JPH06179771A - ゴム分散型フェノール系樹脂及びその用途 - Google Patents

ゴム分散型フェノール系樹脂及びその用途

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JPH06179771A
JPH06179771A JP33309192A JP33309192A JPH06179771A JP H06179771 A JPH06179771 A JP H06179771A JP 33309192 A JP33309192 A JP 33309192A JP 33309192 A JP33309192 A JP 33309192A JP H06179771 A JPH06179771 A JP H06179771A
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JP
Japan
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phenol
rubber
conjugated diene
phenolic resin
based resin
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JP33309192A
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English (en)
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Minoru Hattori
稔 服部
Masanobu Maeda
正信 前田
Shigeru Iimuro
茂 飯室
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェノール化合物と、ホルムアルデヒドを、
触媒の存在下に反応させた後、触媒を中和、又は水洗に
より除去して得られたフェノール系樹脂粗製品に、アニ
オン系界面活性剤を含有する共役ジエン系合成ゴムラテ
ックスを添加しながら脱水し、更に未反応フェノールを
除去して得られたゴム分散型フェノール系樹脂を含有す
るブレーカー用成形材料。 【効果】 耐衝撃性、耐熱性、曲げ強さ、寸法精度に優
れたブレーカー用成形材料が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム分散型フェノール系
樹脂およびこれを含有するブレーカー用成形材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ブレーカー用成形材料として耐熱性、自
己消火性に優れているフェノール系樹脂が使用されてい
るが、もろく、耐衝撃性に劣る為、フェノール系樹脂に
アクリロニトリルブタジエンゴム(以下、NBRとい
う。)を混合したフェノール系樹脂が用いられている。
しかしながら、混合されたNBRの粒径は100μm以
上と大きく、且つNBRとフェノール系樹脂の相溶性が
ないので、分散性が非常に悪くなっている。その為、耐
衝撃性が思うように上がらず、より多量のNBRを必要
とし、これが逆に耐熱性、強度を低下させてしまう。
【0003】ゴムの分散粒径を小さくする方法として、
NBRラテックスをフェノール系樹脂に混合する方法も
あるが、フェノール系樹脂中でNBRラテックスが凝集
してしまうため、10μm以下で均一に分散させること
ができない。また、フェノール系樹脂とNBRを混合し
たフェノール系樹脂は射出成形において、成形品のゲー
ト側とベント側の強度差が大きく信頼性に欠けること、
寸法精度が劣る為、成形後の自動組立に支障をきたす等
の欠点があり、これらの改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ブレ
ーカーの成形に際し、耐衝撃性、耐熱性、曲げ強さ、寸
法精度に優れたブレーカー用成形材料およびこれに用い
るゴム分散型フェノール系樹脂を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定のフェノール系
樹脂を使用することにより上記目的を達成しうることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明の要旨は、フェノール化合物
と、ホルムアルデヒドを、触媒の存在下に反応させた
後、触媒を中和、又は水洗により除去して得られたフェ
ノール系樹脂粗製品に、アニオン系界面活性剤を含有す
る共役ジエン系合成ゴムラテックスを添加しながら脱水
し、更に未反応フェノール化合物を除去して得ることを
特徴とするゴム分散型フェノール系樹脂であり、更には
