JPH06108067A - 石炭・水ペーストの製造方法および装置 - Google Patents

石炭・水ペーストの製造方法および装置

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JPH06108067A
JPH06108067A JP25619292A JP25619292A JPH06108067A JP H06108067 A JPH06108067 A JP H06108067A JP 25619292 A JP25619292 A JP 25619292A JP 25619292 A JP25619292 A JP 25619292A JP H06108067 A JPH06108067 A JP H06108067A
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water
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JP25619292A
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English (en)
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Hiroshi Takezaki
博 武▲崎▼
Yoshinori Otani
義則 大谷
Susumu Yoshioka
進 吉岡
Katsuya Oki
勝弥 大木
Kimihiro Nonaka
公大 野中
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低水分の石炭・水ペースト(CWP)を低い
撹拌動力で製造し、燃焼炉に安定して供給できる低コス
トな石炭・水ペースト製造方法と装置を提供すること。 【構成】 石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の
一部を製造に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペ
ーストとする第1段目の撹拌手段6、8と、前記石炭・
水ペーストに必要な粉砕炭量の残りを混合して撹拌する
第2段目以下の撹拌手段7、9からなる少なくとも2段
以上の撹拌手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石炭・水ペーストの製造
方法と装置に関し、特に加圧した流動層で石炭などの固
体燃料を燃焼し、発生したスチームによって蒸気タービ
ンを駆動し、さらに、高圧、高温の燃焼ガスでガスター
ビンを駆動して高効率で電力を得る加圧流動層ボイラ複
合発電プラントの燃焼炉へ供給する石炭と水の混合物を
製造する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧流動層ボイラは発生するスチームお
よび高圧の燃焼ガスからエネルギーを得ることができる
ので高効率の発電が可能である。ただし、固体である石
炭粒子を加圧状態の燃焼炉内に連続的に安定して供給す
ることが課題の一つである。従来、流動層燃焼炉へ石炭
の供給方法として、石炭粒子と水を混合してペースト状
の流体(以下、Coal−Water Paste;以
下CWPと略す)とし該CWPをポンプで昇圧および圧
送して噴霧ノズルから供給する湿式供給方式(例えば特
開昭62−155433号)がある。該CWP供給方式
は、乾式供給方式、例えばロックホッパ昇圧した後に空
気輸送する方式に比べ、乾燥などの前処理が不要で低コ
ストである。しかしながら、発電効率を高レベルに維持
する上で石炭に添加する水の量をできるだけ少なくする
ことが重要である。このため添加水量が限定されたCW
Pは粘度が高く、しかも製造コスト低減のために石炭粒
子を分散させる薬剤を添加しないので流動性に極めて乏
しい。
【0003】CWPは最大径が6mmで重量平均径は1
〜2mmと粒度が粗いものの、低水分のCWPを得るた
め相当量の微粒子を含んだ粒度構成が要求される。した
がって、CWP中の石炭粒子は数十μmの微粒子から最
大6mm程度の粗粒子までの幅広い粒径範囲に存在する
という特徴がある。一般に、固体と液体の混合操作に用
いる固体の粒子径は、大部分が最大でも2mm程度であ
り、ほとんどは数十μmという細かい粒子である。しか
も、固体と液体が互いに混合しにくい性質の場合には、
薬剤を用いて固体表面を液体に濡れやすくするのが一般
である。例えば、特公昭62−44038号公報には界
面活性剤の存在下で重量平均径10〜30μmの高濃度
石炭水スラリを連続的に製造する装置に関し、高速撹拌
と低速撹拌の組合わせによって高濃度石炭水スラリを製
造する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、CWPは微粒子を多く含ん
だ粒度構成であるにもかかわらず、その製造においては
製造コスト低減のため薬剤を使用しないこと、また水分
