JPH06145594A - コーティング用樹脂組成物およびこれを用いたカラーフィルタ保護膜用樹脂組成物 - Google Patents

コーティング用樹脂組成物およびこれを用いたカラーフィルタ保護膜用樹脂組成物

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JPH06145594A
JPH06145594A JP30278592A JP30278592A JPH06145594A JP H06145594 A JPH06145594 A JP H06145594A JP 30278592 A JP30278592 A JP 30278592A JP 30278592 A JP30278592 A JP 30278592A JP H06145594 A JPH06145594 A JP H06145594A
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JP
Japan
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weight
resin composition
copolymer resin
parts
ester
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Application number
JP30278592A
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English (en)
Inventor
Michio Uruno
道生 宇留野
Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Yoshiko Tange
佳子 丹下
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーフィルタ保護膜に有用なコーティング
用樹脂組成物を提供する。 【構成】 A.(1)環内に3級炭素を含み、炭素数が
7〜20である脂環式の基がエステル基に結合している
メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル及び
(2)メタクリル酸グリシジルエステルまたはアクリル
酸グリシジルエステルを必須成分として含む共重合樹脂
ならびに B.(3)N置換マレイミドおよび(4)アクリル酸ま
たはメタクリル酸を必須成分として含む共重合樹脂を含
有してなるコーティング用樹脂組成物。 【効果】 上記コーティング用樹脂組成物は、その組成
物から形成される塗膜は、平滑であり、透明性、接着
性、耐湿性、耐薬品性、耐熱性、耐傷性等に極めて優れ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーティング用樹脂組
成物およびこれを用いたカラーフィルタ保護膜用樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】各種物品の表面の劣化や損傷を防止する
目的でコーティング膜を形成することがしばしば行われ
ている。このような、コーティング膜においては、平滑
な塗膜が得られること、基体との密着性が高いこと、強
靱であること、耐水性及び耐薬品性、耐溶剤性が優れて
いること、耐熱性及び耐光性が高くて長期間変質を起こ
さないこと等の性能が要求される。
【0003】また、近年では液晶表示素子、太陽電池、
光ディスク等に用いられるコーティング膜として前述の
性能に加えて透明性等の要求される用途が増加してい
る。
【0004】例えば、近年、カラーフィルタを内蔵した
カラー液晶表示素子が種々発表されている。このカラー
液晶表示素子の作製にあたっては、ガラス等の透明基板
上にカラーフィルタを設け、この上にインジウムチンオ
キシド(ITO)等からなる無機薄膜を蒸着し、フォト
リソグラフィー法によってパターニングして透明電極を
形成した後、さらにこの上に液晶を配置する方法が主流
となりつつある。この場合、カラーフィルタには、この
上にITOを蒸着して、フォトリソグラフィー法で透明
電極を形成するプロセスに耐え得るだけの耐熱性、耐薬
品性が備わっていないため、ITOを蒸着する前にカラ
ーフィルタ上に保護膜を形成しておく必要がある。
【0005】このカラーフィルタ保護膜に要求される特
性としては、耐熱性、耐薬品性の他にガラス基板やカラ
ーフィルタとの密着性、コーティング性、透明性、耐傷
性等があげられる。このうち耐熱性は、保護膜上にIT
O等の透明電極を蒸着によって形成する際に、保護膜表
面が、通常200℃以上に加熱されるため、この条件下
で安定であることが必要である。
【0006】このような耐熱性、耐薬品性等に優れたコ
ーティング用材料としては、特開昭58−196506
号公報や特開昭62−119501号公報記載のアクリ
ル系樹脂、特開昭60−216307号公報記載のポリ
グリシジル(メタ)アクリレート系樹脂、特開昭63−
131103号公報記載のメラミン樹脂、エポキシ樹
脂、その他ポリイミド樹脂等が提案されている。
【0007】しかしながら、従来提案されている材料で
はそれぞれ欠点があり、全ての要求特性を満足するバラ
ンスのとれた材料は無い。
【0008】例えば、アクリル系樹脂では耐熱性が不十
分であり、ITO等の蒸着時に膜の表面にシワやクラッ
クを生じるという問題がある。
【0009】メラミン樹脂は、比較的耐熱性は高いもの
のガラス基板やカラーフィルタとの密着性が極端に悪
く、基板やフィルタ上でハジキを生じ易い。
【0010】エポキシ樹脂は密着性の良いものは、耐熱
性が不十分であり、耐熱性の高いものは密着性やコーテ
ィング性が劣るため要求特性のバランスをとることがで
きない。
【0011】またポリイミド樹脂は、透明性が不十分な
上に、ワニスの保存安定性に欠ける点や、カラーフィル
タを浸すような溶剤しか使用できないというような問題
点がある。
