JPH06162663A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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Publication number
JPH06162663A
JPH06162663A JP31680592A JP31680592A JPH06162663A JP H06162663 A JPH06162663 A JP H06162663A JP 31680592 A JP31680592 A JP 31680592A JP 31680592 A JP31680592 A JP 31680592A JP H06162663 A JPH06162663 A JP H06162663A
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JP
Japan
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control channel
main data
amplifier
reproduction
transistor
Prior art date
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Pending
Application number
JP31680592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidemi Ueno
秀巳 上野
Koichi Nagase
幸一 長瀬
Keiichi Danmoto
圭一 段本
Hiroyuki Rinka
洋之 林下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP31680592A priority Critical patent/JPH06162663A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生速度に関係なく安定な特性で再生できる
磁気記録再生装置を提供する。 【構成】 制御チャンネル増幅器の周波数特性を変化さ
せる第1の周波数切換手段8と、制御チャンネル増幅器
と上記第1及び第2のメインデータ増幅器群の周波数特
性を同時に変化させる第2の周波数切換手段9とを備
え、曲の頭出し等の高速サーチ時と通常再生時とで上記
制御チャンネル増幅器の周波数特性を変化させ、高速ダ
ビング等の高速再生時と通常再生時とで上記制御チャン
ネル増幅器と上記第1及び第2のメインデータ増幅器群
の周波数特性を同時に変化させ、再生速度に関係なく安
定な再生特性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数チャンネルに記録
されたデジタル信号を再生する為のデジタルカセットテ
ープの磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、音響機器はデジタルオーディオ化
の傾向にあり、技術の発展によりデジタル記録デジタル
再生による高忠実度の磁気記録再生装置が開発されてい
る。その中でも固定ヘッドを使用したS−DAT方式
は、最近になって商品化がなされ、機能もバージョンア
ップされつつある。特に曲の頭出し等で使用される制御
チャンネルのみの高速再生動作及び高速ダビング等で使
用される音声録音信号の高速再生動作は今後必要不可欠
になると予測され、特性の良い高速再生動作可能な磁気
記録再生装置が望まれている。従来の安定した高速再生
動作可能な磁気記録再生装置の例として、特公平01−
055784号があるが、本システムとの相違点が多い
ので従来例として本システムの従来例をあげる。
【0003】以下図面を参照しながら、従来の磁気記録
再生装置の一例について説明する。図7は従来の磁気記
録再生装置のブロック図を示すものである。図7におい
て、1はデジタルテープカセット、2は磁気ヘッド、3
はテープメカニズム、4´はデジタル再生増幅手段であ
り、磁気ヘッド2の出力に接続されている。5は制御チ
ャンネル増幅器、6はメインデータ初段増幅器群、7は
メインデータ2段目増幅器群、10はパラレル・シリア
ル変換手段、11´はデコーダ手段、12はバッファア
ンプであり、デジタル再生増幅手段4´の中に、磁気ヘ
ッド2の出力の1つである制御チャンネルの出力に接続
されている制御チャンネル増幅器5と、磁気ヘッド2の
出力のうち制御チャンネル以外のメインデータ出力に接
続されているメインデータ初段増幅器群6と、メインデ
ータ初段増幅器群6の出力に接続されているメインデー
タ2段目増幅器群7と、デコーダ手段11´と、デコー
ダ手段11´の出力に接続されるとともに制御チャンネ
ル増幅器5の出力及びメインデータ2段目増幅器群7の
出力に接続されているパラレル・シリアル変換手段10
と、パラレル・シリアル変換手段10の出力に接続され
ているバッファアンプ12とを備えている。14は可変
抵抗であり、3端子のうち両端の一方はデジタル再生増
幅手段4´の中の バッファアンプ12の出力に接続さ
れ、他方は接地電極に接続されている。15はコンデン
サであり、可変抵抗14の残りの中間端子に接続され
る。
【0004】16は信号処理手段、17はA/D変換手
段、18はデジタル信号処理手段であり、信号処理手段
16の中に、コンデンサ15に接続されているA/D変
換手段17と、A/D変換手段17の出力に接続される
と共にデジタル再生増幅手段4´の中のデコーダ手段1
1´に接続されているデジタル信号処理手段18とを備
えている。19はD/A変換手段であり、信号処理手段
16の中のデジタル信号処理手段18の出力に接続され
ている。
【0005】20は制御手段、21は操作手段、21a
は再生動作スイッチ、21bはサーチ動作スイッチ、2
2はメカニズム制御手段であり、操作手段21の出力は
制御手段20へ接続され、制御手段20の出力は信号処
理手段16およびメカニズム制御手段22へ接続され、
メカニズム制御手段22の出力はテープメカニズム3へ
接続されている。
【0006】以上の様に構成された磁気記録再生装置に
ついて、以下その動作について説明する。
【0007】通常再生時には、操作手段21の中の再生
動作スイッチ21aを押すと制御手段20へ再生動作指
示信号が出力され制御手段20はメカニズム制御手段2
2へ再生動作信号を出力すると共に信号処理手段16を
再生状態にする。メカニズム制御手段22はデジタルテ
ープカセット1が装着されているテープメカニズム3を
通常再生動作にする。この時デジタルテープカセット1
