JPH06129272A - エンジンの可変圧縮比装置 - Google Patents

エンジンの可変圧縮比装置

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JPH06129272A
JPH06129272A JP27739192A JP27739192A JPH06129272A JP H06129272 A JPH06129272 A JP H06129272A JP 27739192 A JP27739192 A JP 27739192A JP 27739192 A JP27739192 A JP 27739192A JP H06129272 A JPH06129272 A JP H06129272A
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JP
Japan
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connecting rod
pin
fluid pressure
compression ratio
fluid
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27739192A
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English (en)
Inventor
Shogo Omori
祥吾 大森
Joji Matsubara
譲二 松原
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エンジンの可変圧縮比装置に関
し、コネクチングロッド小端部に設けられる偏心スリー
ブをコネクチングロッドの振子運動を利用して回転させ
るとともにコネクチングロッドの傾き角の変化で圧縮比
を決め、確実な可変圧縮動作を行なわせる装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 ピストンピン2に所定の開き角度をもつ2個
のロックピン6,7を設け、偏心スリーブ5にこれと対
向する貫通穴9とスリーブピン10を設け、コネクチン
グロッド3にこれらと対向するコネクチングロッドピン
11を設け、また、高圧縮化指令ならびに低圧縮比指令
に応じて、コネクチングロッドピン11を前進後退させ
てピストンピン2,偏心スリーブ5,コネクチングロッ
ド3を相互に固定または解除するように動作するコネク
チングロッドピン駆動機構Aを設けるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの可変圧縮比
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガソリンエンジンでは、エン
ジンの高負荷時には圧縮比を下げてノッキングの発生を
防止し、低負荷時には圧縮比を上げて燃費の向上を計る
ようにし、また、ディーゼルエンジンでは、エンジンの
高速域には圧縮比を下げてフリクションを低減し、低速
域には圧縮比を上げて燃費を良くするようにした、エン
ジンの可変圧縮比装置が提案されている。
【0003】このような可変圧縮比装置としては、たと
えば、燃焼室に通ずる副室または副シリンダを設け、そ
の高さを調節して圧縮比を可変するとか、コネクチング
ロッドの長さを小端部または大端部において調節して圧
縮比を可変するなどの手段がとられている。そして、コ
ネクチングロッドの長さを小端部にて調節するもので
は、小端部とピストンピンとの間に、内周円と外周円と
が偏心する偏心スリーブを介在させ、また、大端部で調
節するものでは、大端部とクランクシャフトとの間に、
上記と同様の偏心スリーブを介在させて、偏心スリーブ
の偏心位置を変えることによりピストンの上下ストロー
クを変えて圧縮比を可変するようにしている。
【0004】図19は大端部に偏心スリーブを設けた従
来例の一例を示すコネクチングロッドの側視図である。
この図19において、1はピストン、2はピストンピ
ン、3はコネクチングロッド、4はクランクシャフトの
クランクピンであり、コネクチングロッド3の大端部3
bとクランクピン4とは偏心スリーブ5を介して連結さ
れており、コネクチングロッド3に設けた図示しないス
トッパピンを偏心スリーブ5の異なる所定位置に係止
し、その偏心位置を変えることにより、偏心スリーブ5
の周壁部の厚みの違いに応じて、クランクピン4とピス
トンピン2の固定間隔を変えて圧縮比を調整するように
している。
【0005】すなわち、偏心スリーブ5にストッパピン
を係止させるのには、偏心スリーブ5を回転させて行な
うもので、偏心スリーブ5の回転は、大端部の回転によ
る遠心力とか偏心スリーブ自体の慣性力、ならびに、コ
ネクチングロッドにかかる燃焼圧力により行なわせるよ
うにしている。また、特に図示しないが、小端部に偏心
スリーブを設けるものにおいても、コネクチングロッド
3の小端部3aとピストンピン2の間に偏心スリーブを
介在させて、上記と同じ理屈によりクランクピン4とピ
ストンピン2の固定間隔を変えるようにしているもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、偏心スリーブをエンジンの慣性力および燃焼圧
力により回転させるようにしているものでは、エンジン
の運転条件の変化により偏心スリーブの回転速度が変化
するので、ストッパピンを係止させるのが困難であり、
また、圧縮比切替命令を出してもいつ切り替わったかの
確認もでき難いもので、偏心スリーブをコネクチングロ
ッドの大端部あるいは小端部のいずれに設けるものにお
いても、圧縮比の切り替えを確実に行なわせることが難
しいという共通の課題がある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、コネクチングロッドの小端部に偏心スリーブ
を設け、コネクチングロッドの振子運動を利用して偏心
スリーブを回転させるとともに、コネクチングロッドの
傾斜角の変化に応じて偏心スリーブとピストンピンの係
止位置を変えて係止させるようにすることにより、エン
ジンの運転条件の変化に影響されることなく、確実に圧
縮比の切り替えを行なえるようにした、エンジンの可変
圧縮比装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の請求
