JPH0616685A - 2−ホルミルベンジルホスホン酸誘導体およびその製造方法 - Google Patents

2−ホルミルベンジルホスホン酸誘導体およびその製造方法

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JPH0616685A
JPH0616685A JP2417963A JP41796390A JPH0616685A JP H0616685 A JPH0616685 A JP H0616685A JP 2417963 A JP2417963 A JP 2417963A JP 41796390 A JP41796390 A JP 41796390A JP H0616685 A JPH0616685 A JP H0616685A
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マテイーアス・ヘルスベルク
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】式(I) (式中、Rはアルデヒド基またはアルデヒドに変換可能
な基であり、RおよびRはアルキル、アルケニル、
アルキニル、アラルキル、シクロアルキル、H、Na、
K、Ca、Mg、Al、Li、アンモニウムまたはトリ
エチルアンモニウムであるか、またはRとRは一緒
になって環状ジエステルを形成し、RおよびRはア
ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、
H、アルコキシまたはハロゲンであり、RおよびR
はアルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、シ
クロアルキル、アルコキシ、フェニル、シアニド、OH
またはHであり、そしてX、YおよびZはOまたはSで
ある)で示される化合物およびこの式(I)の化合物の
プロドラッグ形態の化合物その製法と、これらを含有す
る医薬調合物並びにその使用。 【効果】これらはウイルスが原因の疾病の治療に使用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、新規な2−ホルミルベンジルホ
スホン酸誘導体、これらの化合物の製造方法、本発明の
活性化合物を含有する医薬組成物、およびそれらの医薬
とくにウイルスに起因する疾患の治療のための医薬とし
ての使用に関する。
【0002】ウイルスに起因する疾患の治療にはこれま
で様々な製剤が使用されてきた。たとえば、ヌクレオシ
ド類縁体、アマンタジン、ピロリン酸エステル類縁体ま
たは免疫調節剤である(M.J.Wood,A.M.G
eddes,The Lancet,1987,118
9)。抗ウイルス作用を示すある種のホスホン酸誘導体
も知られている。これらには、たとえばホスホノギ酸
(PFA)、ホスホノ酢酸(PAA)、メチレンジホス
ホン酸(MDP)およびテトラゾールホスホン酸のよう
な化合物が包含される。(S.M.Roberts,N
ATO ASISer.,A 143,1988,3
7;D.W.Hutchinson,M.Naylo
r,Nucleic Acids Res.,13,1
985,8519)。PFAは広い抗ウイルススペクト
ルを有するが、ある種の毒性副作用を生じ、これがこれ
まで抗ウイルス医薬としての開発を妨げてきたのである
(M.J.Wood,A.M.Geddes,The
Lancet,1987,1189)。とくにピコルナ
ウイルスに対して活性なオルト−ホスホニルオキシ−ア
セトフェノン誘導体も知られている(EP21,00
0)。
【0003】Dianaら(J.Med.Chem.,
27,1984,691;DOS2,922,054)
は次の型
【化9】 〔式中、Aは芳香環、Cはホスホネートまたはβ−ケト
ホスホネートであり、AとCは互いに3〜8個のメチレ
ン基の架橋(B)によって分離されている〕の一群の化
合物について報告している。この群の化合物中、炭素原
子5個を越えるメチレン架橋を有するアリールアルキル
ホスホン酸はヘルペスウイルスに対して抗ウイルス活性
を示した。しかしながら、炭素原子5個未満のメチレン
架橋を有するアリールアルキルホスホン酸は抗ウイルス
活性を示さない。これらの化合物の芳香族基の置換は、
Dianaらにより、主として2−クロロ、4−メトキ
シまたは4−カルベトキシフェノキシ基によって行われ
ている。
【0004】ベンジルホスホン酸はこれまで、活性抗ウ
イルス化合物としては記載されていない(J.C.H.