へ記録されている信号は磁気ヘッド2によって微小電気
信号に変換され、制御チャンネルはデジタル再生増幅手
段4´の中の制御チャンネル増幅器5によって増幅さ
れ、メインデータチャンネルはデジタル再生増幅手段4
の中のメインデータ初段増幅器群6によって増幅され
る。制御チャンネル増幅器5とメインデータ初段増幅器
群6の周波数特性は、不要帯域である高域のカットを行
うための1次ローパスフィルタ特性である。
【0008】メインデータ初段増幅器群6の出力信号は
メインデータ2段目増幅器群7で更に増幅され、制御チ
ャンネル増幅器5の出力信号と共にパラレル・シリアル
変換手段10へ出力される。メインデータ2段目増幅器
群7の周波数特性は、磁気ヘッド2の周波数特性補正の
ための1次ハイパスフィルタと不要帯域である高域のカ
ットを行うための1次ローパスフィルタ特性である。
【0009】一方制御手段20の出力によって再生動作
となっている信号処理手段16の中のデジタル信号処理
手段18は、タイミング信号をデジタル再生増幅手段4
´の中のデコーダ手段11´へ出力し、デコーダ手段1
1´は、制御チャンネル増幅器5及びメインデータ2段
目増幅器群7の複数出力を時分割された1本の信号にす
るためのパラレル・シリアル変換手段10へ出力チャン
ネルタイミング信号を出力する。
【0010】パラレル・シリアル変換手段10の出力
は、バッファアンプ12、レベル調整用の可変抵抗1
4、DCレベルカット用のカップリングコンデンサ15
を介して信号処理手段16の中のA/D変換手段17へ
出力され、アナログ信号からデジタル信号へ変換される
と共にメインデータ2段目増幅器群7での磁気ヘッド2
の周波数特性補正の補足分が更に周波数特性補正される
と共に位相の補正も行う。A/D変換手段17の出力は
デジタル信号となっており、デジタル信号処理手段18
によって復調および誤り訂正が行われる。デジタル信号
処理手段18の出力は、D/A変換手段19によってア
ナログの再生信号に変換され再生音として聞くことがで
きる。
【0011】曲の頭出し時に使用する制御チャンネルの
高速再生時には、操作手段21の中のサーチ動作スイッ
チ21bを押すと制御手段20へサーチ動作指示信号が
出力され、制御手段20はメカニズム制御手段22へサ
ーチ動作信号を出力すると共に信号処理手段16を曲の
頭出し信号の検出できるサーチ動作状態にする。メカニ
ズム制御手段22は、デジタルテープカセット1が装着
されているテープメカニズム3を高速サーチ動作にす
る。この時デジタルテープカセット1へ記録されている
信号は磁気ヘッド2によって微小電気信号に変換され、
制御チャンネルはデジタル再生増幅手段4´の中の制御
チャンネル増幅器5によって増幅され、メインデータチ
ャンネルはデジタル再生増幅手段4´の中のメインデー
タ初段増幅器群6及びメインデータ2段目増幅器群7に
よって増幅されるが、制御手段20の出力よってサーチ
動作となっている信号処理手段16の中のデジタル信号
処理手段18は、制御チャンネルのみを選択するタイミ
ング信号をデジタル再生増幅手段4´の中のデコーダ手
段11´へ出力し、デコーダ手段11´は、制御チャン
ネル増幅器5のみの信号を出力するようにパラレル・シ
リアル変換手段10へ信号を出力する。この時、制御チ
ャンネル増幅器5の周波数特性は、不要帯域である高域
のカットを行うための1次ローパスフィルタ特性であ
り、通常再生時と特性と何ら変わる事はない。
【0012】パラレル・シリアル変換手段10の出力は
通常再生時と同様、バッファアンプ12、レベル調整用
の可変抵抗14、DCレベルカット用のカップリングコ
ンデンサ15を介して信号処理手段16の中のA/D変
換手段17へ出力され、連続した制御チャンネル信号だ
けが、アナログ信号からデジタル信号へ変換される。
【0013】A/D変換手段17の出力はデジタル信号
となっており、デジタル信号処理手段18によって予め
記録されている曲の頭出し用信号が検出されると制御手
段20へ検出信号が出力され、制御手段20はメカニズ
ム制御手段22へ動作ストップ信号及び曲の頭出し用信
号部分からの再生動作信号を出力し、テープメカニズム
3を高速サーチ状態から再生状態にする。この高速サー
チ状態の時、デジタル信号処理手段18の出力はD/A
変換手段19に出力されず、D/A変換手段19はミュ
ーティング状態である。
【0014】また、高速ダビング等で使用されるメイン
データチャンネルの高速再生動作は、従来の磁気記録再
生装置にはその機能がなく、また、デジタル再生増幅手
段4´の中のメインデータ初段増幅器群6及びメインデ
ータ2段目増幅器群7の周波数特性が一定の場合に、テ
ープメカニズム3を高速再生状態にし信号処理手段16
の処理時間を高速にするなどして強引にメインデータチ
ャンネルの高速再生動作を行うと、高速再生時の信号帯
域とデジタル再生増幅手段4´の周波数特性が一致せ
ず、高速再生時のデジタル再生手段の出力特性は明かに
悪いものとなってしまい、実用上問題がある。
【0015】次に、上記制御チャンネル増幅器5、メイ
ンデータ初段増幅器群6の中の1つであるメインデータ
初段増幅器6a、メインデータ2段目増幅器群7の中の
1つであるメインデータ2段目増幅器7aの詳細回路に
ついて図8を用いて説明する。
【0016】制御チャンネル増幅器5は、差動増幅器と
エミッタフォロワ出力とで構成されている。Q1、Q2
は差動増幅器の入力を構成するトランジスタであり、エ
ミッタは共通である。I1は定電流源であり、トランジ
スタQ1、Q2の共通エミッタに接続され、定電流源I
1の他方は、接地電極に接続されている。R1,R2は
抵抗であり、一方はそれぞれQ1、Q2のベースに接続
され、他方は共通である。E1は定電圧回路であり、抵
抗R1,R2の共通端子に接続されている。
【0017】R3は抵抗であり、トランジスタQ2のコ
レクタに接続されている。抵抗R3の他方と、差動増幅
器の他方のトランジスタQ1のコレクタは電源電極に接
続されている。C1はコンデンサであり、一方がトラン
ジスタQ2のコレクタと抵抗R3の接続点に接続され、
他方は接地電極に接続されている。Q3はトランジス
タ、I2は定電流源であり、制御チャンネル増幅器5の
出力段を構成している。トランジスタQ3のベースは、
トランジスタQ2のコレクタ、抵抗R3、コンデンサC
1の接続点に接続され、トランジスタQ3のエミッタ
は、定電流源I2に接続されている。定電流源I2の他
方は、接地電極に接続されている。トランジスタQ3の
コレクタは、電源電極に接続されている。
【0018】以下、動作の説明をする。定電圧回路E1
は、抵抗R1、R2を介してそれぞれトランジスタQ