【0012】これらに対して、ポリグリシジル(メタ)
アクリレート系樹脂は、耐熱性、透明性は良好である
が、密着性、耐アルカリ性に問題がある。
【0013】このため、特開平4−130128号公報
および特開平4−202418号公報では、グリシジル
(メタ)アクリレート、疎水性の脂環式炭化水素基を有
する(メタ)アクリレートまたはN−置換アミド若しく
はN−置換イミドを有する単量体を共重合することによ
り、密着性を向上させる試みがなされている。
【0014】しかし、これらの材料を用いて形成される
塗膜であっても、未だ、高温高湿下における密着性が不
満足であり、耐アルカリ性に問題があることがわかっ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
の材料の欠点を解決し、耐熱性、耐薬品性、密着性、コ
ーティング性、透明性、耐傷性等の全ての要求特性を満
足し得るバランスのとれた新規なコーティング用樹脂組
成物であって低温硬化が可能なものおよびこれを用いた
カラーフィルタ保護膜用樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明におけるコーティ
ング用樹脂組成物は、(1)環内に3級炭素を含み、炭
素数が7〜20である脂環式の基がエステル基に結合し
ているメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル
及び(2)メタクリル酸グリシジルエステルまたはアク
リル酸グリシジルエステルを必須成分として含む共重合
樹脂ならびに B.(3)N置換マレイミド、および(4)アクリル酸
またはメタクリル酸を必須成分として含む共重合樹脂を
含有してなるものである。このコーティング用樹脂組成
物は、特にカラーフィルタ保護膜用樹脂組成物に適して
いる。
【0017】本発明におけるA成分である共重合樹脂を
構成するモノマー成分としての(1)環内に3級炭素を
含み、炭素数が7〜20である脂環式の基がエステル基
に結合しているメタクリル酸エステルまたはアクリル酸
エステルとしては、メタクリル酸ノルボルニル、メタク
リル酸ノルボルニルメチル、メタクリル酸アダマンチ
ル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デ
カン−8−イル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−3(または4)−イルメチル、メ
タクリル酸ボルニル、メタクリル酸イソボルニル、メタ
クリル酸メチルシクロヘキシル等のメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸ノルボルニル、アクリル酸ノルボルニル
メチル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸トリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、アクリル
酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3(また
は4)−イルメチル、アクリル酸ボルニル、アクリル酸
イソボルニル、メタクリル酸メチルシクロヘキシル等の
アクリル酸エステルがある。これらは、単独で使用さ
れ、また2種以上併用される。
【0018】(2)メタクリル酸グリシジルエステルま
たはアクリル酸グリシジルエステルは2種以上併用して
もよい。
【0019】本発明におけるA成分である共重合樹脂
は、それを構成するモノマーとして上記(1)及び
(2)の成分以外に、他の共重合可能な不飽和単量体を
含んでいてもよい。このようなものとしては、不飽和脂
肪酸エステル、芳香族ビニル化合物、N−置換マレイミ
ド、シアン化ビニル化合物等がある。
【0020】上記不飽和脂肪酸エステルとしては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキル
エステル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸シ
クロアルキルエステル、アクリル酸フェニル、アクリル
酸ベンジル等のアクリル酸芳香族エステル、アクリル酸
グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアク
リル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル等のメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル
酸シクロヘキシル等のメタクリル酸シクロアルキルエス
テル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等
のメタクリル酸芳香族エステル、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル
酸エステルなどがある。
【0021】前記芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ンまたはα−メチルスチレン、α−エチルスチレン等の
α−置換スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン等の核置換スチレン等がある。
【0022】前記N−置換マレイミドとしては、N−置
換マレイミドとしては、公知のものが使用できるが、N
−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロ
ピルマレイミド、N−ブチルマレイミド等のN−アルキ
ル基置換マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等
のN−シクロアルキル基置換マレイミド、N−フェニル
マレイミド等のN−アリール基置換マレイミドからなる
群より選ばれる少なくとも1種の化合物を使用すること
ができる。