Maoら、Antimicrob.Agents Ch
emother.,27,1985,197)。
【0005】驚くべきことに、2−ホルミルベンジルホ
スホン酸誘導体が抗ウイルス活性を有することが見出さ
れた。
【0006】したがって、本発明は、式I
【化10】 〔式中、Rはアルデヒド基またはアルデヒドに変換可能
な基であり、RおよびRは互いに同一であるかまた
は異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する
直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素
原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしく
はアルキニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラル
キル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル
基、水素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムまたは
トリエチルアンモニウムであるか、またはRとR
両者で環内に2〜6個の炭素原子を有する環状ジエステ
ルを形成し、RおよびRは互いに同一であるかまた
は異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する
直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素
原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしく
はアルキニル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロア
ルキル基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、
水素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、R
、RおよびRは互いに同一または異なっていて
もよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは
分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を有する直
鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアルキニル
基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル基、3〜
8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1〜4個の
炭素原子を有するアルコキシ基、水素、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素、シアニド、ヒドロキシルもしくはフェニ
ル基、または式Ia −CO−O−R19 (Ia) (式中、R19は1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムもしくはト
リエチルアンモニウムである)で表される基であり、そ
してX、YおよびZは互いに同一または異なっていても
よく、酸素または硫黄である〕で表される化合物、また
は式Iの化合物のプロドラッグ型に関する。
【0007】式IにおいてRおよびRは1〜10個
の炭素原子を有するアルキル基、2〜10個の炭素原子
を有するアルケニルもしくはアルキニル基、水素、また
は7〜16個の炭素原子を有するアラルキル基であり、
およびRは1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基、2〜4個の炭素原子を有するアルケニルもしくはア
ルキニル基、または水素であり、R、R、Rおよ
びRは塩素、臭素、メトキシまたは水素であり、そし
てX、YおよびZは酸素である化合物が好ましい。
【0008】「式Iの化合物のプロドラッグ型」という
用語は、作用部位に至る過程において、式IにおいてR
がアルデヒド基である化合物へ変換される化合物を意味
する。H.Bundgaardの論文(Design
of Prodrugs,1985,pp1〜92,E
lsevier−Verlag)に「プロドラッグ型」
の語が定義され、実例が例示されている。
【0009】1〜10個の炭素原子を有するアルキル基
という表現は、たとえば以下の基を意味するものと理解
すべきである。すなわち、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、n−ペン
チル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n
−ノニルおよびn−デシルである。2〜10個の炭素原
子を有するアルケニルという表現は、たとえば以下の
基、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘ
キセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニルまたはデ
セニルを意味する。2〜10個の炭素原子を有するアル
キニルという表現は、たとえば以下の基、エチニル、プ
ロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチ
ニル、ノニニル、オクチニルまたはデシニルを意味す
る。7〜16個の炭素原子を有するアラルキル基はたと
えば以下の基、すなわち、フェニルメチル、フェニルエ
チル、フェニルブチル、フェニルプロピル、フェニルペ
ンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニ
ルオクチル、フェニルノニルまたはフェニルデシルを意
味するものと理解すべきである。3〜8個の炭素原子を
有するシクロアルキル基は、たとえばシクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチルまたはシクロオクチルのような基を意味する
ものと理解すべきである。1〜4個の炭素原子を有する