による発電効率の低下を抑えるため水分量を極力低減す
ることが望まれている。つまり、上記粒径範囲の石炭粒
子を薬剤を用いず低水分の条件、言い替えれば高粘性の
条件下で疎水性の強い石炭粒子を水と共に混ぜるため、
ポンプ輸送時に配管閉塞等の問題が発生し、ポンプ輸送
可能な程度にするには多くの撹拌動力を必要とした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来技術
では、より少ない水分量、すなわち高粘性の条件下で疎
水性の強い石炭粒子に水を混ぜたために、CWP中の石
炭粒子同士が凝集し、かつ石炭粒子と水が偏在した不均
質な状態にあった。これを均質な状態となるようにする
には多大な撹拌動力を必要とした。本発明の目的は、低
水分のCWPを低い撹拌動力で製造し、燃焼炉に安定し
て供給ができる低コストな石炭・水ペースト製造方法お
よびその装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは加圧流動層
における石炭・水ペーストの製造方法について鋭意研究
を重ねた結果、上記本発明の目的は次の構成によって達
成された。すなわち、原炭を粉砕する工程と粉砕炭を水
と混ぜる工程からなる石炭・水ペーストの製造方法にお
いて、まず、石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量
の一部を石炭・水ペーストの製造に必要な全水分量とと
もに混ぜて石炭・水ペーストとした後に、粉砕炭量の残
りを混合して撹拌する石炭・水ペーストの製造方法であ
る。このとき、最初の石炭と水の混合時に石炭・水ペー
ストの製造に必要な粉砕炭量の60〜90重量%を製造
に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペーストとす
ることができる。また、粉砕炭に微粒子が不足する場合
には2段目以降の石炭・水ペーストの撹拌混合時に加え
る粉砕炭量の残り分を再度粉砕して微粒子状の粉砕炭と
する工程を追加することができる。
【0007】上記本発明の目的は次の構成によっても達
成される。すなわち、原炭の粉砕装置と粉砕炭を水と混
ぜる撹拌装置からなる石炭・水ペーストの製造装置にお
いて、石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の一部
を製造に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペース
トとする第1段目の撹拌手段と、粉砕炭量の残りを混合
して撹拌する第2段目以下の撹拌手段からなる少なくと
も2段以上の撹拌手段を設けた石炭・水ペーストの製造
装置である。このとき、粉砕炭に微粒子が不足する場合
には2段目以降の石炭・水ペーストの撹拌混合時に加え
る粉砕炭量の残り分を再度粉砕する粉砕手段を設けるこ
とができる。
【0008】
【作用】従来法のようにCWP製造に必要な添加水量に
対して全量の石炭を加える場合には、高粘性下での撹拌
混合となるために石炭と水が混ざりにくい。その結果、
CWPを構成する石炭粒子と水が偏在し、かつ石炭粒子
同士も凝集して、短時間の撹拌では極めて不均質な状態
のCWPとなる。本発明法では、まず第1段目の撹拌手
段で必要な全水分量に対してCWPの製造に必要な粉砕
炭量の一部を加えることによって、低動力での均一混合
を実現できる。第1段目の撹拌手段での粉砕炭添加量は
CWPの製造に必要な全粉砕炭量の60〜90重量%を
加えることが望ましい。すなわち、第1段目の撹拌手段
への粉砕炭量の分配割合が60重量%以下ではCWPの
粘度が0.1Pa・s以下となり、CWP中の粗粒子が
選択的に沈降し易くなり、均一な混合が達成されない。
一方、前記分配割合が90重量%以上では粘度が1.5
Pa・s以上となり、粒子の沈降はないが、高粘性のた
め低動力では均一になりにくい。したがって、第1段目
の撹拌手段への粉砕炭量の分配割合を60〜90重量%
とすることによって、撹拌混合時に粗粒子が沈降しにく
く、かつ石炭粒子と水の接触頻度が増加する程度の粘度
範囲となって短時間で均一混合が達成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を詳細に説明する。
図1に本発明の実施に好適な装置のフローの一例を示
す。原炭バンカ1内の原炭は原炭フィーダ2により定量
的に切り出されロールクラッシャー3に供給される。ロ
ールクラッシャー3において得られた粉砕炭中の粗粒子
はふるい4で除去される。粗粒除去後の粉砕炭は分配器
5に供給され、該粉砕炭の一部(以下、粉砕炭Iと略
す)が撹拌タンク6へ、該粉砕炭の残り(以下、粉砕炭
IIと略す)が撹拌タンク7へ分配される。撹拌タンク6
内には粉砕炭Iの他に脱硫剤として石灰石とCWPを製
造するに必要な水が添加され、撹拌機8によって撹拌、
混合される。以上の操作は連続的に行われるため、撹拌
タンク6内の低石炭濃度のCWPは撹拌タンク7へ押出