【0023】前記シアン化ビニル化合物としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等がある。
【0024】前記した各単量体は、これらの総量を基準
として、(1)成分を30〜70重量%、(2)成分を
30〜60重量%および他の共重合可能な不飽和単量体
成分0〜40重量%の範囲内の割合で使用することが好
ましい。(1)成分が少なすぎると得られる塗膜の密着
性が低下する傾向があり、多すぎると耐熱性が低下する
傾向がある。(2)成分が少なすぎると得られる塗膜の
耐熱性が低下する傾向があり、多すぎると密着性が低下
する傾向がある。他の共重合可能な不飽和単量体が多す
ぎると本発明の効果が不十分となる傾向がある。
【0025】A成分である共重合樹脂は、前記(1)成
分、(2)成分および他の共重合可能な不飽和単量体成
分の各単量体を配合し、共重合させることにより製造す
ることができる。ラジカル重合やイオン重合等の公知の
方法を使用できる。例えば、重合開始剤の存在下で塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法
で製造することができる。
【0026】上記重合開始剤としては例えば、過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルペルオキ
シヘキサヒドロフタレート、t−ブチルペルオキシ−2
−エチルヘキサノエート、1,1−ジ−t−ブチルペル
オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−
4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾ
ビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾジベ
ンゾイル等のアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムに代表される水溶性触媒及び過酸化物あるいは
過硫酸塩と還元剤の組み合わせによるレドックス触媒
等、通常のラジカル重合に使用できるものはいずれも使
用することができる。重合触媒は前記モノマーの総量に
対して0.01〜10重量%の範囲で使用するのが好ま
しい。
【0027】また、重合調節剤としてメルカプタン系化
合物、チオグリコール、四臭化炭素、α−メチルスチレ
ンダイマー等が分子量調節のために必要に応じて添加す
ることができる。
【0028】重合温度は0〜200℃の範囲で選択する
のが好ましく、特に50〜120℃であるのが好まし
い。
【0029】溶液重合における溶媒としては、通常のラ
ジカル重合に使用される溶媒が使用できる。具体例とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶
剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジエチル
エーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジチレングリコールジエ
チルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸−
n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチ
レングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセタート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピ
レングリコールモノエチルエーテルアセタート、γ−ブ
チロラクトン等のエステル系溶剤;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤のうち、
エステル系溶剤及びケトン系溶剤が好ましく、単独で、
または、2種類以上を混合して使用することができる。
なお、通常、コーティング用樹脂組成物として用いる場
合は溶剤を含有しているので同じ溶剤を用いて溶液重合
法によって重合するのが好ましいが、重合体製造後メタ
ノール再沈法等の方法によりポリマを単離し、他の溶剤
に溶解して使用に供することも可能である。
【0030】前記A成分の共重合樹脂の分子量は、特に
制限はないが、5,000〜300,000(標準ポリ
スチレン換算の重量平均分子量)であることが好まし
く、形成する塗膜の膜厚、塗布方法等の塗膜形成の目的
条件を考慮して適宜決定される。
【0031】本発明におけるB成分である共重合樹脂を
構成するモノマー成分としての(3)N−置換マレイミ
ドとしては、前記したA成分である共重合樹脂の成分と
することができるN−置換マレイミドを使用するでき
る。この成分の使用は耐熱性および基材との密着性の観
点から好ましい。これらのうちでもN−シクロヘキシル
マレイミドおよびNフェニルマレイミドが特に好まし
い。
【0032】(4)のアクリル酸またはメタクリル酸を
使用する際、これらを併用してもよい。
【0033】B成分の共重合樹脂のモノマー成分として
(3)N−置換マレイミドおよび(4)アクリル酸若し
くはメタクリル酸以外他の共重合可能な不飽和単量体を
使用してもよい。このような不飽和単量体としては、不
飽和脂肪酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビ
ニル化合物等があり、これらの具体例としては、B成分
の共重合樹脂のモノマー成分としての他の共重合可能な
不飽和単量体として例示したものを挙げることができ
る。
【0034】上記不飽和脂肪酸エステルとしては、前記
したA成分である共重合樹脂の成分とすることができる
不飽和脂肪酸エステルがあり、前記(1)成分である環
内に3級炭素を含み、炭素数が7〜20である脂環式の
基がエステル基に結合しているメタクリル酸エステルま
たはアクリル酸エステルを使用してもよい。
