JPH06132523A - Mosトランジスタの製造方法 - Google Patents

Mosトランジスタの製造方法

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JPH06132523A
JPH06132523A JP27978592A JP27978592A JPH06132523A JP H06132523 A JPH06132523 A JP H06132523A JP 27978592 A JP27978592 A JP 27978592A JP 27978592 A JP27978592 A JP 27978592A JP H06132523 A JPH06132523 A JP H06132523A
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JP
Japan
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film
oxide film
mos transistor
semiconductor
semiconductor substrate
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JP27978592A
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English (en)
Inventor
Kakutarou Suda
核太郎 須田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランジスタ性能を安定的に保持できかつ歩
留のよい多層半導体膜からなるゲートを有するMOSト
ランジスタの製造方法を提供することである。 【構成】 本発明では、N型半導体基板1上にゲート酸
化膜101を介して複数のポリシリコン膜201,20
2を堆積する際にポリシリコン膜201,202の界面
に形成される巻込み酸化膜114を効率よく破壊して、
複数のポリシリコン膜201,202からなるゲートを
有するMOSトランジスタを製造する方法について開示
する。まず、複数のポリシリコン膜201,202をゲ
ート酸化膜114を介してN型半導体基板上1に順次形
成し、複数のポリシリコン膜201,202の界面に形
成される巻込み酸化膜114に対して堆積させたポリシ
リコン膜202の表面から界面までの距離と投影飛程と
がほぼ等しくなるようにイオン注入を行ない、イオン注
入後熱処理を行なうことで界面に形成される巻込み酸化
膜114を効率よく破壊する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS(Metal
Oxide Semiconductor)トランジス
タの製造方法に関し、特に多層半導体膜からなるゲート
を有するMOSトランジスタの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図18〜図22は、従来の典型的なPチ
ャネルMOSトランジスタの製造工程を順次示す断面図
である。
【0003】図18に示すように、N型半導体基板1の
所定の領域にCVDにより素子分離酸化膜100を形成
する。次に、図19に示すように、N型半導体基板1の
表面を覆うように熱酸化により厚さ約100Å程度のゲ
ート酸化膜101を形成する。
【0004】このゲート酸化膜101および素子分離酸
化膜100を覆うように、減圧CVDによりN型半導体
基板1上に、厚さ約1000Åの第1のポリシリコン膜
201を堆積し、さらに第1のポリシリコン膜201上
に厚さ約500Åの第2のポリシリコン膜202を堆積
する。
【0005】さらに、図20に示すように、第1および
第2のポリシリコン膜201,202とに導電性を付与
するため、第2のポリシリコン膜202の表面からN型
不純物元素である砒素イオン(As+ )の注入を行な
う。イオン注入後、注入した砒素イオン(As+ )を第
1および第2のポリシリコン膜201,202中に拡散
させるため、約900℃、30分程度の熱処理を行な
う。
【0006】次に、図21に示すように、第2のポリシ
リコン膜202の表面を覆うようにCVDで厚さ約10
00Å程度酸化膜104を形成する。さらに、図22に
示すように、所定の領域を除いて酸化膜104を第2の
ポリシリコン膜202上から選択的に除去し、酸化膜1
04の所定の領域をマスクとして、第1および第2のポ
リシリコン膜201,202をパターニングする。
【0007】その後、ゲート酸化膜101を通してN型