アルコキシ基とは、たとえばメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブト
キシまたはtert−ブトキシを意味するものと理解す
べきである。
【0010】本発明はまた、式II
【化11】 〔式中、RおよびRは互いに同一であるかまたは異
なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖
状もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子
を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキニルもしくはア
ルケニル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキ
ル基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水
素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、R、R
、RおよびRはそれぞれ同一であるかまたは異な
っていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1
〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水素、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素、シアニド、ヒドロキシルもし
くはフェニル基、または式Ia −CO−O−R19 (Ia) (式中、R19は1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムまたはトリ
エチルアンモニウムである)の基であり、そしてTは塩
素、臭素、ヨウ素、メチルスルホネート、フェニルスル
ホネートまたはトシルスルホネートである〕で表される
化合物を、式III
【0011】
【化12】 (式中、RおよびRは互いに同一であるかまたは異
なっていてもよく1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムもしくはト
リエチルアンモニウムであるか、または、RとR
両者で2〜6個の炭素原子を環内に有する環状ジエステ
ルを形成し、Rは1〜4個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基であり、そしてX、Yおよ
びZはそれぞれ同一であるかまたは異なっていてもよ
く、酸素または硫黄である)で表される化合物と反応さ
せることからなるRがアルデヒド基の式Iの化合物の製
造方法に関する。
【0012】本発明はさらにまた、Rがアルデヒドであ
る式Iの化合物をアルデヒドに変換可能な基が生成する
ような方式で反応させることからなるRがアルデヒドに
変換可能な基である式Iの化合物の製造方法に関する。
【0013】「アルデヒドに変換可能な基」なる用語
は、作用部位に至る過程においてアルデヒドに変換され
る基を意味するものとして理解すべきである(H.Bu
ndgaard,Design of Prodrug
s,1985,pp1〜92,Elsevier−Ve
rlag)。
【0014】とくに、アルデヒド基は、式IにおいてR
が、アルデヒドに変換可能な式Ib、IcまたはId
【化13】 〔式中、R10およびR11は互いに同一であるかまた
は異なっていてもよく、1〜10個の炭素原子を有する
直鎖状もしくは分岐状アルキル基であるか、または、R
10とR11は両者で環内に2〜3個の炭素原子を有す
る環状アセタールを形成し、R12〜R16はそれぞれ
同一であるかまたは異なっていてもよく、1〜6個の炭
素原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、ま
たは6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリー
ル基であり、Vは酸素または硫黄であり、Mはヒドロキ
シル基、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状もしくは
分岐状アルキル基、7〜20個の炭素原子を有するアラ
ルキル基、6、10もしくは14個の炭素原子を有する
アリール基、または式IeもしくはIf
【0015】
【化14】 (式中、R17は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状
もしくは分岐状アルキル基、アミノ、ピリジン、または
6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリール基
であり、そしてR18はアミノ基、ピリジン基、1〜1
0個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐状アルキル
基、6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリー
ル基、または7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
基である)で表される基である〕の基である化合物が形
成されるような方法で誘導化できる。
【0016】式IにおいてRがアルデヒド基である化合
物の合成は式IIの化合物を式IIIの化合物と、有利
には100〜250℃の間の温度、好ましくは120〜
180℃の間の温度で反応させることにより行われる
〔米国特許第4,299,615号;Houben−W
eyl,Methoden der Org.Chem
ie(有機化学の方法)、XII/1巻、423頁、T
hieme−Verlag,Stuttgart;Ho
uben−Weyl,Methoden derOr
g.Chemie(有機化学の方法)、E2巻、300
頁〕。反応は適当な溶媒たとえばヘキサメチルリン酸ア
ミド(HMPA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N′−ジメチ
ル−N,N′−プロピレン尿素(DMPU)またはN,
N′−ジメチル−N,N′−エチレン尿素(DMEU)
