JPH06109565A - モータのコギングトルク測定装置及び測定方法 - Google Patents

モータのコギングトルク測定装置及び測定方法

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JPH06109565A
JPH06109565A JP4283670A JP28367092A JPH06109565A JP H06109565 A JPH06109565 A JP H06109565A JP 4283670 A JP4283670 A JP 4283670A JP 28367092 A JP28367092 A JP 28367092A JP H06109565 A JPH06109565 A JP H06109565A
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force
cogging torque
motor
rotor
measured
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JP4283670A
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Akira Moriya
章 森谷
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カップリングロスが小さく、構成上測定誤差
の少ないコギングトルク測定装置及び方法を得る。 【構成】 モータのロータを保持して回転させてロータ
とステータの相対位置を検出する。ステータの或る位置
におけるロータに作用するトルクを検出する。相対位置
θとトルクTからT−θ特性を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータのコギングトル
ク測定装置及び測定方法に関し、特に、モータのロータ
とステータの任意の相対位置においてコギングトルクの
向きと大きさをモータの全周にわたって測定する装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】モータのコギングトルクを測定する従来
の装置の代表的な3つの例を以下に説明する。
【0003】図11は従来例のうちの最初の測定装置の
例を説明するための側面図である。図11において、被
測定モータ1のロータの軸2にトルクゲージ21が取付
けられている。測定は、被測定モータ1のロータの軸2
に対して高い同軸度を保ちながらトルクゲージ21を回
転させて、コギングトルクの最大値を読み取ることによ
って行う。
【0004】図11で示す測定装置の問題点としては、
第1に、トルクゲージを回転させた角度θ1 と実際に被
測定モータのロータの軸2が回転した角度θ2 が一致せ
ず、被測定モータのロータとステータの相対位置θとコ
ギングトルクTとの関係を示すT−θ特性が得られない
ことである。第2に、トルクゲージ21を回転する際、
被測定モータ1のロータの軸2に対して高い同軸度を保
ちながら回転させることが難しく、同軸度が保てない
と、ロータの軸2に大きな側圧がかかり、軸と軸受との
間に大きな摩擦力(カップリングロス)が発生し、正確
な値が得られないことである。第3に、この測定装置で
は、コギングトルクの力の向きが反転する状態を測定す
ることができない。
【0005】図12は、従来例の第2の測定装置を示す
ものであり、図13は、従来例の第2の測定装置による
測定結果を示すグラフである。図12において、被測定
モータ1のロータの軸2には、回転角が読み取れるよう
になっている既知のプーリ22が取付けられている。コ
ギングトルクの測定は、このプーリ22におもり23を
かけることによって行う。この測定装置では、被測定モ
ータの軸と軸受との間の静止摩擦トルクの影響が大き
く、おもり23の重量を増やして釣り合った位置を測定
した場合と、おもりの重量を減らして測定した場合とで
は測定結果が異なる。図13に示した釣り合った位置と
荷重(おもりの重量)との関係を示すグラフは、被測定
モータのT−θ特性とは言いがたい。
【0006】図14〜図18は、従来の測定装置のうち
の第3の例を示す。図14は特にその測定装置の全体の
構成を示す。図14において、被測定モータ1のロータ
の軸2はカップリング24で市販のトルクメータ26に
接続されており、このトルクメータ26はエンコーダ3
0が接続された駆動モータ29にカップリング28で接
続されている。
【0007】図15はトルクメータ26の内部構造を示
す側面図である。図15において、トルクメータ26の