これを含有するブレーカー用成形材料である。
【0007】フェノール化合物としては、例えばフェノ
ール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、レ
ゾルシノール、パラターシャリーブチルフェノール、オ
クチルフェノール、ノニルフェノール等があげられ、単
独または2種以上併用して用いることができる。
【0008】ホルムアルデヒドとしては、例えばホルマ
リン水溶液、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等が
挙げられ、フェノール1モルに対し0.5〜1.0モル
の割合で使用できる。
【0009】触媒としては、例えばシュウ酸、塩酸、硫
酸、パラトルエンスルホン酸、燐酸等が挙げられ、フェ
ノール100重量部に対し0.01〜10重量部の割合
で使用できる。
【0010】触媒の除去方法としては、中和剤を用いる
方法と水洗による方法がある。中和剤としては、例えば
炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、アンモニアを始めとする一般的なアルカリ性物質が
使用でき、その量は酸と当量で良い。
【0011】共役ジエン系合成ゴムラテックスは、ブタ
ジエンおよびイソプレン等より選択される共役ジエン単
量体50〜95重量%とアクリロニトリル50〜5重量
%の共重合体ラテックスである。共重合の際に、前記し
た原料の他に乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤を添加
する。より具体的には乳化剤として牛脂肪酸ナトリウム
を用い、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリルを用い、分子量調節剤としてt−ドデシルメ
ルカプタンを用いる。
【0012】アニオン系界面活性剤としては、例えばラ
ウリル酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩
類、アルカンスルホン酸塩類等が使用できる。
【0013】本発明に用いるゴム分散型フェノール系樹
脂において、共役ジエン系合成ゴムラテックスの添加量
は、固形分としてフェノール系樹脂100重量部に対し
1〜20重量部であり、1重量部未満の場合は耐衝撃性
の効果が殆ど期待できず、また20重量部を越えると耐
熱性、強度が大幅に低下する。
【0014】ゴム分散型フェノール系樹脂の製造方法の
一例を以下に示す。1モルのフェノールに対し0.5〜
1モルのホルムアルデヒドを触媒の存在下、温度60〜
150℃の範囲で反応させた後、触媒をアルカリ性物質
により中和するか、又は水洗により除去して得られたフ
ェノール系樹脂粗製品に、あらかじめアニオン系界面活
性剤を共役ジエン系合成ゴムラテックスの固形分100
重量部に対し0.1〜10重量部含有させた共役ジエン
系合成ゴムラテックスをフェノール系樹脂粗製品に徐々
に添加しながら脱水を行う。脱水は急激な発泡現象が起
きないように徐々に温度を上げながら、最終的には15
0〜180℃まで行う。留出水がなくなり脱水が完了し
た後、真空ポンプ等により減圧下で未反応フェノールを
除去してゴム分散型フェノール系樹脂が得られる。
【0015】ゴム分散型フェノール系樹脂中における共
役ジエン系合成ゴムの平均粒径は10μm以下で、且つ
均一に分散したものが得られ、この樹脂は成形材料、特
に耐衝撃性の要求されるブレーカー用成形材料の樹脂と
して好ましく用いられる。
【0016】本発明のブレーカー用成形材料は、前記ゴ
ム分散型フェノール系樹脂100重量部に対し、木粉、
パルプ、綿粉、ガラス繊維、合成繊維、炭酸カルシウ
ム、クレー、シリカ、硫酸バリウム、タルク等の有機質
充填剤、無機質充填剤が20〜1000重量部、硬化剤
のヘキサメチレンテトラミンが5〜20重量部の範囲で
使用される。更に、離型剤、着色剤等を必要に応じて添
加し、混合、混練、更には必要に応じて球状、ペレット
状、顆粒状等に造粒して作る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。 製造例1 (乳化重合によるNBRラテックスの製造方法)攪拌装
置を備えたステンレス製耐圧反応器(内容量:5リット
ル、耐圧:20気圧)に水2000g、牛脂肪酸ナトリ
ウム(NSソープ:花王(株)製)24g、t−ドデシ
ルメルカプタン5g、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル3g、アクリロニトリル300gを装入した後、
系内を真空として脱酸素をおこなってから、1,3−ブ
