JPH06116768A - 金属低温清浄用無燐アルカリ脱脂液 - Google Patents

金属低温清浄用無燐アルカリ脱脂液

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JPH06116768A
JPH06116768A JP4265147A JP26514792A JPH06116768A JP H06116768 A JPH06116768 A JP H06116768A JP 4265147 A JP4265147 A JP 4265147A JP 26514792 A JP26514792 A JP 26514792A JP H06116768 A JPH06116768 A JP H06116768A
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JP
Japan
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degreasing
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silicate
alkaline
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JP4265147A
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Kazuhiko Oyama
和彦 大山
Ryoji Morita
良治 森田
Yasushi Miyazaki
康 宮崎
Giichi Shibata
義一 柴田
Masazumi Igarashi
正純 五十嵐
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Nihon Parkerizing Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G1/00Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
    • C23G1/14Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts with alkaline solutions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 35〜45℃の低温において連続的に使用し
ても金属表面にすぐれた清浄効果を示し、かつ化成処理
性の良好な表面を金属材料に付与することのできる金属
低温清浄用無燐アルカリ脱脂液を提供する。 【構成】 成分として、(A)0.05〜0.3重量%
(SiO2 換算)の珪酸塩と、0.4〜3.0重量%の
NaOH,Na2 CO3 ,NaHCO3 の1種以上とか
らなる無機ビルダーと、(B)0.01〜0.5重量%
のエチレンジアミンテトラ酢酸塩およびニトリロトリ酢
酸塩の1種以上と、0.1〜0.5重量%の、ポリアク
リル酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸、ポリカル
ボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、およびウレタン化
ポリビニールアルコールの1種以上とからなる有機ビル
ダーと、および(C)0.2〜0.6重量%の界面活性
剤とを含むアルカリ性水溶液であって、そのpHが下記関
係式: y=6.0x+9.2 (但し、xは前記水溶液中の珪酸塩のSiO2 換算濃度
である)により定まる値yと、13との間に調整されて
いる金属低温清浄用無燐アルカリ脱脂液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属低温清浄用無燐ア
ルカリ脱脂液に関するものであり、特に低温度(35〜
45℃)において鋼板、亜鉛系めっき材、およびアルミ
ニウム材等の金属表面から油分やよごれなどを除去する
のに好適な金属低温清浄用無燐アルカリ脱脂液(以下ア
ルカリ脱脂液という)に関するものである。更に詳しく
述べるならば、本発明は、前記金属表面の化成処理、お
よび塗装の目的を十分に達成するために、化成処理前に
適用さる金属の表面清浄用無燐アルカリ脱脂液に関する
ものであって、このアルカリ脱脂液は、河川や湖沼の富
栄養化をもたらす燐を含有せず、特に約40℃(35℃
〜45℃)の低温におけるスプレー脱脂あるいは浸漬脱
脂において、優れた表面清浄効果を発揮し、且つ、化成
処理性の良好なる金属表面を得ることを可能にするもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に金属製品の塗装に際し、その前に