され、撹拌タンク7において残りの粉砕炭IIとともに撹
拌機9によって撹拌、混合される。製造されたCWPは
CWPポンプ10により火炉(図示は省略)に供給され
る。
【0010】ロールクラッシャー3は最大径が約50m
mの原炭を6mm以下の粒度まで粉砕できるように条件
設定される。原炭の粉砕は、所定の粒度まで粉砕できる
粉砕機であればどのような種類のものでも良い。また、
ふるい4の目開きについては、CWP中の石炭粒子の最
大径が6mmとなるように決定した。分配器5は粉砕炭
を所定の割合で分配する機能を有するもので、本実施例
では粉砕炭Iと粉砕炭IIの割合が石炭性状に応じて設定
されている。上記の製造装置において、脱硫剤としては
最大径3mm程度の石灰石粒子が用いられる。撹拌タン
ク6、7および撹拌機8、9については模式的に示した
もので本発明を限定したものではない。
【0011】図1に示した装置を用いてA炭およびB炭
のCWPを製造した。このときの実施例を以下に示す。 実施例1 A炭(水分=4%、燃料比=1.8、灰分=15.5
%)を乾炭ベースで250kg/h供給し、ロールクラ
ッシャー3により6mm以下に粉砕した。このときロー
ル間隙は3mmに設定した。ふるい4で若干量混入して
いる6mm以下の粗粒子を除去した後、分配器5に供給
し、粉砕炭全量に対する粉砕炭Iの割合が74.4重量
%となるように分配する。ここで、分配割合は、基礎実
験の結果に基づき撹拌タンク6内でCWP粘度が0.1
〜1.5Pa・sとなるように決定され、炭種によって
分配割合は異なる。表1には、撹拌タンクに供給される
粉砕炭、水および脱硫剤の流量とそのときのタンク内C
WPの石炭濃度と粘度の分析値を、従来法と本実施例と
で比較して示した。なお、各撹拌タンク6、7の容量と
撹拌時の所要動力も合わせて示した。
【0012】
【表1】
【0013】本実施例では、第1段目の撹拌タンク6で
粉砕炭全量に対して74.4%の割合の粉砕炭I(18
6kg/h)と必要量の脱硫剤(4kg/h)が添加水
全量とともに撹拌混合されるため、撹拌タンク6内のC
WPは0.55Pa・sと低粘度であり、タンク容量に
対して所要動力が低くなる。1段目の撹拌タンク6内で
低動力で効率的に撹拌された低濃度CWPは、2段目の
撹拌タンク7内で残りの粉砕炭II(64kg/h)とと
もに撹拌混合される。従来法で製造されたCWPの性状
と同等のものを得るに必要な所要動力は、1.3kWと
なる。本実施例の所要動力は合計3.6kWであり、従
来法の4.5kWに比較して20%低減できる。
【0014】実施例2 本実施例はA炭を乾炭ベースで655kg/h供給した
場合で、撹拌タンク容量も大きい設備である。実施例1
と同等な方法でA炭をロールクラッシャー3で粉砕し、
ふるい4で分級後、分配器5に供給し、粉砕炭全量に対
する粉砕炭Iの割合が74.4重量%となるように分配
する。この場合の流量と測定結果を表2に示した。
【0015】
【表2】
【0016】本実施例の所要動力は8.1kWであり、
従来法の11.3kWに比較して28%低減できた。動
力の低減率が実施例1に比べ高いのは、撹拌タンク6、
7の容量が大きいほど低粘度の条件下での撹拌効率が向
上し、同一の撹拌効果を得るための所要動力が予想以上
に低くなったことに起因する。
【0017】実施例3 B炭(水分=7.0%、燃料比=1.0、灰分=42
%)を乾炭ベースで250kg/h供給し、実施例1と
同等な方法でB炭を粉砕、分級後、分配器5に供給し、
粉砕炭全量に対する粉砕炭Iの割合が61.7重量%と
なるように分配する。この場合の流量と測定結果を表3
に示した。
【0018】
【表3】
【0019】表3には、撹拌タンク6、7に供給れさる
タンク内CWPの石炭濃度と粘度の分析値を、従来法と
本実施例とで比較して示した。なお、各タンク6、7の
容量と撹拌時の所要動力も合わせて示した。B炭は灰分
が多いため製造したCWPに降伏応力が発生しやすく沈
降分離しにくくなる反面、石炭濃度をかなり下げないと
粘度が低下せず、分配率が低くなるという特徴がある。
それでも、本実施例の所要動力は3.5kWであり、従
来法の4.3kWに比較して19%低減できた。
【0020】実施例4 本実施例は動力の低減よりは、むしろ装置のコンパクト
化に着目して検討した例である。A炭を乾炭ベースで2
50kg/h供給した場合で、撹拌タンク6、7の容量
小さい以外は実施例1と同様な方法でA炭を粉砕、分級
後、分配器5に供給し、粉砕炭全量に対する粉砕炭Iの
割合が74.4重量%となるように分配する。表4に
は、撹拌タンクに供給される粉砕度、水および脱硫剤の
流量とそのときのタンク内CWPの石炭濃度と粘度の分
析値、さらに各タンクの容量と撹拌時の所要動力も従来
法と本実施例とで比較して示した。
【0021】
【表4】
【0022】本実施例では撹拌タンク6、7の容量を小
さくし、撹拌混合時の平均滞留時間が短くなったため、
実施例1に比べ必要な所要動力は高くなる。その結果、
所要動力に関しては従来法と同じ4.5kWとなった。
