JPH06106971A - パワーウインドウの挟込防止装置 - Google Patents

パワーウインドウの挟込防止装置

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JPH06106971A
JPH06106971A JP4281010A JP28101092A JPH06106971A JP H06106971 A JPH06106971 A JP H06106971A JP 4281010 A JP4281010 A JP 4281010A JP 28101092 A JP28101092 A JP 28101092A JP H06106971 A JPH06106971 A JP H06106971A
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JP
Japan
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window glass
obstacle
window
fuzzy
moving
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JP4281010A
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Hideji Azuma
秀治 我妻
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パワーウインドウの適正な挟込防止、安全性及
び使用性の向上。 【構成】ウインドウガラスの移動位置を検出するMRE
センサ20、カウンタ31と、ウインドウガラスの移動
負荷に関連した物理量を検出するタイマ32、ラッチ回
路35及びタイマ33と、移動位置と、移動負荷とを入
力して、予め設定されたメンバーシップ関数及びファジ
ールールを用いて、ウインドウガラスの開移動量をファ
ジィ推論するファジィ推論装置34と、ファジィ推論装
置34により演算された開移動量に基づいて、スイッチ
70が閉移動指令の状態にある場合には、ウインドウガ
ラスを開方向に移動させる選択器60、ウイドウガラス
開閉装置10とを設けた。ファジィ推論装置34により
障害物の種類が適正に判定され、適正な開移動量が指令
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等のウインドウガ
ラスを電気的に昇降させるようにしたパワーウインドウ
において障害物の挟込みを防止するようにした挟込防止
装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、車両等のパワーウインドウにおい
て、障害物の挟込を防止する装置が知られている(特開
昭50-47318号公報)。この装置によれば、上部の窓枠に
おいて、ウインドウ上辺が接触しない位置に、異物検出
スイッチを設けて、異物検出スイッチがオンとなった時
に、電動機を所定回転量だけ逆転させて、ウインドウガ
ラスと窓枠との間に人間の手等の障害物が挟込まれない
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の装置は異物検出
スイッチがオンして初めてウインドウが下降するため
に、異物検出スイッチがオンするに十分な圧力がそのス
イッチに印加される必要がある。ところが、異物検出ス
イッチは障害物を介してウインドウの上昇圧力を受けて
オンするために、障害物が人間の腕、首等、弾力がある
ものである場合には、ウインドウの上昇圧力がその障害
物で吸収され、異物検出スイッチのオンする時期が遅延
する。従って、パワーウインドウが降下するまでに、軟
らかい障害物にかなりの圧力が印加されることになり、
乗員は痛みを感じる事になる。
【0004】一方、例えば、指等の挟込まれる障害物の
大きさが小さい場合には、パワーウインドウを少し降下
させれば、指の挟込みは簡単に防止でき、降下位置から
再度、パワーウインドウを上昇させる方が便利である。
逆に、首等の障害物であれば、パワーウインドウを大き
く降下させなければ、挟込みを防止することができな
い。
【0005】本発明は上記の課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、パワーウインドウにおい
て、挟み込まれる障害物の種類を判別して、その種類に
応じて、パワーウインドウの開移動量を決定すること
で、パワーウインドウの安全性及び使用性を向上させる
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、パワーウインドウの挟込防止装置にお
いて、ウインドウガラスの移動位置を検出する位置検出
手段と、ウインドウガラスの移動負荷に関連した物理量
