JP3444608B2 - 銅微粉末の製造方法 - Google Patents

銅微粉末の製造方法

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圭司 末永
武士 納
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、湿式法による銅微粉末
の製造方法に関し、特に粒度分布幅が狭く、良好な粒径
に制御された球状の銅微粉末を製造する方法に係る。 【0002】 【従来の技術およびその問題点】従来、銅微粉末を得る
方法としては、種々の方法が提案されている。本発明に
関連する粒径範囲約10μm以下の平均粒径を持つ銅微
粉を製造する方法としては、溶融銅を霧化させるアトマ
イズ法、陰極上への電解析出法、及び銅を機械的に粉砕
する方法等がある。しかしながら、これらの従来法はい
ずれも平均粒径が通常10μm以上と大きく、製造後に
なんらかの分級操作を加えて初めて10μm以下の微粉
末が得られ、それも粒度分布が広く、しかも粒径制御が
困難であるという問題がある。 【0003】また、不活性ガス中で銅を強制蒸発させる
所謂ガス中蒸発法、プラズマ炎中に銅粗粉を吹き込んで
揮発凝集させるプラズマ炎法、水素富化ガス中でアーク
プラズマにより製造する所謂水素プラズマ法、及び銅イ
オン溶液に水素化ホウ素ナトリウムを加えて銅超微粉末
を還元析出させる方法(特開昭58−224103)等
の従来法は、平均粒径が通常0.1μm以下と小さく、
嵩高で比表面積が大きくて酸化しやすく、しかも設備が
高価で量産性に乏しいという欠点がある。 【0004】一方、銅イオンをヒドラジンあるいはヒド
ラジン化合物で還元し、金属銅として析出させることは
公知であるが(新実験化学講座8「無機化合物の合成
(1)」東京化学同人発行)、これらのヒドラジン(化
合物)による銅イオンの還元方法によると、微細な銅粉
末も得られるが、粒度分布が広く、形状も不規則であ
り、しかも粒径の制御が困難で一定品質の銅粉末が得ら
れにくいという欠点がある。 【0005】その中で、炭酸銅の溶液からヒドラジンに
より還元析出させる方法(特公昭59−12723)で
は、球状の銅粉は得られるが、凝集のため、粒度分布が
広いという欠点がある。また、硫酸銅の溶液に界面活性
剤も添加してヒドラジンで還元析出させ、単分散させた
銅微粉を得る方法がある(特開昭62−77407
他)。しかし、界面活性剤は析出銅粉の成長を阻害する
ため、粒径の大きい銅粉を得るのは困難で、平均粒径2
μm以上の銅粉を得るには界面活性剤の添加量を抑える
必要があり、その結果、ある程度の凝集は避けられず、
粒度分布もかなり広くなるという欠点がある。 【0006】本発明は、上記した従来法の問題点を解消
し、約1〜10μmの適度の粒径に容易に制御できると
ともに粒度分布幅が小さく、球状の銅微粉末を製造し得
る方法を提供することを目的とする。 【0007】 【問題点を解決するための手段】本発明方法は特許請求
の範囲に規定したとおり、酢酸を含む水溶液中で懸濁状
の銅化合物をヒドラジンで還元するものであり、これに
より前記した問題点を解決したものである。 【0008】本発明における還元反応のプロセスは、明
確には解明されていないが、本発明者らは、酢酸が一種
の界面活性剤的な働きをすると同時に、銅表面に銅錯化
合物が析出、還元することにより、球状で単分散された
銅粉末が得られるものと推測している。なお、銅粉末の
粒径は還元温度、ヒドラジン添加量等を調整し制御する
ことができる。 【0009】銅化合物としては、酸化銅、亜酸化銅、炭
酸銅、酢酸銅、硫酸銅、硝酸銅等のいずれをも使用でき
るが、硫酸銅、硝酸銅等、強酸との塩を使用したものは
酸化銅、亜酸化銅、炭酸銅、酢酸銅を使ったものと比べ
て還元時のPHが低くなり、還元反応が遅くなり、粒径
が大きい銅粉となる。また、ヒドラジンとしては、抱水
ヒドラジン、無水ヒドラジン、硫酸ヒドラジン等が挙げ
られ、これらヒドラジンは酢酸を含む水溶液中に通常、
銅粉生成に必要な理論量の1〜3倍当量程度添加する。
反応は通常、40〜90℃の還元温度で、1〜48時間
とする。 【0010】かくして本発明により、粒度分布幅が小さ
く、球状の単分散された平均粒径1〜10μmの銅粉末
が得られる。なお、銅粉末の粒径が1μmより小さい
