JPH06166300A - 液圧転写印刷品並びにその製造方法 - Google Patents

液圧転写印刷品並びにその製造方法

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JPH06166300A
JPH06166300A JP34314792A JP34314792A JPH06166300A JP H06166300 A JPH06166300 A JP H06166300A JP 34314792 A JP34314792 A JP 34314792A JP 34314792 A JP34314792 A JP 34314792A JP H06166300 A JPH06166300 A JP H06166300A
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Nobuyuki Otaki
信之 大滝
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Takeshi Niwa
武 丹羽
Toshio Inoue
寿夫 井上
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Abstract

(57)【要約】 【構成】被転写体20の表面に濃色系パターンP1 から
成る第一の転写層L1 を有し、この第一の転写層の上に
木目模様のパターンP2 から成る第二の転写層L2 を有
し、且つ第二の転写層には真珠光沢顔料Gが分散してい
ることを特徴とする。 【効果】真珠光沢顔料が第一の転写層のインクや素地の
色と互いに干渉して発色し、また深み感、照り感を生じ
て第二の転写層の転写パターンの質感を向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は例えばプラスチック素
材、金属素材、セラミックス素材等から成る半製品に特
殊な表面処理を施した液圧転写品に関する。
【0002】
【発明の背景】曲面に印刷する方法の一つとして、いわ
ゆる液圧転写印刷がある。この印刷方法は、転写パター
ンの印刷された水溶性薄膜に活性剤を塗工して転写パタ
ーンのインクを活性化し、このものを水面に浮かべた状
態で、被転写体を水溶性薄膜に押し付けて、水圧により
転写パターンを被転写体に転写するというものであり、
例えばパターンの転写された部分と転写されずに被転写
体の地色がそのまま出ている部分との色の差や、二色以
上のインクで印刷されたパターンを適用する場合には、
被転写体の地色との重なり合いによってできる色同士の
差によって、種々の模様を描きだすことができるもので
ある。しかし、この手法は種々のパターン模様を描き出
すことができるものの、質感はパターンのインクのもつ
質感を越えることができず、一定の限界がある。
【0003】一方今日では自然派指向のブームの中で、
木調の風合いを有する商品の人気が高まっているが、木
材は高価なうえに加工が困難である。そこで液圧転写印
刷で例えば銘木の木目模様を印刷することが試みられて
いるが、木材を加工した製品と比べると、深み感や照り
感の点で見劣りしてしまう。
【0004】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景に
鑑みなされたものであって、例えば木質等の素材の質感
により近づけることができるような液圧転写印刷方法の
開発を試みたものである。
【0005】
【発明の構成】
【目的達成の手段】即ち本出願に係る第一の発明たる液
圧転写印刷品は、被転写体の表面に濃色系パターンから
成る第一の転写層を有し、この第一の転写層の上に木目
模様のパターンから成る第二の転写層を有し、且つ第二
の転写層には真珠光沢顔料が分散していることを特徴と
する。
【0006】また本出願に係る第二の発明たる液圧転写
印刷品の印刷方法は、転写パターンをインクで印刷した
水溶性薄膜を、そのインクの活性状態で水面上に浮か
べ、この水溶性薄膜の上から被転写体を押し付けて被転
写体の一部または全部を水面下に没入し、水圧で前記転
写パターンを被転写体に転写するとともに前記水溶性薄