負荷側軸25と駆動側軸27との間はトルク伝達軸31
で連結されている。トルクはトルク伝達軸31のねじれ
角から求めるのであるが、それは負荷側軸25に設けた
歯車32aと駆動側軸27に設けた歯車32bの位置を
それぞれセンサ33a、33bで検出し、その位相差か
ら求められる。
【0008】次に、図14の測定装置を用いて、被測定
モータのロータとステータの相対位置θとコギングトル
クTとの関係を示すT−θ特性を求める手順を説明す
る。
【0009】最初に、例えばパソコンのようなコンピュ
ータ10の指令により駆動モータ29を起動する。駆動
モータ29の駆動力がカップリング28、トルクメータ
26、カップリング24を通して被測定モータ1のロー
タの軸2に伝達され、この軸2はゆっくり回転する。回
転中、ロータとステータの相対位置はエンコーダ30に
より検出され、コンピュータ10に位置情報として送
る。また、回転中、予め設定した位置ごとにコンピュー
タ10がセンサ33a、33bの出力信号を取り込み、
コギングトルクを算出する。以上のようにして、被測定
モータ1のロータ軸2を回転させながら360°(全
周)におけるコギングトルクTの測定を行う。
【0010】図14に示す測定装置では、被測定モータ
1のロータの軸2とトルクメータ26の負荷側軸25と
のカップリングロスが測定に大きな影響を与える。この
様子を図16〜図21を用いて説明する。
【0011】図16は、被測定モータ1のロータの軸2
とトルクメータ26の負荷側軸25との同軸度が保たれ
ていない状態を示す。図17は、被測定モータ1が傾い
て取付けられた状態を示す。図16、図17のいずれの
場合も被測定モータ1のロータの軸2に大きな側圧や摩
擦力がかかり、正確な測定ができない。
【0012】図18は、被測定モータ1のロータの軸2
を強く押したり引いたりした状態でトルクメータ26の
負荷側軸25に取付けた状態を示す。この場合は、常に
大きな摩擦力を受けやはり正確な測定ができない。な
お、図16〜図18以外のカプリングロスとしては測定
器側または被測定モータの軸の曲がりが挙げられる。厳
密にいえば、すべての軸には曲がりがあるので、測定器
側と被測定モータとが一致する回転中心線は存在せず、
そこを無理に回そうとするので、測定器または被測定モ
ータの軸に側圧がかかることになる。
【0013】図19は理想的なT−θ特性を示す図であ
る。ところが、図16〜図18に示す状態の場合に測定
すると、図20、図21に示すT−θ特性図となる。図
20は大きなうねり上にコギングトルクの結果が乗った
T−θ特性図の1例である。このような特性図は、主
に、図16、図17に示す状態の場合に生じ易い。図2
3は不規則なノイズが乗ったT−θ特性図の1例を示
す。このような特性図は、図16〜図18のいずれの場
合でも発生する。
【0014】図16〜図18以外にも種々の要因のカッ
プリングロスの影響で常に大きな摩擦力の上に乗ったT
−θ特性図になったり、図21に示すような不規則なノ
イズが乗ったT−θ特性図に図20に示すような大きな
うねりが乗ったT−θ特性図が組み合わさたT−θ特性
図になったりする。
【0015】なお、従来の測定装置では、いずれも被測
定モータを固定して測定を行うことである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の測定装置(又は測定方法)では、T−θ特性が得
られなかったり、たとえT−θ特性が得られても、厳密
に同軸度を保ちながら測定しなけらば、カップリングロ
スによる影響が大きく、測定精度が出ないという問題が
あった。
【0017】したがって、本発明の目的は、カップリン
グロスの影響を少なくし、簡単な構成で測定し易く、か
つ測定精度が高いT−θ特性を得ることができるコギン
グトルクの測定装置及び方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明の測定装置は、以下の手段を有するもので
ある。即ち、被測定モータのステータに回転軸中心から
の距離や半径が既知のアーム又はプーリを取付け、回転
力であるトルクを直線の力に変換する力変換手段と、前
記アーム又はプーリにすべらないようにひもを取付け力
を荷重センサに伝えるための力伝達手段と、ひもから伝
達された力を荷重センサで電気信号に変換する力検出手
段と、被測定モータのロータを保持するロータ保持手段
と、ロータ保持手段を回転させる回転手段と、回転手段
による被測定モータのロータ回転中、ステータとロータ
の相対位置を検出するエンコーダに代表される相対位置
検出手段と、を有する。