化成処理が施されるが、その処理工程は通常、表面清浄
(脱脂)→水洗(多段方式)→表面調整→化成処理→水
洗(多段方式)→脱イオン水水洗→水切り乾燥→塗装
(アニオンまたはカチオン電着、静電塗装、粉体塗装、
スプレーまたは塗布による塗装等)の順序で行われてい
る。アルカリ脱脂剤の通常の構成成分は、それを大別す
ると、ビルダー成分、界面活性剤および消泡剤などであ
り、これらの成分の水溶液(アルカリ脱脂液)をスプレ
ー法あるいは浸漬法によって、被処理金属表面に適用し
て、その油分・よごれなどを除去する。その際の液温は
通常40〜70℃であり、脱脂時間は1〜10分位であ
る。尚、これらの被処理金属製品は、単一の素材で構成
される場合もあるが、冷延鋼板、亜鉛系めっき材及びア
ルミニウム材等の複数の素材で構成されている場合も多
い。
【0003】最近、地球環境保護に対する意識の高まり
の中で、河川や湖沼の富栄養化を防止するために、脱脂
剤の無燐化の要求が高まっている。一方、省エネルギー
の目的から、特に低温で使用するアルカリ脱脂液に対す
る関心も高い。しかしながら、上記の清浄工程に適用さ
れるアルカリ脱脂液としては、その殆どが燐酸塩かポリ
燐酸塩等を無機ビルダーとして含有している。また、燐
酸塩やポリ燐酸塩を含有しない無燐アルカリ脱脂液も報
告されているが、この無燐アルカリ脱脂液を、金属の化
成処理の前処理としての表面清浄ために低温度(35〜
45℃)で適用すると、脱脂性が不足したり、後に施さ
れる化成処理工程において、化成不良を発生するなどの
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属の化成
処理の前処理としての表面清浄ために適用され、燐元素
を含有する化合物を含まず、且つ、低温度(35〜45
℃)において連続的に使用した場合にも優れた表面清浄
効果を発揮し、且つ、化成処理性の良好な金属表面を得
るために有効な、金属低温清浄用無燐アルカリ脱脂液を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】特定量の珪酸塩、および
特定量の特定アルカリ化合物からなる無燐無機ビルダー
と、特定量の特定酢酸誘導体塩、および特定カルボン酸
塩および/又はウレタン化ポリビニルアルコールからな
る無燐有機ビルダーと、特定量の界面活性剤とを含有す
るアルカリ水溶液を構成し、このアルカリ水溶液のpH
を、前記珪酸塩の濃度(SiO2 濃度に換算した値)に
より定まる特定値と、13との間の値にコントロールす
ることによって上記課題を解決することに成功したので
ある。
【0006】すなわち本発明に係る金属低温清浄用無燐
アルカリ脱脂液は、下記成分: (A)0.05〜0.30重量%(但し、SiO2
算)の珪酸塩と、0.4〜3.0重量%の、水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウムか
ら選ばれた少なくとも1種と、からなる無機ビルダー
と、(B)0.01〜0.5重量%の、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸塩、およびニトリロトリ酢酸塩から選ばれ
た少なくとも1種と、0.1〜0.5重量%の、ポリア
クリル酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩、ポリ
カルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、およびウレタ
ン化ポリビニルアルコールから選ばれた少なくとも1種
と、からなる有機ビルダーと、(C)0.2〜0.6重
量%の界面活性剤と、を含有するアルカリ性水溶液であ
って、前記アルカリ性水溶液のpH値が、下記関係式
(I): y≦A≦13 (I) 〔但し、Aは、前記アルカリ性水溶液のpH値を表わし、
yは、下記関係式(II): y=6.0x+9.2 (II) (但し、xは、前記水性溶液に配合されている珪酸塩の
濃度を、SiO2 濃度に換算したパーセント値を表わ
す)から算出される値である。〕を満足することを特徴
とするものである。
【0007】本発明のアルカリ脱脂液は、前記界面活性
剤として、0.18〜0.5重量%のポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテルと、
0.02〜0.1重量%の下記式で表わされるアルキル
ジメチルアミンオキサイド:
【化2】 (但し、上式中Rは炭素原子数が12〜22のアルキル
基を表わす)とを含有することが好ましい。
【0008】
【作用】本発明に用いられる珪酸塩は、無機ビルダーと
