JPH06116124A - シャンプーならびリンス - Google Patents

シャンプーならびリンス

Info

Publication number
JPH06116124A
JPH06116124A JP30581892A JP30581892A JPH06116124A JP H06116124 A JPH06116124 A JP H06116124A JP 30581892 A JP30581892 A JP 30581892A JP 30581892 A JP30581892 A JP 30581892A JP H06116124 A JPH06116124 A JP H06116124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
acid
thioglycolic acid
shampoo
rinse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30581892A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiyoshi Obara
明義 小原
Takao Kasuga
孝夫 春日
Shinichi Koyanagi
信一 小柳
Yasuhide Yoshida
保英 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SASAKI CHEMICAL
SASAKI KAGAKU KK
Original Assignee
SASAKI CHEMICAL
SASAKI KAGAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SASAKI CHEMICAL, SASAKI KAGAKU KK filed Critical SASAKI CHEMICAL
Priority to JP30581892A priority Critical patent/JPH06116124A/ja
Publication of JPH06116124A publication Critical patent/JPH06116124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 近年、大気・水質に加えてオゾン破壊などの
環境破壊が進み、これが原因で、頭髪の劣化がおこり問
題になりつつある。とくに海、プールでの水泳におい
て、その塩分塩素と酸化雰囲気と相乗し、毛髪はごわつ
きなどの風合に欠陥を生じる。本発明の目的は、この頭
髪の劣化に対する予防ならび修復するための薬剤を開発
することにある。 【構成】 本発明者は、こ事像は毛髪中のシスティンが
シスチンに酸化変化することに原因のあることをつきと
め、チオグリコール酸がシスチンを還元しシスティン戻
す作用のあることを実験で確認した。本発明は、チオグ
ルコール酸として製品中に0.01〜8w%含有し、p
H(5倍希釈液で測定)が、シャンプーにあっては5.
0〜8.0、リンスにあっては4.0〜7.0であり、
その他の配合成分は一般周知のシャンプー・リンス用の
配合原料から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば海水浴、プール
などにおいて髪を曝したとき、海水中の塩類またはプー
ルの塩素などの酸化性雰囲気に起因する毛髪の劣化に対
し、そのダメージを予防するため、またダメージを受け
た頭髪の修正回復をする目的に使用して有効なシャンプ
ーならびにリンスに関するものであって、本発明に係る
産業上の利用分野はそれを製造する化粧品製造業者、そ
れを販売する販売業者およびそれを用いて頭髪を処置す
る理美容業者である。
【0002】
【従来技術】毛髪の劣化は、その程度により、「髪の艶
が失われる」「しなやかさがなくなり、ごわつく」「髪
の色が赤みを帯びる」「枝毛、裂毛が発生し、櫛通りが
悪くなる」「コームスルーやブラッシングしたとき毛が
切れやすくなる」などの現象が現れてくる。これらの現
象は日常の生活にあって、例えば殺菌用塩素の入ったプ
ールで泳いだとき、海水浴で塩分のある海水に浸したと
き、海岸や山地で強い日光に曝したとき、直接また輻射
による高熱に遭遇したとき、などに上記の症状が認めら
れる。
【0003】しかるところ、近年の環境悪化に伴いこの