【0019】また、本発明の測定方法は、以下の測定工
程を有するものである。即ち、被測定モータのロータを
保持し保持したロータを回転させて、ロータに対するス
テータの相対位置を検出し、被測定モータのステータに
取付けたアーム又はプーリにより、ロータとステータの
相対位置により発生するコギングトルクTを回転軸から
の距離や半径rと力Fに変換し、ひもで等しい力で引き
合っている状態の2つの荷重センサに上記の力を伝達さ
せ、2つの荷重センサが検出した力の差分から演算処理
にて、トルクの向きと大きさを算出し、ロータとステー
タとの任意の相対位置に於けるコギングトルクを測定
し、前記の測定を行いながらロータを回転させ、被測定
モータのロータとステータとの任意の相対位置でのコギ
ングトルクの測定や指定した角度範囲に於ける被測定モ
ータのコギングトルクを見るT−θ特性測定、被測定モ
ータの360°全周のコギングトルクを見るT−θ特性
測定する工程を有する。
【0020】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。なお、具体的な実施例に入る前
に、本発明の測定装置の構成上の特徴を要約して以下に
列挙する。
【0021】(1) 被測定モータのコギングトルクT
を、ロータ回転軸中心から距離、即ち半径が既知rのア
ームまたはプーリにかかる力Fに変換し、その力Fをア
ームまたはプーリにすべらないように取付けたひもで2
つの荷重センサに伝えるという構成をとっている。
【0022】(2) 2つの荷重センサには予め等しい
力の張力Fa、Fbをかけておき、これを動作の基準
(バイアス点)にしている。
【0023】(3) 力Fの向きと大きさは、以下に示
すように、2つの荷重センサにかかる力Fa1 、Fb1
の差分から求める。 力の向き:Fa1 −Fb1 の符号(+又は−)で判別す
る。 力の大きさ:Fa1 −Fb1 の絶対値で求める。
【0024】(4) 前記(3)で求めた力Fからコギ
ングトルクTは以下の式で求める。 T=F・r ・・・・・(1)
【0025】(5) 従来の測定装置で生じるカップリ
ングロスの影響を小さくする。具体的に説明すると、 (a) 位置ずれ(図5〜図7に示す)やその他の外乱
による力が2つの荷重センサに同時にかかり相殺され
る。 (b) 位置ずれ(図5、図6に示す)に対して測定値
の誤差が三角関数の余弦(コサイン)に比例して生じる
ので、比較的大きな位置ずれがあっても誤差の影響が小
さい。 (c) 従来の測定装置では、わずかな同軸度の狂いで
も金属同士の押し合いとなり、大きなカップリングロス
が発生していたが、本発明ではひもで取付けているの
で、自由度があり、位置ずれに対してもカップリングロ
スが少ない。
【0026】(6) コギングトルクを被測定モータの
ステータに取付けたアーム又はプーリで検出する方法で
ある(ステータからトルクを検出する方法は従来なかっ
た)。ステータには、位置出しのための部位と取付ける
ためのねじ穴や穴や凸起部や取付けと位置出しの役目を
兼ね持つねじ穴や穴や凸起部等が設けてあるので、前記
アームやプーリの位置出しと取付けを行うには好都合で
ある。
【0027】(7) 被測定モータのロータの軸を保持
するため、測定装置との高い同軸精度が容易に得られ
る。
【0028】(8) 被測定モータの360°全周のコ
ギングトルクを見るT−θ特性測定では被測定モータの
ロータの軸を回転させるため、高い同軸精度を保って測
定することができ、回転時の軸振れを押えられる。
【0029】以下、図1〜図10を参照して本発明の実
施例を説明する。
【0030】図1は本発明のコギングトルク測定装置の
全体の構成を示す斜視図である。被測定モータ1のステ
ータにはプーリ3が取付けられている。また、被測定モ
ータ1のロータの軸2は、チャッキング装置ロータ(保
持手段)4によってガタ無く緊密に保持される。このチ
ャッキング装置4には、エンコーダ(相対位置検出手
段)5が取付けられており、被測定モータのロータとス
テータとの相対位置を検出するようになっている。な
お、検出された位置信号はコンピュータ10に送られ
る。
【0031】なお、図1に示す実施例の測定装置では、
被測定モータ1を軸下の姿勢(垂直向き)で、ロータ回
転軸を中心として被測定モータのロータを回転させ、測
定を行うようになっている。この姿勢は、被測定モータ
のステータのアンバランス等による重力の影響を小さく
できるので好ましいが、本発明は、この姿勢に限定され
るものではなく、必要に応じて軸上や軸横の姿勢で測定
を行うこともできるものである。
【0032】また、図1において、被測定モータのロー
