JPH06107815A - 金属板貼合せ加工用ポリエステルフイルム - Google Patents

金属板貼合せ加工用ポリエステルフイルム

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JPH06107815A
JPH06107815A JP3083018A JP8301891A JPH06107815A JP H06107815 A JPH06107815 A JP H06107815A JP 3083018 A JP3083018 A JP 3083018A JP 8301891 A JP8301891 A JP 8301891A JP H06107815 A JPH06107815 A JP H06107815A
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copolyester
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正義 小野
Kinji Hasegawa
欣治 長谷川
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弦 泉
Yoji Murakami
洋二 村上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属板と貼合せて絞り加工等の製缶加工性に優
れ、かつ耐熱性及び保香性に優れた金属缶を製造するの
に有用な成形加工用ポリエステルフイルムを提供するこ
とにある。 【構成】平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有する、ポ
リマー融点が210〜245℃の共重合ポリエステルか
らなり、フイルムの厚さ方向の屈折率が1.515〜
1.550であり、DSCによるサブピークが150〜
205℃であり、かつフイルム表面全突起数当り、10
〜50%の滑剤を核として周囲に陥没した窪みを有する
突起を有するフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属板貼合せ成形加工用
ポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板と貼
合せて絞り加工等の製缶加工をする際優れた成形加工性
を示し、かつ耐熱性及び保香性に優れた金属缶例えば飲
料缶,食品缶等を製造し得る金属板貼合せ成形加工用ポ
リエステルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化,衛生性向
上,公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防錆性
を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑性
樹脂フイルムによる被覆が試みられている。すなわち、
ブリキ,ティンフリースチール,アルミニウム等の金属
板に熱可塑性樹脂フイルムをラミノートした後、絞り加
工等により製缶する方法の検討が進められている。この
熱可塑性樹脂フイルムとしてポリオレフィンフイルムや
ポリアミドフイルムが試みられたが、成形加工性,耐熱
性,保香性の全てを満足するものでない。
【0003】一方、ポリエステルフイルム特にポリエチ
レンテレフタレートフイルムがバランスのとれた特性を
有するとして注目され、これをベースとしたいくつかの
提案がされている。すなわち、 (A)二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムを
低融点ポリエステルの接着層を介して金属にラミネート
し、製缶材料として用いる(特開昭56−10451
号,特開平1−192546号)。 (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1−192545号,特開平2−573
39号)。 (C)低配向で、熱固定された二軸配向ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる(特開昭64−22530号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討では、いずれも充分な特性が得られず、それぞれ次
の問題のあることが明らかとなった。
【0005】(A)については、二軸配向ポリエチレン
テレフタレートフイルムは耐熱性,保香性に優れるが、
成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶加工
ではフイルムの白化(微小クラックの発生),破断が発
生する。
【0006】(B)については、非晶性もしくは極めて
低結晶性の芳香族ポリエステルフイルムであるため成形
加工性は良好であるが、保香性が劣り、また製缶後の印