1,Q2へのバイアス電圧を供給し、抵抗R1は制御チ
ャンネル増幅器5の入力インピーダンスを決定してい
る。抵抗R2は差動入力であるトランジスタQ1,Q2
のベース電位のバランスを維持するためのものである。
定電流源I1は抵抗R3と共に本制御チャンネル増幅器
5の利得を決定するためのものであり、本制御チャンネ
ル増幅器5の利得をG5、定電流源I1の電流値をI
1、抵抗R3の抵抗値をR3とすると、次の式であらわ
される。
【0019】
【数1】
【0020】トランジスタQ3と定電流源I2とでエミ
ッタフォロワ構成の出力バッファとなっており、次段の
影響がない様にしている。コンデンサC1は抵抗R3と
共に制御チャンネル増幅器5の周波数特性を決定し、不
要帯域である高域のカットを行うための1次ローパスフ
ィルタである。そのカットオフ周波数f5は、コンデン
サC1の容量値をC1とすると、次の式であらわされ
る。
【0021】
【数2】
【0022】次に、メインデータ初段増幅器群6の中の
1つであるメインデータ初段増幅器6aについて説明す
る。
【0023】メインデータ初段増幅器6aの構成は制御
チャンネル増幅器5と同じである。メインデータ初段増
幅器6aは、差動増幅器とエミッタフォロワ出力とで構
成されている。Q7、Q8は差動増幅器の入力を構成す
るトランジスタであり、エミッタは共通である。I4は
定電流源であり、トランジスタQ7、Q8の共通エミッ
タに接続され、定電流源I4の他方は、接地電極に接続
されている。R8,R9は抵抗であり、一方はそれぞれ
Q7、Q8のベースに接続され、他方は共通である。E
2は定電圧回路であり、抵抗R8,R9の共通端子に接
続されている。
【0024】R10は抵抗であり、トランジスタQ7の
コレクタに接続されている。抵抗R10の他方と、差動
増幅器の他方のトランジスタQ7のコレクタは電源電極
に接続されている。C3はコンデンサであり、一方がト
ランジスタQ8のコレクタと抵抗R10の接続点に接続
され、他方は接地電極に接続されている。Q9はトラン
ジスタ、I5は定電流源であり、メインデータ初段増幅
器6aの出力段を構成している。
【0025】トランジスタQ9のベースは、トランジス
タQ8のコレクタ、抵抗R10、コンデンサC3の接続
点に接続され、トランジスタQ9のエミッタは、定電流
源I5に接続されている。定電流源I5の他方は、接地
電極に接続されている。トランジスタQ9のコレクタ
は、電源電極に接続されている。
【0026】以下、動作の説明をする。定電圧回路E2
は、抵抗R8、R9を介してそれぞれトランジスタQ
7,Q8へのバイアス電圧を供給し、抵抗R8はメイン
データ初段増幅器6aの入力インピーダンスを決定して
いる。抵抗R9は差動入力であるトランジスタQ7,Q
8のベース電位のバランスを維持するためのものであ
る。定電流源I4は抵抗R10と共に本メインデータ初
段増幅器6aの利得を決定するためのものであり、本メ
インデータ初段増幅器6aの利得をG6、定電流源I4
の電流値をI4、抵抗R10の抵抗値をR10とする
と、次の式であらわされる。
【0027】
【数3】
【0028】トランジスタQ9と定電流源I5とでエミ
ッタフォロワ構成の出力バッファとなっており、次段の
影響がない様にしている。コンデンサC3は抵抗R10
と共にメインデータ初段増幅器6aの周波数特性を決定
し、不要帯域である高域のカットを行うための1次ロー
パスフィルタである。そのカットオフ周波数f6は、コ
ンデンサC3の容量値をC3とすると、次の式であらわ
される。
【0029】
【数4】
【0030】次に、メインデータ2段目増幅器群7の中
の1つであるメインデータ2段目増幅器7aについて説
明する。
【0031】C4はコンデンサであり、一方はメインデ
ータ2段目増幅器7aの入力である。Q10、Q11は
差動増幅器の入力を構成するトランジスタであり、エミ
ッタは共通である。I8は定電流源であり、トランジス
タQ10、Q11の共通エミッタに接続され、定電流源
I8の他方は接地電極に接続されている。
【0032】R11、R12、R13は抵抗、Q12、
Q13はトランジスタ、I6、I7は定電流源であり、
トランジスタQ12及びトランジスタQ13のベースは
共通であり抵抗R11を介して電源電極に接続されてい
る。トランジスタQ12及びトランジスタQ13のコレ
クタは、電源電極に接続されている。トランジスタQ1
2のエミッタは、R12を介してトランジスタQ10の
ベースと定電流源I6とコンデンサC4の他方に接続さ
れている。定電流源I6の他方は接地電極に接続されて
いる。トランジスタQ13のエミッタは、R13を介し
てトランジスタQ11のベースと定電流源I7に接続さ
れている。定電流源I7の他方は接地電極に接続されて
いる。R14は抵抗であり、トランジスタQ11のコレ
クタに接続されている。抵抗R14の他方と、差動増幅
器の他方のトランジスタQ10のコレクタは電源電極に
接続されている。C5はコンデンサであり、一方がトラ
ンジスタQ11のコレクタと抵抗R14の接続点に接続
され、他方は接地電極に接続されている。Q14はトラ
ンジスタ、I9は定電流源であり、メインデータ2段目
増幅器7aの出力段を構成している。
【0033】トランジスタQ13のベースは、トランジ
スタQ11のコレクタ、抵抗R14、コンデンサC5の
接続点に接続され、トランジスタQ14のエミッタは、
定電流源I9に接続されている。定電流源I9の他方
は、接地電極に接続されている。トランジスタQ14の
コレクタは、電源電極に接続されている。
【0034】以下、動作の説明をする。抵抗R11、ト
ランジスタQ12は、抵抗R11の電圧降下分とトラン
ジスタQ12のベース・エミッタ間電圧降下分及び抵抗
R12と定電流源I6とによる電圧降下分の3者の和を
電源電圧から差し引いた電位を、トランジスタQ10の
バイアス電位として供給すると共に、トランジスタQ1
0、Q11で構成される差動増幅器の入力インピーダン
スを決定する。その値はR12の抵抗値がトランジスタ
Q12で構成されるエミッタフォロワ回路の出力インピ
ーダンスと比較して十分大きいとすると、R12の抵抗
値で近似できる。同様に、抵抗R11の電圧降下分とト
ランジスタQ13のベース・エミッタ間電圧降下分及び
抵抗R13と定電流源I7とによる電圧降下分の3者の
和を電源電圧から差し引いた電位を、トランジスタQ1
1のバイアス電位として供給しているが、これは差動入
力であるトランジスタQ10、Q11のベース電位のバ
ランスを維持するためのものである。コンデンサC4は
抵抗R12と共に、磁気ヘッドの周波数特性補正のため
の1次ハイパスフィルタを構成し、そのカットオフ周波