タを回転させる駆動装置(回転手段)の1例としてベル
ト駆動装置6を示す。このような駆動装置としては、被
測定モータに衝撃や振動が加わらないこと、回転ムラが
少ないこと、バックラッシュのないことなどが望まれ
る。また、駆動方法としては、チャッキング装置の外か
ら回転を与える外部駆動装置だけではなく、チャッキン
グ装置自体に駆動源を持たせて、直接駆動する方法をと
ってもよい。
【0033】図1において、荷重センサ(力検出手段)
の1例として、ロードセル7を用いたものを示す。そし
て、荷重センサとしては、センサ可動部の可動距離が小
さいものが望まれる。具体的な荷重センサとしては、歪
みゲージ、ピエゾ電気素子である圧力−電圧トランスデ
ューサ、ストレインゲージなどがある。
【0034】また、図1において、2つのロードセル7
を互いに引き合うように取付けであるひも(力伝達手
段)8の1例として、細い金属ワイヤを用いたものを示
す。このひもとしては、柔軟性があり、伸縮が少ないも
のが望まれる。
【0035】このように構成した本発明のコギングトル
ク測定装置の測定手順を次に説明する。最初に、測定す
べき被測定モータ1のステータにプーリ3を取付ける。
被測定モータ1のステータにプーリ3を取付ける際、回
転軸中心に対し、高い同軸精度で取付ける方法の1例を
図2、図3で説明する。
【0036】図2は被測定モータ1をオーディオ機器等
に代表されるメカの駆動用として実装する様子を示す斜
視図である。モータ1をメカ側の取付板14に取付ける
場合、モータのステータの凸起部12を取付板14の穴
15に嵌合させて位置出しを行い、ねじ17を取付板の
すきま穴16とモータのねじ穴13を通して締め付け取
付板14に固定させる。このため、凸起部12は、軸2
に対し高い同軸精度d及び高い寸法精度Dで作られてい
る。一方、測定装置の方も取付板14に高い寸法精度E
で穴15を設けることによりモータ1を取付けた際、高
い同軸精度eが確保できる。
【0037】図3は被測定モータ1にプーリ3を取付け
る様子を示す側面図である。このプーリ3は被測定モー
タ1の凸起部12を穴18に嵌合させ位置出しを行い、
ねじ17をプーリのすきま穴19とモータのねじ穴13
を通して締め付け固定するものである。プーリの穴18
は高い寸法精度Gと高い同軸精度gで作られている。こ
のため、被測定の凸起部13とプーリの穴18とを嵌合
させ取付けるだけで容易に回転軸中心に対し高い同軸精
度が得られる。
【0038】次に、被測定モータ1の軸2をチャッキン
グ装置4に取付ける。続いて、コギングトルク測定装置
に2つあるロードセルの較正を行う。
【0039】図4はロードセル及び動ひずみ測定器の較
正方法の1例を示す。これはロードセル7におもり20
を吊り下げて較正を行う方法である。市販のロードセル
は動ひずみ測定器に接続して動作させるようになってい
る。各々のロードセルに対応して動ひずみ測定器の方で
補正や調整を加えて較正を行わなければならない。
【0040】較正が終わったら、図5に示すように、2
つのロードセル7a、7bにひも8を取付け、プーリ3
にこのひも8を巻き付けて、ひも8とプーリ3が滑らな
いように両側に引っ張る。ひも(ワイヤ)を両側に引っ
張る力Fa、Fbの大きさはロードセルの定格負荷の約
半分に設定する。この力Fa、Fbの大きさは等しくな
るようにしなければならない。そして、大きさの等しい
力Fa、Fbがそれぞれのロードセル7a、7bの動作
の基点(バイアス点)となる。なお、ロードセル7a、
7bは、共に測定時にかかる力の絶対値の2倍以上の定
格負荷を持つものを選定する必要がある。
【0041】図1において、動ひずみ測定器8の出力は
A/Dボードを経てコンピュータ10に取り込まれ、こ
のコンピュータ10で演算処理した後、結果をプリンタ
11で出力する。
【0042】次に、図6を参照して、被測定モータのロ
ータとステータの任意の相対位置θにおけるコギングト
ルクTの算出方法を説明する。被測定モータ1のステー
タに取付けたプーリ3の半径をrとし、プーリ3にかか
る力をFとすると、コギングトルクTは次の式で求めら
れる。 T=F・r ・・・・・・ (1)
【0043】図6におけるロードセル7a、7b及び動
ひずみ測定器9a、9bを用いて前記(1)式の力Fの
向きと大きさは、次のようにして求められる。
【0044】今、動ひずみ測定器9aによる力の大きさ
の指示値をFa1 とし、動ひずみ測定器9bによる力の
大きさの指示値をFb1 とすると、 Fa1 −Fb1 >0 ・・・・・・ (2) ならば、
力の方向はロードセル7bからロードセル7aへ向かう