しかしながら、撹拌タンク6、7の総容量が従来法に比
べて28%低減し、製造装置のコンパクト化を達成し
た。
【0023】次に本発明が適用される他の装置のフロー
を図2に示す。図2で、原炭バンカ1内の原炭はフィー
ダ2より定量的に切出されロールクラッシャー3に供給
される。ロールクラッシャー3において得られた粉砕炭
は分配器5に供給され、該粉砕炭の一部(以下、粉砕炭
Iと略す)がふるい4へ供給され粗粒子が除去される。
粉砕炭の残りの粉砕炭(以下、粉砕度IIと略す)はハン
マークラッシャー11でさらに粉砕される。ふるい4と
ハンマークラッシャー11とから排出した粉砕炭は撹拌
タンク12に供給される。撹拌タンク12内は2室に分
割されており、第1室12aにはふるい4から供給され
る粉砕炭Iの他に脱硫剤として石灰石とCWPを製造す
るに必要な水が添加され、撹拌機8によって撹拌、混合
される。以上の操作は連続的に行われるため、撹拌タン
ク12a内の低石炭濃度のCWPは第2室12bへ押出
され、第2室12bにおいてハンマークラッシャー11
から供給された残りの粉砕炭IIとともに撹拌機9によっ
て撹拌、混合される。製造されたCWPはCWPポンプ
10により図示していない火炉に供給される。
【0024】ロールクラッシャー3は最大径が約50m
mの原炭を10mm以下の粒度まで粉砕できるように条
件設定される。一方、ハンマークラッシャー11は6m
m以下の粉砕炭を2mm以下の粒度まで粉砕できるよう
に設定される。その他の条件は図1に示した装置と同様
である。
【0025】図2に示した装置を用いてC炭(1.5
%、燃料比=2.8、灰分=9%)のCWPを製造し
た。このときの実施例を以下に示す。 実施例5 C炭を乾炭ベースで300kg/h供給し、ロールクラ
ッシャー3により6mm以下に粉砕した。分配器5にお
いて粉砕炭全量に対する粉砕炭Iの割合が85.4%と
なるように分配し、ふるい4で若干量混入している6m
m以上の粗粒子を除去した後、撹拌タンク12の第1室
12aに供給する。粉砕炭IIはハンマークラッシャー1
1にて再粉砕後、撹拌タンク12の第2室12bに供給
する。C炭のように灰分が少なく、且つ燃料比の大きい
石炭の場合、6mm以下粉砕炭中に微粒子が不足するた
め別途再粉砕をして微粒群を製造する必要がある。表5
には、撹拌タンク12に供給される粉砕炭、水および脱
硫剤の流量とそのときのタンク内CWPの石炭濃度と粘
度の分析値を、従来法と本実施例と比較して示した。な
お、撹拌タンク12の第1室12aと第2室12bの容
量と撹拌時の所要動力も合わせて示した。
【0026】
【表5】
【0027】本実施例では、撹拌タンク12の第1室1
2aで粉砕炭全量に対して85.4%の割合の粉砕炭I
(256kg/h)と必要量の脱硫剤(5kg/h)が
添加水全量とともに撹拌混合されるため、タンク内のC
WPは0.3Pa・sと低粘度であり、タンク容量に対
して所要動力が低くなる。第1室12a内で低動力で効
率的に撹拌された低濃度CWPは、第2室12bで残り
の粉砕炭II(44kg/h)とともに撹拌混合される。
本実施例では従来法で製造されたCWPの性状と同等の
ものを得るに必要な所要動力は2.9kWとなり、従来
法の4.8kWに比較して40%低減できる。以上のよ
うに本実施例を詳細に説明したが、撹拌機8、9として
撹拌翼が回転するもの以外に容器回転型(例えば、コン
クリートミキサー)の撹拌装置を用いても良く、目的を
充分に達成することができる。
【0028】次に、CWPを撹拌混合するのに適した石
炭の分配割合を求めるための予備実験の結果を示す。容
量0.5リットルのビーカ内で、6mm以下のA炭(水
分=4%、燃料比=1.8、灰分=15.5%)300
g(乾炭ベース)を撹拌機(翼径φ60)を用いて水8
4.6gおよび3mm以下の脱硫剤4gと混ぜながらC
WPを調整する。A炭に関してはこの調整条件が標準で
あり、CWP中の石炭濃度は78wt%となる。ここ
で、撹拌条件は1000rpm×10分とした。表6に
は、A炭の分配量を変化させたときの所定量300gに
対するA炭の分配割合(前記各実施例で水と脱硫剤を混
合する粉砕炭Iを作製するための分配割合)φと、調製
したCWPの石炭濃度および粘度の測定値を示した。さ
らに、各条件で調製したCWPから任意に10回のサン
プリングを行い、それぞれ1mmのふるいを通過する粒
度を測定した。
【0029】
【表6】
【0030】図3はA炭の分配割合φと測定したふるい
通過率の平均値に対するバラツキとの関係を示したもの
である。ここで、バラツキは絶対値で表示した。バラツ
キが大きいということは、調製したCWPが不均質で粒
子が凝集もしくは沈降分離しやすいことを意味する。本
図より分配割合φが60〜90重量%の範囲でバラツキ
が最小となることが分かる。これは、CWPを撹拌混合
するに適した条件が存在することを示唆するものであ
る。φ<60重量%でバラツキが大きくなるのは、CW
Pが低粘度でCWP中の粗粒子が特に沈降しやすくなる
