JPH0613510B2 - イソサフロ−ルエポキシドの製造方法 - Google Patents

イソサフロ−ルエポキシドの製造方法

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JPH0613510B2
JPH0613510B2 JP19059485A JP19059485A JPH0613510B2 JP H0613510 B2 JPH0613510 B2 JP H0613510B2 JP 19059485 A JP19059485 A JP 19059485A JP 19059485 A JP19059485 A JP 19059485A JP H0613510 B2 JPH0613510 B2 JP H0613510B2
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隆春 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はイソサフロールエポキシドの製造方法に関す
る。
式(I) で示されるイソサフロールエポキシドは、合成香料や医
薬品の中間体として重要な化合物であり、たとえばイソ
サフロールエポキシドの酸触媒異性化反応により得られ
る1−(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパノ
ン−2は3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−
メチルアラニン等の医薬製造中間体として有用である。
またイソサフロールエポキシドを酸性水溶液中で処理す
ることにより得られる1−(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)プロパン−1,2−ジオールは合成香料ヘリ
オトロピンの中間体として有用である。
従来、かかるイソサフロールエポキシドの製造方法とし
ては、 1)イソサフロールをブロム化したのちアルカリ処理する
方法(Barnes,R.A;Int.Congr.Essent.Oila.〔Pap.〕
6th(1974)182 7pp)。
2)イソサフロールにメタクロロ安息香酸を作用させる方
法(J.Tuji;Tetrahedron Letters,23 3085(1982))。
3)イソサフロールを電解酸化する方法(特開昭60-48982
号公報)。
などの方法が知られている。
しかし、1)の方法は大量の臭素を使用する点、2)の方法
は高価な酸化剤を使用しており、いずれも工業的有利な
製造法とは言い難い。また、3)の方法は電解装置を必要
とし、工業的な製造法として数多くの困難を克服する必
要がある。
一方オレフィン系不飽和化合物を過酸化水素水及びニト
リルとの混合物でエポキシ化する方法は既に公知である
が(例えばG.B.Payne,J.O.C.26,659,(1960)),イソサフ
ロールではメチレンジオキシ基が酸化されやすく、イソ
サフロールエポキシドを収率よく得ることは困難と考え
られ、事実、この方法でイソサフロールエポキシドを得
た例は見当らない。
このようなことから、本発明者らはイソサフロールエポ
キシドを工業的に有利に製造すべく検討の結果、イソサ
フロールを過酸化水素水および特定のニトリル類の混合
物中、特定の反応条件でエポキシ化することにより、イ
ソサフロールエポキシドが高収率で、容易に得られるこ
とを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、式(II) で示されるイソサフロールを過酸化水素水および一般式
(III) R−C≡N (III) (式中、Rはメチル基またはフェニル基を示す) で示されるニトリル類との混合物中、反応温度15〜45
℃,pH8〜10.5でエポキシ化することを特徴とする前記
式(I)で示されるイソサフロールエポキシドの製造方法
を提供するものである。
本発明の方法において、ニトリル類としてはアセトニト
リルまたはベンゾニトリルが挙げられるが、好ましくは
アセトニトリルである。
かかるニトリル類はイソサフロールに対して等モル以
上、通常1.1モル倍以上使用され、該ニトリル類は溶媒
としても使用することができる。
過酸化水素水の濃度には特に制限されないが、30〜6
0重量%の範囲であることが好ましく、その使用量はイ
ソサフロールに対して等モル以上、好ましくは1.1〜2
モル倍である。2モル倍を越えて使用しても反応には何
ら悪影響はないが、経済的に不利である。
溶媒を使用する場合、溶媒としては反応に不活性であれ
ば特に制限されることなく各種の有機溶媒が使用される
が、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒が
好ましく使用される。
この反応において、反応温度は15〜45℃、好ましくは2