影響が無視できない状況に至っている。水質汚濁の対処
として添加される水道水の塩素、空気中のSOX,NO
X、オゾン層の減退による紫外線の照射など、これらの
人体への影響について論議されているところであるが、
人間の頭髪にもそれなりの悪影響を及ぼしている。すな
わちこれら酸化作用の外因によって、毛髪中のコラーゲ
ンを構成する主要アミノ酸であるシスティンが酸化さ
れ、シスチンに変化(さらに酸化するとシスティィン酸
に至る)するためであるといわれている。−−以下シス
チン化と称する。
【0004】従来、シスチン化した頭髪の修復手段とし
て、油性成分、NMF物質、コラーゲンなど配合した良
質のシャンプー・リンスを用いるとか、またヘアパック
を行うにとどまり、満足な結果は期待出来ない実情にあ
る。また予防策として、紫外線吸収剤を配合した頭髪用
化粧品・洗髪用化粧品が市販されはじめている。
【0005】本発明での配合剤「チオグリコール酸なら
びにその塩類」は、従来主としてパーマネントウェーブ
剤に用いられ、また染毛剤、除毛剤に使用例はあるが、
本発明が意図するところの頭髪のシスチン化に対する作
用効果を目的とした使用の前例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸化性の強
い環境が増幅しつつある今日、これより頭髪の受けるダ
メージの予防またその髪の修復を目的として、開発され
たものである。レジャー・スポーツの普及に伴い、毛髪
の劣化の機会が急増している反面、美容上髪の美的評価
が追求され、単に髪型だけでなく、しなやかさ、まとま
り、つや、等の髪質が重要視されている。
【0007】
【発明が解決するための手段】本発明者は上述の課題に
関し鋭意研究を行い、シスチン化に対処するための薬剤
ならびに製剤処方を完成した。
【0008】その要点は、チオグリコール酸が頭髪のシ
スチン化を予防または修復する作用のあることを見だし
たことである。チオグリコール酸は還元性物質であり、
シスチンをシスティンに戻す作用のあることは推察でき
るとしても、対象が人体の毛髪であるとき単純に化学反
応だけで論じられるものでない。他の還元性物物質例え
ば亜硫酸塩では不満足な結果であり、チオグリコール酸
は毛髪に対して特別の作用をなすものである。
【0009】さて、劣化した毛髪は肉眼で判定し劣化程
度により、第一段階:艶がなくなりざらついた感じ、第
二段階:しなやかさが無くなりごわついた感じ、第三段
階:黒髪にあっては赤茶けた感じになる。第四段階:枝
毛、裂毛が目立つようになる。第五段階:赤褐色にな
り、コームスルーすると毛の切れ落ちが出る。に分類す
ることができる。
【0010】劣化状態を、数量的にデーターリングする
方法はケラチンを構成するアミノ酸の分析値により判定
する方法がとられる。
【0011】本発明者が行っている方法を次に述べる。
供試毛髪を水洗した後、風乾し、ペンタンを用いソック
レー抽出して脂肪分を除き、50゜Cで乾燥し、その5
gをとる。1Mクエン酸液100ml加え1時間回転振
とう機にかけ、ろ過し、ろ液を[Sa]とする。処理し
た毛髪は、つぎに、1Mトリエタノーアミン液100m
lを加え10分間煮沸し、ろ過し、ろ液[Sb]とす
る。Sa,Sbは各々約10mlになるまで蒸発濃縮
し、塩酸5mlを加え、15分間煮沸し、冷後、水酸化
ナトリウムで中和し、一旦ろ過して25mlに定容し、
アミノ酸定量用液とする。以後、アミノ酸測定用高速液
体クロマトグラフ法により分析する。
【0012】この様にして分析したアミノ酸は約20種
類の検出が認められるが、前記5段階の頭髪の判定に有
意義となるアミノ酸を第1表に掲げる。単位は10ピコ
モルである。毛髪中のアミノ酸は、人体の組織蛋白のア
ミノ酸と異質の特殊な構成をしており、また毛皮質と毛
髄質とのアミノ酸構成にも差異のあることが文献で明ら
かにされている。
【0013】
【表1】
【0014】第1表の数値から、次ぎのような考察が得
られる。 1.アミノ酸は毛髪を構成する重要な成分であるが、毛
髪の劣化程度の進行とともに、酸またアルカリの処理に
よって溶出する量は増大してくるものである。例えば健
康毛を1として比較すると、各段階における溶出度合
は、酸処理にて、2.73: 3.47: 4.53:
5.33: 6.67:であり、アルカリ処理にて、
2.79: 3.59: 5.20: 6.36:
8.00と増大している。