中で実施することができる。反応はまた、溶媒なしで行
うこともできる。精製は一般的な慣用の方法、好ましく
は、適当な溶出液を用いたシリカゲル上クロマトグラフ
ィー、蒸留または適当な溶媒からの再結晶によって行わ
れる。
【0017】式IIおよびIIIの化合物はそれ自体公
知の方法で製造できる。ホスホン酸ジエステルのそのモ
ノエステル、またその相当する遊離酸またはその塩への
変換は、たとえば希塩酸と煮沸することにより〔Hou
ben−Weyl,Methoden der Org
anischen Chemie(有機化学の方法)、
XII/1巻、1963〕またはトリメチルブロモシラ
ンとの反応により(C.E.McKenna,J.Sc
hmidhauser,J.C.S.Chem.Com
mun.,1979,739)実施される。精製は、適
当な溶媒中での再結晶により、または適当な溶出液を用
いたクロマトグラフィー法、好ましくはイオン交換クロ
マトグラフィーによって行われる。所望の塩型もイオン
交換クロマトグラフィーによって得ることができる。
【0018】式Iの化合物のプロドラッグ型の合成はた
とえば、オキシム、チオセミカルバゾン、カルボン酸ヒ
ドラゾン、シッフの塩基、オキサゾリジン、チアゾリジ
ンまたはアセタールのような化合物が形成される様にし
て、式Iの化合物のアルデヒド基を誘導体化することに
よって実施できる。この目的のためには、式Iにおいて
Rがアルデヒド基である化合物を、式IVa、IVbお
よび/もしくはIVc、IVdまたはIVe
【0019】
【化15】 (式中、R10〜R16、MおよびVは先に述べた意味
を有し、nは1または2である)で表される化合物と反
応させることができる。
【0020】他のプロドラッグ型はBundgaard
に記載された方法により同様に形成される。アルデヒド
基が誘導体化された式Iの化合物はin vitroま
たはin vivoにおいて、活性な抗ウイルス活性型
(アルデヒド型)に変換される(H.Bundgaar
d,Design of Prodrugs,198
5,1−92,Elsevier−Verlag)。活
性型への変換は、たとえば、水溶液中での加水分解によ
り、または作用部位もしくはそれに至る経路で酵素触媒
により行われる。
【0021】ヒトでのHIV感染に対する化学療法剤の
活性試験は、実験動物での感染モデルがまだないので難
しい。したがって、化学療法剤を試験するためには他の
レトロウイルスによる感染に頼らなければならない。こ
こでは、マウスのフレンド白血病ウイルスによる感染が
選択された。この目的のため、正常NMRI実験マウス
(NMRI=海軍医学研究所)に、フレンド白血病ウイ
ルスを含むマスウ血清を静脈内注射して感染させた。非
処置対照動物では、2週間の経過で、感染の症状として
脾臓および肝臓の明瞭な肥大が発症した。処置は感染4
8時間後に開始し、10日間にわたって実施した。実験
第14日に動物を屠殺し、解剖に付した。脾臓を摘出し
秤量した。治療活性の指標パラメーターとして、処置動
物の脾臓重量を非処置感染対照の場合と比較した。
【0022】非感染成熟実験マウス(体重20〜24
g)の場合、脾臓重量は体重の約1%またはそれ未満で
あるが、感染動物の場合、実験の終わりには脾臓は体重
の約10%に達した。
【0023】式IにおいてRがアルデヒド基である化合
物は、有用な薬理学的性質、とくにDNAおよびRNA
ウイルスの両者によって起こる疾患、とくに単純ヘルペ
スウイルス(HSV1)、ミクソウイルス、フレンド白
血病ウイルス(FLV)またはヒト免疫不全症ウイルス
(HIV)によって起こる疾患に対して、とくに抗ウイ
ルス作用を有する。本発明の化合物はしたがって、ウイ
ルスによって引き起こされる様々な疾患、たとえば、気
道疾患、皮膚、眼、中枢神経系の疾患、AIDSおよび
AIDS関連状態たとえばAIDS関連コンプレックス
(ARC)、全身性リンパ節疾患(GL)、AIDS関
連神経症状(たとえば痴呆または栄養性下肢麻痺)、抗
−HIV抗体陽性状態、カポジ肉腫または血小板減少性
紫斑の治療に適している。
【0024】式Iの化合物および/またはそのプロドラ
ッグ型は、その有効量を単独で、または生理的に許容さ
れる補助剤もしくは賦形剤と混合して、医薬として使用
することができる。式Iの化合物はたとえば、経口的
に、1〜500mg/kg/日、好ましくは5〜50m
g/kg/日の用量で投与できる。非経口、経直腸もし
くは局所的使用またはエアゾールとしての投与は、たと
えば、0.5〜500mg/kg/日、好ましくは2〜
100mg/kg/日の量で行われる。式Iの化合物お
よび/またはそのプロドラッグ型は、本発明の化合物の
少なくとも有効量、好ましくは25〜6000mg、と
くに好ましくは100〜1000mgを含有する投与量
単位で投与するのが有利である。これらの数値は、体重
75kgの成人についてのものである。これらの投与量
単位はまた1日に数回投与することもできる。また、重
篤な症例では投与量を増加させることもできる。しかし
ながら、多くの症例では低用量でも十分である。RNA
またはDNAウイルスによって引き起こされる疾患の治
療のためには、以下の化合物がとくに適当である。
【0025】2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチル
エステル、2−ホルミルベンジルホスホン酸ジ(トリエ
チルアンモニウム)塩、2−ホルミルベンジルホスホン
酸モノエチルエステルトリエチルアンモニウム塩、2−
ホルミルベンジルホスホン酸ジエチルエステルチオセミ
カルバゾン、2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチル
エステルニコチン酸ヒドラゾン、または2−(3,4−
ジメチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−イル)ベ
ンジルホスホン酸ジエチルエステル。
【0026】本発明の式Iの化合物および/またはその
プロドラッグ型はまた、他の物質、とくに抗ウイルス剤
および免疫刺激剤、たとえばインターフェロンと配合し
て投与することもできる。式Iの化合物および/または
そのプロドラッグ型は、以下、活性化合物と呼ぶ。
【0027】本発明はまたさらに、上述の疾患の処置お
