JPH06172822A - 銀微粉の製造方法 - Google Patents

銀微粉の製造方法

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JPH06172822A
JPH06172822A JP4351353A JP35135392A JPH06172822A JP H06172822 A JPH06172822 A JP H06172822A JP 4351353 A JP4351353 A JP 4351353A JP 35135392 A JP35135392 A JP 35135392A JP H06172822 A JPH06172822 A JP H06172822A
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JP
Japan
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silver
silver powder
powder
reducing agent
sulfite
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JP4351353A
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English (en)
Inventor
Noboru Kunimine
登 国峯
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子材料、特に、銀ペーストの材料として有
用な、不純物をほとんど含まない、球状や六角盤状の単
分散銀粉を得ることができる銀微粉の製造方法を提供す
る。 【構成】 銀塩を還元する還元剤として、一般式 X−
(C=C)n−Yから成り、nが0、3、5であり、X
とYが等しいまたは異なった1〜3個のOH基またはN
2 基である化合物を用い、添加剤として、亜硫酸塩ま
たは重亜硫酸塩を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子工業で用いる銀ペ
ーストの原料である銀微粉を製造する方法に関する。
【0002】電子工業で用いる銀ペーストを製造する際
の原料となる従来の銀微粉の製造方法としては、一般
に、硝酸銀水溶液に水酸化ナトリウムを加えて酸化銀を
形成し、または硝酸銀水溶液に炭酸ナトリウムを加えて
炭酸銀を形成し、これらをホルマリンやヒドラジンを用
いて還元する方法が知られている。また、写真現像処理
工程においては、銀微粉が現像主薬であるハイドロキノ
ンを用いて生成され、その反応式は次式で表される。 2Ag+ +ハイドロキノン → 2Ag+パラキノン+
2
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法で
得られた銀粉は凝集体であり、注意深く水洗いを行って
もナトリウムイオンの残留は避けられない。特に、サブ
ミクロンの銀粉では、残留ナトリウムイオンが多く、電
子部品に対して悪影響を与える。また、当然、対陰イオ
ンとして塩素イオンも多くなるので、これらが不純物と
して残留することになる。
【0004】さらに、得られた凝集体銀粉は、銀ペース
トの製造の際、特にロール混練性が悪く、その結果、凝
集体銀粉からは良質の銀ペーストが得られない欠点があ
る。
【0005】一方、後者の方法では、生成したパラキノ
ンが水に不溶性であるので、パラキノンを除去するため
には多量の有機溶剤を必要とするため、量産に不向きで
あり、電子材料用の銀粉は得られない。
【0006】したがって、本発明の目的は、電子材料、
特に、銀ペーストの材料として有用な、不純物をほとん
ど含まない、球状や六角盤状の単分散銀粉を得ることが
できる銀微粉の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、銀塩を還元する還元剤として、一般式
X−(C=C)n−Yから成り、nが0、3、5であ
り、XとYが等しいまたは異なった1〜3個のOH基ま
たはNH2 基である化合物を用い、添加剤として、亜硫
酸塩または重亜硫酸塩を用いることを特徴とする銀微粉
の製造方法を採用するものである。
【0008】
【作用】本発明では、銀塩を還元する還元剤として、一
般式 X−(C=C)n−Y(ここで、nは0、3、5
であり、XとYは、等しいまたは異なった1〜3個のO
H基またはNH2 基である)の化合物を用い、この還元
剤に亜硫酸塩または重亜硫酸塩を添加し、好ましくはア
ルカリを添加して還元作用を行う。亜硫酸塩または重亜
硫酸塩の添加によって、還元剤は水溶性のスルホン酸化
合物となり、銀だけが沈澱するので、分離できる。ま
た、還元に必要な還元剤、例えば、ハイドロキノンの化
学等量の約40%の量で還元が終了させることができ
る。また、得られた銀粉は、粒度が0.2〜0.3μm
の単分散体である。
【0009】また、前述の一般式で表される還元剤とし
ては、具体的には以下のようなものであることが好まし
い。 (1)NH2 基は、アルキル基、アラルキル基で置換さ
れたものも含むが、OH基はそれらで置換されたものを
含まない。 (2)一般式は、n=0のとき、H2 2 、NH2
H、NH2 NH2 であり、n=3のとき、ベンゼン核を
含む還元剤であり、n=5のとき、ナフタリン核を含む
還元剤である。 (3)ベンゼン核のOH基とNH2 基は、互いにオルソ
またはパラの位置にある。 (4)ベンゼン核にはOH基が2個以上含まれている。 (5)ベンゼン核のとき、XとYについて3個以上のO
H基とNH2 基を合わせて含む。
【0010】さらに、還元剤の具体例としては以下のよ
うなものであることが好ましい。即ち、P−フェニレン
ジアミン、O−フェニレンジアミン、フェニルヒドラジ
ン、ハイドロキノン、2−ヒドロキシハイドロキノン、
グリシン、フェニルグリシン、N−(P−ヒドロキシフ