膜を水で除去し、乾燥後トップコートを行なって被転写
体に前記転写パターンを印刷するにあたり、前記イン
ク、このインクの活性剤または前記トップコートの塗料
のいずれか一または二以上に真珠光沢顔料を含むことを
特徴とする。
【0007】また更に本出願に係る第三の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて第一の転写
パターンをインクで印刷した水溶性薄膜を、そのインク
の活性状態で水面上に浮かべ、この水溶性薄膜の上から
被転写体を押し付けて被転写体の一部または全部を水面
下に没入し、水圧で前記第一の転写パターンを被転写体
に転写するとともに水溶性薄膜を水で除去後、乾燥して
第一の転写層を形成し、次に第二の転写パターンをイン
クで印刷した水溶性薄膜を、そのインクの活性状態で水
面上に浮かべ、この水溶性薄膜の上から前記第一の転写
層が形成された被転写体を押し付けて被転写体の一部ま
たは全部を水面下に没入し、水圧で前記第二の転写パタ
ーンを前記被転写体の第一の転写層に重ねて転写すると
ともに水溶性薄膜を水で除去後、乾燥して第二の転写層
を形成し、更にトップコートを行なうとともに、前記第
二の転写層の形成過程では、転写パターンのインク、こ
のインクの活性剤またはトップコートの塗料のいずれか
一または二以上に真珠光沢顔料を含むことを特徴とす
る。
【0008】また更に本出願に係る第四の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて前記第二の
転写層の形成過程では、前記第二の転写パターンがイン
クで印刷された水溶性薄膜を、真珠光沢顔料を含む活性
剤で活性化させた状態で水面上に浮かべ、この水溶性薄
膜の上から前記第一の転写層が形成された被転写体を押
し付けて水圧で第二の転写パターンを転写することを特
徴とする。
【0009】また更に本出願に係る第五の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて前記第一の
転写パターンのインクは濃色系であることを特徴とす
る。
【0010】また更に本出願に係る第六の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて前記第一の
転写パターンはドット状であることを特徴とする。
【0011】また更に本出願に係る第七の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて前記第二の
転写パターンは木目模様であることを特徴とする。
【0012】また更に本出願に係る第八の発明たる液圧
転写印刷品の印刷方法は、前記要件に加えて前記第一の
転写層の形成後、クリヤコートを行なうことを特徴とす
る。これら発明により前記目的を達成せんとするもので
ある。
【0013】
【発明の作用】本発明では液圧転写を行なうにあたり、
転写パターンのインク、このインクの活性剤またはトッ
プコートの塗料のいずれか一または二以上に真珠光沢顔
料を含むから、真珠光沢顔料が素地の色と互いに干渉し
て独特の発色、深み感、照り感を生じる。
【0014】また被転写体に二度の液圧転写を行い、第
二の転写層に真珠光沢顔料が分散しているようにすれ
ば、真珠光沢顔料が第一の転写パターンのインクや素地
の色と互いに干渉して更に独特の発色、深み感、照り感
を生じ、天然素材に近い質感を醸し出すことができる。
【0015】更に第一の転写パターンのインクが濃色系
であれば、真珠光沢顔料の発色が顕著であり、更にまた
第一の転写パターンをドット状とすれば、ドットの上に
ある真珠光沢顔料とドットの上にない真珠光沢顔料との
発色状態が異なるため、両者の段階的な発色により更に
独特の質感を醸し出すことができる。
【0016】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。まず本発明に関連して液圧転写を行なうた
めの液圧転写ライン1について説明する。この液圧転写
ライン1は、図1に示すように液圧転写装置2と、その
側方に連続的に配置される供給コンベア3、連絡コンベ
