JPH06128609A - Ag−Cu系合金粉の製造方法 - Google Patents

Ag−Cu系合金粉の製造方法

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JPH06128609A
JPH06128609A JP4303133A JP30313392A JPH06128609A JP H06128609 A JPH06128609 A JP H06128609A JP 4303133 A JP4303133 A JP 4303133A JP 30313392 A JP30313392 A JP 30313392A JP H06128609 A JPH06128609 A JP H06128609A
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JP
Japan
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powder
alloy
alloy powder
mixed
alloying
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Application number
JP4303133A
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English (en)
Inventor
Osamu Kato
理 加藤
Tamotsu Nishinakagawa
保 西中川
Makoto Matsuyama
誠 松山
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均質な組成のAg−Cu系合金粉を安定的に
且つ安価に製造できる方法を提供する。 【構成】 Ag又はAg合金粉末とCu又はCu合金粉
末との混合粉末をボールミル等機械的磨砕手段にて磨砕
し、次いでこれを非酸化性雰囲気中で加熱する。また前
記混合粉末に更にPt,Pd,Rt,Os,Auの何れ
か一種又は二種以上の貴金属粉末を混合しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はAg−Cu系合金粉の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC基板等の配線用導電ペースト
としてAg,Cu等の金属微粉を樹脂やガラスをバイン
ダとしてペースト化したものが一般に用いられている
が、金属粉としてAgを用いたものはマイグレーション
の問題があり、またCuを用いたものは酸化の問題があ
る。
【0003】ここでマイグレーションとは、Agがイオ
ン化して移動し、移動先において電荷を受け取ってそこ
で析出する現象で、このようなマイグレーションが起る
と最終的に回路が短絡してしまい、そこで電子部品の寿
命及び回路が尽きてしまう。
【0004】これに対しAgとCuとを合金化した場
合、Agにおけるマイグレーションの問題と、Cuにお
ける酸化の問題とをともに解消することができ好都合で
ある。
【0005】しかしながらAgとCuとは化学的な性質
が著しく異なっているため、従来その合金粉の製造が困
難であった。例えば化学的方法で合金化しようとする
と、両者の間の酸化還元電位に差があり過ぎるため、先
にAgのみが析出し、その後でCuのみが析出する形と
なって良好に合金化しない。
【0006】これらAgとCuとの合金粉末の製造方法
として、液体急冷法を用いた方法が提案されている。こ
の方法は、純粋なAgとCuとを溶解し、その溶湯を高
速回転体に供給して遠心力により溶湯を滴状に吹き飛ば
し、固化させて粉末化するといったものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの遠心
噴霧による方法の場合、製造コストが高くなる問題があ
る他、得られる粉末が必然的に傾斜材料となってしまう
問題がある。
【0008】即ちこの方法にて得られる粉末は表面部分
と中心部分とで組成が異なってしまい、表面部分におい
てはAgリッチとなる一方、中心部分ではCuリッチと
なって組成が表面部から中心部にかけて変化してしま
う。
【0009】これはAgとCuとで融点に差があるた
め、溶湯の液滴が固化する過程でまず融点の高いCuが
冷却速度の速い表面で析出し、そして析出したCuが内
部に潜り込み、融点の低いAgが表面に押し出される形
で固化が行なわれることに起因するものである。
【0010】以上のように上記液体急冷法,遠心噴霧法
にて得られる粉末は傾斜材料であって、その傾斜の度合
いは溶湯温度や冷却速度等の要因によって異なってしま
い、しかもそれら要因の厳密なコントロールは困難であ
るために、製造ロット毎に粉末の組成が異なってしまう
といった問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものである。而して本願の発
明は、Ag又はAg合金粉末とCu又はCu合金粉末と
の混合粉末をボールミル等機械的磨砕手段にて磨砕し、
次いでこれを非酸化性雰囲気中で加熱することを特徴と
する(請求項1)。
【0012】また本願の別の発明は、前記混合粉末に更
にPt,Pd,Rt,Os,Auの何れか一種又は二種
以上の貴金属粉末を混合しておくことを特徴とする(請
求項2)。
【0013】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明はAg系粉
末とCu系粉末とを混合状態で磨砕した上これを加熱処