刷,レトルト殺菌処理等の後処理、更には長期の保存に
より脆化しやすく、缶外部からの衝撃により割れ易いフ
イルムに変質する恐れがある。
【0007】(C)については、上記(A)と(B)の
中間領域で効果を発揮せんとするものであるが、未だ製
缶加工に適用可能な低配向には達しておらず、またフイ
ルム面の等方性が保障されないので、製缶加工のように
全方位の変形が行われる場合フイルムの特定方向におい
て成形加工性不充分となる場合がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、さらにこ
れらの問題のない製缶加工用ポリエステルフイルムを開
発すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、平均粒径2.5μm
以下の滑剤を含有するポリマー融点が210〜245℃
の共重合ポリエステルからなり、フイルム厚さ方向の屈
折率が1.515〜1.550であり、DSCによるサ
ブピークが150〜205℃であり、かつフイルム表面
の突起が下記式 0.1≦Nd/N≦0.5 [但し、N:フイルム表面の全突起数,Nd:滑剤を核
として周囲に陥没した窪みを有する突起]を満足するこ
とを特徴とする金属板貼合せ加工用ポリエステルフイル
ムである。
【0010】本発明における共重合ポリエステルとして
は共重合ポリエチレンテレフタレートが代表例として挙
げられる。この共重合成分は酸成分でもアルコール成分
でも良い。該酸成分としてはイソフタル酸,フタル酸,
ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香族二塩基酸、アジ
ピン酸,アゼライン酸,セバシン酸,デカンジカルボン
酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等が例示でき、またア
ルコール成分としてはブタンジオール,ヘキサンジオー
ル等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノー
ルの如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単独
または二種以上を使用することができる。
【0011】共重合成分の割合は、その種類にもよるが
結果としてポリマー融点が210〜245℃、好ましく
は215〜235℃の範囲になる割合である。ポリマー
融点が210℃未満では耐熱性が劣る為、製缶後の印刷
における加熱に耐えられない。一方、ポリマー融点が2
45℃を越えると、ポリマーの結晶性が大きすぎて成形
加工性が損われる。
【0012】ここで、共重合ポリエステルの融点測定お
よびサブピーク温度測定は、DuPont Instr
uments 910 DSCを用い、昇温速度20℃
/分で融解ピークを求める方法による。なおサンプル量
は約20mgとした。各々のピークの詳細は図1に示され
ている。
【0013】本発明における共重合ポリエステルは、平
均粒径2.5μm以下の滑剤を含有する。この滑剤は無
機,有機系の如何を問わないが、無機系が好ましい。無
機系滑剤としては、シリカ,アルミナ,二酸化チタン,
炭酸カルシウム,硫酸バリウム等が例示でき、有機系滑
剤としては架橋ポリスチレン粒子、シリコーン粒子等が
例示できる。いずれも平均粒径が2.5μm以下である
ことを要する。滑剤の平均粒径が2.5μmを越える場
合は、深絞り製缶等の加工により変形した部分の、粗大
滑剤粒子(例えば10μm以上の粒子)が起点となり、
ピンホールを生じたり、場合によっては破断するので、
好ましくない。
【0014】特に耐ピンホール性の点で好ましい滑剤
は、平均粒径2.5μm以下であると共に、粒径比(長
径/短径)が1.0〜1.2である単分散の滑剤であ
る。このような滑剤としては、真球状シリカ,真球状酸
化チタン,真球状ジルコニウム,真球状シリコーン粒子
等が例示できる。
【0015】ここで、球状単分散の滑剤の平均粒径及び
粒径比は、先ず粒子表面に金属を蒸着してのち電子顕微
鏡にて例えば1万〜3万倍に拡大した像から、長径,短
径及び面積円相当径を求め、次いでこれらを次式にあて
はめることによって、算出される。
【0016】平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和
/測定粒子の数 粒径比=粒子の平均長径/該粒子の平均短径 また、球状滑剤粒子は粒径分布がシャープであることか
好ましく、分布の急峻度を表わす相対標準偏差が0.5
以下、更には0.3以下であることが好ましい。
【0017】この相対標準偏差は次式で表わされる。
【0018】
【数1】 共重合ポリエステル中の滑剤の量は、フイルム製造工程
における巻取性によって決めるとよい。一般に粒径の大
なるものは少量、小なるものは多量添加するのが好まし
い。例えば、平均粒径2.0μmのシリカの場合は0.
