JPH0614474A

JPH0614474A - 充電装置

Info

Publication number: JPH0614474A
Application number: JP18877592A
Authority: JP
Inventors: Shojiro Sato; 正治郎佐藤; Koji Umetsu; 浩二梅津; Masayoshi Sasaki; 真義笹木
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1992-06-23
Filing date: 1992-06-23
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】充電装置において、充電開始時に回路に流れ
る電流のピーク値を定電流設定値以下に抑える。【構成】充電制御回路１３によってバッテリの端子電
圧を検出し、充電状態でなければ、充電スイッチ１２を
オフし、次いで充電出力電圧がバッテリの端子電圧以下
になるように出力電圧設定信号を出力する。出力制御回
路１５は、出力電圧設定信号によりパワーＭＯＳＦＥＴ
１０に供給する電圧のデューティ比を制御するパルス指
令信号をＰＷＭ制御回路回路１１に供給して充電出力電
圧をバッテリの端子電圧より低くする。その後、充電制
御回路１３は、充電スイッチ１２をオンし定電流充電状
態に移行させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鉛蓄電池やアルカリ蓄
電池等の２次電池の充電を行う定電圧・定電流制御型の
充電装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の充電装置で鉛電池などの２次電
池を充電する場合、定電圧、定電流充電が一般的に行わ
れている。そして、従来の充電装置は、２次電池に対し
充電開始前、充電中および充電終了後の全ての期間にお
いて常に同一の電圧値に設定して充電を行なうようにし
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の充電装置にあっては、２次電池に対して常に同一の
電圧値で充電を行なうようにしていたため、定電流充電
開始時に大きな突入電流が生じるという問題点があっ
た。この突入電流は一般的に定電流設定値よりも大きな
値となるので、使用される部品の定格電流を超えてしま
うことと、保護素子が誤動作してしまうことがあり、信
頼性の面から難があった。

【０００４】例えば、図４に示す充電装置の等価回路に
おいて、定電圧源１の定電圧設定値Ｖｏ＝１０（Ｖ）、
定電流設定値Ｉｃｃ＝１（Ａ）とし、また、充電ライン
に生ずるインピーダンスとバッテリ２の内部インピーダ
ンスの総和をＺｌ＝０．５（Ω）、また、充電開始前の
バッテリ端子電圧Ｖｂ＝５（Ｖ）とすると、充電開始直
後の突入電流のピーク値は図５に示すように、Ｉｂｐｋ
＝１０（Ａ）に達する。

【０００５】このように１（Ａ）の定電流設定値にもか
かわらず、ピーク時に１０（Ａ）の電流が流れてしま
う。したがって、このピーク時の電流を考慮した部品の
選定が必要となる。また、定電流設定値を１（Ａ）とし
た条件下で保護回路を設計しても、例えば２（Ａ）の異
常な充電電流が発生した場合に保護動作が働かない。し
たがって、この点も考慮しなければ信頼性が得られな
い。

【０００６】そこで本発明は、充電開始時に回路に流れ
る電流のピーク値を定電流設定値以下に抑えることで、
スイッチ素子や整流素子などの部品の低容量化を図るこ
とができ、さらに充電電流の異常に対する保護機能を持
たせる場合に、その動作点の最適な設定ができる充電装
置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため本発
明による充電装置は、２次電池に対して定電圧充電およ
び／又は定電流充電を行う充電装置において、２次電池
の充電状態を検出する検出手段と、前記２次電池が非充
電状態であることが検出されたときから定電流充電状態
に移行するまでの間に、該２次電池に印加する充電出力
電圧を該２次電池の出力電圧よりも低くなるように制御
する出力電圧制御手段と、を設けたことを特徴とする。

【０００８】また、好ましい態様として、請求項１記載
の充電装置において、前記充電出力電圧を前記２次電池
の出力電圧よりも低下させたときに前記２次電池から充
電出力電圧供給側に電流が流れるのを防止する逆流防止
手段を設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】請求項１記載の発明では、２次電池が非充電状
態である場合に、充電出力電圧が該２次電池の端子電圧
よりも低くなるように制御される。そして、定電流充電
状態に移行した後に充電出力電圧が端子電圧以上になる
ように制御される。したがって、充電開始時に回路に流
れる電流のピーク値が定電流設定値を超えることがな
い。

