JPH06166867A - 冷却液組成物 - Google Patents

冷却液組成物

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JPH06166867A
JPH06166867A JP5130640A JP13064093A JPH06166867A JP H06166867 A JPH06166867 A JP H06166867A JP 5130640 A JP5130640 A JP 5130640A JP 13064093 A JP13064093 A JP 13064093A JP H06166867 A JPH06166867 A JP H06166867A
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JP
Japan
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cooling liquid
liquid composition
corrosion
composition according
magnesium
Prior art date
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Pending
Application number
JP5130640A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Nawa
信行 名和
Takayuki Saito
孝幸 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
C C I KK
CCI KK
Original Assignee
C C I KK
CCI KK
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Publication date
Application filed by C C I KK, CCI KK filed Critical C C I KK
Publication of JPH06166867A publication Critical patent/JPH06166867A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケイ酸塩、リン酸塩を含有する他の冷却液組
成物と冷却液中にて混合使用された場合に、冷却系統の
腐食、特にアルミニウム材料の腐食を防止することがで
きる冷却液組成物を提供すること。 【構成】 グリコール類を主成分とし、成分中にケイ酸
塩、リン酸塩、アミン塩及び亜硝酸塩を含有しない冷却
液組成物であって、マグネシウム化合物を、0.001
wt%〜0.5wt%の範囲で含有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として内燃機関の冷
却液に使用される冷却液組成物に関し、詳細には冷却系
統の金属の腐食を防止する冷却液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、主に内燃機関等の冷却系統
(以下単に冷却系統という)に使用される冷却液組成物
は、アミン塩及び亜硝酸塩を含有せず、ケイ酸塩及びリ
ン酸塩を主成分とするものが多く採用されている。この
アミン塩及び亜硝酸塩を含有させないのは、アミン塩は
亜硝酸塩と反応して発ガン性物質のニトロソアミンを生
成し易いという欠点があるからである。この一例として
アメリカ合衆国のGeneral Motors En
gineering Standards AUTOM
OTIVE ENGINE COOLANT CONC
ENTRATE−ETHYLENE GLYCOL T
YPE GM6043M(以下単にGM6043Mとい
う)に開示されている冷却液組成物がある。
【0003】ところが、このGM6043Mに開示され
ている従来の冷却液組成物は、以下の欠点を有してい
た。 1)リン酸塩を含有しているので、この冷却液組成物が
河川等に流入した場合、富栄養化によりBOD、COD
が上昇し、藻類が繁殖し、その結果、アオコや赤潮が発
生するといった公害の原因となる。 2)また、冷却液組成物中等に含まれる硬水成分と反応
し、沈澱物を生成する。これにより腐食防止機能が低下
するばかりでなく、この沈澱物の堆積により、冷却系統
の循環路等が閉塞してトラブルが発生する。 3)ケイ酸塩を含有しているので、液中の安定性に劣
り、温度やpH値が変化した場合、或は他の塩類が共存
すると容易にゲル化し易く、これより防食機能が低下す
る。
【0004】上記欠点に鑑み、従来は、リン酸塩、ケイ
酸塩、アミン塩及び亜硝酸塩を含有せず、主に冷却系統
の金属の腐食防止機能に優れ、かつ硬水に安定な冷却液
組成物として、アメリカ合衆国特許第4946616号
及び英国TS規格10177AL39に開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアメリカ合衆国特許第4946616号及び英国T
S規格10177 AL39に開示された冷却系統の金
属、特にアルミニウム材料が腐食され易くなるという欠
点があった。
【0006】ところが、現在多く採用されている従来の
冷却液組成物は、ケイ酸塩やリン酸塩をその成分として
含有するものが多く、従って一般の使用者にあっては、
これらケイ酸塩やリン酸塩を成分として含有する冷却液
組成物と、上記のアメリカ合衆国特許第4946616
号や、英国TS規格10177 AL39等の冷却液組
成物とを混合使用(冷却液全体の交換、或は冷却液組成
物の補充等)する可能性が高く、この場合、上述した冷
却系統の腐食は重大な問題であった。
【0007】そこで案出されたのが本発明であって、そ
の目的とするところは、ケイ酸塩、リン酸塩を含有する