項1記載のエンジンの可変圧縮比装置は、コネクチング
ロッドの小端部とピストンピンとの間に回転可能に偏心
スリーブが介装され、該偏心スリーブと該ピストンピン
とを所定位置で固定することにより、燃焼室内の圧縮比
を可変しうるようにしたエンジンの可変圧縮比装置にお
いて、該ピストンピンの下面側同一円周上に、垂直中心
線より左右へ所要の開きをもつ2個のロックピンが半径
方向に付勢されて外向きに内装され、該ピストンピンの
外側からは該コネクチングロッドの振子運動により回転
される該偏心スリーブが嵌挿され、且つ、該偏心スリー
ブには、該偏心スリーブの回転により該2個のロックピ
ンと個別に対向しうる1個の貫通穴が設けられ、該偏心
スリーブの外側からは該コネクチングロッドの小端部が
回転自在に嵌挿され、且つ、該コネクチングロッドの該
小端部には、該ピストンピンの下側面と対向し、該コネ
クチングロッドが第1の傾斜位置に在るときに該偏心ス
リーブをはさんで一方の該ロックピンと対向し、また、
該コネクチングロッドが第1の傾斜位置と該垂直中心線
をはさんだ第2の傾斜位置に在るときに該偏心スリーブ
をはさんで他方の該ロックピンと対向するコネクチング
ロッドピンが設けられて、高圧縮指令時には、該コネク
チングロッドが第1の傾斜位置にあるときに整合する該
貫通穴へコネクチングロッドピンを押し出し、該コネク
チングロッドが第2の傾斜位置にあるときに該コネクチ
ングロッドピンを引き抜くとともに、低圧縮指令時に
は、該コネクチングロッドが第2の傾斜位置にあるとき
に整合する該貫通穴へ該コネクチングロッドピンを押し
出し、該コネクチングロッドが第1の傾斜位置にあると
きに該コネクチングロッドピンを引き抜くように、該コ
ネクチングロッドピンを駆動するコネクチングロッドピ
ン駆動機構が設けられたことを特徴としている。
【0009】また、本発明の請求項2記載のエンジンの
可変圧縮比装置は、該コネクチングロッドピン駆動機構
が、該コネクチングロッドに埋設されるとともに、該コ
ネクチングロッドピン駆動機構が、該コネクチングロッ
ドピンに付設されたピストン部と該ピストン部で仕切ら
れた2つの流体室とを有する流体圧式シリンダ機構と、
該流体圧式シリンダ機構の両流体室への流体圧の状態を
高圧状態または低圧状態に切り替える流体圧切替機構
と、該流体圧切替機構より引き出した閉回路中に、高圧
の流体と低圧の流体とを発生する流体圧発生部とをそな
えて構成されたことを特徴としている。
【0010】また、本発明の請求項3記載のエンジンの
可変圧縮比装置は、該流体圧発生部が、該コネクチング
ロッドの運動に伴って高圧の流体と低圧の流体とを発生
する流体発生部として構成されたことを特徴としてい
る。また、本発明の請求項4記載のエンジンの可変圧縮
比装置は、該流体圧発生部が、該コネクチングロッドの
軸方向に沿い配設された流体圧発生用空間部と、該空間
部内に浮動状態で嵌挿された質量体とをそなえて構成さ
れ、且つ、該空間部内に該質量体を浮動状態で嵌挿する
ことにより、該空間部内において、該質量体の両端部に
対向する一対の流体圧室が形成されて、該コネクチング
ロッドの可動に伴う該質量体の慣性力により、該質量体
の移動先に位置する流体圧室に高圧を発生させるととも
に、該質量体の移動先とは反対側に位置する流体圧室に
低圧を発生させるように構成されていることを特徴とし
ている。
【0011】また、本発明の請求項5記載のエンジンの
可変圧縮比装置は、該流体圧発生部が、該コネクチング
ロッドの大端部とクランクピンとの間に設けられ、それ
ぞれが該流体圧切替機構と連通する左右一対の円弧状溝
と、該クランクピンの内部から外方向に向けて設けら
れ、該一対の円弧状溝と相互に対向し連通し得る一対の
油通路とをそなえて構成され、該クランクピンの回転に
より、一方側の該油通路からの高流体圧と他方側の該油
通路からの低流体圧が、一方側の円弧状溝と他方側の該
通路へ交互に発生させるように構成されたことを特徴と
している。
【0012】さらに、本発明の請求項6記載のエンジン
の可変圧縮比装置は、該偏心スリーブの該貫通穴内に
は、該貫通穴の長さより少し短いスリーブピンが設けら
れ、該ロックピンと該コネクチングロッドピンが、該ス
リーブピンを介して対向していることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】上述の本発明の請求項1記載のエンジンの可変
圧縮比装置では、コネクチングロッドはエンジンの運転
により上下に往復運動するとともに小端部を支点として
振子運動するものであるが、コネクチングロッドが第1
の傾斜位置に在るときにコネクチングロッドピンが偏心
スリーブのスリーブピン(貫通穴)をはさんで一方のロ
ックピンと対向し、また、コネクチングロッドが第2の
傾斜位置に在るときにコネクチングロッドピンが偏心ス
リーブのスリーブピン(貫通穴)をはさんで他方のロッ
クピンと対向するようになっている。
【0014】そして、高圧縮比指令時には、コネクチン
グロッドピン駆動機構によって、コネクチングロッドが
第1の傾斜位置にあるときに整合する貫通穴へコネクチ
ングロッドピンが押し出されるとともに、コネクチング
ロッドが第2の傾斜位置にあるときに貫通穴よりコネク
チングロッドピンが引き抜かれるように、コネクチング
ロッドピンが駆動される。
【0015】また、低圧縮比指令時には、コネクチング
ロッドピン駆動機構によって、コネクチングロッドが第
2の傾斜位置にあるときに整合する貫通穴へコネクチン
グロッドピンが押し出されるとともに、コネクチングロ
ッドが第1の傾斜位置にあるときに貫通穴よりコネクチ
ングロッドピンが引き抜かれるように、コネクチングロ
ッドピンが駆動される。
【0016】また、本発明の請求項2記載のエンジンの
可変圧縮比装置では、コネクチングロッドピン駆動機構
が、流体圧式シリンダ機構と流体圧切替機構と流体圧発
生部とから構成されていて、流体圧切替機構の切り替え
により、コネクチングロッドピンを押し出したり、引っ
込めたりするように流体圧式シリンダ機構を作動させ
る。そして、この流体圧式シリンダ機構を、流体圧発生
部に発生させた高圧流体により作動させる。
【0017】なお、本発明の請求項3記載のエンジンの
可変圧縮比装置では、コネクチングロッドの運動に伴っ
て、流体発生部に高圧流体と低圧流体とを発生させる。
また、本発明の請求項4記載のエンジンの可変圧縮比装
置では、流体圧発生部の流体圧発生用空間部内で浮動状
