JPH0613583B2 - 共重合体の製造方法 - Google Patents

共重合体の製造方法

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JPH0613583B2
JPH0613583B2 JP60197667A JP19766785A JPH0613583B2 JP H0613583 B2 JPH0613583 B2 JP H0613583B2 JP 60197667 A JP60197667 A JP 60197667A JP 19766785 A JP19766785 A JP 19766785A JP H0613583 B2 JPH0613583 B2 JP H0613583B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐環境応力き裂性に優れ、しかも層状はく離
性の改良された熱可塑性樹脂組成物を与えるのに適した
共重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ゴム含有スチレン系樹脂は、応力負荷状態で薬品と接触
すると、き裂が発生して、著しい場合には破断する現象
が観察される。この現象は環境応力き裂現象と呼ばれ、
樹脂に対する溶解度の高くない、アルコール、カルボン
酸、エステル、アルカン、アルケン等の薬品で顕著に観
察されることは周知の通りである。
環境応力き裂現象は、樹脂成形物に外力が負荷されてい
ない状態でも、成形物内部に残留する成形時の歪みが、
薬品との接触により開放されることにより発生するた
め、ゴム含有スチレン系樹脂の用途に多大の制限を与え
ている。
ゴム含有スチレン系樹脂の環境応力き裂性に影響を及ぼ
す因子として、ゴム成分の含有率、及び樹脂成分の分子
量が知られており、ゴム成分の含有率を高くする、ある
いは樹脂成分の分子量を高くすることにより環境応力き
裂性の改善が果されるが、その硬化は実用上不充分であ
った。
最近本発明者らは、アクリル酸エステル系重合体をゴム
含有スチレン系樹脂に混合することにより、ゴム含有ス
チレン系樹脂の環境応力き裂性が、飛躍的に改善される
ことを見出した(特開昭58−179257号公報)。
しかしながら、前記発明の組成物は、環境応力き裂性の
改良効果は著しいものの、射出成形物に雲母状の層状は
く離現象が観察されることがあり、改良が要求されてい
た。層状はく離現象は、高せん断速度条件で射出成形さ
れた成形物に顕著であり、ゲート近傍に著しい。
層状はく離現象は、ゴム含有スチレン系樹脂中に分散す
るアクリル酸エステル系重合体粒子が、射出成形時のせ
ん断応力により偏平変形することにより生起する。アク
リル酸エステル系重合体粒子の偏平変形を防止する目的
で、アクリル酸エステル系重合体の重合時に、多官能性
ビニル単量耐を共重合させることは有効である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、例えはジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレートなどの多官能性ビニル単量体を
共重合させて得たアクリル酸エステル系重合体では、層
状はく離現象の改良は果たされるものの、ゲル含有率が
高く、ゴム含有スチレン系樹脂の環境応力き裂性の改良
効果は不充分である。このため、多官能性ビニル単量体
と連鎖移動剤を併用して、ゲル含有率が低く、かつ分枝
構造を有するアクリル酸エステル系重合体を製造するこ
とにより、層状はく離現象と耐環境応力き裂性の均衡を
計ることは可能であるが、その効果は実用上不満足なも
のであった。
本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を改良した共
重合体の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は共重合体の製造方法に関
する発明であって、モノアクリル酸エステル単量体10
0重量部、あるいはモノアクリル酸エステル単量体50
重量%以上とスチレン系単量体、ニトリル単量体及びモ
ノメタクリル酸エステル単量体から選ばれ、かつニトリ
ル単量体は30重量%未満である共重合性単量体を含む
混合物100重量部に、 下記一般式I: 〔式中R及びRはH又はCH3基、Xは−(CH2)1(CH
R3)m(CR4R5)n−基(1、m及びnは各々0以上の整数で
あり、かつ1+m+nは5以上の整数であり、R,R
及びRはアルキル基、アリール基、アルコキシル基
あるいはヒドロキシル基である)及び/又は (x及びyは各々0以上の整数であり、R及びR