他の冷却液組成物と冷却液中にて混合使用された場合
に、冷却系統の腐食、特にアルミニウム材料の腐食を防
止することができる冷却液組成物を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の採った手段について以下に説明する。即
ち、本発明に係る冷却組成物の構成は、「グリコール類
を主成分とし、成分中にケイ酸塩、リン酸塩、アミン塩
及び亜硝酸塩を含有しない冷却液組成物であって、マグ
ネシウム化合物を、0.001wt%〜0.5wt%の
範囲で含有することを特徴とする冷却液組成物」を内容
とする。
【0009】ここで、マグネシウム化合物を0.001
wt%〜0.5wt%に限定した理由は、0.001w
t%未満では、表4に示すように、十分な腐食防止効果
が発現されず、また0.5wt%を越えて含有しても腐
食防止効果はあまり向上せず、経済的にも無駄だからで
ある。このマグネシウム化合物には、例えば、水酸化マ
グネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫
酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、安息香酸マグネシ
ウム、グルタミン酸マグネシウム、琥珀酸マグネシウ
ム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、
マレイン酸マグネシウム、塩化マグネシウム等を使用す
れば良い。
【0010】
【作用】上記の手段により本発明に係る冷却液組成物は
以下の作用を有する。まず、本発明に係る冷却液組成物
は、マグネシウム化合物を含有するので、ケイ酸塩やリ
ン酸塩を成分とする他の冷却液組成物と冷却液中にて混
合されても、この冷却系統のアルミニウム材料の腐食を
防止する。また主成分のグリコール類は、冷却液の凝固
点を降下させる。この冷却液組成物はアミン塩及び亜硝
酸塩を含有しないので発ガン性物質のニトロソアミンを
生成しない。またこの冷却液組成物はケイ酸塩を含有し
ないので、他の塩類が共存してもゲル化しない。更にこ
の冷却液組成物はリン酸塩を含有しないので、冷却液中
に含まれる硬水成分と反応して沈澱物が生成するような
ことがなく、また、河川等に流入してもBOD、COD
が殆ど上昇しないので、アオコや赤潮等が発生しない。
【0011】
【実施例】以下、本実施例を詳細に説明するが、これは
代表的なものを示したものであり、本実施例により本発
明が限定されるものではない。まず、本発明に係る冷却
液組成物は、実施例1〜3とし、その構成を以下の表1
に示す。また、この実施例と比較するための比較例1及
び2、従来例1及び2の構成も表1に示す。この表1中
の実施例1〜3は、エチレングリコール、セバシン酸2
ナトリウム、硝酸マグネシウム、ベンゾトリアゾール、
水より構成してある。なお、本発明に係る冷却液組成物
には、前記の成分以外に例えば消泡剤、着色剤等を含有
させても良いし、他の従来公知の腐食防止剤であるモリ
ブデン酸塩、タングステン酸塩、硫酸塩、各種アルキル
安息香酸塩、メルカプトベンゾチアゾール及びアルカリ
金属塩、そのほか脂肪族一塩基酸、脂肪族二塩基酸及び
アルカリ金属塩、安息香酸塩、芳香族多塩基酸等を使用
しても良い。また、主成分であるグリコール類は、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3ブチレ
ングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリ
コール、グリセリン等があるが、その中でも特にエチレ
ングリコール、或いはプロピレングリコールが望まし
い。
【0012】また、比較例1及び2は、その成分が実施
例と同じであるが、比較例1については、硝酸マグネシ
ウムの添加量が0.0005wt%と少なく、比較例2
については、この硝酸マグネシウムの混合割合が0.6
wt%と多い。
【0013】そして、従来例1は、エチレングリコー
ル、セバシン酸2ナトリウム、ベンゾトリアゾール、水
より構成されている。また、従来例2は、エチレングリ
コール、硝酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、4
硼酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム(SiO2 /Na2
O=3.22)、リン酸(85%)、トリルトリアゾー
ル(50%)、メルカプトベンゾチアゾールナトリウム
(50%)、ケイ酸安定剤、水酸化ナトリウム、水より
構成されている。この従来例1は、英国TS規格101
77 AL39に開示されたものであり、また従来例2
は、GM6043Mに開示されたものである。
【0014】
【表1】
【0015】このようにして得られた実施例1〜3、比
較例1及び2、そして従来例1及び2に係る各々の冷却
液組成物を使用して、以下の試験を行ったところ、表2
〜4に示す結果が得られた。但し、この試験について
は、ASTM D4340(Standard Tes
t Method for Corrosion of
Cast Aluminum Alloys in E
ngine Coolants Under Heat
−Rejecting Conditions)(以下
単にASTM D4340という)に規定されているア
ルミニウム熱交換面腐食試験を採用した。また、このと
きの試験条件は表5に示す。
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】まず、表2は、実施例に係る冷却液組成物
と従来例2に係る冷却液組成物との混合液について行っ
た試験片(アルミニウム鋳物)の腐食試験結果を表す。
次に表3は、従来例1に係る冷却液組成物と従来例2に
係る冷却液組成物との混合液について表2の場合と同様