【0035】前記芳香族ビニル化合物としては、前記し
たA成分である共重合樹脂の成分とすることができる芳
香族ビニル化合物がある。
【0036】シアン化ビニル化合物としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル等がある。
【0037】前記した各単量体は、これらの総量を基準
として、(3)成分を20〜70重量%、(4)成分を
5〜30重量%および他の不飽和単量体を0〜50重量
%の範囲内の割合で使用することが好ましい。(3)成
分が少なすぎると得られるコーティング膜の耐熱性が不
十分となる傾向があり、逆に多すぎると密着性やコーテ
ィング性に不都合を生じる傾向がある。(4)成分が少
なすぎると、得られる硬化物の耐熱性、耐傷性が不十分
となる傾向があり、逆に多すぎるとコーティング性や硬
化物の耐薬品性が低下する傾向がある。他の不飽和単量
体が多すぎると本発明の効果が不十分となりやすい。
【0038】B成分である共重合樹脂は、前記(3)成
分、(4)成分および他の共重合可能な不飽和単量体成
分の各単量体を配合し、共重合させることにより製造す
ることができる。この場合における、重合法、使用しう
る重合開始剤、重合調節剤、重合温度、溶液重合におけ
る溶媒については、A成分である共重合樹脂の場合と同
様である。
【0039】本発明のコーティング用樹脂組成物には、
必要に応じて、A成分およびB成分以外にも種々の成分
(C成分)を配合することができる。C成分として多価
カルボン酸無水物および多価カルボン酸からなる群より
選ばれる少なくとも1種の化合物を使用することが、耐
熱性、耐薬品性向上の点から好ましい。
【0040】上記多価カルボン酸無水物としては、無水
イタコン酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水シト
ラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水テトラヒドロ
フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテト
ラヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、
無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチル
エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族ジカル
ボン酸無水物;シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物
等の脂肪族多価カルボン酸二無水物;無水フタル酸、無
水トリメット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カ
ルボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリテー
ト、グリセリントリストリメリテート等のエステル基含
有酸無水物などを挙げることができる。また上記多価カ
ルボン酸としては、イタコン酸、マレイン酸、コハク
酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、シクロペン
タンテトラカルボン酸等の脂肪族多価カルボン酸;フタ
ル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の
芳香族多価カルボン酸などを挙げることができる。
【0041】上記多価カルボン酸無水物および多価カル
ボン酸は1種類のみで用いても、2種類以上を組み合わ
せてもよい。耐熱性の点から芳香族多価カルボン酸無水
物および芳香族多価カルボン酸は耐熱性の点から好まし
く、耐熱性と溶剤に対する溶解性のバランスの点から無
水トリメリット酸が特に好ましい。
【0042】本発明の組成物において、A成分の共重合
樹脂100重量部に対してB成分の共重合樹脂30〜3
00重量部を配合することが好ましい。B成分の共重合
樹脂が少な過ぎると密着性が低下する傾向があり、多過
ぎる場合は耐薬品性が低下する傾向がある。C成分とし
ての多価カルボン酸無水物および多価カルボン酸からな
る群より選ばれる少なくとも1種の化合物は、B成分の
共重合樹脂100重量部に対して0〜50重量部使用す
るのが好ましい。多価カルボン酸無水物または多価カル
ボン酸が多すぎるとコーティング性、耐薬品性等が低下
する傾向がある。使用の効果を発揮させるためには5重
量部以上使用することが好ましい。
【0043】また、本発明の組成物の密着性を向上させ
るために、この組成物にカップリング剤を添加すること
ができる。カップリング剤としては、官能性シランカッ
プリング剤が好ましくビニル基、メタクリロイル基、水
酸基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、
エポキシ基等の反応性置換基を有するシランカップリン
グ剤、具体的にはビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキ
シシラシ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン等が挙げられ、特にエポキシ基を有するシランカップ
リング剤が接着性、耐溶剤性等に優れているため好まし
い。これらの官能性シランカップリング剤は、1種類の
みで用いても、2種類以上を組み合わせても良い。官能
性シランカップリング剤の使用量は、A成分の共重合樹
脂とB成分の共重合樹脂との合計量を100重量部とし
た場合、0〜10重量部の範囲が好ましい。多すぎると
耐薬品性等が低下する傾向がある。また、使用の効果を
発揮させるためには0.1重量部以上使用することが好
ましい。
【0044】本発明の組成物は、通常、溶剤に溶解して
塗布し、加熱硬化させることによって塗膜を形成させる
