JPH06134413A - 機械部品等の水切り乾燥方法 - Google Patents
機械部品等の水切り乾燥方法Info
- Publication number
- JPH06134413A JPH06134413A JP30977092A JP30977092A JPH06134413A JP H06134413 A JPH06134413 A JP H06134413A JP 30977092 A JP30977092 A JP 30977092A JP 30977092 A JP30977092 A JP 30977092A JP H06134413 A JPH06134413 A JP H06134413A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 洗浄、すすぎ工程後の被洗浄物の水切り乾燥
において、乾燥を溶剤系の短時間乾燥とすることによっ
て、ウオータスポット等の乾燥ムラや発錆を防止する。 【構成】 機械部品等の被洗浄物１の洗浄工程、すすぎ
工程後の水切り工程において、被洗浄物１を低温のガス
溶存水２中に浸漬して液置換し、次いで該被洗浄物１を
低沸点置換溶剤中に浸漬して溶解度差分の気泡を発生さ
せることで低温による短時間での乾燥を可能にした。
において、乾燥を溶剤系の短時間乾燥とすることによっ
て、ウオータスポット等の乾燥ムラや発錆を防止する。 【構成】 機械部品等の被洗浄物１の洗浄工程、すすぎ
工程後の水切り工程において、被洗浄物１を低温のガス
溶存水２中に浸漬して液置換し、次いで該被洗浄物１を
低沸点置換溶剤中に浸漬して溶解度差分の気泡を発生さ
せることで低温による短時間での乾燥を可能にした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は機械加工部品やエレクト
ロニクス部品等の水洗浄システムに適用される水切り乾
燥法に関するものである。
ロニクス部品等の水洗浄システムに適用される水切り乾
燥法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図４を用いて従来の一般的な水洗浄シス
テムを概説する。先ず洗浄工程では、切削油等で汚れた
被洗浄物（ワーク）が適正な洗浄剤を添加した洗浄液に
浸漬され、洗浄剤の化学力と洗浄液液流、超音波等の物
理力の併用により洗浄されるか、或いは被洗浄物に対し
て洗浄液を強力にスプレーすることにより洗浄される。
次にすすぎ工程では、洗浄工程で被洗浄物に付着した切
削油等の汚れを遊離させた洗浄液等をきれいに洗い落と
すために、清浄水への浸漬、清浄水のシャワー等により
被洗浄物を清浄化する。更にそのままでは乾燥工程中に
発錆の虞れのある鉄鋼部品等は適正な防錆剤を添加した
防錆処理槽で防錆処理が施された後にエアブロー等によ
り水切りされ、熱風乾燥処理されて清浄な被洗浄物とす
る必要がある。
テムを概説する。先ず洗浄工程では、切削油等で汚れた
被洗浄物（ワーク）が適正な洗浄剤を添加した洗浄液に
浸漬され、洗浄剤の化学力と洗浄液液流、超音波等の物
理力の併用により洗浄されるか、或いは被洗浄物に対し
て洗浄液を強力にスプレーすることにより洗浄される。
次にすすぎ工程では、洗浄工程で被洗浄物に付着した切
削油等の汚れを遊離させた洗浄液等をきれいに洗い落と
すために、清浄水への浸漬、清浄水のシャワー等により
被洗浄物を清浄化する。更にそのままでは乾燥工程中に
発錆の虞れのある鉄鋼部品等は適正な防錆剤を添加した
防錆処理槽で防錆処理が施された後にエアブロー等によ
り水切りされ、熱風乾燥処理されて清浄な被洗浄物とす
る必要がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の一般的な水洗浄システム工程における通常の
エアブローによる水切り、乾燥では被洗浄物細部（盲穴
部、狭間部等）の水切りが不十分であり、未乾燥のまま
次の組立工程へと進み、それに起因する発錆によるクレ
ーム、事故等が懸念されていた。特に鉄鋼部品について
は防錆工程が必須条件となっているので、水系の完全な
乾燥のためには、高温熱風が不可欠であり、乾燥に長時
間を要していた。また水系乾燥にあっては、洗浄液水滴
の残存による乾燥斑（ウオータスポット）が生じ易く、
被洗浄物の品質が劣化する懸念も生じていた。従って従
来特に発錆し易い鉄鋼部品等の水洗浄システムにおける
すすぎ工程後の完全な水切りのために行なわれていた長
時間の高温熱風による乾燥に代わるものとして、ウオー
タスポットを生じることがなく、短時間で、しかも低温
での乾燥が可能な新しい乾燥方法の案出が強く望まれて
いた。本発明は前記従来の問題を解決するために提案さ
れたものである。
うな従来の一般的な水洗浄システム工程における通常の
エアブローによる水切り、乾燥では被洗浄物細部（盲穴
部、狭間部等）の水切りが不十分であり、未乾燥のまま
次の組立工程へと進み、それに起因する発錆によるクレ
ーム、事故等が懸念されていた。特に鉄鋼部品について