して脱脂性向上のために配合されるものであって、市販
のオルソ珪酸ナトリウムやメタ珪酸ナトリウム等を使用
できる。珪酸ナトリウムは無水塩や種々の含水塩の形で
供給されるが、その配合濃度は珪酸ナトリウムのSiO
2 換算量により規定され、珪酸塩の適正な濃度範囲は、
SiO2 換算で、アルカリ脱脂液全重量に対して0.0
5〜0.30重量%である。この濃度が0.05重量%
未満のときは、得られるアルカリ脱脂液の脱脂性が不十
分になり、それが0.30重量%を超えると、得られる
アルカリ脱脂液において、脱脂性は十分確保できるが、
濃度を高くした効果が飽和してしまい経済的でなく、ま
た、その濃度が0.30重量%を超えた場合、管理すべ
き脱脂液のpHの下限値がそれだけ高くなりpH上限値との
間の管理幅が狭くなり、更に、それに加えて、pHを維持
するためにはそれだけ大量のアルカリ補給を必要とする
ので、この意味からも経済的でない。本発明に用いられ
る珪酸塩としては、ナトリウム塩以外のアルカリ金属珪
酸塩(例えばカリウム塩)などを使用することも可能で
ある。
【0009】本発明において珪酸塩に配合される他の無
機ビルダー成分として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリ
ウムおよび炭酸水素ナトリウムの中から選ばれた少なく
とも1種が用いられるが、これはおもにpH調整用のアル
カリ分を供給することを目的にするものである。このア
ルカリ化合物配合量は、アルカリ脱脂液全重量に対して
0.4〜3.0重量%が適当である。配合量が0.4重
量%未満では、十分なアルカリ量が供給されず、アルカ
リ脱脂液中で連続的に脱脂が行われた時にpHの低下が早
いという欠点があり、またそれが3.0重量%を超えた
場合には、特に支障はないが既に十分なアルカリ量を含
有しているのでpHが13を超え易くなり、亜鉛系めっき
材やアルミニウム材のエッチングが過度に発生しやすく
なり、後工程の化成処理性に悪影響を与えることがあ
る。
【0010】本発明に用いられる有機ビルダーは、無機
ビルダーの有する脱脂性向上効果を更に助長するもので
あって、0.01〜0.5重量%の、エチレンジアミン
テトラ酢酸塩、およびニトリロトリ酢酸塩から選ばれる
少なくとも1種と、0.1〜0.5重量%の、ポリアク
リル酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩、ポリカ
ルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩およびウレタン化
ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも1種
とからなるものである。本発明において有機ビルダーは
前記のように2つのグループから選ばれた成分を組み合
わせることによって、脱脂性の向上に寄与する。有機ビ
ルダーの各成分の濃度範囲に於ける上限値、および下限
値については、その下限値未満の配合量だと十分な脱脂
性が得られず、また、それが上限値を超えた場合、効果
が飽和してしまうばかりでなく、COD値も高くなるた
め排水処理の面で不利になる。上記各カルボン酸は、N
a,Kなどの金属塩、又は、アンモニウム塩であって水
溶性であり、ポリアクリル酸は、ビニルアルコールその
他のモノマーとの共重合体を含み、ポリカルボン酸は、
例えばコハク酸、アジピン酸、トリカルバリル酸などか
ら選ばれ、ヒドロキシカルボン酸は酒石酸、クエン酸、
グルコン酸、ヘプトグルコン酸などから選ばれる。ま
た、ウレタン化ポリビニルアルコールは、例えばポリビ
ニルアルコールに、MDI(ジフェニルメタンジイソシ
アネート)やTDI(トリレンジイソシアネート)を付
加させたものなどから選ばれる。
【0011】本発明に用いられる界面活性剤について
は、その種類に特に制限はないが、その含有量は、0.
2〜0.6重量%である。配合量が0.2%未満だと十
分な脱脂性が得られないか、初期においては十分な脱脂
性が得られたとしても連続的に脱脂され脱脂液中に油分
が蓄積してくると脱脂性が低下してくる。また、その配
合量が0.6重量%より多くなると、脱脂性は十分確保
されるがその効果が飽和してしまい経済的に不利である
点、およびCOD値が高くなり排水処理が不利になる点
などで問題がある。本発明に用いられる界面活性剤は一
般にアルカリ脱脂液に用いられているものから選ぶこと
ができる。このような界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、およびポリ
オキシエチレン脂肪酸エステルなどが知られている。
【0012】本発明において、界面活性剤として、0.
