JPH06176686A - 電界放出陰極装置及びその製造方法 - Google Patents

電界放出陰極装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06176686A
JPH06176686A JP33059992A JP33059992A JPH06176686A JP H06176686 A JPH06176686 A JP H06176686A JP 33059992 A JP33059992 A JP 33059992A JP 33059992 A JP33059992 A JP 33059992A JP H06176686 A JPH06176686 A JP H06176686A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emitter
gate
field emission
gate electrode
wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33059992A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Betsui
圭一 別井
Shinya Fukuda
晋也 福田
Osamu Toyoda
治 豊田
Tadashi Nakatani
忠司 中谷
Tomoyuki Ishii
智之 石井
Nobuyoshi Kondo
信義 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP33059992A priority Critical patent/JPH06176686A/ja
Publication of JPH06176686A publication Critical patent/JPH06176686A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は表示素子、マイクロ真空管に用いら
れる電界放出陰極装置に関し、製造容易であると共に、
低消費電力及び電界の安定放出を行うことを目的とす
る。 【構成】 電界放出を行う円錐形状のエミッタティップ
で構成されるエミッタアレイ41と、エミッタ給電線5
0との間に、ソース領域44b、ゲート電極45、ドレ
イン領域44aで形成されるFETトランジスタを介在
させる。そして、ゲート電極45に第1の制御線47よ
り電圧印加してエミッタアレイ41より電界放出を行わ
せる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示素子、マイクロ真
空管に用いられる電界放出陰極装置に関する。
【0002】近年、マイクロ真空管は半導体素子と比較
し、電子の移動度が大きく、高温動作、放射線障害に強
い。これらの特徴を生かし、マイクロウェーブ素子、超
高速演算素子、放射線(宇宙、原子炉等)・高温環境用
素子等に応用が期待されている。
【0003】
【従来の技術】図14に、従来の電界放出陰極装置の第
1の構成図を示す。図14(A),(B)は、いわゆる
縦型の電界放出陰極素子であり、カソード電極11上に
絶縁膜12が形成され、該絶縁膜12上にゲート電極
(引き出し電極)13が形成される。
【0004】この絶縁膜12及びゲート電極13にはホ
ール14が形成され、ホール14内に円錐状のエミッタ
ティップ15が形成される。また、エミッタティップ1
5の上方にはアノード電極16が位置される構成であ
る。
【0005】そして、エミッタティップ15とゲート電
極13の間に電圧を印加することにより、エミッタティ
ップ15の先端に大きな電界が加わり、アノード電極1
6に向って電界放出が起るものである。
【0006】そこで、図15に、図14の一適用例の構
成図を示す。
【0007】図15(A),(B)は、図14の電界放
出をマトリクス駆動する場合を示したもので、基板17
上に複数(図15(B)では9個)のエミッタティップ
15を群として、複数群(図15(B)では9群)のマ
トリクス状に配設する。この場合、各ライン方向でゲー
ト電極13に電圧を供給する各ゲート給電線18と、該
ゲート給電線18と直交するライン方向で、エミッタテ
ィップ15(カソード電極11)に電圧を供給する各エ
ミッタ給電線18が、それぞれ立体的に交差されたもの
である。
【0008】例えば、各給電線18,19には数百Vの
電圧を印加して、各エミッタティップ15の先端より電
界を放出させるものである。従って、各給電線18,1
9は、数百Vにおける電流に対して耐えうる幅、膜厚で
設定される。
【0009】ここで、図16に、図14の製造工程図を
示す。まず、カソード電極とするシリコン(Si)等の
導電性基板11上に絶縁膜12を形成し、絶縁膜12上
にゲート電極となる金属膜13を成膜する。そして、金
属膜13及び絶縁膜12に、円形の小さなホール14を
通常のフォトプロセスで形成する(図16(A))。な
お、図15に示すように、絶縁基板17上にカソード電
極となる金属層11を形成した後に絶縁膜12等を形成
してもよい。
【0010】ホール14の形成後、金属膜13上にアル
ミナ等の犠牲層13aを基板に対して浅い角度で蒸着す
る(図16(B))。これにより、ゲート口径は縮小す
ると共に、ゲート電極膜13は犠牲層13aに覆われ
る。
