JPH06156254A - リザーバタンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流入出ポートの配置の制約に関係なく、その
油室に流通可能にすること目的とする。 【構成】 内部に作動油を貯蔵する第１油室４，４ａ
と、第１油室４，４ａと連通した第１流入出ポート２
ａ，２ｂとが形成されたリザーバ本体１において、第１
油室４，４ａを縦隔壁５ａにより区画された第２油室１
０と、リザーバ本体１に形成され第２油室１０と連通し
た第２流出ポート９ａおよび第２流入ポート９ｂと、第
２油室１０を横隔壁５ｂにより形成された上室１０ａお
よび下室１０ｂと、横隔壁５ｂに対して第２流入ポート
９ａの近い方に形成された隔壁面１１ａと、且つ第２流
出ポート９ｂの近い方に形成された異物を除去する網部
１１としたことである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用ブレーキマスタ
シリンダに取り付けられリザーバタンクに係わり、特
に、内部にフィルタを備えそのフィルタによりリザーバ
内に収容される作動液を浄化されるリザーバタンクに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のリザーバタンクにおいて
は、例えば、実開昭６４−３６２７１号公報に示された
ものが知られている。これは内部がフィルタによって上
室と下室に区画されていて、上室には一方の液圧作動機
器からの作動液をリザーバタンクに戻すための第２流入
ポートが設けられ、また、下室には、他方の液圧作動機
器からの作動液をリザーバタンクに戻すための第１流入
ポートが形成されると共に、各々の液圧作動機器からの
作動液をポンプへ供給する流出ポートが設けられてい
る。従って、各々の装置からから戻ってきた作動液は第
１流入ポートもしくは第２流入ポートから上室に入りフ
ィルタを通して下室に流れ流出ポートからポンプに供給
される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したリザ
ーバタンクによると、各々の液圧作動機器の専用に流入
出ポートおよびその流入出ポートと連通する油室を設け
るととなると、制約上、至難の業である。

【０００４】また、各々の液圧作動機器の専用に流入出
ポートおよび、その流入出ポートと直通し、縦隔壁にて
区画して各々の液圧作動機器の室を設けるようにする。
そのことで、車の旋回時などから車の傾きに伴いリザー
バタンク内の作動液に傾きが生じても、流出ポート辺り
に作動液量がなくなって流出ポートに大気が入らくなっ
た。

【０００５】しかし、流入出ポートがリザーバタンクに
対して上下方向の軸上に設けられているならば大した問
題ではない。しかし、搭載性の問題によって、どうして
も流入出ポートの配置が上下方向の軸上に設けられない
場合が生じる。例えば、リザーバタンクに対して偏らせ
たように一方の流入出ポートが設けられる。従って、流
入出ポート間の距離が遠くなり、流入しようとする油室
に旨い具合に入らないような恐れがある。

【０００６】そこで、本発明は、上記の問題を解決する
こと、つまり、流入出ポートの配置の制約に関係なく、
その油室に流通可能にすることをその技術的課題とす
る。

【０００７】

【発明の構成】

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために本発明において講じた技術的手段は、内部に作
動油を貯蔵する第１油室と、第１油室と連通した第１流
入出ポートとが形成されたリザーバ本体において、第１
油室を縦隔壁により区画された第２油室と、リザーバ本
体に形成され第２油室と連通した第２流出ポートおよび
第２流入ポートと、第２油室を横隔壁により形成された
上室および下室と、横隔壁に対して第２流入ポートに近
い方に形成された隔壁面と、且つ第２流出ポートに近い
方に形成され異物を除去する網部とを備えるものであ
る。

【０００９】

【作用】上記技術的手段は次のように作用する。リザー
バ本体に第１油室と第２油室とを縦隔壁により区画しそ
の第２油室を更に上室と下室とに横隔壁により区画し、
横隔壁に対して第２流入ポートの近い方を隔壁面とし、
且つ第２流出ポートの近い方を異物が除去される網部と
することで、第２流入出ポートの位置の制約を受けた場
合でも、第２流入ポートから第２油室にくるまで隔壁面
を形成させて作動液を第２油室まで導くようなる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明が適用された実施例を添付した
図面に基づき詳細に説明する。