数f7Hは、コンデンサC4の容量値をC4とすると、
次の式であらわされる。
【0035】
【数5】
【0036】定電流源I8は抵抗R14と共に本メイン
データ2段目増幅器7aの利得を決定するためのもので
あり、本メインデータ2段目増幅器7aの利得をG7、
定電流源I8の電流値をI8、抵抗R14の抵抗値をR
14とすると、次の式であらわされる。
【0037】
【数6】
【0038】トランジスタQ14と定電流源I9とでエ
ミッタフォロワ構成の出力バッファとなっており、次段
の影響がない様にしている。コンデンサC5は抵抗R1
4と共にメインデータ2段目増幅器7aの周波数特性を
決定し、不要帯域である高域のカットを行うための1次
ローパスフィルタである。そのカットオフ周波数f7L
は、コンデンサC5の容量値をC5とすると、次の式で
あらわされる。
【0039】
【数7】
【0040】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の磁気記録再生装置は、制御チャンネルだけの
高速再生時には、制御チャンネル増幅器の周波数特性が
変化せず、またメインデータの高速再生時にも、通常再
生時と同じで制御チャンネル増幅器及び第1及び第2の
メインデータチャンネル増幅器群の周波数特性が変化せ
ず、実際の再生信号の帯域の変化に対し追従しないとい
う問題点を有していた。
【0041】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、制御
チャンネルだけの高速再生時には、制御チャンネル増幅
器の周波数特性を最適特性に変化させ、メインデータの
高速再生時には、制御チャンネル増幅器及び第1及び第
2のメインデータチャンネル増幅器群の周波数特性を最
適特性に変化させる事により、最適な再生特性を得る事
ができる磁気記録再生装置を提供することを目的として
なされたものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の磁気記録再生装置は、制御チャンネルだけの
高速再生時には、デコーダ手段からの出力で、制御チャ
ンネル増幅器の周波数を切り換える為の第1の周波数切
換手段の動作か非動作かを決定する事により制御チャン
ネル増幅器の周波数を変化させ、また高速ダビング等で
使用されるメインデータチャンネルの高速再生時には、
デジタルテープカセットの再生状態が高速再生か通常再
生かを示す信号を入力するための周波数切換端子の状態
によって、制御チャンネル増幅器と第1及び第2のメイ
ンデータチャンネル増幅器群の周波数特性を切り換える
為の第2の周波数切り換え手段の動作か非動作かを決定
し、制御チャンネル増幅器と第1及び第2のメインデー
タチャンネル増幅器群の周波数特性を変化させる事によ
り高速再生時及び通常再生時において、最適な特性の制
御チャンネル増幅器及び第1及び第2のメインデータチ
ャンネル増幅器群が得られるように構成したものであ
る。
【0043】
【作用】本発明は上記した構成によって、デジタルテー
プカセットの再生状態である通常再生時、制御チャンネ
ルだけの高速再生時及び音声信号の高速再生時におい
て、磁気ヘッド出力信号を増幅する為の制御チャンネル
増幅器及び制御チャンネル以外のチャンネルである第1
及び第2のメインデータチャンネル増幅器群の周波数特
性を最適状態に出来るので、デジタルテープカセットの
再生動作を再生速度に関係なく安定かつ最適に行えるこ
ととなる。
【0044】
【実施例】以下本発明磁気記録再生装置の実施例につい
て、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。
【0045】図1は本発明の第1の実施例における磁気
記録再生装置のブロック図を示すものである。
【0046】この図1は、図7の従来の磁気記録再生装
置のブロック図の中のデジタル再生増幅手段4の構成に
いくつかの構成要素を追加したものであり、従来例と同
じ構成及び動作についてはその説明を省略する。
【0047】図1において、4はデジタル再生増幅手
段、11はデコーダ手段であり、従来例のデジタル再生
増幅手段との相違について述べる。
【0048】8は制御チャンネル増幅器周波数切換手
段、9は周波数切換手段、13は周波数切換端子であ
り、制御チャンネル増幅器周波数切換手段8はデコーダ
手段11の出力に接続され、制御チャンネル増幅器周波
数切換手段8の出力は制御チャンネル増幅器5に接続さ
れている。
【0049】周波数切換端子13は制御手段20の出力
に接続され、同時に周波数切換手段9に接続されてい
る。周波数切換手段9の出力は、制御チャンネル増幅器
5、メインデータ初段増幅器群6及びメインデータ2段
目増幅器群7に接続されている。
【0050】以上のように構成された磁気記録再生装置
について、以下その動作について説明する。
【0051】まず通常再生時において各構成要素の動作
は従来例とほとんど同じであるが、相違点があるのは制
御チャンネル増幅器5の周波数特性である。通常再生状
態のタイミング信号が入力されたデコーダ手段11の出
力によって制御チャンネル増幅器周波数切換手段8が動
作状態になり、制御チャンネル増幅器周波数切換手段8
の出力によって制御チャンネル増幅器5の周波数特性
を、通常再生状態の制御チャンネル信号帯域だけを通過
させる高域カットの1次ローパスフィルタ特性に設定す
る。
【0052】また、メインデータ初段増幅器群6とメイ
ンデータ2段目増幅器群7の周波数特性は従来例と同特
性であるが、この時には周波数切換手段9は動作状態で
ある。
【0053】制御チャンネルだけの高速再生時には、デ
コーダ手段11は制御チャンネル増幅器5のみの信号を
出力するようにパラレル・シリアル変換手段10へ信号
を出力すると同時に、制御チャンネル増幅器周波数切換
手段8を非動作状態にする。制御チャンネル増幅器周波
数切換手段8が非動作状態の時、制御チャンネル増幅器
5の周波数特性は通常再生状態の時とは異なる特性とな
り、制御チャンネル高速再生状態の制御チャンネル信号
帯域だけを通過させる高域カットの1次ローパスフィル
タ特性になる。
【0054】また、高速ダビング等で使用されるメイン
データチャンネルの高速再生時には、操作手段21の中
の高速再生動作スイッチ21nを押すと、制御手段20
へ高速再生動作指示信号が出力され制御手段20はメカ
ニズム制御手段22へ高速再生動作信号を出力すると共
にデジタル再生増幅手段5の中の周波数切換端子13に
も高速再生状態信号を出力し、また同時に信号処理手段
16を高速再生動作状態にする。メカニズム制御手段2
2は、デジタルテープカセット1が装着されているテー