05重量%、平均粒径0.3μmの二酸化チタンでは
0.3重量%程度添加するのかが好ましい。また意図的
に滑剤の含量を調整することにより、フイルムを不透明
化することもできる。例えば二酸化チタンを5〜20重
量%、好ましくは10〜15重量%添加することによ
り、白色のフイルムとすることができる。
【0019】本発明における共重合ポリエステルは、そ
の製法によって限定されることはない。例えば、テレフ
タル酸,エチレングリコール及び共重合成分をエステル
化反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合反応さ
せて共重合ポリエステルとする方法、或はジメチルテレ
フタレート,エチレングリコール及び共重合成分をエス
テル交換反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合
反応させて共重合ポリエステルとする方法、が好ましく
用いられる。共重合ポリエステルの製造においては、必
要に応じ、他の添加剤例えば酸化防止剤,熱安定剤,紫
外線吸収剤,帯電防止剤等も添加することができる。
【0020】本発明のポリエステルフイルムは、上記し
た滑剤含有共重合ポリエステルを溶融し、ダイより吐出
してフイルム状に成形し、二軸延伸,熱固定したもので
ある。そして、このフイルムは下記要件(1),(2)
及び(3)を具備する必要がある。 (1) フイルムの厚さ方向の屈折率は1.515以上
1.550以下、好ましくは1.520を越え1.54
0以下である。この屈折率が1.515未満では、成形
加工性が不充分となり、一方1.550を越えた場合
(即ち、過度に低配向の場合)には、非晶に近い構造と
なるため、耐熱性が不充分となる。
【0021】なお、フイルム厚み方向の屈折率は以下の
ようにして測定する。
【0022】アッベの屈折計の接眼側に偏光板アナライ
ザーを取り付け、単色光NaD線で、それぞれの屈折率
を測定する。マウント液はヨウ化メチレンを用い、測定
温度は25℃である。 (2) DSCによるサブピークが150℃以上205
℃以下、好ましくは160℃を越え200℃以下、更に
好ましくは170℃を越え195℃以下である。
【0023】この共重合ポリエステルフイルムは金属板
に加熱ラミネートされるので、ラミネート後のフイルム
の品質安定性を確保する為、DSCのサブピーク温度を
上記の範囲にコントロールする必要がある。
【0024】加熱ラミネート時のラミネート温度とサブ
ピーク温度の調整を行うことによってのみ、製缶後のフ
イルム品質が満足すべきものとなる。サブピーク温度が
205℃を越える場合には、いかなるラミネート温度に
調整しても製缶時にフイルムの破断が生じ、一方150
℃未満の場合には、ラミネート温度を上げると変形の小
さい缶底部のフイルムが脆化し、ラミネート温度を下げ
ると変形の大きい缶側面上部のフイルムが破断し、ラミ
ネート温度の調整によっても良好な缶を作ることができ
ない。 (3) フイルム表面の滑剤を核として周囲に陥没した
窪みを有する突起の数が、全突起数の10%を越え50
%以下、好ましくは15%を越え45%以下、更に好ま
しくは20%を越え40%以下である。この「滑剤を核
として周囲に陥没した窪みを有する突起」(以下、窪み
を有する突起ということがある)は延伸処理によって形
成するものであり、例えば梨地加工による凹凸形成とは
異なる。
【0025】この窪みを有する突起の数が10%未満で
は、製缶時にフイルムが破断したり、製缶後の耐衝撃割
れ性が劣ったフイルムとなる。一方この突起の数が50
%を越えるフイルムは製膜が困難で、第1次の延伸の
時、延伸斑が激しく、二軸延伸製膜したフイルムに段々
状の斑が顕著に現われ、フイルムとして品質の均一性が
損われる。
【0026】この窪みを有する突起の模式図を図2に示
す。図2において(A)は平面図、(B)は断面図であ
る。一方窪みを有しない突起(通常の突起)の模式図を
図3に示す。図3において(A)は平面図,(B)は断
面図である。また、フイルム表面の拡大写真を図4,図
5に示す。図4はフイルム表面の突起が通常の突起から
なるものであり、図5はフイルム表面の突起が通常の突
