置したことを特徴とする。
【0025】図3に示すように、本例の光ヘッドに適用
される光制御素子31は、ガラス基板32上に、低照度
の光ビームに対しては透過率が低く、高照度の光ビーム
に対しては透過率が高い非線形な光透過特性を有する光
制御膜33(図4参照)が被着され、その外面に光制御
膜33の保護カバー34が被着されている。
【0026】光制御膜33は、有機系の材料を用いて形
成することもできるし、無機系の材料を用いて形成する
こともできる。有機系の材料としては、公知に属する任
意の有機色素材料を用いることができるが、特に、例え
ばシアニン系色素、フタロシアニン系色素、アントタキ
ノン系色素など、3次の光透過特性を有するものが好ま
しい。有機系光制御膜33の膜厚は、搭載される半導体
レーザの出力や有機色素材料の種類などに応じて適宜調
整されるが、一般的には、0.5〜100μm程度にで
きる。
【0027】無機系の材料としては、透明な誘電体中に
半導体の微粒子を分散させたもの、透明な誘電体上に半
導体微粒子を積層させたもの、透明な誘電体中に金属微
粒子を分散させたもの、透明な誘電体上に金属微粒子も
しくは金属酸化物微粒子を積層させたものなどがある。
【0028】透明誘電体としては、無機材料では二酸化
珪素、窒化シリコン、酸化イットリウム、アルミナ、窒
化リチウム、酸化タンタル、酸化ニオブのいずれか、又
はこれらの混合物を用いることができ、有機材料では酢
酸ブチル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、紫外線硬化性アクリル樹脂のいずれか、又はこれら
の混合物を用いることができる。また、前記半導体とし
ては、II−VI族の化合物半導体、例えば硫化カドミウム
又はセレン化カドミウム、あるいはこれらの固溶体を用
いることができ、前記金属又は金属化合物としては、
金、白金、銅、塩化銅のいずれか、又はこれらの混合物
を用いることができる。前記半導体微粒子、金属微粒
子、又は金属化合物微粒子は、平均粒径が小さいほど好
ましく、通常は20nm以下、より好ましくは10nm
以下に調整される。
【0029】前記光制御膜33は、ベース材料と微粒子
材料との混合物焼結体をターゲットとしてスパッタリン
グによって形成することもできるし、プラズマCVD法
を用いてガラス基板32上に所望材料の微粒子を所望膜
厚に積層することによっても形成できる。具体的には、
窒化シリコンと硫化カドミウムの混合物焼結体をターゲ
ットとしてスパッタリングを行ない、ガラス基板32上
に膜厚が0.5〜100μmで、スパッタ膜中の硫化カ
ドミウム重量比が1〜10%の光制御膜33を形成した
とき、有機色素系の光制御膜と同様の光透過特性が得ら
れた。また、硫化カドミウムに代えて、セレン化カドミ
ウム、金、白金、銅、塩化銅を用いてこれと同様の膜厚
及び組成の光制御膜を形成した場合にも、これと同様の
光透過特性が得られた。さらに、プラズマCVD法を用
いてガラス基板32上にシリコン微粒子又はガリリウム
砒素化合物半導体の微粒子を0.5〜100μmの膜厚
に積層させたものも、これと同様の光透過特性が得られ
た。
【0030】保護カバー34は、前記光制御膜33を損
傷や塵埃等の付着から保護するために設けられるもので
あって、ある程度の硬度を有しかつ透明であれば任意の
材料をもって構成できる。なお、例えば光制御素子全体
が密封容器内に収納される場合など、光制御膜33の損
傷や塵埃等の付着が問題にならない場合には、保護カバ
ー34を省略することもできる。
【0031】以下、本実施例に係る光ヘッドの効果につ
いて説明すると、本例の光ヘッドにおいては、検出レン
ズ12によって集光されたレーザビームが、光制御素子
31を通って光検出器15,17に入射する。前記第1
実施例の説明欄で説明したように、検出レンズ12から
光検出器15,17に入射するレーザビームは、メイン
ビーム18aの周囲にサイドフリンジ18bが発生して
いるが(図2参照)、低照度の光ビームに対しては透過
率が低く、高照度の光ビームに対しては透過率が高い非
線形な光透過特性を有する光制御素子31を通ることに
よって、低照度のサイドフリンジ18bの影響が除去さ
れる。したがって、メインビーム18aによって読みだ
された信号のみが光検出器15,17にて再生されるの
で、再生信号の分解能が高められると共に、隣接トラッ
クからのクロストークが防止される。
【0032】本例の光ヘッドは、光検出器15,17の
前面に、低照度の光ビームに対しては透過率が低く、高
照度の光ビームに対しては透過率が高い非線形な光透過
特性を有する光制御素子31を設けたので、光制御素子
31を必ずしも検出レンズの焦点面に厳密に設定しなく
とも、サイドフリンジの除去に関して同様の効果を得る
ことができる。よって、光制御素子31の設定位置に厳
密性を要しないので、光ヘッドの組立を格段に容易化で
きる。また、機械的な振動や衝撃それに気温変化などの
外乱によって、検出レンズ12及び光検出器15,17
に対する光制御素子31の設定位置がずれたとしても、
特性がほとんど変化しないので、メインテナンスや使用
前に行なう初期調整が不要になるという効果がある。
【0033】なお、前記各実施例においては、コリメー
タレンズ5とビームスプリッタ6aとの間に遮光体ある
いは位相付加体7が設けられた、いわゆる超解像形の光
ヘッドに本発明を適用した場合を説明したが、前記遮光
体あるいは位相付加体7を備えない通常形の光ヘッドに
本発明を適用しても、情報再生に関しては前記と同様の
効果を得ることができる。
【0034】また、前記各実施例においては、光磁気記
録媒体対応形の光ヘッドに本発明を適用した場合を説明
したが、例えば読出し専用形の光情報記録媒体、相変化
形の光情報記録媒体、あるいは孔明け形の光情報記録媒
体など、他の光情報記録媒体に対応するタイプの光ヘッ
ドに本発明を適用しても、前記と同様の効果を得ること
ができる。
【0035】さらに、前記各実施例においては、入射光
4aを光情報記録記録媒体8に合焦する集光手段として
対物レンズ10を用い、反射光4bを光検出器15,1
