JPH0612167U - 幼児保護座席 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案の目的は幼児に対する肩ベルトの装着
が容易な幼児保護座席を得るにある。 【構成】 チャイルドシート本体に設けた肩ベルトを自
動巻取装置によって常時巻き取るようにした幼児保護座
席において、肩ベルトを引き出した状態でその移動を阻
止するベルトロック機構を設け、これを解除自在に操作
するようにした幼児保護座席。上記ベルトロック機構は
上記肩ベルトをバックル錠に鎖錠した状態で釈放され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は幼児保護座席、特に肩ベルトを用いて幼児を着座せしめるようにした 幼児保護座席に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６及び図７は従来の幼児保護座席を示し、１はチャイルドシート本体、２は このチャイルドシート本体１の支持ベース台、３はこの上記支持ベース台２の上 面に形成した溝４によって摺動自在に支持した、上記チャイルドシート本体１の 背面に連結した弧状のレール、５は上記チャイルドシート本体１の肩ベルト、６ はこの肩ベルト５の二叉分岐部分の先端に形成された緩衝パッド、７はこの緩衝 パッド６の先端に設けられたベルトタング、８はこのベルトタング７を係止する ため上記支持ベース台２に取り付けたバックル錠、９は上記肩ベルト６の他端を 弾性的に巻き取るため上記チャイルドシート本体１内に設けた自動巻取装置（Ｅ ＬＲ）である。

【０００３】 このような従来の幼児保護座席においてチャイルドシート本体１上に座った幼 児を肩ベルト５によってチャイルドシート本体１に固定するためには先ず肩ベル ト５の緩衝パッド６を自動巻取装置９の張力に抗して引っ張り、この状態で肩ベ ルト５の二叉分岐部分に幼児の首を挿入し、その後、この肩ベルト５の先端のベ ルトタング７をバックル錠８に係止する作業が必要である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら上記のような幼児に対する肩ベルト５の装着は肩ベルト５を自動巻 取装置９の張力に抗して引っ張りながら行なうことになるため極めて面倒なばか りでなく、装着の際肩ベルト５の二叉分岐部分が幼児の頭部側面を擦過すること になるため幼児に不安感、不快感を与えるようになる欠点があった。

【０００５】 本考案は上記の欠点を除くようにしたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の幼児保護座席は、チャイルドシート本体と、このチャイルドシート本 体に係合した肩ベルトと、この肩ベルトの自動巻取装置と、上記肩ベルトの移動 を阻止するベルトロック機構と、このベルトロック機構を解除する機構とより成 ることを特徴とする。

【０００７】

【実施例】

以下図面によって本考案の実施例を説明する。

【０００８】 本考案においては図１〜図３に示すように、自動巻取装置９から引き出された 肩ベルト５をその両側から挟持し、その移動を阻止せしめるベルトロック機構１ ０を上記自動巻取装置９に隣接する位置に設け、このベルトロック機構１０を手 動解除機構１１によって手動解除可能ならしめる。

【０００９】 上記ベルトロックの機構１０は図３〜図５に示すように、上記チャイルドシー ト本体１に固定した歯付台１２と、この歯付台１２に上記肩ベルト５を介して対 向される位置で上記チャイルドシート本体１に回転自在に枢支した、その外周面 の一部に歯を形成した歯付回転体１３と、この歯付回転体１３を常時その歯が上 記歯付台１２の歯に係合する方向に回転するよう抑制するスプリング１４とによ り構成せしめる。

【００１０】 また上記手動解除機構１１は、上記ベルトロック機構１０の回転体１３を回動 せしめるため上記回転体１３の軸にその一端を連結したリンク機構１５と、その 先端に上記バックル錠８を設けその基部を上記リンク機構１５の他端に連結し、 更に上記チャイルドシート本体１に回動自在に枢支したスタンド１６とにより構 成し、このスタンド１６を回動してチャイルドシート本体１上で水平位置ならし めたとき、上記ベルトロック機構１０の歯付回転体１３が上記リンク機構１５を 介して回動されてその歯が上記歯付台１２の歯に係合され肩ベルト５の移動が阻 止されるようにすると共に、上記スタンド１６を上方に回動して垂直位置ならし めたとき上記ベルトロック機構１０の歯付回転体１３が逆方向に回動されて肩ベ ルト５を釈放し、その結果上記自動巻取装置９によって肩ベルト５が緊張される ようにする。