半導体基板1の所定の領域にP型不純物元素であるボロ
ンイオン(B+ )を注入量5×10 1 5cm-2でイオン
注入し、さらに熱処理を施してP+ 型ソース・ドレイン
領域2を形成する。
【0008】次に、図23に示すように、N型半導体基
板1の全面を覆うように、CVDで厚さ約1μm程度の
酸化膜103を堆積する。その後、P+ 型ソース・ドレ
イン領域2に対応するゲート酸化膜101および酸化膜
103の所定の領域を選択的に除去し、コンタクトホー
ル400を形成する。さらに、このコンタクトホール4
00を覆うように、酸化膜103上にアルミニウムから
なる金属膜を堆積し、アルミニウム電極401を形成す
る。
【0009】以上のようにして、2層の第1および第2
のポリシリコン201,202からなるゲートを有する
PチャネルMOSトランジスタが製作されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
MOSトランジスタの製造方法では、第1のポリシリコ
ン膜201上に第2のポリシリコン膜202を堆積する
際に、第1のポリシリコン膜201と第2のポリシリコ
ン膜202との界面に厚さ約100Å程度の巻込み酸化
膜114が形成されてしまうという問題があった。
【0011】この巻込み酸化膜114は、減圧CVD炉
に基板を搬入する際第1のポリシリコン膜201の表面
が炉の入口付近で炉外の大気中の酸素を巻込んで酸化形
成されるものである。
【0012】このような巻込み酸化膜114が、第1お
よび第2のポリシリコン膜201,202の界面に存在
すると、実効的なゲート酸化膜の膜厚の増加を招くこと
になるため、MOSトランジスタの性能が劣化してしま
うという問題があった。
【0013】また、導電性を付与するため、第1および
第2のポリシリコン膜201,202中にN型不純物で
ある砒素イオン(As+ )を均一に熱拡散させる際に、
巻込み酸化膜114が砒素イオン(As+ )の拡散を妨
げるため、第1のポリシリコン膜201のN型不純物濃
度が著しく低くなってしまう。その結果、ゲートの空乏
化を招き、MOSトランジスタの性能が劣化してしまう
という問題もあった。
【0014】このように、従来のMOSトランジスタの
製造方法では、得られるMOSトランジスタの性能が不
安定で、良品歩留りが悪くなっていた。
【0015】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するためになされたものであって、トランジスタの性能
特性を安定的に保持でき、かつ歩留りのよい多層半導体
膜からなるゲートを有するMOSトランジスタの製造方
法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】発明者は、MOSトラン
ジスタの製造方法において、半導体基板上に堆積させた
複数の半導体膜の界面に形成される酸化膜を破壊するた
め、イオン注入を利用することに着目し、鋭意検討を重
ねた結果、複数の半導体膜の界面に形成される酸化膜を
効率よく破壊することができるイオン注入条件を見いだ
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0017】本発明に従うMOSトランジスタの製造方
法は、半導体基板上に絶縁膜を介して形成される複数の
半導体膜からなるゲートを有するMOSトランジスタの
製造方法であって、この方法では、複数の半導体膜を半
導体基板上に順次堆積する工程と、この工程において複
数の半導体膜の界面に形成される酸化膜に対して堆積さ
れた半導体膜の表面から各界面までの距離と投影飛程と
がほぼ一致するようにイオン注入を行なう工程と、イオ
ン注入後、熱処理を施す工程とを備えており、イオン注
入により注入されるイオンが、絶縁膜に接する半導体膜
を通過し、絶縁膜または半導体基板中に導入されないよ
うに、堆積する半導体膜の膜厚を予め所定の厚さに設定
しておくことを特徴とする。
【0018】本発明における複数の半導体膜を半導体基
板上に順次堆積する工程においては、イオン注入により
絶縁膜および半導体基板中にイオンが導入されないよう
にするため、絶縁膜に接して堆積される半導体膜の膜厚
が、その半導体膜よりも上方に堆積される半導体膜の全
膜厚に比べて十分に大きくなるように、あるいは少なく
ともイオン注入を行なう工程において用いられる最も大
きい投影飛程よりもさらに大きくなるように、堆積する
各半導体膜の膜厚を予め設定することができる。
【0019】本発明におけるイオン注入は、通常のイオ
ン注入法に従って容易に実施することができ、このイオ
ン注入により導入された注入イオンは複数の半導体膜中
