JPH0616813Y2 - 作業機の機体カバー構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、比較的小型な歩行型除雪機等の作業機におけ
るエンジン上方の燃料タンクと一体に操作パネルを取り
外しできるようにした機体カバー構造に関するものであ
る。

［従来の技術］ 左右一組の車輪を備えるフレーム上にエンジンを搭載
し、フレーム後部から後上方に延びるオペレーター用ハ
ンドルを備え、フレーム前部にオーガーを配設した比較
的小型な歩行型除雪機において、従来はエンジンとその
後上方に配設した燃料タンクを一体の機体カバーで覆
い、燃料タンク後上方に操作パネルを設けていた（特公
昭60-38491号公報参照）。

［考案が解決しようとする課題］ このように一体の機体カバー内にエンジン及びその上方
の燃料タンクを含む補機類を収納していたため、メンテ
ナンス作業に際しては機体カバー全体を取り外す必要が
あって。そして燃料タンクがエンジンに近接している場
合、更に燃料タンクを取り外してからメンテナンス作業
を行うことになる。

そこで本考案の目的は、前記の如き比較的小型な歩行型
除雪機等の作業機において、エンジンの上方に配設した
燃料タンクと一体に操作パネルの取り外しを可能にする
ことで、メンテナンス性を向上できるようにした機体カ
バー構造を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 以上の課題を達成すべく本考案は、機体から斜後方に向
けて左右のハンドル杆を延出し、該ハンドル杆に沿って
機体カバーを配置するとともに該機体カバーを側面視で
上部にいくにしたがって前後の幅の狭くなる形状とし、
該機体カバーでエンジン及びその上方に配設した燃料タ
ンクを覆い、該機体カバーの燃料タンク上方部を操作パ
ネル部とした作業機において、前記機体カバーを、エン
ジン周りを覆って上方に開口するエンジンカバーと、前
記燃料タンクの上面部分と、前記燃料タンクと一体成形
され且つ操縦者に対面する操作パネルとから構成し、前
記燃料タンクを機体カバーの最上部近傍に配置したこと
を特徴とする。

［作用］ 操作パネル２０は燃料タンク１６と一体に取り外し可能
となっているので、操作パネル２０を取り外せば、エン
ジンカバー１３上部開口からエンジン３周りの点検等が
容易に行える。

［実施例］ 以下に添付図面を基に実施例を説明する。

図示のように作業機は、転動輪をなす左右一組の車輪
１，１を支持したフレーム２上にクランクケース４から
シリンダブロック５を後傾したエンジン３が搭載され、
フレーム２後部から後上方に延びる左右の支持杆７，７
と後端に連続したグリップ部８を有するオペレーター用
ハンドル６が備えられ、フレーム２前部にオーガー９が
配設されて成る歩行型除雪機である。

オーガー９はハウジング１０で覆われ、一側方でエンジ
ン３とオーガー９とに架設した動力伝達用のベルトプー
リ装置１１はサイドカバー１２にて覆われ、エンジン３
の両側面と上面を覆って後上方へ斜めに開口するエンジ
ンカバー１３が設けられている。このエンジンカバー１
３のオーガーハウジング１０に連続する上面前部に排出
口１４及びシューター１５が設けられている。

エンジン３のシリンダブロック５上方には燃料タンク１
６が配設され、燃料タンク１６は分割されたタンク上半
体１７とタンク下半体１９を合体して成り、タンク上半
体１７が操作パネル２０と樹脂一体成形されている。

操作パネル２０はエンジンカバー１３の開口と合致して
ほぼ一様に連続する前下方へ斜めの開口を有している。
この操作パネル２０の上面の燃料注入口１８に燃料キャ
ップ２１が設けられ、操作パネル２０後面には点火プラ
グ点検用の開閉可能なリッド２２が設けられ、その上方
の左右にチョークレバー２３とエンジンスイッチ２４が
備えられている。

そして操作パネル２０と一体のタンク上半体１７に合体
したタンク下半体１９の両側部は下方に膨出しており、
この左右の膨出部を前記ハンドル６の各支持杆７，７の
中間部に設けたブラケット２８，２９を介して夫々結合
支持することでエンジンカバー１３の後上方に操作パネ
ル２０が着脱可能に装着される。

更に前記ベルトプーリ装置１１と反対側のエンジン３側
部にはリコイルスターター装置を覆ったスターターカバ
ー３１が設けられ、スターターカバー３１から後上方に
延出したスターターロープ３２に連なるスターターグリ
ップ３３は操作パネル２０の一側部に形成した凹部２５
に着座状態で納められている。また操作パネル２０のス
ターターグリップ３３と反対側にマフラー３６が配設さ
れてマフラーカバー３７で覆われている。

実施例のように操作パネル２０をオペレーターに近い部
分に設けることによりコントロール操作が容易となり、
また燃料タンク１６をエンジン３の最上部に設置できる
ことから燃料供給系のレイアウトも楽となり、又燃料タ
ンクの落差ヘッドもかせぐこともできる。

尚、実施例では歩行型除雪機について説明したが、他の
作業機にも本考案は適用できる。

［考案の効果］ 以上のように本考案の機体カバー構造を有する作業機に
よれば、操作パネルが燃料タンクと一体に取り外し可能
となっており、操作パネルを取り外すと、エンジンカバ
ー上部開口からエンジン周りの点検等が容易に行えるた
め、エンジン周辺のメンテナンス性を向上することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は作業機の一例としての歩行型除雪機の概略斜視
図、第２図と第３図はその両側方からの各側面図、第４
図は操作パネル部分の拡大斜視図である。 尚、図面中、１は車輪、２はフレーム、３はエンジン、
６はハンドル、９はオーガー、１３はエンジンカバー、
１６は燃料タンク、１７，１９はタンク半体、２０は操
作パネルである。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機体から斜後方に向けて左右のハンドル杆
   を延出し、該ハンドル杆に沿って機体カバーを配置する
   とともに該機体カバーを側面視で上部にいくにしたがっ
   て前後の幅の狭くなる形状とし、該機体カバーでエンジ
   ン及びその上方に配設した燃料タンクを覆い、該機体カ
   バーの燃料タンク上方部を操作パネル部とした作業機に
   おいて、 前記機体カバーを、エンジン周りを覆って上方に開口す
   るエンジンカバーと、前記燃料タンクの上面部分と、前
   記燃料タンクと一体成形され且つ操縦者に対面する操作
   パネルとから構成し、前記燃料タンクを機体カバーの最
   上部近傍に配置したことを特徴とする作業機の機体カバ
   ー構造。
2. 【請求項２】実用新案登録請求の範囲第１項において、
   前記作業機は、左右一組の車輪を備えるフレーム上に前
   記エンジンを搭載し、フレーム後部から後上方に延びる
   ハンドル杆を備え、フレーム前部にはオーガーを配設し
   た歩行型除雪機であり、 前記燃料タンクは前記エンジンの後上方に配設されて上
   下に分割され、タンク上半体が前記操作パネルと一体形
   成されてタンク下半体を前記ハンドル杆の中間部に支持
   したことを特徴とする作業機の機体カバー構造。