に行った腐食試験結果を表す。そして表4は比較例に係
る冷却液組成物と従来例2に係る冷却液組成物との混合
液について表2の場合と同様に行った腐食試験結果を表
す。
【0021】上記表2より明かなように、実施例1〜3
に係る各々の冷却液組成物の混合液については、すべて
試験片の腐食速度が小さく、ASTM D4340の規
格に適合する。
【0022】これに比べて、表3より明かなように、従
来例1に係る冷却液組成物と従来例2に係る冷却液組成
物との混合液については、試験片の腐食速度が大きく、
ASTM D4340の規格に適合しない。
【0023】また、表4より明かなように、比較例1に
係る冷却液組成物と従来例2に係る冷却液組成物との混
合液については、試験片の腐食速度が大きく、ASTM
D4340の規格に適合しない。つまり、この結果
は、表1に示すように比較例1に係る冷却液組成物にお
ける硝酸マグネシウムの添加量が少な過ぎるために、十
分な腐食防止効果が得られなかったことが原因と考えら
れる。
【0024】そして、比較例2に係る冷却液組成物と従
来例2に係る冷却液組成物との混合液については、表1
に示すように比較例2における硝酸マグネシウムの添加
量が0.6wt%と多くても、試験片の腐食速度は、硝
酸マグネシウムの添加量が0.5wt%の場合と同じで
ある。従って、硝酸マグネシウムの添加量は、0.5w
t%を越えて含有されても、腐食防止効果にあまり差異
は生じないものと考えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る冷却
液組成物を採用すると以下の効果を奏する。 1.本発明に係る冷却液組成物は、成分中にマグネシウ
ム化合物を、0.001wt%〜0.5wt%の範囲で
含有するので、ケイ酸塩やリン酸塩を含有する他の冷却
液組成物と冷却液中にて混合されても、冷却系統のアル
ミニウム材料の腐食は防止される。従って、一般の使用
者は、冷却液全体の交換や冷却液組成物の補充等を安心
して行うことができる。 2.また、本発明に係る冷却液組成物は、成分中にケイ
酸塩、リン酸塩、アミン塩及び亜硝酸塩を含有しないの
で、この冷却液組成物を含有する冷却液が河川等に流入
してもBOD、CODの増加による公害の心配が少な
い。また硬水成分と反応して沈澱物を生成することもな
く、従って冷却系統に使用した場合に循環路等が閉塞す
るようなトラブルを起こす心配がない。そして、発ガン
性物質のニトロソアミンを生成することがない。さら
に、他の塩類が共存してもゲル化せず、従ってこのゲル
化による腐食防止機能の低下の心配がない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコール類を主成分とし、成分中にケ
    イ酸塩、リン酸塩、アミン塩及び亜硝酸塩を含有しない
    冷却液組成物であって、 マグネシウム化合物を、0.001wt%〜0.5wt
    %の範囲で含有することを特徴とする冷却液組成物。
JP5130640A 1992-06-02 1993-06-01 冷却液組成物 Pending JPH06166867A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US89341892A 1992-06-02 1992-06-02
US07/893418 1992-06-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06166867A true JPH06166867A (ja) 1994-06-14

Family

ID=25401530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5130640A Pending JPH06166867A (ja) 1992-06-02 1993-06-01 冷却液組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06166867A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0902074A1 (en) * 1996-03-29 1999-03-17 CCI Co. Limited Aluminium blackening inhibitory additive and coolant composition containing same
WO2001002511A1 (de) * 1999-07-02 2001-01-11 Clariant Gmbh Silikat-, borat- und phosphatfreie kühlflüssigkeiten auf basisis von glykolen mit verbessertem korrosionsverhalten
JP5044544B2 (ja) * 2006-03-31 2012-10-10 シーシーアイ株式会社 冷却液組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0902074A1 (en) * 1996-03-29 1999-03-17 CCI Co. Limited Aluminium blackening inhibitory additive and coolant composition containing same
WO2001002511A1 (de) * 1999-07-02 2001-01-11 Clariant Gmbh Silikat-, borat- und phosphatfreie kühlflüssigkeiten auf basisis von glykolen mit verbessertem korrosionsverhalten
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