と、ペーストにした時、凝集が激しくなりスクリーンの
目詰りを生じ、さらにはちくそ性が大となり、レベリン
グが悪くなって印刷面が平滑にならなくなる。逆に10
μmより大きくなると、緻密な膜ができず、導電回路と
して不安定になる。 【0011】 【実施例1】水4l、酢酸500gに酸化銅600gを
懸濁し、抱水ヒドラジン300gを添加し、90℃で4
時間反応させた。この結果、平均粒径が2.4μmで、
粒径分布が1〜10μmに100%が入る粒度分布幅の
小さい球状の銅粉末が得られた。 【0012】 【実施例2】水4l、酢酸500gに酸化銅540gを
懸濁し、抱水ヒドラジン280gを添加し、90℃で8
時間反応させた。この結果、平均粒径が2.9μmで、
粒径分布が1〜10μmに100%が入る粒度分布幅の
小さい球状の銅粉末が得られた。 【0013】 【実施例3】水4l、酢酸500gに炭酸銅930gを
懸濁し、抱水ヒドラジン300gを添加し、90℃で4
時間反応させた。この結果、平均粒径が2.3μmで、
粒径分布が1〜10μmに100%が入る粒度分布幅の
小さい球状の銅粉末が得られた。 【0014】 【実施例4】水2.5l、酢酸500gに硫酸銅5水和
物2kgを懸濁し、抱水ヒドラジン350gを添加し、
90℃で48時間反応させた。この結果、平均粒径が
6.3μmで、粒径分布が1〜10μmに90%が入る
粒度分布幅の小さい球状の銅粉末が得られた。 【0015】 【比較例1】水5lに硫酸銅5水和物2kgを溶解し
た。次に抱水ヒドラジン350gを添加し、90℃で4
8時間反応させた。この結果、平均粒径8.5μmで粒
度分布が1〜10μmに30%が入る粒度分布幅の大き
い銅粉末が得られた。 【0016】 【比較例2】水4lに、炭酸銅1350gを懸濁し、抱
水ヒドラジン300gを添加し、90℃で4時間反応さ
せた。この結果、平均粒径が2.8μmで、粒径分布が
1〜10μmに40%が入る粒度分布幅の大きい銅粉末
が得られた。 【0017】 【比較例3】水5lに硫酸銅5水和物2kgを溶解し、
硫酸銅水溶液とした。この硫酸銅水溶液に界面活性剤C
1021NHCH2COONaを2.0g添加した。次に
抱水ヒドラジン350gを添加し、90℃で48時間反
応させた。この結果、平均粒径2.6μmで粒度分布が
1〜10μmに70%が入る粒度分布幅の大きい銅粉末
が得られた。 【0018】 【比較例4】水5lに硫酸銅5水和物2kgを溶解し、
水酸化ホウ素ナトリウム130gを添加し、90℃で4
時間反応させた。この結果、得られた銅粉の粒径は0.
1μm以下であった。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
約1〜10μmの適度の粒径に容易に制御できるととも
に、生成する球状銅微粒子の粒度分布が1〜10μmの
範囲に90%以上が含まれている極めて小さい球状の銅
微粉末が得られ、スクリーン印刷等をはじめとして各種
用途に広範囲に使用し得る銅微粉末が安価に製造し得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 納 武士 埼玉県上尾市原市1380−1 三井金属社 宅A−104 (72)発明者 牛島 昭夫 山口県下関市彦島西山町2−8−2 (56)参考文献 特開 昭64−15309(JP,A) 特開 昭63−186807(JP,A) 特開 昭62−77407(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 銅化合物を還元して銅微粉末を製造する
    に当り、酢酸を含む水溶液中に銅化合物を懸濁させ、生
    成する球状銅微粒子の粒径分布が1〜10μmの範囲に
    90%以上が包含されるような条件で銅化合物をヒドラ
    ジンで還元することを特徴とする球状の単分散された銅
    微粉末の製造方法。
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JP5848552B2 (ja) * 2011-08-29 2016-01-27 日立金属株式会社 銅微粒子分散液の製造方法、銅微粒子の製造方法、銅微粒子分散液および銅微粒子

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