ことができる。溶剤としては、本発明の組成物を溶解
し、かつこれらの成分と反応しないものであれば、特に
限定されるものではない。具体的には、本発明のA成分
である共重合樹脂を、溶液重合させる際の溶媒として例
示した溶剤が挙げられる。これらの溶剤のうちエステル
系溶剤及びケトン系溶剤が好ましく、単独でまたは2種
類以上を混合して使用することができる。
【0045】本発明の組成物を溶剤に溶解して、組成物
溶液を調整する方法は特に限定されるものではなく、全
成分を同時に溶剤に溶解して組成物溶液を調整してもよ
く、必要に応じて各成分を適宜2つ以上の溶液としてお
いて、使用時にこれらを混合して組成物溶液としてもよ
い。このようにして組成物溶液を調整する場合の溶剤の
使用量は、塗布に供せられる最終的な組成物溶液全量の
うちの50〜95重量%とすることが好ましい。50重
量%未満では固形分濃度が高すぎて塗膜のレベリング性
が低下したり、塗膜の透明性が低下したりする場合があ
り、一方95重量%を超える場合は固形分濃度が低すぎ
て塗膜の耐薬品性等が不十分となる場合がある。また、
本発明の組成物には必要に応じて、エピビス型、ノボラ
ック型等のエポキシ樹脂、カルボキシル基含有高分子化
合物、エポキシ樹脂の硬化に使用される硬化促進剤、酸
化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤等を添加してもよ
い。
【0046】本発明の組成物溶液を塗布する方法は特に
制限されず、浸漬法、スプレー法、ロールコート法、回
転塗布法等の他、スクリーン印刷、オフセット印刷等の
印刷による塗布法法等がある。本発明の組成物の加熱硬
化条件は組成物の各成分の具体的種類、配合割合等によ
って適宜選択されるが、通常、50〜300℃で0.1
〜10時間、好ましくは100〜250℃で1〜5時間
程度である。
【0047】本発明の組成物により形成されるコーティ
ング膜はガラス、金属、プラスチック等の種々の材料に
対して優れた密着性を示し、平滑、強靱で耐光性、耐熱
性、耐水性、耐溶剤性、透明性に優れているため、各種
物品のコーティング膜として有用である。特にカラーフ
ィルタ保護膜として、ゼラチン、グリュー、ポリビニル
アルコール、アクリル系樹脂等の種々のバインダー樹脂
を染料による染色や、顔料分散によって着色して得られ
る種々のカラーフィルタの表面保護層、防染保護層とし
て有用である。カラーフィルタ保護膜として用いる場合
は加熱硬化後の膜厚が0.05〜30μm、好ましくは
0.1〜10μm程度となるように、適宜、塗布して用
いることができる。
【0048】本発明者らの研究によれば、従来のポリグ
リシジル(メタ)アクリレート樹脂を用いる技術はこの
樹脂を低分子量の多価カルボン酸無水物又は多価カルボ
ン酸と反応させるものであるが、得られる塗膜は、脆弱
すぎて密着性が悪いこと、また、架橋にあずかるエステ
ル結合の数が多すぎるため、耐アルカリ性が悪いことが
判明した。また、従来技術では、コーティング性、密着
性、耐熱性等の全ての要求特性を満足させるものはなか
ったが、本発明における組成物は、特定の構造の化合物
を組み合わせることにより、これらの各要求特性をバラ
ンス良く満足させることができる。
【0049】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例によって限定されるものでは
ない。
【0050】製造例1(共重合樹脂溶液A−1の製造) 撹拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却器、滴下ロート
の備わった1リットルフラスコにセロソルブアセテート
(アセトキシエトキシエタン)260重量部を仕込みフ
ラスコ内を窒素置換した。メタクリル酸トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン−8−イルを100重量
部、メタクリル酸グリシジル100重量部およびアゾビ
スイソブチロニトリル0.6重量部をセロソルブアセテ
ート100重量部に溶解し、前述の1リットルフラスコ
に窒素気流中90℃で3時間かけて滴下した。さらに9
0℃で1時間撹拌した後、アゾビスイソブチロニトリル
0.2重量部をセロソルブアセテート40重量部に溶解
した溶液を添加し、その後120℃に昇温して2時間保
った。得られた共重合樹脂溶液は粘度が280ポアズ
(25℃)であり、この共重合樹脂をHLC分析(GP
Cモード、カラムはゲルパックA−120+ゲルパック
A−140+ゲルパックA−150、溶離液はテトラヒ
ドロフラン、検出器は示差屈折計)したところ、標準ポ
リスチレン換算の重量平均分子量は約70,000であ
った。
【0051】製造例2(共重合樹脂溶液A−2の製造) 製造例1において、メタクリル酸トリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−8−イル100重量部の代わりに
メタクリル酸ボルニル100重量部を用いたこと以外、
製造例1に準じて行った。得られた共重合樹脂溶液の粘
度は260センチポアズ(25℃)であり、得られた共
重合樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は約
82,000であった。
【0052】製造例3(共重合樹脂溶液A−3の製造) 製造例1において、メタクリル酸トリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−8−イル100重量部の代わりに
メタクリル酸イソボルニル100重量部を用いたこと以
外、製造例1に準じて行った。得られた共重合樹脂溶液
の粘度は280センチポアズ(25℃)であり、得られ
た共重合樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量
は約72,000であった。
【0053】製造例4(共重合樹脂溶液A−4の製造) 製造例1において、メタクリル酸トリシクロ[5.2.