でガウス形の分布をするものと考えられる。
【0020】本発明においてイオン注入に用いられる元
素としては、N型もしくはP型不純物元素または半導体
基板の構成元素等を挙げることができる。N型不純物元
素としては、As,P,Sb等を挙げることができ、P
型不純物元素としては、B,In等を挙げることがで
き、さらに半導体基板の構成元素としては、Si,Ge
等を挙げることができる。
【0021】本発明において、「投影飛程」とは、半導
体膜中に導入された注入イオンの深さ方向の濃度分布に
おけるピークを示す深さの値として規定される。イオン
注入においては、注入エネルギを適切に設定すること
で、所望の投影飛程を再現性よく実現することができ
る。この注入エネルギは、注入するイオンの種によって
適宜設定されることが必要であり、加速電圧に、用いる
イオンの電荷量を乗じて求めることができる。
【0022】また、本発明における熱処理は、900℃
程度の高温で比較的長時間の第1の熱処理を行なった
後、さらに第1の熱処理より高い温度で極めて短時間の
第2の熱処理を連続して行なうことで、より効果的に半
導体膜中に導入されたイオンを拡大し、活性化すること
ができる。
【0023】本発明において、2層の半導体膜を絶縁膜
を介して半導体基板上に堆積させる場合には、予め絶縁
膜に接する下層の半導体膜の膜厚がその上に堆積する上
層の半導体膜の膜厚よりも十分大きくなるように設定し
ておくことが好ましい。この場合において、上層の半導
体膜の表面から酸化膜が形成された界面までの距離は、
ほぼ上層の半導体膜の膜厚と等しくなるので、上層の半
導体膜の膜厚と投影飛程とがほぼ等しくなるようにイオ
ン注入を行なえば、効率よく酸化膜中にイオンを注入す
ることができる。
【0024】なお、3層以上の複数の半導体膜を絶縁膜
を介して半導体基板上に堆積させる場合には、所望の半
導体膜をすべて半導体基板上にすべて堆積した後、イオ
ン注入を連続的に行なうことにより、複数の半導体膜の
各界面に形成される酸化膜にそれぞれイオンを注入して
もよく、また、半導体膜を1層ずつ堆積する度に堆積し
た層とその直下の半導体膜の界面に形成される酸化膜に
イオン注入を行なう工程を順次繰返し行なってもよい。
【0025】
【作用】本発明のMOSトランジスタの製造方法では、
複数の半導体膜を堆積する際に半導体膜の各界面に形成
される酸化膜に対して、堆積された複数の半導体膜の表
面から酸化膜が形成される半導体膜の各界面までの距離
と投影飛程とがほぼ等しくなるようにイオン注入を行な
う。このイオン注入により複数の半導体膜の各界面に形
成された酸化膜中にイオンが効率よく導入される。
【0026】さらに、イオン注入後、熱処理を施すこと
で、酸化膜中に導入された多数のイオンが拡散、活性化
され、酸化膜中の半導体原子と酸素原子との結合が効率
よく切れる。この結果、複数の半導体膜の界面に形成さ
れた酸化膜が破壊され、コンタクト抵抗の上昇が効果的
に抑制される。さらに、半導体膜中に不純物イオンが均
一に拡散されるようになり、MOSトランジスタのゲー
トの空乏化が抑制される。
【0027】本発明に従うMOSトランジスタの製造方
法では、酸化膜を効率よく破壊するためには、堆積され
た半導体膜の表面から各界面までの距離と投影飛程とが
ほぼ一致するようにイオン注入を行なうことと、イオン
注入より注入されるイオンが、絶縁膜に接する半導体膜
を透過し、絶縁膜または半導体基板中に導入されないよ
うに、堆積する半導体膜の膜厚を予め所定の厚さに設定
しておくことを大きな特徴としている。
【0028】たとえば、堆積された半導体膜の表面から
各界面までの距離と投影飛程とがほぼ等しくなるように
設定されていない場合には、図24に示すように、イオ
ン注入により注入されたイオンの濃度分布のピークが酸
化膜が形成される半導体膜201,202の界面から位
置ずれしており、このような場合には、イオン注入を行
なうことによって界面に形成された酸化膜を効率よく破
壊することはできなくなってしまうことになる。
【0029】一方、また、たとえば、堆積する半導体膜
の膜厚を予め所定の厚さに設定していない場合には、図
25に示すように、イオン注入により注入されたイオン
が絶縁膜101や半導体基板1中に到達してしまってお
り、このような場合には、ゲート絶縁膜の絶縁性が大幅
に劣化してしまうとともにトランジスタ性能が変化して
しまうことになる。
【0030】本発明では、2つのイオン注入条件を最適
に設定することで、絶縁膜の特性が安定的に保持され、
半導体基板中の不純物濃度に変化を生じることなく、複
数の半導体膜の各界面に形成される酸化膜を効率よく導