プメカニズム3を高速再生動作にする。この時デジタル
テープカセット1へ記録されている信号は磁気ヘッド2
によって微小電気信号に変換され、制御チャンネルはデ
ジタル再生増幅手段4の中の制御チャンネル増幅器5に
よって増幅され、メインデータチャンネルはデジタル再
生増幅手段4の中のメインデータ初段増幅器群6によっ
て増幅される。この時、周波数切換端子13にも高速再
生動作信号が入力されており、周波数切換端子13を介
して周波数切換手段9を非動作状態にする事によって、
制御チャンネル増幅器5とメインデータ初段増幅器群6
の周波数特性は高速再生時の再生信号帯域に合うように
設定する。制御チャンネル増幅器5とメインデータ初段
増幅器群6の周波数特性は、不要帯域である高域のカッ
トを行うための1次ローパスフィルタ特性である。
【0055】メインデータ初段増幅器群6の出力信号は
メインデータ2段目増幅器群7で更に増幅され、制御チ
ャンネル増幅器5の出力信号と共にパラレル・シリアル
変換手段10へ出力される。メインデータ2段目増幅器
群7の周波数特性は、制御チャンネル増幅器5とメイン
データ初段増幅器群6と同様に、高速再生時の再生信号
帯域に合わせるように設定する。メインデータ2段目増
幅器群7の周波数特性は、高速再生時の磁気ヘッド2の
周波数特性補正のための1次ハイパスフィルタと高速再
生時の再生信号不要帯域である高域のカットを行うため
の1次ローパスフィルタ特性である。
【0056】一方制御手段20の出力よって高速再生動
作となっている信号処理手段16の中のデジタル信号処
理手段18は、高速再生タイミング信号をデジタル再生
増幅手段4の中のデコーダ手段11へ出力し、デコーダ
手段11は、制御チャンネル増幅器5及びメインデータ
2段目増幅器群7の複数出力を時分割された1本の信号
にするためのパラレル・シリアル変換手段10へ出力チ
ャンネルタイミング信号を出力する。この時の出力チャ
ンネルタイミング信号は、高速再生になっている分周波
数は高くなっているが、出力チャンネルの順番は通常再
生時と同様である。
【0057】パラレル・シリアル変換手段10の出力は
バッファアンプ12、レベル調整用の可変抵抗14、D
Cレベルカット用のカップリングコンデンサ15を介し
て信号処理手段16の中のA/D変換手段17へ出力さ
れ、アナログ信号からデジタル信号へ変換されると共
に、メインデータ2段目増幅器群7での高速再生時の磁
気ヘッド2の周波数特性補正の補足分が更に周波数特性
補正され、さらに位相の補正も行う。A/D変換手段1
7の出力はデジタル信号となっており、デジタル信号処
理手段18によって復調および誤り訂正が行われる。デ
ジタル信号処理手段18の出力はD/A変換手段19に
よって周波数が高速再生になっている分高くなるが、ア
ナログの再生信号に変換される。
【0058】次に、上記制御チャンネル増幅器5、制御
チャンネル周波数切換手段8、デコーダ回路11の詳細
回路について図2を用いて説明する。
【0059】制御チャンネル増幅器5の構成は、従来例
と同様であるので説明は省略する。デコーダ回路11の
中で11aはクロック信号入力端子、11bは同期信号
入力端子、11cはパラレル・シリアル変換タイミング
作成回路、11d、11eはDフリップフロップ、11
fは3入力ナンド回路であり、クロック信号入力端子1
1aはパラレル・シリアル変換タイミング作成回路11
c、Dフリップフロップ11d及び11eのクロック入
力端子と接続され、同期信号入力端子11bはパラレル
・シリアル変換タイミング作成回路11c、Dフリップ
フロップ11dのデータ入力端子及び3入力ナンド回路
11fの第1の入力端子とに接続され、Dフリップフロ
ップ11dのQ出力端子はDフリップフロップ11eの
データ入力端子及び3入力ナンド回路11fの第2の入
力端子とに接続され、Dフリップフロップ11eのQ出
力端子は3入力ナンド回路11fの第3の入力端子に接
続されている。
【0060】次に、制御チャンネル増幅器周波数切換回
路8の構成について説明する。Q4、Q5はスイッチン
グ用差動回路を構成するトランジスタであり、エミッタ
は共通になっている。I3は定電流源であり、一方はト
ランジスタQ4、Q5の共通エミッタに接続され、他方
は電源電極に接続されている。R4、R5は抵抗であ
り、抵抗R4と抵抗R5の一方は共通でありトランジス
タQ4のベースに接続され、抵抗R4の他方は電源電極
に接続され、抵抗R5の他方は接地電極に接続されてい
る。
【0061】トランジスタQ5のベースは、デコーダ手
段11の中の3入力ナンド回路11fの出力に接続され
ている。
【0062】R6、R7は抵抗、Q6はトランジスタ、
C2はコンデンサであり、抵抗R6と抵抗R7の一方は
共通でありトランジスタQ4のコレクタに接続され、抵
抗R7の他方は接地電極に接続され、抵抗R6の他方は
トランジスタQ6のベースに接続されている。トランジ
スタQ6のエミッタは接地電極に接続され、トランジス
タQ6のコレクタはコンデンサC2の一方に接続されて
いる。コンデンサC2の他方は、制御チャンネル増幅器
5の中のコンデンサC1と抵抗R3とトランジスタQ3
のベースとの接続点に接続されている。
【0063】以上の様に構成された制御チャンネル増幅
器5と制御チャンネル増幅器周波数切換手段8とデコー
ダ手段11について、以下動作の説明をする。
【0064】デコーダ手段11の同期信号入力端子11
bとクロック信号入力端子11aとには、図4に示すよ
うに、制御チャンネルのタイミングを決定する同期信号
と、各チャンネルの選択タイミングを決定するクロック
信号とが入力され、図4の左半分が通常再生状態の信号
である。この時は、パラレル・シリアル変換タイミング
作成回路11cによって、パラレル・シリアル変換手段
10に入力されている制御チャンネル増幅器5の出力と
メインデータ2段目増幅器群7の複数出力の中で、どの
出力を後段のバッファアンプ12へ出力するかを決定す
る信号がパラレル・シリアル変換手段10に出力され
る。
【0065】デコーダ手段11の中でパラレル・シリア
ル変換タイミング作成回路11c以外の回路は、制御チ
ャンネルの高速再生状態を検出する為のものであり、図
4のタイミングチャートに示すように3入力ナンド回路
11fの入力信号は同期信号入力端子11b、Dフリッ
プフロップ11dのQ出力、Dフリップフロップ11e
のQ出力の3本であり、3入力が同時にハイレベルにな
る事はないので、3入力ナンド11fの出力は常にハイ
レベルである。
【0066】制御チャンネル増幅器周波数切換手段8の
入力信号である3入力アンド11fの出力がハイレベル
であるので、トランジスタQ5のベースもハイレベルに