態にある質量体が、コネクチングロッドの往復運動に伴
って上下に慣性移動すると、質量体の移動先方向側に高
圧流体が発生し、質量体の移動後方向側に低圧流体が発
生する。
【0018】なお、本発明の請求項5記載のエンジンの
可変圧縮比装置では、コネクチングロッドの運動に伴う
クランピンの回転により、クランクピンの一方側の油通
路からの高油圧と、他方側の油通路からの低油圧とが、
一方側の円弧状溝と他方側の円弧状溝とへ交互にかけら
れる。さらに、本発明の請求項6記載のエンジンの可変
圧縮比装置では、ロックピンとコネクチングロッドピン
の間にスリーブピンが介在されているので、ロックピン
およびコネクチングロッドピンは、共に少ない移動量で
相手のピンへ移動を伝達する。
【0019】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜18は本発明によるエンジンの可変
圧縮比装置の実施例を示すもので、図1は本可変圧縮比
装置のコネクチングロッド部分の縦断面図、図2は本装
置の流体圧切替機構の拡大断面図、図3は本装置の全体
構成図、図4は本装置の油圧供給回路図、図5〜14は
本装置の作動状態を示すコネクチングロッド小端部の断
面図、図15はエンジンの高圧縮比域と低圧縮比域とを
示す高・低圧縮比領域図であり、図16,17は流体圧
発生部の他の例を示すもので、図16は流体圧発生部を
有するコネクチングロッド大端部の断面図、図17は図
16による流体圧発生部の作動説明図であり、図18は
本装置のロックピン付勢構造の他の例を示す概略図であ
り、図1〜18中、図19と同じ符号はほぼ同様の部分
を示している。
【0020】さて、図3において、1はピストン、2は
ピストン1の内部直径上に取り付けられるピストンピン
で、これに、偏心スリーブ5を介してコネクチングロッ
ド3の小端部3aが回転自在に連結されている。そし
て、図1に示すように、ピストンピン2の中央部下面側
には、ピストンピン2の垂直中心線vを挟んで、同一円
周上の左右に所要の開きをもつ2個のロックピン6,7
が、半径上,外向きに内装され、背部のばね8,8によ
り外方向へ付勢されている。
【0021】なお、ここで言う所要の開きとは、コネク
チングロッド3の振子運動による傾斜角の開きと一致す
る開きをいうもので、たとえば、コネクチングロッド3
の振子運動による傾斜角の開きが最大40度である場
合、2個のロックピン6,7はピストンピン2の垂直中
心線vを挟んで左右へ20度ずつの傾きをもって開いて
おり、両ロックピン6,7は40度に開いた位置に対称
的に配置されている。
【0022】そして、ピストンピン2には、外側から、
内周円と外周円とが偏心する偏心スリーブ5が回転自在
に嵌挿され、且つ、偏心スリーブ5の周壁部には、両ロ
ックピン6,7と個別に対向して、各ロックピン6,7
の進入を許容しうる1個の貫通穴9が形成されている。
さらに、この貫通穴9内にはこの貫通穴9の長さより少
し短いスリーブピン10が摺動自在に嵌挿されている。
【0023】また、偏心スリーブ5の外側からは、コネ
クチングロッド3の小端部3aの軸穴が回転自在に嵌挿
され、且つ、コネクチングロッド3内には軸穴の直径方
向に向けて、両ロックピン6,7および貫通穴9と一直
線上になるようにして対向するコネクチングロッドピン
(以下、必要に応じてコンロッドピンという)11が設
けられている。
【0024】なお、ロックピン6,7とスリーブピン1
0とコンロッドピン11はほぼ同じ太さに形成されてお
り、従って、これらが一直線上になるとき、互いに相隣
れるピンの穴側へ進入し得るようになっている。さら
に、コネクチングロッド3の内部には、コネクチングロ
ッドピン駆動機構Aが埋設されており、このコネクチン
グロッドピン駆動機構Aは、流体圧式シリンダ機構Bと
流体圧切替機構Cと流体圧発生部Dとから成り、これら
各部が油路12,12′,13,13′にて接続されて
いる。
【0025】したがって、図1に示すように、ロックピ
ン7とスリーブピン10とが対向して一直線上になり、
コンロッドピン11がこれらと対向していないときに
は、ロックピン7はばね8に押されて、偏心スリーブ5
の貫通穴9内に進入し、ピストンピン2と偏心スリーブ
5とを係止して固定するのに対し、コネクチングロッド
3は係止されないで回転可能となっている。
【0026】ところで、この係止状態は、後で詳しく説
明するが、エンジンが高圧縮比状態に固定されて運転し
ている状態を示す図8に相当するものである。そして、
この状態で、コネクチングロッド3が右に振れて左傾斜
し、コンロッドピン11がスリーブピン10およびロッ
クピン7と一直線上になったときに、コンロッドピン1
1のピストン部11aの後方に、流体圧切替機構Cおよ
び流体圧発生部Dからの高油圧がかかると、コンロッド
ピン11は押し出されるようになっている。
【0027】すると、コンロッドピン11の先端は貫通
穴9内に進入してスリーブピン10を押し、スリーブピ
ン10はロックピン7を押して貫通穴9から押し出すも
ので、これにより、コネクチングロッド3と偏心スリー
ブ5は係止されて固定し、偏心スリーブ5とピストンピ
ン2は係止が外れて回転可能となるようになっている
(図10参照)。
【0028】しかし、このような係止状態で、コンロッ
ドピン11のピストン部11aの前方に前記の高圧がか
かると、コンロッドピン11は後退し、コネクチングロ
ッド3と偏心スリーブ5は回転可能となり、偏心スリー
ブ5とピストンピン2は固定されるようになっている
(図7参照)。また、偏心スリーブ5とコネクチングロ
ッド3が固定されていて、コネクチングロッド3の振子
運動により、コネクチングロッド3と偏心スリーブ5と
が一緒に回ってロックピン6の位置にきたときに、ピス
トン部11の後方に前記の高圧がかかると、コンロッド
ピン11はスリーブピン10を押して貫通穴9に入り、
コネクチングロッド3と偏心スリーブ5とを固定し、偏
心スリーブ5とピストンピン2とは回転可能となるよう
になっている(図5参照)。
【0029】しかし、この係止状態で、コンロッドピン
11のピストン部11aの前方に前記の高圧がかかる
と、コンロッドピン11は後退し、コネクチングロッド
3と偏心スリーブ5は回転可能となり、偏心スリーブ5
とピストンピン2は固定されるようになっている(図1
2参照)。ちなみに、上記のように、ロックピン6,7
とスリーブピン10とコンロッドピン11が、互い押し