体化することができるようになる。したがって、本発明
を用いれば、良好なトランジスタ特性を有するMOSト
ランジスタを製造することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0032】まず、本発明の実施例に従うPチャネルM
OSトランジスタの製造方法について説明する。
【0033】図1〜図6は、本発明の実施例に従うPチ
ャネルMOSトランジスタの第1〜第6の製造工程を示
す断面図である。なお、従来のPチャネルMOSトラン
ジスタの各領域と対応する部分についてはそれぞれ対応
する符号を付すものとする。
【0034】図1に示すように、N型半導体基板1の所
定の領域にCVDにより素子分離酸化膜100を形成す
る。さらに、図2に示すように、N型半導体基板1の表
面を覆うように熱酸化より厚さ約100Å程度のゲート
酸化膜101を形成する。
【0035】図2に示すように、この素子分離酸化膜1
00およびゲート酸化膜101を覆うように、減圧CV
DによりN型半導体基板1上に、厚さ約1000Åの第
1のポリシリコン膜201を堆積し、さらにこの第1の
ポリシリコン膜201上に厚さ約500Åの第2のポリ
シリコン膜202を堆積する。このとき、第1のポリシ
リコン膜201の膜厚が、第2のポリシリコン膜202
の膜厚よりも十分大きくなるように設定しておく。
【0036】第1および第2のポリシリコン膜201,
202の堆積に伴って、第1のポリシリコン膜201と
第2のポリシリコン膜202との界面に厚さ約100Å
の巻込み酸化膜114が形成される。
【0037】次に、図3に示すように、堆積した第2の
ポリシリコン膜202の表面から、イオン注入装置によ
り、砒素イオン(As+ )を、加速電圧80KeV,注
入量1×10 1 6cm-2で注入する。
【0038】このイオン注入により、図7に示されるよ
うに、第1および第2のポリシリコン膜201,202
において第2のポリシリコン膜202の表面から500
Åの深さにイオン濃度分布のピークがくるように砒素イ
オン(As+ )が導入される。
【0039】さらに、イオン注入後、N型半導体基板1
全体に900〜950℃で、30分程度の熱処理を行な
う。これにより、イオン注入により第1および第2のポ
リシリコン膜201,202中に導入した砒素イオン
(As+ )が広範囲に拡散されかつ活性化される。さら
に、ランプ加熱等による瞬間加熱(RTA:Rapid
Thermal annealing)を1050℃前
後で30秒程度行なう。これにより、さらにイオンが活
性化され、巻込み酸化膜114の破壊が促進される。
【0040】次に、図4に示すように、第2のポリシリ
コン膜202の表面を覆うように、CVDで厚さ約10
00Å程度の酸化膜104を形成する。さらに、所定の
領域のみを除いてこの酸化膜104を第2のポリシリコ
ン膜202上から選択的に除去する。所定の領域の酸化
膜104をマスクとして、第1および第2のポリシリコ
ン膜201,202をパターニングする。次に、図5に
示すように、N型半導体基板1の所定の領域に、ゲート
酸化膜101を介してP型不純物ボロンイオン(B+
をイオン注入装置により注入量5×10 1 5cm-2で注
入し、さらに850〜900℃程度の熱処理を行ない、
+ 型ソース・ドレイン領域2を形成する。
【0041】次に、図6に示すように、N型半導体基板
1の表面を覆うようにCVDにより約1μm程度の酸化
膜103を堆積する。その後、P+ 型ソース・ドレイン
領域2に対応するゲート酸化膜101および酸化膜10
3の所定の領域を選択的に除去し、コンタクトホール4
00を形成する。さらに酸化膜103を覆うようにアル
ミニウムからなる金属膜を堆積し、アルミニウム電極4
01を形成する。
【0042】上記のようにして、界面に形成された巻込
み酸化膜114が効率よく破壊された2層のポリシリコ
ン膜よりなるゲートを有する、PチャネルMOSトラン
ジスタを製作する。
【0043】本実施例においては、N型不純物である砒
素イオン(As+ )を注入することにより巻込み酸化膜
114の破壊と第1および第2のポリシリコン膜20
1,202への不純物元素の導入を同時に行なう例につ
いて示したが、第1および第2のポリシリコン膜20
1,202の形成時に不純物元素が導入されている場合
には、半導体基板の構成元素である珪素イオン(S
+ )の注入を行うことで、巻込み酸化膜114を破壊
することもできる。
【0044】また、本実施例においては、第2のポリシ
リコン膜202上に酸化膜104のみを堆積させたが、
図3に示すように巻込み酸化膜114を破壊するための
イオン注入を行なった後、図8に示すように、第2のポ
