JPH06123513A - 空気調和機制御方法 - Google Patents

空気調和機制御方法

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JPH06123513A
JPH06123513A JP4272883A JP27288392A JPH06123513A JP H06123513 A JPH06123513 A JP H06123513A JP 4272883 A JP4272883 A JP 4272883A JP 27288392 A JP27288392 A JP 27288392A JP H06123513 A JPH06123513 A JP H06123513A
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Hidetoshi Kanazawa
沢 秀 俊 金
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保護動作後にコンプレッサを再起動させる前
に、冷媒流量調整弁の開度制御が確実に行なわれるよう
にし、コンプレッサの再起動を円滑に行うことができる
ようにする。 【構成】 運転中冷媒圧力が異常に高くなった場合は、
コンプレッサを停止させる(ステップ1〜4)。停止
後、所定時間経過するとコンプレッサモータを再起動さ
せるが、この再起動は3回まで行うことができる(ステ
ップ5〜8)。この場合の異常原因としては、冷媒流量
調整弁の詰まりやひっかかりが多いので、コンプレッサ
の再起動前に冷媒流量調整弁にリセット動作を行なわせ
る(ステップ11〜13)。そして、コンプレッサ停止
時よりも大きく調整弁の開度を設定し、また、コンプレ
ッサににかかる負荷を少くするようにする(ステップ1
4〜16)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1台の室外ユニットで
複数の部屋の空調を行うことが可能なマルチシステム型
空気調和機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、1台の室外ユニットAから3台
の室内ユニットB,B,Bに冷媒を供給すること
ができるマルチシステム型空気調和機における冷媒回路
の構成を示す構成図である。
【0003】この図において、室外ユニットAは、コン
プレッサモータ1と、このコンプレッサモータ1に駆動
されるコンプレッサ2と、四方弁3と、室外熱交換器4
と、室外膨張弁5と、冷媒ダイオード6と、を有してい
る。また、室内ユニットBは、室外ユニットAから配
分される冷媒供給量を調整するための冷媒流量調整弁7
と、室内膨張弁8と、冷媒ダイオード9と、室内熱交換
器10と、を有している。
【0004】そして、コンプレッサ2から吐出される冷
媒は、暖房時には実線矢印で示す経路を辿り、冷房時に
は点線矢印で示す経路を辿って、冷媒回路中を循環す
る。なお、室内ユニットB,Bの構成は室内ユニッ
トBと同一であるため、その構成機器の図示は省略し
てある。
【0005】図4は、このようなマルチシステム型空気
調和機が冷媒回路中の圧力異常により保護動作を行なっ
た場合における、室外ユニットAの室外制御回路(図3
では図示せず。)の動作を説明するためのフロチャート
である。
【0006】すなわち、保護動作カウント数をnとし、
現在n=0でコンプレッサ2が運転中であるとする(ス
テップ1,2)。室外制御回路は、冷媒回路中の所定個
所(例えば、コンプレッサの吐出口付近)の温度検出値
により冷媒圧力を監視しており、所定時間毎に保護動作
を行うべきか否かを判断している(ステップ3)。
【0007】保護動作を行うべきと判断した場合、室外
制御回路は、コンプレッサモータ1(及びコンプレッサ
2)の運転を停止させ(ステップ4)、また、n=n+
1として保護動作カウント数nをインクリメントする
(ステップ5)。そして、保護動作カウント数nが3に
達しているか否かを判断し(ステップ6)、達していな
ければ、所定時間(例えば2分30秒)経過後にコンプ
レッサ2を起動させ(ステップ7,8)、ステップ2に
戻る。
【0008】ステップ2に戻った後、一定時間経過して
もステップ3の判断が「NO」であれば、保護動作カウ
ント数nをゼロにリセットし(ステップ9)、そのまま
運転を続行する。しかし、ステップ3の判断が「YE
S」となった場合には、再度、コンプレッサモータ1の
運転を停止させると共に、保護動作カウント数nをさら
にインクリメントする(ステップ4,5)。
【0009】そして、ステップ6でn=3になった時点
で、異常が発生したものと判断して、室外ユニットA及
び室内ユニットB,B,Bの全てを停止させ、ま
た、室内ユニット側に異常表示を行なわせるようにする
(ステップ10)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、冷媒圧
力が異常となった場合に、室外制御回路はステップ3で
保護動作を行うべきと判断するわけであるが、この異常
の原因のひとつとして、冷媒流量調整弁7の開度が、実
際には指令どおりの開度となっていないことをあげるこ
とができる。
【0011】つまり、冷媒流量調整弁7には、通常、パ
ルス・モータ・バルブ(PMV)が用いられており、入
力パルス数に対応して開度が制御されるようになってい
る。しかし、冷媒流量調整弁7に、何らかの異物が詰ま
ったり、ひっかかりが生じたりした場合には、最早、実