は防錆工程が必須条件となっているので、水系の完全な
乾燥のためには、高温熱風が不可欠であり、乾燥に長時
間を要していた。また水系乾燥にあっては、洗浄液水滴
の残存による乾燥斑（ウオータスポット）が生じ易く、
被洗浄物の品質が劣化する懸念も生じていた。従って従
来特に発錆し易い鉄鋼部品等の水洗浄システムにおける
すすぎ工程後の完全な水切りのために行なわれていた長
時間の高温熱風による乾燥に代わるものとして、ウオー
タスポットを生じることがなく、短時間で、しかも低温
での乾燥が可能な新しい乾燥方法の案出が強く望まれて
いた。本発明は前記従来の問題を解決するために提案さ
れたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、機械
部品等の水洗浄システムにおいて、洗浄、すすぎ工程後
の水切り法として、被洗浄物を低沸点置換溶剤中に浸漬
すると共に気泡を発生させて気液置換し、迅速乾燥を可
能とするものであり、また洗浄、すすぎ工程後の被洗浄
物を低温のガス溶存水中に浸漬して液置換し、次いで該
被洗浄物を低沸点置換溶剤中に浸漬することで溶解度差
分の気泡を発生させるようにしてなるもので、これを課
題解決のための手段とするものである。
部品等の水洗浄システムにおいて、洗浄、すすぎ工程後
の水切り法として、被洗浄物を低沸点置換溶剤中に浸漬
すると共に気泡を発生させて気液置換し、迅速乾燥を可
能とするものであり、また洗浄、すすぎ工程後の被洗浄
物を低温のガス溶存水中に浸漬して液置換し、次いで該
被洗浄物を低沸点置換溶剤中に浸漬することで溶解度差
分の気泡を発生させるようにしてなるもので、これを課
題解決のための手段とするものである。
【０００５】
【作用】水切り工程において、被洗浄物の細部にわたり
低沸点溶剤で液置換することにより、乾燥を溶剤系の乾
燥とすることにより乾燥性が向上し、乾燥時間を短縮で
き、かつ乾燥ムラ、発錆等を防ぐことができる。
低沸点溶剤で液置換することにより、乾燥を溶剤系の乾
燥とすることにより乾燥性が向上し、乾燥時間を短縮で
き、かつ乾燥ムラ、発錆等を防ぐことができる。
【０００６】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図１は本発明の第１実施例を示す。図１はガス溶存
水による水切り、液置換乾燥法である。従来法と同様に
して洗浄及びすすぎ処理された被洗浄物（ワーク）１を
０℃近くまで冷却し、ＣＯ2 等を十分溶解させた低温ガ
ス溶存水２（例えばＣＯ2 水）中に浸漬し、被洗浄物１
の細部まで低温ガス溶存水２に置換した状態の被洗浄物
１を、表１に一例を示した低沸点不活性液体を沸点近く
まで加温した置換溶剤３中に浸漬し、温度差による発泡
に加え、超音波キャビテーション等による物理力を加え
ることで被洗浄物１の外表面から細部にわたり、図２に
示すＣＯ2 溶解度差分のガスを一気に発泡させ、置換溶
剤３に液置換することで低沸点溶剤系での乾燥とするこ
とにより乾燥性の向上（発錆、乾燥ムラ防止等）並びに
乾燥時間の短縮が可能となる。
と、図１は本発明の第１実施例を示す。図１はガス溶存
水による水切り、液置換乾燥法である。従来法と同様に
して洗浄及びすすぎ処理された被洗浄物（ワーク）１を
０℃近くまで冷却し、ＣＯ2 等を十分溶解させた低温ガ
ス溶存水２（例えばＣＯ2 水）中に浸漬し、被洗浄物１
の細部まで低温ガス溶存水２に置換した状態の被洗浄物
１を、表１に一例を示した低沸点不活性液体を沸点近く
まで加温した置換溶剤３中に浸漬し、温度差による発泡
に加え、超音波キャビテーション等による物理力を加え
ることで被洗浄物１の外表面から細部にわたり、図２に
示すＣＯ2 溶解度差分のガスを一気に発泡させ、置換溶
剤３に液置換することで低沸点溶剤系での乾燥とするこ
とにより乾燥性の向上（発錆、乾燥ムラ防止等）並びに
乾燥時間の短縮が可能となる。
【０００７】また図３は本発明の第２実施例を示すもの
で、下向きの細孔＋盲部形状品の水切り法であり、従来
法で被洗浄物４を処理すると細孔部及び盲部５にすすぎ
水６が殆ど残留してしまうが、置換溶剤７中に微細気泡
を導入することにより、細孔部及び盲部５の気液置換が
でき、同様の乾燥性改善の効果が得られる。微細気泡を
発生させるには公知の種々の方法を採用することができ
る。また第１実施例及び第２実施例何れにおいても置換
溶剤としては、現在開発中の代替フロン、ＨＣＦＣやＨ
ＦＣ溶剤を使用しても、当然同様の効果が得られること
は言うまでもない。
で、下向きの細孔＋盲部形状品の水切り法であり、従来
法で被洗浄物４を処理すると細孔部及び盲部５にすすぎ
水６が殆ど残留してしまうが、置換溶剤７中に微細気泡
を導入することにより、細孔部及び盲部５の気液置換が
でき、同様の乾燥性改善の効果が得られる。微細気泡を
発生させるには公知の種々の方法を採用することができ
る。また第１実施例及び第２実施例何れにおいても置換
溶剤としては、現在開発中の代替フロン、ＨＣＦＣやＨ