【0015】2.セリン(ce)は毛外皮に、グルタミ
ン酸(gl)は毛髄質に多く含まれるアミノ酸である。
毛髪のgl/ceは約1.0であるが、アルカリ処理溶
出度は健康毛0.91に比し、0.97: 0.98:
0.98: 1.02:と第4段階から高くなってい
るのは、毛髄質にまで劣化が進行していることいること
を暗示している。
【0016】3.リジンは毛外皮にほとんど含まれない
アミノ酸であるが、この溶出度が急増することも同上の
ことを確証するものである。
【0017】4.チロシンは、毛色素メラニンを構成す
るアミノ酸であるが、その溶出度はアルカリ処理にて、
健康毛に比し、3.00: 3.83: 5.58:
6.83: 10.25:と増大しているのは髪の色素
であるメラニンが変質し赤変の原因と関連があると思わ
れる。
【0018】5.システィン酸(ca)は、シスチン
(cy)の酸化によって生成するものであり、文献値で
はca/cyがブリーチ毛0.246、未処理毛0.1
31の値がある。第1表の酸処理溶出度では、健康毛
0.093に対し、各段階で、0.115: 0.12
2: 0.144: 0.176: 0.180:とな
っている。以上の数値は、髪の劣化度を判定するに参考
となるものである。
【0019】注)システィンとシスチンとは、酸化還元
の電位差において平衡関係にあり、従ってアミノ酸の分
析において、各別個の定量はできず、シスチンとして両
者の合計値が表示される。
【0020】チオグリコール酸[HSCHCOOH]
ならびにその塩(カリウム、ナトリウム、アンモニウ
ム、エタノールアミン、その他候補としてメチルアミノ
プロパノール、モルホリン、グアニジン。)は毛髪のジ
スルフィド結合に作用するものとして知られており、こ
の作用を応用した理美容業界でのパーマネントウェーブ
用剤がある。
【0021】チオグリコール酸とアルカリの濃度の高い
場合、毛質は膨潤し切れ易くなるので、この性質を応用
したものとして除毛剤がある。また、染毛剤においてチ
オグリコール酸を配合しておくと、染毛剤による染色が
よくなるとの報告がある。
【0022】頭髪に対しチオグリコール酸が何等かの作
用をなすことは上記により推定できるものの、毛髪を酸
化劣化から防止また修復するといった作用は本発明者に
よる新しい事象の知見であり、本発明はこの事実に基い
て成されたものである。
【0023】
【発明の構成】本発明は、シャンプーまたリンスの各単
独、ならびにその併用の場合にも適応されるものであ
る。すなわち、チオグリコール酸および/またはその塩
の1種また2種以上を配合してなるシャンプーならびに
リンスであり、シャンプーにあってはチオグリコール酸
として0.01〜8w/w%を配合しpHが5倍希釈で
5.0〜8.0であることを特徴とするものであり、リ
ンスにあってはチオグリコール酸として0.01〜8w
/w%を配合し、pHが5倍希釈液で4.0〜7.0で
あることを特徴とするものである。
【0024】特徴とするチオグリコール酸の配合量を
0.01〜8%とした理由は、最低量が、0.01%以
下では効果が認められず、最大量8%以上では時により
逆の薬害の発生することが認められたためである。
【0025】第2表はシャンプーの例、第3表はリンス
の例で、実施例 1,2.の処方のうちチオグリコール
酸の量を変化した試料にて各5回健康毛を処理したもの
を、塩素1ppm含む人造海水に4時間浸漬し、これを
前記の劣化度試験法により、検査した結果を示したもの
である。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】また、シャンプーならびにリンスのpH値
を夫々、5.0〜8.0:4,0〜7.0と設定した理
由は、その範囲以外では本発明の意図する効果が発揮さ
れないためである。
【0029】第4表はシャンプーの例、第5表はリンス
の例で、実施例 1,2.の処方のうちpH値をNaO
HまたHCl量を調整して変化した試料にて各5回健康
毛を処理したものを、塩素1ppm含む人造海水に4時
間浸漬し、これを劣化度試験法により、検査した結果を
示したものである。
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】第2〜5表の結果より、本発明におけるチ
オグリコール酸量およびpH範囲が設定された。
【0033】本発明において、シャンプーならびにリン
スの配合すべき他の薬剤成分は、一般に使用されている