なる。差動回路を構成する他方のトランジスタQ4のベ
ース電圧は、電源電圧を抵抗R4と抵抗R5で分割した
電位であり、抵抗R4と抵抗R5の抵抗値を同一抵抗値
に設定すると、トランジスタQ5のベース電位は電源電
圧の1/2となり、トランジスタQ4はオン状態とな
る。
【0067】トランジスタQ4がオン状態になると、ト
ランジスタQ4のコレクタ電流が流れ、トランジスタQ
6もオン状態となる。抵抗R7は、トランジスタQ4が
オフ状態の時のトランジスタQ4のコレクタリーク電流
による誤動作防止用であり、抵抗R6は、トランジスタ
Q6がオン状態の時の過大ベース電流防止用抵抗であ
る。
【0068】トランジスタQ6がオン状態になると、ト
ランジスタQ6のコレクタ・エミッタ間は低インピーダ
ンスとなり、制御チャンネル増幅器5の中の、コンデン
サC1と並列にコンデンサC2を接続した回路と等価に
なる。この時の制御チャンネル増幅器5のカットオフ周
波数f5nは、コンデンサC2の容量値をC2とする
と、次の式であらわされる。
【0069】
【数8】
【0070】いうまでもなく制御チャンネル増幅器5の
カットオフ周波数f5nは、通常再生時の制御チャンネ
ル再生信号帯域に設定してあり、20〜30kHzであ
る。
【0071】制御チャンネルだけの高速再生状態の時に
は、デコーダ手段11の同期信号入力端子11bとクロ
ック信号入力端子11aとには、図4の右半分に示され
るように同期信号は常にハイレベルでクロック信号は通
常再生と同一の信号が入力される。この時は、パラレル
・シリアル変換タイミング作成回路11cによって、パ
ラレル・シリアル変換手段10に入力されている制御チ
ャンネル増幅器5の出力だけが後段のバッファアンプ1
2へ出力されるという信号が、パラレル・シリアル変換
手段10に出力される。
【0072】デコーダ手段11の中でパラレル・シリア
ル変換タイミング作成回路11c以外の回路は、制御チ
ャンネルだけの高速再生状態を検出する為のものであ
り、図4のタイミングチャートに示すように、3入力ナ
ンド回路11fの入力信号は同期信号入力端子11b、
Dフリップフロップ11dのQ出力、Dフリップフロッ
プ11eのQ出力の3本であり、3入力が同時にハイレ
ベルになるタイミングで、3入力ナンド11fの出力は
常にローレベルになる。
【0073】制御チャンネル周波数切換手段8の入力信
号である3入力アンド11fの出力がローレベルである
ので、トランジスタQ5のベースもローレベルになる。
差動回路を構成する他方のトランジスタQ4のベース電
圧は、上記した様に電源電圧の1/2であり、トランジ
スタQ4はオフ状態となる。
【0074】トランジスタQ4がオフ状態になると、ト
ランジスタQ4のコレクタ電流は流れず、トランジスタ
Q6もオフ状態となる。トランジスタQ6がオンフ状態
になると、トランジスタQ6のコレクタ・エミッタ間は
高インピーダンスとなり、トランジスタQ6のコレクタ
に接続されているコンデンサC2はフローティングとな
る。この時コンデンサC2は、制御チャンネル増幅器5
には影響を及ぼさない。制御チャンネル増幅器5のカッ
トオフ周波数f5sは、次の式であらわされる。
【0075】
【数9】
【0076】いうまでもなく制御チャンネル増幅器5の
カットオフ周波数f5sは、制御チャンネルのみの高速
再生時の制御チャンネル再生信号帯域に設定してあり、
300〜500kHzである。図5に、制御チャンネル
増幅器の通常再生時と制御チャンネルだけの高速再生時
の周波数特性を示す。
【0077】次に、メインデータ初段増幅器群6の中の
1つであるメインデータ初段増幅器6a、メインデータ
2段目増幅器群7の中の1つであるメインデータ2段目
増幅器7a、周波数切換手段9の詳細回路について図3
を用いて説明する。
【0078】メインデータ初段増幅器6a、メインデー
タ2段目増幅器7aの構成は、従来例と同様であるので
説明は省略する。
【0079】13は周波数切換端子、Q21、Q22は
スイッチング用差動回路を構成するトランジスタであ
り、エミッタは共通になっている。I10は定電流源で
あり、一方はトランジスタQ21、Q22の共通エミッ
タに接続され、他方は電源電極に接続されている。R2
2、R23は抵抗であり、抵抗R22と抵抗R23の一
方は共通でありトランジスタQ21のベースに接続さ
れ、抵抗R22の他方は電源電極に接続され、抵抗R2
3の他方は接地電極に接続されている。
【0080】トランジスタQ22のベースは、周波数切
換端子13に接続されている。R15,R16、R2
0、R21、R24は抵抗、Q15、Q16、Q19、
Q20はトランジスタ、C6、C7、C8はコンデンサ
であり、抵抗R15、抵抗R16、抵抗R20、抵抗R
21、抵抗R24の一方は共通でありトランジスタQ2
1のコレクタに接続され、抵抗R24の他方は接地電極
に接続され、抵抗R15の他方はトランジスタQ15の
ベースに接続され、抵抗R16の他方はトランジスタQ
16のベースに接続され、抵抗R20の他方はトランジ
スタQ19のベースに接続され、抵抗R21の他方はト
ランジスタQ20のベースに接続されている。
【0081】トランジスタQ15、Q16、Q20のエ
ミッタは接地電極に接続され、トランジスタQ15のコ
レクタはコンデンサC6の一方に接続され、トランジス
タQ16のコレクタはコンデンサC7の一方に接続され
ている。コンデンサC6の他方は、制御チャンネル増幅
器5の中のコンデンサC1、抵抗R3、トランジスタQ
3のベースの接続点に接続され、コンデンサC7の他方
は、メインデータ初段増幅器6aの中の、コンデンサC
3、抵抗R10、トランジスタQ9のベースの接続点に
接続され、コンデンサC8の他方は、メインデータ2段
目増幅器7aの中の、コンデンサC5、抵抗R14、ト
ランジスタQ14のベースの接続点に接続されている。
【0082】R17、R18、R19は抵抗、Q17、
Q18はトランジスタであり、トランジスタQ17のベ
ースとトランジスタQ18のベースは共通で、抵抗R1
7に接続されると共にトランジスタQ19のコレクタに
接続されている。トランジスタQ17のエミッタにはR
18の一方が接続され、トランジスタQ18のエミッタ
にはR19の一方が接続され、トランジスタQ17、Q
18のコレクタは電源電極に接続されている。
【0083】抵抗R18の他方は、メインデータ2段目
増幅器7aの中のコンデンサC4、抵抗R12、トラン
ジスタQ10のベース、定電流源I6の接続点に接続さ
れ、抵抗R19の他方は、メインデータ2段目増幅器7
aの中の抵抗R13、トランジスタQ11のベース、定
電流源I7の接続点に接続されている。