ェニル)グリシン、ヒドロキシルアミン、ジメチル−P
−フェニレンジアミン、ジエチル−P−フェニルジアミ
ン、2−ヒドロキシ−メチルアミノフェノール、4−ア
ミノフェノール、2−ヒドロキシフェノール、ジ−クロ
ロハイドロキノン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼ
ン、4−N−メチルアミノフェノール1/2H2
4 、2−ブロモハイドロキノン、2,4−ジアミノフ
ェニル、4−ヒドロキシフェニルグリシン、4−(N−
ヒドロキシエチルアミノ)−フェニル、4−ヒドロキシ
フェニル−N−メチルグリシン、2,4−ジアミノレゾ
ルシン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、および3,
4,5−トリヒドロキシ−安息香酸である。
【0011】
【実施例】次に、前述の還元剤のうちの代表的ないくつ
か還元剤を用いた本発明の銀微粉製造方法を説明する。
【0012】(実施例1)2リットルの純水に、50g
の亜硫酸アンモニウムと、10ミリリットルのアンモニ
ア水と、3gの4−N−メチルアミノフェノール1/2
2 SO4 と、8gのハイドロキノンを順に溶解し、攪
拌して、10°Cに保った。一方、85gの硝酸銀と、
300ミリリットルの純水と、75ミリリットルのアン
モニア水から成る溶液を10°Cに冷却した。これら両
液を混合攪拌すると、約2分で還元が終了し、銀灰白色
の球状銀微粉が53.5g得られた。
【0013】得られた銀微粉は、平均粒度0.6μmを
持つ球状の単分散銀微粉であった。この銀微粉はビヒク
ルとの濡れ性が良好であり、この銀微粉を用いて調製し
た銀ペーストをスクリーン印刷し、800°Cの温度で
焼成して得られた銀面は、光沢が良く、その表面粗さ
は、1μmであり、比抵抗値は1.8μΩcmであっ
た。
【0014】(実施例2)2リットルの純水に、5gの
ゼラチンと、70gの亜硫酸加里と、30ミリリットル
のアンモニア水と、12gのハイドロキノンを順に溶解
し、これを8°Cに保った。一方、300ミリリットル
の純水と、85gの硝酸銀と、74ミリリットルから成
る8°Cの溶液を準備した。これらの溶液を混合攪拌す
ると、約2分でAgイオンが消失した。得られた銀粉は
平均粒度1.8μmの真球状であった。実施例1と同一
の評価をした結果、表面粗さは2μmであり、比抵抗値
は2.1μΩcmを示したが、銀焼成面には穴が見られ
た。
【0015】(実施例3)還元剤として、2gの1−フ
ェニル−3−ピラゾリドンと、10gのハイドロキノン
を用いた以外は、実施例1と同様な条件で実験を行っ
た。その結果、球状と六角板状の混合銀結晶が53.5
g得られた。銀粉評価の結果、表面粗さは1μmであ
り、比抵抗値は1.63μΩcmであり、極めて優れた
ものであった。
【0016】(実施例4)還元剤として、5gの1−フ
ェニル−3−ピラゾリドンと、8gの4−ヒドロキシフ
ェニルグリシンを用い、反応温度15°Cで還元を行う
以外は、実施例1と同様な実験を行った。その結果、粒
度0.8μmの53gの銀粉が得られた。銀粉評価の結
果、表面粗さは1.5μmであり、比抵抗値は1.9μ
Ωcmであった。
【0017】(実施例5)1リットルの純水に75gの
硝酸銀結晶を溶解し、これに22gの水酸化ナトリウム
と200ミリリットルの純水から成る溶液を滴下攪拌さ
せた。この結果生成した酸化銀沈澱を水洗し、純水を加
えて2リットルにした。これに、還元剤として、50g
の亜硫酸アンモニウムと、10gのハイドキノンと、2
gのフェニドンと10ミリリットルのアンモニア水から
成る水溶液500ミリリットルを一挙に添加して攪拌す
ると、反応は約2分で終了し、その後、黒色の球状銀粉
沈澱を500KΩcm以上になるまで水洗した。その結
果、平均粒径が0.2μmの球状銀粉53gが得られ
た。
【0018】この銀粉は、ビヒクルとの濡れ性が良好で
あり、調整した銀ペーストを600°C、10分間でメ
タライズした。その結果、表面粗さは1.5μmであ
り、比抵抗値は2.20μΩcmであった。また、85
0°C、10分間でメタライズすると、表面粗さは1.
5μmであり、比抵抗値は1.75μΩcmであった。
【0019】(従来例)55gの無水炭酸ナトリウムを
2リットルの純水に溶解し、これに、170gの硝酸銀
を500ミリリットルの純水に溶解して生成した溶液を
添加し攪拌して炭酸銀沈澱を得た。反応温度15°C
で、還元剤として、抱水ヒドラジン10%水溶液を添加
し攪拌して銀分107.5gを得た。この銀粉は凝集体
であり、FSSS1.6μmを示した。銀ペーストの評
価の結果、800°Cで10分間の焼成物の結果、表面
粗さは3μmであり、比抵抗値は2.3μmであり、実
施例1〜5の結果と比べると、劣るものであった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の銀微粉の
製造方法は、特定の還元剤と亜硫酸、特に亜硫酸アンモ
ニウムを使用することにより、従来の方法では得られな
かった単分散銀粉を製造することができ、この銀粉を銀
ペーストの原料として使用すると、特に良好な結果が得
られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀塩を還元する還元剤として、一般式
    X−(C=C)n−Yから成り、nが0、3、5であ
    り、XとYが等しいまたは異なった1〜3個のOH基ま
    たはNH2 基である化合物を用い、添加剤として、亜硫
    酸塩または重亜硫酸塩を用いることを特徴とする銀微粉
    の製造方法。
JP4351353A 1992-12-07 1992-12-07 銀微粉の製造方法 Pending JPH06172822A (ja)

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