際の弁開度は入力パルス数に対応しなくなり、冷媒圧力
が異常に上昇する。そのため、ステップ4にてコンプレ
ッサモータ1の運転が停止されることになる。
【0012】ところが、この時点では、室外ユニットA
側が保護動作に入っただけであり、室内ユニットB
,B側では、そのまま運転が継続された状態とな
っている。したがって、異常原因となっている冷媒流量
調整弁7の状態は何ら変わっておらず、ステップ8でコ
ンプレッサモータ1を再起動させても、結局はまた、冷
媒圧力が異常に上昇してしまい、同じことが繰り返され
ることになる。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、保護動作後にコンプレッサを再起動させる前に、
冷媒流量調整弁の開度制御が確実に行なわれるように
し、もって、コンプレッサの再起動を円滑に行うことが
できる空気調和機制御方法を提供しようとするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、第1の発明は、1台の室外ユニットから
複数台の室内ユニットへ冷媒を供給し、この室外ユニッ
トは各室内ユニットからの運転能力要求に基き、コンプ
レッサモータの運転周波数、及び各室内ユニットに対す
る冷媒供給量を決定し、また、冷媒回路の圧力に異常が
生じた場合は、コンプレッサモータの運転を停止して、
所定時間経過後にコンプレッサモータを再起動させるマ
ルチシステム型空気調和機の制御方法において、前記冷
媒回路の圧力異常によりコンプレッサモータの運転を停
止させた場合、前記冷媒供給量を制御するための冷媒流
量調整弁に、一旦、全開動作又は全開動作を行なわせ、
その後にコンプレッサモータを再起動させる構成とした
ものである。
【0015】また、第2の発明は、第1の発明の構成に
おいて、コンプレッサモータを再起動させる際の前記冷
媒流量調整弁の弁開度を、コンプレッサモータ停止時の
弁開度よりも所定開度だけ大きく設定する構成としたも
のである。
【0016】さらに、第3の発明は、第1又は第2の発
明の構成において、コンプレッサモータを再起動させる
際の前記運転周波数を、コンプレッサモータ停止前の周
波数よりも所定周波数だけ低く設定する構成としてもの
である。
【0017】
【作用】第1の発明の構成において、冷媒回路に圧力異
常が生じた場合、コンプレッサモータの運転が停止する
が、このとき室内ユニット側では、一旦、冷媒流量調整
弁に全閉動作又は全開動作を行わせるようにする。これ
により、通常は、冷媒流量調整弁内の異物が排除された
り、ひっかかりの状況が改善される。したがって、その
後のコンプレッサの再起動が円滑に行なわれる。
【0018】しかし、冷媒流量調整弁に全閉動作又は全
開動作を行なわせたとしても、常に、弁内の異物が完全
に排除されたり、ひっかかりの状況が完全に解消される
とは限らない。そこで、第2の発明では、コンプレッサ
モータ再起動時の弁開度をコンプレッサモータ停止時の
弁開度よりも大きくなるように設定することとしてい
る。これにより、冷媒流量調整弁における流路抵抗を小
さくすることができるので、再起動後にコンプレッサモ
ータが停止するとしても、コンプレッサに加わる負荷を
小さくすることができ、コンプレッサの保護を図ること
ができる。
【0019】また、第3の発明では、コンプレッサモー
タ再起動時の運転周波数をコンプレッサモータ停止時の
周波数よりも低く設定することとしている。これによ
り、コンプレッサの吐出圧力を小さくして再起動できる
ので、また、コンプレッサモータが停止するとしも、第
2の発明の場合と同様に、コンプレッサに加わる負荷を
小さくすることができるので、コンプレッサの保護を図
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1及び図2に基き
説明する。図2は、本実施例に係る空気調和機の概略構
成を示すブロック図である。
【0021】図2において,室外ユニットAは、室外制
御回路11、インバータ制御回路12、及びインバータ
部13を有している。室外制御回路11は、冷媒温度検
出値の入力により冷媒圧力を監視しており、冷媒圧力が
一定値以上になると、保護動作指令をインバータ制御回
路12、及び室内ユニットB,B,B側に出力す
るようになっている。インバータ制御回路12は、この
保護動作指令を入力すると、インバータ部13の出力周
波数をゼロにするように制御を行ない、コンプレッサ1
の運転を停止させるようになっている。
【0022】一方、室内ユニットB,B,Bは室
内制御回路14を有している。この室内制御回路14
は、室外制御回路11からの保護動作指令を入力する
と、室内ファン(図示せず)の運転を停止すると共に、
一旦、冷媒流量調整弁7の開度をゼロにするようになっ
ている。この室内制御回路14は、自己の室内ユニット
の調整負荷に応じたインバータ周波数を室外制御回路1
1に要求できるようになっている。
【0023】次に、このようなマルチシステム型空気調
和機に対する保護動作を図1のフローチャートを参照し
つつ説明する。但し、図4のフローチャートと同様のス
テップについては、同一の符号を付し、重複した説明を
省略することとする。
【0024】図1と図4とを対比してみれば明らかなよ
うに、図4のフローチャートにステップ11〜16を追
加したものが図1のフローチャートである。図1におい
て、いま、ステップ4のコンプレッサモータ1の停止が
