JPH0617274A - 金属被洗浄物の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

金属被洗浄物の洗浄方法及び洗浄装置

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JPH0617274A
JPH0617274A JP17437792A JP17437792A JPH0617274A JP H0617274 A JPH0617274 A JP H0617274A JP 17437792 A JP17437792 A JP 17437792A JP 17437792 A JP17437792 A JP 17437792A JP H0617274 A JPH0617274 A JP H0617274A
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Hidekazu Nakamura
英一 中村
Hitoshi Uchida
均 内田
Yoshikazu Shimozato
吉計 下里
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Chugai Ro Co Ltd
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有害な洗浄液を使用しないで、金属被洗浄物
の効率的な洗浄を可能とする洗浄方法及び洗浄装置を提
供する。 【構成】 金属被洗浄物22の洗浄方法は、減圧下で鉱油
系又は合成油系洗浄液23を沸騰させ、この洗浄液23中で
金属被洗浄物22を浸漬洗浄した後、洗浄した金属被洗浄
物22を減圧下に置いて、この金属被洗浄物22に付着した
洗浄液23を気化除去する。また、金属被洗浄物22の洗浄
装置は、減圧手段である真空ポンプ25を有する気化室11
と、減圧手段である真空ポンプ25及び加熱手段であるヒ
ータ24を有する浸漬洗浄槽12とを備え、気化室11と浸漬
洗浄槽12とを共通の側面部13A を介して連結し、蓋21に
よって金属被洗浄物22の移動を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料、金属製品等
を洗浄するための洗浄方法及び洗浄装置に関し、これら
の熱処理や加工において利用できる。
【0002】
【背景技術】例えば、炭素鋼の製造において、鋼の機械
的、物理的又は化学的性質を改善するために、焼なま
し、焼ならし、焼入れ、焼戻し等の熱処理を施してい
る。このような熱処理の前又は後において、鋼の表面に
付着した異物を除去するため、鋼を洗浄している。
【0003】従来の洗浄方法では、洗浄液が容れられた
浸漬洗浄槽及び加熱装置と凝縮器が備えられた蒸気洗浄
槽を用い、熱処理前又は後の金属被洗浄物を浸漬洗浄槽
に浸漬して洗浄した後、引き続きこの金属被洗浄物を蒸
気洗浄槽において洗浄液の蒸気で洗浄している。このよ
うな洗浄液としては、通常、トリクロロエタンのような
塩素化炭化水素系溶剤を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の金属被洗浄物の洗浄方法によれば、使用している洗浄
液は、トリクロロエタンのような有害な塩素化炭化水素
系溶剤であり、しかも蒸気洗浄槽が開放系であるため、
洗浄液の蒸気が外部に漏出して、作業者の健康に悪影響
を与え、また大気中に拡散して環境破壊の一因ともなっ
ていた。
【0005】一方、塩素化炭化水素系溶剤以外の溶剤を
使用した場合、このような問題はなくなるが、洗浄力に
問題が生じる。そこで、本発明は、有害な洗浄液を使用
しないで、金属被洗浄物の効率的な洗浄を可能とする洗
浄方法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係る金
属被洗浄物の洗浄方法は、減圧下で鉱油系又は合成油系
洗浄液を沸騰させ、この洗浄液中で金属被洗浄物を浸漬
洗浄した後、洗浄した前記金属被洗浄物を減圧下に置い
て、この金属被洗浄物に付着した洗浄液を気化除去する
ことを特徴とする。
【0007】前記金属被洗浄物とは、焼入れ処理等の熱
処理後の金属材料や機械加工後の金属製品であり、後工
程で洗浄処理されるものである。前記浸漬洗浄工程で使
用する鉱油系又は合成油系洗浄液としては、任意のもの
を使用することができるが、初留温度が 100〜 350℃
(1atm )程度のものが好ましい。鉱油系又は合成油系
洗浄液で初留温度が 100℃未満のものは、非常に軽質で
ある。従って、この浸漬洗浄工程においてこのような洗
浄液を使用すると、引火性が強く、危険である。