ためで、φ>90重量%でも同様にバラツキが大きくな
るのは、CWPの粘度が上昇して石炭粒子が水に混ざり
にくくなるためである。
【0031】以上の検討から、CWPを製造する場合に
は粉砕した石炭と水をただ単に混ぜれば良いというもの
ではなく、その混ぜ方が非常に重要となることが明らか
になった。本発明の石炭・水ペーストは加圧流動層ボイ
ラに限らず、その他の燃焼炉に用いる流体燃料として用
いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明によればCW
Pをより少ない水分量で安定して供給でき、製造動力の
かからないCWP製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す系統図である。
【図2】 本発明の他の実施例を示す系統図である。
【図3】 石炭の分配割合とCWP性状の関係を示した
図である。
【符号の説明】
1…原炭バンカ、2…フィーダ、3…ロールクラッシャ
ー、4…ふるい、5…分配器、6、7、12…撹拌タン
ク、8、9…撹拌機、10…CWPポンプ、11…ハン
マークラッシャー
フロントページの続き (72)発明者 大木 勝弥 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 野中 公大 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原炭を粉砕する工程と粉砕炭を水と混ぜ
    る工程からなる石炭・水ペーストの製造方法において、
    まず、石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の一部
    を石炭・水ペーストの製造に必要な全水分量とともに混
    ぜて石炭・水ペーストとした後に、粉砕炭量の残りを混
    合して撹拌することを特徴とする石炭・水ペーストの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 最初の石炭と水の混合時に石炭・水ペー
    ストの製造に必要な粉砕炭量の60〜90重量%を製造
    に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペーストとす
    ることを特徴とする請求項1記載の石炭・水ペーストの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 原炭を粉砕する工程と粉砕炭を水と混ぜ
    る工程からなる石炭・水ペーストの製造方法において、
    まず、石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の一部
    を石炭・水ペーストの製造に必要な全水分量とともに混
    ぜて石炭・水ペーストとした後に、粉砕炭量の残りを再
    度粉砕して微粒子状の粉砕炭として前記石炭・水ペース
    トに混合して撹拌することを特徴とする石炭・水ペース
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】 原炭の粉砕装置と粉砕炭を水と混ぜる撹
    拌装置からなる石炭・水ペーストの製造装置において、 石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の一部を製造
    に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペーストとす
    る第1段目の撹拌手段と、粉砕炭量の残りを混合して撹
    拌する第2段目以下の撹拌手段からなる少なくとも2段
    以上の撹拌手段を設けたことを特徴とする石炭・水ペー
    ストの製造装置。
  5. 【請求項5】 原炭の粉砕装置と粉砕炭を水と混ぜる撹
    拌装置からなる石炭・水ペーストの製造装置において、 石炭・水ペーストの製造に必要な粉砕炭量の一部を製造
    に必要な全水分量とともに混ぜて石炭・水ペーストとす
    る第1段目の撹拌手段と、粉砕炭量の残りを混合して撹
    拌する第2段目以下の撹拌手段からなる少なくとも2段
    以上の撹拌手段と、前記第2段目以下の撹拌手段に供給
    する粉砕炭を再度粉砕する粉砕手段を設けたことを特徴
    とする石炭・水ペーストの製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0718273A (ja) * 1993-06-30 1995-01-20 Kawasaki Heavy Ind Ltd 高濃度石炭・水ペーストの製造方法及び装置
JP2003063588A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Nippon Soda Co Ltd アルカリ金属分散体輸送装置及び方法

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