よび予防に用いられる医薬の製造に際しての活性化合物
の使用を包含する。本発明はさらに、1種または2種以
上の活性化合物を含有する医薬に関する。
【0028】この医薬は、それ自体公知の、本技術分野
の熟練者にはよく知られた方法で製造できる。医薬とし
ては、活性化合物がそのまま、または好ましくは適当な
医薬用補助剤もしくは賦形剤とともに配合され、活性化
合物の含量を約95%まで有利には10〜75%とし
て、錠剤、コート錠、カプセル剤、坐剤、乳化液、懸濁
液または溶液の型で用いられる。
【0029】溶媒、ゲル形成剤、坐剤基剤、錠剤補助剤
および他の活性化合物担体のほかに、所望の医薬処方の
ための適当な補助剤または賦形剤、たとえば、抗酸化
剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、矯味改良剤、防腐剤、可
溶化剤または着色剤が使用される。
【0030】活性化合物は経口的、非経口的、静脈内ま
たは経直腸的に投与できる。経口投与のほか、エアゾー
ルとしての経鼻投与がとくに好ましい。
【0031】経口的に使用する剤形のためには、活性化
合物をこの目的に適当な添加物たとえば賦形剤、安定化
剤または不活性希釈剤と混合し、慣用方法によって錠
剤、コート錠、硬質ゼラチンカプセル剤ならびに水性ま
たは油性溶液剤のような投与に適当な剤形とする。使用
できる不活性賦形剤としてはたとえばアラビアゴム、酸
化マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、
乳糖、グルコースまたはデンプンとくにトウモロコシデ
ンプンを挙げることができる。この場合、製造は乾式ま
たは湿式顆粒のいずれかにより実施できる。適当な油性
賦形剤または溶媒は、たとえば植物油または動物油たと
えばヒマワリ油またはタラ肝油である。
【0032】皮下または静脈内投与のためには、活性化
合物をこの目的に適当な物質たとえば可溶化剤、乳化剤
または他の補助剤とともに溶液、懸濁液または乳化液と
する。適当な溶媒は、たとえば生理食塩溶液、アルコー
ルたとえばエタノール、プロパノール、グリセロール、
糖溶液たとえばグルコースもしくはマンニトール溶液、
または溶媒混合物である。
【0033】以下の実施例は本発明をさらに例示するも
のである。実施例 1 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチルエステル
(A)の製造 2−クロロメチルベンズアルデヒド47.9g(0.3
1モル)をホスフィン酸トリエチルエステル51.5g
(0.31モル)とともに160℃に加熱した。この間
にエチルクロリドが留出した。生成物を分別蒸留によっ
て精製した。
【0034】収量:64.5g(81%);沸点:13
0℃/0.3mm 1H−NMR(270MHz,CDDl/TMS):
δ=1.23(t,6H,P−O−CH−CH),
3.78(d,2H,CH−P)JP−H=24H
z,4.04(dq,4H,P−O−CH−C
),7.19−7.97(m,4H,Ar−H)。
【0035】実施例 2 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジ(トリエチルアンモ
ニウム)塩(B)および2−ホルミルベンジルホスホン
酸モノエチルエステルトリエチルアンモニウム塩(C)
の製造 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチルエステル5.
0g(20ミリモル)に6M HCl 100mlを加
え、混合物を6時間、還流下に煮沸した。真空中で水と
HClを留去し、残留物を3回トルエンとともに共蒸留
した。残った褐色の物質をシリカゲル上クロマトグラフ
ィーに付した(CHCl/メタノール/トリエチル
アミン:75/24/1)。化合物BおよびCが油状生
成物として得られた。これらはジエチルアミノエチルS
ephadexA25(EtNH型、Pharm
acia,Freiburg,ドイツ)上クロマトグラ
フィーによって分離が可能であった。これらは溶出挙動
(Rf値)が異なっている。溶出は重炭酸トリエチルア
ンモニウムの0.3〜1.0M勾配によって実施でき
た。
【0036】(B):Rf=0.1;収量:2.4g
(30%); 1H−NMR(270MHz,DMSO/TMS):δ
=1.07(t,18H,N−CH−CH),2.
86(q,12H,N−CH−CH),3.23
(d,2H,CH−P)JP−H=23Hz,7.2
4−7.78(m,4H,Ar−H),10.31
(s,1H,CHO)。
【0037】(C):Rf=0.3;収量:1.4g
(21%); 1H−NMR(270MHz,DMSO/TMS):δ
=1.07−1.17(m,12H,N−CH−CH
およびP−O−CH−CH),2.88(q,6
H,N−CH−CH),3.27(d,2H,CH
−P)JP−H=23Hz,3.68(dq,2H,
P−O−CH−CH),7.18−7.78(m,
4H,Ar−H),10.31(s,1H,CHO)。
【0038】実施例 3 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジ(トリエチルアンモ
ニウム)塩(B)の製造 10mlの無水ジオキサン中化合物A2.0g(8ミリ
モル)にトリメチルシリルブロミド3.2g(21ミリ
モル)を滴下し、反応混合物を50℃に加熱し、この温
度で6時間撹拌した。この混合物を蒸発させ、水を数回
加え、溶液を凍結乾燥した。粗生成物を実施例2と同様
にしてクロマトグラフィーで精製した。 収量:1.98g(62%)
【0039】実施例 4 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチルエステルチオ
セミカルバゾン(D) 化合物A2.0g(8ミリモル)およびチオセミカルバ
ジド0.73gを無水エタノール200mlに溶解また
は懸濁した。酢酸2mlを加え、混合物を還流下に3時
間煮沸した。徐々に冷却する過程で、生成物Dは結晶型
として沈殿した。
【0040】収量:1.8g(68%);融点:195
〜197℃ 1H−NMR(270MHz,CDDl/TMS):
δ=1.16(t,6H,CH−CH),3.38
(d,2H,CH−P,JP−H=23Hz),3.