合い相隣れる穴に進入して係止することができるように
なっているのは、スリーブピン10の長さが貫通穴9の
長さよりも少し短く構成されていることに因るものであ
り、また、ロックピン6,7を付勢するばね8,8と、
コンロッドピン11のピストン部11aの前方あるいは
後方にかけられる高油圧との釣合関係により行なわれる
ものである。
【0030】その外、両ロックピン6,7とスリーブピ
ン10とコンロッドピン11との各係止ならびに離脱の
態様は、エンジンの高圧縮比指令時,高圧縮比固定時,
低圧縮比指令時,低圧縮比固定時,高・低圧縮比の指令
時から固定時までの過渡時などに応じて、様々に組み合
わが変化するものであるが、これらについては作動説明
の項で詳述する。
【0031】つぎに、コネクチングロッドピン駆動機構
Aを構成する各部B,C,Dを図1,2について詳細に
説明すると、まず、流体圧式シリンダ機構Bには、コン
ロッドピン11の基部に付設されたピストン部11aを
摺動可能に収蔵する流体室14が設けられ、この流体室
14がピストン部11aで仕切られる前室14aと後室
14bとに分室されている。
【0032】この流体室14の前室14aと後室14b
とからはそれぞれ2本の油路12′と12を経て流体圧
切替機構Cに連通されており、流体圧切替機構Cからの
油圧が前室14aにかかるとコンロッドピン11は後退
してコネクチングロッド3内に引っ込み、油圧が後室1
4bにかかるとコンロッドピン11は前進してコネクチ
ングロッド3からその先端が押し出されるようになって
いる。
【0033】ちなみに、図1では2本の油路12,1
2′が屈折した「く」の字状に図示されているが、これ
は油路形成の工作上、2方向から穴を堀りその交差部か
ら外の部分を埋めて盲穴とするようにして形成したこと
によるものである。また、流体圧切替機構Cは、図2に
示すように切替室15内にスプリング16にて付勢され
る切替子17が水平方向へ摺動するように内装されてお
り、コネクチングロッド3の運動による慣性力の影響を
できるだけ受けない方向へ摺動するよう構成されてい
る。
【0034】そして、切替子17には、その内部を縦方
向に貫通する2本の直立通路18,20と、同じく縦方
向に貫通する2本の傾斜通路19,21とが形成され、
各通路の上下端は切替子17の上下面にそれぞれ形成さ
れる4筋ずつの横溝a,b,c,dおよびe,f,g,
hに開口されている。すなわち、切替子17の右側か
ら、上1番目の横溝aと下1番目の横溝eは、第1の直
立通路18にて結ばれ、上3番目の横溝cと下3番目の
横溝gは、第2の直立通路20にて結ばれており、ま
た、上2番目の横溝bと下4番目の横溝hは、第2の傾
斜通路21にて結ばれ、上4番目の横溝dと下2番目の
横溝fは、第1の傾斜通路19にて結ばれている。
【0035】なお、この場合の、第1の直立通路18と
第2の直立通路20は同一断面上に形成されてよいが、
第1の傾斜通路19と第2の傾斜通路21は、第1,第
2の直立通路18,20に対して、それぞれ異なる断面
上に形成されている。したがって、切替子17が図2の
位置では、横溝a−eとc−gを結ぶ直立通路18,2
0により油路12−13と12′−13′が連通されて
おり、また、切替子17が右方に移動すると、横溝d−
fとb−hを結ぶ傾斜通路19,21により油路12′
−13と12−13′が連通されることになるもので、
切替子17の左右への移動により、油路12、12′間
と油路13,13′間の接続が切り替えられるようにな
っている。
【0036】また、流体圧発生部Dは、流体圧切替機構
Cから引き出されて油路13と油路13′とを連通する
閉回路中に設けられるもので、この閉回路は切替子17
がスプリング16に抗して左方位置(図2の位置)に在
るとき、下1番目の横溝eと下3番目の横溝gに連通さ
れている。そして、この閉回路中には、コネクチングロ
ッド3の軸方向に沿うやや長手状の流体圧発生用空間部
22が形成され、この流体圧発生用空間部22内には浮
動状態で嵌挿される質量体(マス)23が設けられて、
質量体23の両端部側の流体圧発生用空間部22内がそ
れぞれ流体圧室22a,22bとして形成されている。
【0037】したがって、コネクチングロッド3が右傾
斜しつつ上方に移動するとき(燃焼室の圧縮行程と排気
行程)は、質量体23は慣性力で下方に移動し、質量体
23の移動する先側の流体圧室22aに高油圧を発生さ
せ、質量体23の移動する後側の流体圧室22bに低油
圧を発生させるもので、この高油圧が油路13′を通っ
て流体圧切替機構Cに送られるようになっている。
【0038】また、コネクチングロッド3が左傾斜しつ
つ下方に移動するとき(燃焼室の吸入行程と膨張行程)
は、質量体23は慣性力で上方に移動し、上記と反対
に、流体圧室22bに高油圧を発生させ、流体圧室22
aに低油圧を発生させ、この高油圧が別の油路13を通
って流体圧切替機構Cに送られるようになっている。さ
らに、図1〜3に示すように、流体圧切替機構Cの切替
室15の一部にはコネクチングロッド3内を通る油路2
4が接続されて、この油路24の他端部がコネクチング
ロッド3の大端部3bにおいて、クランクピン4の油通
路26およびクランクシャフト25の油通路27と連通
されおり、その先は、流体圧切替機構Cの切替子17を
切替作動させる図4に示す油圧供給回路に接続されてい
る。
【0039】そして、図4に示すこの油圧供給回路は、
リザーバ28からオイルポンプ29およびオイルフィル
タ30を経由してスイッチングバルブ31に連通される
油供給路32と、オイルポンプ29を経由しないでスイ
ッチングバルブ31に連通される油戻し路32′とが形
成され、このスイッチングバルブ31から上記した油通
路26,27を経て、コネクチングロッド3の油路24
へ連通されている。
【0040】さらに、この油圧供給回路のスイッチング
バルブ31は、エンジン負荷センサ33,エンジン回転
数センサ34等の検知信号を受けスイッチングバルブ3
1に切替信号を送るコントローラ35によって制御され
るようになっている。すなわち、図15に示すように、
エンジンの運転状態をエンジン負荷センサ33およびエ
ンジン回転数センサ34の検知信号を得て、エンジンを
高圧縮比状態にて運転させる必要があるときには、コン
トローラ35より高圧縮比指令を出して、スイッチング
バルブ31をオイルポンプ29を経由しない油戻し路3
2′に接続して、油路24にリザーバ圧(低圧)をかけ
るようにしている。