【0011】この後、モリブデン等のエミッタティップ
となる金属15aを、基板に対して垂直に蒸着する。す
なわち、ゲート口径は蒸着と共に小さくなることからホ
ール14の内部に円錐形のエミッタティップが形成され
る(図16(C))。
【0012】そして、犠牲層13aをエッチングにより
不要の金属15aを除去し、最終的に金属膜13を所定
形状にパターニングして図15に示すような給電線18
を形成するものである(図16(D))。
【0013】続いて、図17に、従来の電界放出陰極装
置の第2の構成図を示す。図17は、いわゆる横型の電
界放出素子であり、基板21上にゲート電極(引き出し
電極)22が形成されると共に、絶縁膜23を介して尖
頭形状を有するエミッタ電極24が形成されたもので、
電界放出の原理は図14と同様である。
【0014】ここで、図18に、図17の製造工程図を
示す。図17において、まず基板21上に絶縁膜23、
エミッタ電極となる金属膜24及び犠牲層24aを順次
形成し、金属膜24及び犠牲層24aを図17のエミッ
タ電極24の形状にパターニングする(図18
(A))。
【0015】続いて、絶縁膜23を基板21表面までエ
ッチングする(図18(B))。このとき、エミッタ電
極24の下部がサイドエッチングされる。そして、ゲー
ト電極となる金属膜22aを蒸着により成膜し(図18
(C))、犠牲層24aをエッチングにより除去して不
要な金属膜22aが除かれてゲート電極22が形成され
るものである(図18(D))。
【0016】次に、図19に、従来の電界放出装置の第
3の構成図を示す。図19(A),(B)においてもい
わゆる横型の電界放出陰極素子であり、絶縁性基板31
上の両端に電界放出を行うエミッタ電極32a,32b
が形成され、該エミッタ電極32a,32b間に絶縁膜
33を介してゲート電極(引き出し電極)34が形成さ
れたもので、電界放出は、各エミッタ電極32a,32
bのエッジより放出される。
【0017】そこで、図20に、図19の製造工程図を
示す。図20において、まず絶縁性基板31上にエミッ
タ電極となる金属膜32cを形成し、該金属膜32c上
にパターン形成のためのレジスト35を塗布する(図2
0(A))。そして、エッチングによりエミッタ電極3
2a,32bを形成する(図20(B))。
【0018】その後、ホール36を形成するようにレジ
スト37を塗布し(図20(C))、絶縁膜33、ゲー
ト電極となる金属膜34aを順次成膜する(図20
(D))。そして、レジスト37をエッチングすること
により、図19に示すように絶縁膜33上にゲート電極
34が形成されるものである(図20(E))。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図14及び図
15の縦型の構成では、例えばディスプレイを形成する
には数百Vの電圧を制御しなければならず、高電圧用の
制御装置が必要になると共に、各給電線が交差すること
から、この部分で静電結合を生じるという問題がある。
【0020】また、製造においては、図16に示すよう
に、エミッタティップを形成する際に、エッチングによ
り大量のモリブデン等の金属15aを除去しなければな
らず時間を要すると共に、プロセスが複雑になるという
問題がある。
【0021】一方、図17〜図20の横型の構成では、
エッチングによりエミッタ電極を形成することから、エ
ッチング条件等の変動により先端形状が変化し易く再現
性に乏しいという問題がある。
【0022】さらには、図19及び図20に示すよう
に、ゲート電極の下部に絶縁膜が形成されることから、
電界放出に際して絶縁膜に電荷が蓄積されるという問題
がある。
【0023】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、製造容易であると共に、低消費電力及び電界の
安定放出を図る電界放出陰極装置を提供することを目的
とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題は、所定数の電
界放出部のエミッタアレイに第1及び第2の給電線より
電圧を印加して、該エミッタアレイより電界を放出させ
る電界放出陰極装置において、前記第1及び第2の給電
線の何れかと、前記エミッタアレイとの間に制御素子が
介在されると共に、該制御素子のゲートを駆動する第1
の制御線が形成されることにより解決される。
【0025】また、基板上に形成され、ゲート引き出し
電圧を供給するゲート配線部と、該ゲート配線部上に絶
縁部材を介して形成される電界放出のためのエミッタ電
極部分を含み、電界放出電圧を供給するエミッタ配線部
と、該エミッタ配線部及び絶縁部材を貫通し、該ゲート
配線部に導通するゲート接続部を介して該エミッタ配線
部上方に形成される所定形状のゲート電極部と、を有す
る構成により解決される。
【0026】
【作用】上述のように、第1及び第2の給電線の何れか
とエミッタアレイとの間に制御素子を介在させて、第1
の制御線により駆動する。これにより、回路設計が容易
であると共に、高電圧で制御する必要がなく低消費電力
とすることが可能となる。また、ゲート配線部上方にエ
ミッタ配線部を形成し、エミッタ配線部上方にゲート配
線部と導通するゲート電極部を形成する。これにより、
エッチング工程を削減することができ、製造容易にする
ことが可能であると共に、電界の安定放出を図ることが