を検出する負荷関連物量検出手段と、位置検出手段によ
り検出された移動位置と、負荷関連物量検出手段により
検出された物理量とを入力して、予め設定されたメンバ
ーシップ関数及びファジールールを用いて、ウインドウ
ガラスの開移動量をファジィ推論するファジィ推論手段
と、ファジィ推論手段により演算された開移動量に基づ
いて、スイッチ手段が閉移動指令の状態にある場合に
は、ウインドウガラスを開方向に移動させる開放制御手
段とを設けたことである。
【0007】
【作用】位置検出手段によりウインドウガラスの位置が
検出され、ウインドウガラスの上辺と上部窓枠との現時
点での間隔を知ることができる。負荷関連物量検出手段
により、パワーウインドウの移動負荷に関連した物理量
が検出される。パワーウインドウの閉移動期間におい
て、障害物が存在しない場合には、パワーウインドウの
移動負荷は所定値よりも小さい。一方、障害物がウイン
ドウガラスの上辺と窓枠との間に挟み込まれた場合に
は、パワーウインドウの移動負荷は、ウインドウガラス
が障害物から受ける反作用力に応じて増加する。即ち、
パワーウインドウの移動負荷は、挟込み当初は小さく、
次第に大きく増加する。そして、その移動負荷の移動量
に対する増加割合や所定移動量における移動負荷の増加
量やロックまでの移動量は、挟み込まれた障害物の硬さ
に応じて変化する。よって、検出された移動負荷に関連
する物理量の特性から障害物の硬さを判別することがで
きる。
【0008】次に、検出されたウインドウガラスの移動
位置及び移動負荷関連物理量は、ファジィ推論手段に入
力される。即ち、移動位置と移動負荷関連物理量との関
係から障害物の有無、障害物の種類が判別される。そし
て、ウインドウガラスが閉移動状態である場合には、そ
の判別情報である障害物の種類に応じて最適な開移動量
だけウインドウガラスは開方向に移動される。
【0009】
【発明の効果】本発明は、上述したように、検出された
ウインドウガラスの移動位置と移動負荷関連物理量とを
入力して、予め設定されたメンバーシップ関数及びファ
ジールールを用いて、ウインドウガラスの開移動量をフ
ァジィ推論するファジィ推論手段と、演算された開移動
量に基づいて、ウインドウガラスを開方向に移動させる
開放制御手段とを設けている。従って、挟込まれた障害
物の種類がファジィ推論されることになり、障害物の種
類に応じた最適量だけウインドウガラスが開方向に移動
されるため、安全性及び使用性の向上が達成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本実施例にかかる挟込防止装置の構成を
示したブロック図である。ウインドウガラス12は、ウ
インドウガラス開閉装置10により回転駆動されるモー
タ11により開閉、即ち、下降及び上昇駆動される。M
REサンサ20はモータ11の回転に応じて、図7に示
す時系列のパルス信号(以下、MRE信号という)を出
力するセンサである。カウンタ31はウインドウが完全
閉位置、完全開位置にある時にモータ逆起電力検出器8
0から出力されるリセットパルスを入力して、値をリセ
ットし、MRE信号を入力してパルス数を加算計数する
機器であり、このカウンタ31の値により、ウインドウ
ガラスの現在位置Pが測定される。
【0011】上記のウインドウガラス12の現在位置P
は、全開状態のウインドウガラス12の上辺と窓枠との
間の距離Lが既知であるので、L−Pは、ウインドウガ
ラス12の開幅を表している。よって、障害物がウイン
ドウガラス12の上辺と窓枠との間に存在するとすれ
ば、現在位置Pから障害物の大きさを判定することがで
きる。
【0012】タイマ32はMRE信号及びMRE信号の
周期により十分に短い周期のクロックパルスを入力し
て、図8に示すようにMRE信号の立ち上がりt1に同期
して、計数値をリセットしクロックパルスを加算計数
し、MRE信号の立ち上がりt2に同期してクロックパル
スを減算計数する回路である。ラッチ回路35はMRE
信号の立ち下がりt1に同期して、タイマ32の値をラッ
チする回路である。よって、ラッチ回路35の値はMR
E信号のLレベル期間TL とHレベル期間TH との時間
差TD を示している。
【0013】時間差TD はモータ11の回転速度の単位
時間当たりの低下量、即ち、減速度を表している。換言
すれば、現時点での移動負荷の単位時間当たりの増加量
を表している。従って、移動負荷の増加速度は障害物の
硬さを表しているので、時間差TD から障害物の硬さを
判別することが可能となる。
【0014】タイマ33はMRE信号及びクロックパル
スを入力して、MRE信号の立ち下がり及び立ち上がり
に同期して、計数値をリセットし、クロックパルスを加
算計数する回路である。従って、タイマ33の値はMR
E信号のレベル遷移タイミングからの経過時間TC を表