【0041】これにより、流体圧切替機構Cには低圧が
かかり、切替子17はスプリング16に押されて右方へ
移動するようになっている。また、各センサ33,34
の検知信号を得て、エンジンを低圧縮比状態にて運転さ
せる必要があるときには、コントローラ35より低圧縮
比指令を出して、スイッチングバルブ31をオイルポン
プ29を経由する油供給路32に接続して、油路24に
高圧をかけるようにしている。
【0042】これにより、流体圧切替機構Cには高圧が
かかり、切替子17はスプリング16を押して左方(図
2の位置)へ移動するようになっている。つづいて、本
装置の作動状態を図5〜14に基づいて説明する。図5
〜9は本装置が、高圧縮比状態(以下、必要に応じて
「ハイ状態」という)に移行する行程を示すものであ
り、コントローラ35より高圧縮比指令(以下、必要に
応じて「ハイ指令」という)が出されると、油路24の
油圧がリザーバ圧(低圧状態)になるため、流体圧切替
機構Cの切替子17はスプリング16の作用により、図
2の右方向へ移動し、これによりコネクチングロッド3
が第1の傾斜位置(図5の位置)にきて、ロックピン
6,貫通穴9,コンロッドピン11が一直線上になった
とき、流体圧式シリンダ機構Bの後室14bが高圧にな
るので、コンロッドピン11はやや押し出されて、ロッ
クピン6を後退させ、ピストンピン2と偏心スリーブ5
との結合状態を解除するとともに、コネクチングロッド
3と偏心スリーブ5を固定して図5の状態となる。
【0043】したがって、この状態でコネクチングロッ
ド3が更に振子運動をつづけると、偏心スリーブ5がコ
ネクチングロッド3と一緒に回り、図6に示す過渡状態
を経過して、コネクチングロッド3が第2の傾斜位置
(図7の位置)に来ると、今度は流体圧式シリンダ機構
Bの前室14aが高圧になるので、コンロッドピン11
は貫通穴9から引き抜かれて後退し、これによりロック
ピン7がばね8の付勢によって突き出されて貫通穴9内
に進入してくる。
【0044】これにより、コネクチングロッド3と偏心
スリーブ5は固定が外れ、偏心スリーブ5とピストンピ
ン2とが固定されて、図7に示すハイ状態となる。する
と、図8,9に示すようにコネクチングロッド3が振子
運動しても、偏心スリーブ5はピストンピン2の右側の
ロックピン7の位置で固定された状態が維持されるもの
で、この右側のロックピン7との固定により高圧縮比状
態での運転が継続して行なわれるものである。
【0045】なお、上記したように流体圧式シリンダ機
構Bの後室14bが高圧になったり、前室14aが高圧
になったりする理由を説明すると、このようにハイ指令
が出された状態では、流体圧切替機構Cの切替子17
は、図2の右方向に移動しているので、油路13から油
路12′への経路(13−f−d−12′)と、油路1
3′から油路12への経路(13′−h−b−12)と
の傾斜通路が形成されており、この通路形成状態で、コ
ネクチングロッド3が振子運動により左方向へ振れ上昇
するときには、流体圧発生部Dの流体圧発生用空間部2
2内の質量体23は慣性により下方に移動して移動先側
の流体圧室22aに高圧を発生させるもので、これは経
路(13′−h−b−12)を経て流体圧式シリンダ機
構Bの後室14bへ高圧をかけることになる。
【0046】また、コネクチングロッド3が振子運動に
より右方向へ振れ下降するときには、流体圧発生部Dの
流体圧発生用空間部22内の質量体23は慣性により上
方に移動して移動先側の流体圧室22bに高圧を発生さ
せるもので、これは経路(13−f−d−12′)を経
て流体圧式シリンダ機構Bの前室14aへ高圧をかける
ことになる。
【0047】さらに、図10〜14は本装置が、低圧縮
比状態(以下、必要に応じてロー状態という)に移行す
る行程を示すものであり、コントローラ35より低圧縮
比指令(以下、必要に応じて「ロー指令」という)が出
されると、油路24がオイルポンプ29による高圧状態
となるため、流体圧切替機構Cの切替子17はスプリン
グ16に抗して図2の状態となり、これによりコネクチ
ングロッド3が第2の傾斜位置(図10の位置)にき
て、ロックピン7,貫通穴9,コンロッドピン11が一
直線上になったとき、流体圧式シリンダ機構Bの後室1
4bが高圧になるので、コンロッドピン11はやや押し
出されて、ロックピン7を後退させ、ピストンピン2と
偏心スリーブ5との結合状態を解除するとともに、コネ
クチングロッド3と偏心スリーブ5を固定して図10の
状態となる。
【0048】したがって、この状態でコネクチングロッ
ド3が更に振子運動を続けると、偏心スリーブ5がコネ
クチングロッド3と一緒に回り図11に示す過渡状態を
経過して、コネクチングロッド3が第1の傾斜位置(図
12の位置)に来ると、今度は流体圧式シリンダ機構B
の前室14aが高圧になるので、コンロッドピン11は
貫通穴9から引き抜かれて後退するため、ロックピン6
がばね8の付勢によってコンロッドピン11を押しなが
ら貫通穴9内に進入してくる。
【0049】これにより、コネクチングロッド3と偏心
スリーブ5は固定が外れ、偏心スリーブ5とピストンピ
ン2とが固定されて、図12に示すロー状態となる。す
ると、図13,14に示すようにコネクチングロッド3
は、コネクチングロッド3が振子運動しても、偏心スリ
ーブ5はピストンピン2の左側のロックピン6の位置で
固定された状態が維持されるもので、この左側のロック
ピン6との固定により低圧縮比状態での運転が継続して
行なわれるものである。
【0050】なお、この場合における流体圧式シリンダ
機構Bの後室14bおよび前室14aが高圧になる理由
は、ロー指令が出された状態では、流体圧切替機構Cの
切替子17は図2に示す状態にあるので、油路13から
油路12への経路(13−e−a−12)と、油路1
3′から油路12′への経路(13′−g−c−1
2′)との直立経路が形成されており、この経路形成状
態で、コネクチングロッド3が振子運動により右方向へ
振れ降下するときには、流体圧発生部Dの流体圧発生用
空間部22内の質量体23は慣性により上方に移動して
移動先側の流体圧室22bに高圧を発生させるもので、
これは経路(13−e−a−12)を経て流体圧式シリ
ンダ機構Bの後室14bへ高圧をかけることになる。
【0051】また、コネクチングロッド3が振子運動に
より左方向へ振れ上昇するときには、流体圧発生部Dの
流体圧発生用空間部22内の質量体23は慣性により下