方向であり、 Fb1 −Fa1 >0 ・・・・・・ (3) ならば、
力の方向は力の方向はロードセル7aからロードセル7
bへ向かう方向であると判断できる。そして、力Fの大
きさはFa1 とFb1 の差分の絶対値 F=|Fa1 −Fb1 | ・・・・・ (4) とな
る。 以上のようにして算出した力Fから前記(1)式により
モータの任意の位置におけるコギングトルクTが求めら
れる。
【0045】一方、図1において、被測定モータ1のロ
ータとステータの相対位置はエンコーダ5によって回転
角θで示される。この回転角とコギングトルクTの関
係、即ち被測定モータの360°全周におけるコギング
トルクTの様子を示すT−θ特性を以下のようにして求
める。
【0046】(1) コンピュータ10の指令により、
駆動装置(図1の実施例では、ベルト駆動装置6)を起
動する。
【0047】(2) ベルト駆動装置6により、被測定
モータ1のロータの軸2をゆっくり回転させ、その時の
ロータとステータの相対位置をエンコーダ5で検出し、
コンピュータ10に位置情報として送る。
【0048】予め設定した位置ごとに動ひずみ測定器9
の指示値をコンピュータ10に取込み、コギングトルク
Tを求める。
【0049】以上のようにして、被測定モータのロータ
の軸2を1回転させてT−θ特性を求めることができ
る。なお、より正確な値のT−θ特性を求めるため、被
測定モータの何回転分のデータを取込み、演算処理して
平均化したT−θ特性を算出してもよい。
【0050】次に、図1〜図6で説明した実施例におい
て、カップリング位置精度によりコギングトルクの測定
値がどのような影響を受けるか図7〜図10を参照して
説明する。
【0051】図7に示すように、正規の位置に対して被
測定モータが半径方向に角度αずれた状態で測定した場
合を考えると、ロードセル7にかかる力をFα1 とし、
検出される力をFα2 とすると、 Fα2 =Fα1 ・cosα ・・・・・・ (5) と
なり、cosα倍の誤差が発生する。しかし、誤差とず
れ角(角度α)の関係をみると、3%の誤差で14.0
7°、5%の誤差で18.19°、10%の誤差で2
5.84°であり、かなりカップリング位置精度が悪く
ても測定値に与える影響が少ないことがわかる。
【0052】図8に示すように、正規の位置に対して被
測定モータが垂直方向(上下方向)に角度βずれた状態
で測定した場合を考えると、この場合も、前述の場合と
同様に影響が少ない。また、図9に示すように、被測定
モータが垂直軸に対して角度γだけ傾斜した状態で測定
した場合も、同様に影響が少ない。
【0053】本実施例で特に注意しなけらばならないの
は、図10に示すように、被測定モータが角度δの軸振
れを起こさないようにすることである。その理由は、図
7〜図9に示す状態では、カップリング位置が多少ずれ
ても2つあるロードセル7に共に同様な力がかかるの
で、演算上相殺されてしまい、力Fを求める際影響が小
さいのに対して、図10の場合では、軸振れによりひも
8がさまざまな方向に引っ張られるので、力Fの測定に
影響が生じるからである。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は以下に記載するような種々の効果を有するものであ
る。
【0055】(1) 被測定モータのコギングトルクT
を、ロータの回転軸の中心からの距離、即ち半径が既知
rのアーム又はプーリをかかる力Fに変換し、その力F
をアーム又はプーリに取付けたひもで2つの荷重センサ
に伝える方法をとったので、 (a)カップリングロスが小さい。 (b)被測定モータの取付け位置の許容範囲が大きい。 (c)測定値の誤差が小さく、高精度が得られる。
【0056】(2) 2つの荷重センサの差分からコギ
ングトルクTを算出する方法をとったので、 (a)位置ずれや外乱による力を相殺して測定への影響
を小さくしている。 (b)コギングトルクTの大きさだけでなく力の向きも
わかる。
【0057】(3) 被測定モータのステータにアーム
又はプーリを取付け、ロータの軸を保持して回転させる
方法をとったので、 (a)横に長い装置側を回転させる必要がないため、装
置を小型化できる。 (b)被測定モータの360°全周にわたるコギングト
ルクの測定が可能である。 (c)ステータには位置出しと取付けの為の部位が設け
てあるので、アーム又はプーリの位置出しと取付けが容
易にできる。 (d)被測定モータのロータの軸を保持する為、測定装
置との高い同軸精度が得やすく、回転の際の軸振れも小
さく押えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のコギングトルク測定装置の全