7に合焦する集光手段として検出レンズ12を用いた場
合について説明したが、これらレンズに代えて、例えば
凹面鏡などの他の集光手段を用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
本例の光ヘッドは、光検出器の前面に開口の大きさ及び
位置を適宜調整可能な液晶シャッタまたは低照度の光ビ
ームに対しては透過率が低く、高照度の光ビームに対し
ては透過率が高い非線形な光透過特性を有する光制御素
子を設けたので、ピンホールやスリットのように検出用
集光手段の焦点面に厳密に設定する必要がなく、光ヘッ
ドの組立を格段に容易化できる。また、機械的な振動や
衝撃それに気温変化などの外乱によって、検出用集光手
段とこれら液晶シャッタ又は光制御素子との位置関係が
ずれたとしても、調整が容易又は不要になるので、メイ
ンテナンスや使用前に行なう初期調整が容易又は不要に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る光ヘッドの説明図である。
【図2】液晶シャッタの説明図である。
【図3】光制御素子の断面図である。
【図4】光制御膜の光透過率特性を定性的に示すグラフ
図である。
【図5】従来より提案されている高密度記録対応形光ヘ
ッドの説明図である。
【図6】高密度記録対応形光ヘッドの他の例を示す説明
図である。
【図7】サイドフリンジの説明図である。
【符号の説明】
1 投光光学系 2 受光光学系 3 半導体レーザ 4 レーザビーム 5 コリメータレンズ 6 ビームスプリッタ(光分離手段) 8 光磁気ディスク(光情報記録媒体) 10 対物レンズ(第1の集光手段) 11 半波長板 12 検出レンズ(第2の集光手段) 15,17 光検出器(光検出手段) 21 液晶シャッタ 31 光制御素子 32 ガラス基板 33 光制御膜33
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末永 正志 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 杉山 久貴 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 有本 昭 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光源と、該光源から出射され
    た光ビームを集光して光情報記録媒体に合焦する第1の
    集光手段と、前記光情報記録媒体への入射光と前記光情
    報記録媒体からの反射光を分離する光分離手段と、前記
    反射光を集光する第2の集光手段と、該第2の集光手段
    によって集光された前記反射光を検出する光検出手段と
    を備えた光ヘッドにおいて、前記第2の集光手段の焦点
    面もしくはその近傍に、開口の大きさ及び位置を調整可
    能な液晶シャッタを設けたことを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】 少なくとも光源と、該光源から出射され
    た光ビームを集光して光情報記録媒体に合焦する第1の
    集光手段と、前記光情報記録媒体への入射光と前記光情
    報記録媒体からの反射光を分離する光分離手段と、前記
    反射光を集光する第2の集光手段と、該第2の集光手段
    によって集光された前記反射光を検出する光検出手段と
    を備えた光ヘッドにおいて、前記第2の集光手段の焦点
    面もしくはその近傍に、低照度の光ビームに対しては透
    過率が低く、高照度の光ビームに対しては透過率が高い
    非線形な光透過特性を有する光制御素子を設けたことを
    特徴とする光ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記光源から
    前記光分離手段に至る光路中に、前記光情報記録媒体に
    合焦される光スポットの直径を、前記第1の集光手段の
    回折限界径よりも小さくする遮光特性あるいは位相特性
    を有する開口を設けたことを特徴とする光ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記光制御素子に
    は、3次の非線形光透過特性を有する有機物を含む光制
    御膜が設けられていることを特徴とする光ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記光制御素子に
    は、誘電体中に半導体微粒子を分散させた光制御膜、又
    は誘電体上に半導体微粒子を積層させた光制御膜が設け
    られていることを特徴とする光ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項2において、前記光制御素子に
    は、誘電体中に金属微粒子を分散させた光制御膜、又は
    誘電体上に金属微粒子もしくは金属酸化物微粒子を積層
    させた光制御膜が設けられていることを特徴とする光ヘ
    ッド。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記微粒子と
    して、平均粒径が20nm以下のものを用いたことを特
    徴とする光ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項5において、前記半導体として、
    不純物半導体であるシリコーン、化合物半導体であるガ
    リウム−砒素系、硫化カドミウム、あるいはセレン化カ
    ドミウム、もしくはこれらの固溶体を用いたことを特徴
    とする光ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項6において、前記金属として、
    金、白金、銅、塩化銅のいずれか、又はこれらの混合物
    を用いたことを特徴とする光ヘッド。
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