1.02,6]デカン−8−イル100重量部の代わりに
メタクリル酸ノルボルニル100重量部を用いたこと以
外、製造例1に準じて行った。得られた共重合樹脂溶液
の粘度は250センチポアズ(25℃)であり、得られ
た共重合樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量
は約75,000であった。
【0054】製造例5(共重合樹脂溶液B−1の製造) 撹拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却器、滴下ロート
の備わった1リットルフラスコにセロソルブアセテート
(アセトキシエトキシエタン)150重量部を仕込みフ
ラスコ内を窒素置換した。N−フェニルマレイミド14
0重量部、メタクリル酸40重量部、アクリル酸エチル
20重量部およびアゾビスイソブチロニトリル3.0重
量部をセロソルブアセテート300重量部に溶解し、前
述の1リットルフラスコに窒素気流中90℃で3時間か
けて滴下した。さらに90℃で1時間撹拌した後、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.2重量部をセロソルブアセ
テート16.7重量部に溶解した溶液を添加し、その後
120℃に昇温して2時間保った。得られた共重合樹脂
溶液の粘度は560センチポアズ(25℃)であり、得
られた共重合樹脂の標準ポリスチレン換算の重量平均分
子量(製造例1におけるのと同じ方法で分析)は約2
2,000であった。
【0055】製造例6(共重合樹脂溶液B−2の製造) 製造例5において、使用するモノマーをN−シクロマレ
イミド120重量部、メタクリル酸40重量部、メタク
リル酸メチル40重量部としたこと以外、製造例5に準
じて行った。得られた共重合樹脂溶液の粘度は480セ
ンチポアズ(25℃)であり、得られた共重合樹脂の標
準ポリスチレン換算の重量平均分子量は約20,000
であった。
【0056】製造例7(共重合樹脂溶液B−3の製造) 製造例5において、使用するモノマーをN−フェニルマ
レイミド100重量部、メタクリル酸40重量部、メタ
クリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8
−イル60重量部としたこと以外、製造例5に準じて行
った。得られた共重合樹脂溶液の粘度は350センチポ
アズ(25℃)であり、得られた共重合樹脂の標準ポリ
スチレン換算の重量平均分子量は約12,000であっ
た。
【0057】実施例1〜12 共重合樹脂溶液A−1〜4 100重量部に共重合樹脂
溶液B−1〜3 111重量部、無水トリメリット酸
6.7重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン〔SH−6040;東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)商品名〕0.7重量部、セロソルブアセテ
ート140.7重量部、ジエチレングリコール88.9
重量部を加えて室温で均一に混合、溶解させた。共重合
樹脂溶液A−1〜4と共重合樹脂溶液B−1〜3の組合
せを表1に示す。
【0058】この溶液を、孔径0.2μmのメンブラン
フィルタで濾過した後、スピンコーターを用いてガラス
板(ダウコーニング社 7059材、無アルカリガラ
ス)上に回転数1,000rpmで回転塗布した。塗布
後ガラス板を160℃の恒温槽にて1時間加熱処理し、
塗膜を硬化させた。得られた塗膜の表面は極めて平滑で
あり、ピンホール等は全く見られなかった。触針式膜厚
計〔Surfcom;東京精密(株)商品名〕によって
測定した膜厚は1.3〜1.6μmであった。
【0059】このようにして作製した塗膜について以下
の試験を行った。塗膜のガラス板との密着性を調べるた
めにテープ剥離によるゴバン目試験(JIS−K−54
00)を行なった。その結果、残存数100/100で
あり、剥離は全く見られなかった。
【0060】次に塗膜の400nm〜800nmにおけ
る吸収スペクトルを塗布したものと同じガラス板をリフ
ァレンスとして測定したところ、光線透過率は全領域で
95%以上であった。
【0061】また、この塗膜をつけたガラス板をプレッ
シャークッカーテスト(120℃、2気圧)10時間
(以下、PCT処理という)、N−メチルピロリドン中
に室温で30分浸漬(以下、NMP処理という)、5%
水酸化ナトリウム水溶液(以下、NaOH処理という)
に室温で30分浸漬及び280℃のキヤオーブン中に1
時間放置(以下、280℃処理という)の処理を別々に
行い、各処理後で上記のゴバン目試験及び光線透過率の
測定を行った。これらの結果を塗膜製造直後(硬化直
後)の試験結果と比較したところ、いずれの場合も接着
性や光線透過率は良好であった。なお、ゴバン目試験結
果を表2に及び光線透過率試験結果を表3に示す。
【0062】比較例1 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)E
OCN−103S)100重量部、無水トリメリット酸
30重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)SH−
6040)1.0重量部、セロソルブアセテート400
重量部を室温で均一に混合溶解し、得られた溶液を実施
例と同様にしてガラス板上に塗布、加熱硬化して、塗膜
の各種特性試験を行った。ゴバン目試験結果を表2に及
び光線透過率試験結果を表3に示す。
【0063】比較例2 ポリメタクリル酸グリシジル(標準ポリスチレン換算の
重量平均分子量約80,000)100重量部、無水ト
リメリット酸10重量部、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン〔SH−6040;東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)商品名〕1.0重量部、セロソ
ルブアセテート580重量部を室温で均一に混合溶解
し、得られた溶液を実施例と同様にしてガラス上に塗
布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試験を行った。ゴバ
ン目試験結果を表2に及び光線透過率試験結果を表3に
示す。
【0064】比較例3 共重合樹脂溶液A−1 100重量部、無水トリメリッ
ト酸7重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン〔SH−6040;東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)商品名〕0.4重量部、セロソルブアセテ