ア4、排出コンベア5と、連絡コンベア4の上方に設け
られ液圧転写装置2の側方に位置する自動供給装置6及
び自動排出装置7とを具えて成る。
【0017】液圧転写装置2は、水Wを入れるための転
写槽10と、その上方に位置し被転写体保持装置14を
一定間隔毎に設けた転写コンベア11と、印刷フィルム
供給装置12とを具えて成る。印刷フィルム供給装置1
2は、水溶性薄膜たるパターン印刷フィルムFがロール
状に巻回された原反ロール15と、パターン印刷フィル
ムFに印刷されたインクを活性化するための活性剤Sを
貯留する溶剤タンク16とを具えて成り、原反ロール1
5から繰り出されたパターン印刷フィルムFが、途中溶
剤タンク16内の活性剤Sで活性化されたのち転写槽1
0内へ連続供給されるように、適宜送りローラ17が設
けられる。また自動供給装置6は複数の把持装置18を
具え、この把持装置18により被転写体をチャックし
て、上方から転写槽10内へ供給し、転写完了後、これ
を排出できるようになっている。
【0018】このような液圧転写ライン1を用いて液圧
転写印刷を行なうわけであるが、本発明では被転写体に
二度の液圧転写を行なうことを特徴とする。以下自動車
の操作用パネル20を被転写体として、このものに木目
調の模様を液圧転写する工程を説明する。まず印刷フィ
ルム供給装置12から、第一の転写パターンたる黒色の
ドットパターンP1 が印刷された水溶性薄膜たるパター
ン印刷フィルムF1 が、転写槽10内の水面上に供給さ
れる。ここでパターン印刷フィルムF1 は、図2に示す
ようにゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルア
ルコール等の水溶性フィルムF0 に微細なドットパター
ンP1 を印刷したものである。
【0019】またパターン印刷フィルムF1 は通常は原
反ロールとして保管する関係上、塗膜は乾燥状態にする
必要があり、そのためパターン印刷フィルムF1 の使用
時には、転写槽10内に供給する前に、図3に示すよう
に溶剤タンク16内の活性剤S1 を作用させて粘着性を
付与させる。尚、パターン印刷フィルムF1 に活性剤を
塗工するタイミングは、パターン印刷フィルムF1 が水
面上に供給された後であっても構わない。また活性剤
は、樹脂分、顔料、溶剤、可塑剤等を配合して成るもの
の他、単純にはシンナー等の溶剤を用いることもでき
る。
【0020】このように活性剤S1 が塗工されたパター
ン印刷フィルムF1 は、水を吸収して軟化膨潤し、四方
に延展する。インクの粘着性と水溶性フィルムの延展度
が適当になった頃、把持装置18に取り付けられた被転
写体たる操作用パネル20を水面上方から水面に接近さ
せ、その後パターン印刷フィルムF1 を押し下げるよう
に水没させる。
【0021】これによりパターン印刷フィルムF1 が、
水圧により操作用パネル20の凹凸に沿って密着して被
膜状に覆い、ドットパターンP1 が操作用パネル20に
転写される。このとき水溶性フィルムF0 は一部水Wに
溶解するが、操作用パネル20が転写コンベア11の上
昇部13に到り排出された後、水溶性フィルムF0 の完
全除去のためシャワーリングや水洗浄を行なう。その
後、操作用パネル20は乾燥工程で乾燥されて、操作用
パネル20の表面に第一の転写層L1 が形成される。な
おこの第一の転写層L1 は、後に形成される第二の転写
層L2 の下地となるものであるが、この第一の転写層L
1 にもトップコートと同様なクリヤコートを施すことも
できる。因みに第一の転写層L1 の上にクリヤコートを
した場合には、このクリヤコートが照り感や深み感を増
して高級な質感を生み出すことができる。
【0022】次に第二の転写層L2 の形成について説明
する。図4に示すように第二の転写パターンである木目
調パターンP2 をインクで印刷した水溶性薄膜たるパタ
ーン印刷フィルムF2 を用意し、これを一例として金色
を呈する真珠光沢顔料Gを含有した活性剤S2 で活性化
させて水面上に浮かべる。因みにこのように活性剤S2
に真珠光沢顔料Gを含有させることで、真珠光沢顔料G
が第二の転写層L2 に存在するようになり、インクや素