H又はCH基であり、Yは−O−、−S−、−SO
2−、−CH2−、アルキリデン基あるいはアルキレン基で
ある)を示す。〕で表される長鎖二官能性単量体0.0
1〜10重量部を乳化状態で共重合させ、溶解度パラメ
ーターが8.4〜9.8(Cal/CC)1/2であり、ガラス転
移温度が20℃以下であり、ゲル含有率が70重量%以
下である共重合体を得ることを特徴とする。
本発明方法による共重合体(以下、アクリル酸エステル
系重合体と呼称する)と、ゴム含有スチレン系樹脂との
混合物は、耐環境応力き裂性に優れ、しかも層状はく離
現象が発現し難い。
本発明によるアクリル酸エステル系重合体の製法におい
て原料として用いられるモノアクリル酸エステル単量体
の例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルアクリレート、メトキシエチルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、グリシジルアクリレートな
どが挙げられる。
モノアクリル酸エステル単量体と共重合させることがで
きるスチレン系単量体としてはスチレン、α−メチルス
チレン、t−ブチルスチレンなど、ニトリル単量体とし
てはアクリロニトリル、メタクリロニトリルなど、モノ
メタクリル酸エステル単量体としてはメチルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
トなどが挙げられ、モノアクリル酸エステル単量体とこ
れらの共重合性単量体混合物中、モノアクリル酸エステ
ルは50重量%以上含まれ、ニトリル単量体は30重量
%未満に抑える。
また、一般式Iで表される長鎖二官能性単量体の例とし
ては、 〔一般式I〕 〔式中R及びRはH又はCH3基、Xは−(CH2)1(CH
R3)m(CR4R5)n−基(1、m及びnは各々0以上の整数で
あり、かつ1+m+nは5以上の整数であり、R,R
及びRはアルキル基、アリール基、アルコキシル基
あるいはヒドロキシル基である)及び/又は (x及びyは各々0以上の整数であり、R及びR
H又はCH3基であり、Yは-o-、-s-,-SO2-、-CH2-、ア
ルキリデン基あるいはアルキレン基である)を示す。〕 Xの具体例は、 などが挙げられ、一般式Iで表わされる化合物の具体例
は、 などが挙げられる。
これらの長鎖二官能性単量体は単独で用いてよく、ある
いは二種類以上を混合して用いてもよい。
長鎖二官能性単量体の使用量は、前記のように共重合さ
せる単量体10.0重量部に対して0.01〜10重量部であ
り、0.01〜7重量部が特に好ましい。しかして、この量
が0.01重量部未満では層状はく離性改良の効果が乏し
く、他方、10重量部を起すとその効果が飽和する。
また、本発明の製造方法では前記長鎖二官能性単量体を
共重合させることが必須であるが、この長鎖二官能性単
量体に加えて他の多官能性ビニル単量体を少量共重合さ
せてもよい。使用可能な多官能性ビニル単量体の例とし
ては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタク
リレート、1,3−ブチレングリコールメタクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、プ
ロピレングリコールジメタクリレート、シアヌル酸トリ
アリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、アリルアクリレート、アリ
ルメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルメタク
リレートなどが挙げられる。
本発明によるアクリル酸エステル系重合体は、8.4〜9.8
(cal/cc)1/2の溶解度パラメーターを有している必要が
あり、更に好ましい数値範囲は8.6〜9.6(cal/cc)1/2
ある。本明細書でいう溶解度パラメーターとは、ニュー
ヨーク市ジョン ワイリーエンドサンズ社1975年発
行、ブランドラップ(J.Brandrup)及びインマーガット
(E.H.Immergut)編、ポリマーハンドブック(Polymer
Handbook)第2版N−337〜N359頁に記載の溶解
度パラメーター値を用い、共重合体の溶解度パラメータ
ーδを、m種類のビニル単量体から成る共重合体を構
成する個々のビニル単量体の単独重合体の溶解度パラメ
ーターδと、その重量分率Wとから、下記式IIによ
り算出したものである。
例えばポリアクリル酸ブチル、及びポリアクリル酸エチ
ルの溶解度パラメーターをそれぞれ8.8(cal/cc)1/2、9.