している。
【0015】障害物が非常に硬い場合には、ウインドウ
ガラスはその障害物により直ちに停止するので、図8の
ようにMRE信号のパルス幅が徐々に大きくなるのでは
なく、図9に示すようにMRE信号のレベルは直ちに一
方のレベルに固定される。よって、経過時間TC が所定
値を越える場合には、障害物は極めて硬いと判定するこ
とができる。
【0016】このように、時間差TD 、経過時間TC
用いて、障害物の硬さを判定することができる。
【0017】ファジィ推論装置34は、カウンタ31の
出力する現在位置P、ラッチ回路35の出力する時間差
D 、タイマ33の出力する経過時間TC を入力し、所
定のメンバーシップ関数及びファジィルールに従ってフ
ァジィ推論を行って、ウインドウの開移動指令信号S1
と開移動量信号S2とを出力する装置である。
【0018】選択回路60は、ファジィ推論装置34か
らのウインドウの開移動指令信号S1のレベルに応じ
て、手動開閉スイッチ70からの手動指令信号S3又は
ファジィ推論装置34からの開移動量信号S2とを選択
して、ウインドウガラス開閉装置10に指令信号を出力
する。そして、ウインドウガラス開閉装置10は、その
指令信号に応じてモータ11を正転(開移動)、逆転
(閉移動)させる。モータ逆起電力検出器80はモータ
11に生起する逆起電力を検出し、検出逆起電力がしき
い値を越えた時にリセット信号をカウンタ31に出力す
る装置である。
【0019】次に、ファジィ推論装置34について説明
する。ファジィルールは、 if I1=L1(k1) and I2=L
2(k2) and,─,and In =Ln (kn )then O1=OL1(J1), and
O2=OL2(J2), and, ─,and Om =OLm(jm ) のIF-THEN 形
式で与えられている。I1,─, I n は入力変数であり、
n は入力変数の数である。本実施例では、入力変数は、
現在位置P、時間差TD 、経過時間TC であり、nは3
である。又、O1,─, O m は出力変数であり、m は出力
変数の数である。本実施例では、出力変数は、挟込危険
度X、開移動量Yであり、m は2である。又、L1(k1)〜
Ln(kn),OL1(J1) 〜OLm(jm) は、各階級、即ち、メンバ
ーシップ関数を表す記号である。メンバーシップ関数
は、入力変数I又は出力変数Oと、それらの各変数が各
階級に属すると判定できる適合度Mとの関係を表す関数
である。
【0020】図2は、ウインドウガラスの現在位置Pと
適合度MP との関係を規定した入力メンバーシップ関数
である。入力メンバーシップ関数は、現在位置Pから障
害物の大きさの適合度MP を推論する関数であり、次の
障害物の大きさの階級を表す6種類の関数が設けられて
いる。 FG:指(Finger) AM:腕(Arm) NK:首(Neck) HD:頭(Head) BD:胴(Body) OT:他(Other) 即ち、ウインドウガラスの現在位置Pが小さくなる順、
即ち、ウインドウガラスの開度が大きくなる順に、大き
さが順に大きくなる指、腕、首、頭、胴、他の物体と判
定する適合度の最大値の位置を設定している。
【0021】図3は、入力変数である時間差TD と、適
合度MD との関係を規定した入力メンバーシップ関数を
表す。入力メンバーシップ関数は、ウインドウガラスの
移動負荷の増加速度から障害物の硬さの階級の適合度M
D を推論する関数であり、次の障害物の硬さを表す階級
に関する5種類の関数が設けられている。 NO:挟込障害物をなしとする階級(Nothing) SST:障害物は少し軟らかいとする階級(Small Sof
t) ST:障害物は軟らかいとする階級(Soft) SHD:障害物は少し硬いとする階級(Small Hard) HD:障害物は硬いとする階級(Hard) 即ち、時間差TD (移動負荷の増加速度)が大きくなる
順に、なし、少し軟らかい、軟らかい、少し硬い、硬い
とする階級の適合度の最大値の位置を設定している。
【0022】図4は、経過時間TC と、適合度MC との
関係を規定した入力メンバーシップ関数を表す。この入
力メンバーシップ関数は、ウインドウガラスの移動負荷
の増加速度から障害物の硬さの階級の適合度MC を推論
する関数であり、次の硬さに関する2種類の関数が設け
られている。 VSH:障害物は非常に硬いとする階級(Very Supper
Hard) NVS:障害物は非常に硬くないとする階級(Not Very
Supper Hard)
【0023】図5は、出力変数である挟込危険度Xと、
その変数の値が各階級に属する程度を表す適合度MX
の関係を規定した出力メンバーシップ関数であり、次の
2種類の関数が設けられている。尚、挟込危険度Xは、
障害物の大きさと硬さの階級の適合度に応じて決定され