公知の物質の全てが対象となる。そのうちから適正なも
のを選んで処方される。参考までに代表的な例を以下記
述する。
【0034】I.シャンプーに配合される薬剤 a)界面活性剤; (イ)アルキル硫酸TEA、POEアルキル硫酸Na、
αオレフィンスルフォン酸塩、グリセリンモノアルキル
エステル硫酸塩、モノアルキルスルフォ琥珀酸塩、アシ
ルザルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩,アシルピロ
グルタミン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、POEア
ルキルリン酸エステル塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、
ショ糖脂肪酸エステル類、蛋白・脂肪酸縮合物、などの
アニオン性界面活性剤。 (ロ)イミダゾリン型、アルキルベタイン型、アルキル
スルホベタイン型、アルキルアミノグルシン型、アルキ
ルアミノ脂肪酸型などのビニオン性界面活性剤 (ハ)POEアルキルエーテル、POE・POPアルキ
ルエーテル、POEアルキルフェニールエーテル、PO
Eヒマシ油/硬化ヒマシ油、POE(PEG)脂肪酸エ
ステル、アルキルグリセリンエーテル、グリセロールモ
ノ脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸
エステル、POEグリセロール脂肪酸エステル、POE
ソルビット脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
ー、などのノニオン性界面活性剤。 (ニ)脂肪酸アミンオキシドなどの極性ノニオン性界面
活性剤。
【0035】b)増泡剤;脂肪酸アルカノールアミド、
脂肪酸、高級アルコール、カゼイン、水溶高分子物質な
ど。
【0036】c)増粘剤;ベントナイトのごとき無機
物、アラビアゴムのごとき天然有機物、ヒドロキシエチ
ルセルローズのごとき半合成品、ポリビニールメタクリ
レートのごとき合成品、塩化カリウムのごとき電解質、
ヒマシ油のごとき油分、カチオン化セルロースのごとき
カチオンの導入された高分子物質、など。
【0037】d)ハイドロトロープ;プロピレングリコ
ール、グリセリンのごときポリオール、POEグリコー
ル脂肪酸エステルのごとき可溶化剤、砂糖、尿素のごと
き溶性物質、など。
【0038】e)乳濁剤およびパール化剤;ステアリン
酸マグネシウム、エチレングリコールモノステアレート
/ジステアレート、ジステアリン酸ポリエチレングリコ
ール、雲母チタン、など。
【0039】f)コンデショニング剤; (イ)オリーブ油、つばき油、ステアリアルコール、ミ
リスチリン酸、蜜蝋、カルバナワックス、ラノリン/お
よびその誘導体、スクワラン、レシチン、ステロール
類、αオレフィンオリゴマー、イソステアリルイソプロ
ピル、パルミチン酸アジピエート、乳酸セチル、トリプ
チルシトリエート、流動パラフィン、ワセリン、シリコ
ーン/および変性シリコーン、などの付油質成分。 (ロ)ソルビット、カルビトール、ジグリセリン、13
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジェチ
ルグリコールモノメチルエステル、ポリアクリル酸N
a、ピロリドンカルボン酸Na、などの保湿成分。 (ハ)コラーゲン加水分解物、アミノ酸類、ミルクカゼ
イン、エッグアルブミン、卵黄油、ミンク油、ビタミン
類、など毛髪栄養成分。 (ニ)アラントイン、グリチルレチン酸などの緩和作用
成分。 (ホ)海草エキス、クララエキス、桑白皮エキス、アロ
エエキス、プラセンタエキスなどの天然物抽出エキス。
【0040】g)ふけどめ剤;可溶化硫黄、トリクロサ
ン、ジンクピリチオン、ピロクトオラミンなど。
【0041】h)殺菌剤、防腐剤;サリチル酸、デヒド
ロ酢酸、ソルビン酸、パラベンエステル類、ハロカルボ
ンエステル、ウンデシレン酸、塩化デカリニウム、フェ
ノキシエタノールなど。
【0042】i)トニック剤;メントール、ハッカ油、
カンフル、チモール、ノニル酸バニルアミド、ニコチン
酸ベンジル、トウガラシチンキ、カンタリスチンキ、チ
ョウジエキス、ショキョウエキス、サンショウエキス、
など。
【0043】j)紫外線吸収剤;オキシベンゾン、ベン
ザトリアゾール、ウロカニン酸エチル、など。
