JPH06114967A - 透明耐熱樹脂容器の製造方法 - Google Patents

透明耐熱樹脂容器の製造方法

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JPH06114967A
JPH06114967A JP4293896A JP29389692A JPH06114967A JP H06114967 A JPH06114967 A JP H06114967A JP 4293896 A JP4293896 A JP 4293896A JP 29389692 A JP29389692 A JP 29389692A JP H06114967 A JPH06114967 A JP H06114967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
container
temperature
weight
sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP4293896A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Aso
勉 麻生
Yusuke Morita
雄介 森田
Kenji Mita
健二 見田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP4293896A priority Critical patent/JPH06114967A/ja
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は電子レンジなどにも用いることが
でき、加熱殺菌、ホットフィルなども可能な透明耐熱樹
脂容器の製造方法の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明の透明耐熱樹脂容器の製造方法は、
少なくとも1種のポリブチレンテレフタレート系樹脂10
〜100 重量部と少なくとも1種のポリエチレンテレフタ
レート系樹脂90〜0重量部とよりなる樹脂組成物から得
られた結晶化度の低い透明なシートを、樹脂組成物のガ
ラス転移点以上で冷結晶化温度よりも低い温度まで10秒
以上かけて予備加熱したのち、樹脂組成物の冷結晶化温
度以上でかつ用いた樹脂のうち最も融点の低い方の樹脂
の融点よりも低い温度に加熱調整された金型内で容器成
形することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明耐熱樹脂容器の製造
方法、特には電子レンジなどに用いられるプラスチック
容器や加熱殺菌、ホットフィルが可能な透明耐熱樹脂容
器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子レンジなどに用いられるワン
ウェイタイプのプラスチック容器の素材としては、フィ
ラー入りのポリプロピレン(PP)、および結晶化させ
たポリエチレンテレフタレート(クリスタライズド−P
ET)が広く用いられているが、これらの樹脂は不透明
のものが多く、透明容器の素材としては非結晶のポリエ
チレンテレフタレート(アモルファス−PET)、ポリ
塩化ビニル(PVC)などの樹脂が知られているが、こ
れらには耐熱性に欠けるという不利がある。
【0003】また、透明で耐熱性を有するプラスチック
素材としては、例えばポリアリレート(PAR)、ポリ
カーボネート(PC)、ポリメチルペンテン(TPX)
などが知られているが、これらの樹脂からなる容器は通
常インジェクション成形によって製造されるために、他
の成形法による場合に比べて金型の製作が難しく、コス
トも高いという不利があり、販売ロットの小さいワンウ
ェイタイプの容器の製造には適当でないという問題点が
ある。
【0004】そのため、このようなワンウェイタイプの
容器の製造方法として、本発明者らはポリブチレンテレ
フタレート(以下PBTと略記する)系樹脂とポリエチ
レンテレフタレート(以下PETと略記する)系樹脂と
からなる樹脂組成物を素材とし、これを加熱調節された
金型内で容器成形する方法を提案している(特開平4-63
836 号公報参照)が、このものは樹脂組成物中のPET
樹脂の割合が多いほど、また使用するPBT系樹脂の結
晶化速度が遅いほど加熱金型内での容器成形時に透明性
が失われやすくなるという不利があるので、本発明者ら
は容器成形を行なう前のシートをアニール処理する方法
(特願平 3-96243号明細書参照)、また容器成形時に温
度調節されたプラグを用いて20%以上延伸する方法(特
願平3-212814号明細書参照)を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このアニール
処理する方法では、インラインアニールの場合にシート