【００１０】請求項２記載の発明では、逆流防止手段に
よって、２次電池の端子電圧が充電出力電圧より高くな
っても該２次電池から充電装置本体に電流が流れない。
したがって、装置側が２次電池からの逆流によって損傷
を受けることがない。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明に係る充電装置の一実施例を示すブ
ロック図であり、いわゆるフライバックコンバータ方式
を採用した例である。この図において、５は入力フィル
タであり、電源プラグ６と整流回路７との間に介挿され
ている。整流回路７は交流を脈流に整流するものであ
り、その出力はトランス８を介してもう一方の整流回路
９に供給される。この場合、図示のように、トランス８
の一次側の一方の端に整流回路７の出力端が接続され、
一次側の他方の端にパワーＭＯＳＦＥＴ１０のソースが
接続されている。また、トランス８の２次側の一方の端
は整流回路９の入力端に接続され、他方の端は接地され
ている。

【００１２】パワーＭＯＳＦＥＴ１０は、そのドレイン
が接地され、ゲートにはＰＷＭ（Pーluse width Modulat
ion）制御回路１１の出力が供給される。そして、この
ＰＷＭ制御回路１１によりパルス幅変調制御が行なわれ
る。すなわち、ＰＷＭ制御回路１１は供給されるパルス
指令信号によりパワーＭＯＳＦＥＴ１０に供給する電圧
のデューティ比を制御する。１２は充電スイッチであ
り、その一方の端が上記整流回路９の出力端に接続さ
れ、他方の端がダイオード１４より構成される逆流保護
回路１４の入力端に接続されている。この充電スイッチ
１２は供給される開閉信号により開閉（オン／オフ）動
作を行なう。この場合、常時開状態（オフ）になってお
り、開閉信号が供給された時点で閉状態（オン）にな
る。開閉信号は充電制御回路１３より供給され、オンす
ることによりバッテリ２への充電が開始される。逆流保
護回路１４は、上述したようにバッテリ２から装置側へ
電流の逆流を防止する。

【００１３】バッテリ２の負極側には充電電流検出抵抗
Ｒ１が介挿されており、この点の電位は出力電流信号と
して出力制御回路１５に入力される。出力制御回路１５
は整流回路９の出力である充電出力電圧Ｖｏと、バッテ
リ２を流れる出力電流とをそれぞれ検出し、定電圧・定
電流充電制御を行なう。この場合、定電圧設定値は上記
充電制御回路１３より出力される出力電圧設定信号によ
り変化する。この出力制御回路１５より出力されるパル
ス指令信号はフォトカプラ１６を介して上記ＰＷＭ制御
回路１１に供給される。

【００１４】充電制御回路１３は、バッテリ２の端子電
圧Ｖｂを検出し、バッテリ２が非充電状態（充電されて
いない状態）であれば、充電スイッチ１２をオフした
後、整流回路９からの電出力電圧Ｖｏが充電中のバッテ
リ２の端子電圧Ｖｂよりも低くなるように出力制御回路
１５へ出力電圧設定信号を供給する。そして、定電流充
電状態に移行すると、充電スイッチ１２をオンし、次い
で出力電圧設定信号を変化させて充電出力電圧Ｖｏを充
電許容電圧の最大値まで上昇させる。この時、出力制御
回路１５では定電流制御が働くため、定電流設定値以上
の電流が流れることはない。充電終了時には充電スイッ
チ１２をオフし、充電出力電圧Ｖｏをバッテリ２の端子
電圧Ｖｂより低くなるように制御する。

【００１５】上記充電制御回路１３は検出手段に対応す
る。また、上記トランス８、パワーＭＯＳＦＥＴ１０、
ＰＷＭ制御回路１１、充電制御回路１３、出力制御回路
１５およびホトカプラ１６は出力電圧制御手段１７を構
成する。

【００１６】このような構成の充電装置において、電源
プラグ６を電源コンセントに挿入すると、まず、充電制
御回路１３によって端子電圧Ｖｂが検出される。そし
て、検出された端子電圧Ｖｂの値によりバッテリ２が非
充電状態であれば、充電スイッチ１２がオンからオフに
設定される。そして、この直後、充電制御回路１３より
充電出力電圧Ｖｏを端子電圧Ｖｂより低くするための出
力電圧設定信号が出力され、出力制御回路１５に供給さ
れる。