ート47重量部、ジエチレングリコール49重量部を室
温で均一に混合溶解し、得られた溶液を実施例と同様に
してガラス上に塗布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試
験を行った。ゴバン目試験結果を表2に及び光線透過率
試験結果を表3に示す。
【0065】比較例4 共重合樹脂溶液B−3 100重量部、クレゾールノボ
ラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)EOCN−103
S)30重量部、無水トリメリット酸6重量部、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン〔SH−604
0;東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)商品名〕
0.7重量部、セロソルブアセテート70重量部、ジエ
チレングリコール60重量部を室温で均一に混合溶解
し、得られた溶液を実施例と同様にしてガラス上に塗
布、加熱硬化して、塗膜の各種特性試験を行った。ゴバ
ン目試験結果を表2に及び光線透過率試験結果を表3に
示す。
【0066】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表1 共重合樹脂溶液AとBの組合せ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 共重合樹脂溶液A 共重合樹脂溶液B ─────────────────────────────────── 実施例1 A−1 B−1 実施例2 A−1 B−2 実施例3 A−1 B−3 実施例4 A−2 B−1 実施例5 A−2 B−2 実施例6 A−2 B−3 実施例7 A−3 B−1 実施例8 A−3 B−2 実施例9 A−3 B−3 実施例10 A−4 B−1 実施例11 A−4 B−2 実施例12 A−4 B−3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0067】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表2 ゴバン目試験結果(残存数/100) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 硬化直後 PCT NMP NaOH 280℃ 処理後 処理後 処理後 処理後 ─────────────────────────────────── 実施例1 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例2 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例3 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例4 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例5 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例6 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例7 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例8 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例9 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例10 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例11 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 実施例12 100/100 100/100 100/100 100/100 100/100 比較例1 100/100 0/100 100/100 100/100 100/100 比較例2 100/100 0/100 100/100 0/100 100/100 比較例3 100/100 0/100 100/100 0/100 100/100 比較例4 100/100 90/100 100/100 100/100 100/100 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0068】
【表3】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表3 光線透過率試験結果(400〜800nm) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 硬化直後 PCT NMP NaOH 280℃ 処理後 処理後 処理後 処理後 ─────────────────────────────────── 実施例1 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例2 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例3 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例4 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 実施例5 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 実施例6 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 実施例7 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例8 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例9 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 90% 実施例10 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 実施例11 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 実施例12 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 比較例1 95%以上 95%以上 90%以上 80% 60% 比較例2 95%以上 50%以下 80% 50%以下 95%以上 比較例3 95%以上 80% 95%以上 80% 95%以上 比較例4 95%以上 95%以上 95%以上 95%以上 50%以下 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0069】試験例 実施例1〜12及び比較例1〜4で調製した組成物溶液