可能となる。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を、実施例A及び実施例Bに
大別して説明する。実施例Aは主に電界放出の駆動に関
してのものであり、実施例Bは主に電界放出部分に関し
てのものである。
【0028】実施例A 図1に、本発明の実施例Aにおける第1実施例の構成図
を示す。図1(A)は部分平面図であり、図1(B)は
そのA−A断面図、図1(C)はB−B断面図である。
【0029】図1(A),(B)は、4つの電界放出部
である例えば円錐状のエミッタティップでエミッタアレ
イ41を構成した場合である。図において、基板42に
接地ライン43と共に、n型の半導体層44が形成され
る。この半導体層44上にエミッタアレイ41が形成さ
れ、エミッタアレイ41の周囲にP+ のドレイン領域4
4aが形成されると共に、所定の位置にP+ のソース領
域44bが形成される。
【0030】また、半導体層44上であって、ドレイン
領域44aとソース領域44b間にゲート電極45が形
成されると共に、ソース領域46b上にエミッタ電極4
6が形成される。そして、ゲート電極45と接続される
制御線47が形成されると共に、その上に絶縁層48が
形成される。絶縁層48上にはエミッタアレイ41の周
囲にゲート引き出し電極49(引き出し電極給電線は図
示されず)が形成されると共に、スルーホール48aを
介してエミッタ電極46と接続される第1の給電線であ
るエミッタ給電線50が形成される。
【0031】すなわち、エミッタアレイ41のエミッタ
ティップとエミッタ給電線50との間に、ソース領域4
4b、ゲート電極45、ドレイン領域44aで構成され
る制御素子である電界効果トランジスタを形成するもの
である。
【0032】これにより、ゲート電極45に制御電圧を
印加することで、エミッタアレイ41から放出される電
子の量(電界)を制御する。従って、エミッタアレイ4
1からの電界放出を、高電圧を印加することなく低電圧
で制御することができる。このことは、回路設計の容易
化より製造容易であり、かつ配線の交差面積を減らすこ
とができ、消費電力を低減することができるものであ
る。
【0033】次に、図2に、本発明の実施例Aにおける
第2実施例の構成図を示す。図2(A)は部分平面図、
図2(B)は図2(A)のC−C断面図、図2(C)は
図2(A)のD−D断面図である。
【0034】図2(A)〜(C)は、基本的には図1と
同様であり、図1のゲート電極45を2つのゲート電極
45a,45bに分け、半導体層44におけるゲート電
極45a,45b間にP+ のゲート領域44cを形成し
たものである。そして、ゲート電極45aに制御線47
(第1の制御線47とする)より制御電圧を印加し、ゲ
ート電極45bに第1の制御線47を直交する第2の制
御線47aより制御電圧を印加するものである。
【0035】すなわち、エミッタアレイ41をマトリク
ス状に配置した場合に、例えば水平ライン方向を第1の
制御線47でゲート電極45aに制御電圧を印加し、垂
直ライン方向を第2の制御線47aでゲート電極45b
に制御電圧を印加して所望のエミッタアレイ41より電
界を放出させるものである。
【0036】次に、図3に、本発明の実施例Aにおける
第3実施例の構成図を示す。図3は、図1で駆動される
エミッタアレイ41を、例えばディスプレイの一画素と
した場合にマトリクス配置すると共に、水平ラインにお
ける隣接するエミッタアレイ41のソース領域44bを
互いに向き合わせて給電を行うエミッタ給電線50を共
通化したものである。この場合、垂直ライン方向ごとに
ゲート引き出し電極49(図示せず)に電圧を供給する
第2の給電線である引き出し電極給電線51が形成され
る。
【0037】すなわち、任意のエミッタアレイ41を駆
動して任意の画素を点灯させる場合、当該画素のゲート
電極45に制御線37よりチャンネルが形成されるだけ
の電圧を印加すると共に、当該画素に接続されている引
き出し電極給電線51に電圧を印加することによりマト
リクス駆動するものである。この場合、エミッタ給電線
50は常時電圧が給電されている状態である。
【0038】なお、引き出し電極給電線51を共通にす
ることも可能であるが、この場合にはエミッタ給電線5
0を共通にせずに垂直ラインごとに設ける必要がある。
【0039】次に、図4に、本発明の実施例Aにおける
第4実施例の構成図を示す。図4は、第3実施例におけ
る向き合うソース領域44bのエミッタ電極46を共通
にしたもので、垂直ラインのエミッタ給電線50より常
時電圧が印加される。
【0040】すなわち、任意のエミッタアレイ41を駆
動して任意の画素を点灯させる場合、当該画素のゲート
電極45に制御線37よりチャンネルが形成されるだけ
の電圧を印加すると共に、当該画素に接続されている引
き出し電極給電線51に電圧を印加することによりマト
リクス駆動を行うものである。
【0041】このように、エミッタ電極46を共通にす
ることにより、パターンが単純になり、製造における歩
留りが向上するものである。
【0042】次に、図5に、本発明の実施例Aにおける
第5実施例の構成図を示す。図5は、図2の第2実施例
で第1及び第2の制御線47,47aにより制御される
エミッタアレイ41を、上述と同様に例えばディスプレ
イの一画素とした場合にマトリクス配置すると共に、水