理することを特徴とするもので、かかる本発明によれば
中心部,表面部ともに組成の均等な粉末を安価に得るこ
とができ、しかも製造ロット毎に組成が変化してしまう
といった不都合を生じない。即ち本発明によれば組成が
均質な粉末を安定的に供給することができる。
【0014】また合金粉末におけるAg−Cu比も、混
合粉末の比率を調節するだけで容易にコントロールで
き、所望の組成の粉末を容易に得ることができる。
【0015】尚金属粉末混合物を機械的磨砕手段にて磨
砕することにより合金化する手法は、従来メカニカルア
ロイングとして公知である。このメカニカルアロイング
は、各金属粉末を磨砕することによって各金属粉末を薄
層化且つ交互に折り重ね、そして各層の間隔を原子間距
離に近いところまで接近させて各原子の拡散結合を行な
わせ合金化するものであるが、上記Ag粉末(Ag合金
粉末を含む),Cu粉末(Cu合金粉末を含む)の場
合、このようなメカニカルアロイングによっては合金化
しない。
【0016】しかるに本発明者がこのような磨砕処理を
行なった後においてその混合粉末に対し加熱処理を行な
ったところ、両者が良好に合金化することを見出した。
本発明はこうした知見に基づいてなされたものである。
尚その際の加熱条件は150〜600℃の範囲とするの
が適当である。また機械的磨砕手段としてはボールミル
を用いた磨砕が好適であるが、他の磨砕手段を用いるこ
とも可能である。
【0017】本発明においては、上記混合粉末中にP
t,Pd,Rt,Os,Auの一種又は二種以上の貴金
属粉末を混合するようにしても良い。Ag−Cu系合金
に対して更に貴金属、例えばPtを合金化した場合、耐
半田食われ性が向上する。半田食われとは、Agが錫中
に拡散して行って半田付けの部分がやせ細ってしまう現
象であるが、Ptを合金化することによりこれを抑制す
ることができる。
【0018】但しこれは貴金属を合金化した場合に得ら
れる利点の一例で、一般にかかる貴金属を合金化するこ
とにより、Ag−Cu系合金粉末の特性を高めることが
できる。
【0019】
【実施例】次に本発明の特徴を更に明確にすべく、以下
にその実施例を詳述する。平均粒径1μmのAg粉2.
5gと平均粒径1μmのCu粉22.5gを径5mmの
SUJ2製のボール100gと一緒に内径95mm,深
さ130mmの工具鋼製のボールミルに入れ、60rp
mで30時間運転した。
【0020】この後ボールと粉末とを分離し、粉末をA
r雰囲気中で加熱処理(300℃×2時間)し、Ag−
Cu合金粉を得た。この合金粉末のX線回折チャートが
図4に示してある。
【0021】尚Ag粉とCu粉とを単に混合しただけの
もののX線回折チャートが図1に、またAg粉とCu粉
とを従来のメカニカルアロイング処理したもの、つまり
単に機械的磨砕処理しただけのものについてのX線回折
チャートが図2に、更にAgとCuとを溶解して溶製し
たもののX線回折チャートが図3に夫々示してある。
【0022】これら各図において(ロ),(ハ)はそれ
ぞれAg単体、Cu単体のX線回折測定におけるピーク
の位置,高さを示しており、そのピークの位置は合金化
によって移行(シフト)する。
【0023】以上の観点から各図のX線回折チャートを
見た場合、Ag粉とCu粉とを単に混合しただけのもの
(図1)、或いは従来のメカニカルアロイング処理した
もの(図2)についてはピークの位置が(イ),(ロ)
と(ハ)とでよく一致しており、合金化が進んでいない
のに対し、Ag−Cu合金を溶製したもの(図3)につ
いては(イ)のピークと(ロ),(ハ)のピークとが一
致せず、そこにピークのシフトが認められる。これはA
gとCuとが良く合金化していることを示している。
【0024】更にAg粉とCu粉とを本発明に従って処
理した場合(図4)、(ロ),(ハ)のピークに対して
(イ)のピークがシフトしており、合金化が良好に進ん
でいることが認められる。
【0025】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において、当業者の知識に基づき種々変更を加えた態
様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ag粉とCu粉とを単に混合しただけのものの
X線回折測定の結果を示す図である。
【図2】Ag粉とCu粉とを磨砕処理し、加熱を行なわ
なかったものについてのX線回折測定の結果を示す図で
ある。
【図3】AgとCuとを溶製した場合のX線回折測定の
結果を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に従って処理した場合のX線
回折測定結果を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ag又はAg合金粉末とCu又はCu合
    金粉末との混合粉末をボールミル等機械的磨砕手段にて
    磨砕し、次いでこれを非酸化性雰囲気中で加熱すること
    を特徴とするAg−Cu系合金粉の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混合粉末に更にPt,Pd,Rt,
    Os,Auの何れか一種又は二種以上の貴金属粉末が混
    合されていることを特徴とする請求項1に記載のAg−
    Cu系合金粉の製造方法。
JP4303133A 1992-10-15 1992-10-15 Ag−Cu系合金粉の製造方法 Pending JPH06128609A (ja)

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