【0044】k)溶剤;アルコール、Nメチルピロリド
ン、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、ベンジル
アルコール、ヘチマ水、精製水、など
【0045】l)色素:香料;タール色素、天然色素、
アズレン、リボフラビン、銅クロロフィリンNa、カラ
メル、調合香料、天然香料、ローズ水、など。
【0046】II.リンスに用いられる薬剤 a)界面活性剤; (イ)塩化アルキルトリ/ジメチルアンモニウム、塩化
アルキルジメチルジベジルアンモニウム、臭化脂肪酸ア
ミノホルミルメチルピペリジニウム、塩化ポリオキシプ
ロピレンメチルジエチルアンモニウム、グァガムヒドロ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテ
ル、などのカチオン性界面活性剤。 (ロ)I.a)(ロ)に記載のビニオン性界面活性剤。 (ハ)I.a)(ハ)に記載のノニオン性界面活性剤。 (ニ)I.a)(ニ)に記載の極性ノニオン性界面活性
剤。
【0047】b)油質添加成分; (イ)オリーブ油、ツバキ油、ホホバ油、ヒマシ油、ベ
ニバナ油、精製ヤシ油、馬油、水添硬化油、シァバター
などの天然動植物油ならびに加工油、など。 (ロ)ライスワックス、木蝋、蜜蝋、鯨蝋、シェラッ
ク、等のワックス、など (ハ)ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、セ
タノール、オレイルアルコール、ホホバアルコール、オ
クチルドデカノール等の高級アルコール、など (ニ)ステアリン酸、ミリスチン酸、イソステアリン
酸、オレイン酸等の脂肪酸、など。 (ホ)イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミ
テート、デカン酸オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、
リンゴ酸ジイソステアリル、アジピン酸ジイソブチル、
オクタン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、エル
カ酸オレイル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、等のエーテ
ルおよびエステル類、など。 (ヘ)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオレイ
ン酸プロピレングリコール、トリオクタン酸トリメチロ
ールプロパン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ
カプリル/カプリン酸グリセリン、ステアリン酸ジグリ
セリル、ラウリン酸デカグリセリル、などのグリコライ
ドまたグリセライド、など。 (ト)流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、などの
炭化水素、など。 (チ)ラノリン、ラノリンアルコール、POEラノリ
ン、などのラノリンおよびその誘導体、など。 (リ)コレステロール、シトステロール、フィトステロ
ール、などのステロール、など。 (ル)メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、変性型ポリシロキサン、環状シリコーン、な
ど。
【0048】c)整髪剤;アルギン酸、デキストリン
カルボキシビニールポリマー、ポリメタアクリル酸、メ
チルビニルーテル/無水マレイン酸コポリマー、酢酸ビ
ニール/アクリル酸コポリマー、など。
【0049】d)増粘剤、分散安定剤;ビーガム、エコ
ーガム、グァガム、ヒドロキシプロピルスターチ、メチ
ルセルロース、カチオン化セルロース、アルギン酸プロ
ピレングリコールエステル、ポリビニールアルコール、
ポリビニールピロリドン、ポリアクリル酸Na、ポリエ
チレンオキサイド、など。
【0050】e)乳濁剤およびパール化剤;I.e)に
記載。
【0051】f)保湿剤;ソルビット、グリセリン、ポ
リグリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンポ
リプロピレングリコール、ブチレングリコール、ピロリ
ドンカルボン酸Na、ポリアクリル酸Na、など。天然
物エキス類、ケラチン分解物などが入れられることがあ
る。
【0052】g)毛髪栄養成分ならびに緩和成分;I.