る各ファジィルールの適合度から決定される値であり、
障害物が真に、指、腕、首、頭、胴等であるかを示す真
実度を表している。 SL:挟込危険度が小さいとする階級(Small) BG:挟込危険度が大きいとする階級(Big) 即ち、挟込危険度Xが大きくなるに従って関数SLの適
合度MX は減少し、挟込危険度Xが小さくなるに従って
関数BGの適合度MX は増加する。
【0024】図6は、出力変数であるウインドウガラス
の開移動量Yと、その変数の値が各階級に属する程度を
表す適合度MY との関係を規定した出力メンバーシップ
関数であり、次の4種類の出力関数が設けられている。
尚、開移動量Yは、障害物の大きさと硬さの階級の適合
度に応じて決定される各ファジィルールの適合度から決
定される値であり、障害物が指、腕、首、頭、胴等であ
る真実度に基づいて決定されるウインドウガラスの最適
な開移動量、即ち、最適な戻し量である。 ZR:開移動量を零とする階級(Zero) SBK:開移動量を少し戻すとする階級(Small Back) BK:開移動量を戻すとする階級(Back) BBK:開移動量を大きく戻すとする階級(Big Back) 零、少し戻す、戻す、大きく戻すとする階級の適合度の
最大値の位置は、開移動量Yが大きくなる方向に移動し
ている。
【0025】次に、ファジィルールの一例を示す。 Rule1:IF P=NK and TD =ST THEN X=B
G and Y=BBK Rule2:IF P=FG and TD =SHD THEN X=
BG and Y=SBK Rule3:IF TC =VSH THEN X=BG and Y=
ZR Rule4:IF TD =NO THEN X=SL
【0026】Rule1 は、現在位置P(障害物の大きさ)
が首の階級NKに属し、時間差TD(障害物の硬さ)が
軟らかい階級STに属するなら、障害物が首である真実
度は高いので、挟込危険度Xを大きい階級BGとし、ウ
インドウの開移動量Yを大きく逆回転するという階級B
BKとすることを意味する。又、 Rule2は、現在位置P
(障害物の大きさ)が指の階級FGに属し、時間差TD
(障害物の硬さ)が少し硬い階級SHDに属するなら、
障害物が指である真実度は高いので、挟込危険度Xを大
きい階級BGとし、ウインドウの開移動量Yを少し逆回
転するという階級SBKとすることを意味する。又、 R
ule3は、経過時間TC (障害物の硬さ)が非常に硬い階
級VSHに属するなら、ウインドウの急激なロックを意
味しているので、挟込危険度Xを大きい階級BGとし、
ウインドウの開移動量Yを停止するという階級ZRとす
ることを意味する。又、 Rule4は、時間差TD (障害物
の硬さ)が無しの階級NOに属するなら、ウインドウガ
ラスの移動負荷は通常の負荷であり障害物は存在しない
ので、挟込危険度Xは小さい階級SLとすることを意味
する。
【0027】ファジィ推論演算は、次のようにして実行
される。1 つのルールに対して、各入力変数毎にそのル
ールで規定されたメンバーシップ関数の値(適合度
P 、MD 、MC )を演算する。そして、全入力変数の
なかでメンバーシップ関数の値が最小な値(min- 演算)
をそのファジィルールの適合度Mとする。このような演
算を全てのファジィルールに関して実行して、各ファジ
ィルールについて各適合度Mを演算する。次に、各ファ
ジィルール毎に、then 部で規定された出力メンバーシ
ップ関数を示すグラフにおいて、演算された適合度M以
下の値をとる出力変数の領域を決定する。このような演
算を全てのルールについて実行して、各ルールから得ら
れる領域の重合せにより最大領域を決定する(MAX- 演
算) 。そして、その最大領域の重心の位置に対応した出
力変数の値を出力とする。ファジィ推論は一例としては
このうよな演算を行うものである。
【0028】このファジィ制御をより具体的に説明す
る。次の例では、各変数は最大値が1、最小値が0の適
合度が1以下の値に正規化されているものとする。入力
変数に関して、現在位置Pが0.84、時間差TD が0.38、
経過時間TC が0.12とする。順次、ファジィルールが適
用される。現在位置Pが0.84の時、現在位置Pは階級N
K又はAMにのみ属し、他の階級には属しない。よっ
て、現在位置Pが階級NK、AM以外の階級に属するこ
とを規定したファジィルールでは、現在位置Pのメンバ
ーシップ関数の値は0である。よって、この場合には、
他の入力変数の値にかかわらず、min-演算の結果、その
ファジィルールの適合度Mは0となる。
【0029】又、時間差TD が0.38の時、時間差T
D は、階級STとSHDとに属し、他の階級には属しな
い。よって、時間差TD が階級ST、SHD以外の階級
に属することを規定したファジィルールでは、時間差T
D のメンバーシップ関数の値は0である。よって、この