体を示す概略斜視図である。
【図2】図2は、被測定モータをメカ側に実装する様子
を示す斜視図である。
【図3】図3は、被測定モータにプーリを取付ける様子
を示す側面図である。
【図4】図4は、図1のロードセル及び動ひずみ測定器
の較正方法の1例を示す側面図である。
【図5】図5は、図1のロードセルの動作の基点を得る
ために力をかけた状態を示す平面図である。
【図6】図6は、図1の測定装置のうち被測定モータの
ステータに発生する力を測定する測定装置の部分を示す
概略構成図てある。
【図7】図7は、被測定モータの半径方向の位置ずれが
測定に及ぼす影響を説明するための平面図である。
【図8】図8は、被測定モータの垂直方向の位置ずれが
測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図9】図9は、被測定モータ設置の傾斜が測定に及ぼ
す影響を説明するための側面図である。
【図10】図10は、被測定モータの軸振れが測定に及
ぼす影響を説明するための側面図である。
【図11】図11は、従来のコギングトルク測定装置の
第1の例を示す側面図である。
【図12】図12は、従来のコギングトルク測定装置の
第2の例を示す斜視図である。
【図13】図13は、図12の測定装置で得られる測定
結果を示すグラフである。
【図14】図14は、従来のコギングトルク測定装置の
第3の例の全体の構成を示す概略図である。
【図15】図15は、図14の測定装置で用いるトルク
メータの内部構造を示す側面図である。
【図16】図16は、図14の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図17】図17は、図14の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図18】図18は、図14の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図19】図19は、理想的なT−θ特性を示すグラフ
である。
【図20】図20は、カップリングロスの影響を受けた
T−θ特性の1例を示すグラフである。
【図21】図21は、カップリングロスの影響を受けた
T−θ特性の他の例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 被測定モータ 2 被測定モータのロータの軸 3、22 プーリ 4 チャッキング装置 5、30 エンコーダ 6 駆動装置 7、7a、7b ロードセル 8 ひも 9、9a、9b 動ひずみ測定器 10 コンピュータ 11 プリンタ 12、被測定モータのステータの凸起部 13 被測定モータのステータのねじ穴 14 メカの取付板 15 取付板の穴 16 取付板のすきま穴 17 ねじ 18 プーリの穴 19 プーリのすきま穴 20 23 おもり 21 トルクゲージ 24、28 カップリング 25 トルクメータの負荷側軸 26 トルクメータ 27 トルクメータの駆動側軸 29 駆動モータ 31 トルクメータのトルク伝達軸 32a トルクメータの負荷側軸に設けた歯車 32b トルクメータの駆動側軸に設けた歯車 33a、33b センサ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータのロータを保持するロータ保持手
    段と、ロータ保持手段を回転させる回転手段と、回転手
    段によるモータのロータの回転中、ステータとロータと
    の相対位置を検出する相対位置検出手段と、回転力であ
    るコギングトルクを直線の力に変換する力変換手段と、
    力変換手段により変換された力を伝達する力伝達手段
    と、この力を検出する力検出手段とを有することを特徴
    とするモータのコギングトルク測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコギングトルク測定装置
    において、モータのロータが垂直に配置されていること
    を特徴とするコギングトルク測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のコギングトルク測定装置
    において、前記ロータ保持手段がチャッキング装置であ
    り、前記回転手段がチャッキング装置を回転させるベル
    ト装置であり、前記相対位置検出手段が前記チャッキン
    グ装置と同時に前記ベルト装置によって回転させられる
    エンコーダであり、前記力変換手段がモータのステータ