【００１１】図１に示されるようにリザーバタンク１
は、樹脂製のロアボディ２およびアッパボディ３とから
構成されており、図示しない車両用ブレーキマスタシリ
ンダに取り付けられて使用されるものである。

【００１２】ロアボディ２内には、第１室４，第１室４
ａ，縦隔壁５および図示しないレベルウォーニングスイ
ッチを取り付けるための取付部６を備えており、第１室
４と第１室４ａとはアッパボディ３，縦隔壁５に形成さ
れた通孔７を通じて連通している。また、ロアボディ２
には第１流入出ポート２ａ，２ｂが形成されており、各
々の第１流入出ポート２ａ，２ｂにより車両用ブレーキ
マスタシリンダと接続されている。

【００１３】また、ロアボディ２の下部の側面部に他の
液圧作動機器から後述する第２流入ポート９ａに流入さ
れた作動液をポンプに向けて供給する第２流出ポート９
ｂが形成されている。縦隔壁５ａによって第１室４ａと
第２室１０とが区画され、第２流出ポート９ｂは第２室
１０と連通している。

【００１４】アッパボディ３は、円筒壁３ａによって形
成される注液ポート８を有するとともに、注液ポート８
にキャップ（図示省略）が取り付けられるようになって
いる。また、アッパボディ３には第２流入ポート９ａが
形成されており、横隔壁５ｂによって第２室１０を上室
１０ａおよび下室１０ｂにより区画されている。上室１
０ａは第２流入ポート９ａと連通している。第２流入ポ
ート９ａおよび第２流出ポート９ｂは、横隔壁５ｂを介
して連通している。

【００１５】横隔壁５ｂは、樹脂製の壁面１１ａと、樹
脂製の枠とステンレス製の網部１１とから形成されてお
り、図２乃至図４に示す如く第２流入ポートに近い方に
壁面１１ａを設け、下室１０ｂに近い方を網部１１ａが
設けられるようになっている。第２流入ポート９ａから
の作動液が壁面１１ａから網部１１を経て第２流出ポー
ト９ｂを通るようにしているため、作動液中の異物を確
実に除去する。内隔壁５ｂにて、アンチスキッドコント
ロール装置もしくはトラクションコントロール装置の液
圧作動機器専用の油室を自由に設定することが可能であ
る。

【００１６】

【発明の効果】以上の通り本発明によれば、リザーバ本
体に第１油室と第２油室とを縦隔壁により区画しその第
２油室を更に上室と下室とに横隔壁により区画し横隔壁
に対して第２流入ポートの近い方に形成された隔壁面
と、且つ第２流出ポートの近い方に形成された異物を除
去する網部とを設けることで、第２流入出ポートの位置
の制約を受けた場合においても、第２流入ポートから第
２油室にくるまで隔壁面を形成することで作動液を第２
油室まで導かれて第２油室の範囲の設定が自由自在とな
り、少量で作動する液圧作動機器に適している。従っ
て、流入出ポートの配置の制約に関係なく、その油室に
流通可能にすることできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるリザーバタンクの側面図であ
る。

【図２】本発明に係わるリザーバタンクの断面上面図で
ある。

【図３】本発明に係わるリザーバタンクの断面側面図で
ある。

【図４】本発明に係わるリザーバタンクの断面正面図で
ある。

【符号の説明】

１ リザーバ本体 ２ ロアボディ ２ａ，２ｂ 第１流入出ポート ３ アッパボディ ４，４ａ 第１油室 ５，５ｃ 縦隔壁 ５ｂ 横隔壁 ６ 取付部 ７ 通孔 ８ 注液ポート ９ａ，９ｂ 第２流入出ポート １０ 第２油室 １０ａ 第２油室の上室 １０ｂ 第２油室の下室 １１ 網部 １１ａ 壁面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に作動油を貯蔵する第１油室と、該
   第１油室と連通した第１流入出ポートとが形成されたリ
   ザーバ本体において、 前記第１油室を縦隔壁により区画された第２油室と、 前記リザーバ本体に形成され該第２油室と連通した第２
   流出ポートおよび第２流入ポートと、 前記第２油室を横隔壁により形成された上室および下室
   と、 前記横隔壁に対して前記第２流入ポートの近い方に設け
   られた隔壁面と、且つ前記第２流出ポートの近い方に設
   けられた異物を除去する網部と、 とを備えたリザーバタンク。