製造ライン上にアニールロールやアニールベルトなどを
増設しなければならないし、オフラインアニールの場合
もやはりオーブンなどを増設しなければならないうえに
手間もかかるので、コストアップにつながるという不利
があり、容器成形時にプラグを用いる方法ではプラグを
温度調節するために容器成形機に温度調節機を増設しな
ければならないのでコストアップとなるし、これは延伸
が困難な浅絞り(延伸率20%未満)の容器形状のものに
は効果がないという不利がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した透明耐熱樹脂容器の製造方法に関す
るものであり、これは少なくとも1種のPBT系樹脂10
〜100 重量部と少なくとも1種のPET系樹脂90〜0重
量部とよりなる樹脂組成物から得られた結晶化度の低い
透明なシートを、樹脂組成物のガラス転移点以上で冷結
晶化温度よりも低い温度まで10秒以上かけて予備加熱し
たのち、樹脂組成物の冷結晶化温度以上でかつ用いた樹
脂のうち最も融点の低い方の樹脂の融点よりも低い温度
に加熱調整された金型内で容器成形することを特徴とす
るものである。
【0007】すなわち、本発明者らは透明性および耐熱
性のすぐれたPBT系樹脂とPET系樹脂とからなる容
器の製造方法について種々検討した結果、この樹脂から
なる容器の製造時における透明性を維持するためにシー
ト成形のインラインやオフラインでアニールを行なうこ
とは必ずしも必要ではなく、これは容器成形時に適当な
条件で予備加熱すればよいということを見出し、この予
備加熱条件については樹脂組成物のガラス転移点以上で
冷結晶化温度よりも低温まで10秒以上かけて予備加熱す
ればよいということを確認して本発明を完成させた。以
下にこれをさらに詳述する。
【0008】
【作用】本発明は透明耐熱樹脂容器の製造方法に関する
もので、これは少なくとも1種のPBT系樹脂10〜100
重量部と少なくとも1種のPET系樹脂90〜0重量部と
よりなる樹脂組成物から得られた結晶化度の低い透明な
シートを、樹脂組成物のガラス転移点以上で冷結晶化温
度よりも低い温度まで10秒以上かけで予備加熱したの
ち、樹脂組成物の冷結晶化温度以上でかつ用いた樹脂の
うち最も融点の低い方の樹脂の融点よりも低い温度に加
熱調整された金型内で容器成形することを特徴とするも
のであるが、これによればワンウェイタイプの透明耐熱
樹脂容器をシートのアニールや容器成形時のプラグによ
る延伸をせずに、したがってコストアップなしで、しか
も浅絞りの容器形状でも、容易に得ることができるとい
う有利性が与えられる。
【0009】本発明において用いられる樹脂組成物は少
なくとも1種のPBT系樹脂10〜100 重量部と少なくと
も1種のPET系樹脂90〜0重量部とよりなる合計が 1
00重量部よりなるものであるが、このPBT系樹脂、P
ET系樹脂はその単独重合体であっても、あるいは表1
に示した多価カルボン酸、多価アルコールとの共重合体
であってもよい。このPBT系樹脂の単独重合体として
はジュラネックス 600FP[ポリプラスチック(株)製
商品名]、共重合体としてはジュラネックス 600JP
[同社製商品名]が、PET系樹脂の単独重合体として
はタイヤナイトMA−530H[三菱レイヨン(株)製商品
名]、共重合体としてはFFS30M[鐘紡(株)製商品
名]が例示される。
【0010】
【表1】
【0011】この樹脂組成物はPBT系樹脂とPET系
樹脂とからなるものとされるが、これらは具体的には
(a)1種のPBT系樹脂10〜100 重量部と1種のPE
T系樹脂90〜0重量部とからなる合計の樹脂量が 100重
量部、または(b)1種のPBT系樹脂0〜99重量部と
これとは異なる1種のPBT系樹脂樹脂100 〜1重量部
とからなる合計の樹脂量が 100重量部、または(c)P
BT系樹脂とPET系樹脂から3種類以上を選び、全体
としてPBT系樹脂10〜100 重量部とPET系樹脂90〜
0重量部とからなる合計の樹脂量が 100重量部からなる
ものであるが、この樹脂組成物についてはPBT系樹脂
が10重量部未満、PET系樹脂が90重量部より多くなる
と、いくら長い時間をかけて予備加熱を行なっても加熱
金型内での容器成形時に透明性が失われてしまう。
【0012】この樹脂組成物はまずシートに成形され、
ついで容器成形されるのであるが、容器に成形される前
のシートは結晶化度の低い透明な状態のものでなければ
ならない。このシートの成形方法は例えば押出機により
押出成形で得られた溶融シートを冷却ロール、冷却ベル
トまたは冷水により急冷すれば結晶化度の低い透明なシ
ートを得ることができる。
【0013】このシートからの容器の成形は例えば真空
成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形などで行な