地の色と互いに干渉して独特の発色、深み感、照り感を
生じさせることができる。
【0023】ここで本発明に適用する真珠光沢顔料につ
いて説明する。このものは、光の多重反射により真珠光
沢(perlescence)といわれる優雅な輝きを呈する顔料で
ある。古くから使用されてきた天然真珠光沢顔料は魚の
鱗から採取されるものであるが、天然品は量産がむずか
しく高価であるので多くの合成品が作られている。
【0024】真珠光沢顔料は透明で屈折率の大きい物質
から成り、粒子は薄片状で、着色した際薄片が層状に配
列することが必要である。薄片の大きさは5〜150μ
mで幅広く、小さいもの(5〜30μm)は絹に似た柔
らかい光沢を呈し、大きいものはキラキラしたメタリッ
ク調の光沢を呈する。
【0025】天然真珠光沢顔料はグアニンの微細な結晶
であるが、合成真珠光沢顔料は塩基性炭酸鉛〔PbCO3
Pb(OH)2 〕、ヒ酸水素鉛(PbHAsO4)、酸塩化ビスマス
(BiOCl)などの物質からなるものの他、近年雲母チタン
からなるものが開発され、堅牢性や安全性の点で優れて
いるため広く使用されている。この雲母チタンは、雲母
を辟開面に沿って薄片に剥がし、この薄片に屈折率の大
きい二酸化チタンを被覆することにより得られる。被覆
する二酸化チタンの量は20〜50%で、少ないものは
白色の真珠光沢を呈し、多いものは干渉による虹彩色を
呈する。また薄片の厚さによっても反射光の干渉により
着色した虹彩色ないし干渉色を呈する。このように虹彩
色を呈する真珠光沢顔料が本発明に最も適するものであ
り、このものは下地が濃色であればあるほど発色が強く
なる性質を具える。ここで濃色とは黒色、焦げ茶色、藍
色等の暗色系の色の他、赤色、青色等の色であっても濃
い色であれば含まれる。虹彩色を呈する真珠光沢顔料の
市販品としては、メルク・ジャパン株式会社のIrio
din(登録商標)205 、215 、217 、219 、225 、23
5 やマールコーポレーション株式会社のHi−lite
Goldなどがある。なおこの他の真珠光沢顔料に
は、二酸化チタン層の上に酸化鉄を被覆した着色型もあ
り、これは金色や赤銅色の真珠光沢を呈する。
【0026】次にパターン印刷フィルムF2 が水面上に
浮かべられた状態で、このパターン印刷フィルムF2
上から上記第一の転写層L1 が形成された操作用パネル
20を押し付けて水面下に没入し、水圧により木目調パ
ターンP2 を黒色のドットパターンP1 の上に重ねて転
写する。その後パターン印刷フィルムF2 を水で除去
し、乾燥後トップコートを行い、更に乾燥して溶剤を蒸
発させた後、必要によりバフ仕上げを行なうことで木目
模様の操作用パネル20が完成する。
【0027】因みにこのようにして印刷された操作用パ
ネル20では、図5のように印刷表面の全面に真珠光沢
顔料Gが付着しているが、虹彩色を呈する真珠光沢顔料
は下地が濃色であればあるほど発色が強くなるため、木
目調パターンP2 の印刷されていない部分であって、下
地として真珠光沢顔料Gが最も発色できる黒色のドット
がある部分は、黒色のドットと干渉して深く発色し、独
特の深み感と照り感とを生じる。また木目調パターンP
2 の印刷されていない部分であって黒色のドットがない
部分も、被転写体の素地色が濃色系であれば、真珠光沢
顔料Gが素地色と干渉して、素地色の濃色に応じて黒色
ほどではないが発色し、それなりの深み感と照り感とを
生じる。これにより、真珠光沢顔料Gの下地に応じて段
階的に発色し、深み感と照り感のある銘木の木調に酷似
した質感を生じることができるとともに、第一の転写パ
ターンである黒色ドット部分が、木のふを構成するよう
に見えて木質感が向上する。
【0028】なお図5では、説明の便宜上、インクとは
別に活性剤S1 、S2 を独立の層として描いているが、
実際にはインクの活性状態では、インクと活性剤とは両
者混合した状態で存在し、また液圧転写完了時点では活
性剤の溶剤は乾燥蒸発してしまい、活性剤の残留成分と
インクあるいは真珠光沢顔料とが混在することになる。
【0029】尚、以上の実施例では木質感を出すため、
第一の転写パターンを黒色ドット状とし、第二の転写パ