平ラインで隣接するエミッタアレイ41のソース領域4
4bを互いに向き合わせて、給電を行うエミッタ給電線
50を共通化したものである。そして、垂直ライン方向
で隣接するエミッタアレイ41のゲート引き出し電極4
9(図示せず)に引き出し給電線51が共通にして形成
されるものである。
【0043】この場合、エミッタ給電線50と引き出し
電極給電線51には常時電圧を印加しておき、任意の画
素に対応する第1及び第2の制御線47,47aよりチ
ャンネルが形成されるだけの電圧を印加してマトリクス
駆動を行うものである。
【0044】次に、図6に、本発明の実施例Aにおける
第6実施例の構成図を示す。図6は、図5の第5実施例
におけるソース領域44b及びエミッタ電極46を共通
化したもので、駆動方法は図5と同様である。
【0045】このように、ソース領域44b及びエミッ
タ電極46を共通化することにより、パターンが単純に
なり、歩留りを向上させることができるものである。
【0046】以上のように実施例Aによれば、高電圧制
御回路を減少させ、又は不要とすることにより、回路設
計が容易となって製造容易とすることができると共に、
配線の交差面積を減少させることができ、消費電力を低
減することができるものである。
【0047】実施例B 図7に、本発明の実施例Bにおける一実施例の構成図を
示す。図7(A)は斜視図であり、図7(B)は断面図
である。
【0048】図7(A),(B)において、基板61上
に、ゲート配線62(実施例Aの引き出し給電線に相
当)が形成されると共に、ゲート配線62を含んで絶縁
膜63が形成される。また、絶縁膜63上にエミッタ配
線64が形成される。
【0049】ゲート配線62上の絶縁膜63及びエミッ
タ配線64には、ホール65が形成され、ホール65周
辺のエミッタ配線64をエミッタ電極として尖頭部64
a,64bが所定数(図では2つ)形成される。このホ
ール65内のゲート配線62上には、ゲート接続部66
を介してゲート電極(引き出し電極)67が形成され
る。このゲート電極67は、エミッタ配線64の尖頭部
64a,64bに対応するV字状の切欠き67a,67
bが形成される。
【0050】そして、ゲート配線62とエミッタ配線6
4に電圧を印加することにより、エミッタ配線64の尖
頭部64a,64b及びその周辺のエッジ部分より電界
が放出されるものである。
【0051】ここで、図8〜図10に、図7のゲート電
極の他のパターン形状を説明するための図を示す。
【0052】図8におけるゲート電極67は、V字状の
4つの切欠き67a〜67dが形成されたもので、これ
に対応してエミッタ電極64に4つの尖頭部64a〜6
4dが形成されたものである。なお、ゲート電極67の
中央にスルーホール68を形成し、ゲート接続部として
もよい。
【0053】また、図9(A)〜(C)は、ゲート電極
67はスリット状の2つの切欠き67e,67fが対向
して形成されたものである。
【0054】そのうち、図9(A)おけるエミッタ電極
64の尖頭部64e1 ,64f1 が、図に示すように底
面69aから直線頂部69bまで傾斜が形成される。こ
の直線頂部(先端を含む)69bにより電界が放出され
る。これは、直線頂部(69b)とすることで電界放出
点を増加させて電界放出の安定性が図れるものである。
【0055】また、図9(B)は、図9(A)のエミッ
タ電極64の直線頂部69bに段差69cを設け、直線
頂部69b上に尖頭部分を増加させて、電界放出をより
安定させるものである。
【0056】同様に、図9(C)は、ゲート電極67の
スリット状の切欠き部67e,67fの幅を随所で異な
らせ、これに対応させてエミッタ電極64の尖頭部64
2,64f2 の底面69aの幅を異ならせて形成した
もので、底面69a部分にも尖頭部分を形成して電界放
出をより安定させるものである。
【0057】さらに、図10(A)は、ゲート電極67
に3つのV字状の切欠き67a〜67cを形成し、これ
に対応させてエミッタ電極64に尖頭部64a〜64c
を形成したものである。このゲート電極67及びエミッ
タ電極64の4つを一群としてマトリクス状に配置した
場合が、図10(B)に示される。この場合、水平方向
にゲート配線62が共通に形成され、垂直方向にエミッ
タ配線64が共通に形成されるものである。
【0058】すなわち、水平方向と垂直方向の交差部分
でマトリクス駆動を容易に行うことができると共に、4
つを一群としていることから、例えば平面ディスプレイ
に応用した場合に、欠陥素子に対する冗長性を確保する
ことができるものである。
【0059】次に、図11に、本発明の実施例Bにおけ
る第1の製造工程図を示す。図11において、まず、ガ
ラス基板61(又はSi基板上にSiO2 膜を形成した
基板)上に、ゲート配線膜71を形成し(図11
(A))。ストライプ状に加工してゲート配線62を形
成する(図11(B))。この上に、SiO2 等の絶縁
膜63をプラズマCVD等より成膜し(図11
(C))、この絶縁膜63にスルーホール65を形成し
てゲート電極62部分を露出させる(図11(D))。
【0060】続いて、ゲート電極膜72をスパッタ法等
により形成し(図11(E))、レジスト(図示せず)
等を用いてエッチングにより所定パターン形状(図7〜
図10)に形成する。そして、絶縁膜63の一部をエッ
チングにより除去する(図11(F))。
【0061】また、エミッタ電極64を構成する金属膜