【0084】9b・・・9hは図3の周波数切換手段9
の中の9aと同一の構成で、それぞれメインデータ初段
増幅器6bメインデータ2段目増幅器7b、・・・、メ
インデータ初段増幅器6hメインデータ2段目増幅器7
hに接続されているが、ここでの説明は省略する。
【0085】以上の様に構成されたメインデータ初段増
幅器6a、メインデータ2段目増幅器7a、周波数切換
回路9について、以下動作の説明をする。
【0086】通常再生時には、周波数切換端子13には
制御手段20からハイレベルの信号が出力され、トラン
ジスタQ22のベースもハイレベルになる。差動回路を
構成する他方のトランジスタQ21のベース電圧は、電
源電圧を抵抗R22と抵抗R23で分割した電位であ
り、抵抗R22と抵抗R23の抵抗値を同一抵抗値に設
定すると、トランジスタQ21のベース電位は電源電圧
の1/2となり、トランジスタQ21はオン状態とな
る。
【0087】トランジスタQ21がオン状態になると、
トランジスタQ21のコレクタ電流が流れ、トランジス
タQ15、Q16、Q19、Q20もオン状態となる。
抵抗R24は、トランジスタQ21がオフ状態の時のト
ランジスタQ21のコレクタリーク電流による誤動作防
止用であり、抵抗R15、R16、R20、R21はそ
れぞれ、トランジスタQ15、Q16、Q19、Q20
がオン状態の時の過大ベース電流防止用抵抗である。
【0088】トランジスタQ15、Q16、Q20がオ
ン状態になると、それぞれのトランジスタのコレクタ・
エミッタ間は低インピーダンスとなり、トランジスタQ
15がオン状態になる事によって制御チャンネル増幅器
5(図2)の中のコンデンサC1と並列にコンデンサC
6を接続した回路と等価になり、トランジスタQ16が
オン状態になる事によってメインデータ初段増幅器6a
の中のコンデンサC3と並列にコンデンサC7を接続し
た回路と等価になり、トランジスタQ20がオン状態に
なる事によってメインデータ2段目増幅器7aの中のコ
ンデンサC5と並列にコンデンサC8を接続した回路と
等価になる。この時の制御チャンネル増幅器5のカット
オフ周波数f5m、メインデータ初段増幅器6aのカッ
トオフ周波数f6m、メインデータ2段目増幅器7aの
高域のカットオフ周波数f7Hmは、コンデンサC6、
C7、C8の容量値をそれぞれC6、C7、C8とする
と、次の式であらわされる。
【0089】
【数10】
【0090】
【数11】
【0091】
【数12】
【0092】いうまでもなく制御チャンネル増幅器5の
カットオフ周波数f5mは、通常再生時の制御チャンネ
ル再生信号帯域に設定してあり、20〜30kHzであ
る。メインデータ初段増幅器6aのカットオフ周波数f
6m及びメインデータ2段増幅器7aのカットオフ周波
数f7Hmは、通常再生時のメインチャンネル再生信号
帯域に設定してあり、100〜150kHzである。
【0093】またこの時、トランジスタQ19もオン状
態になっており、トランジスタQ19のコレクタ電流が
流れる事により抵抗R17による電圧降下が生じ、トラ
ンジスタQ17、Q18のベース電位は、抵抗R11の
電圧降下分とトランジスタQ12,Q13のベース・エ
ミッタ間電圧降下分及び抵抗R12、R13と定電流源
I6、I7とによる電圧降下分の3者の和を電源電圧か
ら差し引いた電位とほぼ等しい電圧であるトランジスタ
Q17、Q18のエミッタ電位に比べて十分低い電位に
なる。よって、抵抗R18、R19はフローティング状
態となり、メインデータ2段増幅器7aに影響を及ぼさ
ない。この時のメインデータ2段目増幅器7aの低域の
カットオフ周波数f7Lmは、次式であらわされる。
【0094】
【数13】
【0095】通常再生時における磁気ヘッド出力の周波
数補正のためのカットオフ周波数は、50〜100kH
zである。
【0096】高速ダビング等の高速再生時には、周波数
切換端子13には制御手段20からローレベルの信号が
出力され、トランジスタQ22のベースもローレベルに
なる。差動回路を構成する他方のトランジスタQ21の
ベース電位は、上記した様に電源電圧の1/2となり、
トランジスタQ21はオフ状態となる。
【0097】トランジスタQ21がオフ状態になると、
トランジスタQ21のコレクタ電流は流れずトランジス
タQ15、Q16、Q19、Q20もオフ状態となる。
【0098】トランジスタQ15、Q16、Q20がオ
フ状態になると、それぞれのトランジスタのコレクタ・
エミッタ間は高インピーダンスとなり、コンデンサC
6、C7、C8はフローティング状態となり、それぞ
れ、制御チャンネル増幅器5、メインデータ初段増幅器
6a、メインデータ2段増幅器7aに影響を及ぼさな
い。この時の制御チャンネル増幅器5のカットオフ周波
数f5k、メインデータ初段増幅器6aのカットオフ周
波数f6k、メインデータ2段目増幅器7aの高域のカ
ットオフ周波数f7Hkは、次の式であらわされる。
【0099】
【数14】
【0100】
【数15】
【0101】
【数16】
【0102】いうまでもなく制御チャンネル増幅器5の
カットオフ周波数f5kは、高速再生時の制御チャンネ
ル再生信号帯域に設定してあり、再生速度が2倍速時に
は40〜60kHzである。メインデータ初段増幅器6
aのカットオフ周波数f6k及びメインデータ2段目増
幅器7aのカットオフ周波数f7Hkは、高速再生時の
メインチャンネル再生信号帯域に設定してあり、再生速
度が2倍速時には200〜300kHzである。
【0103】またこの時、トランジスタQ19もオフ状
態になっており、トランジスタQ19のコレクタ電流は
流れず、トランジスタQ17、Q18はオン状態にな
る。抵抗R12,R13、R18、R19の抵抗値がト
ランジスタQ12、Q13、Q17、Q18で構成され
るエミッタフォロワ回路の出力インピーダンスと比較し
て十分大きいとすると、メインデータ2段目増幅器7a
の入力インピーダンスは抵抗R12、R18のパラレル
接続時のインピーダンスに近似できる。この時のメイン
データ2段目増幅器7aの低域のカットオフ周波数f7
Lkは、次式であらわされる。
【0104】
【数17】
【0105】通常再生時における磁気ヘッド出力の周波
数補正のためのカットオフ周波数は、100〜200k
Hzである。図6にメインデータ初段増幅器とメインデ
ータ2段目増幅器とを接続した場合の、通常再生時と高
速再生時の総合周波数特性を示す。制御チャンネル増幅
器の周波数特性は、通常再生時のカットオフ周波数がf
5mで、高速再生時のカットオフ周波数がf5bになる
が、あとは図5で示される周波数特性と同様であるので
省略する。
【0106】以上のように本実施例によれば、制御チャ