を用いてカラーフィルタ基材への適性を調べた。試験法
としては一般的に知られている方法でカラーフィルタ基
材を作製し、この基材上への塗布性と耐熱性を調べた。
カラーフィルタ基材の作製はまず透明ガラス基板上にゼ
ラチン−重クロム酸アンモニウム(10:1、重量比)
の水溶液を乾燥後の膜厚が1μmとなるように回転塗布
した後、80℃で10分間乾燥し、得られた塗膜に紫外
線を照射した後、純水で現像することにより、染色基質
層を得た。これを下記組成の赤色染色浴に浸漬し、水洗
後、150℃で30分間乾燥することにより、赤色に染
色されたカラーフィルタ基材を形成した。 染色浴の組成 スミノール・ミリングレッドRS(住友化学工業(株)製) 2g 酢酸 3g 蒸留水 100g
【0070】次に、このカラーフィルタ基材上に前記組
成物溶液を1,000rpmで回転塗布し、180℃で
1時間乾燥することにより保護層を形成した。このよう
にして作製された保護膜つきカラーフィルタ上に、イン
ジウムチンオキシド(ITO)を常法に従い蒸着した
後、ホトリソグラフィーによりパターニングした。この
ITOのパターンを有するカラーフィルタを光学顕微鏡
で詳細に観察したが、実施例1〜12の組成物を用いて
作製したカラーフィルタや保護膜にシワやクラック等は
全く認められず、カラーフィルタと保護膜との接着性、
密着性も表4に示す良好であった。
【0071】
【表4】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表4 カラーフィルター基材適正試験結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 組成物 ITO蒸着後の カラーフィルター 表面状態 との密着性 ─────────────────────────────────── 実施例1 〇 △ 実施例2 〇 〇 実施例3 〇 〇 実施例4 〇 〇 実施例5 〇 〇 実施例6 〇 〇 実施例7 〇 △ 実施例8 〇 〇 実施例9 〇 〇 実施例10 〇 〇 実施例11 〇 〇 実施例12 〇 〇 比較例1 〇 × 比較例2 × × 比較例3 〇 × 比較例4 〇 × ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表4中、ITO蒸着後の表面状態は、異常のなかったも
のを〇、シワ、クラックが発生したものを×とし、カラ
ーフィルターとの密着性は、ゴナン目試験で剥がれなか
ったものを〇、部分的に剥がれたものを△、完全に剥が
れたものを×とした。
【0072】
【発明の効果】請求項1または請求項2におけるコーテ
ィング用樹脂組成物は、その組成物から形成される塗膜
は、平滑であり、透明性、接着性、耐湿性、耐薬品性、
耐熱性、耐傷性等に極めて優れている。請求項3コーテ
ィング用樹脂組成物は、上記の特性において特に優れ
る。請求項4におけるカラーフィルタ保護膜用樹脂組成
物は、請求項1〜4におけるいずれかのコーティング用
樹脂組成物を含有してなり、カラーフィルタ保護膜用と
して有用であり、前記樹脂組成物と同様の効果を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 135/00 PFW 7921−4J G02B 5/20 101 7348−2K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.(1)環内に3級炭素を含み、炭素
    数が7〜20である脂環式の基がエステル基に結合して
    いるメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル及
    び(2)メタクリル酸グリシジルエステルまたはアクリ
    ル酸グリシジルエステルを必須成分として含む共重合樹
    脂ならびに B.(3)N置換マレイミド、および(4)アクリル酸
    またはメタクリル酸を必須成分として含む共重合樹脂を
    含有してなるコーティング用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 環内に3級炭素を含み、炭素数が7〜2
    0である脂環式の基がエステル基に結合しているメタク
    リル酸エステルまたはアクリル酸エステルが、ノルボル
    ニルメタクリル酸エステル、ボルニルメタクリル酸エス
    テル、ノルボルニルアクリル酸エステル、ボルニルアク
    リル酸エステルである請求項1記載のコーティング用樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、C、多価カルボン酸無水物およ
    び多価カルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1
    種の化合物を含有してなる請求項1または請求項2記載
    のコーティング用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    のコーティング用樹脂組成物を含有してなるカラーフィ
    ルタ保護膜用樹脂組成物。
JP30278592A 1992-11-13 1992-11-13 コーティング用樹脂組成物およびこれを用いたカラーフィルタ保護膜用樹脂組成物 Pending JPH06145594A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014037497A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Idemitsu Kosan Co Ltd エポキシ系共重合体

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