JPH06136130A - ポリシラザンの高分子量化方法、高分子量化されたポリシラザン、及び該ポリシラザンを塗布焼付けた耐熱絶縁電線 - Google Patents

ポリシラザンの高分子量化方法、高分子量化されたポリシラザン、及び該ポリシラザンを塗布焼付けた耐熱絶縁電線

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JPH06136130A
JPH06136130A JP4310888A JP31088892A JPH06136130A JP H06136130 A JPH06136130 A JP H06136130A JP 4310888 A JP4310888 A JP 4310888A JP 31088892 A JP31088892 A JP 31088892A JP H06136130 A JPH06136130 A JP H06136130A
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polysilazane
molecular weight
group
heat
weight
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JP4310888A
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Hiroki Hirai
宏樹 平井
Isao Kamioka
勇夫 上岡
Koichi Iwata
幸一 岩田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリシラザンの高分子量化方法を提供するこ
と。高分子量化されたポリシラザンを用いることによ
り、耐熱性と柔軟性を備え、かつ、機械的強度が良好な
ポリシラザンの絶縁皮膜を有する耐熱絶縁電線を提供す
ること。 【構成】 繰り返し単位〔I〕 (−SiR12−NH−) 〔I〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
ばれる。〕で表されるポリシラザンを不活性ガス中で加
熱することを特徴とするポリシラザンの高分子量化方
法。該方法により得られる高分子量化ポリシラザン。導
体上に高分子量化したポリシラザンを塗布焼付けしてな
る耐熱絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリシラザンの高分子
量化方法、及び該方法により得られる改善された耐熱性
と機械的特性を有するポリシラザンに関する。また、本
発明は、高分子量化されたポリシラザンを塗布焼付けし
てなる耐熱絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】機器の配線、巻線等に使用される絶縁電
線は、非常な高温に曝された場合であっても、高度の耐
熱性が要求されることがある。例えば、特殊な化学プラ
ントや加熱設備など、高温下に曝された場合でも安全性
の要求される設備に使用される絶縁電線等には、高度の
耐熱性が要求される。従来、このような用途に使用され
る耐熱絶縁電線の絶縁皮膜には、ポリイミド樹脂、ポリ
アミドイミド樹脂、フッ素系樹脂等の耐熱性樹脂が使用
されている。
【0003】しかし、このような耐熱性樹脂からなる有
機絶縁皮膜では、より高い耐熱性が要求される用途や高
温下におけるより高い信頼性の必要な用途においては、
耐熱性が不十分である。そこで、シリコーン樹脂や焼成
によりセラミック化するポリカルボシラン、ポリチタノ
シランなどのプリセラミックポリマーを含む無機絶縁皮
膜を設けた絶縁電線が検討されている。ところが、シリ
コーン樹脂や従来提案されているプリセラミックポリマ
ーは、高温下での熱分解時の収率が低く、得られるセラ
ミック皮膜はクラック等の欠陥を生じ易い。
【0004】プリセラミックポリマーとして、ジクロロ
シランのアンモノリシスにより得られるポリシラザンが
知られている。このポリシラザンは、熱分解収率が比較
的高いため、絶縁電線の皮膜としての用途が期待されて
いる。ところが、ジクロロシランのアンモノリシスによ
り得られるポリシラザンは、数平均分子量が一般に約8
00以下と小さく、該ポリシラザンを塗布焼付けした絶
縁電線は、皮膜の機械的特性が不十分である。また、導
体上に、ポリシラザンの皮膜を設けた絶縁電線は、ポリ
シラザンを完全に焼成すると可撓性が損なわれるため、
高い耐熱性に加え、柔軟性を要求される用途に対して
は、未焼成(または不完全焼成)の皮膜を作成して対応
しているが、ポリシラザンの数平均分子量が小さいこと
もあって、該皮膜の機械的特性は、不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
シラザンの高分子量化方法を提供することにある。本発
明のより具体的な目的は、ジクロロシランのアンモノリ
シスにより得られるポリシラザンを、比較的簡単な方法
で高分子量化し、耐熱性と機械的強度に優れた高分子量
化ポリシラザンを提供することにある。本発明の他の目
的は、高分子量化されたポリシラザンを用いることによ
り、耐熱性と柔軟性を備え、かつ、機械的強度が良好な
ポリシラザンの絶縁皮膜を有する耐熱絶縁電線を提供す
ることにある。
【0006】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、ポリシラザンを不活性
ガス中で加熱することにより容易に高分子量化すること