リシリコン膜202上にたとえばWSi等の高融点金属
または高融点金属シリサイドからなる膜501をスパッ
タにより堆積させてもよい。
【0045】この場合にも、先に示した実施例と同様
に、さらに高融点金属または高融点金属シリサイドから
なる膜501上にCVDにより堆積させた酸化膜104
の所定の領域をマスクとして第1および第2のポリシリ
コン膜201,202と高融点金属または高融点金属シ
リサイドからなる膜501とをパターニングする。この
後、図9に示すようにイオン注入を行ないP+ 型ソース
・ドレイン領域2を形成させた後、N型半導体基板1上
に酸化膜103を堆積させる。さらに図10に示すよう
に、酸化膜103のP+ 型ソース・ドレイン領域2に対
応する領域にコンタクトホール400を形成し、酸化膜
103を覆うようにアルミニウムからなる金属膜を堆積
し、アルミニウム電極401を形成する。
【0046】このようにして得られたPチャネルMOS
トランジスタでは、先の実施例において示したPチャネ
ルMOSトランジスタに比べてポリシリコンゲート電極
の配線抵抗をより下げることができるという効果を有す
る。
【0047】なお、先の実施例では、PチャネルMOS
トランジスタを製作する例について示したが、本発明を
P型半導体基板上にN+ 型ソース・ドレイン領域が形成
されたNチャネルMOSトランジスタの製造方法に適用
できることはいうまでもない。
【0048】そこで、さらにPチャネルMOSトランジ
スタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトランジス
タとバイポーラトランジスタと一体的に製作する方法に
ついて説明する。
【0049】図11〜図17は、PチャネルMOSトラ
ンジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラン
ジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する工
程を順次示した断面図である。なお、従来のPチャネル
MOSトランジスタの各領域と対応する部分については
それぞれ対応する番号を付するものとする。
【0050】まず、図11に示すように、P- 型半導体
基板11上には、N+ 型埋込層12、P+ 型埋込層1
3、N- 型エピタキシャル層14、Nウェル15、Pウ
ェル16、P+ 素子分離層17、N+ 型コレクタ電極取
出層18、P型ベース領域19、および素子分離酸化膜
100が形成されている。
【0051】次に、図12に示すように、上述したP-
型半導体基板11上の素子領域表面に、CVDで厚さ約
100Åのゲート酸化膜101を形成する。このゲート
酸化膜101上に減圧CVD法により厚さ約1000Å
の第1のポリシリコン膜201を堆積し、さらに第1の
ポリシリコン膜201上にフォトレジスト層601を堆
積する。このフォトレジスト層601のP型ベース領域
19に対応する所定の領域をフォトリソグラフィにより
選択的に除去する。所定の領域が選択的に除去されたフ
ォトレジスト層601をマスクとして、第1のポリシリ
コン膜201およびゲート絶縁膜101の所定の領域を
順次エッチング除去する。さらに、この領域にN型不純
物である砒素イオン(As+ )をイオン注入して、N+
型エミッタ層20を形成する。
【0052】さらに、図13に示すように、フォトレジ
スト層601を第1のポリシリコン領域201上から除
去した後、第1のポリシリコン膜201上に厚さ約50
0Å程度の第2のポリシリコン膜202を堆積する。こ
のとき同時に第1のポリシリコン膜201と第2のポリ
シリコン膜202との界面に厚さ約100Åの巻込み酸
化膜114が形成される。
【0053】次に、図14に示すように、第2のポリシ
リコン膜202の表面から、イオン注入装置により、N
型不純物である砒素イオン(As+ )を、加速電圧80
keV,注入量1×10 1 6cm-2でイオン注入する。
【0054】このイオン注入により、図7に示されるの
と同様に、第1および第2のポリシリコン膜201,2
02において第2のポリシリコン膜202の表面から5
00Åの深さにイオン濃度分布のピークがくるように砒
素イオン(As+ )が導入される。
【0055】さらに、P- 型半導体基板11全体に90
0〜950℃で、30分程度の熱処理を行なう。これに
より、イオン注入により導入された砒素イオン(A
+ )が第1および第2のポリシリコン膜201,20
2内に均一に拡散され活性化される。さらに、巻込み酸
化膜114の破壊促進を目的に1050℃前後のランプ
加熱等による瞬間加熱(RTA)を30秒程度行なって