18〜0.5重量%のポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンノニルフェニルエーテルと、0.02〜0.1
重量%の、下記一般式で表されるアルキルジメチルアミ
ンオキサイド:
【化3】 〔但し式中、Rは、炭素数12〜22のアルキル基であ
る。〕とを使用すると一層安定した脱脂性が確保出来
る。
【0013】アルカリ脱脂液には、通常、洗浄作業時の
発泡による弊害を抑えるために消泡剤が含まれるが、本
発明のアルカリ脱脂液にも消泡剤が添加されていてもよ
い。この消泡剤は、通常慣用されているものから適宜選
択して使用することができる。
【0014】アルカリ脱脂液を用いて連続的に脱脂した
場合、洗浄時間に伴って該脱脂液のpHが徐徐に低下して
くる。この主原因としては、アルカリ脱脂液が空気中の
二酸化炭素を吸収することによるところが大きい。pHが
低下するとアルカリ脱脂液の脱脂性が低下したり、珪酸
塩を使用した場合はpHの低下によって後工程の燐酸塩処
理工程において化成不良をもたらすことがある。
【0015】脱脂液の好適なpHの範囲に関して、本発明
者は鋭意検討を続けた結果、脱脂液のpH値は、硅酸塩の
含有量に応じて下記計算式(II)で決められる値(y)
を下限とし、13を下限とする範囲内に維持することに
より化成処理性の低下を抑制しうることを見い出した。 y=6.0x+9.2 (II) x:脱脂液に配合された珪酸塩濃度をSiO2 濃度に換
算した値(%) (勿論、0.05≦x≦0.30である) y:xによって決まるpH値
【0016】ここで、脱脂液のpHが上記計算式で求めら
れる値(y)未満の場合、金属表面へのシリカの吸着の
増大やエッチング量の低下に起因すると考えられる化成
不良が生じ易くなる。また、pHが13を超えた場合、金
属表面のエッチングが強すぎて化成不良の原因となり易
く、化成不良は、塗装不良、耐食性不良に加えて塗装後
の耐水2次密着性等を劣化させるといった問題を起こす
のである。
【0017】
【実施例】以下に実施例と比較例をあげ本発明を具体的
に説明する。
【0018】実施例1〜13および比較例1〜9(脱脂液の調製) (1)アルカリ脱脂液 (イ)実施例1〜9、および比較例1〜4の各々におい
て表1に示されている組成のアルカリ脱脂液を調製し
た。無機ビルダーにおいて、珪酸塩としてはメタ珪酸ナ
トリウムの5水塩を用い、またアルカリ化合物としては
水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを用いた。有機
ビルダーとしては、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナト
リウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム、ポリアクリル酸
ナトリウムおよびヘプトン酸ナトリウムを用いた。界面
活性剤としてはヤシジメチルアミンオキサイドおよびポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェニル
エーテルを用いた。
【0019】尚、被処理物から脱脂液中へ混入した油を
想定し、全ての脱脂液には油(ダフニオイルコートZ−
3、出光興産(株)製)を0.03%添加した。脱脂液
への防錆油の添加要領としては、各アルカリ脱脂液に前
記油を加えた後、この混合物をホモミキサー(T.K.