ができることを見出した。また、得られた高分子量化し
たポリシラザンは、優れた耐熱性と機械的強度を有して
おり、絶縁電線の絶縁皮膜とした場合に、可撓性でかつ
機械的物性に優れた耐熱絶縁電線の得られることを見出
した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至
ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、繰り返し単位〔I〕 (−SiR12−NH−) 〔I〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
ばれる。〕で表されるポリシラザンを不活性ガス中で加
熱することを特徴とするポリシラザンの高分子量化方法
が提供される。また、本発明によれば、前記方法により
高分子量化したポリシラザンが提供される。さらに、本
発明によれば、導体上に、前記方法で高分子量化したポ
リシラザンを塗布焼付けしてなる耐熱絶縁電線が提供さ
れる。
【0008】以下、本発明について詳述する。本発明で
使用する原料のポリシラザンは、繰り返し単位〔I〕 (−SiR 1 2−NH−) 〔I〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
ばれる。〕を有するポリマーである。
【0009】アルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル、ア
リル、ブレニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブチニル、
オクテニル、デセニル等が挙げられる。アリール基とし
ては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル等が挙げ
られる。
【0010】このポリシラザンは、一般式R12SiX
2(R1及びR2は、前記と同じであり、Xは、ハロゲン
原子である。)で表されるジハロシランとアンモニアを
反応させること(即ち、アンモノリシス)により得るこ
とができる。ジハロシランと塩基とを反応させてジハロ
シランのアダクツを形成した後、アンモニアと反応させ
てもよい。このアンモノリシスは、一般に、ジクロロメ
タンなどの有機溶媒中、氷冷下にて行われるが、それに
より数平均分子量が通常700〜800程度のポリシラ
ザンが生成する。
【0011】このポリシラザンを用いて、導体上に絶縁
皮膜を形成させて絶縁電線を得る場合、絶縁電線の柔軟
性を確保するために、ポリシラザンを含む塗料を導体上
に塗布し、焼付けた(焼成処理)後にも、ポリシラザン
は未焼成(または不完全焼成)の状態に保持しなければ
ならない。ところが、ジクロロシランのアンモノリシス
により得られるポリシラザンは、比較的低分子量である
ため、未焼成な皮膜では十分な機械的強度を得ることが
できない。本発明では、ポリシラザンを高分子量化する
ことにより、耐熱性と柔軟性を兼備すると共に、絶縁皮
膜の機械的特性を改善する点に特徴を有する。
【0012】高分子量化の方法として、本発明では、原
料ポリシラザンを不活性ガス中で加熱する方法を採用す
る。ポリシラザンの酸化による架橋反応が生じると、溶
剤への不溶化を起こすため、不活性ガス中で加熱する。
【0013】加熱温度は、通常100〜400℃、好ま
しくは150〜300℃である。加熱時間は、通常30
分以上であり、長時間となるほどより高分子量物が得ら
れるが、作業性及び生産性を考慮すると、好ましくは1
〜30時間である。この高分子量化処理により、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し
た数平均分子量(ポリスチレン換算)を原料ポリシラザ
ンの2倍以上とすることが好ましい。特に、高分子量化
したポリシラザンを絶縁皮膜として使用する場合には、
高分子量化処理により、数平均分子量が1500以上、
好ましくは1600以上とすることが好ましい。数平均
分子量を1500以上にすることで、絶縁電線製造時の
加工条件に耐え、皮膜の損傷のない耐熱絶縁電線が得ら
れる。
【0014】また、耐熱性及び導体との密着性の観点か
ら、繰り返し単位〔I〕中、R1及びR2の少なくとも一
つが水素原子であるポリシラザンが好ましい。さらに、
未焼成時の安定性、高分子量化の行い易さの観点から、
繰り返し単位〔I〕が、R1及びR2の少なくとも一つが
水素原子である繰り返し単位と、両者が水素原子でない
繰り返し単位とを含むことが好ましい。
【0015】具体的には、繰り返し単位〔I〕が、下記
の繰り返し単位〔I−1〕 (−SiR12−NH−) 〔I−1〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
ばれ、かつ、R1及びR2の少なくとも1つが水素原子で
ある。〕、及び下記の繰り返し単位〔I−2〕 (−SiR34−NH−) 〔I−2〕 〔式中、R3及びR4は、それぞれ独立に、アルキル基、
アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルアミノ基、
アリール基、またはアルキルシリル基から選ばれる。〕
の両者を含有するポリシラザンである。
【0016】このような共重合ポリシラザンは、ジハロ
シランとして、R12SiX2及びR34SiX2の混合
物を使用することにより得ることができる。R3及びR4
を共にフェニル基とすることが、皮膜の可撓性を安定し