ターンを木目模様としたが、同じ木質感を出す場合でも
第一の転写パターンをベタ塗り状としたり、他の形態の
転写パターンを適用することもできる。また木質感以外
にも、第一の転写パターンと第二の転写パターンとを適
宜組み合わせることにより、大理石、御影石、オパール
感等の種々の質感を表現することも可能である。
【0030】また上記実施例では真珠光沢顔料Gを活性
剤S2 に含有させたが、この他、第二の転写パターンを
印刷するためのインクやトップコートの塗料、あるいは
第一の転写層に施すクリヤコートの塗料に真珠光沢顔料
を混入してもよい。この場合には、真珠光沢顔料が混入
される層の下の層が黒色等の暗色系の色であることが、
真珠光沢顔料の上記機能を十分に引き出すために必要で
ある。
【0031】以上は二度の液圧転写を行なう実施例であ
るが、一度の液圧転写印刷でも本発明が適用できる。即
ち、上記第一の転写層の形成工程と同様にして、インク
で転写パターンの印刷された水溶性薄膜に活性剤を作用
させてインクに粘着性を付与し、この状態で転写槽10
内の水面上に供給する。そして把持装置18に取り付け
られた被転写体を水面上方から水面に接近させ、その後
水溶性薄膜を押し下げるように水没させて、転写パター
ンを被転写体に転写させる。転写後、水溶性薄膜を水で
完全除去し、乾燥工程で乾燥後、トップコートを行な
う。本発明では、このような一度の液圧転写において
も、転写パターンの印刷インク、このインクの活性剤ま
たはトップコートの塗料のいずれか一または二以上に真
珠光沢顔料を含有させておくことができる。
【0032】このようにすれば印刷表面の全面に真珠光
沢顔料が付着するが、今度は下地の印刷が存在しないた
め、真珠光沢顔料が被転写体の素地の色との関係で発色
するようになる。従って被転写体の素地が例えば種々に
色分けされていれば、色の濃い部分、特に黒色系の部分
では真珠光沢顔料が良く発色し、それ以外の部分ではそ
れ程発色しないというように、部位に応じて発色し、発
色部分ではそれなりの深み感と照り感とを生じるように
なる。
【0033】
【発明の効果】本発明では、第一の転写層の上に第二の
転写層を重ねて設け、第二の転写層の転写パターンのイ
ンク、このインクの活性剤またはトップコートの塗料の
いずれか一または二以上には真珠光沢顔料が含まれてい
るから、真珠光沢顔料が第一の転写層のインクや素地の
色と互いに干渉して発色し、また深み感、照り感を生じ
て第二の転写層の転写パターンの質感を向上させること
ができる。
【0034】また第一の転写パターンを黒色のドットパ
ターンとし、その上に真珠光沢顔料を含む活性剤で活性
化させた木目調パターンを重ねて液圧転写すれば、真珠
光沢顔料の下地に応じて段階的に発色し、深み感と照り
感のある銘木の木調に酷似した質感を生じさせることが
できるとともに、黒色ドット部分が、木のふを構成する
ように見え、木質感を向上させる。
【0035】更に液圧転写が一度の場合にも、転写パタ
ーンの印刷インク、このインクの活性剤またはトップコ
ートの塗料のいずれか一または二以上に真珠光沢顔料を
含有させておけば、素地の色との関係で真珠光沢顔料が
発色し、印刷表面の深み感や照り感を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する液圧転写装置を示す側面図で
ある。
【図2】原反ロールから繰り出されるパターン印刷フィ
ルムを示す斜視図である。
【図3】液圧転写の方法をドットパターン転写工程と木
目調パターン転写工程に分けて示す説明図であって、こ
のうちドットパターン転写工程を示す斜視図である。
【図4】同上木目調パターン転写工程を示す斜視図であ
る。
【図5】第一の転写層と第二の転写層との形成状態を示
す骨格的断面図である。
【図6】自動車の操作用パネルに木目調の模様を液圧転