場合には、他の入力変数の値にかかわらず、min-演算の
結果、そのファジィルールの適合度Mは0となる。
【0030】又、経過時間TC が0.12の時、経過時間T
C はNVSに属し、VSHには属さない。よって、経過
時間TC がVSHに属することを規定したファジィルー
ルでは、経過時間TC のメンバーシップ関数の値は0で
ある。よって、この場合には、他の入力変数の値にかか
わらず、min-演算の結果、そのファジィルールの適合度
Mは0となる。
【0031】従って、各入力変数が上記の値の時、結
局、現在位置Pが階級NK又はAMに属し、時間差TD
が階級ST又はSHDに属し、経過時間TC がNVSに
属することを規定したファジィルールのみが適合度の演
算対象となる。
【0032】現在位置P=0.84に関して、入力メンバー
シップ関数NKの値は0.65、入力メンバーシップ関数A
Mの値は0.35である。又、時間差TD =0.38に関して、
入力メンバーシップ関数STの値は0.5 、入力メンバー
シップ関数SHDの値は0.5である。又、経過時間TC
=0.12に関して、入力メンバーシップ関数NVSの値は
1である。これらの値に基づいて、各ルールの適合度が
演算される。各ルールの適合度は、その入力変数におけ
る入力メンバーシップ関数の値の内の最小値で決定され
る(MIN- 演算) 。例えば、IF部が、P=NK and TD
=STと規定されたルールの適合度は0.65と0.5 のうち
の最小値0.5 である。IF部が、P=NKand TD =SH
Dと規定されたルールの適合度は0.65と0.5 のうちの最
小値0.5 である。IF部が、P=AM and TD =STと
規定されたルールの適合度は0.35と0.5 のうちの最小値
0.35である。IF部が、P=AM and TD =SHDと規
定されたルールの適合度は0.35と0.5 のうちの最小値0.
35である。
【0033】次に、各ルールのTHEN部で規定された各出
力メンバーシップ関数において、そのルールの適合度以
下の領域がそれぞれ設定される。例えば、IF P=NK
andTD =ST THEN X=BG and Y=BBKとい
うルールに関し、適合度は0.5 であるので、関数BG、
BBKにおいて、0.5 以下の領域S1、A1が図5、図
6に示すように、設定される。又、IF P=AM and
D =ST THEN X=BG and Y=BKというルー
ルに関し、適合度は0.35であるので、関数BG、BKに
おいて、0.35以下の領域S2、A2が図5、図6に示す
ように、設定される。このように、各ルールの出力メン
バーシップ関数に関して領域が設定される。
【0034】次に、これらの領域の和集合(MAX−演算)
が求められ、その和集合領域の重心位置g1、G2が図
5、図6に示すように演算される。これらの重心位置g
1、G2から挟込危険度Xと開移動量Yの値が0.65、0.
74と決定される。
【0035】このように決定された挟込危険度Xが0.5
以上の時に、開移動指令信号S1が切換器60に出力さ
れる。又、開移動量Yを表す開移動量信号S2が切換器
60に出力される。切換器60は手動開閉スイッチ70
から手動開移動指令信号S3を入力している時に、開移
動指令信号S1を入力した場合には、開移動量信号S2
をウインドウガラス開閉装置10に出力させる。これに
より、ウインドウガラス開閉装置10は、指令された値
だけモータ11を開方向に回転させ、ウインドウガラス
12は指令された値だけ開方向に移動される。
【0036】次に、第2実施例について説明する。第1
実施例では、ファジィ推論装置34の出力信号は、開移
動指令信号S1及び開移動量信号S2であったが、図1
0に示すように、挟込危険度Xに比例してモータ11の
回転速度を増加させるように速度指令信号S4をウイン
ドウガラス開閉装置10に出力するようにしても良い。
この場合には、障害物の挟み込みの危険度が高い程、ウ
インドウガラス12は高速で開方向に移動される。
【0037】次に、第3実施例について説明する。第1
実施例では、障害物の大きさを検出する手段として、ウ
インドウガラス12の位置を求めるために、モータ11
の回転量からMREセンサ20を用いてそのパルス数か
ら間接的に求めた。しかし、MREセンサ20の他に、
他の回転量を計測する手段から求めても良い。また、ウ
インドウガラス12の位置を直接求める手段として、窓
枠上端に、光センサや超音波センサを配置して、音波、
光をウインドウガラス12の上片に当てて、反射音波、
反射光により、ウインドウガラス12の現在位置を検出
するようにしても良い。
【0038】次に、第4実施例について説明する。第1
実施例では、障害物の硬さを検出するのに、MREセン
サ20からの単位移動量当たりのMRE信号のパルス幅