もよい。これにより、第1のポリシリコン膜201と第
2のポリシリコン膜202との界面に形成された巻込み
酸化膜114がさらに効率よく破壊される。
【0056】次に、図15に示すように、第2のポリシ
リコン膜202上にスパッタにより高融点金属シリサイ
ドからなる膜501を堆積させる。この高融点金属シリ
サイドからなる膜501上にCVDにより厚さ約100
0Å程度の酸化膜104を形成し、所定の領域を除いて
エッチングにより酸化膜104を高融点金属シリサイド
からなる膜501上から選択的に除去する。この所定の
領域の酸化膜104をマスクとして、第1および第2の
ポリシリコン膜201,202をパターニングする。
【0057】次に、図16に示すように、ゲート酸化膜
101を介してP型ベース領域19、Nウェル15の所
定の領域にボロンイオン(B+ )を注入量5×10 1 5
cm -2でイオン注入し、P+ 型外部ベース領域21、P
+ 型ソース・ドレイン領域22を形成する。また、ゲー
ト酸化膜101を介してPウェル16の所定の領域に砒
素イオン(As+ )を注入量5×10 1 5cm-2でイオ
ン注入し、N+ 型ソース・ドレイン領域23を形成す
る。
【0058】さらに、図17に示すように、素子領域表
面全体を覆うようにCVDにより厚さ約1μm程度の酸
化膜103を堆積する。N+ 型コレクタ電極取出層1
8、P + 型外部ベース領域層21、P+ 型ソース・ドレ
イン領域22、N+ 型ソース・ドレイン領域23に対応
する領域にコンタクトホール400を形成し、さらに酸
化膜103を覆うように蒸着によりアルミニウムからな
る金属膜を形成し、アルミニウム電極401を形成す
る。
【0059】このようにして、P- 型半導体基板上11
のaの領域にはバイポーラトランジスタが、bの領域に
はPチャネルMOSトランジスタが、cの領域にはNチ
ャネルMOSトランジスタが一体的に製作される。
【0060】なお、各図においてゲートコンタクトは示
されていないが、別の位置においてゲートコンタクトが
形成されているものとする。
【0061】
【発明の効果】本発明のMOSトランジスタの製造方法
によれば、半導体膜の各界面に形成される酸化膜に対し
て、堆積された複数の半導体膜の表面から破壊したい酸
化膜が形成される半導体膜の各界面までの距離と投影飛
程とがほぼ等しくなるようにイオン注入を行ない、さら
にイオン注入後、熱処理を施すことで、半導体膜の各界
面に形成される酸化膜が効率よく破壊される。したがっ
て、MOSトランジスタにおけるゲートのコンタクト抵
抗が上昇したり、あるいはゲートの空乏化が生じたりす
ることはなくなり、良好なトランジスタ特性が安定的に
保持される。
【0062】また、酸化膜を破壊するためのイオン注入
により注入されるイオンが、絶縁膜に接する半導体膜を
通過し、絶縁膜または半導体基板中に導入されないよう
に、堆積する半導体膜の膜厚を予め所定の厚さに設定し
ておくことで、MOSトランジスタのゲート酸化膜の絶
縁性が不良となったり、半導体基板中の不純物濃度が変
化することで電流増幅率が低下するなどの弊害を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第1の工程を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第2の工程を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第3の工程を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第4の工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第5の工程を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの製造方法の第6の工程を示す断面図である。
【図7】図3に示した線Y−Y′に沿う注入イオン拡散
領域の注入イオン拡散深さと注入イオン濃度分布との関
係を表わす図である。
【図8】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの他の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラン
ジスタの他の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例に従うPチャネルMOSトラ