f)(イ)(ニ)に記載。
【0053】h)天然動植物エキス;I.f)(ホ)に
記載。
【0054】i)ふけどめ剤;I.g)に記載。
【0055】j)殺菌剤、防腐剤;I.h)に記載。
【0056】k)トニック剤;I.i)に記載。
【0057】l)紫外線吸収剤;I.j)に記載。
【0058】m)溶剤;I.k)に記載のほかベンジル
アルコールなどの浸透溶剤。
【0059】n)色素、香料;I.l)に記載。
【0060】
【作用】本発明におけるチオグリコール酸の頭髪に対す
る環境汚染防止ならび修復の作用効果に関し、その実施
結果は前掲のとおりであるが、その理論的説明はつぎの
ように解釈できる。
【0061】A.塩分などからの毛髪の劣化は、ca/
cy比の高くなる事実からみても明らかなごとく、毛髪
の被酸化のためである。チオグリコール酸は毛髪に作用
しやすい物質であり化学的に還元的に働くから、酸化さ
れたシスチンを本来のシスティンに戻しすものである。
【0062】B.チオグリコール酸の紫外線の吸収は第
1図に示すとおり、280nn以下において顕著であ
る。皮膚の紅斑作用のあるといわれるUVA、組織破壊
作用のあるとされるUVBに対しては吸収が認められな
いので、本発明では他の紫外線吸収剤の併用が必要と考
えられる。UVCはさらに強烈な組織破壊作用のある波
長であるが、従来の説では大気によって吸収拡散され弱
化するとしている。しかし、オゾンの破壊の進行ととも
UVCの地表への到達が問題となってきており、この意
味でチオグリコール酸の配合は有意義となるであろう。
【0063】C.毛髪の化学的構造は、特有の構成にな
るアミノ酸からなるポリペプタイドが、ジスルフィドリ
ンケージ、ソルトリンケージ、ペプタイドリンケージ、
ハイドロジェンボンドの結合をして構成しており、第一
の結合はシスチン基がメルカプタンの存在で平衡反応の
関係があり、チオグリコール酸との平衡定数は1に近い
とされている。またその際のpHが極めて影響するこ
と、アルカリは第二の結合の平衡にも関係することが知
られている。これらの作用から、本発明の処置手段で、
同時に配合されている成分とくに毛髪栄養成分を毛髪に
吸収ないし結合させることが可能となる。即ち、劣化に
より離脱したアミノ酸、油成分、保湿成分を補給したと
き、チオグリコール酸が存在するとこれらを毛髪に再結
合しやすく働くものと推定される。
【0064】D.上記の作用は、チオグリコール酸が頭
髪に塗布したしき起きるのであるが、その際チオグリコ
ール酸の毛髪体における濃度が変わらないと平衡の保た
れた儘にとどまり、不足栄養分は毛質に付加しないこと
になる。すなわち、シャンプーやリンスのように塗髪後
これを洗去する操作があってはじめて有効となるのであ
って、一般整髪料のごとく単に塗布し放置する頭髪化粧
品に配合したときは、還元作用・紫外線阻止作用はあっ
ても栄養付加作用は期待出来ず、却ってチオググリコー
ル酸の高濃度の残存は毛髪の育成に障害となるのであ
る。
【0065】また、シャンプー・リンスは通常温湯でも
って髪を処置するから、毛髪が膨潤状態にあり、この様
な状態にあるとき薬剤の作用効果は髪の内部にまで及ぶ
のである。この際の薬剤のpHもまた重要な意味をもつ
ものであることが、上記説明より理解されるであろう。
【0066】
【実施例】 実施例1.シャンプー(パール状)の例 処方 ・アルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン 14.0w% .ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミン 4.5 .エチレングリコールモノステアレート 2.0 .ジグリセリン 2.0 .アセチルシスティン 0.2 .チオグリコール酸 3.8 .乳酸 0.2 .ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸5Na 0.1 .香料 0.1 ▲10▼.精製水 加えて 100.0w%と する。 本品の5倍希釈液のpHは6.5であった。
【0067】本実施例品の頭髪に対する効果について行
った実験は、第2表および第4表に掲示する。
【0069】 実施例2.リンス(乳液状) 処方 .塩化ステアリルアンモニウム 1.5w% .セチルアルコール 2.0 .椿油 1.0 .POEラノリン 1.0 .プロピレングリコール 6.0 .POEステアリルエーテル 1.0 .加水分解コラーゲン 0.6 .チオグリコール酸TEA(チオグリコール酸として)0.9 .クエン酸 0.2 ▲10▼.精製水 加えて 100.0w%と する。 本品の5倍希釈液のpHは5.5であった。
【0069】本実施例品の頭髪に対する効果について行
った実験は、第3表および第5表に掲示する。