【0008】具体的には、鉱油では特にパラフィン系鉱
油が好ましい。また、合成油ではポリブテン、ポリアル
ファオレフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン等を使用できる。なお、前記浸漬洗浄工程で使用する
鉱油系又は合成油系洗浄液は、前記初留温度の条件を満
たすものであれば問題はないが、この条件に加えてこの
初留温度と90%留出温度との差が比較的小さいものが良
好な結果を示す場合がある。この温度差は、 150℃以
下、好ましくは 100℃以下、より好ましくは50℃以下で
ある。
【0009】前記浸漬洗浄工程で使用する鉱油系又は合
成油系洗浄液には、酸化防止剤を添加しておいてもよ
い。このために使用する酸化防止剤としては、沸点の高
い酸化防止剤、好ましくは沸点が 100℃以上、より好ま
しくは沸点が 200℃以上のものを使用する。具体的に
は、フェノール系〔例えば、4,4′−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)〕、金属系〔例
えば、ZnDTP(ジチオリン酸亜鉛)〕、アミン系等
の酸化防止剤を使用することができる。
【0010】この洗浄方法で使用する金属被洗浄物の洗
浄装置は、減圧手段を有する気化室と、減圧手段及び加
熱手段を有する浸漬洗浄槽とを備え、前記気化室と浸漬
洗浄槽とを開閉自在で、かつ金属被洗浄物が通る大きさ
の通路を介して連結したことを特徴とする。
【0011】前記通路は、蓋のような開閉手段を有し、
かつ金属被洗浄物を装置外に露出させないで気化室と浸
漬洗浄槽間を移動させることができるものであれば任意
である。例えば、側面部を一部共通にしてここに金属被
洗浄物が通る大きさの開口部を形成し、この部分を通路
にしてもよく、又は金属被洗浄物が通る大きさの筒状の
連結部分を両者間に設置し、これを通路にしてもよい。
【0012】また、前記気化室と浸漬洗浄槽には、それ
ぞれ減圧手段を設けてもよいが、開閉弁等の切り換え手
段を介して共通の減圧手段を接続し、この切り換え手段
の切り換えによって気化室又は浸漬洗浄槽のいずれかを
選択的に減圧できるようにしてもよい。
【0013】
【実施例】図1を参照して本発明の一実施例を説明す
る。先ず、本実施例で使用する金属被洗浄物の洗浄装置
の構成を説明する。図1に示すように、この洗浄装置
は、気化室11と浸漬洗浄槽12とが連結されて構成され
る。前記気化室11は、側面部13、上面部14及び底面部15
を有し、これらが一体として密閉状態で構成され、この
側面部13には開閉自在の第1の蓋16が設けられている。
【0014】前記浸漬洗浄槽12は、気化室11の側面部13
の一部13A を共有した側面部17、上面部18及び底面部19
有し、これらが一体として密閉状態で構成され、この共
有の側面部13A を介して両者11,12 が連結されている。
この共有の側面部13A には、開閉自在の第2の蓋21が設
けられ、この蓋21が開けられた際の開口部が通路となっ
て両者11,12 間の金属被洗浄物22の移動が行われる。ま
た、この浸漬洗浄槽12の下部には、洗浄液23の加熱手段
であるヒータ24が設けられている。
【0015】そして、減圧手段である真空ポンプ25及び
不活性ガスであるN2 ガス26が共通の管路27及びこの管
路27から分岐した管路27A により前記気化室11と浸漬洗
浄槽12に接続されている。これらの管路27,27A途中に
は、減圧やN2 ガス26の供給を調整する開閉弁28が4個
所に設けられている。前記真空ポンプ25は、1Torr以下
までの減圧制御が可能となっているものである。
【0016】また、この浸漬洗浄槽12には、金属被洗浄
物22を槽12内の洗浄液23中に保持するための図示しない
保持手段が設けられている。この槽12内には、洗浄液23
として初留温度が 260℃(1atm )程度、かつ90%留出
温度が 350℃(1atm )程度の鉱油が容れられている。
この洗浄液23には、酸化防止剤として4,4′−メチレ
ンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)が 0.2 w
t %添加されている。
【0017】次に、上記洗浄装置を使用した本実施例に
係る金属被洗浄物22の洗浄方法を説明する。先ず、焼入
れ処理後の鋼のような金属被洗浄物22を気化室11に入れ
て、第1の蓋16を閉じる。そして、真空ポンプ25を作動
させ、開閉弁28の調整により気化室11内を真空排気した
後、N2 ガス26をこの気化室11内に供給して復圧する。