起と窪みを有する突起とからなるものである。上記した
(1),(2),(3)の要件を充すフイルムを製造す
る方法の一例として、以下二軸延伸、特に逐次二軸延伸
による方法を説明するが、本発明においてはこの方法の
みに限定されるものではない。
【0027】前述した通り共重合ポリエステルを溶融
し、ダイより吐出してフイルム状に成形し、直ちに急冷
して実質的に非晶質の共重合ポリエステルシートを得
る。次にこのシートをロール加熱、赤外線加熱等で加熱
して縦方向に延伸する。この時、延伸温度を共重合ポリ
エステルのガラス転位点(Tg)より30〜50℃高い
温度とし、延伸倍率を2.5〜3.5倍とすることが好
ましい。横方向の延伸は、Tgより20℃以上高い温度
から始め、共重合ポリエステルの融点(Tm)より80
〜130℃低い温度まで昇温しながら行うのが好まし
い。横延伸の倍率は2.7〜3.6倍とすることが好ま
しい。また、熱固定の温度は150〜205℃の範囲で
共重合ポリエステルポリマーのTmに応じフイルム品質
を調整すべく選択する。熱固定の温度は、DSCのサブ
ピーク温度に対応する。
【0028】以上の製膜条件のうち、延伸温度を高く、
延伸倍率を低くすることにより、上記(3)に説明した
窪みを有する突起の数が増加する。同時に二軸延伸フイ
ルムの幅方向物性差を大きくすることなく、配向を低下
せしめ、以後の形成性に優れたフイルムを得ることがで
きる。
【0029】本発明のポリエステルフイルムは、好まし
くは厚みが6〜75μmである。さらに10〜75μ
m、さらに10〜75μm、特に15〜50μmである
ことが好ましい。厚みが6μm未満では加工時に破れ等
が生じやすくなり、一方75μmを越えるものは過剰品
質であって不経済である。
【0030】本発明のポリエステルフイルムが貼合せら
れる金属板、特に製缶用金属板としては、ブリキ,ティ
ンフリースチール,アルミニウム等の板が適切である。
金属板へのポリエステルフイルムの貼合せは、例えば下
記,の方法で行うことができる。 金属板をフイルムの融点以上に加熱しておいてフイ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフイルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フイルムに予め接着剤層をプライマーコートしてお
き、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては公知
の樹脂接着剤例えばエポキシ系接着剤,エポキシ−エス
テル系接着剤,アルキッド系接着剤等を用いることがで
きる。
【0031】
【実施例】以下実施例を掲げて本発明を更に説明する。
【0032】
【実施例1〜5及び比較例1〜3】平均粒径1.5μm
の球状単分散シリカ(粒径比1.07,相対標準偏差
0.1)を0.1重量%添加含有し、表1に示す成分を
共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘
度0.60)を同表に示す温度で溶融押出し、急冷固化
して未延伸フイルムを得た。
【0033】次いで、この未延伸フイルムを同表に示す
条件で縦延伸し、横延伸し、続いて熱固定処理して厚み
25μmの二軸配向フイルムを得た。
【0034】このフイルムの特性を表4に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【実施例6及び比較例4】表2に示す滑剤を添加含有す
る、イソフタル酸12モル%共重合ポリエチレンテレフ
タレート(固有粘度0.60)を280℃で溶融押出
し、急冷固化して未延伸フイルムとし、次いで該未延伸
フイルムを縦延伸温度115℃,縦延伸倍率3.0倍,
横延伸温度130℃,横延伸倍率3.0倍で逐次二軸延
伸し、次いで190℃で熱固定した。
【0037】得られた二軸配向フイルムの特性を表4に
表す。
【0038】
【表2】
【0039】
【比較例5〜8】平均粒径1.5μmの球状単分散シリ
カ(粒径比1.07,相対標準偏差0.1)0.1重量
%を添加含有する、イソフタル酸12モル%共重合ポリ
エチレンテレフタレート(融点228℃,固有粘度0.