ンジスタの他の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第1の工程を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第2の工程を示す断面図である。
【図13】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第3の工程を示す断面図である。
【図14】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第4の工程を示す断面図である。
【図15】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第5の工程を示す断面図である。
【図16】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第6の工程を示す断面図である。
【図17】本発明の実施例に従ってPチャネルMOSト
ランジスタを同一半導体基板上にNチャネルMOSトラ
ンジスタとバイポーラトランジスタと一体的に製作する
第7の工程を示す断面図である。
【図18】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第1の工程を示す断面図である。
【図19】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第2の工程を示す断面図である。
【図20】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第3の工程を示す断面図である。
【図21】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第4の工程を示す断面図である。
【図22】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第5の工程を示す断面図である。
【図23】従来のPチャネルMOSトランジスタの製造
方法の第6の工程を示す断面図である。
【図24】図20に示した線X−X′に沿う注入イオン
拡散領域の注入イオン拡散深さと注入イオン濃度分布と
の関係を表わす図である。
【図25】図20に示した線X−X′に沿う注入イオン
拡散領域の注入イオン拡散深さと注入イオン濃度分布と
の関係を表わす図である。
【符号の説明】
1 N型半導体基板 2,22 P+ 型ソース・ドレイン領域 11 P- 型半導体基板 12 N+ 型埋込層 13 P+ 型埋込層 14 N- 型エピタキシャル層 15 Nウェル 16 Pウェル 17 P+ 型素子分離層 18 N+ 型コレクタ電極取出層 19 P型ベース領域 20 N+ 型エミッタ領域 21 P+ 型外部ベース領域 23 N+ 型ソース・ドレイン領域 100 素子分離酸化膜 101 ゲート酸化膜 103,104 酸化膜 114 巻込み酸化膜 201 第1のポリシリコン膜 202 第2のポリシリコン膜 401 アルミニウム電極 501 高融点金属シリサイドからなる膜 601 フォトレジスト層 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/336

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に絶縁膜を介して形成され
    る複数の半導体膜からなるゲートを有するMOSトラン
    ジスタの製造方法であって、 前記複数の半導体膜を前記半導体基板上に順次堆積する
    工程と、 前記工程において半導体膜の各界面に形成される酸化膜
    に対して、前記堆積された半導体膜の表面から前記各界
    面までの距離と投影飛程とがほぼ等しくなるようにイオ
    ン注入を行なう工程と、 前記イオン注入後、熱処理を施す工程とを備え、 前記イオン注入により注入されるイオンが、前記絶縁膜
    に接する半導体膜を通過し、前記絶縁膜または前記半導
    体基板中に導入されないように、堆積する前記半導体膜
    の膜厚を予め所定の厚さに設定しておくことを特徴とす
    るMOSトランジスタの製造方法。
JP27978592A 1992-10-19 1992-10-19 Mosトランジスタの製造方法 Withdrawn JPH06132523A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010150331A1 (ja) * 2009-06-24 2010-12-29 パナソニック株式会社 半導体装置およびその製造方法

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