て保持する上で好ましい。
【0017】繰り返し単位〔I−1〕は、Si−H結合
を有しているため、熱分解時のセラミック収率が高く、
欠陥の少ない皮膜を形成するのに寄与する。一方、未焼
成ポリシラザン中に多数のSi−H結合が残存している
と、空気中の水分と反応してSi−O−Si結合を生成
し、皮膜の可撓性が損なわれ易いが、繰り返し単位〔I
−2〕は、空気中の水分と反応し難いため、未焼成ポリ
シラザン皮膜の安定性に寄与する。これらの繰り返し単
位の好ましい割合は、繰り返し単位〔I−1〕が90〜
40モル%で、繰り返し単位〔I−2〕が10〜60モ
ル%である。
【0018】本発明の高分子量化方法により得られる高
分子量化したポリシラザンは、有機溶媒に可溶性であ
る。高分子量化したポリシラザンを用いて、、導体上に
皮膜を形成するには、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水
素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化
水素、脂肪族エーテルや脂環エーテル等のエーテル類等
の有機溶媒中に溶解させ、得られた絶縁塗料を導体上に
塗布すればよい。好ましい溶媒としては、キシレン、ベ
ンゼン、トルエン、エチルベンゼン、ペンタン、ヘキサ
ン、メチルペンタン、ジメチルブタン、ヘプタン、オク
タン、ノナン、デカン、ドデカン等の炭化水素溶媒;塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレ
ン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素;を挙げることができる。
【0019】塗料の濃度は、通常90重量%以下、好ま
しくは10〜50重量%の範囲である。また、所望によ
り、無機充填剤、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、
紫外線吸収剤、可塑剤、分散剤、表面改質剤、pH調整
剤、乾燥促進剤などの汎用の添加剤を加えてもよい。
【0020】ポリシラザンを含有する塗料は、常法に従
って電線にコーティングした後、焼付ける(焼成処理す
る)。焼付け温度は、通常100〜1100℃である
が、皮膜の可撓性を保持する上で、200〜500℃と
することが望ましい。焼付け時間は、所望の可撓性が得
られる範囲とし、通常数分から数時間である。絶縁電線
の導体は、特に限定されず、例えば、銅線、ニッケルメ
ッキ銅線、アルミニウム線、金線、金メッキ銅線等を挙
げることができる。
【0021】
【実施例】以下に、合成例、実施例及び比較例を挙げ
て、本発明についてより具体的に説明するが、本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0022】[合成例1]反応容器を乾燥窒素ガスで置
換した後、蒸留ジクロロメタン800gを入れて0℃以
下に冷却し、メチルジクロロシラン(CH3HSiC
2)80gを投入した。30分撹拌をした後、NH3
200ml/分で2.5時間投入し、アンモノリシスさ
せた。NH4Clの析出で溶液は白色のペースト状とな
った。ろ過を行い、ろ液を取り出し減圧乾燥することに
より、高粘性液体を得た。IRスペクトルの各ピークの
帰属によりポリシラザンの生成を確認した。また、GP
Cにより分子量を測定したところ、数平均分子量(M
n)700で、重量平均分子量(Mw)1000であっ
た。
【0023】[合成例2]反応容器を乾燥窒素ガスで置
換した後、蒸留ジクロロメタン800gを入れて0℃以
下に冷却し、メチルジクロロシラン(CH3HSiC
2)80gとジフェニルジクロロシラン(Ph2SiC
2)20gを添加した。30分撹拌をした後、NH3
200ml/分で3時間投入し、アンモノリシスさせ
た。NH4Clの析出で溶液は白色のペースト状となっ
た。ろ過を行い、ろ液を取り出し真空乾燥することによ
り、高粘性液体を得た。IRスペクトルの各ピークの帰
属により共重合ポリシラザンの生成を確認した。また、
GPCにより分子量を測定したところ、数平均分子量
(Mn)800で、重量平均分子量(Mw)1200で
あった。
【0024】[実施例1]合成例1で得られたポリシラ
ザン25gを、乾燥窒素をフローさせた反応容器中に投
入した。次に、残留する溶剤を除去し、樹脂のみにした
後、窒素雰囲気下で、200℃、2時間加熱した。加熱
終了後、固形物を得た。この固形物は、キシレンに容易
に溶解した。得られた固形物について、GPCにより分
子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)1600
で、重量平均分子量(Mw)11200であった。
【0025】[実施例2]合成例2で得られたポリシラ
ザン25gを、乾燥窒素をフローさせた反応容器中に投
入した。次に、残留する溶剤を除去し、樹脂のみにした
後、窒素雰囲気下で、250℃、20時間加熱した。加
熱終了後、固形物を得た。この固形物は、キシレンに容
易に溶解した。得られた固形物について、GPCにより
分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)210
0で、重量平均分子量(Mw)22300であった。
【0026】[実施例3]実施例1で得られた高分子量
化ポリメチルヒドロシラザンをキシレンに溶解してコー
ティング用溶液(濃度20重量%)を作成し、直径1.