の増加量に基づいて、硬さを測定している、図11に示
すように、モータ逆起電力検出器80からモータ11に
流れる負荷電流を検出して、この負荷電流の大きさから
障害物の硬さを検出するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な第1実施例にかかる挟込防止
装置の構成を示したブロック図。
【図2】第1実施例にかかる挟込防止装置のファジィ推
論装置で用いられる障害物の大きさに関する入力メンバ
ーシップ関数を示した特性図。
【図3】第1実施例にかかる挟込防止装置のファジィ推
論装置で用いられる障害物の硬さに関する入力メンバー
シップ関数を示した特性図。
【図4】第1実施例にかかる挟込防止装置のファジィ推
論装置で用いられる障害物の硬さに関する入力メンバー
シップ関数を示した特性図。
【図5】第1実施例にかかる挟込防止装置のファジィ推
論装置で用いられる挟込危険度に関する出力メンバーシ
ップ関数を示した特性図。
【図6】第1実施例にかかる挟込防止装置のファジィ推
論装置で用いられる開移動量に関する出力メンバーシッ
プ関数を示した特性図。
【図7】第1実施例にかかる挟込防止装置におけるウイ
ンドウガラスの現在位置を求めるためのMRE信号を示
した特性図。
【図8】第1実施例にかかる挟込防止装置における障害
物の硬さを求めるためのMRE信号の変化特性を示した
特性図。
【図9】第1実施例にかかる挟込防止装置における障害
物の硬さを求めるためのMRE信号の変化特性を示した
特性図。
【図10】本発明の具体的な第2実施例にかかる挟込防
止装置の構成を示したブロック図。
【図11】本発明の具体的な第4実施例にかかる挟込防
止装置の構成を示したブロック図。
【符号の説明】
20…MREセンサ(位置検出手段) 31…カウンタ(位置検出手段) 32…タイマ(負荷関連物量検出手段) 33…タイマ(負荷関連物量検出手段) 34…ファジィ推論装置(ファジィ推論手段) 35…ラッチ回路(負荷関連物量検出手段) 60…選択器(開放制御手段) 10…ウインドウガラス開閉装置(開放制御手段) 11…モータ 70…手動開閉スイッチ(スイッチ手段) 36…負荷電流検出器(負荷関連物量検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチ手段の作動により車両のウイン
    ドウガラスをモータの回転により開閉させるパワーウイ
    ンドウにおいて前記ウインドウガラスと窓枠との間にお
    ける障害物の挟込みを防止するようにした挟込防止装置
    において、 前記ウインドウガラスの移動位置を検出する位置検出手
    段と、 前記ウインドウガラスの移動負荷に関連した物理量を検
    出する負荷関連物量検出手段と、 前記位置検出手段により検出された前記移動位置と、前
    記負荷関連物量検出手段により検出された前記物理量と
    を入力して、予め設定されたメンバーシップ関数及びフ
    ァジールールを用いて、前記ウインドウガラスの開移動
    量をファジィ推論するファジィ推論手段と、 前記ファジィ推論手段により演算された前記開移動量に
    基づいて、前記スイッチ手段が閉移動指令の状態にある
    場合には、前記ウインドウガラスを開方向に移動させる
    開放制御手段とを備えることを特徴とするパワーウイン
    ドウの危険防止装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003063318A1 (es) * 2001-12-27 2003-07-31 Lear Automotive (Eeds) Spain,S.L. Metodo de detección de atrapamientos causados por elevalunas motorizados y similares, mediante algoritmos de lósica borrosa
KR100507080B1 (ko) * 2002-10-18 2005-08-09 현대자동차주식회사 차량의 윈도우 개폐장치 및 그 방법

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WO2003063318A1 (es) * 2001-12-27 2003-07-31 Lear Automotive (Eeds) Spain,S.L. Metodo de detección de atrapamientos causados por elevalunas motorizados y similares, mediante algoritmos de lósica borrosa
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