写した実施例を示す一部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 液圧転写ライン 2 液圧転写装置 3 供給コンベア 4 連絡コンベア 5 排出コンベア 6 自動供給装置 7 自動排出装置 10 転写槽 11 転写コンベア 12 印刷フィルム供給装置 13 上昇部 14 被転写体保持装置 15 原反ロール 16 溶剤タンク 17 送りローラ 18 把持装置 20 操作用パネル F パターン印刷フィルム F0 水溶性フィルム F1 パターン印刷フィルム F2 パターン印刷フィルム G 真珠光沢顔料 L1 第一の転写層 L2 第二の転写層 P1 ドットパターン P2 木目パターン S1 活性剤 S2 活性剤 W 水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被転写体の表面に濃色系パターンから成
    る第一の転写層を有し、この第一の転写層の上に木目模
    様のパターンから成る第二の転写層を有し、且つ第二の
    転写層には真珠光沢顔料が分散していることを特徴とす
    る液圧転写印刷品。
  2. 【請求項2】 転写パターンをインクで印刷した水溶性
    薄膜を、そのインクの活性状態で水面上に浮かべ、この
    水溶性薄膜の上から被転写体を押し付けて被転写体の一
    部または全部を水面下に没入し、水圧で前記転写パター
    ンを被転写体に転写するとともに前記水溶性薄膜を水で
    除去し、乾燥後トップコートを行なって被転写体に前記
    転写パターンを印刷するにあたり、前記インク、このイ
    ンクの活性剤または前記トップコートの塗料のいずれか
    一または二以上に真珠光沢顔料を含むことを特徴とする
    液圧転写印刷品の印刷方法。
  3. 【請求項3】 第一の転写パターンをインクで印刷した
    水溶性薄膜を、そのインクの活性状態で水面上に浮か
    べ、この水溶性薄膜の上から被転写体を押し付けて被転
    写体の一部または全部を水面下に没入し、水圧で前記第
    一の転写パターンを被転写体に転写するとともに水溶性
    薄膜を水で除去後、乾燥して第一の転写層を形成し、次
    に第二の転写パターンをインクで印刷した水溶性薄膜
    を、そのインクの活性状態で水面上に浮かべ、この水溶
    性薄膜の上から前記第一の転写層が形成された被転写体
    を押し付けて被転写体の一部または全部を水面下に没入
    し、水圧で前記第二の転写パターンを前記被転写体の第
    一の転写層に重ねて転写するとともに水溶性薄膜を水で
    除去後、乾燥して第二の転写層を形成し、更にトップコ
    ートを行なうとともに、前記第二の転写層の形成過程で
    は、転写パターンのインク、このインクの活性剤または
    トップコートの塗料のいずれか一または二以上に真珠光
    沢顔料を含むことを特徴とする液圧転写印刷品の印刷方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第二の転写層の形成過程では、前記
    第二の転写パターンがインクで印刷された水溶性薄膜
    を、真珠光沢顔料を含む活性剤で活性化させた状態で水
    面上に浮かべ、この水溶性薄膜の上から前記第一の転写
    層が形成された被転写体を押し付けて水圧で第二の転写
    パターンを転写することを特徴とする請求項3記載の液
    圧転写印刷品の印刷方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の転写パターンのインクは濃色
    系であることを特徴とする請求項3または4記載の液圧
    転写印刷品の印刷方法。
  6. 【請求項6】 前記第一の転写パターンはドット状であ
    ることを特徴とする請求項3、4または5記載の液圧転
    写印刷品の印刷方法。
  7. 【請求項7】 前記第二の転写パターンは木目模様であ
    ることを特徴とする請求項3、4、5または6記載の液
    圧転写印刷品の印刷方法。
  8. 【請求項8】 前記第一の転写層の形成後、クリヤコー
    トを行なうことを特徴とする請求項3、4、5、6また
    は7記載の液圧転写印刷品の印刷方法。
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