ＦＣ溶剤を使用しても、当然同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【０００８】次に表１に本発明で使用する低沸点不活性
液体であるパーフロロカーボンの主要物性の１例を示
す。
液体であるパーフロロカーボンの主要物性の１例を示
す。
【表１】 パーフロロカーボンは、完全フッ素化不活性液体の名で
知られ、殆どの油脂、樹脂類に対し全く溶解力を示さな
いことが特徴である。
知られ、殆どの油脂、樹脂類に対し全く溶解力を示さな
いことが特徴である。
【０００９】また前記パーフロロカーボンは、表２に示
す如く種々な商品名のものが知られており、先行溶剤の
沸点より低沸点のものを選択すれば、本発明を達成し得
るものである。
す如く種々な商品名のものが知られており、先行溶剤の
沸点より低沸点のものを選択すれば、本発明を達成し得
るものである。
【表２】
【００１０】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明は、水切
り工程で被洗浄物の細部にわたり、低沸点の不活性液体
（溶剤）等による液置換処理を行ない、乾燥を溶剤系で
の乾燥とすることにより、水系乾燥で問題となる乾燥時
間の長期化や乾燥ムラ、発錆等を防止でき、所謂乾燥性
を大幅に改善した機械部品等の水切り乾燥の実施が可能
である。
り工程で被洗浄物の細部にわたり、低沸点の不活性液体
（溶剤）等による液置換処理を行ない、乾燥を溶剤系で
の乾燥とすることにより、水系乾燥で問題となる乾燥時
間の長期化や乾燥ムラ、発錆等を防止でき、所謂乾燥性
を大幅に改善した機械部品等の水切り乾燥の実施が可能
である。
【図１】本発明の第１実施例に係るガス溶存水を用いた
場合の原理図である。
場合の原理図である。
【図２】溶存ガスとしてＣＯ2 を用いた時の溶解度線図
である。
である。
【図３】本発明の第２実施例に係る微細気泡を利用した
気液置換の原理図である。
気液置換の原理図である。
【図４】従来の一般的な水洗浄システムの概念図であ
る。
る。
１，４ 被洗浄物（ワーク） ２ ガス溶存水 ３，７ 置換溶剤 ５ 盲部 ６ すすぎ水
Claims (2)
- 【請求項１】 機械部品等の水洗浄システムにおいて、
洗浄、すすぎ工程後の水切り法として、被洗浄物を低沸
点置換溶剤中に浸漬すると共に気泡を発生させて気液置
換し、迅速乾燥を可能とすることを特徴とする水切り乾
燥方法。 - 【請求項２】 請求項１記載の水切り乾燥法において、
洗浄、すすぎ工程後の被洗浄物を低温のガス溶存水中に
浸漬して液置換し、次いで該被洗浄物を低沸点置換溶剤
中に浸漬することで溶解度差分の気泡を発生させるよう
にしたことを特徴とする水切り乾燥方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30977092A JPH06134413A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 機械部品等の水切り乾燥方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30977092A JPH06134413A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 機械部品等の水切り乾燥方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06134413A true JPH06134413A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17997055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30977092A Withdrawn JPH06134413A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 機械部品等の水切り乾燥方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06134413A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010214238A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Toyota Motor Corp | 洗浄方法 |
-
1992
- 1992-10-26 JP JP30977092A patent/JPH06134413A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010214238A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Toyota Motor Corp | 洗浄方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000104 |