0mmφの銅線に塗布した。塗布した銅線を恒温槽中に
入れ、大気中、250℃で3分間焼付けて、厚み10μ
mの皮膜を有する被覆電線を得た。皮膜の機械的特性を
評価するために、可とう性(JIS C−3003エナ
メル試験法)、及び耐こすれ性〔芯線と同一径のピアノ
線とこすり合わせた時の皮膜の耐荷重(g)〕を測定し
た。結果は、次の通りであった。 可とう性 :3d 耐こすれ性:600g
【0027】[比較例1]合成例1で得られたポリメチ
ルヒドロシラザンをキシレンに溶解してコーティング用
溶液(濃度20重量%)を作成し、直径1.0mmφの
銅線に塗布した。塗布した銅線を恒温槽中に入れ、大気
中、250℃で3分間焼付けて、厚み10μmの皮膜を
有する被覆電線を得た。可とう性及び耐こすれ性の測定
結果は、次の通りであった。 可とう性 :3d 耐こすれ性:100g
【0028】[実施例4]実施例2で得られた共重合ポ
リシラザンをキシレンに溶解してコーティング用溶液
(濃度20重量%)を作成し、直径1.0mmφの銅線
に塗布した。塗布した銅線を恒温槽中に入れ、大気中、
250℃で20分間焼付けて、厚み10μmの皮膜を有
する被覆電線を得た。可とう性及び耐こすれ性の測定結
果は、次の通りであった。 可とう性 :1d 耐こすれ性:1000g
【0029】[比較例2]合成例2で得られた共重合ポ
リシラザンをキシレンに溶解してコーティング用溶液
(濃度20重量%)を作成し、直径1.0mmφの銅線
に塗布した。塗布した銅線を恒温槽中に入れ、大気中、
250℃で20分間焼付けて、厚み10μmの皮膜を有
する被覆電線を得た。可とう性及び耐こすれ性の測定結
果は、次の通りであった。 可とう性 :1d 耐こすれ性:100g
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ポリシラザンを比較的
簡単な方法で高分子量化し、耐熱性と機械的強度に優れ
た高分子量化ポリシラザンを得ることができる。また、
本発明によれば、高分子量化されたポリシラザンを用い
ることにより、耐熱性と柔軟性を備え、かつ、機械的強
度が良好なポリシラザンの絶縁皮膜を有する耐熱絶縁電
線が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 7/34 A 7244−5G // H01B 13/16 B 7244−5G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し単位〔I〕 (−SiR12−NH−) 〔I〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
    ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
    アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
    ばれる。〕で表されるポリシラザンを不活性ガス中で加
    熱することを特徴とするポリシラザンの高分子量化方
    法。
  2. 【請求項2】 ポリシラザンの繰り返し単位〔I〕が、
    下記の繰り返し単位〔I−1〕 (−SiR12−NH−) 〔I−1〕 〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ア
    ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキル
    アミノ基、アリール基、またはアルキルシリル基から選
    ばれ、かつ、R1及びR2の少なくとも1つが水素原子で
    ある。〕、及び下記の繰り返し単位〔I−2〕 (−SiR34−NH−) 〔I−2〕 〔式中、R3及びR4は、それぞれ独立に、アルキル基、
    アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルアミノ基、
    アリール基、またはアルキルシリル基から選ばれる。〕
    の両者を含有するものである請求項1記載の高分子量化
    方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガス中で加熱することにより、ポ
    リシラザンの数平均分子量を2倍以上に高分子量化する
    請求項1または2記載の高分子量化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
    方法により高分子量化したポリシラザン。
  5. 【請求項5】 導体上に、請求項4記載の高分子量化し
    たポリシラザンを塗布焼付けしてなる耐熱絶縁電線。
JP4310888A 1992-10-26 1992-10-26 ポリシラザンの高分子量化方法、高分子量化されたポリシラザン、及び該ポリシラザンを塗布焼付けた耐熱絶縁電線 Pending JPH06136130A (ja)

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Cited By (3)

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