行なわれたとする。すると、室外制御回路11は室内制
御回路14に向けて停止指令を送信する(ステップ1
1)。一方、室内制御回路14は、この停止指令を受信
するが(ステップ12)、この時点での流量調整弁7の
開度はPであり、インバータ周波数の要求はFであ
ったとする。
【0025】室内制御回路14は停止指令を受信する
と、室内ファンの運転を停止させ、さらに、流量調整弁
7の開度を一旦ゼロにしてこの流量調整弁7のリセット
動作を行なう(ステップ13)。そして、リセット動作
が行なわれた後、室内制御回路14は流量調整弁7の開
度をコンプレッサモータ停止時の開度よりも大きく取
り、P+αにセットする(ステップ14)。
【0026】さらに、室内制御回路14は、室外制御回
路11に対するインバータ周波数の要求をF−βと
し、コンプサレッサモータ停止時の値よりも小さな周波
数を要求するようにする(ステップ15)。そして、こ
の要求周波数値と共に、上記のリセット動作が無事終了
したことを室外制御回路11に送信する(ステップ1
6)。
【0027】室外制御回路11は、この室内制御回路1
4からの送信信号を受信すると、コンプレッサモータ1
の再起動を行う(ステップ8)。この場合、ステップ1
3において、流量調整弁7を一旦全開状態にするリセッ
ト動作を行なっているので、微小な異物による詰まり、
あるいは弁体の軽微なひっかかり等による開閉動作の異
常は解消されることが多い。したがって、ステップ8に
てコンプレッサを再起動させた後、ステップ3におい
て、また保護動作を行なわなければならなくなる可能性
を小さくすることができる。
【0028】そして、ステップ14において、流量調整
弁7の開度を大き目にセットして、再起動時の流路抵抗
を小さくし、また、ステップ15において、インバータ
周波数の要求値を低めにセットして、再起動時の冷媒圧
力を小さくするようにしているので、ステップ3におい
て、再び三たび保護動作を繰り返すとしても、コンプレ
ッサの受ける衝撃を小さくすることができ、コンプレッ
サの保護を図ることができる。
【0029】なお、上記実施例では、室内ユニットの台
数が3台の場合につき説明したが、もちろん、台数はこ
れのみに限られるわけではなく、2台あるいは4台、5
台等であってもよい。
【0030】また、上記実施例では、流量調整弁7のリ
セット動作として、全閉状態にする場合につき説明した
が、場合によっては全開状態にするリセット動作として
もよい。
【0031】そして、上記実施例では、室外膨張弁5及
び室内膨張弁8には感温筒により調整する温度自動膨張
弁を使用することを想定しているが、これらの弁に流量
調整弁と同様の電動式PMVを使用する場合について
は、これについても全開状態あるいは全開状態にするリ
セット動作を行うことが好ましい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、運転中
にコンプレッサの保護動作を行なった場合に、冷媒流量
調整弁にリセット動作を行なわせた後に、コンプレッサ
を再起動させる構成としているので、この再起動を円滑
に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するためのフローチャー
ト。
【図2】本発明の実施例に係るマルチシステム型空気調
和機の概略構成を示すブロック図。
【図3】従来例に係るマルチシステム型空気調和機にお
ける冷媒回路の構成を示す構成図。
【図4】従来例を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
A 室外ユニット B,B,B 室内ユニット 1 コンプレッサモータ 2 コンプレッサ 7 冷媒流量調整弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1台の室外ユニットから複数台の室内ユニ
    ットへ冷媒を供給し、この室外ユニットは各室内ユニッ
    トからの運転能力要求に基き、コンプレッサモータの運
    転周波数、及び各室内ユニットに対する冷媒供給量を決
    定し、また、冷媒回路の圧力に異常が生じた場合は、コ
    ンプレッサモータの運転を停止して、所定時間経過後に
    コンプレッサモータを再起動させるマルチシステム型空
    気調和機の制御方法において、 前記冷媒回路の圧力異常によりコンプレッサモータの運
    転を停止させた場合、前記冷媒供給量を制御するための
    冷媒流量調整弁に、一旦、全開動作又は全開動作を行な
    わせ、その後にコンプレッサモータを再起動させること
    を特徴とする空気調和機制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の空気調和機制御方法におい
    て、コンプレッサモータを再起動させる際の前記冷媒流
    量調整弁の弁開度を、コンプレッサモータ停止時の弁開
    度よりも所定開度だけ大きく設定することを特徴とする
    空気調和機制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の空気調和機制御方法
    において、コンプレッサモータを再起動させる際の前記
    運転周波数を、コンプレッサモータ停止前の周波数より
    も所定周波数だけ低く設定することを特徴とする空気調
    和機制御方法。
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