60)を280℃で溶融押出し、急冷固化して未延伸フ
イルムを得た。次いで、この未延伸フイルムを、表3に
示す条件で、縦延伸し、横延伸し、続いて熱固定処理し
て二軸配向フイルムを得た。
【0040】このフイルムの特性を表4に示す。
【0041】
【表3】 上記実施例1〜6,比較例1〜8で得られた計14種の
フイルムを、260℃に加熱した板厚0.25mmのティ
ンフリースチールの両面に貼合せ、水冷した後150mm
径の円板状に切取り、絞りダイスとポンチを用いて3段
階で深絞り加工し、55mm径の側面無継目容器(以下、
缶と略す)を作成した。
【0042】この容器について以下の観察および試験を
行い、各々下記の基準で評価した。 (1) 深絞り加工性−1 ○:内外面ともフイルムに異常なく加工され、缶内外面
のフイルムに白化や破断が認められない。
【0043】△:缶内外面のフイルムの缶上部に白化が
認められる。
【0044】×:缶内外面のフイルムの一部にフイルム
破断が認められる。 (2) 深絞り加工性−2 ○:内外面とも異常なく加工され、缶内フイルム面の防
錆性試験(1%NaCl水を缶内に入れ、電極を挿入
し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を
測定する。以下ERV試験と略す)において0.2mA
以下を示す。
【0045】×:内外面ともフイルムに異常はないが、
ERV試験で電流値が0.2mA以上であり、通電個所
を拡大観察するとフイルムに粗大滑剤を起点としたピン
ホール状の割れが認められる。 (3) 耐衝撃割れ性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、各テスト
につき10個ずつを高さ1mから塩ビタイル床面に落し
た後、缶内のERV試験を行った結果、 ○:全10個について0.2mA以下であった。
【0046】△:1〜5個について0.2mA以上であ
った。
【0047】×:6個以上について0.2mA以上であ
ったあるいは、落下後既にフイルムのひび割れが認めら
れた。 (4) 耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を210℃×5分間、加熱
保持した後、(3)に記した耐衝撃割れ性評価を行った
結果、 ○:全10個について0.2mA以下であった。
【0048】△:1〜5個について0.2mA以上であ
った。
【0049】×:6個以上について0.2mA以上であ
ったあるいは210℃×5分間加熱後、既にフイルムの
ひび割れが認められた。
【0050】以上4種の評価結果を表4に示す。
【0051】
【表4】 表4の結果から実施例のフイルムは深絞り加工性,耐衝
撃割れ性,耐熱性の全てに対して優れていることがわか
る。
【0052】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ成形加工用ポリエ
ステルフイルムは、金属板と貼合せた後製缶加工例えば
深絞り加工して金属缶を成形するにあたり深絞り加工
性,製缶後の耐衝撃性及び耐熱性に優れたものであり、
金属容器用として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フイルムのDSC測定チャートであり、サブピ
ーク融点ピークを示す。
【図2】本発明のポリエステルフイルムであって、粒子
を核としてその周囲に窪みが形成された突起の模式図で
あり、Aは平面図、Bは破断図である。
【図3】従来法で延伸した場合の、粒子の周囲の状況を
示し模式図であり、Aは平面図,Bは断面図である。
【図4】従来のポリエステルフイルムの表面を示す微分
干渉顕微鏡写真(倍率650倍)である。
【図5】本発明のポリエステルフイルムの表面を示す微
分干渉顕微鏡写真(倍率650倍)である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】従来のポリエステルフイルム(薄膜)の表面
を示す微分干渉顕微鏡写真(倍率650倍)である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】本発明のポリエステルフイルム(薄膜)の表面
形状を示す微分干渉顕微鏡写真(倍率650倍)であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 洋二 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社相模原研究センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有す
    る、ポリマーの融点が210〜245℃の共重合ポリエ
    ステルからなり、フイルムの厚さ方向の屈折率が1.5
    15〜1.550であり、DSCによるサブピークが1
    50〜205℃であり、かつフイルム表面の突起が下記
    式 0.1≦Nd/N≦0.5 但し[但し、N:フイルム表面の全突起数、Nd:滑剤
    を核として周囲に陥没した窪みを有する突起]を満足す
    ることを特徴とする金属板貼合せ加工用ポリエステルフ
    イルム。
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