次に、第2の蓋21を開いてこの金属被洗浄物22をN2
ス26が充填された浸漬洗浄槽12に入れた後、加熱された
洗浄液23中に浸漬する。
【0018】次に、真空ポンプ25を作動させ、開閉弁28
の調整により浸漬洗浄槽12内を減圧( 500Torr以下)し
た後、ヒータ24で洗浄液23を加熱沸騰させ、この状態で
所定時間金属被洗浄物22を洗浄液23中に浸漬しておく。
次に、金属被洗浄物22の洗浄終了後、この浸漬洗浄槽12
内をN2 ガス26で復圧する。
【0019】次に、前記金属被洗浄物22を洗浄液23から
引き上げた後、気化室11に移す。次に、この気化室11内
を減圧し、金属被洗浄物22に付着した洗浄液23を気化さ
せて除去する。次に、この気化室11内をN2 ガス26で復
圧した後、第1の蓋16を開いてこの金属被洗浄物22を気
化室11外に取り出す。
【0020】上記実施例によれば、金属被洗浄物22の洗
浄液23として、鉱油を用いているため、従来の有害な塩
素化炭化水素系溶剤を用いた場合の作業者や自然環境へ
の悪影響を回避することができ、安全な洗浄作業が可能
になる。
【0021】また、金属被洗浄物22を浸漬洗浄槽12に入
れる際、この浸漬洗浄槽12と連結された気化室11内を窒
素雰囲気として、この気化室11から浸漬洗浄槽12に入れ
るようにしてあるため、浸漬洗浄槽12内の洗浄液23蒸気
と空気との接触が避けられる。これにより、金属被洗浄
物22を浸漬洗浄槽12に直接入れる場合の発火や爆発を防
ぐことができ、しかも洗浄液23の劣化を抑えることもで
きる。
【0022】浸漬洗浄槽12において金属被洗浄物22を洗
浄液23中で浸漬洗浄する際、減圧状態で洗浄液23を加熱
するようにしたので、常圧で加熱する場合と比べて容易
に沸騰し、これにより洗浄液23の洗浄力を高めることが
できる。また、金属被洗浄物22の洗浄後、この金属被洗
浄物22を気化室11に移し、減圧状態で金属被洗浄物22に
付着した洗浄液23を気化除去するようにしたため、常圧
では気化しにくい鉱油であっても容易に除去することが
でき、洗浄液23除去の手間が省ける。
【0023】更に、気化室11と浸漬洗浄槽12は、いずれ
も密閉可能に構成されているため、洗浄液23蒸気の装置
外への漏出を阻止できる。加えて、気化室11と浸漬洗浄
槽12とを連結して設けているため、金属被洗浄物22を洗
浄した後の洗浄液23の除去工程を連続して行うことがで
き、作業効率が向上する。
【0024】なお、上記実施例では、洗浄液23として、
鉱油を用いたが、鉱油の代わりに合成油を用いても同様
の効果が得られる。また、前記気化室11には、必要に応
じて加熱手段としてのヒータ29を設けてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る金属被洗浄物の洗浄方法及
び洗浄装置によれば、洗浄液による作業者や自然環境へ
の悪影響を回避することができ、しかも効率的な洗浄が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において使用する金属被洗浄
物の洗浄装置の概略図である。
【符号の説明】
11 気化室 12 浸漬洗浄槽 22 金属被洗浄物 23 洗浄液 24 加熱手段であるヒータ 25 減圧手段である真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下里 吉計 大阪府大阪市西区京町堀二丁目4番7号 中外炉工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧下で鉱油系又は合成油系洗浄液を沸
    騰させ、この洗浄液中で金属被洗浄物を浸漬洗浄した
    後、 洗浄した前記金属被洗浄物を減圧下に置いて、この金属
    被洗浄物に付着した洗浄液を気化除去することを特徴と
    する金属被洗浄物の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 減圧手段を有する気化室と、減圧手段及
    び加熱手段を有する浸漬洗浄槽とを備え、前記気化室と
    浸漬洗浄槽とを開閉自在で、かつ金属被洗浄物が通る大
    きさの通路を介して連結したことを特徴とする金属被洗
    浄物の洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106119881A (zh) * 2016-07-25 2016-11-16 广德玉龙泵业有限公司 一种水泵叶轮清洗剂

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