【００１１】 なお１７，１８は夫々上記リンク機構１５を構成する回動アーム及びリンクで あり、このリンク１８と歯付回転体１３の連結部分には長孔１８ａが形成されて おり、従って上記スタンド１６が図３に示すように水平の状態で上記歯付回転体 １３の歯が上記歯付台１２の歯に係合されている状態でも肩ベルト５をその引き 出し方向に緩く引っ張れば歯付回転体１３が上記長孔１８ａに沿って移動し、歯 の係合が解除されるから肩ベルト５の引き出しは可能となるが、肩ベルト５が巻 取方向に移動した場合には歯付回転体１３は直ちに歯が係合する位置に復帰し、 肩ベルト５の巻取りは阻止されるようになる。

【００１２】 本考案の幼児保護座席は上記のような構成であるから、幼児をチャイルドシー ト本体１上に固定する場合には、スタンド１６が水平位置に回動している状態で 肩ベルト５の緩衝パッド６を自動巻取装置９の張力に抗して十分な長さだけ引っ 張ればその状態でベルトロック機構１０が肩ベルト５をロックするので、十分な 長さに引っ張られた肩ベルト５はそのままとなり、この状態ではその二叉分岐部 分に幼児の頭を容易に挿入することがきでるようになる。次いで肩ベルト５の緩 衝パッド６を保持した状態で上記スタンド１６を垂直位置に回動せしめて肩ベル ト５のベルトタング７をスタンド１６の先端のバックル錠８に係止せしめれば、 幼児には自動巻取り装置９の張力が肩ベルト５を介して加えられ、幼児を所定の 力でチャイルドシート本体１に固定できるようになる。

【００１３】

【考案の効果】

上記のように本考案の幼児保護座席によれば肩ベルトの着脱を安全、円滑に、 かつ幼児に不安感、不快感を与えることなく行なうことができる。また肩ベルト ５の装着の最終工程において肩ベルト５のベルトタング７と、スタンド１６の先 端に取り付けたバックル錠８との係合作業があり、このためにはスタンド１６を 必然的に垂直状態に上方に回動する動作を必要とし、この場合ベルトロック機構 １０が自動的に解除されるので、ロック解除のミスを未然に防止することができ る大きな利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の幼児保護座席の縦断側面図である。

【図２】本考案の幼児保護座席の斜視図である。

【図３】本考案の幼児保護座席の要部の説明図である。

【図４】本考案の幼児保護座席の要部の説明図である。

【図５】本考案の幼児保護座席の要部の説明図である。

【図６】従来の幼児保護座席の縦断側面図である。

【図７】従来の幼児保護座席の斜視図である。

【符号の説明】 １ チャイルドシート本体 ２ ベース台 ３ レール ４ 溝 ５ 肩ベルト ６ 緩衝パッド ７ ベルトタング ８ バックル錠 ９ 自動巻取装置 １０ ベルトロック機構 １１ 手動解除機構 １２ 歯付台 １３ 歯付回転体 １４ スプリング １５ リンク機構 １６ スタンド １７ 回動アーム １８ リンク １８ａ 長孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チャイルドシート本体と、このチャイル
   ドシート本体に係合した肩ベルトと、この肩ベルトの自
   動巻取装置と、上記肩ベルトの移動を阻止するベルトロ
   ック機構と、このベルトロック機構を解除する機構とよ
   り成ることを特徴とする幼児保護座席。
2. 【請求項２】 上記ベルトロック機構を解除する解除機
   構が上方に回動自在なスタンドによって操作され、この
   スタンドの先端部に上記肩ベルトの先端を鎖錠するバッ
   クル錠が設けられている請求項１記載の幼児保護座席。