方に移動して移動先側の流体圧室22aに高圧を発生さ
せるもので、これは経路(13′−g−c−12′)を
経て流体圧式シリンダ機構Bの前室14aへ高圧をかけ
ることになる。
【0052】さらに、図16,17は、流体圧発生部D
をコネクチングロッド3の大端部3bとクランクピン4
との間に形成した例を示したもので、大端部3bの軸穴
内周面には円周方向に沿う2個の円弧状溝36,37が
左右ほぼ対称位置に設けられるとともに、クランクピン
4内には2個の円弧状溝36と37とに、それぞれ対向
し連通し得る油通路38と油通路39が外方向に開口し
て形成されている。
【0053】そして、両円弧状溝36,37は、それぞ
れコネクチングロッド3内の油路13′,13を経て流
体圧切替機構Cに連通されている。また、クランクピン
4の油通路38および油通路39にかけられる高油圧
は、クランクピン4の回転に伴う遠心力にて外方向へ噴
き出される高油圧によってかけられるか、あるいは、別
に図示しない油圧源からクランクシャフト25を通じて
供給される高油圧によってかけられるもので、後者の場
合には、供給油圧と遠心力油圧とが一緒になって一段と
高い油圧をかけることができるようになっている。
【0054】さらに、流体圧切替機構Cに高圧縮比指令
または低圧縮比指令のための油圧を送る油路24は、こ
れら円弧状溝36,37とは軸方向にずれた、別の全周
に亘る油通路40にてクランクシャフト25の油通路2
6を経由してスイッチングバルブ31に連通されてい
る。したがって、このように構成された流体圧発生部D
は、油通路38が一方側の円弧状溝36と連通している
間、すなわち、油通路38が図16の点線状態の位置か
ら実線状態へと回転して行き円弧状溝36と離れるまで
は、油路13′を経由して流体圧切替機構Cおよび流体
圧式シリンダ機構Bに高油圧が供給され、これと同時
に、他方側の円弧状溝37には油通路39が連通され
て、流体圧切替機構Cおよび流体圧式シリンダ機構Bか
らの油圧を油路13を経由して抜くようになっている。
【0055】また、これと反対に、油通路38が他方側
の円弧状溝37と連通し、油通路39が一方側の円弧状
溝36と連通している間は、油路13に高圧が送られ、
油路13′から油圧を抜くようになっている。すなわ
ち、このような動作は、コネクチングロッド3の運動に
伴うクランクピン4の回転により、一方の円弧状溝36
と他方の円弧状溝37とへ、高油圧と低油圧とが交互に
かけられることによって行なわれるようになっている。
【0056】さらに、流体圧切替機構Cへ高圧縮比指令
または低圧縮比指令を送る油路24は、円弧状溝36,
37とは別の円周上にある油通路40に接続されている
ので、上記動作とは関係なく別系統の動作を司るように
なっている。このような構成により、図17に示すよう
に、高圧縮比指令時において、コネクチングロッド3が
左傾斜しつつ上昇するときには、油通路38は一方の円
弧状溝36につながれて、油路13′に高圧を送り、他
方の円弧状溝37は油通路39につながれて油路13を
低圧にして油通路39より油圧を抜くように作動するも
ので、この時には、流体圧切替機構Cの切替子17は右
方向へ移動されているため、油路13′から油路12を
経てコンロッドピン11を押し出す方向に油圧がかけら
れる。
【0057】そして、コネクチングロッド3が右傾斜し
つつ下降するときには、他方の円弧状溝37を高圧と
し、一方の円弧状溝36を低圧とするように作動するも
ので、この時には、油路13から油路12′を経てコン
ロッドピン11を引き抜く方向に油圧がかけられる。ま
た、低圧縮比指令時において、コネクチングロッド3が
左傾斜しつつ上昇するときには、一方の円弧状溝36に
高圧がかかり、他方の円弧状溝37に低圧がかかるのは
同じであるが、この時には、流体圧切替機構Cの切替子
17は左方向へ移動されているため、油路13′から油
路12′を経てコンロッドピン11を引き抜く方向に油
圧がかけられる。
【0058】そして、コネクチングロッド3が右傾斜し
つつ下降するときには、他方の円弧状溝37を高圧と
し、一方の円弧状溝36を低圧とするように作動するも
ので、この時には、油路13から油路12を経てコンロ
ッドピン11を押し出す方向に油圧がかけられる。な
お、このようにして、油路13′または油路13よりの
高油圧が流体圧切替機構Cを経て、流体圧式シリンダ機
構Bのコンロッドピン11を前進または後退させる動作
は、質量体23による実施例によるものと同じである。
【0059】さらに、図18は2個のロックピン6,7
を付勢するばね構造としての他の例を示したもので、2
個のばね8,8を用いる代わりに、1個の共通ばね8a
の両脚片で互いに反発し合うようにして2個のロックピ
ン6と7を付勢しているものである。上述のように本発
明によるエンジンの可変圧縮比装置は、コネクチングロ
ッド3の運動に伴う傾き角の変化により圧縮比の可変量
が決められるとともに、コネクチングロッド3の振子運
動に伴って小端部の偏心スリーブ5が強制的に回転され
ることにより偏心スリーブ5の偏心量が決められるよう
になっているため、従来のように慣性力とか燃焼圧によ
らずして、圧縮比の切り替えが確実に行なわれるもので
ある。
【0060】また、高圧縮比指令または低圧縮比指令と
同時に流体圧切替機構の切り替えによりコネクチングロ
ッドピン11の押し出し,引き抜き操作を自動的に切り
替え、しかも、この操作に高圧をかけるようにしている
ので、コネクチングロッドピン11の動作が確実に行な
われるものである。また、コネクチングロッドピン11
の押し出し,引き抜き操作のための高圧の発生を、コネ
クチングロッド3の運動に伴う慣性力を利用して行なわ
せ、押出方向,引抜方向の交互へかかるようにしている
ので、確実な動作を行なわせるのに有効である。
【0061】さらに、コネクチングロッドピンの押し出
し,引き抜き操作のための高圧の発生を、コネクチング
ロッド大端部3bの運動に伴うクランクピン4の回転に
より、高油圧と低油圧を交互に供給して行なわせ、コネ
クチングロッドピン11を押出方向,引抜方向の交互へ
かかるようにしているので、確実な動作を行なわせるの
に有効である。
【0062】また、コネクチングロッドピン11および
ロックピン6,7は、貫通穴9よりも少し短いスリーブ
ピン10を介してロックピン6,7およびコネクチング
ロッドピン11を押すようにしているので、各ピンは小
さいストロークでよく相手側のピンへ移動を伝えるとと