94(dq,4H,CH−CH),7.23−7.
39(m,3H,Ar−H),8.40(s,1H,A
r−H),11.37(s,1H,Ar−CH=N)。
【0041】実施例 5 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチルエステルニコ
チン酸ヒドラゾン(E) 化合物A2.0g(8ミリモル)およびニコチン酸ヒド
ラジド1.07g(8ミリモル)を無水エタノール30
mlに溶解した。酢酸1mlを加えたのち、混合物を還
流下に8時間煮沸した。溶媒をロータリーエバポレータ
ーで除去し、残留物をシリカゲル上クロマトグラフィー
に付した(溶出液:CHCl/EtOH9.5/
0.5;Rf=0.45)。生成物Eは結晶型として得
られた。
【0042】収量:2.2g(73%);融点:136
〜140℃ 1H−NMR(270MHz,CDDl/TMS):
δ=1.14−1.37(m,6H,CH),3.6
1−3.79(d,2H,CH−P),JP−H=2
4Hz,3.87−4.16(m,4H,CH−CH
),7.11−7.49(m,4H,Ar−H),
7.70−9.23(m,5H,Py−H),10.1
7および11.25(それぞれs,比1:3,1H,N
H)。
【0043】実施例 6 2−(3,4−ジメチル−5−フェニルオキサゾリジン
−2−イル)ベンジルホスホン酸ジエチルエステル
(F) 化合物A2.0g(8ミリモル)および(−)−エフェ
ドリン1.32g(8ミリモル)をベンゼン100ml
に溶解し、水分離装置中で還流下に24時間加熱した。
ついで溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残留
物をシリカゲル上クロマトグラフィーに付した(溶出
液:CHCl/エタノール9.5/0.5;Rf=
0.55)、生成物Fは油状物として得られた。
【0044】収量:2.4g(75%) H−NMR(270MHz,CDCl/TMS);
δ=0.80(d,3H,CH−CH),1.25
(m,6H,O−CH−CH),2.27(s,3
H,N−CH),3.18(dq,1H,CH−CH
),3.20および3.28(dd,1H,Ph−C
H−CH),3.59−3.76(m,2H,CH
P);4.01(m,4H,O−CH−CH),
5.19(s,1H,Ar−CH(O−) (N−),
7.16−7.45(m,8H,Ar−H),7.89
−7.98(m,1H,Ar−H)。
【0045】実施例 7 病原体をもたない体重約15gのNMRIマウスに、単
純ヘルペス1型を腹腔内に感染させ、ついで表1に記載
の化合物を腹腔内、経口または皮下投与して処置した。
処置は感染後に開始し、2.5日にわたって1日2回実
施した。処置の結果は、非処置感染対照と比較した疾患
の経過および生存率に基づいて決定した。対照には、試
験化合物の代わりに、水溶性メチルヒドロキシエチルセ
ルロース(粘度300Pa.s、2%濃度溶液として投
与)を与えた。実験は、各製剤につきそれぞれ5匹のマ
ウスからなる群を用いて実施した。
【0046】化合物Aの化学療法活性は表1に示すとお
りである。
【0047】
【表1】
【0048】実施例 8 HelaおよびVero細胞の細胞培養体をマイクロタ
イタープレートに接種し、ミクソウイルス(インフルエ
ンザA2)を感染させた。感染2時間後に、感染細胞培
養体に化合物BおよびCを様々な濃度で添加した。感染
48〜72時間後、処置の結果は、細胞変性効果に基づ
き、顕微鏡により、また中性レッド吸収による比色法
(Finterによる色試験)(Finter,N.