ンネルだけの高速再生時には制御チャンネル増幅器の周
波数特性を制御チャンネルの再生周波数に合わせて最適
特性にし、高速ダビング等で用いられる高速再生時に
は、制御チャンネル増幅器、メインデータ初段増幅器群
及びメインデータ2段目増幅器群の周波数特性を、制御
チャンネル及びメインデータの各チャンネルの再生周波
数に合わせて最適特性にする事ができる。
【0107】
【発明の効果】以上のように本発明は、通常再生及び制
御チャンネルだけの高速再生及び音声信号の高速再生が
可能なデジタルテープカセットの磁気記録再生装置であ
って、デジタルカセットへ記録されている信号を電気信
号へ変換する為の複数チャンネルを持つ磁気ヘッドと、
磁気ヘッドの複数チャンネルの内制御チャンネル出力を
増幅する為の制御チャンネル増幅器と、残りの複数チャ
ンネル出力を増幅する為の第1のメインデータ増幅器群
と、上記第1のメインデータ増幅器群の出力に接続され
た第2のメインデータ増幅器群と、上記制御チャンネル
増幅器の周波数特性を変化させる第1の周波数切換手段
と、複数の信号である上記制御チャンネル増幅器及び上
記第2のメインデータ増幅器群出力を時分割する事によ
りシリアル信号にする為のパラレル・シリアル変換手段
と、上記パラレル・シリアル変換手段のタイミング及び
上記第1の周波数切換手段の動作を決定するデコーダ手
段と、デジタルテープカセットの再生状態が高速再生か
通常再生かを示す信号を入力するための周波数切換端子
と、上記制御チャンネル増幅器と上記第1のメインデー
タ増幅器群及び上記第2のメインデータ増幅器群の周波
数特性を同時に変化させる第2の周波数切換手段とを備
え、通常再生時、制御チャンネルだけの高速再生時及び
音声信号の高速再生時のそれぞれの場合に応じて、磁気
ヘッド出力信号を増幅する為の制御チャンネル増幅器及
び制御チャンネル以外のチャンネルである第1及び第2
のメインデータチャンネル増幅器群の周波数特性を最適
状態に出来るので、デジタルテープカセットの再生動作
特性を再生速度に関係なく安定かつ最適な状態にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における磁気記録再生装置のブ
ロック図
【図2】本実施例における磁気記録再生装置の制御チャ
ンネル増幅器、制御チャンネル増幅器周波数切換手段及
びデコーダ手段の詳細回路図
【図3】本実施例における磁気記録再生装置のメインデ
ータ初段増幅器、メインデータ2段目増幅器及び周波数
切換手段の詳細回路図
【図4】本実施例における磁気記録再生装置のデコーダ
手段への入力信号及び内部回路のタイミングを示すタイ
ミングチャート
【図5】本実施例における磁気記録再生装置の制御チャ
ンネル増幅器の周波数特性図
【図6】本実施例における磁気記録再生装置のメインデ
ータ初段増幅器とメインデータ2段目増幅器を接続した
時の総合周波数特性図
【図7】従来の磁気記録再生装置のブロック図
【図8】従来の磁気記録再生装置の制御チャンネル増幅
器、メインデータ初段増幅器及びメインデータ2段目増
幅器の詳細回路図
【符号の説明】
1 デジタルテープカセット 2 磁気ヘッド 3 テープメカニズム 4,4´ デジタル再生増幅手段 5 制御チャンネル増幅器 6 メインデータ初段増幅器群 6a メインデータ初段増幅器 7 メインデータ2段目増幅器群 7a メインデータ2段目増幅器 8 制御チャンネル増幅器周波数切換手段 9 周波数切換手段 10 パラレル・シリアル変換手段 11,11´ デコーダ手段 12 バッファアンプ 13 周波数切換端子 14 抵抗 15 コンデンサ 16 信号処理手段 17 A/D変換手段 18 デジタル信号処理手段 19 D/A変換手段 20 制御手段 21 操作手段 21a 再生動作スイッチ 21b サーチ動作スイッチ 21n 高速再生動作スイッチ 22 メカニズム制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林下 洋之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル録音されたデジタルテープカセ
    ットを再生する磁気記録再生装置であって、デジタルカ
    セットに記録されている信号を電気信号へ変換する為の
    複数チャンネルを持つ磁気ヘッドと、磁気ヘッドの複数
    チャンネルの内制御チャンネル出力を増幅する為の制御
    チャンネル増幅器と、残りの複数チャンネル出力を増幅
    する為の第1のメインデータ増幅器群と、上記第1のメ
    インデータ増幅器群の出力に接続された第2のメインデ
    ータ増幅器群と、上記制御チャンネル増幅器の周波数特
    性を変化させる第1の周波数切換手段と、複数の信号で
    ある上記制御チャンネル増幅器及び上記第2のメインデ
    ータ増幅器群出力を時分割する事によりシリアル信号に
    する為のパラレル・シリアル変換手段と、上記パラレル
    ・シリアル変換手段のタイミング及び上記第1の周波数
    切換手段の動作を決定するデコーダ手段とを備え、デジ
    タルテープカセットの高速再生時と通常再生時とで上記
    制御チャンネル増幅器の周波数特性を変化させる事を特
    徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 デジタルテープカセットの再生状態が高
    速再生か通常再生かを示す信号を入力するための周波数
    切換端子と、上記制御チャンネル増幅器と上記第1のメ
    インデータ増幅器群及び上記第2のメインデータ増幅器
    群の周波数特性を同時に変化させる第2の周波数切換手
    段とを備え、上記周波数切換端子の状態によって、デジ
    タルテープカセットの高速再生時と通常再生時とで上記
    制御チャンネル増幅器と上記第1のメインデータ増幅器
    群及び上記第2のメインデータ増幅器群の周波数特性を
    同時に変化させる事を特徴とする請求項1記載の磁気記
    録再生装置。
JP31680592A 1992-11-26 1992-11-26 磁気記録再生装置 Pending JPH06162663A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7693398B2 (en) 2004-06-01 2010-04-06 Hitachi, Ltd. Digital information reproducing apparatus and method

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