4(cal/cc)1/2とすると、ポリアクリル酸ブチル70重量
%、ポリアクリル酸エチル30重量%からなる共重合体
の溶解度パラメーターは9.0(cal/cc)1/2と計算される。
アクリル酸エステル系重合体の溶解度パラメーターが、
8.4未満であるか、あるいは9.8を超えると、ゴム含有ス
チレン系樹脂と混合して得た組成物の耐環境応力き裂性
が低くなり、好ましくない。
本発明によるアクリル酸エステル系重合体は、ガラス転
移温度が20℃以下であることが必要であり、10℃以
下が好ましい。ガラス転移温度が20℃を超えると、ゴ
ム含有スチレン系樹脂と混合して得た組成物の耐環境応
力き裂性が低くなり好ましくない。
更に、本発明によるアクリル酸エステル系重合体は、ゲ
ル含有率が70重量%以下であることが必要である。本
明細書でいうゲル含有率とは、当該重合体を1.0g精秤
し、400メッシュステンレス製金網で作成した篭の中
に入れて100gのトルエン中に浸漬し、5℃で24時
間放置した後に篭を引上げ、室温中で風乾した後の重合
体不溶物の重量(g)を測定し、それから下記式IIIに従っ
て算出した値という。
〔(重合体不溶物重量)/1〕×100(%) …〔II
I〕 アクリル酸エステル系重合体のゲル含有率が70重量%
を超えると、ゴム含有スチレン系樹脂と混合して得た樹
脂の耐環境応力き裂性が低くなり好ましくない。
本発明における重合方法については特に制限はないが、
乳化重合法による製造が工業的に最も有利であり、乳化
重合法に関する公知技術を任意に適用することができ
る。
本発明により得られたアクリル酸エステル系重合体を、
ゴム含有スチレン系樹脂と混合するには、公知の混合技
術を適用して、乳化状態、粒子状態、あるいは溶融状態
の両成分を配合し、溶融混練することにより、容易に目
的の混合物を得ることができる。アクリル酸エステル系
重合体を乳化重合法で製造した場合には、該重合体ラテ
ックスを、乳化状態、粒子状態あるいは溶融状態のゴム
含有スチレン系重合体と配合し、脱水工程を経て、ある
いは脱水工程と同時に溶融混練することができる。溶融
混練装置の例には、バンバリミキサー、インテンシブミ
キサー、ミクストルーダー、コニーダー、エクストルー
ダー、ロールなどがある。また、特開昭56−1316
56号公報に開示された製造方法を適用できることもで
きる。
なお、本発明でいうゴム含有スチレン系樹脂とは、ゴム
成分、樹脂成分、及びゴム成分と樹脂成分との共有結合
物とから成る複合熱可塑性樹脂の一群をいい、具体例に
は、ハイインパクトポリスチレン、ABS(アクリロニ
トリル−ブタンジェン−スチレン)樹脂、耐熱性ABS
(アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン−α−メチ
ルスチレン)樹脂、AAS(アクリロニトリル−アクリ
ル酸エステル−スチレン)樹脂、AES(アクリロニト
リル−EPDM−スチレン)樹脂、MBAS(メチルメ
タクリレート−ブタジェン−アクリロニトリル−スチレ
ン)樹脂などがある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。なお、各例記載
の部及び%は、すべて重量基準である。
実施例1及び比較例1 純水150部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
2部、過硫酸カリウム0.05部からなる水溶液を、かくは
んしながら70℃に昇温し、表1に示した単量体混合液
100部を4時間で連続添加した。更に70℃で2時間
かくはんして重合を終了した。
得られたアクリル酸エステル系重合体の性質を表2に示
す。
なお、表1で用いた長鎖二官能性単量体の略下記の通り
である。
また、各物性値は、以下の方法により求めた。