【0070】 実施例3.シャンプー(ミルク状)の例 処方 .ネオスコープCN−30[東邦化学(株)] 15.0w% .アミソフトLS−11[味の素(株)] 3.0 .オバゾリン662Y[東邦化学(株)] 7.5 .テキサポンSCI−75[へンケル白水(株)] 5.0 .アミゾールCDE[日本エマルジョン(株)] 1.0 . カチナールHC−100[東邦化学(株)] 0.5 .アデカエコロメイトPE−100M[旭電化(株)] 0.2 .ポリペプタイドNP−1000[田辺製薬(株)] 0.3 .ジンクピリチオンZnpt50[吉富製薬(株)] 0.1 ▲10▼.グロスフィリン[一丸ファルコス(株)] 0.1 ▲11▼.N−メチルピロリドン[三菱化成(株)] 3.0 ▲12▼.チオグリコール酸ナトリウム(チオグリコール酸として)0.5 ▲13▼.香料 0.1 ▲14▼.精製水 加えて100.0とする。 本品のpH<5倍希釈液>6.85
【0071】 実施例3.リンス(ペースト状)の例 処方 .ベヘニルアルコール 1.0w% .蜜蝋 0.2 .パルミチン酸イソプロピル 1.0 .ニッコールBO−2[日光ケミカルズ(株)] 2.3 .アミホープLL[味の素((株)] 0.4 .カチナールSTB−70[東邦化学(株)] 0.8 .カチナールSPC−20A[東邦化学(株)] 2.0 .イオネットDS−400[三洋化成(株)] 1.0 .ラネクソールAWA[クローダ(株)] 0.5 ▲10▼.ニッコールNET−HO[日光ケミカルズ(株)] 1.0 ▲11▼.ラポールガム[大日本製薬(株)] 0.3 ▲12▼.ジグリセリン[阪本薬品(株)] 2.5 ▲13▼.チヌビィン[ガイギー社] 1.0 ▲14▼.S−カルボキシメチル−L−システイン[味の素(株)]0.5 ▲15▼.ビタミンEミックス[エーザイ(株)] 0.2 ▲16▼.かんぞうエキス[アルプス薬品(株)] 0.1 ▲17▼.チオグリコール酸 0.2 ▲18▼.香料 0.1 ▲19▼.リポフラビン 微量 ▲20▼.精製水 加えて100.0とする。 本品のpH<5倍希釈液>4.45
【0072】実施例3のシャンプーならびに実施例4の
リンスの効果判定実地試験を行った。対象とした人員は
男性8名、女性12名「バージンヘァストレート4名、
ショットカット1名、ソバージュロング4名、カットパ
ーマ3名」である。洗髪の際頭髪を2分し、片側は本発
明品、他方片側は市販品を用いて、7月〜8月の1ヶ月
間比較した。自主的アンケート方式により結果を求め、
その集計結果は第6表のとおりである。
【0073】
【表6】
【0074】第6表の試験は夏期に実施したもので、水
泳や山野スポーツにおいて紫外線の照射の強い照射があ
り、またプールの塩素の酸化作用などで髪への影響を受
けやすい状態にあったと思われる。一般に、この季節を
過ぎた9〜10月にいたり、髪の赤化、脱毛が現れるも
のである。この結果より明らか本発明品が髪の劣化防止
の効果のあったことが証明される。
【0075】
【発明の効果】本発明は、髪の劣化を防止ならび修復す
る作用効果を目的として開発されたものである。チオグ
リコール酸は従来主としてパーマ液に使用されており、
これが本発明の目的に適するなど、衆人の考えの及ばな
かったところである。本発明者はチオグリコール酸に関
して、数十年の専門技術知識をもつ者であり、かねてよ
りこの点の思惑を有していたが、本明細書の実験等によ
り確証を得ることがで出来たので、ここに発表する次第
である。
【0076】近年、水道水の悪質化、降雨の酸性化、大
気の有害物、オゾン層破壊に伴う紫外線増加など、頭髪
を劣化させる環境はますます悪化している。反面、女性
は活発化し、加えて休日拡大政策によってレジャー趣向
により屋外活動が盛んになり髪の被劣化要因は急増して
いる。この環境下にあって女性の美容に関し、肌につい
ては色々と発表されているが、頭髪の劣化問題特にシス
チン化について、あま研究されていない実状である。本
発明はこの問題を解決する頭髪用化粧品を提供するもの
であり、美容界におけるその効果は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、チオグリコール酸の紫外線の吸収能をスペ
クトル分析計で実測した結果であり、横軸は波長(n
m)、縦軸は吸収度(ABS)で表示してある。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 保英 東京都豊島区巣鴨1丁目3番1号天野ビル 佐々木化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオグリコール酸およびその塩類の一種
    または二種以上を配合してなることを特徴とするシャン
    プーならびリンス。
  2. 【請求項2】 チオグリコール酸およびその塩類の一種
    または二種以上を配合してなり、チオグリコール酸とし
    て0.01〜8重量%含有し、その5倍希釈液のpHが
    5.0〜8.0であることを特徴とするシャンプー。
  3. 【請求項3】 チオグリコール酸およびその塩類の一種
    または二種以上を配合してなり、チオグリコール酸とし
    て0.01〜8重量%含有し、その5倍希釈液のpHが
    4.0〜7.0であることを特徴とするリンス。