0〜40℃である。
反応温度が15℃未満では反応的には何ら問題は生じな
いが、反応の進行が極めて遅くなって反応完結に長時間
を要し、工業的に不利となる。また、反応温度が45℃
を越えると過酸化水素の浪費を生じるばかりでなく、各
種の副生物が生成して収率が低下し、工業的に不利であ
る。
反応はpH8〜10.5の範囲で行われる。
pHが8より低いと反応の進行が遅くなり、かつ反応収率
が低下し、また、pHが10.5を越えると過酸化水素の分解
が激しくなり、大量の過酸化水素を必要としていずれも
工業的に不利である。
尚、反応系に緩衝剤として炭酸ナトリウムなどを加える
ことは有効な手段であり、その場合の使用量はイソサフ
ロール1モル当り0.5〜20gである。
また、反応系のpHは反応の進行とともに酸性側になるの
で、pH8〜10.5を維持するためアルカリを加えてpHを調
整する必要がある。このアルカリとしては水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムが好ましく、これらは通常水溶液
として使用される。
かくして、本発明の方法によればイソサフロールエポキ
シドが好収率で、かつ容易に得ることができる。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 イソサフロール100g(0.617モル)、アセトニトニ
ル50.6g(1.23モル)、60%過酸化水素水54g(0.
952モル)、メタノール200gおよび20%炭酸ナト
リウム水5gを攪拌機、温度計、還流冷却器およびpH電
極を装備したフラスコ内に仕込み、攪拌しながら30℃
とする。
反応の進行に伴って30%水酸化ナトリウム水溶液を添
加して反応系のpHを10に保つ。
反応は20時間で完結する。この間の30%水酸化ナト
リウム水溶液の消費量は12gであった。
反応終了後、反応混合物を濃縮し、その後30%水酸化
ナトリウム水溶液45gを加え、激しく攪拌する。
2時間後、反応混合物を分液し、油層からイソサフロー
ルエポキシド115.8g(含量89.2%)を得る。 収率は9
3.8%である。
精製を必要とする場合には、これを更に蒸留することも
できる。
実施例2〜5 表−1に示す反応条件とする以外は実施例1と同様に反
応、後処理してイソサフロールエポキシドを得た。結果
を表−1に示す。
実施例6 実施例1で使用したと同様のフラスコにイソサフロール
100g(0.617モル)、アセトニトリル400gおよび2
0%炭酸ナトリウム水溶液5gを仕込み、攪拌しながら
30℃とする。これに60%過酸化水素水70g(1.23
5モル)を30分で滴下する。
反応開始1時間、2時間、3時間後に60%過酸化水素
水30g(0.529モル)をそれぞれ追加する。
反応は10時間で完結する。尚、この間30%水酸化ナ
トリウム水溶液を使用して反応系のpHが10になるように
調整する。
反応終了後、実施例1と同様に処理してイソサフロール
エポキシド110.3g(含量87.5%)を得た。 収率は87.
5%である。
実施例7 実施例1で使用したと同様のフラスコにイソサフロール
50.0g(0.309モル)、ベンゾニトリル38.0g(0.368モ
ル)、60%過酸化水素水27g(0.368モル)、メタ
ノール100gおよび20%炭酸ナトリウム水溶液2.5
gを仕込み、攪拌しながら30℃とする。同温度で攪拌
を続けながら、30%水酸化ナトリウム水溶液を使用し
て反応系のpHを9.5に保つ。
反応は4時間30分で完結する。
この間の30%水酸化ナトリウム水溶液の消費量は5.7
gである。
反応終了後、反応混合物を濃縮し、30%水酸化ナトリ
ウム水溶液22.5gを加えて激しく攪拌する。2時間後水
層を分離し、油層にn−ヘキサン100gを加え、ベン
ズアミドの結晶を過により除去する。油層を濃縮しイ
ソサフロールエポキシド62.4g(含量78.9%)を得る。
収率は89.4%である。
比較例1〜4 表−2に示す反応条件とする以外は実施例1と同様に反
応、後処理してイソサフロールエポキシドを得た。結果
を表−2に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソサフロールを過酸化水素水および一般
    式 R−C≡N (式中、Rはメチル基またはフェニル基を示す) で示されるニトリル類との混合物中、反応温度15〜45
    ℃、pH8〜10.5でエポキシ化することを特徴とする式 で示されるイソサフロールエポキシドの製造方法。
JP19059485A 1985-08-28 1985-08-28 イソサフロ−ルエポキシドの製造方法 Expired - Lifetime JPH0613510B2 (ja)

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