(1)ガラス転移温度 アクリル酸エステル系重合体ラテックスを塩化カルシウ
ム水溶液中に注加して得た固体を乾燥し、デュポン式測
定器である910示差走査熱量計及び990熱分析計を
用いて測定した。
(2)溶解度パラメーター 各例で溶解度パラメーターの算出に使用した各ポリマー
の溶解度パラメーター値〔単位は(cal/cc)1/2〕は以下
の通りである。
ポリアクリル酸ブチル ; 8.8 ポリアクリル酸エチル ; 9.4 ポリメタクリル酸メチル; 9.5 ポリアクリロニトリル ; 12.5 ポリスチレン ; 9.1 (3)ゲル含有率 アクリル酸エステル系重合体ラテックスを塩化カルシウ
ム水溶液中に注加して得た固体を乾燥した。その1.0g
は精秤し、既述のように処理し、測定して、式IIIによ
り算出した。
応用例1及び参考例1 ポリブタジェン50%、アクリロニトリル15%、スチ
レン35%からなるABS樹脂ラテックス80部(ポリ
マーとして)と、表1のアクリル酸エステル系重合体ラ
テックス20部(ポリマーとして)とをラテックス状態
で混合し、塩化カルシウム水溶液を注加した後、95℃
でかくはんし、得られた析出物を濾過して重合物を回収
した。得られた混合物を乾燥した後、該混合物40部
を、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂(アクリ
ロニトリル含有率30%)粉末60部、4,4′−イソ
プロピリデン−ビス〔モノフェニル−ジ−アルキル(C
12〜C15)ホスファイト〕〔アデカ・アーガス化学
(株)製、マーク(MARK)1500〕0.3部とヘン
シェルミキサーで混合し、株式会社中央機械製作所製V
C−40(ベント付単軸押出機)に供給してペレットを
得た。
得られたペレットを用いて成形物を作製して物性評価を
行い、その結果を表3実験番号1〜24に示した。
なお、各例の物性測定値は以下の方法により求めた。
(1)引張り降伏点……ASTM D−638 (2)アイゾット衝撃強度……ASTM D−256 (3)耐薬品性(値環境応力き裂性) ASTM D−638 タイプIダンベルに50mmのたわみを
与えて治具に固定し、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルを塗布し、温度23℃で放置したときの破断に至
るまでの時間を分で表す。表中>300は、300分経
過して破断しないことを示す。
(4)層状はく離性 5オンス射出成形機を用いて、5×3×1mmのゲートを
有する50×20×2mmの板状成形物を成形した。後記
応用例2及び参考例2(実験番号25〜32)では樹脂
温度を240℃、本応用例1及び参考例1では樹脂温度
を200℃とし、射出速度90mm/sec、金型温度40
℃とした。
成形物のゲート部分の層状ははく離性を、標準サンプル
と対比して下記の様に評価した。
A;全くはく離しない B;若干はく離する C;かなりはく離する D;著しくはく離する 番号1〜18は応用例であり、番号19〜24は参考例
である。参考例より明らかな様に、アクリル酸エステル
系重合体のガラス転移温度、ゲル含有率、及び溶解度パ
ラメーターが本発明の範囲を逸脱すると耐環境応力き裂
性に劣り、長鎖二官能性単量体の使用量が不充分である
と層状はく離現象の発生が観察される。
応用例2及び参考例2 応用例1で用いたABS樹脂ラテックスとアクリル酸エ
ステル系重合体ラテックスとを、アクリロニトリル−α
−メチルスチレン共重合体(アクリロニトリル24%)
ラテックスと共にラテックス状態で混合し、塩化カルシ
ウム水溶液を注加した後、110℃でかくはんした。得
られた析出物を濾過して重合物を回収し、乾燥した後、
該混合物100部に対して応用例1で用いた安定剤を0.