ホモミキサーHU−M、(株)特殊機科製)を用いて1
0000rpm で20分間高速攪拌する方法をとった。表
1および表2に各アルカリ脱脂液のpH値およびy値を示
す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】(ロ)また、実施例10〜13および比較
例5〜9の各々において、表3に示されている脱脂液
に、二酸化炭素を吹き込み、又は水酸化ナトリウムを添
加してpH値を表3に示すように調整した。このようにし
てpHを調整されたアルカリ脱脂液は、後に述べるように
脱脂液のpHと、被処理材料の化成処理性との関係を試験
するために用いられた。
【0023】
【表3】
【0024】(2)試 験 前記実施例1〜13および比較例1〜9のアルカリ脱脂
液を用いて下記の試験を行った。 (イ)試験板並びに防錆油の塗布 先ず鋼板について脱脂試験を行い、化成処理試験には化
成不良の生じ易い合金化亜鉛めっき鋼板とアルミニウム
材とを用いた。 試験板:鋼 板:SPCC 亜鉛系めっき材:合金化亜鉛めっき鋼板(シルバーアロ
イ、新日鐵(株)製) アルミニウム材:A5032 防錆油:ダフニオイルコートZ−3(出光興産(株)
製) 防錆油の塗布:鋼板及び合金化亜鉛めっき鋼板を1,
1,1−トリクロロエタン洗浄した後、その表面に上記
防錆油をロールコートで塗布量が1〜2g/m2 になる
ように塗布した。 試験板A:SPCCを上記の通り防錆油を塗布した後7
日間室内に室温放置したもの。 試験板B:SPCCを上記の通り防錆油を塗布した後6
0±1℃、相対湿度(RH)95±2%の恒温高湿容器
中に100時間放置したもの。 試験板C:シルバーアロイを上記の通り防錆油を塗布し
た後7日間室内に室温放置したもの。 試験板D:A5032無塗油。
【0025】(ロ)脱脂試験 各アルカリ脱脂液をそれぞれ40±1℃に加熱保持し、
その中に3枚の試験板を互いに接触しないようにして2
分間浸漬し、次いで30秒間スプレー水洗して試験板の
表面に付着した余剰のアルカリ脱脂液を洗い流した。次
に、試験片を垂直にして60秒間室内放置し、直ちに3
枚の試験板の水濡れ面積(%)を測定してこの測定値に
より脱脂性を評価した。 例:100…完全水濡れ (脱脂性:優) 50…50%水濡れ(脱脂性:劣)
【0026】(ハ)化成処理、塗装試験 以下の工程で上記処理を行った。 脱脂→水洗→表面調整→化成処理→水洗→脱イオン水洗
→乾燥→カチオン電着塗装 ここで、脱脂工程において、各アルカリ脱脂液をそれぞ
れ40±1℃に加熱保持し、その中に試験板を2分間浸
漬した。水洗工程において、水を供試板面に30秒間ス
プレーした。表面調整工程において、プレパレン−ZT
(PL−ZT、日本パーカライジング(株)製)2g/
1を含む水溶液を供試板面に20秒間スプレーした。化
成処理工程において、標準条件にて調整されたパルボン
ド−L3080(PB−L3080、日本パーカライジ
ング(株)製)含有処理液に、供試板材を温度43℃で
2分間浸漬した。次の水洗工程において、30秒間の水
液が行われ、脱イオン水洗工程は20秒間スプレー法に
よって行われた。乾燥工程は105℃の雰囲気中で5分
間行われた。塗装工程はカチオン電着塗料HB2000
L(関西ペイント(株)製)を用いて塗装したあと、1
75℃、20分間乾燥し、乾燥膜厚が20μmになるよ
うに調整した。
【0027】(ニ)耐水二次密着性試験 電着塗装板を40℃の脱イオン水に240時間浸漬後、
以下の項目で評価した。 碁盤目テスト …鋭利なカッターで素地に達するように
1mm角で100個傷をつけ、セロファンテープ剥離を行
った後、残存した升目を数えた。個数の多い方が良好。 折り曲げテスト…鋭利なカッターで素地に達するように
傷をつけ、傷つけた線に沿って90°折り曲げ、セロフ
ァンテープ剥離を行った後の剥離幅を測定し、mmで表示
した。剥離幅の小さい程良好。
【0028】試験結果を表4および表5に示す。
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】表4に明示されているように、実施例1〜
9のアルカリ脱脂液は試験板A及び試験板Bのいずれの
場合も水濡れ面積が100%と良好な脱脂性を示すのに
対して、比較例1〜4の脱脂液による被処理板は水濡れ
面積が100%未満であり、本発明の脱脂液が良好な脱
脂性を有していることが確認された。表5は塗装板の耐
水2次密着性の評価結果を示している。試験板Cについ
ての結果を実施例と比較例で比べると、碁盤目テスト、
及び90°折曲げテストともに実施例1〜4及び実施例
10〜13のほうが、比較例5〜9より良好な密着性を
有していた。同様に、試験Dについての結果も実施例の
方が比較例より良好な密着性を示していた。以上の結果
から、本発明のアルカリ脱脂液の優れた効果が確認され
た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明に用いられる有機ビルダーは、無機