73を蒸着等により成膜する(図11(G))。このと
き、ゲート電極67の切欠き部67a〜67f(図7〜
図10参照)の近傍は、ゲート電極67上に成膜される
エミッタ材料が張り出すことから、エミッタ電極64は
徐々に幅が狭くなり、尖頭部64a〜64fが形成され
る。
【0062】そこで、絶縁膜63のサイドエッチングを
行い(図11(H))、ゲート電極67上の金属膜73
を除去することにより図11(I)、ゲート電極67が
エミッタ電極64より上方に位置された状態で形成され
る。すなわち、エミッタ電極64より放出される電界が
上方に向かうこととなり、上方に位置されるアノード電
極(図示せず)に効率よく到達する。この方法によれ
ば、ゲート電極上の金属膜の面積が小さく、リフトオフ
が容易であるとともに、エミッタ配線パターンの膜厚を
大きくできるために、配線の低抵抗化が図れる。
【0063】また、図12に、本発明の実施例Bにおけ
る第2の製造工程図を示す。図12において、まずガラ
ス基板61上にゲート配線膜を形成、加工してゲート配
線膜62を形成し(図12(A))、この上にゲート電
極のゲート接続部となる導電性膜74とゲート電極とな
る金属膜75を形成する(図12(B))。
【0064】続いて、導電性膜74と金属膜75とをエ
ッチングにより不要部分を除去し、ゲート電極67及び
ゲート接続部66を形成する(図12(C))。そし
て、ゲート配線62上に絶縁膜63、エミッタ配線膜を
蒸着等により形成してゲート電極67上のエミッタ膜を
除去し、エミッタ配線64をパターン形成することによ
り製造される。
【0065】この方法は、導電性膜74を多くエッチン
グにより除去する必要があるが、図11(D)に示すよ
うにスルーホールを形成することがなく、工程削減を図
ることができるものである。
【0066】次に、図13に、本発明の実施例Bにおけ
る他の実施例の構成図を示す。図13(A)〜(C)
は、導電性部分に抵抗部材を介在させて短絡による欠陥
素子を正常な素子より分離して動作を維持するものであ
る。
【0067】図13(A)は、ゲート電極67とゲート
配線62を結ぶゲート接続部66に抵抗部材76を介在
させて、ゲート電極67とエミッタ電極64が短絡した
場合に、ゲート電極67とエミッタ配線64間との電圧
低下を防止するものである。図13(B)は、エミッタ
配線64に抵抗部材67を介在させてエミッタ電極部分
を分離し、該エミッタ電極とゲート電極67との短絡に
よる電圧低下を防止するものである。
【0068】また、図13(C)は、図13(A)にさ
らにエミッタ配線64の一部分を薄膜状態(又は幅狭)
としてヒューズ78を形成して短絡時に溶断させて電圧
低下を防止するものである。
【0069】なお、図13(A)〜(C)における抵抗
部材76,77を、低抵抗と高抵抗の2重構造にして、
抵抗の必要な接続部分だけ低抵抗の膜を除去するように
してもよい。
【0070】ところで、実施例Bにおける駆動は、従来
の駆動方法であってもよく、また、実施例Aに示す制御
素子を用いて駆動するものでもよい。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1及び
第2の給電線の何れかと電界放出部との間に制御素子を
介在させて、第1の制御線により駆動することにより、
回路設計が容易であると共に低消費電力とすることがで
き、また、ゲート配線上方にエミッタ配線を形成し、エ
ミッタ配線上方にゲート配線と導通するゲート電極を形
成することにより、製造容易にすることができると共に
電界の安定放出を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例Aにおける第1実施例の構成図
である。
【図2】本発明の実施例Aにおける第2実施例の構成図
である。
【図3】本発明の実施例Aにおける第3実施例の構成図
である。
【図4】本発明の実施例Aにおける第4実施例の構成図
である。
【図5】本発明の実施例Aにおける第5実施例の構成図
である。
【図6】本発明の実施例Aにおける第6実施例の構成図
である。
【図7】本発明の実施例Bにおける一実施例の構成図で
ある。
【図8】図7のゲート電極の他のパターン形状を説明す
るための図である。
【図9】図7のゲート電極の他のパターン形状を説明す
るための図である。
【図10】図7のゲート電極の他のパターン形状を説明
するための図である。
【図11】本発明の実施例Bにおける第1の製造工程図
である。
【図12】本発明の実施例Bにおける第2の製造工程図
である。
【図13】本発明の実施例Bにおける他の実施例の構成
図である。
【図14】従来の電界放出陰極装置の第1の構成図であ
る。
【図15】図14の一適用例の構成図である。
【図16】図14の製造工程図である。
【図17】従来の電界放出陰極装置の第2の構成図であ
る。
【図18】図17の製造工程図である。
【図19】従来の電界放出陰極装置の第3の構成図であ
る。
【図20】図19の製造工程図である。
【符号の説明】