もに、各ピン間の係合離脱動作を確実に行なわすことが
できる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1による本
発明のエンジンの可変圧縮比装置によれば、コネクチン
グロッドの小端部とピストンピンとの間に回転可能に偏
心スリーブが介装され、該コネクチングロッドと該偏心
スリーブと該ピストンピンとを所定位置で固定すること
により、燃焼室内の圧縮比を可変しうるようにしたエン
ジンの可変圧縮比装置において、該ピストンピンの下面
側同一円周上に、垂直中心線より左右へ所要の開きをも
つ2個のロックピンが半径方向に付勢されて外向きに内
装され、該ピストンピンの外側からは該コネクチングロ
ッドの振子運動により回転される該偏心スリーブが嵌挿
され、且つ、該偏心スリーブには、該偏心スリーブの回
転により該2個のロックピンと個別に対向しうる1個の
貫通穴が設けられ、該偏心スリーブの外側からは該コネ
クチングロッドの小端部が回転自在に嵌挿され、且つ、
該コネクチングロッドの該小端部には、該ピストンピン
の下側面と対向し、該コネクチングロッドが第1の傾斜
位置に在るときに該偏心スリーブをはさんで一方の該ロ
ックピンと対向し、また、該コネクチングロッドが第1
の傾斜位置と該垂直中心線をはさんだ第2の傾斜位置に
在るときに該偏心スリーブをはさんで他方の該ロックピ
ンと対向するコネクチングロッドピンが設けられて、高
圧縮指令時には、該コネクチングロッドが第1の傾斜位
置にあるときに整合する該貫通穴へコネクチングロッド
ピンを押し出し、該コネクチングロッドが第2の傾斜位
置にあるときに該コネクチングロッドピンを引き抜くと
ともに、低圧縮指令時には、該コネクチングロッドが第
2の傾斜位置にあるときに整合する該貫通穴へ該コネク
チングロッドピンを押し出し、該コネクチングロッドが
第1の傾斜位置にあるときに該コネクチングロッドピン
を引き抜くように、該コネクチングロッドピンを駆動す
るコネクチングロッドピン駆動機構が設けられているの
で、コネクチングロッドの傾き角の変化で圧縮比の可変
量が決まり、また、コネクチングロッドの振子運動によ
る強制的回転で偏心スリーブの偏心量が決まり、圧縮比
の切り替えが確実に行なわれるという利点がある。
【0064】また、請求項2による本発明のエンジンの
可変圧縮比装置によれば、該コネクチングロッドピン駆
動機構が、該コネクチングロッドに埋設されるととも
に、該コネクチングロッドピン駆動機構が、該コネクチ
ングロッドピンに付設されたピストン部と該ピストン部
で仕切られた2つの流体室とを有する流体圧式シリンダ
機構と、該流体圧式シリンダ機構の両流体室への流体圧
の状態を高圧状態または低圧状態に切り替える流体圧切
替機構と、該流体圧切替機構より引き出した閉回路中
に、高圧の流体と低圧の流体とを発生する流体圧発生部
とをそなえて構成されているので、圧縮比の切替動作が
コネクチングロッドピン駆動機構を構成する各機構によ
り自動的且つ確実に行なわれるという利点がある。
【0065】また、請求項3による本発明のエンジンの
可変圧縮比装置によれば、該流体圧発生部が、該コネク
チングロッドの運動に伴って高圧の流体と低圧の流体と
を発生する流体発生部として構成されているので、コネ
クチングロッドピンの可動を高圧にて確実に行なわし得
る利点がある。また、請求項4による本発明のエンジン
の可変圧縮比装置によれば、該流体圧発生部が、該コネ
クチングロッドの軸方向に沿い配設された流体圧発生用
空間部と、該空間部内に浮動状態で嵌挿された質量体と
をそなえて構成され、且つ、該空間部内に該質量体を浮
動状態で嵌挿することにより、該空間部内において、該
質量体の両端部に対向する一対の流体圧室が形成され
て、該コネクチングロッドの可動に伴う該質量体の慣性
力により、該質量体の移動先に位置する流体圧室に高圧
を発生させるとともに、該質量体の移動先とは反対側に
位置する流体圧室に低圧を発生させるように構成されて
いるので、コネクチングロッドピンにかける高圧を自動
的且つ交互に発生し得る利点がある。
【0066】また、請求項5による本発明のエンジンの
可変圧縮比装置によれば、該流体圧発生部が、該コネク
チングロッドの大端部とクランクピンとの間に設けら
れ、それぞれが該流体圧切替機構と連通する左右一対の
円弧状溝と、該クランクピンの内部から外方向に向けて
設けられ、該一対の円弧状溝と相互に対向し連通し得る
一対の油通路とをそなえて構成され、該クランクピンの
回転により、一方側の該油通路からの高流体圧と他方側
の該油通路からの低流体圧が、一方側の円弧状溝と他方
側の該通路へ交互に発生させるように構成されているの
で、コネクチングロッドピンにかける高圧をクランクピ
ンの回転運動に伴いて強制的にかけ、コネクチングロッ
ドピンの自動的且つ交互に提供し得る利点がある。
【0067】さらに、請求項6による本発明のエンジン
の可変圧縮比装置によれば、該偏心スリーブの該貫通穴
内には、該貫通穴の長さより少し短い長さのスリーブピ
ンが設けられ、該ロックピンと該コネクチングロッドピ
ンが、該スリーブピンを介して対向しているので、ロッ
クピンおよびコネクチングロッドピンは、共に少ない移
動量で相手のピンへ移動を伝達できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエンジンの可変圧縮比装置の一実
施例を示すコネクチングロッド部分の縦断面図である。
【図2】本装置の流体圧切替機構の拡大断面図である。
【図3】本装置の全体構成図である。
【図4】本装置の油圧供給回路図である。
【図5】高圧縮比指令が出されたときの作動状態を示す
小端部断面図である。
【図6】図5の状態から高圧縮状態へ移行する過渡状態
を示す小端部断面図である。
【図7】高圧縮比完了状態を示す小端部断面図である。
【図8】高圧縮比固定状態を示す小端部断面図である。
【図9】高圧縮比固定状態を示す小端部断面図である。
【図10】低圧縮比指令が出されたときの作動状態を示
す小端部断面図である。
【図11】図10の状態から低圧縮状態へ移行する過渡
状態を示す小端部断面図である。
【図12】低圧縮比完了状態を示す小端部断面図であ
る。
【図13】低圧縮比固定状態を示す小端部断面図であ
る。
【図14】低圧縮比固定状態を示す小端部断面図であ
る。
【図15】エンジンの高圧縮比域と低圧縮比域とを示す
高低圧縮比領域図である。