ビルダーの有する脱脂性向上効果を更に助長するもので
あって、0.01〜0.5重量%の、エチレンジアミン
テトラ酢酸塩、およびニトリロトリ酢酸塩から選ばれる
少なくとも1種と、0.1〜0.5重量%の、ポリアク
リル酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩、ポリカ
ルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩およびウレタン化
ポリビニルアルコールの中から選ばれる少なくとも1種
とからなるものである。本発明において有機ビルダーは
前記のように2つのグループから選ばれた成分を組み合
わせることによって、脱脂性の向上に寄与する。有機ビ
ルダーの各成分の濃度範囲に於ける上限値、および下限
値については、その下限値未満の配合量だと十分な脱脂
性が得られず、また、それが上限値を超えた場合、効果
が飽和してしまうばかりでなく、COD値も高くなるた
め排水処理の面で不利になる。上記各カルボン酸は、
Na,Kなどの金属塩、又は、アンモニウム塩であって
水溶性であり、ポリアクリル酸は、ビニルアルコールそ
の他のモノマーとの共重合体を含み、ポリカルボン酸
は、例えばコハク酸、アジピン酸、トリカルバリル酸な
どから選ばれ、ヒドロキシカルボン酸は酒石酸、クエン
酸、グルコン酸、ヘプトグルコン酸(ヘプトン酸)など
から選ばれる。また、ウレタン化ポリビニルアルコール
は、例えばポリビニルアルコールに、MDI(ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)やTDI(トリレンジイソ
シアネート)を付加させたものなどから選ばれる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】脱脂液の好適なpHの範囲に関して、本発明
者は鋭意検討を続けた結果、脱脂液のpH値は、硅酸塩の
含有量に応じて下記計算式(II)で決められる値(y)
を下限とし、13を限とする範囲内に維持することに
より化成処理性の低下を抑制しうることを見い出した。 y=6.0x+9.2 (II) x:脱脂液に配合された珪酸塩濃度をSiO2 濃度に換
算した値(%) (勿論、0.05≦x≦0.30である) y:xによって決まるpH値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 康 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 柴田 義一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 五十嵐 正純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分: (A)0.05〜0.30重量%(但しSiO2 換算)
    の珪酸塩と、0.4〜3.0重量%の、水酸化ナトリウ
    ム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウムから選
    ばれた少なくとも1種と、からなる無機ビルダーと、
    (B)0.01〜0.5重量%の、エチレンジアミンテ
    トラ酢酸塩、およびニトリロトリ酢酸塩から選ばれた少
    なくとも1種と、0.1〜0.5重量%の、ポリアクリ
    ル酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩、ポリカル
    ボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、およびウレタン化
    ポリビニルアルコールから選ばれた少なくとも1種と、
    からなる有機ビルダーと、(C)0.2〜0.6重量%
    の界面活性剤と、を含有するアルカリ性水溶液であっ
    て、 前記アルカリ性水溶液のpH値が、下記関係式(I): y≦A≦13 (I) 〔但し、Aは、前記アルカリ性水溶液のpH値を表わし、
    yは、下記関係式(II): y=6.0x+9.2 (II) (但し、xは、前記水性溶液に配合されている珪酸塩の
    濃度を、SiO2 濃度に換算したパーセント値を表わ
    す)から算出される値である。〕を満足する、金属低温
    清浄用無燐アルカリ脱脂液。
  2. 【請求項2】 前記界面活性剤として、0.18〜0.
    5重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノ
    ニルフェニルエーテルと、0.02〜0.1重量%の下
    記式で表わされるアルキルジメチルアミンオキサイド: 【化1】 (但し、上式中Rは炭素原子数が12〜22のアルキル
    基を表わす)とを含有する、請求項1に記載の金属低温
    清浄用無燐アルカリ脱脂液。
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