41 エミッタアレイ 42 基板 43 接地ライン 44 半導体層 44a ドレイン領域 44b ソース領域 44c ゲート領域 45,45a,45b ゲート電極 46 エミッタ電極 47 第1の制御線 47a 第2の制御線 48 絶縁層 49 ゲート引き出し電極 50 エミッタ給電線 51 引き出し電極給電線 61 基板 62 ゲート配線 63 絶縁膜 64 エミッタ配線 64a,64b 尖頭部 65 ホール 66 ゲート接続部 67 ゲート電極 67a,67b 切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 忠司 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石井 智之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 近藤 信義 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定数の電界放出部のエミッタアレイ
    (41)に第1及び第2の給電線(50,51)より電
    圧を印加して、該エミッタアレイ(41)より電界を放
    出させる電界放出陰極装置において、 前記第1及び第2の給電線(50,51)の何れかと、
    前記エミッタアレイ(41)との間に制御素子(44
    a,44b,45)が介在されると共に、該制御素子
    (44a,44b,45)のゲート(45)を駆動する
    第1の制御線(47)が形成されることを特徴とする電
    界放出陰極装置。
  2. 【請求項2】 前記制御素子(44a,44b,45)
    のゲート(45a,45b)を分割し、一方が前記第1
    の制御線(47)により駆動され、他方が該第1の制御
    線(47)と直交する第2の制御線(47a)により駆
    動されることを特徴とする請求項1記載の電界放出陰極
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制御素子(44a〜44c,45)
    が介在される前記電界放出部(41)をマトリクス状に
    配設し、前記第1及び第2の給電線(50,51)のう
    ち少くとも何れか一方が、隣接する該制御素子(44a
    〜44c,45,45a,45b)に対して共通に形成
    されることを特徴とする請求項1又は2記載の電界放出
    陰極装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の給電線(50,5
    1)に対して、隣接する前記電界放出部(41)に介在
    される各前記制御素子(44a〜44c,45,45
    a,45b)の一部が共通に形成される請求項3記載の
    電界放出陰極装置。
  5. 【請求項5】 基板(61)上に形成され、ゲート引き
    出し電圧を供給するゲート配線部(62)と、 該ゲート配線部(62)上に絶縁部材(63)を介して
    形成される電界放出のためのエミッタ電極部分を含み、
    電界放出電圧を供給するエミッタ配線部(64)と、 該エミッタ配線部(64)及び絶縁部材(63)を貫通
    し、該ゲート配線部(62)に導通するゲート接続部
    (66)を介して該エミッタ配線部(64)上方に形成
    される所定形状のゲート電極部(67)と、 を有することを特徴とする電界放出陰極装置。
  6. 【請求項6】 前記ゲート電極部(67)は所定形状の
    切欠き部(67a〜67f)を有し、前記エミッタ配線
    部(64)の前記エミッタ電極部分に該切欠き部(67
    a〜67f)に対応する尖頭部(64a〜64f)を有
    することを特徴とする請求項5記載の電界放出陰極装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ゲート接続部(66)と前記エミッ
    タ電極部分の周囲との少なくとも何れかに抵抗部材(7
    6,77)を介在させることを特徴とする請求項5又は
    6記載の電界放出陰極装置。
  8. 【請求項8】 前記エミッタ電極部分の周囲に介在され
    る抵抗部材(77)に代えて、溶断自在なフューズ部
    (78)を介在させることを特徴とする請求項7記載の
    電界放出陰極装置。
  9. 【請求項9】 基板(61)上に所定パターンのゲート
    配線部(62)を形成して、絶縁膜(63)を形成する
    工程と、 該ゲート配線部(62)上の該絶縁膜(63)にホール
    (65)を形成し、該ゲート配線部(62)と導通する
    ゲート電極部(67)となる金属膜(72)を形成する
    工程と、 該金属膜(72)及び該絶縁膜(63)の一部を除去し
    て所定形状の該ゲート電極部(67)をパターニングす
    る工程と、 該ゲート電極部(67)及び絶縁膜(63)上に、エミ
    ッタ電極部分を含むエミッタ配線部(64)となる金属
    膜(73)を形成する工程と、 該ゲート電極部(67)近傍の絶縁膜(63)の一部を
    除去し、該ゲート電極部(67)上の金属膜(73)を
    除去して該エミッタ配線部(64)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする電界放出陰極装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ゲート電極部(67)の基部と前
    記エミッタ電極部分の周囲との少なくとも何れかに抵抗
    部材を介在させる工程を含むことを特徴とする請求項9