えばよいが、本発明ではこの容器成形にあたってまずセ
ラミックスヒーターなどによる予備加熱が行なわれる。
この予備加熱はこの温度が樹脂組成物をDSC測定した
ときのDSC曲線に表れる樹脂組成物のガラス転移点よ
り低いとシートが軟化しないために伸ばすことができ
ず、この温度が結晶化度の低いシートの状態での樹脂組
成物が結晶化し始める温度である樹脂組成物の冷結晶化
温度以上であるとシートが結晶化して固くなり、やはり
伸ばすことができなくなるので、これはこの予備加熱温
度は樹脂組成物のガラス転移点以上で冷結晶化温度より
も低い温度とすることが必要とされる。
【0014】また、この予備加熱時間についてはこれが
10秒より短いと後記する加熱金型内での容器成形時に透
明性を維持させる効果が現れず、1分以上とすると成形
サイクルが長くなりすぎてコスト的に不利となるので、
これは10秒以上、好ましくは1分以下とすることがよ
い。
【0015】このように予備加熱されたシートはついで
加熱金型内で容器に成形されるのであるが、この金型の
温度はこれが樹脂組成物の冷結晶化温度より低いと得ら
れる容器が結晶化しないために耐熱性のないものとなる
し、これを使用する樹脂のうち最も融点の低い樹脂の融
点以上とするとシートが溶けてしまって成形できなくな
るので、この金型は樹脂組成物の冷結晶化温度以上で、
使用する樹脂のうち最も融点の低い樹脂の融点よりも低
い温度に加熱調節されたものとする必要があり、これに
よれば透明性、耐熱性のよい樹脂容器を容易に得ること
ができる。
【0016】なお、この方法はコールドパリソン法およ
びホットパリソン法によるインジェクションブロー成形
にも応用することができ、この場合にはインジェクショ
ン成形により成形されたパリソンに前記したシートと同
様に10秒以上前記した予備加熱を行なったのち、前記し
た温度に加熱調節された金型内でブロー成形すればよ
い。
【0017】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。 実施例1〜2 PBT樹脂・ジュラネックス 600FP(前出)のペレッ
ト70重量部とPET樹脂・ダイヤナイトMA−530H(前
出)のペレット30重量部とをタンブラーで混合し、この
混合物を40mmφの二軸押出機に供給し、650mm 幅のTダ
イを取り付けて成膜し、表面温度10℃の冷却ロールで引
取って厚さ 0.4mmのシートを作成した。
【0018】ついでこのシートを50℃に予備加熱した
が、この予備加熱はヒーターの強さをコントロールして
加熱時間を表2に示したように変えて行ない、シートが
50℃になったところで 160℃に加熱調節された金型内で
真空成形を行ない、プラグアシストなしで容器を成形
し、この容器のヘーズを測定したところ、表2に示した
ような結果が得られた。
【0019】比較例 前記した実施例における予備加熱時間を5秒間としたほ
かは実施例と同じようにして容器を成形し、この容器の
ヘーズを測定したところ、表2に示したような結果が得
られた。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明は透明耐熱樹脂容器の製造方法に
関するものであり、これは前記したようにPBT系樹脂
10〜100 重量部とPET系樹脂90〜0重量部よりなる樹
脂組成物の透明シートを、樹脂組成物のガラス転移点以
上で冷結晶化温度より低い温度まで10秒以上かけて予備
加熱したのち、樹脂組成物の冷結晶化温度以上で使用す
る樹脂のうち最も融点の低い樹脂の融点より低い温度に
加熱調整された金型内で容器成形することを特徴とする
ものであるが、これによればシートのアニールや容器成
形時のプラグによる延伸なしで、したがって設備の増設
なしで、透明性、耐熱性のすぐれた樹脂容器を容易に得
ることができるという有利性が与えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1種のポリブチレンテレフタレ
    ート系樹脂10〜100 重量部と少なくとも1種のポリエチ
    レンテレフタレート系樹脂90〜0重量部とよりなる樹脂
    組成物から得られた結晶化度の低い透明なシートを、樹
    脂組成物のガラス転移点以上で冷結晶化温度よりも低い
    温度まで10秒以上かけて予備加熱したのち、樹脂組成物
    の冷結晶化温度以上でかつ用いた樹脂のうち最も融点の
    低い方の樹脂の融点よりも低い温度に加熱調整された金
    型内で容器成形することを特徴とする透明耐熱樹脂容器
    の製造方法。
JP4293896A 1992-10-07 1992-10-07 透明耐熱樹脂容器の製造方法 Pending JPH06114967A (ja)

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