【００１７】これにより、出力制御回路１５から出力電
圧設定信号に応じたパルス指令信号が作成され、ＰＷＭ
制御回路１１に供給される。そして、ＰＷＭ制御回路１
１によってパルス指令信号に応じたデューティ比の電圧
がパワーＭＯＳＦＥＴ１０に供給され、整流回路９から
バッテリ２の端子電圧Ｖｂよりも低い値の充電出力電圧
Ｖｏが出力される。この場合、逆流保護回路１４により
バッテリ２から装置側に電流が流れることはない。

【００１８】充電出力電圧Ｖｏが端子電圧Ｖｂよりも低
く設定された後、充電スイッチ１２に開閉信号が供給さ
れ、同スイッチ１２がオンする。これにより定電流充電
状態に移行する。この際、突入電流が生ずることなく定
電流充電が開始される。そして、受電スイッチ１２がオ
ンした後、充電出力電圧Ｖｏが充電許容電圧の最大値ま
で上昇する。この時、出力制御回路１５では定電流制御
が働くため、定電流設定値以上の電流が流れることはな
い。そして、充電開始から所定期間経過して充電が完了
すると、充電スイッチ１２がオフし、そして充電出力電
圧Ｖｏがバッテリ２の端子電圧Ｖｂより低くなるように
設定される。なお、この方法によると、例えば充電スイ
ッチ１２と並列に微小電流充電用の固定抵抗が接続され
た場合でも、この固定抵抗の接続を遮断するための第２
の充電スイッチを追加することなく、充電電流の遮断が
可能である。

【００１９】ここで、図２は上記充電動作における充電
電流Ｉｂ、充電出力電圧Ｖｏ及び端子電圧Ｖｂの時間的
変化を示すタイムチャートである。この図に示すよう
に、充電開始時には充電出力電圧Ｖｏが端子電圧Ｖｂよ
りも低く設定されている。そして、充電出力電圧Ｖｏが
充電許容電圧の最大値まで上昇されてから充電状態にな
り、バッテリ２の端子電圧Ｖｂが徐徐に上昇して行く。

【００２０】一方、図３は従来の充電出力設定を固定し
た充電装置における充電電流Ｉｂ、充電出力電圧Ｖｏ及
び端子電圧Ｖｂの時間的変化を示すタイムチャートであ
る。この図に示すように、充電開始時から充電出力電圧
Ｖｏが端子電圧Ｖｂよりも高く設定されているので、充
電開始時に大きな突入電流が生じているのがわかる。

【００２１】なお、本発明は、特に２次電池の装着を検
出して充電を開始する機能を有する充電装置、２次電池
の電圧状態を検出して充電を開始する機能を有する充電
装置、および、充電中に電流の遮断を行う機能を有する
充電装置に用いて好適である。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、定電流充電状態に移行
する前に、充電出力電圧を２次電池の端子電圧よりも低
く設定して突入電流を抑えるようにしたので、スイッチ
素子や整流素子などの部品の低容量化を図ることができ
る。また、充電電流の異常に対する保護機能を持たせる
場合に、その動作点の最適な設定ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る充電装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。

【図２】同実施例の動作における充電出力電圧、端子電
圧および充電電流の経時変化を示すタイムチャートであ
る。

【図３】従来の充電装置の動作における充電出力電圧、
端子電圧および充電電流の経時変化を示すタイムチャー
トである。

【図４】従来の充電装置の等価回路を示す図である。

【図５】従来の充電装置の問題点を説明するための充電
電流の経時変化を示すタイムチャートである。

【符号の説明】

２２次電池７，９整流回路８トランス１０パワーＭＯＳＦＥＴ１１ＰＷＭ制御回路１２充電スイッチ１３充電制御回路（検出手段）１４逆流保護回路（逆流防止手段）１５出力制御回路１６フォトカプラ１７出力電圧制御手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２次電池に対して定電圧充電および／又
は定電流充電を行う充電装置において、２次電池の充電状態を検出する検出手段と、前記２次電池が非充電状態であることが検出されたとき
から定電流充電状態に移行するまでの間に、該２次電池
に印加する充電出力電圧を該２次電池の出力電圧よりも
低くなるように制御する出力電圧制御手段と、を設けたことを特徴とする充電装置。
【請求項２】前記充電出力電圧を前記２次電池の出力
電圧よりも低下させたときに前記２次電池から充電出力
電圧供給側に電流が流れるのを防止する逆流防止手段を
設けたことを特徴とする請求項１記載の充電装置。