    に取付けられたプーリ又はアームであり、前記力伝達手
    段がプーリに巻き付けられたひも又はアームに取付けら
    れたひもから成ることを特徴とするコギングトルク測定
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコギングトルク測定装置
    において、前記力検出手段が荷重センサと荷重センサの
    動ひずみを検出する動ひずみ測定器とから成ることを特
    徴とするコギングトルク測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のコギングトルク測定装置
    において、前記荷重センサがロードセルであることを特
    徴とするコギングトルク測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のコギングトルク測定装置
    において、前記ロードセルが歪みゲージ、ピエゾ電気素
    子、又はストレインゲージであることを特徴とするコギ
    ングトルク測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のコギングトルク測定装置
    において、力変換手段であるアーム又はプーリを被測定
    モータのステータに設けられた凸起部、穴、ねじ穴等を
    利用して、回転中心軸と高い同軸精度での位置出しを行
    いまた被測定モータのステータの取付けを行うことを特
    徴とするコギングトルク測定装置。
  8. 【請求項8】 ロータとステータの2つの構成要素から
    成る被測定モータのコギングトルク測定方法において、
    被測定モータのステータから回転力であるコギングトル
    クを力変換手段により取り出し、それを力伝達手段によ
    り力検出手段に伝達させて検出し、被測定モータの残る
    一方の構成要素であるロータを保持手段で保持すると共
    に、回転手段で回転させ、ロータとステータの相対位置
    を変化させ、変化した相対位置を相対位置検出手段で検
    出することを特徴とするコギングトルク測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のコギングトルク測定方置
    において、力変換手段により回転力であるコギングトル
    クを直線の力に変換することを、被測定モータのステー
    タに取付けたアーム又はプーリにより、回転軸の中心か
    らの距離や半径と、アーム又はプーリにすべらぬ様取付
    けたひもにかかる力として変換して行うことを特徴とす
    るコギングトルク測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のコギングトルク測定方
    法において、力検出手段により、力検出することを2つ
    の荷重センサによって行い、前記2つの荷重センサの検
    出した力の差分から力の向きと大きさを算出したり、ト
    ルクの向きと大きさを算出することを特徴とするコギン
    グトルク測定方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のコギングトルク測定
    方法において、2つの荷重センサから力を検出する際、
    あらかじめ等しい力を2つの荷重センサに与えておくこ
    とを特徴とするコギングトルク測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項8記載のコギングトルク測定方
    法において、ロータを少なくとも或る角度回転させ、相
    対位置検出手段により検出したロータとステータの相対
    位置θと、力検出手段により検出した力Fと回転軸中心
    からの距離又は半径rとの積で算出したトルクTとか
    ら、T−θ特性を求めることを特徴とするコギングトル
    ク測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のコギングトルク測定
    方法において、ステータを360°回転させることを特
    徴とするコギングトルク測定方法。
  14. 【請求項14】 請求項12記載のコギングトルク測定
    方法において、ステータを360°以上回転させ、各位
    置の平均値を算出して一層正確なT−θ特性を求めるこ
    とを特徴とするコギングトルク測定方法。
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