タジエン700gを装入した。攪拌を行いながら反応器
を加熱し、反応器の内温を56℃に保ち15時間反応さ
せて、固形分30%のNBRラテックスを得た。
【0018】製造例2 ノニルフェノール220g、37%ホルマリン243
g、水酸化ナトリウム4.4gをステンレス製反応器
(内容量:5リットル)に装入後、混合攪拌しながら昇
温し、80℃で1時間レゾール化反応をおこなった。レ
ゾール化反応終了後、フェノール1982g、37%ホ
ルマリン1009g、シュウ酸29gを加え、混合攪拌
しながら昇温し、還流下で2時間反応を行った。反応終
了後、水酸化ナトリウム18gを加え中和後静置し、上
澄の水層を除去した。次に製造例1で得たNBRラテッ
クス620gとアルキルジフェニールエーテルジスルホ
ン酸ナトリウム(日本乳化剤(株)製、N−271S)
3gを充分混合した物を添加しながら同時に100〜1
50℃で脱水を行った。更に内容物の温度を160℃程
度まで上げ減圧下で未反応フェノールを留去した後、室
温まで冷却し、軟化点96℃の固形状のゴム分散型フェ
ノール系樹脂を得た。この樹脂中におけるゴム粒径、分
散状態を電子顕微鏡で観察した結果、ゴムの平均粒径は
10μm以下で、分散状態は均一であった。
【0019】製造例3 フェノール系樹脂(三井東圧化学(株)製、#200
0)1000gを150〜170℃に加熱溶融し、この
中に製造例1で得たNBRラテックス333gを添加し
ながら脱水を行い、軟化点100℃の固形状のゴム配合
フェノール系樹脂を得た。製造例2と同様に電子顕微鏡
で観察した結果、ゴムの平均粒径は50〜1000μm
で、分散状態は不均一であった。
【0020】製造例4 フェノール系樹脂(三井東圧化学(株)製、#200
0)1000gとNBR粉末(日本合成ゴム(株)製、
HF01)100gをバンタムミル(ホソカワミクロン
(株)製、AP−B型)で粉砕、混合し、ゴム配合フェ
ノール系樹脂を得た。製造例2と同様に電子顕微鏡で観
察した結果、ゴムの平均粒径は100〜200μmで、
分散状態は不均一であった。
【0021】実施例1 製造例2で得たゴム分散型フェノール系樹脂45重量
部、ヘキサメチレンテトラミン5重量部、木粉30重量
部、USクレー20重量部を熱ロールを用い混和した。
室温まで冷却後粗砕し成形材料を得た。
【0022】比較例1 フェノール系樹脂として、製造例3で得たゴム配合フェ
ノール系樹脂を使用した他は、実施例1と同様に行い成
形材料を得た。
【0023】比較例2 フェノール系樹脂として、製造例4で得たゴム配合フェ
ノール系樹脂を使用した他は、実施例1と同様に行い成
形材料を得た。
【0024】比較例3 フェノール系樹脂(三井東圧化学(株)製、#200
0)40重量部、NBR粉末5重量部、ヘキサメチレン
テトラミン5重量部、木粉30重量部、USクレー20
重量部を実施例1と同様に行い成形材料を得た。
【0025】比較例4 フェノール系樹脂として、三井東圧化学(株)製、#2
000を使用した他は、実施例1と同様に行い成形材料
を得た。実施例及び比較例の成形材料を用い、射出成形
機によりブレーカーの筺体を製作し、成形収縮率、曲げ
強さ、シャルピー衝撃強さ(何れもJIS K6911
による)を測定した。結果を表1に示す
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の成形材料は、従来のゴム配合成
形材料に比べ、成形収縮率が小、ベント側曲げ強さが
大、ゲート側およびベント側のシャルピー衝撃強さが大
であり、また、ゲート側とベント側の前訳2つの強度差
が少なく、成形材料として本発明の目的に十分に合致し
たものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール化合物と、ホルムアルデヒド
    を、触媒の存在下に反応させた後、触媒を中和、又は水
    洗により除去して得られたフェノール系樹脂粗製品に、
    アニオン系界面活性剤を含有する共役ジエン系合成ゴム
    ラテックスを添加しながら脱水し、更に未反応フェノー
    ルを除去して得ることを特徴とするゴム分散型フェノー
    ル系樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゴム分散型フェノール系
    樹脂を含有することを特徴とするブレーカー用成形材
    料。
JP33309192A 1992-12-14 1992-12-14 ゴム分散型フェノール系樹脂及びその用途 Pending JPH06179771A (ja)

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