【図16】流体圧発生部の他の例を示す構成図である。
【図17】流体圧発生部の他の例による作動説明図であ
る。
【図18】ロックピン付勢構造の他の例を示す概略図で
ある。
【図19】従来例によるコネクチングロッドの大端部に
偏心スリーブを設けた全体構成図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 ピストンピン 3 コネクチングロッド 3a 小端部 3b 大端部 4 クランクピン 5 偏心スリーブ 6,7 ロックピン 8 ばね 8a 共通ばね 9 貫通穴 10 スリーブピン 11 コネクチングロッドピン(コンロッドピン) 11a ピストン部 12,12′,13,13′ 油路 14 流体室 14a 前室 14b 後室 15 切替室 16 スプリング 17 切替子 18,20 直立通路 19,21 傾斜通路 22 流体圧発生用空間部 22a,22b 流体圧室 23 質量体 24 油路 25 クランクシャフト 26,27,38,39,40 油通路 28 リザーバ 29 オイルポンプ 30 オイルフィルタ 31 スイッチングバルブ 32 油供給路 32′ 油戻し路 33 エンジン負荷センサ 34 エンジン回転数センサ 35 コントローラ 36,37 円弧状溝 a,b,c,d,e,f,g,h 横溝 v 垂直中心線 A コネクチングロッドピン駆動機構 B 流体圧式シリンダ機構 C 流体圧切替機構 D 流体圧発生部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクチングロッドの小端部とピストン
    ピンとの間に回転可能に偏心スリーブが介装され、該偏
    心スリーブと該ピストンピンとを所定位置で固定するこ
    とにより、燃焼室内の圧縮比を可変しうるようにしたエ
    ンジンの可変圧縮比装置において、 該ピストンピンの下面側同一円周上に、垂直中心線より
    左右へ所要の開きをもつ2個のロックピンが半径方向に
    付勢されて外向きに内装され、 該ピストンピンの外側からは該コネクチングロッドの振
    子運動により回転される該偏心スリーブが嵌挿され、 且つ、該偏心スリーブには、該偏心スリーブの回転によ
    り該2個のロックピンと個別に対向しうる1個の貫通穴
    が設けられ、 該偏心スリーブの外側からは該コネクチングロッドの小
    端部が回転自在に嵌挿され、 且つ、該コネクチングロッドの該小端部には、該ピスト
    ンピンの下側面と対向し、該コネクチングロッドが第1
    の傾斜位置に在るときに該偏心スリーブをはさんで一方
    の該ロックピンと対向し、また、該コネクチングロッド
    が第1の傾斜位置と該垂直中心線をはさんだ第2の傾斜
    位置に在るときに該偏心スリーブをはさんで他方の該ロ
    ックピンと対向するコネクチングロッドピンが設けられ
    て、 高圧縮指令時には、該コネクチングロッドが第1の傾斜
    位置にあるときに整合する該貫通穴へコネクチングロッ
    ドピンを押し出し、該コネクチングロッドが第2の傾斜
    位置にあるときに該コネクチングロッドピンを引き抜く
    とともに、低圧縮指令時には、該コネクチングロッドが
    第2の傾斜位置にあるときに整合する該貫通穴へ該コネ
    クチングロッドピンを押し出し、該コネクチングロッド
    が第1の傾斜位置にあるときに該コネクチングロッドピ
    ンを引き抜くように、該コネクチングロッドピンを駆動
    するコネクチングロッドピン駆動機構が設けられたこと
    を特徴とする、エンジンの可変圧縮比装置。
  2. 【請求項2】 該コネクチングロッドピン駆動機構が、
    該コネクチングロッドに埋設されるとともに、該コネク
    チングロッドピン駆動機構が、該コネクチングロッドピ
    ンに付設されたピストン部と該ピストン部で仕切られた
    2つの流体室とを有する流体圧式シリンダ機構と、該流
    体圧式シリンダ機構の両流体室への流体圧の状態を高圧
    状態または低圧状態に切り替える流体圧切替機構と、該
    流体圧切替機構より引き出した閉回路中に、高圧の流体
    と低圧の流体とを発生する流体圧発生部とをそなえて構
    成されたことを特徴とする、請求項1記載のエンジンの
    可変圧縮比装置。
  3. 【請求項3】 該流体圧発生部が、該コネクチングロッ
    ドの運動に伴って高圧の流体と低圧の流体とを発生する
    流体発生部として構成されたことを特徴とする、請求項
    2記載のエンジンの可変圧縮比装置。
  4. 【請求項4】 該流体圧発生部が、該コネクチングロッ
    ドの軸方向に沿い配設された流体圧発生用空間部と、該
    空間部内に浮動状態で嵌挿された質量体とをそなえて構
    成され、且つ、該空間部内に該質量体を浮動状態で嵌挿
    することにより、該空間部内において、該質量体の両端
    部に対向する一対の流体圧室が形成されて、該コネクチ
    ングロッドの可動に伴う該質量体の慣性力により、該質
    量体の移動先に位置する流体圧室に高圧を発生させると
    ともに、該質量体の移動先とは反対側に位置する流体圧
    室に低圧を発生させるように構成されていることを特徴
    とする、請求項3記載のエンジンの可変圧縮比装置。
  5. 【請求項5】 該流体圧発生部が、該コネクチングロッ
    ドの大端部とクランクピンとの間に設けられ、それぞれ
    が該流体圧切替機構と連通する左右一対の円弧状溝と、
    該クランクピンの内部から外方向に向けて設けられ、該
    一対の円弧状溝と相互に対向し連通し得る一対の油通路
    とをそなえて構成され、該クランクピンの回転により、
    一方側の該油通路からの高流体圧と他方側の該油通路か
    らの低流体圧が、一方側の円弧状溝と他方側の該通路へ
    交互に発生させるように構成されたことを特徴とする、
    請求項3記載のエンジンの可変圧縮比装置。
  6. 【請求項6】 該偏心スリーブの該貫通穴内には、該貫
    通穴の長さより少し短いスリーブピンが設けられ、該ロ
    ックピンと該コネクチングロッドピンが、該スリーブピ
    ンを介して対向していることを特徴とする、請求項1記
    載のエンジンの可変圧縮比装置。
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