3部配合し、株式会社中央機械製作所製VC−40に供
給してペレットを得た。
得られたペレットを用いて成形物を作製して物性評価を
行い、その結果を表4に示した。
なお、表中の部は、すべてポリマーとしての部数を示
す。
マトリックス樹脂にアクリロニトリル−α−メチルスチ
レン共重合体を用いると、該樹脂の溶融粘度が高く、射
出成形時に高せん断応力を受けるために、長鎖二官能性
単量体を共重合しないアクリル酸エステル系重合体を用
いると、著しい層状はく離現象が観察される(表4実験
番号30、31)。しかしながら、本発明によるアクリ
ル酸エステル系重合体ではほとんどあるいは全くはく離
現象が観察されず、本発明の効果を顕示している(表4
実験番号25〜29)。
実施例2 純水120部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
2部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら65
℃に昇温した。次いで、硫酸第一鉄・7水塩0.005部、
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム・4水塩0.01部、
ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部を
純水10部に溶解した水溶液を注加した。
更に、n−ブチルアクリレート70部、メチルメタクリ
レート30部、HD1.00部、エチレングリコールジメタ
クリレート0.5部から成る単量体混合液の20%をオー
トクレーブに注加し、過硫酸カリウム0.2%水溶液2.5部
を添加して重合を開始した。
重合開始と同時に、前記単量体混合液の残量を4時間か
けて連続添加した。また、重合開始と同時に、過硫酸カ
リウム0.05部を20部の純水に溶解した水溶液を6時間
かけて連続添加した。過硫酸カリウム水溶液の添加終了
後、オートクレーブの内容を冷却し、重合終了とした。
得られたアクリル酸エステル系重合体B−25の性質
は、ガラス転移温度−18℃、ゲル含有率0.16%であっ
た。
B−25は、B−20と同一単量体組成を有しているに
もかかわらず、ゲル含有率が著しく異なる。すなわち、
本発明の必須要件の1つであるアクリル酸エステル系重
合体のゲル含有率は、多官能性単量体の種類及び/又は
添加量により一義的に決定されるものではない。
応用例3 B−25を用いて応用例1と同様に処理して組成物ペレ
ットを作成し、物性評価した結果、引張り降伏点410
kg/cm2、アイゾット衝撃強度28kgcm/cm、耐薬品性>
300分、層状はく離性Aであり、本発明の目的を満足
した。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の製造方法により得られた
重合体は、熱可塑性樹脂と混合することにより、成形品
の層状はく離現象が発現し難く、また耐環境応力き裂性
に優れた効果を発揮するという顕著な効果を奏するもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノアクリル酸エステル単量体100重量
    部、あるいはモノアクリル酸エステル単量体50重量%
    以上とスチレン系単量体、ニトリル単量体及びモノメタ
    クリル酸エステル単量体から選ばれ、かつニトリル単量
    体は30重量%未満である共重合性単量体を含む混合物
    100重量部に、 下記一般式I: 〔式中R及びRはH又はCH3基、Xは−(CH2)1(CH
    R3)m(CR4R5)n−基(1、m及びnは各々0以上の整数で
    あり、かつ1+m+nは5以上の整数であり、R,R
    及びRはアルキル基、アリール基、アルコキシル基
    あるいはヒドロキシル基である)及び/又は (x及びyは各々0以上の整数であり、R及びR
    H又はCH3基であり、Yは−O−、−S−、−SO2−、−
    CH2−、アルキリデン基あるいはアルキレン基である)
    を示す。〕で表される長鎖二官能性単量体0.01〜1
    0重量部を乳化状態で共重合させ、溶解度パラメーター
    が8.4〜9.8(Cal/CC)1/2であり、ガラス転移温度
    が20℃以下であり、ゲル含有率が70重量%以下であ
    る重合体を得ることを特徴とする共重合体の製造方法。
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