JP30581892A 1992-10-06 1992-10-06 シャンプーならびリンス Pending JPH06116124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30581892A JPH06116124A (ja) 1992-10-06 1992-10-06 シャンプーならびリンス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30581892A JPH06116124A (ja) 1992-10-06 1992-10-06 シャンプーならびリンス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06116124A true JPH06116124A (ja) 1994-04-26

Family

ID=17949746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30581892A Pending JPH06116124A (ja) 1992-10-06 1992-10-06 シャンプーならびリンス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06116124A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151933A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Estate Chemical Kk 毛髪化粧料
JP2016204282A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 山栄化学株式会社 毛髪処理剤組成物
WO2020137271A1 (ja) * 2018-12-27 2020-07-02 丸善製薬株式会社 ダメージ回復剤、並びに毛髪及び/又は皮膚化粧料

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151933A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Estate Chemical Kk 毛髪化粧料
JP2016204282A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 山栄化学株式会社 毛髪処理剤組成物
WO2020137271A1 (ja) * 2018-12-27 2020-07-02 丸善製薬株式会社 ダメージ回復剤、並びに毛髪及び/又は皮膚化粧料
JPWO2020137271A1 (ja) * 2018-12-27 2021-11-11 丸善製薬株式会社 ダメージ回復剤、並びに毛髪及び/又は皮膚化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3205425B2 (ja) 毛髪化粧料
KR101787310B1 (ko) 케라틴 처리 제형 및 방법
JP4205226B2 (ja) 細胞賦活剤、それを含む皮膚外用剤及び皮膚洗浄剤
JP4143223B2 (ja) 保湿性植物抽出物を含有する化粧料組成物
JP5780623B2 (ja) 肌の手入れ用のすすぎ洗い可能なマスク型化粧品組成物
JP2000247866A (ja) 皮膚外用剤
JP4179971B2 (ja) 保湿性植物抽出物並びに該抽出物を含有する外用剤、化粧料、浴用剤及び洗剤
JP4101106B2 (ja) 保湿性植物抽出物並びに該抽出物を含有する外用剤、化粧料、浴用剤及び洗浄剤
JP4551053B2 (ja) 保湿性植物抽出物並びに該抽出物を含有する保湿外用剤、化粧料、浴用剤および洗剤組成物
JP2008290977A (ja) 毛髪保護組成物、毛髪化粧料、及び毛髪の保護方法
JPH03153609A (ja) 美白化粧料
JPS6253917A (ja) 頭髪化粧料
CN111936130B (zh) 包含锶和甲基磺酰基甲烷(msm)的局部制剂及治疗方法
JP2005068151A (ja) ケラチン繊維処理製剤用化合物
JP2004115484A (ja) 保湿性植物抽出物並びに該抽出物を含有する保湿外用剤、化粧料、浴用剤および洗剤組成物
JPH11139951A (ja) 化粧料
JPH06116124A (ja) シャンプーならびリンス
JP2886283B2 (ja) 毛髪処理剤
JPH0429912A (ja) 新規化粧料
JPH01283206A (ja) 塩化リゾチーム配合トイレタリー製品
JPH049320A (ja) 美白化粧料
EP3395410B1 (en) A cosmetic composition, method and process of application thereof
JP2000178128A (ja) 肌とこころの化粧料
JPH10101541A (ja) シミ、クスミ、シワを除去し美肌効果をもたらす化粧料組成物
JPH0291015A (ja) 染毛用組成物