    記載の電界放出陰極装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記エミッタ電極部分の周囲に介在さ
    れる抵抗部材に代えて、溶断自在なフューズ部を介在さ
    せる工程を含むことを特徴とする請求項9記載の電界放
    出陰極装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板(61)上に所定パターンのゲー
    ト配線部(62)を形成し、さらにゲート接続部(6
    6)となる導体部材(74)、ゲート電極部(67)と
    なる金属膜(75)を順次形成する工程と、 該導体部材(74)及び金属膜(75)の不要部分を除
    去してゲート接続部(66)及び所定形状のゲート電極
    部(67)を形成する工程と、 該基板(61)及び該ゲート配線部(62)上の、該ゲ
    ート接続部(66)周辺を除く領域に絶縁膜(63)を
    形成し、該絶縁膜(63)上に所定形状のエミッタ電極
    部分を含むエミッタ配線部(64)を形成する工程と、 を含むことを特徴とする電界放出陰極装置の製造方法。
JP33059992A 1992-12-10 1992-12-10 電界放出陰極装置及びその製造方法 Pending JPH06176686A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33059992A JPH06176686A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 電界放出陰極装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33059992A JPH06176686A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 電界放出陰極装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06176686A true JPH06176686A (ja) 1994-06-24

Family

ID=18234460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33059992A Pending JPH06176686A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 電界放出陰極装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06176686A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5780318A (en) * 1995-08-25 1998-07-14 Kobe Steel, Ltd. Cold electron emitting device and method of manufacturing same
JPH11167858A (ja) * 1997-10-01 1999-06-22 Toppan Printing Co Ltd 冷電子放出素子及びその製造方法
US6084341A (en) * 1996-08-23 2000-07-04 Nec Corporation Electric field emission cold cathode
US6372530B1 (en) * 1995-11-06 2002-04-16 Micron Technology, Inc. Method of manufacturing a cold-cathode emitter transistor device
US6414421B1 (en) 1998-11-06 2002-07-02 Nec Corporation Field emission cold cathode
JP2008166293A (ja) * 2002-12-03 2008-07-17 Ind Technol Res Inst 電界放出ディスプレイの三極管構造の製法
WO2009122581A1 (ja) * 2008-04-03 2009-10-08 パイオニア株式会社 回路装置の駆動方法及び回路装置
JP2016186633A (ja) * 2016-04-25 2016-10-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置及び電子機器
WO2019244874A1 (ja) * 2018-06-22 2019-12-26 ナノックス イメージング ピーエルシー 冷陰極電子源及びこれを備えるx線発生装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5780318A (en) * 1995-08-25 1998-07-14 Kobe Steel, Ltd. Cold electron emitting device and method of manufacturing same
US6372530B1 (en) * 1995-11-06 2002-04-16 Micron Technology, Inc. Method of manufacturing a cold-cathode emitter transistor device