B.,Interferons,1966)により決定
した。感染細胞の約半数に細胞変性効果が認められない
最小濃度を最小阻止濃度(MIC)とする。結果は表2
にまとめる。
【0049】
【表2】
【0050】実施例 9 病原体をもたない体重約16gのNMRIマウスの鼻内
に各鼻孔あたり1滴のウイルス懸濁液を用いてインフル
エンザA2を感染させ、ついで表3〜表4に掲げた化合
物を皮下および経口により投与した。化合物を軽いエー
テル麻酔下、動物に投与した。処置は、感染後に開始
し、2.5日にわたって1日2回実施した。比較薬剤と
しては常にアマンタジンを用いた。処置の成功は、非処
置感染対照に比べた疾患の経過および生存率に基づいて
決定した。対照には試験化合物の代わりに水溶性メチル
ヒドロキシエチルセルロース(粘度300Pa.s、2
%濃度溶液として投与)を与えた。実験は各製剤につき
5匹のマウス群を用いて実施した。化学療法作用は表3
〜表4に示す。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】実施例 10 実験用マウス(NMRI、雌性、体重20〜24g)に
フレンド白血病ウイルス(FLV)含有マウス血清を静
脈内に投与して感染させた。処置は感染48時間後に開
始した。マウスは表5に掲げた物質により10日間にわ
たって処置した。指示した物質は1日に1回、経口的に
または腹腔内に投与した。感染14日後に動物を頚椎脱
臼によって屠殺し、脾臓を摘出した。脾臓の重量を測定
した。治療活性の指標パラメーターとしては、化合物A
およびDで処置された動物の脾臓重量を非処置感染対照
の場合と比較した。
【0054】スラミンおよびアジドチミジン(AZT)
は標準物質として使用した。製剤の作用は表5に示す。
【0055】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イルヴイン・ヴインクラー ドイツ連邦共和国デー−6237リーデルバ ハ.インデンアイヒエン40 (72)発明者 マテイーアス・ヘルスベルク ドイツ連邦共和国デー−6233ケルクハイム /タウヌス.ミユンステラーシユトラーセ 14 (72)発明者 クリストフ・マイヒスナー ドイツ連邦共和国デー−6238ホフハイム・ アム・タウヌス.ビーナーシユトラーセ30

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、Rはアルデヒド基またはアルデヒドに変換可能
    な基であり、 RおよびRは互いに同一であるかまたは異なってい
    てもよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を有する
    直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアルキニル
    基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル基、3〜
    8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水素、ナト
    リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミ
    ニウム、リチウム、アンモニウムまたはトリエチルアン
    モニウムであるか、またはRとRは両者で環内に2
    〜6個の炭素原子を有する環状ジエステルを形成し、 RおよびRは互いに同一であるかまたは異なってい
    てもよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を有する
    直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアルキニル
    基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1
    〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水素、フッ
    素、塩素、臭素またはヨウ素であり、 R、R、RおよびRは互いに同一であるかまた
    は異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する
    直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素
    原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしく
    はアルキニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラル
    キル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル
    基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水素、
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアニド、ヒドロキシル
    もしくはフェニル基、または式Ia −CO−O−R19 (Ia) (式中、R19は1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
    もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
    有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
    キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
    基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
    素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムもしくはト
    リエチルアンモニウムである)で表される基であり、そ
    して X、YおよびZは互いに同一であるかまたは異なってい
    てもよく、酸素または硫黄である〕で表される化合物、
    または式Iの化合物のプロドラッグ型。
  2. 【請求項2】 RおよびRは1〜10個の炭素原子
    を有するアルキル基、2〜10個の炭素原子を有するア
    ルケニルもしくはアルキニル基、水素、または7〜16
    個の炭素原子を有するアラルキル基であり、 RおよびRは1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    基、2〜4個の炭素原子を有するアルケニルもしくはア
    ルキニル基、または水素であり、 R、R、RおよびRは塩素、臭素、メトキシま
    たは水素であり、そしてX、YおよびZは酸素である請
    求項1記載の式Iの化合物。
  3. 【請求項3】 Rはアルデヒドに変換できる式Ib、I
    cまたはId 【化2】 〔式中、R10およびR11は互いに同一であるかまた
    は異なっていてもよく、1〜10個の炭素原子を有する
    直鎖状もしくは分岐状アルキル基であるか、または、R
    10とR11は両者で環内に2〜3個の炭素原子を有す
    る環状アセタールを形成し、 R12〜R16はそれぞれ同一であるかまたは異なって
    いてもよく、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、または6、10もしくは14個
    の炭素原子を有するアリール基であり、 Vは酸素または硫黄であり、 Mはヒドロキシル基、1〜10個の炭素原子を有する直
    鎖状もしくは分岐状アルキル基、7〜20個の炭素原子
    を有するアラルキル基、6、10もしくは14個の炭素
    原子を有するアリール基、または式IeもしくはIf 【化3】 (式中、R17は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状
    もしくは分岐状アルキル基、アミノ、ピリジン、または
    6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリール基
    であり、そして R18はアミノ基、ピリジン基、1〜10個の炭素原子
    を有する直鎖状もしくは分岐状アルキル基、6、10も
    しくは14個の炭素原子を有するアリール基、または7
    〜20個の炭素原子を有するアラルキル基である)で表
    される基である〕で示される基である請求項1記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチ
    ルエステル。
  5. 【請求項5】 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジ(ト
    リエチルアンモニウム)塩。
  6. 【請求項6】 2−ホルミルベンジルホスホン酸モノエ
    チルエステルトリエチルアンモニウム塩。
  7. 【請求項7】 2−ホルミルベンジルホスホン酸ジエチ
    ルエステルチオセミカルバゾン。
  8. 【請求項8】 式II 【化4】 〔式中、 RおよびRは互いに同一であるかまたは異なってい
    てもよく、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を有する
    直鎖状もしくは分岐状のアルキニルもしくはアルケニル
    基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、1
    〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水素、フッ
    素、塩素、臭素またはヨウ素であり、 R、R、RおよびRはそれぞれ同一であるかま
    たは異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有す
    る直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭
    素原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもし
    くはアルキニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラ
    ルキル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル
    基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、水素、
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアニド、ヒドロキシル
    もしくはフェニル基、または式Ia −CO−O−R19 (Ia) (式中、R19は1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
    もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
    有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
    キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
    基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
    素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムまたはトリ
    エチルアンモニウムである)の基であり、そして Tは塩素、臭素、ヨウ素、メチルスルホネート、フェニ
    ルスルホネートまたはトシルスルホネートである〕で表
    される化合物を、式III 【化5】 (式中、RおよびRは互いに同一であるかまたは異
    なっていてもよく1〜20個の炭素原子を有する直鎖状
    もしくは分岐状のアルキル基、2〜20個の炭素原子を
    有する直鎖状もしくは分岐状のアルケニルもしくはアル
    キニル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
    基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、水
    素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、リチウム、アンモニウムもしくはト
    リエチルアンモニウムであるか、またはRとRは両
    者で2〜6個の炭素原子を環内に有する環状ジエステル
    を形成し、 Rは1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐
    状のアルキル基であり、そして X、YおよびZはそれぞれ同一であるかまたは異なって
    いてもよく、酸素または硫黄である)で表される化合物
    と反応させることからなるRがアルデヒド基の請求項1
    記載の式Iの化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 Rがアルデヒドである式Iの化合物をア
    ルデヒドに変換可能な基が生成するような方式で反応さ
    せることからなるRがアルデヒドに変換可能な基である
    請求項1記載の式Iの化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 Rがアルデヒド基である式Iの化合物
    を、式IVa、IVbおよび/またはIVc、IVdも
    しくはIVe 【化6】 【化7】 〔式中、R10およびR11は1〜10個の炭素原子を
    有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、 R12〜R16はそれぞれ同一であるかまたは異なって
    いてもよく、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状もし
    くは分岐状のアルキル基または6、10もしくは14個
    の炭素原子を有するアリール基であり、 Vは酸素または硫黄であり、 Mはヒドロキシル基、1〜10個の炭素原子を有するア
    ルキル基、7〜20個の炭素原子を有するアラルキル
    基、6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリー
    ル基、または式IeもしくはIf 【化8】 (式中、R17は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状
    もしくは分岐状アルキル基、アミノ、ピリジン、または
    6、10もしくは14個の炭素原子を有するアリール基
    であり、そして R18はアミノ基、ピリジン基、1〜10個の炭素原子
    を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、6、10
    もしくは14個の炭素原子を有するアリール基または7
    〜20個の炭素原子を有するアラルキル基である)で示
    される基である〕で表される化合物と反応させることか
    らなる請求項3記載の式Iの化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 RNAまたはDNAウイルスに起因す
    る疾患の治療用医薬の製造のための請求項1記載の式I
    の化合物の使用。
  12. 【請求項12】 RNAまたはDNAウイルスに起因す
    る疾患の治療用医薬の製造のための請求項2記載の式I
    の化合物の使用。
  13. 【請求項13】 RNAまたはDNAウイルスに起因す
    る疾患の治療用医薬の製造のための請求項3記載の式I
    の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の化合物の有効量を含有
    する医薬製剤。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の化合物の有効量を適当
    な投与剤形に変換する医薬の製造方法。
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