US6084341A (en) * 1996-08-23 2000-07-04 Nec Corporation Electric field emission cold cathode
JPH11167858A (ja) * 1997-10-01 1999-06-22 Toppan Printing Co Ltd 冷電子放出素子及びその製造方法
US6414421B1 (en) 1998-11-06 2002-07-02 Nec Corporation Field emission cold cathode
JP2008166293A (ja) * 2002-12-03 2008-07-17 Ind Technol Res Inst 電界放出ディスプレイの三極管構造の製法
JP2008251548A (ja) * 2002-12-03 2008-10-16 Ind Technol Res Inst 電界放出ディスプレイの三極管構造およびその製法
WO2009122581A1 (ja) * 2008-04-03 2009-10-08 パイオニア株式会社 回路装置の駆動方法及び回路装置
JP5060617B2 (ja) * 2008-04-03 2012-10-31 パイオニア株式会社 回路装置の駆動方法及び回路装置
JP2016186633A (ja) * 2016-04-25 2016-10-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置及び電子機器
WO2019244874A1 (ja) * 2018-06-22 2019-12-26 ナノックス イメージング ピーエルシー 冷陰極電子源及びこれを備えるx線発生装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5396150A (en) Single tip redundancy method and resulting flat panel display
KR100225561B1 (ko) 전계방출형 전자원
US6144144A (en) Patterned resistor suitable for electron-emitting device
US5243252A (en) Electron field emission device
US5666019A (en) High-frequency field-emission device
EP0497627B1 (en) Field emission microcathode arrays
US5902165A (en) Field emission device with over-etched gate dielectric
US5404070A (en) Low capacitance field emission display by gate-cathode dielectric
US5780318A (en) Cold electron emitting device and method of manufacturing same
US5711694A (en) Field emission device with lattice vacancy, post-supported gate
JPH06176686A (ja) 電界放出陰極装置及びその製造方法
US5759078A (en) Field emission device with close-packed microtip array
JP2737618B2 (ja) 電界放出形電子源
US5889361A (en) Uniform field emission device
JPH08236014A (ja) 電界放出型電子銃
US5932962A (en) Electron emitter elements, their use and fabrication processes therefor
US6045426A (en) Method to manufacture field emission array with self-aligned focus structure
WO2004068455A2 (en) Line patterned gate structure for a field emission display
KR100371627B1 (ko) 용장성도체전자소스
JPH08329867A (ja) フラットディスプレイスクリーンのアノード
JP3168795B2 (ja) 表示装置
US5672933A (en) Column-to-column isolation in fed display
US6417627B1 (en) Matrix-addressable display with minimum column-row overlap and maximum metal line-width
JPH0773800A (ja) 電界放出カソード素子
US5874808A (en) Low turn-on voltage volcano-shaped field emitter and integration into an addressable array

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010403